?T.事前投稿
本指標の反応分析は こちら に詳述しています。
せっかくFXで取引するなら、?@ 取引する指標や他の指標との関係性、?A その指標発表時の反応の特徴や傾向、を知っておいた方が楽しめます。言わば、観光地に行く前に「うんちく」を仕入れておくのと同じです。
今回発表は2018年1月分集計結果です。下表に指標要点を纏めておきます。
本指標の予想解説記事において、直近のGBP安・GBP高を論拠に挙げているものが散見されます。
けれども、過去のデータを見る限り、単月毎の製造業PMIが前月より改善するか悪化するかには、単月毎のGBP安・GBP高は関係ありません。参照するGBPレートを前月・前々月に遡っても、この結論は同じです。
そんな「ありそうな話」であっても「事実と異なる話」をアテにする必要はありません。
本指標発表後には指標発表後に反応方向を見てから追撃しやすいという特徴があるからです。
前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 今回の市場予想は前回結果を上回っているので、事前差異はプラスです。直前1分足は 陰線になりがちです
。
過去の傾向では、直前1分足と事前差異との方向一致率は24%しかありません(不一致率が76%)。
但し、直前1分足の跳幅・値幅は過去平均で各8pips・6pipsしかない点にはご注意ください。あまり欲張らないことです。 - 直後1分足の方向を事前に示唆する事象は見出せていません。
直後1分足の方向を事後差異との方向一致率は97%にも達しています。市場予想を上回るか下回るかに反応方向は極めて素直です。そして、直後1分足の過去平均跳幅は22pipsと大きいので、指標発表時刻を跨いだポジションは持たない方が良いでしょう。
指標集計月やその前月のGBP安・GBP高は、本指標結果に関係ありません。
また、直前10-1分足が20pips以上跳ねたり、直前1分足が10pips以上跳ねたことが、ともに23%あります。確率的には、どちらかが起きることが45%となり、ほぼ2回に1回はそういうことが起きていることになります。けれども、こうした場合に慌てて追撃しても、指標発表直後1分足の反応方向とは関係ありません。
気を付けましょう。 - 指標発表後は、陰線ならそのまま反応を伸ばしがちです。直後1分足が陽線なら、追撃は短期取引の繰り返しで様子を見ながら行いましょう。
また、陰線であれ陽線であれ過去全体の直後1分足と直後11分足との方向一致率は85%です。そして、その85%の方向一致時に、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えたことは79%となっています。
方向一致率が高く、その後も反応を伸ばす確率が高い以上、反応方向を確認したら早期追撃開始です。
けれども、発表から1分経過時点でポジションを取ると、直後11分足値幅が直後1分足値幅を超えたことが55%しかありません。
指標発表直後に取得したポジションは1分以内に利確し、指標発表から1分経過後に再追撃を行うなら、ポジションの長持ちを避けて短期利確の繰り返しで行う方が良いでしょう。直後11分足の平均的なヒゲの長さは全幅の30%を超えているからです。 - 指標発表直後の跳ねが比較的大きくても、30pips以上跳ねたなら、まだ追撃を諦める必要はありません。
その場合、30pipsで追撃を開始して発表から1分以内に利確すれば、平均的にはまだ14pipsが稼げます。
けれども、調子に乗って、直後1分足終値が付く頃に再追撃を開始すると、その後数分以内に平均的に最大で17pipsが利確できるものの、2回に1回は損切となってしまいます。
だから損切するときは10pipsと決めておきましょう。そうすれば、そうした場面における期待値は7pipsの利確ということになります。
いわゆる「抜けたら追う」べき閾値(しきいち)は存在するものの、その有効期間が短い指標だと覚えておけば良いでしょう。
以上