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2018年08月31日
8月31日指標(事後検証済)
本日は18:00に 欧州HICP速報値
が発表されます。
市場予想は、29日時点で
前年比+2.1%(前回改定値+2.1%)
コア前年比+1.1%(前回改定値+1.1%)
となっていました。直前にもう一度確認しておく必要があります。
事前差異判別式の解は0です。
この指標発表前後の反応には珍しいクセが3つあります。
市場予想の精度が高く、反応が短時間で小さく、発表結果の市場予想に対する良し悪しに55%しか素直に反応していません。
反応があまり素直でない指標は、プロ固有の解釈や市場の雰囲気に左右されている可能性があります。そういったことは、我々にはわかりません。また、市場予想がレートに織り込まれる時期が早いという可能性もあります。織り込みが始まる時期が早いと、それに便乗しようとしても他の要因との区別がつきません。
我々アマチュアの取引にあまり向いていない指標だということです。
そして、指標発表前10分間は、市場予想が前回改定値より改善していれば陰線、悪化していれば陽線で反応しがちです。逆ではありません。
この現象も、本指標の市場予想の良し悪しがレートに織り込まれる時期が早いことを示唆しています。指標発表時刻が迫って、事実が確定する前にポジションを解消しているのでしょう。新たにポジションを持つのなら、市場予想の良し悪しと逆に動きがちなことを説明できません。
また、直前10-1分足が15pips以上跳ねたことは、過去5回あります(頻度12%)。発生頻度は低いものの、その5回のうち4回が、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致しています(一致率80%)。けれども、注意が必要です。その4回のうち3回の直後1分足は10pips以上の逆ヒゲがあります。
直前10-1分足が大きく跳ねたときは、慌てて追いかけてはいけないのです。直前10-1分足が15pips以上跳ねたら、それと逆方向に10pips戻したのを確認してから逆張りし、直前10-1分足と同じ方向に追撃を開始しましょう。これなら負けても、損切が10pips小さくできます。
詳細分析に興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月31日21:30頃に追記しています
分析検証です。
HICP・コアHICPとも前回・予想を下回りました。
この結果について、ここ数か月のHICP上昇が一時的現象とするECBの見解が裏付けられた、と解説している記事も見受けられるものの、それはどうかと思います。前回改定値結果を僅か0.1%下回っただけで、まだ物価上昇が反転したとは言えません。
ちなみに、1年前8月のEURUSD全幅は1.17〜1.21です。現時点における今8月のEURUSD全幅は1.13〜1.17です。
反応があきれるほど小さかったことはさておき、直後1分足・直後11分足は小さな陰線で、ともに上下にヒゲを残しました。
なお、本指標速報値の次回発表は9月28日です。
本指標での取引は行いませんでした。金曜日の18時なんて、早く帰りたくて忙しいので、普通は取引なんて無理です。
市場予想は、29日時点で
前年比+2.1%(前回改定値+2.1%)
コア前年比+1.1%(前回改定値+1.1%)
となっていました。直前にもう一度確認しておく必要があります。
事前差異判別式の解は0です。
この指標発表前後の反応には珍しいクセが3つあります。
市場予想の精度が高く、反応が短時間で小さく、発表結果の市場予想に対する良し悪しに55%しか素直に反応していません。
反応があまり素直でない指標は、プロ固有の解釈や市場の雰囲気に左右されている可能性があります。そういったことは、我々にはわかりません。また、市場予想がレートに織り込まれる時期が早いという可能性もあります。織り込みが始まる時期が早いと、それに便乗しようとしても他の要因との区別がつきません。
我々アマチュアの取引にあまり向いていない指標だということです。
そして、指標発表前10分間は、市場予想が前回改定値より改善していれば陰線、悪化していれば陽線で反応しがちです。逆ではありません。
この現象も、本指標の市場予想の良し悪しがレートに織り込まれる時期が早いことを示唆しています。指標発表時刻が迫って、事実が確定する前にポジションを解消しているのでしょう。新たにポジションを持つのなら、市場予想の良し悪しと逆に動きがちなことを説明できません。
また、直前10-1分足が15pips以上跳ねたことは、過去5回あります(頻度12%)。発生頻度は低いものの、その5回のうち4回が、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致しています(一致率80%)。けれども、注意が必要です。その4回のうち3回の直後1分足は10pips以上の逆ヒゲがあります。
直前10-1分足が大きく跳ねたときは、慌てて追いかけてはいけないのです。直前10-1分足が15pips以上跳ねたら、それと逆方向に10pips戻したのを確認してから逆張りし、直前10-1分足と同じ方向に追撃を開始しましょう。これなら負けても、損切が10pips小さくできます。
詳細分析に興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月31日21:30頃に追記しています
分析検証です。
HICP・コアHICPとも前回・予想を下回りました。
この結果について、ここ数か月のHICP上昇が一時的現象とするECBの見解が裏付けられた、と解説している記事も見受けられるものの、それはどうかと思います。前回改定値結果を僅か0.1%下回っただけで、まだ物価上昇が反転したとは言えません。
ちなみに、1年前8月のEURUSD全幅は1.17〜1.21です。現時点における今8月のEURUSD全幅は1.13〜1.17です。
反応があきれるほど小さかったことはさておき、直後1分足・直後11分足は小さな陰線で、ともに上下にヒゲを残しました。
なお、本指標速報値の次回発表は9月28日です。
本指標での取引は行いませんでした。金曜日の18時なんて、早く帰りたくて忙しいので、普通は取引なんて無理です。
以上
タグ: HICP
2018年08月30日
市場予想値がわからない項目があるとき
ロイターによる指標予想は(ほぼ?)毎日発表されています。
私のようにPCに弱い人間は、たまにその予想記事を探そうとすると、なかなか見つからずに手間がかかります。その予想を見るには、
> ロイターTOPページ
>検索欄で「経済指標予測」を検索
>期間指定で「24時間以内」を検索
とすれば、1発で見つかります。
FX会社の指標カレンダーで紹介されていない項目の市場予想を調べるときに便利です。
それに、その市場予想が何人の見解に基づくものかもわかります。ただ、人数が多ければ予想の精度が高まる訳でもないようです。きっとこの人数は市場の関心に応じているのでしょう。
市場予想を指標発表前に調べるのは、指標発表前後の取引に役立てたいからです。それなのに、FX会社の指標カレンダーでは、指標発表前後の反応方向に関係ない項目が載っていて、関係が深い項目が載っていなかったりすることが多々あります。
何のデータであれ、それは「何のために」を忘れると、ただの数字の羅列に過ぎません。FX会社のHPを見ていると、それがちょっと残念に思うことがあります。
そんなときのためにロイターの指標予想記事が便利です。
もっとも、その記事だけでなく、私はロイターの解説記事が好きで、週末にまとめ読みしています。いつも勉強を助けてもらっているので、ちょっとロイターの宣伝をしておきました。
私のようにPCに弱い人間は、たまにその予想記事を探そうとすると、なかなか見つからずに手間がかかります。その予想を見るには、
> ロイターTOPページ
>検索欄で「経済指標予測」を検索
>期間指定で「24時間以内」を検索
とすれば、1発で見つかります。
FX会社の指標カレンダーで紹介されていない項目の市場予想を調べるときに便利です。
それに、その市場予想が何人の見解に基づくものかもわかります。ただ、人数が多ければ予想の精度が高まる訳でもないようです。きっとこの人数は市場の関心に応じているのでしょう。
市場予想を指標発表前に調べるのは、指標発表前後の取引に役立てたいからです。それなのに、FX会社の指標カレンダーでは、指標発表前後の反応方向に関係ない項目が載っていて、関係が深い項目が載っていなかったりすることが多々あります。
何のデータであれ、それは「何のために」を忘れると、ただの数字の羅列に過ぎません。FX会社のHPを見ていると、それがちょっと残念に思うことがあります。
そんなときのためにロイターの指標予想記事が便利です。
もっとも、その記事だけでなく、私はロイターの解説記事が好きで、週末にまとめ読みしています。いつも勉強を助けてもらっているので、ちょっとロイターの宣伝をしておきました。
以上
タグ: 市場予想
2018年08月29日
8月30日指標(事後検証済)
本日は21:30に7月集計分 米国コアPCEデフレータ・個人消費
が発表されます。
市場予想は、 ロイターを引用 すると、
コアPCEデフレータ前月比+0.2%(前回+0.1%)
同上前年比 +2.0% (前回 +1.9% )
PCE+0.4%(前回+0.4%)
個人所得+0.3%(前回+0.4%)
となっています。
事前差異判別式の解は +0.1 です。
※ 赤字 は31日に訂正しました。間違った数値を紹介し、申し訳ございません。
本指標に先立って同月集計分が発表されるCPIや小売売上高は、本指標の一部結果を示唆する場合があります。
7月集計分のコアCPIは、前月比が+0.2(前回+0.2)、前年比が+2.4(前回+2.3%)でした。コアCPI前月比実態差異は0なので、コアPCEデフレータ前月比の改善/悪化を予想することができません。けれども、コアCPI前年比実態差異は+0.1なので、コアPCEデフレータ前年比が前回より改善する期待的中率は74%です。
7月集計分の小売売上高前月比は+0.5です。小売売上高前月比が例外的に大きく伸びた集計月ではないので、PCEの予想には役立ちません。
本指標は以前から安定して反応が小さい指標です。指標発表前こそPCEや個人所得の事前差異も影響しますが、指標発表後にはそれらへの関心は後回しで構いません。指標発表後はまず、コアPCEデフレータの事後差異の有無に反応方向が影響を受けています。但し、コアPCEデフレータは市場予想と発表結果がズレないことも多いため、その場合にPCEの事後差異に注目すれば良いのです。
過去、直前1分足は68%の事例で直後1分足と逆方向に反応しています。
直後1分足と直後11分足は72%の事例で方向が一致しており、そのうち82%は直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えて反応を伸ばしています。
直後1分足終値を基準にすると、直後11分足終値が反応を伸ばしたことは56%です。しつこい追撃には向いていません。
詳細分析に興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月30日22:00頃に追記しています。
まず、分析検証です。
※ 31日に 朱記 部分の誤記を訂正しました。
まず、PCEコアデフレータ前年比は、前回より改善していました。同月集計のコアCPI前年比と実態差異方向は一致しました。但し、今回は市場予想も前回より改善となっていたので、このことが取引に有利に働くことはありませんでした。
反応は相変わらず小さく、指標発表直後の跳ねがたった2pipsでした。もう何か、取引するのが嫌になってしまいます。
直前1分足と直後1分足は逆方向に反応しました。直後1分足と直後11分足は、同じ方向に跳幅を伸ばしたものの、値幅は伸びませんでした。
今回の事後差異判別式の解は0でした。同時発表があった週次失業保険申請件数も、僅かに市場予想より改善しています。つまり、今回の反応は素直ではなかった訳です。
現時点ではロイターもブルームバーグも結果を伝えるのみで、解説記事はまだありません。
次に取引結果です。
直前10-1分足は、ぎりぎりまで粘ったものの、損切となりました。
後は問題ありません。再追撃をもっと粘った方が良かったかも知れませんが、これはいつもの通り結果論なので、ぐずぐず考えても仕方ありません。
次回本指標発表は9月28日です。
さて寝ます。
次週月曜が米国祝日のため、明日は米国3連休を控えた夜となります。
市場予想は、 ロイターを引用 すると、
コアPCEデフレータ前月比+0.2%(前回+0.1%)
同上前年比 +2.0% (前回 +1.9% )
PCE+0.4%(前回+0.4%)
個人所得+0.3%(前回+0.4%)
となっています。
事前差異判別式の解は +0.1 です。
※ 赤字 は31日に訂正しました。間違った数値を紹介し、申し訳ございません。
本指標に先立って同月集計分が発表されるCPIや小売売上高は、本指標の一部結果を示唆する場合があります。
7月集計分のコアCPIは、前月比が+0.2(前回+0.2)、前年比が+2.4(前回+2.3%)でした。コアCPI前月比実態差異は0なので、コアPCEデフレータ前月比の改善/悪化を予想することができません。けれども、コアCPI前年比実態差異は+0.1なので、コアPCEデフレータ前年比が前回より改善する期待的中率は74%です。
7月集計分の小売売上高前月比は+0.5です。小売売上高前月比が例外的に大きく伸びた集計月ではないので、PCEの予想には役立ちません。
本指標は以前から安定して反応が小さい指標です。指標発表前こそPCEや個人所得の事前差異も影響しますが、指標発表後にはそれらへの関心は後回しで構いません。指標発表後はまず、コアPCEデフレータの事後差異の有無に反応方向が影響を受けています。但し、コアPCEデフレータは市場予想と発表結果がズレないことも多いため、その場合にPCEの事後差異に注目すれば良いのです。
過去、直前1分足は68%の事例で直後1分足と逆方向に反応しています。
直後1分足と直後11分足は72%の事例で方向が一致しており、そのうち82%は直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えて反応を伸ばしています。
直後1分足終値を基準にすると、直後11分足終値が反応を伸ばしたことは56%です。しつこい追撃には向いていません。
詳細分析に興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月30日22:00頃に追記しています。
まず、分析検証です。
※ 31日に 朱記 部分の誤記を訂正しました。
まず、PCEコアデフレータ前年比は、前回より改善していました。同月集計のコアCPI前年比と実態差異方向は一致しました。但し、今回は市場予想も前回より改善となっていたので、このことが取引に有利に働くことはありませんでした。
反応は相変わらず小さく、指標発表直後の跳ねがたった2pipsでした。もう何か、取引するのが嫌になってしまいます。
直前1分足と直後1分足は逆方向に反応しました。直後1分足と直後11分足は、同じ方向に跳幅を伸ばしたものの、値幅は伸びませんでした。
今回の事後差異判別式の解は0でした。同時発表があった週次失業保険申請件数も、僅かに市場予想より改善しています。つまり、今回の反応は素直ではなかった訳です。
現時点ではロイターもブルームバーグも結果を伝えるのみで、解説記事はまだありません。
次に取引結果です。
直前10-1分足は、ぎりぎりまで粘ったものの、損切となりました。
後は問題ありません。再追撃をもっと粘った方が良かったかも知れませんが、これはいつもの通り結果論なので、ぐずぐず考えても仕方ありません。
次回本指標発表は9月28日です。
さて寝ます。
次週月曜が米国祝日のため、明日は米国3連休を控えた夜となります。
以上
タグ: PCE,PCEコアデフレータ
8月29日指標(事後検証済)
本日は21:30に4-6月期集計分 米国GDP改定値
が発表されます。
市場予想は、
前期比+4.0%(速報値+4.1%)
GDPデフレータ+3.0%(速報値+3.2%)
四半期PCE前期比+3.9%(速報値+4.0%)
で、事前差異判別式の解は△0.2です。
事前差異判別式の解と直前10-1分足の方向一致率が71%、事後差異判別式の解と直後1分足・直後11分足の方向一致率が各94%・83%です。これら数値を見る限り、一見、取引しやすく見える点が曲者です。
直後1分足と直後11分足の方向が一致したときは、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことが67%です。
けれどもご注意ください。直後1分足終値を超えて直後11分足終値が同じ方向に反応を伸ばしていたことは、たった17%しかありません。発表から1分過ぎて暫くしたら、直後1分足終値よりも少し値を戻しがちです。ここを狙うなら、欲張らないことが大事です。
詳細分析に興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月29日22:30頃に追記しています。
まず、分析検証です。
市場予想に反し、GDPは速報値を上回る+4.2%に達しました。
一方、PCEは速報値を下回って+3.8%となっていました。指標発表直後の一瞬、3pipsぐらい跳ね上がってから暫くほとんど反応しなかったのは、このPCEの速報値からの低下が原因と思われます。
最終的には、強いGDP値によって22時頃に111.40手前(指標発表後15pips程度)に達しました。
ともあれ、分析結果は1勝2敗でした。でも取引結果をご覧ください。
直前1分足こそ負けたものの、追撃と逆張りは成功しました。反応が小さく、指標発表後に一旦は戻りかけたことが幸いしました。
こういうラッキーな日もあります。
次回確定値の発表は9月27日です。この日は未明03:00に利上げ予想のFOMCを終えてのGDP確定値発表となります。
市場予想は、
前期比+4.0%(速報値+4.1%)
GDPデフレータ+3.0%(速報値+3.2%)
四半期PCE前期比+3.9%(速報値+4.0%)
で、事前差異判別式の解は△0.2です。
事前差異判別式の解と直前10-1分足の方向一致率が71%、事後差異判別式の解と直後1分足・直後11分足の方向一致率が各94%・83%です。これら数値を見る限り、一見、取引しやすく見える点が曲者です。
直後1分足と直後11分足の方向が一致したときは、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことが67%です。
けれどもご注意ください。直後1分足終値を超えて直後11分足終値が同じ方向に反応を伸ばしていたことは、たった17%しかありません。発表から1分過ぎて暫くしたら、直後1分足終値よりも少し値を戻しがちです。ここを狙うなら、欲張らないことが大事です。
詳細分析に興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月29日22:30頃に追記しています。
まず、分析検証です。
市場予想に反し、GDPは速報値を上回る+4.2%に達しました。
一方、PCEは速報値を下回って+3.8%となっていました。指標発表直後の一瞬、3pipsぐらい跳ね上がってから暫くほとんど反応しなかったのは、このPCEの速報値からの低下が原因と思われます。
最終的には、強いGDP値によって22時頃に111.40手前(指標発表後15pips程度)に達しました。
ともあれ、分析結果は1勝2敗でした。でも取引結果をご覧ください。
直前1分足こそ負けたものの、追撃と逆張りは成功しました。反応が小さく、指標発表後に一旦は戻りかけたことが幸いしました。
こういうラッキーな日もあります。
次回確定値の発表は9月27日です。この日は未明03:00に利上げ予想のFOMCを終えてのGDP確定値発表となります。
以上
タグ: 米国GDP改定値
2018年08月28日
8月28日指標(事後検証済)
本日は23:00に8月集計分 米国CB消費者信頼感指数
が発表されます。
市場予想は126.8(前回127.4)で、事前差異は△0.6です(予想は27日21:00頃の値です)。
この指標は、先に発表されているUM消費者信頼感指数速報値と、ほぼ同じ調査時期でほぼ同じ調査内容です。けれども、指標結果と反応は、両指標で逆になりがちです。このことは合理的に説明できません。
指標結果に最も素直に反応しがちな直後1分足跳幅は過去平均で8pipsしかありません。但し、反応方向は事後差異に非常に素直だと言えます(期待的中率84%)。
取引にあたっては、次のことを頭に置いておいた方が良いでしょう。
事後差異がプラスなら陽線で反応しますが、マイナスなら△5以下とならない限り、陰線で反応するとは言えません。また、直後1分足終値が△5pips〜+10pipsの場合、反転リスクがあるため、追撃にも逆張りにも適していません。だから、初期反応を見てからの追撃は、直後1分足終値が△5pips以下か+10pips以上のときに限定した方が良い訳です。
こんな指標ですから、夜更かししてまで取引しないかも知れません。興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月29日06:30頃に追記しています。
まず、分析検証です。
ロイターに依れば、今回数値は「2000年10月以来約18年ぶりの高水準」だったそうです。 直近ピークの2018年2月集計分は130.8なので、それも大きく上回ったことになります。
先日発表されていたUM消費者信頼感指数速報値は、11か月ぶりの低い数値だったことと対照的な結果となりました。
大きく市場予想を外したものの、ロイターの予想参加者は55人と少なくありません。やはりUMの数値低下が影響したのでしょう。
次に取引結果です。
指標発表時刻を跨いだポジションはオーダーできませんでした。本指標でそのタイミングでの取引は、指標推移の上昇/下降基調が明確なときだけです。現状は、どちらかと言えば停滞気味なので、取引を見合わせました。
背景が黄色の取引はシナリオ外取引です。指標発表値が直近ピークを上回る大きな改善だったことを、発表から30秒ぐらいして確認できたので、追撃ポジションを取りました。ポジションは10分ほどで利確しましたが、チャートではその後10分ぐらいで更に反応を10pipsばかり伸ばしていたようです。
まぁ、そういうことは考えても仕方ありませんが。
本指標次回発表は9月25日です。
市場予想は126.8(前回127.4)で、事前差異は△0.6です(予想は27日21:00頃の値です)。
この指標は、先に発表されているUM消費者信頼感指数速報値と、ほぼ同じ調査時期でほぼ同じ調査内容です。けれども、指標結果と反応は、両指標で逆になりがちです。このことは合理的に説明できません。
指標結果に最も素直に反応しがちな直後1分足跳幅は過去平均で8pipsしかありません。但し、反応方向は事後差異に非常に素直だと言えます(期待的中率84%)。
取引にあたっては、次のことを頭に置いておいた方が良いでしょう。
事後差異がプラスなら陽線で反応しますが、マイナスなら△5以下とならない限り、陰線で反応するとは言えません。また、直後1分足終値が△5pips〜+10pipsの場合、反転リスクがあるため、追撃にも逆張りにも適していません。だから、初期反応を見てからの追撃は、直後1分足終値が△5pips以下か+10pips以上のときに限定した方が良い訳です。
こんな指標ですから、夜更かししてまで取引しないかも知れません。興味があれば、 こちら を事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月29日06:30頃に追記しています。
まず、分析検証です。
ロイターに依れば、今回数値は「2000年10月以来約18年ぶりの高水準」だったそうです。 直近ピークの2018年2月集計分は130.8なので、それも大きく上回ったことになります。
先日発表されていたUM消費者信頼感指数速報値は、11か月ぶりの低い数値だったことと対照的な結果となりました。
大きく市場予想を外したものの、ロイターの予想参加者は55人と少なくありません。やはりUMの数値低下が影響したのでしょう。
次に取引結果です。
指標発表時刻を跨いだポジションはオーダーできませんでした。本指標でそのタイミングでの取引は、指標推移の上昇/下降基調が明確なときだけです。現状は、どちらかと言えば停滞気味なので、取引を見合わせました。
背景が黄色の取引はシナリオ外取引です。指標発表値が直近ピークを上回る大きな改善だったことを、発表から30秒ぐらいして確認できたので、追撃ポジションを取りました。ポジションは10分ほどで利確しましたが、チャートではその後10分ぐらいで更に反応を10pipsばかり伸ばしていたようです。
まぁ、そういうことは考えても仕方ありませんが。
本指標次回発表は9月25日です。
以上
タグ: CB消費者信頼感指数
2018年08月27日
8月27日指標(事後検証済)
本日は17:00に独Ifo業況指数が発表されます。
市場予想は、24日夜の時点で、
景況指数101.9(前回101.7)
景況感98.5(前回98.2)
現況分析105.4(前回105.3)
となっていました。
事前差異判別式の解は+0.5です。
同指標は、このところ低下しており、そろそろ感から予想は少し改善になっているようです。
久しぶりの事後検証です。以下は8月27日20:30頃に追記しています。
上表は分析検証、下表は取引結果です。
ブルームバーグに依れば、今回は9か月ぶりの上昇だそうです。
市場予想は景況感が僅かに下方修正されていたようですが、結果は3項目いずれも市場予想を上回りました。
反応は過去平均よりやや小さく、これは1時間足チャートの転換線が基準線を下抜けかけていた交点付近に、直後11分足高値が迫っていたため、と推察します。もちろん、英国市場が休みだったことも大きいでしょう。
16:50頃は、数分前の直近ピークに届いていたので、跳ね返りを危惧してすぐにポジションをオーダーできませんでした。下がったところで予定通りロングをオーダーしたものの駄目でした。
発表時刻を跨いだポジションは、直前1分足が陽線になりかけていたので条件を満たさず、取引は中止しました。
指標発表直後は、約15秒ぐらい陽線になったり陰線になったり方向が定まりませんでした。それで早期追撃開始が発表から20秒後ぐらいになりました。
ともあれ、1枚?2回の取引で約100円の収益です。
「あー、せこ」って嫁から言われたけど、指標発表前後の取引で高い勝率を維持することがどれほどのモノか、ちっともわからんヤツです。
本指標次回発表は9月24日です。
市場予想は、24日夜の時点で、
景況指数101.9(前回101.7)
景況感98.5(前回98.2)
現況分析105.4(前回105.3)
となっていました。
事前差異判別式の解は+0.5です。
同指標は、このところ低下しており、そろそろ感から予想は少し改善になっているようです。
以上
久しぶりの事後検証です。以下は8月27日20:30頃に追記しています。
上表は分析検証、下表は取引結果です。
ブルームバーグに依れば、今回は9か月ぶりの上昇だそうです。
市場予想は景況感が僅かに下方修正されていたようですが、結果は3項目いずれも市場予想を上回りました。
反応は過去平均よりやや小さく、これは1時間足チャートの転換線が基準線を下抜けかけていた交点付近に、直後11分足高値が迫っていたため、と推察します。もちろん、英国市場が休みだったことも大きいでしょう。
16:50頃は、数分前の直近ピークに届いていたので、跳ね返りを危惧してすぐにポジションをオーダーできませんでした。下がったところで予定通りロングをオーダーしたものの駄目でした。
発表時刻を跨いだポジションは、直前1分足が陽線になりかけていたので条件を満たさず、取引は中止しました。
指標発表直後は、約15秒ぐらい陽線になったり陰線になったり方向が定まりませんでした。それで早期追撃開始が発表から20秒後ぐらいになりました。
ともあれ、1枚?2回の取引で約100円の収益です。
「あー、せこ」って嫁から言われたけど、指標発表前後の取引で高い勝率を維持することがどれほどのモノか、ちっともわからんヤツです。
本指標次回発表は9月24日です。
以上
2018年8月27日〜31日発表の主要経済指標の過去反応要点
2018年8月27日〜8月31日の主要経済指標の過去パターンを挙げておきます。論拠はリンク先に詳述し、ここでは結論だけを抜粋・紹介しています。
リンク先の詳細分析記事は、現在のチャート状況や政治・経済情勢なんて全く関係なく、その指標とその発表前後の反応の過去パターンを調べていることがポイント です。
過去パターンの的中率は70%強、そのパターンを利用した取引での成績はそれを少し上回りがちです。全ての取引前後の事前投稿と結果検証を繰り返した2017年の成績は こちら
前週から、分析結果の正否判定だけは個々の発表毎に再開しました。分析を当てることと取引で勝つことは同じではありませんが、分析を外したのに取引で勝てることは明らかに少ないので、それが分析の有効性を示しているのでしょう。
8月27日(月) 英国休日
8月28日(火)
8月29日(水)
8月30日(木)
8月31日(金)
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
リンク先の詳細分析記事は、現在のチャート状況や政治・経済情勢なんて全く関係なく、その指標とその発表前後の反応の過去パターンを調べていることがポイント です。
過去パターンの的中率は70%強、そのパターンを利用した取引での成績はそれを少し上回りがちです。全ての取引前後の事前投稿と結果検証を繰り返した2017年の成績は こちら
前週から、分析結果の正否判定だけは個々の発表毎に再開しました。分析を当てることと取引で勝つことは同じではありませんが、分析を外したのに取引で勝てることは明らかに少ないので、それが分析の有効性を示しているのでしょう。
8月27日(月) 英国休日
- 17:00 8月集計分 Ifo企業景況感指数
本指標結果を予想するため、ZEW景況感調査との先行性・遅行性を論じた解説が散見されます。けれども、両指標は長期的な上昇・下降といった傾向が一致しているように見えても、単月毎の指標結果の良し悪しに相関がありません。
本指標は市場予想後追い型です。指標結果の推移が上昇基調/下降基調がはっきりしているときが取引のチャンスです。指標発表結果の市場予想との大小関係さえ読めれば、直後1分足は素直に反応しがちです。
8月28日(火)
- 23:00 8月集計分 米国CB消費者信頼感指数
本指標発表に先立って発表されるUM速報値とは、ほぼ同じ調査時期でほぼ同じ調査内容にも関わらず、指標結果と反応は逆になりがちです。このことは合理的に説明できません。夜更かししても、どうせほとんど反応しない指標です。指標結果に最も素直に反応しがちな直後1分足跳幅は過去平均で8pipsしかありません。但し、反応方向は事後差異に非常に素直だと言えます(期待的中率84%)。
けれども、予め知っておいた方が良い例外があります。事後差異がプラスなら陽線で反応しますが、マイナスなら△5以下とならない限り、陰線で反応するとは言えません。また、直後1分足終値が△5pips〜+10pipsの場合、反転リスクがあるため、追撃にも逆張りにも適していません。だから、初期反応を見てからの追撃は、直後1分足終値が△5pips以下か+10pips以上のときに限定した方が良いでしょう。
8月29日(水)
- 21:30 4-6月期集計分 米国GDP改定値
事前差異判別式の解と直前10-1分足の方向一致率が71%、事後差異判別式の解と直後1分足・直後11分足の方向一致率が各94%・83%です。これら数値を見る限り、一見、取引しやすく見える点が曲者です。
直後1分足と直後11分足の方向が一致しても、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことは67%に下がります。更に、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が同じ方向に反応を伸ばしていたことは、何とたった17%です。発表から1分過ぎて暫くすると、少し戻しがちな点に注意しましょう。
8月30日(木)
- 21:30 7月集計分 米国コアPCEデフレータ・個人消費
本指標に先立って同月集計分が発表されるCPIや小売売上高は、本指標の一部結果を示唆することがあります。がしかし、それら先行指標を参考にできる場合は限られています。
本指標は以前から安定して反応が小さい指標です。指標発表前こそPCEや個人所得の事前差異も影響しますが、指標発表後にはそれらへの関心は後回しで構いません。指標発表後はまず、CDの事後差異の有無に反応方向が影響を受けています。但し、CDは市場予想と発表結果がズレないことも多いため、その場合にPCEの事後差異に注目すれば良いのです。
8月31日(金)
- 18:00 8月集計分 欧州HICP速報値
反応には珍しいクセが3つあります。
市場予想の精度が高く、反応が短時間で小さく、発表結果の市場予想に対する良し悪しに55%しか素直に反応していません。あまり取引に向かない指標です。
また、指標発表前10分間は、市場予想が前回改定値より改善していれば陰線、悪化していれば陽線で反応しがちです。逆ではありません。
そしてこの間に、直前10-1分足が15pips以上跳ねたことは、過去5回あります(頻度12%)。その5回のうち4回が、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致しています(一致率80%)。けれども、慌てて追いかけてはいけません。その4回のうち3回の直後1分足は10pips以上の逆ヒゲがあります。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
注記以上
2018年08月26日
独国景気指標「Ifo業況指数」発表前後のEURJPY反応分析
独国景気指標「Ifo景況感調査」の指標発表前後の反応分析には、
?@ 景況指数
?A 景況感
?B 現況分析
を用います。
本稿は、過去の指標結果と反応方向の関係を分析することによって、本指標発表前後のEURJPY取引に役立つ特徴を見出すことがテーマです。
その分析対象期間は、2015年1月集計分〜2018年7月集計分(同月発表分)の43回分を用いました。但し、反応方向に関しては、2015年4月集計分を除いた42回分を用いています。
以下、市場予想は発表直前の値を用い、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままを用います。これは本指標の推移そのものより、指標発表直前直後の反応程度や反応方向との関係を重視しているためです。
Ifo景況感指数は、約7000社の企業が対象のアンケート調査結果を指数化したものです。調査は「現在」と「半年後」について「生産」「在庫」「受注」「価格」「雇用」に関わる質問に「良い」「同じ」「悪い」で回答します。2000年を100とし、現況(現況分析)と先行き(景況感)を加重平均して「景況指数」が算出されています。
アンケート実施は集計月前月であることが公表されています。
2018年4月集計分からは、新しい集計方式が採用されています。
その頃、米国があちこちに仕掛けた貿易赤字改善交渉で独国の対米黒字もやり玉に挙がったことから、本指標は一気に下降しました。下降のうち、どれだけが集計方式の変更が原因で、どれだけが貿易問題を原因とするのか、まだ区別ができていません。
関連指標には「ZEW景況感指数」があります。ZEWの方が本指標よりも先に発表されるため、ZEWを本指標の先行指標と位置づける解説記事が散見されます。
けれども、後記詳述するように単月毎に見る限り、本指標が前月より改善/悪化するかは、ZEWが改善/悪化したかと関係ありません。
過去の市場予想と発表結果の推移を以下に示します。
前述の通り、2018年4月集計分からは、新しい集計方式が採用され、その頃、米国があちこちに仕掛けた貿易赤字改善交渉で独国の対米黒字もやり玉に挙がったことから、本指標は一気に下降しています。どれだけが集計方式の変更を原因とする下降で、どれだけが貿易問題を原因とする下降かは、まだ区別ができていません。
いずれ、過去に遡って新たな集計方式での数値に改訂します。
ともあれ、発表項目はいずれも市場予想後追い型です。
市場予想後追い型とは、市場予想の方が発表より先に行われているのに、市場予想と発表結果を同じグラフにプロットして後から見比べると、市場予想の方が発表結果を追いかけるようになっているような型を言います。
市場予想が発表結果を後追いしていたか否かの判定ルールは次のように定めます。
発表結果が前回結果より下がった/上がったときに、市場予想が発表結果以上/以下ならば後追いです。また、発表結果と前回結果が同値の場合は判定しないことにします。
景況感指数から見て行きましょう。
市場予想が赤い「 ● 」のときが、このルールに反する(後追いしていない)ドットです。
赤い「 ● 」は7つです。
次に景況感です。
赤い「 ● 」は4つです。
そして現況分析です。
赤い「 ● 」は2つです。
以上の通り、 市場予想後追いをしていないケースは、これほど少ない のです。当然、こうした指標では、発表結果の推移が上昇基調/下降基調という見切りが大切です。
何か当り前のことを書いていますね。でもこの話に定量的裏付けがある話はあまり見たことがないでしょう。
対比するのは、本指標に先立って発表されるZEWです。
異なる指標同士の推移を調べるためには、前回結果と今回結果の差に注目します。この差を実態差異と呼びます。実態差異には市場予想が関係ありません。
ZEWの推移は下図の通りです。上が期待指数(本指標の景況感に相当)、下が現況指数(本指標の現況分析に相当)になります。
全体的なグラフ推移は、ZEWと本指標とよく似ています。でも騙されてはいけません。
単月毎に両指標がそれぞれ前月より改善したか悪化したかを調べてみました。それが一致していなければ、ZEWの結果を本指標での取引の参考にできません。
上図は、ZEWの改善/悪化を前後3か月までずらしています。前後3か月ずらしても、 単月毎のZEWの改善/悪化は、本指標のの改善/悪化と一致率が高くありません 。
なお、改善/悪化の判定は、次の判別式を用いています。
ZEWの実態差異判別式は、−1?独国期待指数の実態差異+2?独国現況指数の実態差異ー3?欧州景況指数の実態差異、です。本指標の実態差異判別式は後記しています。
複数の項目が同時発表され、ひとつの項目の良し悪しだけで反応方向を説明できないため、こうした判別式が必要になります。
以下、事前差異(=市場予想ー前回結果)と事後差異(=発表結果ー市場予想)と実態差異(発表結果ー前回結果)の関係を多用します。差異がプラスのとき陽線・マイナスのとき陰線と対応していれば、反応が素直だと言うことにします。
複数の発表項目の影響力の軽重を把握し、見るべきポイントを絞り込むため、各発表項目と反応方向の関係を求めておきましょう。
事前差異は、ー1?景況指数の事前差異+2?景況感の事前差異+1?現況分析の事前差異、という判別式を用います。この式の解の符号を、プラスが陽線、マイナスが陰線と読み替えます。このとき、直前10-1分足との方向一致率は、過去65%です。
前回結果に対する市場予想の良し悪しは、指標発表前のローソク足方向と、3回に2回程度一致しています。
事後差異は、3?景況指数の事後差異+2?景況感の事後差異+1?現況分析の事後差異、という判別式を用います。この式の解の符号と、直後1分足の方向一致率は83%です。
判別式はアテにでき、反応方向は市場予想に対する発表結果の良し悪しに素直です。
実態差異は、3?景況指数の実態差異+2?景況感の実態差異+1?現況分析の実態差異、という判別式を用います。この式の解の符号と、直後11分足の方向一致率は78%です。
判別式はアテにでき、反応方向は前回結果に対する発表結果の良し悪しに素直です。
下図は、事後差異(横軸)に対する直後1分足終値(縦軸)の分布です。
回帰線(青線)に対するドット分布は大きくばらついており、回帰線はあまりアテにできません。ただ、ばらつきが大きくても、反応方向は全体的に素直です。
次に、その素直な初期反応が伸びるか否かです。下図は、直後1分足終値(横軸)に対する直後11分足終値(縦軸)の分布です。
回帰線(赤線)の傾きは0.89で、平均的には反応が伸び悩んでいます。対角線(黒線)を挟んだドット分布も、上下のばらつきが一方に偏っていないため、 安易な追撃は禁物 です。
過去の 4本足チャート の各ローソク足平均値と、最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅の分布を下表に纏めておきます。
指標結果に最も素直に反応しがちな直後1分足跳幅は過去平均で9pipsしかありません。そして、直前10-1分足の過去平均跳幅も9pipsとなっており、指標発表前に安易なポジションで負けると取り返せません。
次に、指標の各差異の期間毎の平均値推移と、指標発表後の期間毎の反応の平均値推移を示します。
発表結果と前回結果や市場予想との差異が大きくても小さくても、反応程度とは関係ありません 。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は 「指標一致性分析」 をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は 「反応一致性分析」 をご参照願います。
いずれも反応程度を問題にせず、反応方向の回数だけを問題にしています。
直後1分足は事後差異との方向一致率が83%あり、素直に反応しています。そして、実態差異と直後11分足の方向一致率が78%となっています。
直前1分足の過去陰線率は73%と、偏りがあります。
また、直前1分足と直後1分足の方向一致率は33%(不一致率67%)です。
次に、反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は 「反応性分析」 をご参照願います。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は88%です。その88%の方向一致時に、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことは89%に達しています。
方向一致率が高く、反応を伸ばしたことが多いのだから、初期反応方向を確認したら、早期追撃開始です。がしかし、指標発表から1分が過ぎると、その後10分で反応を伸ばしたことが50%です。早期追撃開始したポジションは、1分を過ぎたら利確の機会を窺うべきです。
以下に過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示し、それぞれの期間の取引方針を纏めておきます。
下図は直前10-1分足の始値基準ローソク足です。
直前10-1分足の過去平均跳幅は9pips、同値幅は4pipsです。上ヒゲ・下ヒゲとも多いので、この期間に取引するなら、数pips取れたらすぐに利確した方が良いでしょう。
この期間の過去陽線率は63%、事前差異との方向一致率は65%です。 事前差異がプラスのときロングで3・4pipsを利確/損切の目安 にすれば良いでしょう。
次に直前1分足です。
直前1分足の過去平均跳幅は5pips、同値幅は3pipsです。
この期間の過去陰線率は73%、事前差異との方向一致率は52%、直前10-1分足との方向一致率は45%です。
過去陰線率が高いものの、上図から最近に限っては陰線率が高いとは言えません。この期間の取引は諦めましょう。
そして直後1分足です。
直後1分足の過去平均跳幅は9pips、同値幅は7pipsです。
この期間の過去陽線率は64%、直前1分足との方向一致率は33%(不一致率67%)、事後差異との方向一致率は83%です。
指標発表時刻を跨ぐポジションは、直前1分足が陰線だったとき(陰線になりそうなとき)、指標発表直前にロングをオーダーし、発表直後の跳ねで利確/損切 です。
指標発表後は、 初期反応方向を確認したら早期追撃開始して、指標発表から1分を過ぎたら利確/損切 の機会を窺います。
最後に直後11分足です。
直後11分足の過去平均跳幅は16pips、同値幅は10pipsです。
指標発表から1分を過ぎると、その後の10分で反応を伸ばしたことは50%しかありません。追撃は諦めます。
本指標の特徴は以下の通りです。
以下の特徴を踏まえた取引を行うか、その日の値動きが異常なら取引を止めるかがベターな選択肢と考えています。少なくとも過去の傾向に反した取引方法は、長い目で見ると勝率をさげてしまいがちです。
2017年は、全ての本指標取引で事前に分析記事を投稿し、事後に検証記事を投稿しました。その成績を下表に纏めておきます。
2017年は本指標で8回の取引を行い、成績は6勝2敗(勝率75%)でした。個々のポジションでは10勝9敗で、勝率は53%でした。年間を通した利益は僅か3pipsで、初期の大きな負けが響きました。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
?@ 景況指数
?A 景況感
?B 現況分析
を用います。
本稿は、過去の指標結果と反応方向の関係を分析することによって、本指標発表前後のEURJPY取引に役立つ特徴を見出すことがテーマです。
その分析対象期間は、2015年1月集計分〜2018年7月集計分(同月発表分)の43回分を用いました。但し、反応方向に関しては、2015年4月集計分を除いた42回分を用いています。
?T.指標分析
以下、市場予想は発表直前の値を用い、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままを用います。これは本指標の推移そのものより、指標発表直前直後の反応程度や反応方向との関係を重視しているためです。
【1.1 指標概要】
Ifo景況感指数は、約7000社の企業が対象のアンケート調査結果を指数化したものです。調査は「現在」と「半年後」について「生産」「在庫」「受注」「価格」「雇用」に関わる質問に「良い」「同じ」「悪い」で回答します。2000年を100とし、現況(現況分析)と先行き(景況感)を加重平均して「景況指数」が算出されています。
アンケート実施は集計月前月であることが公表されています。
2018年4月集計分からは、新しい集計方式が採用されています。
その頃、米国があちこちに仕掛けた貿易赤字改善交渉で独国の対米黒字もやり玉に挙がったことから、本指標は一気に下降しました。下降のうち、どれだけが集計方式の変更が原因で、どれだけが貿易問題を原因とするのか、まだ区別ができていません。
関連指標には「ZEW景況感指数」があります。ZEWの方が本指標よりも先に発表されるため、ZEWを本指標の先行指標と位置づける解説記事が散見されます。
けれども、後記詳述するように単月毎に見る限り、本指標が前月より改善/悪化するかは、ZEWが改善/悪化したかと関係ありません。
【1.2 差異推移】
過去の市場予想と発表結果の推移を以下に示します。
前述の通り、2018年4月集計分からは、新しい集計方式が採用され、その頃、米国があちこちに仕掛けた貿易赤字改善交渉で独国の対米黒字もやり玉に挙がったことから、本指標は一気に下降しています。どれだけが集計方式の変更を原因とする下降で、どれだけが貿易問題を原因とする下降かは、まだ区別ができていません。
いずれ、過去に遡って新たな集計方式での数値に改訂します。
ともあれ、発表項目はいずれも市場予想後追い型です。
市場予想後追い型とは、市場予想の方が発表より先に行われているのに、市場予想と発表結果を同じグラフにプロットして後から見比べると、市場予想の方が発表結果を追いかけるようになっているような型を言います。
市場予想が発表結果を後追いしていたか否かの判定ルールは次のように定めます。
発表結果が前回結果より下がった/上がったときに、市場予想が発表結果以上/以下ならば後追いです。また、発表結果と前回結果が同値の場合は判定しないことにします。
景況感指数から見て行きましょう。
市場予想が赤い「 ● 」のときが、このルールに反する(後追いしていない)ドットです。
赤い「 ● 」は7つです。
次に景況感です。
赤い「 ● 」は4つです。
そして現況分析です。
赤い「 ● 」は2つです。
以上の通り、 市場予想後追いをしていないケースは、これほど少ない のです。当然、こうした指標では、発表結果の推移が上昇基調/下降基調という見切りが大切です。
何か当り前のことを書いていますね。でもこの話に定量的裏付けがある話はあまり見たことがないでしょう。
【1.3 指標間一致性分析】
対比するのは、本指標に先立って発表されるZEWです。
異なる指標同士の推移を調べるためには、前回結果と今回結果の差に注目します。この差を実態差異と呼びます。実態差異には市場予想が関係ありません。
ZEWの推移は下図の通りです。上が期待指数(本指標の景況感に相当)、下が現況指数(本指標の現況分析に相当)になります。
全体的なグラフ推移は、ZEWと本指標とよく似ています。でも騙されてはいけません。
単月毎に両指標がそれぞれ前月より改善したか悪化したかを調べてみました。それが一致していなければ、ZEWの結果を本指標での取引の参考にできません。
上図は、ZEWの改善/悪化を前後3か月までずらしています。前後3か月ずらしても、 単月毎のZEWの改善/悪化は、本指標のの改善/悪化と一致率が高くありません 。
なお、改善/悪化の判定は、次の判別式を用いています。
ZEWの実態差異判別式は、−1?独国期待指数の実態差異+2?独国現況指数の実態差異ー3?欧州景況指数の実態差異、です。本指標の実態差異判別式は後記しています。
複数の項目が同時発表され、ひとつの項目の良し悪しだけで反応方向を説明できないため、こうした判別式が必要になります。
?U.反応分析
以下、事前差異(=市場予想ー前回結果)と事後差異(=発表結果ー市場予想)と実態差異(発表結果ー前回結果)の関係を多用します。差異がプラスのとき陽線・マイナスのとき陰線と対応していれば、反応が素直だと言うことにします。
【2.1 反応概要】
複数の発表項目の影響力の軽重を把握し、見るべきポイントを絞り込むため、各発表項目と反応方向の関係を求めておきましょう。
事前差異は、ー1?景況指数の事前差異+2?景況感の事前差異+1?現況分析の事前差異、という判別式を用います。この式の解の符号を、プラスが陽線、マイナスが陰線と読み替えます。このとき、直前10-1分足との方向一致率は、過去65%です。
前回結果に対する市場予想の良し悪しは、指標発表前のローソク足方向と、3回に2回程度一致しています。
事後差異は、3?景況指数の事後差異+2?景況感の事後差異+1?現況分析の事後差異、という判別式を用います。この式の解の符号と、直後1分足の方向一致率は83%です。
判別式はアテにでき、反応方向は市場予想に対する発表結果の良し悪しに素直です。
実態差異は、3?景況指数の実態差異+2?景況感の実態差異+1?現況分析の実態差異、という判別式を用います。この式の解の符号と、直後11分足の方向一致率は78%です。
判別式はアテにでき、反応方向は前回結果に対する発表結果の良し悪しに素直です。
ーーー$€¥£A$ーーー
下図は、事後差異(横軸)に対する直後1分足終値(縦軸)の分布です。
回帰線(青線)に対するドット分布は大きくばらついており、回帰線はあまりアテにできません。ただ、ばらつきが大きくても、反応方向は全体的に素直です。
次に、その素直な初期反応が伸びるか否かです。下図は、直後1分足終値(横軸)に対する直後11分足終値(縦軸)の分布です。
回帰線(赤線)の傾きは0.89で、平均的には反応が伸び悩んでいます。対角線(黒線)を挟んだドット分布も、上下のばらつきが一方に偏っていないため、 安易な追撃は禁物 です。
【2.2 反応程度】
過去の 4本足チャート の各ローソク足平均値と、最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅の分布を下表に纏めておきます。
指標結果に最も素直に反応しがちな直後1分足跳幅は過去平均で9pipsしかありません。そして、直前10-1分足の過去平均跳幅も9pipsとなっており、指標発表前に安易なポジションで負けると取り返せません。
次に、指標の各差異の期間毎の平均値推移と、指標発表後の期間毎の反応の平均値推移を示します。
発表結果と前回結果や市場予想との差異が大きくても小さくても、反応程度とは関係ありません 。
【2.3 予兆分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は 「指標一致性分析」 をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は 「反応一致性分析」 をご参照願います。
いずれも反応程度を問題にせず、反応方向の回数だけを問題にしています。
直後1分足は事後差異との方向一致率が83%あり、素直に反応しています。そして、実態差異と直後11分足の方向一致率が78%となっています。
直前1分足の過去陰線率は73%と、偏りがあります。
また、直前1分足と直後1分足の方向一致率は33%(不一致率67%)です。
次に、反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は 「反応性分析」 をご参照願います。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は88%です。その88%の方向一致時に、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことは89%に達しています。
方向一致率が高く、反応を伸ばしたことが多いのだから、初期反応方向を確認したら、早期追撃開始です。がしかし、指標発表から1分が過ぎると、その後10分で反応を伸ばしたことが50%です。早期追撃開始したポジションは、1分を過ぎたら利確の機会を窺うべきです。
?V.取引方針
以下に過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示し、それぞれの期間の取引方針を纏めておきます。
【3.1 直前10-1分足】
下図は直前10-1分足の始値基準ローソク足です。
直前10-1分足の過去平均跳幅は9pips、同値幅は4pipsです。上ヒゲ・下ヒゲとも多いので、この期間に取引するなら、数pips取れたらすぐに利確した方が良いでしょう。
この期間の過去陽線率は63%、事前差異との方向一致率は65%です。 事前差異がプラスのときロングで3・4pipsを利確/損切の目安 にすれば良いでしょう。
【3.2 直前1分足】
次に直前1分足です。
直前1分足の過去平均跳幅は5pips、同値幅は3pipsです。
この期間の過去陰線率は73%、事前差異との方向一致率は52%、直前10-1分足との方向一致率は45%です。
過去陰線率が高いものの、上図から最近に限っては陰線率が高いとは言えません。この期間の取引は諦めましょう。
【3.3 直後1分足】
そして直後1分足です。
直後1分足の過去平均跳幅は9pips、同値幅は7pipsです。
この期間の過去陽線率は64%、直前1分足との方向一致率は33%(不一致率67%)、事後差異との方向一致率は83%です。
指標発表時刻を跨ぐポジションは、直前1分足が陰線だったとき(陰線になりそうなとき)、指標発表直前にロングをオーダーし、発表直後の跳ねで利確/損切 です。
指標発表後は、 初期反応方向を確認したら早期追撃開始して、指標発表から1分を過ぎたら利確/損切 の機会を窺います。
【3.4 直後11分足】
最後に直後11分足です。
直後11分足の過去平均跳幅は16pips、同値幅は10pipsです。
指標発表から1分を過ぎると、その後の10分で反応を伸ばしたことは50%しかありません。追撃は諦めます。
?W.分析結論
本指標の特徴は以下の通りです。
以下の特徴を踏まえた取引を行うか、その日の値動きが異常なら取引を止めるかがベターな選択肢と考えています。少なくとも過去の傾向に反した取引方法は、長い目で見ると勝率をさげてしまいがちです。
- 本指標結果を予想するため、ZEW景況感調査との先行性・遅行性を論じた解説が散見されます。けれども、両指標は長期的な上昇・下降といった傾向が一致しているように見えても、単月毎の指標結果の良し悪しに相関がありません。
先に発表されたZEW景況感調査の良し悪しに基づき、本指標結果の予測に役立ちません。 - 本指標は市場予想後追い型です。指標結果の推移が上昇基調/下降基調がはっきりしているときが取引のチャンスです。指標発表結果の市場予想との大小関係さえ読めれば、直後1分足は素直に反応しがちです。
- 直前10-1分足は、事前差異がプラスのときロングで3・4pipsを利確/損切の目安にすれば良いでしょう。上ヒゲ・下ヒゲとも多いので、この期間に取引するなら、数pips取れたらすぐに利確した方が良いでしょう。
指標発表時刻を跨ぐポジションは、直前1分足が陰線だったとき(陰線になりそうなとき)、指標発表直前にロングをオーダーし、発表直後の跳ねで利確/損切です。
指標発表後は、初期反応方向を確認したら早期追撃開始して、指標発表から1分を過ぎたら利確/損切の機会を窺います。
ーーー$€¥£A$ーーー
2017年は、全ての本指標取引で事前に分析記事を投稿し、事後に検証記事を投稿しました。その成績を下表に纏めておきます。
2017年は本指標で8回の取引を行い、成績は6勝2敗(勝率75%)でした。個々のポジションでは10勝9敗で、勝率は53%でした。年間を通した利益は僅か3pipsで、初期の大きな負けが響きました。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
注記以上
2018年08月24日
2018年8月20日〜8月24日発表の経済指標分析の検証
繰り返し記している通り、指標発表前後の反応パターンは、高い確率で過去の分析結果通りになります。今週発表指標についても、その通りでした。
週初めに示した 今週発表指標の過去反応要点 を検証しておきます。今週は4つの指標を取り上げていました。分析に依るポジションオーダーの機会は、4回の指標発表で計8回でした。
分析の成績は8回の取引機会で6勝0敗、条件を満たさず取引不可が1回、同値終了に伴う判定不可が1回でした。但し、6勝しても反応が小さかったので、稼げたのはせいぜい10pips強でしょう。
反応が小さい時期に稼ぎが少ないことは仕方ありません。でも十分な勝率さえ維持できていれば、いずれ大きく反応する時期に大きく稼げるでしょう。
なお、分析を紹介しておいて申し訳ないのですが、私自身は今週の取引が出来ませんでした。だから、今週に限って後掲する成績表は、あくまで分析記事の成績表です。
分析を当てることと実際の取引で勝つことは別です。言い訳じゃありませんが、例えば2017年は全ての指標発表前後の取引を事前投稿・事後検証し、その結果は こちら に纏めています。そこで記した通り2017年は出来過ぎでした。
2018年になってからは、指標発表毎に都度の分析改訂や取引記録の開示を止めました。手間がかかり過ぎていたので、とても続けられませんでした。がしかし、今年も勝率70%は維持できており、年間収益はざっくり+35%ぐらいになっているようです。
繰り返しになりますが、2017年の取引記録を見て頂ければ判るように、例え分析が当たっても取引で勝てるとは限りません(その逆もありますが)。でも予め取引方針をそのときどきの気分と無関係な論拠で決めておいた方が勝ちやすいのです。予め狙いを絞って臨機応変の裁量を小さくしておくのです。気分が乗らないときや、今は過去パターンと違うだろう、というときは取引しなければ良いのです。
ともあれ、今週発表指標の詳細分析記事に記した取引方針の妥当性を、以下に検証しておきます。
8月22日23:00 7月集計分 米国中古住宅販売件数
8月23日16:30 8月集計分 独国PMI速報値
8月23日23:00 7月集計分 米国新築住宅販売件数
8月24日21:30 7月集計分 米国耐久財受注
FXを始めたばかりだったり、暫くやってもちっとも勝てないという方に言います。
FXがいずれ上手になる日も来るでしょう。その日が来れば、チャートと政治・経済解説記事だけをもとに、だいたい勝てるようになるにせよ、問題はその日までをどうやって凌ぐかです。
その間を凌ぎつつ、原因と結果の対比を続けましょう。そして、その間もちょっとですが勝っておく、というのが大切です。原因と結果の対比という点では、経済指標発表時が最も適しています。何しろ、日程が決まっており、過去の結果を調べることができて、発表前後のプロの解説もたくさんあります。
過去のパターンのの分析によってプロの経験に見合うコツを代用して取引し、それが絶対的にでなく確率的にしか再現しないことを自身で会得して、リスクに見合う収益を狙うのです。
何か偉そうな話ですいません。
それにしても米国指標の今年の反応は小さくて困ります。
なお、 本ブログの経済指標とその反応の分析では、そのときどきのチャート状況や経済情勢なんか一切考慮せず、過去のパターンにしか注目していないことが ポイントです。プロみたいに上手に勝てなくても良いのです。プロの見解には対抗するのは論外にせよ、プロの言う通りに取引してもなぜか素人は負けてしまうのです。
週初めに示した 今週発表指標の過去反応要点 を検証しておきます。今週は4つの指標を取り上げていました。分析に依るポジションオーダーの機会は、4回の指標発表で計8回でした。
分析の成績は8回の取引機会で6勝0敗、条件を満たさず取引不可が1回、同値終了に伴う判定不可が1回でした。但し、6勝しても反応が小さかったので、稼げたのはせいぜい10pips強でしょう。
反応が小さい時期に稼ぎが少ないことは仕方ありません。でも十分な勝率さえ維持できていれば、いずれ大きく反応する時期に大きく稼げるでしょう。
なお、分析を紹介しておいて申し訳ないのですが、私自身は今週の取引が出来ませんでした。だから、今週に限って後掲する成績表は、あくまで分析記事の成績表です。
分析を当てることと実際の取引で勝つことは別です。言い訳じゃありませんが、例えば2017年は全ての指標発表前後の取引を事前投稿・事後検証し、その結果は こちら に纏めています。そこで記した通り2017年は出来過ぎでした。
2018年になってからは、指標発表毎に都度の分析改訂や取引記録の開示を止めました。手間がかかり過ぎていたので、とても続けられませんでした。がしかし、今年も勝率70%は維持できており、年間収益はざっくり+35%ぐらいになっているようです。
繰り返しになりますが、2017年の取引記録を見て頂ければ判るように、例え分析が当たっても取引で勝てるとは限りません(その逆もありますが)。でも予め取引方針をそのときどきの気分と無関係な論拠で決めておいた方が勝ちやすいのです。予め狙いを絞って臨機応変の裁量を小さくしておくのです。気分が乗らないときや、今は過去パターンと違うだろう、というときは取引しなければ良いのです。
ともあれ、今週発表指標の詳細分析記事に記した取引方針の妥当性を、以下に検証しておきます。
8月22日23:00 7月集計分 米国中古住宅販売件数
8月23日16:30 8月集計分 独国PMI速報値
8月23日23:00 7月集計分 米国新築住宅販売件数
8月24日21:30 7月集計分 米国耐久財受注
FXを始めたばかりだったり、暫くやってもちっとも勝てないという方に言います。
FXがいずれ上手になる日も来るでしょう。その日が来れば、チャートと政治・経済解説記事だけをもとに、だいたい勝てるようになるにせよ、問題はその日までをどうやって凌ぐかです。
その間を凌ぎつつ、原因と結果の対比を続けましょう。そして、その間もちょっとですが勝っておく、というのが大切です。原因と結果の対比という点では、経済指標発表時が最も適しています。何しろ、日程が決まっており、過去の結果を調べることができて、発表前後のプロの解説もたくさんあります。
過去のパターンのの分析によってプロの経験に見合うコツを代用して取引し、それが絶対的にでなく確率的にしか再現しないことを自身で会得して、リスクに見合う収益を狙うのです。
何か偉そうな話ですいません。
それにしても米国指標の今年の反応は小さくて困ります。
以上
おまけ
なお、 本ブログの経済指標とその反応の分析では、そのときどきのチャート状況や経済情勢なんか一切考慮せず、過去のパターンにしか注目していないことが ポイントです。プロみたいに上手に勝てなくても良いのです。プロの見解には対抗するのは論外にせよ、プロの言う通りに取引してもなぜか素人は負けてしまうのです。
- チャート状況や政治・経済情勢の分析に捉われないこと(プロみたいに取引しても負けるから、プロさえ事前分析は外すことが多いから)
- プロに対抗せず、ただ言う通りにもしないこと(素人は臨機応変に劣るから)
- 素人でも自力分析できること(同様の過去事例が豊富で、それが定量化できること)
以上
8月24日指標
昨日の独PMIは、製造業が悪化したものの、サービス業と総合値が前回・予想を上回りました。事前差異判別式がマイナスで事後差異判別式がプラスの通り、EURJPYの指標発表前は陰線、発表後は陽線となりました。
米新築住宅販売件数は、かなり大きく予想を下回ったにも関わらず、発表直後1分間は動かず、その後の10分が陽線側に反応を伸ばしました。一昨日の中古住宅販売件数と同様に、金利上昇の影響がまだ予想に反映されていないのかも知れません。
本日は21:30に耐久財受注の発表です。
本指標の解説には、前月比よりもコア前月比に注目すべき、というものが散見されます。けれども、2015年以降に限れば、指標発表直後の反応方向への影響力は、僅かに前月比の方が大きくなっています。
前月比が△3%以下と+3%以上だった翌月に、そして、コア前月比が△0.5%以下と+0.9%以上だった翌月に、反動が起きています。けれども、本指標の市場予想はこの反動を見こしているため、残念ながらその反動がポジション方向の論拠になりません。論拠とすべきではありません。
詳細分析は こちら です。
米新築住宅販売件数は、かなり大きく予想を下回ったにも関わらず、発表直後1分間は動かず、その後の10分が陽線側に反応を伸ばしました。一昨日の中古住宅販売件数と同様に、金利上昇の影響がまだ予想に反映されていないのかも知れません。
本日は21:30に耐久財受注の発表です。
本指標の解説には、前月比よりもコア前月比に注目すべき、というものが散見されます。けれども、2015年以降に限れば、指標発表直後の反応方向への影響力は、僅かに前月比の方が大きくなっています。
前月比が△3%以下と+3%以上だった翌月に、そして、コア前月比が△0.5%以下と+0.9%以上だった翌月に、反動が起きています。けれども、本指標の市場予想はこの反動を見こしているため、残念ながらその反動がポジション方向の論拠になりません。論拠とすべきではありません。
詳細分析は こちら です。
以上
タグ: 耐久財受注