?T.事前投稿
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本指標の反応分析は 「英国雇用統計発表前後のGBPJPY反応分析(2018年改訂版)」 に詳述しています。以下に記す今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
そこで述べた通り、本指標には
- 平均所得の伸び率と翌日発表される CPI
I前年比の大小関係は、事前差異・事後差異ともに頭に入れておいて取引に臨んだ方が良い
- 過去3年間の反応程度は、直後1分足跳幅の平均が31pipsと大きく、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重であるべき
- 反応方向は、直前10-1分足が事前差異と同方向だったことが69%、事後差異と同方向だったことが86%と、指標発表前後ともに素直
という特徴があります。
今回発表の要点は下表の通りです。
失業保険申請件数こそ悪化と見込まれているものの、平均所得は対前月+0.2%改善して+3%と予想されています。
ちなみに、本指標の事前差異(市場予想ー前回結果)は、−1?申請件数増減の事前差異[万人]+10?平均所得の事前差異[%]−5?失業率の事前差異[%]、という判別式を用います。この判別式の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と直前10-1分足の方向一致率は69%です。市場予想と前回結果の大小関係が3回に2回程度はアテにできる訳です。
よって、現時点における事前差異はプラスなので、直前10-1分足は陽線となる可能性が高い訳です。
そして、指標発表直後は、−1?申請件数増減の事後差異[万人]+30?平均所得の事後差異[%]ー30?失業率の事後差異[%]、という判別式が有効です。この判別式の解の符号と直後1分足の方向一致率は87%にも達します。
けれども、こんな複雑な計算を指標発表直後の動きが激しいときに行えません。だから、予め指標発表直後の追撃には方針が必要です。
まず、指標発表直後は初期反応方向に順張り追撃を行うことにしましょう。指標結果なんて見ているヒマなんてありません。
次に、ちらっと指標結果に目をやるヒマができたら、平均所得が市場予想を上回ったか下回ったかです。そして、余力があれば失業率が市場予想を上回ったか下回ったかにも目をやりましょう。失業保険申請件数なんて見ているヒマはありません。
先の事後差異判別式の係数に依れば、平均所得や失業率が市場予想よりも0.1%改善することは、申請件数増減が3万人増えることでしか相殺されません。でも、過去の実績から言えば、失業率が市場予想とブレることは、平均所得が市場予想に対してブレるよりも、頻度もブレの程度も小さいのです。更に、失業保険申請件数に至っては、平均所得や失業率の0.1%のブレに相当するのが3万人です。3万人のブレは、それこそ滅多に生じません。
更に、現在の市場関心事を踏まえると、翌日発表予定の CPI 前年比の市場予想や前回結果が問題になります。現時点におけるCPI前年比の市場予想は+2.7%で、前回発表も同値でした。そして、平均所得の前回発表値は+2.8%でした。その差は0.1%です。
よって、今回の平均所得発表値が+2.9%以上なら、実質所得は前回発表時よりも改善ということになります。この+2.9%は、今回の市場予想+3.0%よりも小さいものの、前回結果を上回っています。そこで、今回は平均所得が+2.9〜3.0%以上なら、直後1分足は陽線での反応と見込みます。+3%を超えれば大きな陽線と見込みます。
このように、今回は平均所得が市場予想を僅かに下回っても陽線の可能性が高い、と見込んでいます。
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以上の分析結果と過去の傾向に鑑み、以下の方針で取引に臨みます。
- 指標発表前は、事前差異と直前10-1分足の方向一致率が69%あり、直前1分足の陰線率は73%あります。
平均所得の市場予想が+2.9%以上ならば、直前10-1分足は陽線 と見込みます。
また、直前1分足は過去の陰線率が73%で、直前10-1分足との方向一致率が38%(不一致率62%)です。 直前10-1分足が陽線ならば、直前1分足はショート で良いでしょう。 - 指標発表時刻を跨ぐポジションは持ちません。
- 指標発表直後は、初期反応の方向に追撃
を行います。
また、 再追撃を行うにせよ、短期取引の繰り返しで行います 。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
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ーーー注記ーーー
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以上