「潮が舞い子が舞い」の第2巻。
タイトルのセンスが素晴らしいですね。文芸書ですか。
芥川賞にマンガ部門が無いのが残念ですが、もしあれば、阿部センセイ当確です。いやマジで。
ご存じない方のために、一応この作品の簡単な紹介文をコピペしておきますね。
「海辺の田舎町で高校生が織りなす、あかんたれで愛しい日常。青春群像コメディ!!」
・・・ということです。基本的に会話劇で、特に重大な事件は発生しませんが、日常的に非日常な事件が発生しています。
主役である2年4組の36人がいくつかのグループに分かれていて、グループ内や、グループ対抗の「しゃべり倒す」コントを次々とぶちかますのが圧倒的です。時々ソロで活動している「バーグマンさん」などが絡んで、組み合わせの妙と、会話自体の面白さが抜群です。
2巻になって、エンジンが温まってきた感があります。13話の女子の体操服を皆で嗅ぎ倒す話とか、14話の学校帰りに「鎖鎌」を開陳する話とか、常軌を逸していながらも確実にコントロールされています。阿部センセイ、天才か。
阿部センセイの作品は、週刊少年チャンピオンの頃からずっと愛読させていただいていますが、最近になって洗練度が増してきて、円熟の域に至った感があります。キャラクタの描き分けも、何気に上達しているし。
今後のさらなる成長を祈念しつつ、この連載が末永く続くことを熱望します。
ついでですが、「アルティメット佐々木」の新作というか、その後も気になります。佐々木は今、どうしていますか?
「アルティメット佐々木」が何者かご存じない方は、ご自身で検索してみてください。
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