「わーーー!!!」
ということで、「これ描いて死ね」第3巻です。
冒頭のセリフは主人公が描いたマンガの1シーンから。
じつはこの子が描くマンガには、ほぼ毎回このバケモノが「いきなり」出現して、延々とバトルします。
しかも登場キャラの「ニャン太」が毎回おなじ格好で蔓に巻き取られて逆さになってます。
クセの強い絵柄と内容で、震えるぐらい面白いんだけど、他人には言えない。でも中毒性がある。
1巻と2巻にはこのシーンが出てきたんだけど、3巻には出番が無かった。残念。
「これ描いて死ね」は、とよ田みのるが描く漫画家漫画です。
「伊豆王島」に住む女子高生の安海 相(ヤスミ アイ)は、漫画を読むのが大好き。
とある出来事がきっかけで「漫画創作」を意識し始めます。
学校の先生や友人の協力を得て「漫研」を設立し、「まんが道」へと踏み出します。
2023年の「マンガ大賞」で大賞受賞!なんです。
「これ描いて死ね」とよ田みのる/小学館
マンガ大賞(2023) 大賞受賞
マンガ大賞(2023) 大賞受賞
この作品が受賞した「マンガ大賞」は、2008年にできた有志によるマンガ賞です。
小学館や講談社などが主催する漫画賞とは異なります。
運営は、マンガ大賞実行委員会が行っており、非営利です。
選考員は、実行委員が直接声をかけたマンガ好きの有志たち(主に書店員をはじめとするさまざまな職業の方です)。
選考対象は、前年に出版された単行本の内、最大巻数が8巻までの作品です。
ざっくり言えば「比較的最近の作品で、とくにみんなに読んで欲しいと思うもの」が選ばれます。
出版社主催の漫画賞は、自社への貢献度(売上)が重視されますが、この賞はそういったしがらみがなく、出版社や売上を問わず、純粋に「面白い」とよべる作品を選んでいるので、信頼度が高いのです。
いずれ何かの賞を獲るだろうと思っていましたが、さすが「マンガ大賞」、お目が高い。
漫画家漫画は数々ありますが、とよ田先生の作品は重層的でいろいろな視点で楽しめます。
管理人がとくに好きなのは、漫研顧問の手島先生。
じつは元漫画家で、わけあって離島の国語教師になって「漫画界」とは縁を切ったはずですが・・・。
ものすごく「漫画が好き」なのがダダ洩れしているのがたまらない。
手島先生の過去編が各巻の巻末に1本ずつ掲載されていますが、「これ読んで死ね!」というぐらい面白い。
ただ、この面白さは「創作の苦楽」を知る人にこそ伝わるので、全ての人にはお勧めしない。
漫画好きとそうでない人へ。
価格: 814円
(2023/5/13 06:11時点)
感想(0件)
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image