作者は篠原健太。『SKET DANCE』や『彼方のアストラ』の人です。
歳を重ねるとできなくなることが増えていきますが「週刊少年ジャンプを読む」というのもその一つかと思います。中学生のころから毎週読んでいましたが、さすがに還暦近くになるとあの雑誌を読み続けるのが辛くなる。
なにが悪いというわけではないのですが、雑誌の持つ「ノリ」についていけなくなる、といった感じです。
それでも読みたい作品はいくつかあるので、コミックスのほうで読ませていただいております。
「WITCH WATCH」もそういう作品のひとつ。
ときどきレンタルして読みます。
しかも読んだ内容をすぐ忘れるので、毎回、1巻から全部借り直して読んでいる。
今回は1巻から15巻までをまとめて読みました。
うん、面白い。すごく安定感がある。
いちおうご存じない方のために、ざっくりあらすじをご紹介しておきます。
「鬼の力を持つ高校生・乙木守仁は、古い盟約に従い魔女で幼馴染のニコと同居することに!! 魔女修行から戻り、幼馴染との再会にときめくニコだったが、守仁には、予言された災いからニコを守る使い魔としての使命があり…!? “ドジっ子”ニコが突飛な魔法で、回避不能なトラブルを巻き起こす——!! 奇想天外! マジカルコメディ開幕!!」
ということで、メインストーリーには「大災厄からヒロインを守る」というシリアスっぽい内容を置きながら、学園・日常コメディもやってしまおうという欲張りなマンガです。
登場キャラも、魔女、鬼、天狗、狼男、吸血鬼など、正直節操がない。でも不思議と上手くいっている。
基本的に「ざっくりいこうぜ!」というマンガです。
園原健太先生の作品は、いずれもコメディ色が強いのですが、マンガとしてはものすごく真面目で誠実に描かれている点がポイント高いですね。
作画もストーリーも、マンガの教科書みたいです。このクオリティで週刊連載というのがすごい。
ベテランだけあって、いろいろと引き出しが多いというか、キャラクタの立て方が上手い。
敵とのバトルもありますが、陰惨な殺し合いにはならないので、読後感が宜しいです。
管理人が一番好きなエピソードは、コミックス10巻の「憂いの淑女」。
不器用なお嬢様をお助けする話ですが、たまたま週刊誌で読んでしまい、震えながら笑った一編。
あらためてコミックスで読みましたが、やっぱり震えながら笑ってしまった。
ほかにもいろいろ語りたいところが多い作品ですが、あまり話すと野暮になってしまうので、騙されたと思って素直に読んでみてください。
週刊少年ジャンプの良心、かもしれない。
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