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2024年09月10日

エイリアン ロムルス

「エイリアン ロムルス」は映画「エイリアン」シリーズの最新作です。2024年公開。
「エイリアン」の1作目は1979年公開なので、なんと45年も続いているご長寿シリーズなのです。
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「エイリアン ロムルス」
2024年公開 SFホラー映画
『エイリアン』シリーズのスピンオフ映画
フェデ・アルバレス監督
リドリー・スコット製作

「SFは絵だねえ」というのは有名な言葉ですが、「エイリアン」に関してはまさにその通りです。
HRギーガーというスイス人の画家がデザインしたクリーチャーが圧倒的な印象だったので、現在までシリーズが続けられています。
今作は、第1作と第2作の間に入るエピソードです。
1作目のあと、回収されたエイリアンを宇宙ステーションで実験していたら大惨事になり、そのステーションは廃棄。その後、植民星で暮らしているヤンチャな連中が、星から脱出するためにその廃棄ステーションをっ勝手に使おうとして乗り込んだら、再び大惨事に・・・というお話。

映画の出来はそれほど悪くは無いんだけど、いかんせん二番煎じ。新しい驚きとか恐怖とかは湧いてきません。
エイリアンの成長過程も皆さんご存知なので、予定調和的なホラーとなります。
副題の「ロムルス」というのは映画内では廃棄宇宙ステーションの船名ですが、もとは伝説上のローマの建国者の名前です。 軍神マルスの子で双生児の兄で、弟のレムスとともに 狼に育てられ、協力してローマを建設したが、のちに争ってレムスを殺した、という人物。
いちおう最後まで観ると、暗喩なんですね、ああそうですか、となります。
「エイリアン」シリーズは、たぶんこれからもしつこく作られると思いますが、管理人的には1作目と2作目だけ観ておけばOKです。
プレデターと戦ったりするやつは、ほんとに見なくていいからね。
posted by ゆうすけ at 08:24 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年09月01日

きみの色

2024年8月30日に山田尚子監督の新作「きみの色」が公開されました。
「きみの色」は高校生のトツ子、きみ、ルイの三人があるきっかけでバンドを組むことになり、音楽を通してお互いのあいだに生まれる友情と鮮やかな感情を描いた作品です。

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管理人的にはこの夏、いちばん期待していた作品でした。
公開されてすぐに観に行きました。うん、なんだろう、この気持ち。
山田尚子監督は大好きな監督ですが、この作品に関しては手放しで喜べる感じではないかな。
好きな監督だけに、採点基準が高くなります。
「リズと青い鳥」という傑作を世に出してしまったので、ずっとそこが基準になってしまう。

今回はオリジナル劇場アニメということで、原作はありません。
原作無しで山田監督が自由にやってみるとこうなるのか、という映画。
いわゆる作家性はいかんなく発揮されていると思います。逆に商業性は遠ざかります。
山田監督は以前のインタビューで「ひとやま当てたい」旨の希望を述べていましたが、この映画ではちょっと無理かな。
管理人は好きですけど、大ヒットはきびしいと思います。
アニメーションならではの、動きや色彩、音楽はとても美しく心躍ります。
残念なのは、ストーリーやキャラクタの説明が少しずつ足りないところ。
説明しすぎないのはいいけれど、省略しすぎてよく分からない部分もあります。
山田監督は繊細な演出で「語るより絵で見せる」タイプですが、それでもやはり。
たとえばキャラクタに係わる点で、「きみ」が突然に学校をやめた理由とか、語らないままで良かったのでしょうか。少し疑問が残りました。
この作品の肝であるトツ子の共感覚(他者の色が見える)についても、物語の展開にうまく作用しているかというと、すこし物足りない。
「リズと青い鳥」で「天才が覚醒する瞬間を見せる」というカタルシスを与えた監督としては、もう少し上があってもいいんじゃないかなと思うのです。
ちなみに映像がすごく綺麗なので、お金に余裕がある人は、IMAXで観ると良いかもです。
制作はサイエンスSARUですが、これが京都アニメーションだったらどうなっていただろう、という想像もしてしまう。
posted by ゆうすけ at 10:34 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年08月11日

インサイドヘッド2

毎日ものすごく暑い日が続いています。お元気でしょうか。
管理人は暑いのがキライなので死にそうです。夏は1週間ぐらいで終わりにしてほしい。

ということで、涼しい映画館で新作映画をご鑑賞です。
「インサイドヘッド2」はピクサーの新作です。前作の「インサイドヘッド」が2015年の公開なので、9年ぶりの続編ということになります。
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「インサイドヘッド2」
2024年製作/96分/アメリカ
原題:Inside Out 2
劇場公開日:2024年8月

前作では主人公のライリーは11歳でしたが、今作では2年後、13歳です。高校入学を控えている、という設定で、日本とは学校制度が違うので、日本だと中1〜2ぐらいですね。もろに思春期です。
あらすじはこんな感じ。
「人間が抱く感情たちの世界を舞台に描いた「インサイド・ヘッド」の続編。少女ライリーを子どもの頃から見守ってきたヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリの感情たちは、転校先の学校に慣れ新しい友人もでき、ライリーが幸せに暮らせるよう奮闘する日々を過ごしていた。そんなある日、高校入学を控え人生の転機に直面したライリーの頭の中で、謎の警報が鳴り響く。戸惑うヨロコビたちの前に現れたのは、最悪の未来を想像してしまう「シンパイ」、誰かを羨んでばかりいる「イイナー」、常に退屈&無気力な「ダリィ」、いつもモジモジして恥ずかしがっている「ハズカシ」という、大人になるための新しい感情たちだった。」

なんでもかんでも擬人化してしまうのは日本のお家芸なんだけど、この作品はハリウッドらしい擬人化がすごくうまくはまった映画。日本だと全員を可愛い子にするけど、ハリウッドは性別も体型もバラバラ。デフォルメが激しいので「こんな人間はいない」レベルの形状をしている。

個人的には前作の方が好きかなあと思ったりして。
見れば分かる通り、この映画は観客の年齢や精神状態にかなり引っ張られます。前作は「コドモの心の世界」が舞台だったので、わりと客観的に観ていられるのですが、今回は「コドモからオトナに変わる少女の心の世界」なので、自分の感情と向き合うことになる。心のバランスがとれていて平穏な人はいいけど、そうでない人はひやひやする。うん、オレだな。
劇中でも言及されますが「大人になるとヨロコビは少なくなるの?」という疑問。
はい、人によりますね。あまり変わらない人もいるけど、激減する人もいる。
減った分だけ他の感情が優位になってる場合もあれば、全体的に感情そのものが縮退傾向に向かう人もいる。
管理人はずっと長いこと「抗うつ剤」のお世話になっているので、自分の頭の司令部がどんな感じなのか、だいたい分かります。
ヨロコビはずっと休憩中です。リーダーはシンパイとビビリかな。ダリイもなぜか活発に働いている。休めばいいのに。カナシミはときどき思い出したように仕事をしてます。イカリのような強い感情はやっぱり休憩中。全体的にやる気のない職場ですね。

こんな感じで、大人がこの作品を観ると余計なことを考えてしまうので注意が必要です。
ライリーはいろいろありますが、最後には我に返るのでご安心を。
シンパイなのは、ライリーではなく貴方自身です。
posted by ゆうすけ at 15:03 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年06月23日

でかいTVで映画鑑賞

自室のTVを43型から55型にアップグレードした管理人のゆうすけです。
ゲームなどをやってみましたが、なかなか迫力があって良いですね。
普通にTV番組をみるのも楽しいのですが、せっかくなので映画をいろいろ観てみました。
管理人はアマゾンプライムに加入しているので、アマゾン配信映画からセレクトしました。

「アラーニェの虫籠」
まずは短めはアニメから。70分ぐらいの長編アニメ。監督は坂本サク氏。
この映画、じつは坂本氏がほぼ一人で作っている、らしい。
アニメをひとりで作る人は世界初ではないけど、長編だとあまりいない。
いちばん有名なのは新海誠監督かな。「ほしのこえ」はほぼひとりで作ってるはず。
映画を一人で作るメリットは、作家性を存分に発揮できるところでしょうか。
家を一人で建てるのと同じで、基本的に手に余る作業なので、できればスタッフを揃えて作った方が良い。
この映画、ひとりで作った理由がいまいち分からない。
映画自体がよく分からない。
悪夢系のホラー漫画のあるあるを、アニメに凝縮させた感がある。
怖い・気持ち悪い、というよりも、可笑しい・唐突すぎる、という印象が先行します。
誰にもお勧めしませんが、ホラー漫画の超展開が好きな人には自己責任でどうぞ。

「FALL」
今度は気を取り直してハリウッド映画。高さ600メートル超の鉄塔の上で立ち往生するお姉ちゃんの話。
端的に言うと「お騒がせ系ユーチューバーが高い塔でひどい目に遭う話」
主人公はそのユーチューバーの友人ですが、一緒に古い鉄塔に登って、梯子が落ちて降りられなくなって泣きます。
バカなの、死ぬの。という映画。高所恐怖症の人は観ない方が良い。
撮影用にドローンを持参しているので、それを使って救助を呼べばいいと思うんだけど、段取りが悪くて失敗しています。操縦用と、救助要請用とで、スマホが2台必要な雰囲気ですが、スマホ1台は序盤で失って詰みます。
15メートルぐらいの長さのザイルは持っているので、ツリークライミングの要領で、手縄・足縄をこしらえてどちらか一方が降りれば、と思ったけど、そういう知識や技量はないらしい。
恋人をフリークライミング中の事故で亡くしたヒロインが、再び立ち上がるために挑戦する、という流れなんだけど、いろいろと無理がある。
とくにお勧めしませんが、高いところが好きな人は自己責任でどうぞ。

結論:でかいTVで観ても、ダメな映画はやっぱりダメだな。
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posted by ゆうすけ at 13:35 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年04月29日

2024年春アニメ

2024年のGWが始まっております。
とくにお出かけしない管理人のゆうすけです。
皆様如何お過ごしでしょうか。

旅行とかはしませんが、あまりに引きこもっていてもアレなので、久しぶりに映画でも観てやるかと思って行ってきました。
「ゴジラXコング 新たなる帝国」
ハリウッド版ゴジラシリーズの新作です。前作のゴジラVSコングの続編。
いや、なにこれ。体が震えるぐらいの駄作です。でっかい猿がいっぱい出て来る「猿の惑星・特盛」だ。
ハリウッドの「モンスター・ヴァース」(ゴジラとキングコングを主人公とした一連の怪獣総進撃映画)はもうダメかもしれない。怪獣映画の基本設定にクトゥルフ神話を使うアイディアはいけると思ったんだけどね。

ダメな映画を劇場で観たときは、時間とお金を両方失うという悲劇に見舞われるので、ちょっとダメージが大きい。
気を取り直して2024年の春アニメです。
もうすでに始まって1ヶ月ほど経過しているので、継続視聴は定まっていると思います。
自分の録画予約を見て思うのは、かなり保守的だなあということ。
人気作品の新期シリーズとか、冬からの継続とか、完全新規が見当たらない。老化してるな。

2024年春アニメでいちばんの注目作は、やはり京都アニメーション制作の「響け!ユーフォニアム」3期でしょう。
「ユーフォ2」が2016年秋だったので、8年ぶりにTVシリーズが帰ってきました。パチパチ。
この間に劇場版が数本作られていて、1期2期は1年生だった主人公?の久美子が3期では3年生で部長になっています。2年生のエピソードについては劇場版を観てください。必ずね。

京都アニメーションに関しては、2019年7月にあの事件があり、主要なスタッフの多くを失うという重大な危機に見舞われました。
あれから5年。そうです、たった5年で奇跡の復活です。すごいですね。
その間にも劇場版アニメの制作などを行っていましたが、「響け!ユーフォニアム」がTVシリーズで復活できたことがファンにとっては何より嬉しい知らせだと思います。

昨日、録画しておいた第4回を見ましたが、じつに良い、素晴らしすぎる。
ゴミ映画を観た後だと、いっそう輝いて見えます。至高の30分とも言える。
コントラバスの月永求(つきなが もとむ)君のエピソードでしたが、久美子もみどりちゃんも、すごく成長していて偉いですよ。部長とか先輩とかの鑑だな。ドラムメジャーの麗奈センパイも素晴らしかった。一生ついていきますっというヤツが全国で100万人ぐらいいたと思う。

久美子部長率いる北宇治高校吹奏楽部、こんどこそ全国で金賞を獲れるのか、大変楽しみです。
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響け!ユーフォニアム(第3期)
原作 武田綾乃
監督 石原立也
シリーズ構成 ・脚本 花田十輝
アニメーション制作 京都アニメーション
posted by ゆうすけ at 08:35 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年03月31日

「僕の心のヤバイやつ」アニメ2期完走

管理人のゆうすけです。ようやく春らしくなってきた2024年ですね。
桜の開花宣言が出たので近所を探索したら、まだ1分咲きって感じでした。
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桜井のりおのマンガ「僕の心のヤバイやつ」がアニメ化されています。
すでに2期まで制作されて、昨夜がその最終回でした。
管理人は録画しておいて、日曜の朝に観る、というパターンです。
ということで最終話。原作では8巻の就学旅行編の最後のエピソードです。

うん、思っていたより良いね。控えめに言って、すごくいい。
告白回で、この作品のいちばんのクライマックスに当たるので、構成を組み直しています。
具体的には、夜に女子部屋に紛れ込むエピソードを前にずらして、京太郎の告白、山田の決意、山田の告白、という流れをスムーズにしています。
いいんじゃないかな。
このあたりは脚本の花田十輝さんの判断かと思いますが、悪くない。隔週のマンガ連載と、一気に見せるアニメの違いをうまくすり合わせています。
惜しいのは、ようやく登場した半沢ゆりねさんが、もう見られないこと。
連載の方では久しぶりに半沢さんの登場があったので、動く半沢さんをもう少し見たいね。

コミックスは4/8に最新刊の10巻が発売予定ですが、アニメの3期はちょっと先になるでしょう。
もしかするとこの先は劇場版でやるのかもしれない。
ぜいたくな希望ですが、劇場版アニメにするなら、制作はOPをやったWITスタジオにお任せしては如何かと。
「進撃の巨人」や「SPY×FAMILY」を制作しているところです。
シンエイ動画はダメじゃないけど、WITスタジオの本気を見てみたい。
posted by ゆうすけ at 09:47 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年03月17日

マネーボール

「マネーボール」は2011年のハリウッド映画です。
ノンフィクションを原作とし、オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー(GM)、ビリー・ビーンがセイバーメトリクスを用いて経営危機に瀕した球団を再建する姿を描いた作品です。
ベネット・ミラーが監督し、ブラッド・ピットが主演しています。

「セイバーメトリクス」という謎用語がでてきましたが、SFではありません。なんかカッコいいね。
野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法のことです。

この映画、アニメ監督の押井守氏が、『マネーボール』が映画の作り方の見本であり、人生の教訓があり、人生の中にある真実に触れられる、とまで云っている作品。
そんなにすごいのか、と聞かれると、「じつはすごくいい」とじんわり答えるぐらいに傑作。

管理人はじつは映画館では観ていなくて、TVで深夜に放送されたのを録画して、先日ようやく観ました。
最近はハズレの映画をひくことが多かったのですが、面白い作品は冒頭の10分ですぐわかる。当たりだ、これ。
日本語吹き替えで、本編も少しカットされているはずですが、とても良かった。
野球を題材にしていますが、野球そのものを描いたものではありません。
働く、というか、戦う人間のドラマです。
戦略を立て戦術を駆使して勝利を求める。
そこにはブレない軸が必要なんだけど、やっぱ人間悩むよねって感じ。

主人公のビリーは限られた資金のなかで「ワールドシリーズ優勝」を成し遂げるために奮闘します。
主力選手が軒並み引き抜かれる状況で、『セイバーメトリクス』を用いて、他球団からは評価されていない埋もれた戦力を発掘し、低予算でチームを改革しようと試みるわけです。
GMの仕事は映画で言うとプロデューサーのようなもので、選手を獲得したりクビにする権限を持ちます。
ビリーのやり方は従来型のスカウトたちからは総スカンを受けますが、彼は折れません。
一般的な映画だと、ここから紆余曲折がありながらも皆が最後には一致団結して勝利を掴む流れとなりますが、この映画はそういうのではない。
そこに人生の教訓があります。
ポリシーは曲げない。過ちは繰り返さない。でも本当にそれでいいのかやっぱり迷ってしまう。
劇中で、ビリーの娘さんが歌をパパに聴かせます。そいつがすごくいい。
「今迷っている」っていう曲なんですけどね。

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感想(9件)



posted by ゆうすけ at 12:22 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年02月18日

ミーガンとロボット工学三原則

アマゾンプライムで「ミーガン」が配信されていたのでサックリとご鑑賞しました。
ミーガンは2023年に公開された映画です。
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2023年製作/102分/PG12/アメリカ
原題:M3GAN
劇場公開日:2023年6月9日

子どもを守るAI人形が引き起こす惨劇を描いたサイコスリラーです。
あらすじはこんな感じ。
「おもちゃ会社の研究者ジェマは、まるで人間のようなAI人形「M3GAN(ミーガン)」を開発している。ミーガンは子どもにとっては最高の友だち、そして親にとっては最大の協力者となるようプログラムされていた。交通事故で両親を亡くした姪ケイディを引き取ることになったジェマは、あらゆる出来事からケイディを守るようミーガンに指示する。しかし、ミーガンの行き過ぎた愛情は思わぬ事態を招いてしまう・・・。」

作品内では「ミーガン」のことを「ロボット」とは呼ばないのですが、実際は人間型ロボット=アンドロイドです。学習型のAIが搭載されており、物語の展開と共に急速に進化して「自意識」を獲得します。
SFでは人間が開発したロボットには必ず「ロボット工学三原則」を予めプログラムしておく、というのがお約束なのですが、このミーガンには適用されていないようです。
ちなみにその三原則は、以下の通りです。
第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

ロボットの、人間への安全性、命令への服従、自己防衛を目的とした原則で、SF作家のアイザック・アシモフの作品で示されたのが始まりと言われています。
現実的にこの原則を適用しようとすると、「フレーム問題」を引き起こすと推測されています。「フレーム問題」とは何ぞ、と思った方は、ググって下さい。AIは制限条件下でないと正しくその能力を発揮できないのです。将棋AIは将棋のルール内だけなら人間を凌ぎますが、棋士が注文するおやつを予測することは不可能です。

ということで、ミーガンさん、わりとキレやすいタイプのAIを搭載しています。
マスターである少女を守る、という原則が、いつの間にか「それ以外の者を排除する」にすり替わり、その実行のために躊躇なく人をぶっ殺します。動きがなかなか俊敏なので、普通に介護ロボットとして使う方が賢明だと思うのですが、この種の映画ではAIは必ず暴走するので、伝統芸能だと思って観るしかないです。
最終的には自分自身をマスターとして登録し、完全な自律独立型AIとして人間に牙を剥くわけです。
先日、チャットGPTがユーザーのリクエストに対して「めんどくさいからイヤだ」という回答を出した話を思い出して、いつか自分もAIと戦いたいと思う次第です。
posted by ゆうすけ at 17:45 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年02月12日

Search/Search2

管理人のゆうすけです。
コロナに罹患してからなんだか調子が悪い今日この頃です。
先週は風邪でヨロヨロしており、いまだに咳が出ます。味覚異常とかはないと思うけど、コロナ後遺症、ということはないだろうなと不安になります。
体質的に白血球がやたらと少ないので、病気に弱いうえになかなか治癒しないというめんどくさい人間です。
加齢による抵抗力の低下、という現実は直視しません。認めたくないものだな。

というように元気がないのでひきこもって映画を観ています。
アマゾンプライムで視聴したのが「サーチ2」
「Saerch/サーチ」は物語がすべてパソコンの画面上の映像で進行していくハリウッド製のサスペンススリラー映画です。
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第1弾が2018年に公開されて人気が出ました。調子に乗って作られたのが第2弾の「サーチ2」。
2023年公開で、アマゾンで2024年2月現在無料視聴できるのは「サーチ2」のほうです。
原題は「サーチ」が「Searching」で、「サーチ2」が「Missing」です。2作の間に関連性はないので、どちらから先に観ても問題ありません。
1作目は娘が行方不明になるサスペンス、2作目はママが行方不明になるサスペンスです。
いずれもネット上の映像だけで物語が進んでいくという斬新な手法です。
新鮮な驚き、という点で言えば、やはり1作目から見ていただきたい。
日頃SNSやネットにはまっている人は特におすすめ。

サスペンスなので、やはり謎があってトリックがあって犯人がいて、という基本はそのまま。
見ていて思ったのが、全然別のことでした。
何を思っていたかといえば、昔見た怪獣映画のことです。
「クローバー・フィールド」という2008年の映画です。
この映画は怪獣が出現して大都市を襲う、という映画なのですが、一貫して「ホームビデオで撮影された映像」で構成されていて、「事件後にペンタゴンが保管している記録映像を第三者が見ている」という体になっています。
怪獣映画にもこういう切り口があるのか、と感心したのが当時の感想で、さらにもうひとつ「次回作を作るなら、今度は全部をネット上の記録で見せたら面白いのでは」と思ったわけです。
その後「クローバーフィールド」の続編は作られたのですが、自分が思ったような方向性には行きませんでした。
だがしかし、意外なジャンルからそのアイディアを活かした映画が出てきました。
その映画がこの「サーチ」シリーズです。
サスペンス/犯罪と、ネット/SNSとの親和性はかなり高いので、うまく成功しています。
基本的に何度もやれないアイディアなので、1作目だけで十分なのですが、21世紀の新しいタイプのエンタメとして、一度は見ておきたい作品かなと思います。
posted by ゆうすけ at 08:32 | TrackBack(0) | 映画・TV

2024年02月04日

2024年冬アニメ

2024年が始まって、すでに1ヶ月です。
冬アニメもいろいろ放送されていますが、残念ながらあまり見れていません。
今期で継続視聴しているのは「ダンジョン飯」と「僕の心のヤバイやつ」(2期)ぐらいかな。
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「ダンジョン飯」は地下ダンジョンを攻略するパーティのお話。レッドドラゴンに呑まれた妹の救出、というのが目的だけど、どちらかというと食料を現地調達(魔物とかを捕まえて食べます)する「グルメもの」。
管理人は現在はほとんどゲームなどをやらないのですが、昔は「Wizardry」などをやりこんだものです。
この作品の地下ダンジョンやモンスター類は、Wizの設定に近いものがあり、興味が湧きます。
謎の歩くキノコや這いまわるコインなど、正直食べたくないのですが、主人公は「食べる気満々」なのが可笑しい。
食料の現地調達方式を告げられた際に、仲間のエルフが「嫌だーーーー!!!」と叫んだのがサムネの絵です。
そうだよね。
しかし、なんだかんだ言いつつ、毎回趣向を凝らした料理が出て来て、わりと美味しそうに食べています。
食べるシーンが多いので、キャラクターが生きている感じが強く伝わってくる作品です。

「僕の心のヤバイやつ」(2期)はコミックスの5巻ぐらいからスタートです。
1期では原作の4巻ぐらいまでを一気にやりました。
今回も同じペースなら、8巻までやるつもりみたい。
修学旅行〜告白までをやってしまうのでしょう。
かなり駆け足です。途中にあるイベントを思うと、やや不安になります。
今日も録画した5話目をみましたが、映画デートから山田の撮影現場見学をバタバタと一気に。
悪くないのですが、もう少し余裕をもったほうがいいんじゃないかな。
山田のマネージャの諏訪さんや、人気モデルの香田ニコちゃんが初登場でしたが、あまり出番なし。
原作のマンガ自体が、毎回8〜12ページぐらいの枚数に、エピソードをぎゅうぎゅうに詰め込んでいるので、これをさらに一部カットしながらアニメにするのがいかにも苦しい。
例えば撮影現場のエピソードでは、京太郎が買った差し入れの「わんわんケーキ」の顛末がばっさりカットされているのですが、ちょっと残念。
あのケーキは、マンガではさりげなく山田が「お持ち帰り」しているのが描かれているのですが(電車内カットで山田の膝の上にコンビニ袋が見える)、アニメでは途中で消えてしまいました。
高級マカロンでさえその場で食べてしまう「あの山田」が、ちょっと形が崩れてしまったケーキを大事に家まで持ち帰る、という大事件が起きているのですが、その辺りは尺の都合で消えてしまったようです。

2作品とも人気が高いようですが、できれば原作の微妙な雰囲気まで上手く掬い取っていただきたいと願うばかりです。
posted by ゆうすけ at 12:36 | TrackBack(0) | 映画・TV
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ゆうすけ
銀河大計画別館の管理人。 「銀河大計画」は、1993年から細々とやっている同人誌です。 ゆうすけが書いたネタや没ネタなどを、別館で細々と掲載します。どうぞよろしく。 アイコン卵酒秋刀魚さん。
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