午前中に畑仕事をサックリ手伝って夏野菜の苗を植えて、お昼からお出かけしました。
本日はN市中区にある金山南ビルで開催中の「庵野秀明展」をご鑑賞です。レッツゴー。
会場では「彼を作ったもの(昔のアニメや特撮など)」「彼が作ったもの」が順に「大量に」展示されています。通常の絵画展だと管理人は1時間ぐらいでサクサク回ってしまうのですが、今回は3時間かかりました。しかも「すべて知っている」はずのものなのに、あらためてじっくり見てしまいました。
平日だからなのか、N市だからなのか不明ですが、わりと空いていました。気楽に写真撮影できるぐらいに。
会場に入るとすぐに、庵野監督が親しんだアニメ・特撮作品が物量作戦で押してきます。
ジェットビートルを先頭に、特撮作品の戦闘機群が大編隊を組んでいますが、隅っこの方に変なヤツがいます。
「ウルトラマンタロウ」に出てくる汎用車両の「ラビットパンダ」です。
異色ですね。これは偶然置いてあるのではなく、意図的に配置されています。そういう展示なんです。
この展覧会はすでに全国を回っているので、たくさんの人が見どころを紹介していると思います。
そのなかでもかなりレア度が高いのが、ジョージ秋山先生のマンガ「ザ・ムーン」の複製原画と、幻の雑誌「季刊ファントーシュ」のヤマト特集号(第2号)です。月刊OUTのヤマト特集号と並んで展示されています。うわ、初めて見た。実在したんだね。
展示解説ではあまり触れていませんが、庵野監督の脳内の10%ぐらいはジョージ秋山によって構成されています。力なき正義は無力ですから(特に意味はない)。
ちなみにこの展覧会は部分的に撮影OKです。非営利・非商業に限りますけど。
左の写真は庵野監督が初めて手に入れた8ミリカメラです。キャノン 514XL-S。うわスーパー8じゃないですか。異教徒かよ。管理人はシングル8派だったので、スーパー8派は信用できない。
右の写真は皆さんご存知のFUJICA ZC-1000ですね。美しい。シングル8というか、8ミリカメラの最高峰です。これはDAICONフィルムで「帰ってきたウルトラマン」を撮影したカメラです。
NHKのドキュメントでご覧になった方も多いのでは。
監督が電車や建物の配置に異常にこだわっていたアレの現物です。
この展覧会では美術展と同様に、公式の図録が販売されています。
他の図録に比べて、やたらと重いです。しかも高い。4620円です。
なぜかというと、展示されているものほぼ全てを図録に掲載しているからです。
このブログに載せた写真は、図録を買えば載っています。絵コンテや落書きやメモに至るまで、なんでも収録しています。
ただし、図録が発行された2021年10月時点のものまでです。
その後の展示会では最近の作品に関しての展示物が増えているようで、「シン・ウルトラマン」や「シン・仮面ライダー」の展示物で、図録から漏れているものが多数あります。
個人的には、「シン・ウルトラマン」のベータ・カプセルに関するデザイン案が最高に良かったので、図録で確認しようと思ったら載っていなくて泣きました。4620円も出したのに。
という感じで展示を見て回ったわけですが、いろいろ思うところはあります。
アニメや実写映画は、監督だけで作る訳ではありません。絵画展の場合は、基本的に画家だけに注目すればよいのですが、この展覧会では監督以外のスタッフのことも気になってしまう。
学生時代の独りで制作していた時期から比べて、プロになってからのクオリティの進化が著しい。
NHKのドキュメンタリーを見たときもそうでしたが、やはり良い仲間に恵まれた人だと思いました。
監督自身に魅力や才能があればこその話ですが、やはり天下を獲るような人物には、それを支える「十傑衆」がいるんだよなあ、と感じた次第であります。
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