リアル書店ではあまり見かけません。買うところを人に見られたくないし。
ついでに「いって いっぱい いって」もご購入しました。やったね。
「いって・・・」のほうは、2021-2023年ぐらいに発表された作品集です。
いずれもかなり下品で性癖が歪んだ男女ばかりが登場します。お子様の手の届かない場所に保管してください。
内容についてはあまり深く追求しません。
騙されたと思って読んでみてください。騙されますから。
1万年後に人類が滅亡した後で、来訪した異星人がたまたまこの本を読んでしまうとヤバい本です。
「こういう連中なら滅亡するよなあ」と思われそう。いや、違うんです、誤解です。
内容とは別に、作画上のアレコレが気になるマンガです。
99%の確率で言いますが、画用紙にペンとインクで描いています。今どき珍しいアナログ派です。
スクリーントーンが手に入らないせいか、中間色の部分は手描きです。ものすごく雑にフリーハンドで描いています。
ときどき気になるのが、集中線の処理。
いまどきは作画ソフトを使って一発で出来ちゃうんですが、位置原先生は「手描き」にこだわる人なので、なんか味わい深い集中線が多い。だいたい中心がずれていたり、抜きが甘かったり、バランスが悪かったり。
右上の図版の集中線は、なんか投げやりなパターン。じんわりと可笑しい。
背景も手書きで埋めているので、いまどき珍しいエフェクトがいっぱい見られます。
上の二つはいわゆる「かけアミ」で、左側はとくに「へびなわ」と呼ばれる種類のアミですが、これぐらいヘタクソな「へびなわ」は本邦初かも。昔のアシスタントだったら先生にキン肉バスターかけられそう。
右側は左の絵の数年後に描かれたものですが、とくに成長していない点が素晴らしい。
こういう手描きのいろいろは、じつは作品の世界観的には「アリ」です。
けっこうきわどいネタも、この絵柄でいい感じにまとまっています。
自分の弱点を長所に変えるという必殺のワザを会得している時点で、位置原先生は優勝ですね。
本当に騙されたと思って読んでみてください。騙されるから。
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