嫁は諍いの多い家族や恋人の話が好きで、少し前までは韓国ドラマにもハマっていました。
M君は怒られることが大嫌いなので、もっとスケールが大きい話の方が趣味に合います。特に他所の星のエイリアンには敵意丸出しです。
彼らより進化している私は、もっと抽象的なことを扱う政治や経済の解説番組を見ています。
さて、働き方改革というのは、もっと労働生産性を上げて国際競争力をつけようという話です。ついでに余暇を増やして消費増が期待されています。
もともと日本は欧米先進国に比べて労働生産性が低いのだそうです。余暇も少ないそうです。でも、そうかなぁ、というのが正直な感想です。
日本人よりも欧米人が生産性が高い働き方をしているようには見えません。日本人より欧米人の勤務時間が短いようにも見えません。有給休暇については、確かに彼らの方がきちんと取得しているように見えますが。
日本の働き方を必ずしも欧米風に改革する必要はないにせよ、彼らは仕事の細分化が上手く最低時給が高いように見えます。
仕事の細分化を行えば、単純作業の仕事が増えていきます。単純作業には仕事の質が関係ありません。もし関係あるなら、まだもっとその仕事を細分化できるということです。
そうして作業を極限まで細分化・単純化すれば、その仕事の賃金価値は最低限で済ませられます。机上では、誰もが僅かな訓練期間で職場の戦力たり得るはずです。
でも、誰も好んでそんな仕事をしたくないのです。だから、そういった多くの国では労働参加率が問題になっています。より多数が生産性が高い仕事をしても、より多数は最低賃金しか貰えないから、働くのがあほらしくなってゴロツキ化している人だって多いように見えるぐらいです。
一方、最低時給は日本でもこれから上がっていくのでしょう。もともと日本は高齢化で労働者人口が減るのに加え、面白い仕事が減るのなら勤労世代の労働参加率も減るでしょう。その結果、労働生産性が高いとされる欧米諸国と同様に、食事ひとつとっても高くなっていくのでしょう。
でも、ルクセンブルクのレストランだからと言って昼飯に2000円も出せるか(ルクセンブルクの労働生産性は日本の約2.7倍:出典=OECD2015年版資料)。ルクセンブルグなんて、行ったこともないけれど。
ただ、それでは最低賃金が高くなっても、全部生活費に消えていくことになるでしょう。
なんか、労働生産性なんか向上せずに、皆でもっとだらだらと働きたいです。
だらだらと日々を過ごしながら、パソコンでFXをしたり日々ふと思うことを記したり読んだりして、つまらないことに憤ったりしていたいものです。徒然草視点の暮らしです。
ちなみに、OECDの労働生産性算定基準は、人口が多い国に不利だし、勤労世代が全世代に占める割合が小さい国はもっと不利になります。
そんなアテにならないことを論拠に、日本の労働生産性を高めるべきだと言うのは説得力に欠けます。国際競争力は為替に大きく依存するものの、為替は自力での対応に限界があるから、自助努力でやれることをやろうというのが働き方改革(ほぼ=労働生産性改善)です。
けれども、古今東西において兵の質を語ることが戦略とされたことはないのです。
以上
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