プロフィール
あるへさんの画像
あるへ
がんばりません!
検索
最新コメント
△▼ご意見、ご指摘、アドバイス等、コメントしにくいけど言いたいことなど、お気軽にご利用ください!*印部分の記入だけで結構です。△▼ 広告
ファン
最新記事
カテゴリアーカイブ

人気ブログランキングへ
リンク集

XBOX360 実績解除スレまとめ @wiki

XBOX ONE 実績wiki

はこわんローカル情報局

下手の箱(横?)好き

かびるんるんの黴式会社

Xbox手帳

だから、探すなって。

愛の暇つぶし

☆★☆★

相互リンク受付中!

ジャンルを問わず好奇心旺盛な人を探しています!

☆★☆★

当ブログのプライバシーポリシー

広告

2015年05月20日

047.アランウェイク

Alan Wake (アラン ウェイク) (通常版) (ゲーム追加ダウンロードカード同梱)



 おはようございます。あるへです。
 突然ですが、カテゴリアーカイブを見てもらえば分かるとおり、私の小説に対するモチベーションはズタボロです……。テーマが見つからないわけじゃない、書きたいことがないわけじゃない、でも書けないんですよね……。
 ま、そんな私と呼応するかのように(!?)、これから紹介するゲームの主人公も悩んでいるわけです。
 そう、知る人ぞ知る神ゲー、「ALAN WAKE」です。まあ、こちらの主人公アラン・ウェイク氏は既に有名ベストセラー作家なわけですが……。作家が主人公って珍しいですよね。

公式サイト(PC版)

 このゲームは、なんと言ってもストーリー。大声を出して「神懸かっている!」と断言してもいいくらいに非常によく練りこまれています。
 シュタゲとどっちが面白いかと問われれば、どっちも面白いと即答しますが。 演出は海外ドラマを意識していまして、「これまでのアラン・ウェイク」から始まるプロローグと、これまた抜群のセンスで選ばれた曲でもって締めをするわけですが、その始まりの引き込み方、終わりの余韻の持たせ方、中盤の起承転結、プレイヤーの揺さぶり方、どれをとっても一級品で、未プレイの方には「もったいない」と言わざるを得ない奇跡のような作品です。

 ゲームはTPS仕立てで、ゲーム作りの四本柱の核を成す「光と闇」の扱いが非常にうまく生かされています。遠くにぼんやりと一本だけ灯る街灯の、なんとも心強いこと……、ここまで光がありがたいと思ったことはありません。
 リソースが限られていますので、少ない物資をやりくりして生き延びるサバイバルホラーアクションと言うこともできますね。

 闇をまとった敵は容易には倒せないので、効率的に弱点を狙いますが、次から次へと湧いてきますので機を見て先に進まなければなりません。
 また、本作品は会話主体で進むアドベンチャーパートと、これら闇の者たちを退けながらゴールを目指すアクションパートと明確にわかれているのですが、その繋ぎの演出が素晴らしく、平和で穏やかだった昼の田舎の風景が、悪意の跋扈する夜の姿へと変貌する様は本当に素晴らしいです。

 光から光へと、まるで綱渡りのようにドキドキしながら進む本能的な恐怖感、冗談抜きで先が気になり、まさかと思うような伏線回収。
 さらにはゲームを一周し終えた後で、このゲームの考察を扱っているサイトを巡ると、きっとあなたの気付かなかった伏線や、真意、新たな謎に気付くはずです。
 これがもう、大変なカタルシスを味わえまして、ゲームを遊びつくした後も、しばらくの間は陶酔にも似た余韻の残り続ける作品になっております。

 そのため、賛否の分かれるところですが、ラストのはっきりしない終わり方になっています。二つあるDLCをクリアしたとしても、疑問ばかりが残るのではないでしょうか。
 この辺も海外ドラマのあるあるですが、素晴らしいゲーム体験を得られるはずなので、大きな問題にはならないでしょう。先が気になって仕方がなくなることはあるでしょうが(笑)。

 話は変わりますが、次世代機Xbox ONEやPS4が発売されてしばらく経ちました。これら最新技術を取り込んだ最新のマシンは、映像、演出、操作性までもが次世代機らしくチューンアップされ、音楽に至ってもその技術は取り込まれているのでしょう。
 ですが、ストーリー、という面だけを見ればどうでしょうか。
 皆さんは、その次世代機専用のそのタイトルが、次世代機にふさわしい濃密なストーリーに仕上がっていると感じていますか?
 私はXbox ONEやPS4には触れたこともないので、憶測で語るしかないのですが、Xbox360で遊ぶ限り、ストーリー、シナリオだけは今の時代に追いついているとはとても思えません。
 まるで、お話の構成、展開、キャラ設定等、シナリオそのものだけが20年くらい前から取り残されているようにすら感じます。
 そんな中で、本作品「ALAN WAKE」は、次世代機……いやいや、更なる次世代機、たとえばXbox TWOとかPS5とかでも、十分に通用するほどの深みと、懐の広さ、同時に何千年も前から普遍的に存在する王道を感じさせます。
 大げさでしょうか。いえいえ、プレイしてみてください。きっとご理解いただけると思います。

P.S. アランウェイクは日本から見た海外ドラマのように、日本語吹き替えです。この声優さんがまた良〜い声してるんですよね。名前はさっぱり存じませんが、アランの声や、特にナレーションの声が私は大好きです。深く、渋みがあって、この作品に非常にマッチしているんですよ。聴いていると本当に落ち着きます。

 ではでは。

攻略サイト


TOP

2015年05月19日

044.Sacred2 Fallen Angel

セイクリッド2



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「セイクリッド2」のレビューをします。
 本作品は、私が初めてオープンワールドRPGを体験したゲームですので、個人的感想はぶっちぎりの神ゲーです。あえて……あえて本作品を客観的に分析するならば、するめ味の良ゲー……いえ、傑作です。ごめんなさい。

公式サイト(PC版)

 セイクリッド2は一昔前の洋モノRPGを髣髴とさせる、古き良きRPG要素の集合体です。自分好みのキャラ(職)を選び、レベルアップで獲得するスキルやステータスポイントを自由に割り振り、ハック&スラッシュで強力な装備をかき集め、鍛冶屋で強化し、膨大な数のお遣いをこなして理想のキャラを作り上げていくものです。

 私が感動したのはやはり、世界の広さですね。「RED STONE」というネトゲをご存知でしょうか。10年くらい昔に、私はこのゲームにのめりこみましたが、見た目やシステムなど良く似ています。現在もサービスが続いているという老舗中の老舗ゲームですから、似た要素をふんだんに持っているセイクリッド2も、潜在的に多数のプレイヤーのお気に入りとなることでしょう。
 が、いかんせん「古い」「洋モノ」RPGですので、現在の爽快感溢れる、泣かせる、大迫力の、そして超リアルなゲームに慣れ親しんでいると、その違和感には抗い難いのではないでしょうか。

 イモ臭いキャラモデル、まったく面白くないストーリー、慣れるまで混乱するUIやアイテム整理、wikiや説明書を熟読し計画性を持たないと面白さのわからないビルド、と、不親切な部分やバグもよくあり若干敷居は高いです。
 裏を返せばこれらの要素は欠点を補って余りある長所でもあり、理解すればするほど想像力のアドレナリンが吹き溢れることでしょう。

 棚田を見つけたときは感動しました。地形を利用した「この世界で生活してる」感を感じたからです。
 巨大な滝を見つけたときも感動しましたし、ストーリーには絡まない辺鄙な場所で街を見つけたときや、このゲームには不釣合いなほど気合いの入った例のあのクエストを見たときは身震いしました。暗く陰湿な湿地帯から洞窟に入り、砂漠に抜けたときのあの開放感は忘れられません。
 どれもちょっとしたことで、演出やムービーなどといったものはほぼ皆無なのですが、この世界には多くの「おぉ!?」が隠されており、世界をめぐる楽しさ、発見する喜びがふんだんに盛り込まれています。
 これらのことは、当時プレイした私が感じたことですが、初めてのジャンルというか、このゲームに非常にのめりこんでしまったので、もしかしたら過剰な表現なのかもしれません。

 キャラによってまったく違う様々なスキルや装備を組み合わせてどう育てるか、が一番の醍醐味ですが、その作業しつつ片っ端からクエストを消化し(100や200では済みません)、マップの隅々まで歩き通す(キャッチコピーは伊達ではありません)のもまたキャラビルドに劣らず大きな醍醐味です。

 このゲームは始めマップが灰色で、歩くとその部分が(割と狭い範囲で)色がつく仕組みになっています。是非とも、行けるところ全てを塗りつぶしてもらいたいですね。
 プレイしつくし実績をコンプリートした後、棚の奥にしまっておいても、ある時ふと新しいビルドを思いついたり、世界やBGMが懐かしくなっていそいそとソフトを引っ張り出す……そんな依存性のあるゲームです。


(追記)
 記憶の底にしまっていたのを、ふと思い出しましたので追記しておきます。
 たしかこのソフト、今は昔のInside Xboxで看板娘のひかりちゃんがデモプレイをしているのを見て一目惚れしたのでした。
 Inside Xbox、ご存知ですか? かつてそんな番組がありまして新着タイトルの紹介や、埋もれた良ゲーの発掘、ゲームとはあまり関係のないダベり回等々、毎日のように更新されていました。当時のMC、ウッチーとひかりちゃんの掛け合いは黄金級でして、大評判でした。毎回のように大笑いさせてもらって、毎日Xboxを起動するのが本当に楽しみでした。
 非常に残念な幕引きとなって、番組は打ち切られ、その後も姿を変えて細々と続けられたようですが、今ではもう見ることはできません。
 ああ、懐かしいなぁ。

攻略サイト


TOP

2015年05月17日

043.車輪の国、向日葵の少女

車輪の国 向日葵の少女(通常版)



 おはようございます。あるへです。
 ちょっと考えて空恐ろしくなったのですが、テキスト型のアドベンチャーゲームのレビューってよく考えたら難しくないですか? 特にレビューする時期。
 プレイした後すぐにレビューするなら内容が頭に入っている分簡単ですが、ストーリー主体のゲームですからレビュー内容も当然ストーリーに焦点が当たります。自分の頭の中ではすでに知っている情報なので、それを当然ととらえてしまうと、読者には伝わらない文章になってしまいそうです。
 逆に頭を冷やすつもりでしばらく時間を置くと、しだいに記憶があやふやになっていき、特にキャラクターの名前や特殊な造語などを忘れるとなんとも抽象的なレビューになってしまいそうです。
 本作品は比較的最近にプレイしたのでなんとかなりそうですが、過去にプレイしたアレとかコレとか、ちゃんとレビューできるか心配になってきました……。(とか言いつつ、どのゲームのレビューもかなり抽象的です……。うは)

 駄文は置いといて、レビューに入ります。
 今回はこちら「しゃりんのくに、ひまわりのしょうじょ」のレビューです。
 結論から申しますと、これはとても良いゲームだと思います。攻略できるキャラクターは少ないものの、彼女たちの内面を掘り下げるためにあえて切り詰めたと思われ、その目論見は十分に成功しています。
 一見してわかりやすい伏線と、淡白すぎて分かりにくい伏線が混在していますが、十分に許容範囲だと思います。終盤は「あっ」と驚かせてもらいました。

公式サイト

 ただし、個人的には終盤の(具体的には第五章から)展開にはついていけず、悪く言えばご都合主義、よく言っても(?)竜頭蛇尾のような印象を受けました。
 インターネットでそれなりのレビューを拝見しまして、本作品は全体的にとても評価が高いのですが、ストーリーの始めから終わりまでを俯瞰して見た場合、個人的に評価は下がります。
 とはいえ、レビューを投稿した方々が賞賛されるゲームですから、その良い部分もわかってはいるつもりです。

 本作品の肝となるのはやはり「義務」というこの世界独自の要素であり、これが「キャラ」「ストーリー」「世界観」の三本柱にとても絡んできます。
 そしてその義務ゆえに等身大で描かれる彼女たちの葛藤や、受容、反発、また主人公の介入の仕方はとてもリアルで、とても説得力に溢れています。
 実際、彼女たちの「義務」や葛藤はどれも普遍的な要素を持ち合わせていまして、まるで我がことのように、というか、過去の自分に照らし合わせて読める部分が何度もありました。
 そして、主人公のそれら「義務」に対する解答は多くの人が納得できるものであり、その解決策はゲームならでは驚きに充ちたものであり、やはり同時に「これでいいんだ」と納得できる作りになっています。
 このあたり、シナリオライターの底力を感じますね。若干の問題は残るけれども、未来に向かって進めるだけの十分な結果は得られた、という感じのベストではないものの、ベターな結果に落ち着く、というのが非常にリアリスティックで、面白い、と感じる要素です。

 ただし、そんな風に等身大のキャラクターを描いてきたためか、盛り上がるはずの最終章にて、「なんじゃこりゃ?」と思わずにいられない展開が続きまして、テンションが徐々に下がっていったのを覚えています。
 最終章で、街を巻き込むような大きな事件が勃発するのですが、その盛り上げ方は期待をあおりますし、問題はそこじゃないです。
 竜頭蛇尾、ご都合主義、と申したように、幕引きの仕方に個人的に納得がいきませんでした。
 あまりにあっさりしすぎています。あれだけの大事件を起こしておきながら、後に展開されるエピソードにおいてなんら問題がなかったかのように表現されているのが不思議でなりません。

 かといって、最終章には今まで溜めてきた伏線の回収や、ストーリーの裏のテーマについても締められているため、安易に切り離すこともできません。
 ま、ちょっとだけネタバレすると「守破離」のことでして、追加エピソードを読むことでこれが二重構造になっていることにはとても感心しています。
 今まで等身大の心理の描き方や、設定頼りのぺらぺらなキャラ付けにならないよう丁寧に描かれていただけに、もう少し終盤の表現がどうにかならなかったものかと、残念でなりません。

 これも、その作品が好きゆえの悩みですね。クロスチャンネルのアスターストーリーというやつが、黒歴史にも載せたくないほど無様な出来(本編は傑作の部類です)だったので、本作品の追加ストーリーも若干引きつつ身構えていたのですが、杞憂でした。本編の余韻を引き継ぎ、補完する、いいシナリオだと思っています。
 ではでは。


TOP


2015年05月16日

042.BLADESTORM 百年戦争

ブレイドストーム 百年戦争(通常版)



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「ブレイドストーム 百年戦争」のレビューです。
 どうやら今度、次世代機(PS4/XboxONE)でリメイクされるようですね。本作品は触りが良く、爽快感にハマるゲームですが、いかんせん底が浅いです。普通に遊ぶだけでもメインミッションを出現させる条件上、相当数のミッションをこなし、かなりの時間を食いますから、ただ単にゲームクリアを目指している人、ましてや実績コンプリートを目指していれば、必ずどこかで飽きが来ると思われます。

公式サイト

 と、コーエー作品には若干厳しめのあるへですが、もちろん良いところもあります。
 何をおいても爽快感は外せません。このゲーム、主人公はあくまで隊長であり、傭兵であり、一人の人間に過ぎません。ですので、一人で大群に立ち向かうのは無謀です(無理とは言いません)。なので、その辺をふらふらしているごくつぶしども……失礼、フリーの部隊を即興で指揮し、目標である敵の砦を陥落させるべく進軍します。
 この率いた部隊を用いて、特攻させたり呼び寄せたり、あるいはアクションスキルを発動するくらいが関の山なのですが、それでも十分に面白いです。ここはシンプルイズベストな面白さを感じます。
 兵科には強弱関係がはっきりしており、その効果はかなり強めに調整されています。ですので相性の良い敵に対しては、文字通り一撃必殺、瞬殺と言うにふさわしい活躍を見せてくれ、冗談抜きで我が隊の駆け抜けた後に敵の一人も残っていません。逆もまた然りです。これがとても楽しいです。

 兵科の相性表はすぐに呼び出せますが、敵に近づけば今の隊と相性が良いか悪いかはすぐに判別できるので、覚える必要はあまりないと思います。いくつかこなしていくうちに良く使う兵科の相性くらいはすぐにわかるようになっています。
 ミッションを進めたり、特定の兵科のレベルを上げたりすることで、次第に戦略の幅が広がり、新しい兵科を引き連れることが可能になったりと、RPG要素もあります。
 後半になるにつれ、ピーキーな運用を強いられる兵科なども出てきたりと、各々の兵科には様々な個性があるので、中盤くらいまではのめりこむのも容易いのではないでしょうか。
 英仏戦争を題材に壮大なストーリーが展開しますが、「魔法(ファイアボールとかのアレ)」を扱う兵科がいたりと、かなりファンタジーな部分もあります。まあ、無双を見れば分かるとおり、「リアリスティック」ではあっても「リアル」ではないです。

 ただ、最初に申したとおり、ある程度やりこみ、未知の兵科も少なくなり、戦場での攻略法が分かってくると、アドレナリン刺激要素よりも作業が目立ってきます。
 仕様上、一つの兵科に絞ってあげようとしても、かならず天敵が存在しますので他の兵科も強化する必要があり、そもそもこちらの一番育った兵科に比例して敵が強くなるため、一つに固執(こしゅう)すると貧弱な他の兵科のレベル上げが辛くなったりもします。ですので育っていない兵科(=たいてい扱いにくい兵科だったり、プレイしていて単調な兵科)を育てつつ、次のストーリーミッションを出現させるために延々とサブミッションを回す羽目になります。

 私は登場人物「ジャンヌ・ダルク」がなんだか気持ち悪く思え、終始英国側についてストーリーをクリアしましたが、別段感動も達成感もありませんでした。大味すぎて史実の勉強とするには疑問が残ります。残る二つの実績を解除するため、クリア後もひたすら兵科のレベル上げです。

 ジャンヌ・ダルクといえば、PSPのSRPG「ジャンヌ・ダルク」はすごく面白かったです。好きでかなりやりこみましたし、少しだけ英仏戦争に詳しくなれました。「もしも○○だったら」系のIFストーリーですがね。

 というわけで、門戸は広く、万人にお勧めできそうですが、このゲームをやりこんだ人ほど、「ちょっと待てよ? 他に適当なゲームはないかな」と思いとどまってしまいそうです。
 中毒性という意味では一過性のものですが、戦場において敵を殲滅する爽快感だけは毎回得られますので、根気の継続はそこまで難しくはないと思います。

 ではでは。最近、自分の好きなゲームと嫌いなゲームの肩の入れよう、熱の差に驚愕しているあるへでした。

攻略サイト


TOP


2015年05月15日

041.FINAL FANTASY XIII

ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツインターナショナル



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「ファイナルファンタジー13」をレビューします。
 私はこのゲーム、大好きです。美しい映像、迫力の演出、さすがはスクエニ。ですが、私が真に「このゲームいいな」と思うところはやはりストーリーライン、ゲームプレイも含めた全体を通して見える、 ゲーム作りの四本柱 の美しさでしょうか。
 そのため「コクーンがルシでパルスがパージ」というようなニュアンスのコメントを見かけると、ちょっとがっかりします。

公式サイト

 たしかに、上のコメントは事実の一部を表しています。随時更新されていくオートクリップを読まずにどんどんイベントを進めると、こんな状態になるのではないでしょうか。
 まるでSF大作のように専門用語がたくさん飛び出しますが、別段、独自の概念を特殊な言葉で表している、というような難解なものではないので、理解は簡単です。大抵のものはその世界独自の名前に言い換えているに過ぎません。最序盤は、この様々な特殊な専門用語を理解しながら、実際に起こるイベントと合わせて覚えこんでいくのが醍醐味になります。

 中盤は、私がこのゲームでもっとも好きな流れです。映画でもよく使われる王道的な手法で、たくさんのキャラたちを少数のグループにいったん分けることで、それぞれのキャラクターの魅力を引き出します。
 おかげで主人公たち一人ひとりが生き生きとしていますし、それぞれが抱える苦悩などが浮き彫りにされ、手に汗握るドラマに仕立てあがっています。別に大爆発のシーンとか、強大な軍隊に追われることだけが「手に汗握る」わけではありませんよね?
 ホープの揺れ動く復讐心とか、サッズの希望と絶望の葛藤とか、今までのFFシリーズにはなかった等身大の人間の心理が、非常によく描きこまれていると思います。
 そのせいか、全員がやがて思いを一つに最終ボスへと立ち向かう終盤から、すこしストーリーの味が薄まってしまうのが残念と言えば残念です。

 とはいえ、終盤は今度は戦略の幅が広くなった戦闘の独壇場(本来は「どくせんじょう」と読み、独擅場と書きます)です。ラスボスを倒した後は成長システムの制限がなくなり、ある意味ここからが本番と言うこともできます。
 中盤にかけてキャラ数を絞ったため、ここまで来たプレイヤーならば急に広がったオプティマの戦闘も、とくに苦労なく飲み込めるのではないでしょうか。初めて降り立ったグラン=パルスの敵はどれもこれも強敵ですから、おそらく様々な戦略を組み立てながらじっくり進むことになるのではないでしょうか。敵が手強くなっていくにつれて、本来はコマンド戦闘であるにも関わらず、アクションゲームのように戦況に合わせて能動的にスタンスを切り替えていく様は、見事なアイデアです。

 このように、FF13はストーリーを進めていくにつれ、当てているスポットが違います。ですが、ゲーム内では「ここはこのように楽しんでください」というような案内はもちろんありませんが、自然にそうなるように計算されて作られています。

 こういった、ゲーム全体とプレイヤー心理を計算して設計され、しかもそれがかなりハイレベルで自然にまとまっているところが、さすが大家スクエニの良いところであり、私がスクエニを評価するポイントです(残念なことですが、こういったハイレベルな設計は、=お金の力とも言えます。FF13-2やLRでは、やはり質が落ちています。あくまでスクエニ作品の中では、という比較ですが)。

 「ストーリーはおまけ」という風潮が根強いせいか、はたまたリアル志向が強く、愛だの希望だの世界だのといったテーマには拒絶反応が起こる時代なのでしょうか、私の見る限りFF13が正しく評価されているとは感じられません。

 ゲーム作品としても、やりこみ要素のあるゲームそのものとしても、はたまた新しいゲームの模索、挑戦としても、とても面白い作品に出来上がっています。私はこれらの要素を踏まえて大変に感動しました。
 PS3のみで発売された時は友人に本体ごと借りてプレイしました。お礼にプラチナトロフィーを返しました(笑)。しばらく経ってXbox360版が出たときも購入し、実績コンプリートまでやり込みました。英語は新鮮でしたが、やはり日本語が恋しかったですね。
 大好きなゲームなので、もっともっと評価されればと願わずにはいられません。
 ではでは。

攻略サイト


TOP


2015年05月14日

040.聖剣伝説 Rise of MANA

聖剣伝説 RISE of MANA Original Soundtrack



↑ 本作は基本無料のダウンロードコンテンツです。こんなのありました、というイメージ的な。

 おはようございます。あるへです。
 本日(2015/5/14)、「聖剣伝説ROM」がPS VITAにて配信されました。どうやらスマホ(?)などの携帯端末では1年ほど前から運営されていたようです。

公式サイト

 私がこのゲームの存在を知ったのはつい最近でしたので、アクションRPGということ以外にはよくわからず、またあえて調べないことでわくわくを溜めていました。
 というわけで、以下ほぼ何も知らない私が聖剣ROMをプレイして感じた、ファーストインプレッションを記しておこうと思います。今後じっくり遊んでみて、感想が溜まってきたらレビューとして追記したいと思います。

 やはり聖剣伝説ですね。何をもって聖剣伝説とするのか、はちょっとはっきりしませんが雰囲気としては私の大好きなLegend of MANAによく似ています。二頭身くらいの可愛いキャラ、マップ背景などから推してみるにたぶん2.5Dというやつでしょう。2Dの暖かさと今の時代の技術が丁寧にミックスされている気がします。
 サボテン君が出てきて和みました(笑)。ストーリーログというのか、回想というのか、まあ、LOMのあの日記が再現されています。たぶん、クエスト毎にいちいち話しかける必要はないと思います。たぶん。

 当初スマホアプリとして配信されたのですから当然と言えば当然、私も別段期待していたわけではないのですがやはり「スタミナミッション制」(勝手に命名)でした。一定の時間で回復するスタミナを消費してクエストに出かける、アプリタイプの基本無料ゲーで猛威を振るっているタイプです。特に不満はありませんけどね。RPGと銘打ちながらもカード収集型のカードバトルゲーには飽き飽きしていたので、キャラを動かしてアクション性のあるゲームが出来るだけで私は満足です(そんな理由で魔法少女大戦をやっていますし、ミリアサやチェンクロは辞めました)。

 やっぱキャラが可愛いです。すごく和みます。主人公はストーリー演出上二人選ぶのですが、男女や女男の組み合わせも可能なことになんか驚きました。男ならどちらも男、と思い込んでいたものですから(笑)。
 で、やっぱどっちも女でしょ! とか、当然のように思ったわけですが、光サイドを女、闇サイドを男にしてみました。たぶん闇サイドはどっちの性別にしても口は悪いんでしょうが、なんか男のほうがしっくり来るというか、逆にどちらも女だと、ちょっと見た目的にただの喧嘩のように見えなくもないな、と、自分の中のゲームイメージ、勝手に作っていた妄想の世界観を大事にキャラ選びをしました。
 性別や組み合わせによってストーリーが変わることはないので、完全に好みですけどね。

 ゲームの中身については、さすがというか、一年も運営しているだけあって、各々のシステムは既に完成しているように思えました。武器や魔ペットというシステムが、ガチャ収拾要素でして、これらを集めて合成、強化し、ステータスを高めます。既に完成されているシステムなので、初見からすると若干ややこしく、複雑で、このあたりがこのゲームの醍醐味でもあり、時間をかけて理解していく必要がありそうです。
 戦闘=アクションについては申し分ありません。軽快に動いてくれます。操作も単純で、もしかすると飽きが来るかもしれませんが、まあ及第点といったところです。

 対して、拠点となる街中での操作が、若干重いですね。メニューを開いたり、移動をするとカクツキます。何度かボタンを押さないと反応しにくい部分もちょくちょくありました。携帯端末からのシステムの流用でしょうから、スペック的にはVITAでは改善できると思うのですが。ゲーム起動、クエストスタート時のロードも若干長く感じますね。ロードが終わればミッション中は快適です。
 ただし、クエストには「初級」「中級」などの難易度があり、任意で選べます。いくつかプレイしてみましたが、このゲーム、敵が攻撃を溜めて放つ直前まで自キャラにエイムを絞ります。タイミングを覚えてきちんと回避しないと、攻撃をもらってしまい、雑魚の攻撃もわりと回転が早いです。
 とどのつまり、攻撃はわりと回避しにくい部類だと思います(回避ボタンはあります。でんぐり返しで間合いをあける)。高難易度攻略にはおそらくそれなりの準備と腕が必要になると思われます。突き詰めれば、多少の被弾は覚悟したり、なんらかの方法で相殺しながら、超強化した武器でフルボッコ、瞬殺、というパターンが見えてきます。うーむ。

 それから「レイドバトル」。どうやら四人同時プレイでボスに挑戦できるようですが、遊ぶにはもう少し時間がかかるようです。一番気になるのはやはりラグでしょうか。Xbox360ではマルチプレイの度に、このラグに辛酸を舐めさせられまくりましたからね。大分過敏になっています。

 さて、こんなところでしょうか。スタミナの管理とか、強化とか進化合成とか、特に考えずにまったりプレイしようと思います。
 あ、そうそう。今「限定クエスト(イベント)」のクエストを受けると、海岸のマップにいけます。クエスト中に一言、二言、連れてきた魔ペットが喋る(吹き出しで)んですが、なんかふとPSP2iを思い出しました。インフィニティクエスト? でしたっけ。自分でクエストを作るモード。あんな感じの短いエリアを移動して攻略していく感じや、キャラが呟く、というのが遠い記憶を呼び起こしました。
 他にも、戦闘はイース7に似てるなぁ、とか。攻撃や回避の直後に一瞬硬直があるので、あんなに縦横無尽に行動できませんけどね。

 ではでは、一人でも来てくれたら嬉しいな〜、と願いを込めて。

 招待コード: nwfvm8




(2015/5/20 追記)
 毎日聖剣ROMをプレイし続けて、だいぶ感覚がつかめてきましたので正式にレビューしたいと思います。おそらく攻略に触れる部分が多くなると思いますので、先に結論を述べておきます。

 聖剣伝説 Rise of MANAは非常に良い、質の高いゲームです。万人にお勧めできるゲームであり、さすがスクエニ、といったところでしょうか。
 ゲーム形態、ユーザーインターフェースのフレンドリーさから誰にでもお勧めできるタイトルなのですが、ゲームをやりこみ、より高みを目指そうとするならば、留意していただきたい点があり、現時点では少し残念な部分もあります。とはいえネットワークゲームですので改善される可能性は大いにあります。

 配信開始からおよそ一週間。私は主にイベントの方を攻略していたのでストーリーについては特に述べることはありません。強いて言えば、ぱっと見た感じの印象から想像されうるようなオーソドックスなストーリーが展開されそうです、ということでしょうか。また、レイドバトルについても経験していませんので割愛します。
 それから追記の以前に、長めのロード後は快適、と書きましたが、どうやらその時プレイしたミッションがたまたま快適なだけだったようで、他のミッションにおいては戦闘中もわりとカクカクしてますね。より高難易度の戦闘ではこのラグが命取りになることも十分あり得るレベルのカクツキで、ボタンを押したのに反応してくれない、ということがよく起こりますが、一週間プレイしてみて思ったのは、これはステータスゲーだということ。装備や魔ペットを強化しまくって、いわゆる「レベルを上げて、物理で殴る」タイプのゲームだと感じました。
 他のどのソシャゲにも言えることですが、そういった意味でシビアな駆け引きを楽しむゲームではありません。

 さて、レビューと絡んで攻略およびやりこみにおいて、現時点で注意しなければならないことをあげていきます。

 まず、AIはおバカさんだということ。まあこれは仕方ないと言えば仕方ないことなのですが。敵は倒した後(HPを0にした後)も、しばらく当たり判定を持ち、間をおかず攻撃し続けることで延々と攻撃を加えることができます。コンボ表示等ないので攻撃を続ける意味はありませんが、これをAIに任せてしまうと、特に弓キャラで顕著なのですが、奥のターゲットを攻撃しようとして、全ての攻撃が手前の倒した敵キャラに当たってしまう、ということが起こります。とはいえ、上級ミッション等ではプレイヤー自ら操作するでしょうし、十分にレベル差のある初級ミッションでは、上記のようなことが起こったとしても十分にクリア可能ですから、攻略においてそこまで足を引っ張る要素ではないかもしれません。見てるとイラつくのでAIに任せるときは何か他のことをしていましょう(笑)。

 次に、大事なこととして、その武器、その魔ペットが進化前なのか後なのか分かり辛い、ということがあげられます。難しいこと考えずにさくさく進めて行きたい、あるいはどうせ強力な装備や魔ペットはイベントで配られるんだから、その時だけ注意すればいい、というようなスタンスですと、特に問題ないのかもしれませんが、どうせやるなら最強を、とか私のように几帳面なプレイヤーだとこれが混乱のもとになり得ます。
 アプリ版ではすでに常識となっている通称「8凸」と呼ぶビルドに影響が出るからです。このゲーム、おそらくどんな武器や魔ペットにも、進化前と進化後の二つの形態が用意されてると思われ、進化は素材さえ揃えばいつでも進化させることが出来ます。どの装備、魔ペットも四回の限界突破が可能であり、さらに進化前の装備、魔ペットを最大まで限界突破および強化したあと進化させることで更に四回の限界突破が可能となり、進化前の装備および魔ペットをレベル1で進化させた場合と、最大強化で進化させた場合ではステータスの初期値に差が出てきます。
 ですのでその装備、魔ペットの最高ステータスを求めるならば8凸をめざすことになるのですが、最初に申したとおり、パッと見でそれが進化前か後かわからないので、ゲーム内図鑑を調べるなり、工房で進化できるか確認してみたりと一手間かかることになります。自分が育てているのが進化前に最大強化済みであるかどうかも確認が難しいため、「お気に入り」機能を使うなどして目印を立てておかないと後で泣く羽目になります。

 最後に、とても大事なこととして装備を外せない、ということがあげられます。
 このゲーム、様々な装備を組み合わせたものを「デッキ」として登録し、ミッションの属性や敵編成によって手軽に切り替えることができます。
 ですが、このゲームでは「装備を外す」ということが不可能なため、従って5つのデッキにあらかじめ全ての装備、魔ペットを装備しておかなければなりません。
 1つのデッキにつき、メイン武器を2つ(天使と悪魔)、サポート武器を6つ(両サイドで3つずつ)、それからメイン魔ペット1体と、両サイドそれぞれサポート魔ペット1体ずつ、計二体。
 合計で8個の装備と3体の魔ペットを、5つのデッキそれぞれに設定しておかなければなりません。更に、各デッキで装備しているものは専属ではないので、別のデッキでも登録することができます。
 Aという武器を、デッキ1では天使側のメイン武器に、デッキ2では悪魔側のサポート武器に、デッキ3では使わずに、デッキ4で天使側のサポート武器に、ってな具合です。魔ペットも同様です。
 ただし、注意してください。再三言いますが、いずれかのデッキに登録された装備の変更は、外すことができず、付け替えという形で変更します。
 どういうことかというと、工房などで装備を強化しようとした際、ベースアイテムとしては使用できますが、強化後消滅する素材アイテムとしては選べない、ということです。
 上の例であげたような複雑な組み込み方をしてしまうと、いざその武器が必要なくなった、とか、素材として使いたくなったときに、「装備中」と表示されて使用できない、とか、最悪外しても外しても「装備中」となって、もうどこに何がどうなってるのかわからなくなる可能性があるんです。
 そもそも序盤なんて武器の種類も数も貧弱ですから、デッキ5つも使いません。またアイテムボックスも未拡張だと管理に苦労します。
 ここはもう、是非とも自分が分かりやすいように、整理整頓を怠らないようにした方がいいと思います。

 例えば、属性や武器を統一する。同じ武器を使わない、8凸を前提にし、ドロップした進化後装備は素材にする、絶対に使わない11個の装備をデッキ5に設定しておき装備大改造の際のテンプレートにする、などで対応するとベターかと思います。

 以上のように、特に後ろ二つの要素についてはとても注意が必要です。ここは何らかの形で是非とも改善してもらいたいところ。

 ではでは、最後の最後に、さすがスクエニ、格が違う、と思わされたエピソードを一つ。

 実は、ストーリーミッションの一番最初のミッションにおいて、表示されているドロップアイテムの一つがなかなか出ず、バグじゃないかと思っていた時期がありました。
 「ゲームを始めて最初に挑むミッションだぜ?」「こんなところにドロップ率1%以下のレアアイテムなんかないだろう」「しかも三つある難易度のうち最低だぜ?」「しかもしかも、なんの変哲もないノーマル宝箱だぜ?」という思考ルーチンが働きまして、結果これはバグなんじゃないか。VITA配信したばかりだから、なんらかの手違いで、たとえばより上位の宝箱のドロップ率に食われて、プログラム上この宝箱が出現しなくなっているのではないか。あるいは、宝箱の表示自体がバグで、6種類のドロップがあるように見えて、実際は5種類なんじゃないか、と思ってサポートに問い合わせたわけです。後で冷静に考えてみれば、これは子どもじみた考えですよね。アイテムが出ない! バグだー! 運営なんとかしろー! って……(苦笑)。反省しております。

 で、返ってきた返事がこちら。

(中略)
また、「第一章カカオ救出、初級のミッションでドロップアイテム確認のところで、上段右端の宝のみ非常に出にくいか、あるいはドロップしません」とのことにつきましては、仕様でございます。
こちらは、ボスが落とすアイテムではなく、道中の敵が落とす魔ペット「バットム」で、該当クエストで1体しか出現しないため、相対的に獲得しにくいという状態でございます。

 まさかここまで詳しく教えてくれるとは思ってもいませんでした。
 ゲーム内容にかかわる部分なので、せいぜい「仕様です」と素っ気無い返事が返ってくるものとばかり思っていたので、驚嘆するとともに、スクエニに対する心証がうなぎ登りでした。ゲーム内容に詳しい(ゲーム内固有名詞が出てくるとか)サポートって、本当に親近感湧きますよね。

 それでは、失礼します。

聖剣RoMレビューその1(ココ)
聖剣RoMレビューその2


TOP

2015年05月13日

039.TES IV :OBLIVION

The Elder Scrolls IV:オブリビオン Game of the Year Edition プラチナコレクション



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「The Elder Scrolls IV:OBLIVION」をレビューします。
 言わずと知れた超有名ゲーム、プレイしたことがなくても「観た」ことはある、という人もかなり多いのではないでしょうか。
 観たことがあるだけの人、やらなきゃ損ですよ。

公式サイト

 ただし、今回レビューするのは私がプレイしたXbox360版、ひいては家庭用ソフトのことですので、PCの利点をフル活用した、MODを始めとする様々なユーザーコンテンツには触れないことご了承ください。また、IVとナンバリングされている通り、前作が存在しますが、さらに人を選ぶゲームになっています。前作との繋がりはほとんどありませんので、気にしなくても大丈夫です。

 さて、オープンワールドゲーと言ったらロックスター(GTA)かベセスダ(オブリビオン、スカイリム、フォールアウト)か、というくらいの今では老舗のオープンワールドRPGですが、現在の視点で眺めてみると、「古臭い」という感覚は否めません。
 バタ臭く、まったく日本人受けしそうにないキャラモデル、GTAとは違い一人称視点ということで、背景から小物まで細部まで観察できるのですが、それが仇となりグラフィックは汚く見えてしまうのではないでしょうか。GTA5やスカイリムなどを経験している方なら、「スカスカしている」と感じることもあるかもしれません。戦闘も多少の駆け引きは作れるとはいえ、基本的には単調な部類です。

 ではいったいこのゲームは何を楽しめばいいのかというと、それはもう皆さんお分かりのように、この広大な世界を思うがままに過ごす、というのが最大の醍醐味です。

 最近まで(というか今も)GTA4をプレイしていまして、どうしても比べがちになってしまって恐縮ですが、たとえばGTA4のストーリーというのはかなり受動的なシステムであり、たいていマップに表示されたアイコンの場所へ行けば自動的にストーリーが始まります。ストーリー展開的にも「あれをやってこい」だのお使いが大部分です。ストーリー分岐が少ないかわりに演出やセリフ回しに手が込んでおり、見ていて惹き込まれるものになっています。
 対してオブリビオンは、困っている人を見つけ、自分から話しかけてクエストを発生させます。また、頼まれごとを引き受けるか拒絶するかはプレイヤーの選択に委ねられますし、クエストの過程で裏切ったり、宝を手に入れてとんずらすることだって出来ます。
 GTAでは街の再現に力を尽くしており、遠くから見るほど美しいと感じられる反面、数少ない特定の建物にしか入れなかったり、街ゆくNPCはあくまでNPCで、コミュニケーションをとることはできませんでした。
 そういう風に見てみると、オブリビオンは大抵の建物には入れますし、ほぼ全てのNPCには彼ら専用のセリフが用意されています。
 ただ街を練り歩くだけだったGTAと比べれば、オブリビオンでは花も摘めますし、机の上のパンを盗み食いすることだって出来ます。
 あくまでGTAとの比較で見ればオブリビオンのストーリーは「自分で作る」、かなり能動的なシステムとなっています。ストーリーの内容そのものはRPGのお約束ですけどね。

 GTA4では最初こそグラの粗さに目が行きましたが、膨大なコンテンツを攻略するうちに大して気にならなくなりました。三人称視点であり、やや遠距離から物事を「マクロ」に捉え、膨大な要素を一つのまとまりとして考えることでGTAの世界観を楽しめると思います。様々な物や人、要素が絡まりあう、ということはストーリー内容の話題にも転換できます。多くの人がニコの物語に絡んできますよね?
 逆にオブリビオンを始めとするベセスダRPGは、やはりグラフィックのキメは粗いものの、多くのクエストをこなし、広い世界を練り歩くうちにどうでもよくなります。GTAとは異なり、古臭いながらもさっぱりとしたテクスチャ、風味づけですので、よく見えます。水に潜ればその下の地面も見えますし、花が咲いていればその一輪一輪を観察できます。扉があれば十中八九その中に入れますし、部屋の中の意匠もこれでもかってくらいに中世王道ファンタジーです。
 このように、GTAとは逆にオブリビオンでは「ミクロ」な視点で様々な、小さく些細な要素に感動し、その蓄積によってこの世界観を感じる、というコンセプトなのかもしれません。一つのストーリーラインに大人数が参加するというのはまずありませんし、派手な演出などもほとんどありません。あくまで主人公=自分というスタンスで、自分が見た物事しか把握できず、GTAのように深い余韻を残すことはほとんどないと思います。むしろ、今まで淡々と積み上げてきたクエスト履歴、経験や知識などが、あとで思い返すことで自分だけのストーリーとなって思い出に残る、そんなゲームですよね。

 いかがでしょうか。一例としてGTA4を引き合いに出し、比較することでオブリビオンの魅力を探してみました。
 なんだかんだ言って、オブリビオンはまだ典型的な洋モノRPGから抜け出しているとは言い切れません。むしろフォールアウトやスカイリムを経てようやく垢抜けてきた感じがします。
 ですので、スカイリムは万人にお勧めしやすいのですが、オブリビオンを勧める場合にはいくつか注釈がついてしまいます。
 不細工なキャラモデル、様々な世界観用語、もっさり殴りあい戦闘、何をするにもまず会話、宿屋で寝て初めてレベルアップ、等々ゲームの魅力にとりつかれた人を迎える懐の広さは文句なしに広いですが、反面そこに至るまでに若干の辛抱が必要なゲームでもあります。
 動画や攻略サイトなどでさらっと予習した上でプレイするのがベターかもしれません。

*注意*
 オブリビオンには無印版とGOTY(ゲームオブザイヤー)エディションの二種類が存在します。
 追加コンテンツ「シヴァリング・アイルズ」は、技術上の問題からオンライン配信されていません。ですので、このコンテンツを遊びたい場合は最初から「シヴァリング・アイルズ」がインストールされているGOTY版を検討してください。無印版では遊ぶことができません。

攻略サイト


TOP


038.Army of TWO(無印) とTFD





 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「Army of TWO」それから続編の「Army of TWO :The 40th Day」を一緒にレビューしちゃおうと思います。無双OROCHIのページも複数紹介でしたが、一応きちんと意図してのことなのでご勘弁願います。若干めんどいというのもありますが、ではなぜ面倒なのかと言えば、それぞれのレビューで内容が少なからず被ったり、同じことを言ったりすることを危惧しているからです。

 さてさて、Army of TWO :TDCの記事でも紹介しましたが、私はこの初作Army of TWOが一番好きです。
 傭兵がお互いの絆と信頼を武器に、たった二人で巨悪に立ち向かう、というのがざっくりとした大きな流れです。
 この、絆や信頼の演出が見事なんですよね。便宜上Army of TWOを無印、Army of TWO :TFDをTFDと呼びますが、無印やTFDではお互いのキャラ同士のスキンシップが楽しめます。相手の頭をはたいたり、小突いたり、無印→TFD→TDCと時間が流れていくのですが、まだまだこの頃は(いい意味で)緊張感が足りないというか、そんな、凄腕なんだけどまだまだ青い二人の青年のじゃれ合いは、プレイしていてすごく和みます。時は流れてTFD時代では、ストーリーがかなり暗い、シリアスな展開となっているので、演出自体は青臭さが減ってしまいましたが、じゃんけんをして勝つと嬉しがったり悔しがったりと、友情を感じさせる部分はきちんと残っています。

 また、タイトルの通り、これは二人の男の物語であって、ゲームプレイも基本的に「二人で一つ」と見なしてデザインされています。肩を貸して一人が上に登って狙撃、とか、二手に分かれて挟撃するとか、一人がシールドを構えて前進し、もう一人はその背中にカバーして銃撃する、あるいは前面からの攻撃を完全にシャットアウトする難敵など、二人のチームワークを活かさないと攻略は難しいでしょう。更にはダウンした相棒を引っ張って、物陰に隠れてから蘇生、なんていうことも出来ます(三作目TDCではそのシステムはオミットされてしまいました)。
 その象徴たるシステムが「アグロ」です。
 銃を撃つなどして、派手に目立てば、逆に相棒の存在が薄くなる。一方が敵の気を惹いているうちにもう一方が背後から急襲する、といった戦術を直感的に取りやすい設計となっており、非常に楽しめました。
 具体的にいうと、アグロメーターなるものでどちらがどれだけ敵の気を惹いているか分かりますし、目立っているほうは体が赤く、潜んでいるほうは青く、透明になっていきます。ですので、ぱっと見て戦況を理解出来るんですね。これすごいアイデアだと思います。

 それが一転、三作目のTDCでは、相棒とスキンシップはとれないし、時間制限つきのGPSをいちいち起動しないとアグロの具合がわからなくなってしまいました。アーミーオブツーといえばアグロだと思っていたので、いったいこれはどうしたことか、ただのどんぱちTPSじゃないかと……。

 なのでアーミーオブツーシリーズと言えば私はこの無印とTFD、特に無印が一番アーミーオブツーらしいと思えるので無印を推しますが、初作でもあるので改善すべき点もあります。それらを洗練し、遊びやすくしたのがTFDですから、悩んでしまいます。

 またこのシリーズは、三作どれも割と歯ごたえのある部類に入ると思います。どのタイトルにも鬼門があり、難しい箇所があります。

 それから、これは個人的にアーミーオブツーシリーズの良くない点だと思っているのですが、「武器がおもちゃ」というのももはやシリーズの伝統になりつつあります。
 シリーズを通して武器に様々なアタッチメントをつけて改造することができます。そうして自分に合ったカスタマイズを楽しむことができ、また二作目、三作目と進むごとにグラフィックもかなり進化しておりまして、武器の造詣、光沢など、とてもリアルに出来ています。
 が、キャラクターがその武器を持ったとたん、あらゆる銃はまるでおもちゃのように存在感をなくすんですよね。
 具体的に言うと、「音がしょっぱい」まるで豆鉄砲を連射しているように、発砲音にリアリティがありません。あんなにリアルに、細部まで作りこまれてるんだから、空気を震わせるような……というのは難しいとしてもせめてもう少し低音を響かせて欲しいものです。そして「重量感が皆無」あらゆる物には重さが存在します。車載兵器を生身で軽々扱うのが最近のゲームの主流っぽいですが、それにしてもこのシリーズは銃の重みをまったくと言って良いほど感じられません。ブラインドファイアをするとよくわかるのですが、レティクルの広がりがかなり抑えられているのもシリーズ伝統でして、その辺も関係しているのかもしれません。まるでプラスチック製のようです。
 私がちょっと許せない、と思うのはこの二点でしょうか。

 最後に、アーミーオブツーシリーズは無印、TFD、TDCとも、できれば仲の良い友人と、つまりco-opで遊ぶことをお勧めします。そのため、三作とも画面分割機能がついています。一人で遊ぶより二人で遊んだ方が楽しいのはどのゲームにも言えることですが、このシリーズはその差が顕著だと思いますので、是非とも二人でぎゃーぎゃー言い合いながらプレイして欲しいですね。

 最後の最後に大事なこと。
 Army of TWO(無印)のオンラインサービスは終了しました。マルチをやるならリアフレと画面分割co-opですね。

攻略サイト(無印)
攻略サイト(TFD)


TOP


2015年05月12日

037.無双OROCHI 魔王再臨 と 2





 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「無双OROCHI 魔王再臨」それから続編の「無双OROCHI 2」を同時にレビューしちゃおうと思います。
 というのも、このゲームをプレイしたのは随分昔のことで、しかもどっちがどういったシステムだったかとかも思い出す時点ではあやふやで、印象に薄いタイトルだからです。実績コンプリートがどっちも辛かったというのだけは覚えています(笑)。

無双OROCHI 魔王再臨 公式サイト
無双OROCHI2 公式サイト

 さて、こんなサゲサゲのテンションから始まったレビューですが、無双シリーズと聞いて知らぬものはいない(と思う)有名タイトルですが、このゲームに魅了され続編をやり続けていった人が口を揃えて言うことは、やはり「マンネリ」でしょうか。

 毎回毎回、新しい無双タイトルには新しいシステムが搭載され、プレイアブルキャラが増え、映像がより美しくなりますが、この無双シリーズの最大の柱は何といっても「一騎当千」の、寡兵が大群を圧倒する爽快感、ばっさばっさとなぎ倒して戦場を駆け抜ける爽快感です。
 これは今までリリースされた全ての無双タイトルに共通することであり、裏を返せば毎度毎度これしかないのです。
 なので、たまに無双ゲーがやりたい、と思うことはあっても、たとえばPS2の「三国無双3」がやりたい、だとか、PSPの「無双OROCHI」がやりたい、とかタイトルを指定して想定することはないんじゃないでしょうか?
 その問題を払拭するために無双ゲー+有名アニメなどのコラボレーションが生まれたのではないかと思います。

 つまり、懐に余裕があって大迫力の無双がしたい、となれば最新の無双を、お金はないけど久しぶりにちょっと無双やりたいなと思ったら、一番安い無双タイトルを、と言うのは暴言でしょうか。

 私が無双ゲーを知り、大いに惹かれたのはPS2の「三国無双2」それからその猛将伝でしたね。当時は非常に斬新で、大いにハマりました。このゲームのお陰で三国志に興味を抱き、三国の世に生きたほとんどの武将の名前を空で言えたりも出来ましたね。
 それからしばらく3や4、戦国シリーズなども手を出しました。
 一番初めの触りの部分は、やはり毎回システムが一新されるので新鮮味こそありましたが、シリーズを追うごとに飽きが来るのも早かった記憶があります。

 楽しんだのは最初だけ。あとは作業、みたいなプレイ内容で、あまり質の良いレビュー記事ではないのですが、お詫びにお勧めの本を紹介しておきます。三国志が好きで、たいていの人物なら知ってる、名前が読める、という人に是非ともお勧めしたい一品です。




 という題名でして、もしもあの有名な諸葛亮がこんな奴だったら……、というIFをもとに、史実をなぞりながらもアレンジされたこの作品は、まさに抱腹絶倒と言え、膨大なページ量なのですが、まったく飽きずに最後まで読みきる魅力があります。
 私は昔に、分厚く重い書籍で読んだのですが(というかそれしかない)、今ではダウンロードして読めますからね。私はスマホやiphoneは持っておらず、電子書籍というものにあまり肯定的ではないのですが、私の意見なんてどうでもいいですね。
 読んでみてください。時間を忘れられます。

攻略サイト(魔王再臨)
攻略サイト(OROCHI2)


TOP


036.アスラズラース

アスラズ ラース



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら、傑作「ASURA's WRATH」のレビューです。

 このゲーム、どうやら評価はあまり高くないようですね。私としてはそれは間違いで、これぞカプコンだからこそ成せる挑戦的、野心的かつハイクオリティな作品だと思っています。
 もしかしてPV演出(敵がわらわら出てきてDMCみたい)や、ブランドネーム(格ゲー、バイオ)が余計な期待を上乗せしてしまったために生み出した悲劇なんじゃないかと勘ぐってしまいます。
 たしかに、作中ではDMCのようにたくさんの敵に囲まれて戦闘するシーンが随所に出てきますが、華麗に舞うようなスタイリッシュアクションのようには到底いきませんし、かといって格闘ゲームっぽいキャラだからと思うと、それほどコンボにバラエティはありませんし、そんなシビアな駆け引きもありません。

公式サイト

 体験型連続活劇。この言葉が全てを表していると言って過言ではありません。基本的には視て楽しむものです。そしてその中にプレイヤー自らが介入していって、主人公アスラと一緒に手に汗を握ってテンションを上げていく。バトル物少年漫画を思い起こさせ、「うおおおお!」とか「ぐああああ!」とかの掛け声一つひとつに、一緒になって熱くなる、そんなゲームです。

 アスラという漢の清清しい義憤、憤りはおそらく誰にでも共感できるもので、練りこまれたストーリー、CC2を、.hack//シリーズを知るものなら誰もが好きなLieNの透き通った歌声、活劇の名に相応しい迫力満載の演出と、私はこの作品を(実績解除のためですが)何度もプレイし、そのたびに心奮わせられ、何度も感動しました。
 もうなんというか、一人でプレイするのがもったいない。誰かに一緒に見てもらいたい、そんな風にも思いました。

 これは是非ともヘッドホンを装着し、少しだけ大き目のボリュームで、この世界に浸っていただきたいですね。

 そして、好きすぎてDLC買いました。第四部「輪壊編」というやつです。
 結論から言えば、面白かったです。第三部の終わりに納得がいかない人、未だ怒りの収まらない困った人、プレイして損はありません。いつものノリで全てに決着をつけましょう。最後の最後、インターバルムービーを見て、私自身も、なんだか救われた気持ちになりました。このDLCの肝は、その最後のインターバルムービーにあるかもしれません。
 ですが、ちょっとした心残りもあるにはあります。

 このゲームは体験型「連続」活劇、と銘打つように、本編で構成されている第一部から第三部までのストーリーが、練りに練られ、連続して視聴することでプレイヤーの興奮を最高潮に引き上げられるよう、ベストなバランスに調整されています。ですので、この本編中に無駄なシーンというのは一切なく、それらは全て後の展開の伏線であり、プレイヤーの中に爆薬を溜め込む布石となっています。
 この辺の按配がものすごく上手で丁寧で、やっぱり私はカプコンが好きだな〜と、思います。
 しかしそのせいか、第三部のラストバトルで全てを出し切ってしまった感が若干感じられてしまい、DLCという、本編とはワンクッション置いた形態、あるいは私自身も本編攻略とDLC攻略の間に一月ほど時間を置いてしまったせいか、どこかDLCが本編に結びつききれずにいる感覚を受けました。
 いえ、DLCのどの話も面白いです。演出も見事です。展開もすさまじいです。ここまでやるか、と呟かずにはいられませんし、QTE演出一つとっても非常にアイデアに溢れています。なのでここはやはり、最も深い製作者たちの心の持ちようくらいにまで遡る、本当にちょっとした、けれど明確な問題なのではないでしょうか。

 本編ではきっちり終わらず、最終話はDLCで、という商法はプレイヤーにとっても評判の悪いやり方でしたが、おそらく、完全にただの妄想ですが、同じチーム、同じテンションで、本編と同じやり方考え方であっても、本編+DLCと分かれてしまったがために、製作チームの心理的にもどこか本編と第四部の間に壁が出来てしまったのではないでしょうか。
 第四部の展開は開発段階から想定していたのでしょうが、第一部から第三部まで培ってきたプレイヤーの心理やテンション、モチベーションを最後に大きく揺さぶり……DLCでそれを制御しきれず若干持て余してしまった。そんな印象を受ける第四部でした。

 .hack//いいですよね。無印(感染拡大とか)も大好きですが、アニメも好きですし特にG.U.が一番好きです。あのテーマソング「優しい両手」を愛して止まない人も多いのではないでしょうか。今作でもそのLieNは健在です。「震える心」を聴いて、是非とも心震えてください。
 アスラとともに渾身の拳を叩き込んでやりましょう。


TOP


Build a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: