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武見厚労相 障害ある人の住まい不足実態調査の準備進める考え障害がある人の住まいについてNHKが専門家と行った調査で、入所施設やグループホームの空きがなく、待機状態にある人が全国にいることが明らかになるなど、住まいが不足している問題について、武見厚生労働大臣は「障害のある方が地域で安心して生活を送れるようにしていくことが重要だ」と述べ国としても待機者の実態調査のための準備を進める考えを示しました。障害のある人の住まいの現状についてNHKは専門家と共同で、全国のすべての都道府県と※市町村、それに東京23区に対してアンケート調査を行った結果、規模の大きな「入所施設」や地域の住宅などで少人数で暮らす「グループホーム」の利用を希望しながらも空きがなく待機状態にある障害のある人が全国に少なくとも延べ2万2000人余りいるなど特に重度の知的障害のある人の住まいが不足している実態が明らかになりました。こうした現状について、武見厚生労働大臣は23日開かれた会見で「重度の知的障害のある方が地域の入所施設やグループホームに空きがなく、親の高齢化に伴い住まいに不安を抱えているということは決して望ましいことではない。地域で安心して生活が送れるようにしていくことが重要だ」と述べました。その上で、待機者について、「利用を申し込みつつも適切な支援があれば身近な地域の住まいで暮らしたい人や今後の高齢化に備えて将来的な入所を希望している人もいる。まずは各自治体での待機者の定義や、その把握の状況についてしっかり調査を進めていくことを検討していく」と述べ、国としても待機者の実態調査のための準備を進める考えを示しました。※能登半島地震で大きな被害を受けた6市町除く[NHK NEWS WEB](動画あり)まだまだ実態調査の準備段階ですね。早急に対策に取り掛かって欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.30
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チョン・ジョンア「流産3回後、44歳で産んだ子が自閉症・知的障害と診断」つらい思いを初告白俳優チョン・ジョンア(47)がつらかった日々のことを初めて打ち明けた。チョン・ジョンアは20日夜11時に放送されたMBNのバラエティー番組『気分爽快ショー トンチミ』で自閉症・知的障害と診断された息子について初めて告白した。 チョン・ジョンアは「3回流産した後、44歳で出産し、愛情を込めて子育てをした。子どもが2歳4カ月の時、目が合うことが少なくて、呼んでも返事がなかったけれども、夫に似て息子もシックな(=落ち着いている)のだと思った」と話した。 「ところが、保育園の先生や小児科の病院で自閉症の検査を受けるよう勧められて、大きな病院に行って検査をした。それで、うちの子は自閉症と診断された」と告白し、出演者たちを驚かせた。 チョン・ジョンアは「信じられなくて、他の病院でもう一度検査を受けたけれども、自閉症に加えて知的障害があるとの診断も受けた」と涙をこぼした。それでも、「息子に何をしてやるべきか悩んだ末、『たくさん遊んでやろう』と思い至り、いろいろな遊びをして、あちこちに連れ歩くようになった」と言った。 「ところが、ますます暴力性が強まり、行動のコントロールが難しくなった。私を強くたたき始め、私の髪の毛を一つかみするたびに抜き、地下鉄でもじっとしていなかったので、周りの方々に毎回おわびした。私が祈って産まれてきた子どもだけれども、育てていて、毎日心臓がドキドキした」と、つらかった過去のことを振り返った。朝鮮日報[YAHOOニュース]まだ3歳の息子さん、40代で自閉症育児はかなりの体力勝負です。これからも格闘の日々だと思いますが根気よく向き合ってあげて欲しいです。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.29
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首相、障害児支援を強化 特別支援学校の教職員定数「加配」拡充岸田文雄首相は24日、障害のある子供への支援体制強化に向け、特別支援学校に対し、教職員定数を政策的に配分する「加配」措置を拡充する方針を明らかにした。地域の支援拠点である児童発達支援センターの体制強化に取り組む考えも示した。視察先の北海道千歳市で記者団に語った。特別支援学校に関し「専門性を生かして地域のセンターとして機能強化を進めたい」と強調。児童発達支援センターによる関係機関との連携強化を全国に広げ、支援人材の育成も図ると説明した。札幌市内の児童発達支援センター視察に関し「地域の人的資源を最大限活用することが必要であると感じた」と述べた。[産経新聞]児童発達支援センター「むぎのこ」を視察する岸田首相(奥中央)=24日午前、札幌市(代表撮影)教員不足が日々嘆かれている中、今後とも視察をする機会を増やしてより良い教育環境を整えて欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.28
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昨年度 障害者の就職件数 1264件 過去最多に昨年度(令和5年度)、障害者が県内のハローワークを通じて就職した件数は1264件で、記録が残る平成22年度以降で最も多くなりました。山口労働局によりますと、昨年度、障害者が県内のハローワークを通じて就職の申し込みをした件数は2695件で、前の年度より12.9%増えました。このうち、就職した件数は1264件で10.4%増え、いずれも記録が残る平成22年度以降で最も多くなりました。内訳では、精神障害者が前の年度より9.6%増えて660件、身体障害者が4.4%増えて309件、知的障害者が14%増えて212件でした。就職先は、医療・福祉が446件、製造業が157件、卸売・小売業が153件などとなっています。障害者の就職件数が増えたことについて、山口労働局は、法定雇用率の引き上げに関する企業の理解が深まったことや、障害者の雇用がない企業を中心に指導を行ったことなどが主な要因だとしています。山口労働局の鈴木卓 職業安定部長は、「今後も障害者を対象にした就職面接会を開いて、企業との出会いの場を確保するとともに、障害者雇用への理解促進に努めていく」と話しています。NHK NEWS WEB[山口 NEWS WEB]素晴らしい展開ですね。願わくば全国的に拡大して欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.27
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障害者差別解消へ閣僚会議 政府、旧優生保護法判断受け政府は障害を理由に不妊手術を強いた旧優生保護法を違憲とした最高裁判断を受け、全閣僚が出席する会議を設置する。障害者に対する偏見や差別の根絶に向けた対策を議論する。林芳正官房長官が22日の記者会見で「設置に向けて速やかに準備を進める」と明らかにした。7月中にも初会合を開く。「具体的な検討の進め方などは現在調整中だ」と述べるにとどめた。岸田文雄首相は17日、国家賠償請求訴訟の原告らおよそ130人と首相官邸で面会して謝罪した。その際に「これまでの取り組みを点検し、教育、啓発などを含めて全省庁による新たな体制を構築する」との考えを示していた。政府は最高裁判断を受けた被害者補償について、訴訟を起こしていない人も含めて幅広く対象とすることなどを検討する。超党派の議員連盟と調整しながら進める。[日本経済新聞]やっとこさ、ここまで辿り着きましたね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.26
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「脱施設化」で退所した障害者55人…3年で6人死亡、意思疎通可能は9人 ソウル市調査【独自】ソウル市がいわゆる「脱施設」政策として障害者居住施設を退所した重度の障害を持つ55人を調査した結果、6人(10.9%)が退所後3年以内に死亡していたことが分かった。脱施設とは、障害者居住施設にいる障害者たちを退所させ、地域社会で暮らせるようにするものだ。脱施設政策は、一部の障害者居住施設で障害者への虐待が発生したことにより、施設収容が障害者の尊厳を侵害するという批判が起き、本格的に進められるようになった。韓国国内では出勤途中の地下鉄搭乗デモを行った全国障害者差別撤廃連帯(全障連)などが脱施設政策を要求している。一方、一部の障害者家族による団体は、脱施設が「24時間ケア」の負担を障害者の家族に負わせる政策だと反発している。ソウル市の調査結果を入手した国民権益委員会(権益委)は「発達障害の特性が考慮されていない脱施設政策により、深刻な人権侵害が発生している」と指摘する。 7月8日現在の本紙の取材をまとめると、ソウル市は2021年4月に閉鎖された京畿道金浦市の障害者居住施設「享有の家」を退所した障害者のうち55人を追跡調査した。享有の家は脱施設理念に従って19年から100人を超える障害者を送り出した。退所した障害者のうち55人がソウル市の支援する住宅に定着した。全員が重度の障害者であり、大多数が知的障害や自閉症を伴うなど、発達障害のある障害者たちだった。 ソウル市が昨年2月にこれら障害者の状況を確認したところ、6人がすでに死亡していたことが分かった。下肢脊髄まひを患っていたAさん(68)は、2021年に退所し1カ月で床ずれとなったが、すぐ発見できなかった。Aさんは病院に運ばれたものの、敗血症で3カ月後に死亡した。知的障害のあるBさん(47)は、家族がいない無縁者だったが、21年に施設を退所し、同年死亡した。肢体障害者Cさん(51)も、19年の退所から3年で亡くなった。このほか3人は、いつ、どのように死亡したのかも確認されていない。死亡者を除いた49人のうち4人は他の施設に移動し、7人は家族と共に暮らしていることが分かった。残りの38人はソウル市支援住宅で「自立」していた。ところが、このうちコミュニケーションが可能なのは9人だけだった。ほかの9人は頭の動きや「はい」「いいえ」程度の言葉しかできず、20人はコミュニケーションが全く不可能だった。にもかかわらず、16人の退所同意書は、障害者本人が自筆署名したか、印鑑を押したことになっていた。一部の障害者は住民センターに印鑑登録し、印鑑証明を発給したことになっていた。ソウル市は昨年7月、こうした調査結果の一部を公開し、6人がすでに死亡していたことと生存している障害者の退所書類が疑わしいということについては公開しなかった。調査結果を入手した権益委は、死亡した障害者が施設に引き続き入所していれば、24時間ケアを受けることができるため、死亡に至らなかった可能性もあるとみている。また「発達障害者の施設退所決定が専門医の判断や所見なしに盲目的に行われている」と指摘した。各発達障害者に24時間ケアが必要なのか、自立した生活が可能なのかを専門医が判断する手続きが無視されているというわけだ。さらに権益委は「発達障害者は障害者支援住宅への申請や契約書の作成ができる状態ではないが、支援住宅に入居している」とし、誰かが住宅契約のために障害者の印鑑を代理で登録している可能性も指摘した。 権益委は、障害者の支援住宅を運営する事業者が障害者活動の支援機関を合わせて運営することで「障害者の供給機関」となっていると批判した。施設に居住していた障害者を退所させ、支援住宅に「誘致」することで、これら障害者を対象とするケア事業まで受注。政府予算を得ることができるといった構造だ。[朝鮮日報日本語版]弱者に対するこうした構造はなんともやるせないですね。脱施設しての地域暮らし、高齢になればなるほど親亡き後で、孤立して生活は困難でしょうね。584万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント、感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.25
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真の共生社会創る人材育成 筑波技術大が来春 新学部開設へ 障害者が就職目指すだけでなく一線で活躍を聴覚障害・視覚障害者のための唯一の国立大、筑波技術大(茨城県つくば市)が来年4月、新学部「共生社会創成学部」の開設を予定している。障害者が単に就職を目指すだけでなく、職場などで「こうありたい」と自らの意思を積極的に発信し、真の共生社会を実現するリーダーとなれる人材を育てていくという。 「一流企業に就職しても『辞めたい』と相談に来る卒業生が絶えない」。同大で約30年間、学生や卒業生の就職相談に対応してきた石原保志学長(67)=心身障害学=がそう話す。 その背景の一つがコミュニケーションの問題。石原学長によると、就職先の企業などからは「障害者の社員をどう一人前に育てていいのか分からない」との声がある一方、障害者自身は「何を必要としているのかを、相手に伝えられない」と悩み、退職に至るケースが多い。 根本的な解決策として石原学長が挙げるのが、障害者が意思や権利を主張する「セルフアドボカシー(自己権利擁護)」の考え方だ。自らが意見を主張し、課題を克服、改善へとつなげる力を養うことが必要だという。その結果、上司や同僚らとの議論が深まり、第一線で力が発揮できる人材に育つことが期待できる。 新学部では、コミュニケーションの基礎となる一般教養の他に、情報通信技術(ICT)やデジタルトランスフォーメーション(DX)などの支援技術を学び、働きやすい職場環境を自ら整える力を身に付ける。 さらに、就職後に即戦力となれるよう、障害のある学生自らが官公庁や自治体、企業と接触し勤務経験を積むことをカリキュラムに入れている。一般的なインターンシップ(就業体験)よりも実践的な仕事への関わり方を想定しているという。 障害者差別解消法の改正により、ことし4月から事業者にも合理的配慮が義務化された。障害者雇用促進法でも法定雇用率が引き上げられるなど、障害者の社会参加を促す法整備は進んでいる。 ここからさらに真の共生社会の実現を前進させるため、新学部の大きな目標として、国の政策立案に関わることができる人材育成を掲げる。石原学長は「(本大学から)そうした人材を育て、政策に当事者としての意思を反映させたい」と話す。 同大には現在、聴覚障害者が学ぶ産業技術学部(天久保キャンパス)と、視覚障害者の保健科学部(春日キャンパス)があり、障害別に学んでいる。新学部は情報科学と障害社会学の文理融合型で、視覚障害、聴覚障害双方の学生を受け入れ、学科によっては同じ教室で学ぶという。 新学部の設置を約10年前から温めてきたという石原学長は、新学部への進学希望者に向け「少なくとも中学、高校の進路選択では自らの意思で決めてほしい。困難な場面はどんな所でも存在する。自分が決めたのだから、他者に依存せずにやり通してほしい」とエールを送る。 新学部の定員は聴覚障害コース5人、視覚障害コース10人の計15人を予定。定員割れの続く保健科学部の鍼灸(しんきゅう)学専攻(定員20人)は10人減とする。産業技術学部の二つの学科でも計5人減らす。文部科学省に新学部設置の認可を申請中で、8月下旬に可否が判明する。 既にオンラインでの大学説明会が始まっている。オープンキャンパスは聴覚障害コースが8月10日に、視覚障害コースは7月26日と8月24日にそれぞれ行う。他にオンライン受験相談会や、授業見学会がある。 問い合わせは、聴覚障害コース=電029(858)9328、9329。メールkyoumua@ad.tsukuba-tech.ac.jp。視覚障害コース=電029(858)9507、9508、9509。メールkyoumuk@ad.tsukuba-tech.ac.jp。[東京新聞] 「将来を見据えての新たな改革、狭き門でも多くの方に挑んで欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.24
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【毎日書評】発達障害のナレーターが働きながら実践している「すぐに環境を整えるライフハック」『発達障害・グレーゾーンかもしれない人の仕事術』(中村 郁 著、かんき出版)の著者は、ナレーター/声優として活動する人物。発達障害の当事者でもあり、前著『発達障害で「ぐちゃぐちゃな私」が最高に輝く方法』(秀和システム)をご紹介したこともあるので、覚えておられる方もいらっしゃるかもしれません。 発達障害と聞くと戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんが、決して珍しいものではなく、発達障害の診断がおりる日本人は急増しているそう。文部科学省の調査では、日本人小学生の約10人に1人が発達障害であることがわかっており、大人になってから発達障害であることがわかるケースも増えているのだとか。 なお、発達障害としてはおもに3つが挙げられるといいます。 まずは、コミュニケーションや対人関係に困難を抱え、強いこだわりがあることを特徴とする「自閉症スペクトラム症」(ASD)。次に、注意力散漫だったり、多動・衝動性があったりする「注意欠如・多動症」(ADHD)。そして、知的障害を持たなくても、文字の読み書きや計算などの特定の能力に困難を抱える「学習障害/限局性学習症」(LD/SLD)。いずれにしても発達障害を持つ人は能力に凹凸があり、できることとできないことの差が激しい傾向にあるようです。では、そんな人たちがビジネスの世界で生きていくためにはなにが必要なのでしょうか? 私たちに必要なのは、環境を調整することです。発達障害の特性は、使い方を間違えると大暴走し、周りの人に迷惑をかけてしまうことがありますが、うまく使いこなすことができれば、他の人にはできないようなことを達成することもできます。 私たちの特性をうまく使いこなすために必要なこと。それは、まず自分を知り、理解し、認めることです。(「まえがき」より) つまり本書において著者は、発達障害を抱えながらもよりよく働くための考え方や姿勢、方策を紹介しているわけです。きょうはそのなかから第2章「環境を整えるライフハック」に注目してみたいと思います。書類整理は年に4回と決める書類は気づかぬうちに増えていくもの。そこで著者は、重要な書類は「専用の引き出し」にすぐ入れ、提出しなければならない書類はよく見える場所に貼り出しているそうです。そうなると「さほど重要ではない書類」をどう整理するかが気になるところですが、こちらに関しては、紙袋を活用すればなんとかできるのだといいます。 私は、仕事関係の書類、子供の学校関係の書類、習い事関係の書類、郵便物など、カテゴリー別に分けて、別々の袋に入れています。そして、どこに分類したらいいのかわからないものは、「分類できないもの」として別の袋に入れます。(62ページより) 書類がたまってしまう原因としてよく見られるのが、「いまは必要ないけれど、のちのち必要になるかもしれない」「目を通しはしたけれど、捨ててしまうのはなんとなく不安だ」「思い出がある」などの“妙な感情”。そこで、そういった感情を紙袋に預けてしまうわけです。ポイントは、とりあえず3カ月はそのまま入れ続けること。 そして最後の書類を入れてから3カ月が経ち季節が変わる頃、紙袋の中身を改めて確認してほしいのです。 ほとんどの書類は、もうずいぶん前のものになっているはずです。3カ月間、一度も必要にならなかったら、何の躊躇もなく、ごっそり捨てることができるでしょう。(63ページより) 日常的に、細かい書類整理や分類をすることは、著者のようにADHDを持つ人にとってはかなりのストレスであるようです。その時間を手放して、好きなことややるべきことに時間を使うためにも、3カ月に一度、ごっそり捨てられるタイミングで書類整理をするべきだということです。(62ページより)たったひとつのクリアファイル術カバンのなかにぜひ入れておいてほしいものとして、著者はクリアファイルを挙げています。自身もクリアファイルに、「その日必要な書類」「近々必要になる書類」「公共料金の振込用紙」など、肌身離さず持っていたほうがいいものをすべて入れているのだそう。 外出先での空き時間などにクリアファイルのなかを見なおせば、公共料金の支払い忘れなども防ぐことが可能。また、大切な書類の内容を見返したり、仕事に備えて下準備をしたりすることもできるわけです。 1日の中で書類をもらうタイミングは数限りなく訪れます。その都度、クリアファイルへさっと入れていきます。カテゴリーごとに細かく分ける必要はありません。さっと入れる。これが最大のポイントなのです。 書類を入れるものとしては、ジッパー式のものや、パチンと蓋を閉められるようなファイルもありますが、これは避けましょう。なぜなら書類を渡されるタイミングはさまざまだからです。(64~65ページより) ジッパーや蓋をいちいち開けることすら難しいシチュエーションがはあるもの。そんなときには、カバンのなかに直接書類を入れてしまうかもしれません。しかし、そうなってしまうと、書類整理は崩壊してしまうことに。そうした事態を避けるために、シンプルなクリアファイルが役立つわけです。 だからこそ、書類をなくさないためには、とにかくクリアファイルに入れてひとつにまとめるべき。そして帰宅後は、クリアファイル内にある「今後あまり使わない書類」を、上述した紙袋に移しておけばいいのです。(64ページより)デスクトップぐちゃぐちゃ回避術パソコンのデスクトップがファイルやアプリでとっ散らかっていると、当然のことながら作業効率が落ち、パフォーマンスレベルは低下していきます。しかし発達障害の人には、片づけが苦手なタイプが多いもの。しかもそれは、リアルにおいてもデジタルにおいても共通することでもあるでしょう。 そこで著者は、デスクトップ上に「とりあえずいったん入れておくフォルダ」をつくることにしたそう。フォルダ名は「A、B、C、D」と適当につけ、カテゴリー別に分けることもなく、とにかく普段あまり使わないファイルやアプリをそこにまとめることにしたというのです。 大事なのは、フォルダを最低でも4つは作ることです。すべてのファイルを1つのフォルダに入れてしまうと確かに画面はスッキリしますが、必要なときに必要なものが見つからず、やはり作業効率が落ちてしまいます。(77ページより) 4つのフォルダに分けておけば、視覚的な探しやすさが段違い。著者は、自身の経験からそのように述べています。(76ページより) 発達障害の人は、人よりもできないことが多いかもしれません。しかし大切なのは、できないことを克服しようとすることではなく、とにかく工夫をすること。そうした考え方に基づく本書は、発達障害を持ちながら働いている方の大きな支えになってくれるかもしれません。LIFEHACKER[YAHOOニュース]発達障害・グレーゾーンかもしれない人の仕事術 [ 中村 郁 ]ナレーターらしい下りが受け入れられやすいのでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.23
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NHKハートフォーラム「子どもの発達障害」を開催。無料でライブ配信します!精神科医の本田秀夫さんと<今、大切なことと、将来、役に立つこと。>を考えます。(PR TIMES)NHK HEARTSはNHKとの共催で、7月27日(土曜)に「子どもの発達障害 <今、大切なことと、将来、役に立つこと。>」のフォーラムをライブ配信します。発達障害のある子どもは、その生まれつきの“特異な感覚”などが周囲に理解されにくく、「⽢えている」「怠けている」と誤解されやすいことから、生きづらさを感じてうつや不登校、引きこもりなどの「⼆次障害」につながってしまうことが少なくありません。その子の悩みやつまずきに親や支援者、教育関係者がどう寄り添えばいいのか、⼆次障害につなげないためにはどんな配慮が必要なのか、現実に即した情報やアドバイスが求められています。このフォーラムでは、精神科医の本田秀夫さんをメインゲストに迎えて【発達障害の基礎知識】を共有するところから始め、【親や支援者として】【学校として、先生として】役立つ知見を専門家の知見をもとに共有します。また、当事者の声をリアルに紹介し、何がどうつらいのか、どう生きれば自分なりのʻハッピー!ʼを見つけられるのか、ヒントをもらいます。パソコン、スマートフォンで全国各地からご参加いただくことができます。●出演予定本田 秀夫(信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授)菊田 史子(当事者の母 / 一般社団法人 読み書き配慮 代表理事)近藤 幸男(神奈川県 川崎市発達相談支援センター 特別支援教育⼠)綿貫 愛子(公認心理師/ 東京都立特別支援学校外部専門員、特別支援教室巡回相談心理⼠)内藤 裕子 <司会>(フリーアナウンサー)●イベントの詳細、お申し込みはこちらをご覧ください。https://www.npwo.or.jp/info/30259参加をご希望の方は、次の要領をご確認のうえ、お申し込み下さい。・催事名:NHKハートフォーラム「子どもの発達障害」-オンライン-<今、大切なことと、将来、役に立つこと。>・日時2024年7月27日(土曜)開演:午後1時30分 終演予定:午後5時30分・主催:NHK、NHK厚生文化事業団・開催形態:ライブ配信(参加費無料)・申込方法:NHK厚生文化事業団のホームぺージからお申し込みください。https://www.npwo.or.jp/info/30259(申し込み締め切り)7月27日(土曜)午後5時(開催終了30分前まで受け付けます)*参加無料(インターネットデータ通信料のみご負担ください。)・申し込み・閲覧について:*インターネットに接続されたパソコン、スマートフォンなどから閲覧できます。*参加申込の方には、閲覧に際しての準備について、事前にお知らせいたします。*閲覧可能なホームページのアドレス(URL)とパスワード等は、開催数日前にメールでご連絡します。*Wi-Fi(無線)接続の場合、状況により映像や音声が途切れる場合があります。長時間になりますので、4G/LTE回線等でご視聴いただくと、データ通信量が決められた上限に達してしまう場合がございますのでご注意ください。*視聴端末毎に、お一人ずつ事前申込が必要となります。*受信拒否設定等をされている方は、あらかじめnpwo.or.jpからのメールを受信できるよう、設定の変更をお願いします。また、フリーメールアドレスで申し込まれた場合は、こちらからお送りするメールを受信できないことがあります。問い合わせ:NHK厚生文化事業団 事業部 メール event1@npwo.or.jp03-3476-5955 (平日 午前10時~午後5時)[毎日新聞]暫くぶりの本田先生のご登場、しかも無料で参加可能のフォーラムとは有難いですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.22
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知的障害を抱えた子どもたち 理解・支援・将来 知的障害は、国際的には知能検査の結果だけでなく生活の困難さを含めて評価することが主流となっているが、日本では生活の困難さよりも主に知能指数(IQ)、小児では発達指数(DQ)の数値で判断される。また、一度判断された数値はその後も変わらないと見なされることがあるなど、現在の日本における知的障害の診断や介入は、残念ながら適切に行われているとは言い難い現状がある。 知的障害を抱える子どもたちのために、何ができるか。半世紀にわたり子どもの診療・支援に携わってきた著者が、診断から就学・就労、その後の生活まで、人生全体を見据えた具体的な支援の方向性を示す。 著者は、知的障害を抱えている場合でも、特に子どもの時期には介入できることが多いと指摘する。どう介入するかは、発達指数(DQ)や知能指数(IQ)だけでなく、生活面での適応行動を把握して考えることが重要となる。また、IQが改善しなくても日常生活でできることは増やせることから、大人になって健やかな社会生活が送れることを目標に、生活能力、対人関係、学習、運動の4つを軸とした「ライフスキルトレーニング」の重要性を強調する。 構成は、▽障害とは▽知能とは・知能検査とは▽知的障害とは▽学び・教育をめぐって▽社会資源▽合理的配慮▽コミュニケーション課題▽発達障害との関連▽性の問題をめぐって▽ライフスキルトレーニング――の10章。[教育新聞]知的障害を抱えた子どもたち 理解・支援・将来 [ 平岩幹男 ]前向きに一歩ずつ歩む指標になりそうですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.21
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県立の3つの特別支援学校で仕事体験会 障害者がテレワークの働き方を学ぶ障害者の就労を支援し、テレワークを身近に感じてもらおうと、県内3つの支援学校で12日、オンラインを活用した仕事体験会が開かれました。この体験会は障害者の就労を支援する企業が、障害のある中高生にテレワークの働き方を知ってもらおうと企画したもので兵庫県では6回目の開催です。12日の体験会には、和田山特別支援学校と播磨特別支援学校、それに氷上特別支援学校の生徒合わせて9人が参加し、エクセルを用いた資料の作成を体験しました。生徒たちは、オンラインでエクセルの操作法を学び、自分から質問をするなどしてテレワークに挑戦していました。主催した企業は今後もテレワークの可能性を追求し、障害者が働きやすい環境をつくっていきたいとしています。[サンテレビニュース]仕事体験でオンラインでテレワークやエクセルとは素晴らしい体験ができましたね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.20
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「恵」運営の障害者向け施設で利用者死亡 遺族は 水戸障害者向けグループホームを展開する「恵」が運営する水戸市内の施設で去年、63歳の利用者が食事中に食べ物をのどに詰まらせて死亡していたことがわかりました。遺族は「このようなことが起きて本当に許せない。職員には人の命の尊さを感じていただきたい」と訴えています。障害者向けグループホーム運営大手の「恵」をめぐっては、利用者の食材費の過大徴収など会社ぐるみで組織的に不正をしていたと厚生労働省が認定し、今後、全国99の事業所が順次運営できなくなる見通しになっています。こうしたなか、「恵」が運営する水戸市の障害者向けグループホームの「ふわふわ水戸三湯町」で去年7月、利用者の手塚玲子さん(63)が食事中に食べ物をのどに詰まらせて死亡していたことがわかりました。手塚さんの妹によりますと司法解剖の結果死因は窒息死で、警察が安全管理に問題がなかったか当時の状況を詳しく調べています。妹の芳子さんは「食事は飲み込みやすいように刻んで出すことは支援計画にも書いてあったのにこのようなことが起きて本当に許せない」と話しています。また、月に2回ほど施設に面会に行くとそのたびに担当の職員が代わっていたということで、「きちんと面倒を見てもらえているのか、とても気になっていました。社会的に弱い立場の利用者の扱いが雑だったのかなと感じています。姉も食事の時、放置されていたのではないか」と不信感を募らせていました。そして運営会社「恵」に対する今回の措置について芳子さんは「職員には、姉の件も含めて人の命の尊さを感じてもらい、会社の不正についても責任者は重く受け止めてほしい」と求めました。障害者向けグループホーム運営大手の「恵」をめぐっては、利用者の食材費の過大徴収に加えて、障害福祉サービスの報酬を不正に請求していたことが明らかになっていて、厚生労働省は会社ぐるみで組織的に不正をしていたと認定し、今後、全国99の事業所が順次運営できなくなる見通しになっています。利用者が死亡したことを受けて警察の捜査が行われていることについて、株式会社恵は「その件について把握はしているが、警察の捜査中なので、詳しい内容についてはお話しすることができない」としています。[茨城 NEWS WEB](動画あり)一度不信感に苛まれると、色々なことが明るみに出るものですね。熱心に対応されていたスタッフの方々はなんともやるせない思いでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.19
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一部施設で運営できなくなる恐れも…障害者グループホーム運営の「恵」別法人へ年内の事業譲渡を目指す方針障害者グループホームを運営する「恵」は7月12日、愛知県に事業方針を提出し、年内の事業譲渡を目指す方針を示しました。 食材費の水増し請求や報酬の不正請求などが発覚し、愛知県や名古屋市などから行政処分を受けた「恵」は今後、順次全国のグループホームの運営ができなくなります。 恵は12日、愛知県に対し今後の事業方針を提出し、全国におよそ100あるホームについて一括して別の法人に譲渡する考えを示したということです。 譲渡の時期は2024年中を目指すとしていますが、その前に一部の施設では運営ができなくなるおそれもあることから、県は利用者の引っ越しなどの支援を進める方針です。東海テレビ[YAHOOニュース]やはり事業譲渡の展開なんですね。県を挙げての取り組み、滞りなく全ての利用者がきちんと引っ越しできるよう、最後まできちんとした支援をお願いしたいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.18
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障がい者の「給料」を4倍超に 経営者が抱いた業界の常識への疑問青森八戸市のNPO法人「ハッピーエンジェル」はこの春、運営する施設を利用する障がい者の手取りを3年前と比べて平均で4倍以上に増やした。法人設立11年目で初めての「入社式」も実現。きっかけは「時給100円未満」でも当たり前とされた福祉業界の常識への疑問だった。 法人が同市で運営する就労継続支援施設「りんごっこ」。ここを利用し、就労の機会を得る障がい者の工賃(給料)は、今春から時給150~850円になった。元水産加工会社長、鎌田尚さん(56)が2021年7月に副理事長に就任する前は70~150円だった。 「りんごっこ」はB型就労継続支援施設で、障がい者と雇用契約は結ばない。 メンタル面で問題を抱える障がい者の多くは、「きょう、元気だったからといって、明日もそうとは限らない。明日になったら布団から起き上がれない、なんて事もままある」と鎌田さん。 B型の利用者はマイペースで働ける半面、最低賃金の保障はない。このためB型では「時給100円未満」のケースもしばしば生じる。りんごっこが払ってきた工賃も、ずっとそんな調子だった。 鎌田さんが「りんごっこ」に関与する以前の作業内容は、メール便の配達や、緩衝剤の折り込み、ニンニクの皮むきなど。法人理事長の竹居純子さん(46)は「(工賃は)そんなものだと思っていた」と話す。 鎌田さんは水産加工会社を経…(この記事は有料記事です。)[朝日デジタル]先が読めないのが残念ですが、ちょっとした疑問で態勢が変えられたら利用者のお仕事に対する意欲も増し利益も上がり、一石二鳥ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.17
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障害者の地域移行へ調査研究 厚労省、年度内に報告書厚生労働省は施設に入所している障害者の地域移行を進めるための調査研究に着手した。重度障害者などに対する専門的支援や看取りなど障害者支援施設の役割も整理する。結果は次の障害報酬改定や障害福祉計画の基本指針見直しの議論などに活用する。調査研究はPwCコンサルティングに委託して行われ、2日に第1回検討委員会(座長=小澤温筑波大大学院教授)が開かれた。委員は有識者、自治体の6人で、11の障害福祉団体も協力団体として参加し、年度末までに報告書と事例集をまとめる。その後、厚労省は検討会を立ち上げる予定だ。2月の「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の取りまとめで、地域移行の推進に向けた障害者支援施設の在り方を検討するよう指摘されていた。同日は障害者支援施設の実態を把握するため、全数調査(3月時点で2546施設)とヒアリング調査(約10施設)を行い、施設入所者の調査も検討していることが示された。施設全数調査の項目については事前に委員、協力団体から受けた意見を整理した案も示された。基本情報(利用者の状況、職員体制など)、利用者の生活環境(日中活動や生活支援の状況など)のほか、医療的ケアを必要とする障害者の受け入れ、強度行動障害者への対応、地域移行支援の支援状況などを聞くことにしている。地域移行した障害者への支援に関する項目も入れた。委員、協力団体からは改めて追加すべき項目などについて意見が出された。委員の野澤和弘植草学園大副学長は「地域移行が進まず、もどかしさを感じている。これを機に障害者の豊かな地域生活が実現する流れができたら」と発言した。[福祉新聞]これに加えて、施設などに入所できていない待機者への計らいも同時進行でお願いしたいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.16
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“受け入れ施設 空きがない” 障害者 延べ2万2000人待機障害のある子どもと同居している親の中には、みずからが高齢になり、子どもの将来を考えて「入所施設」の空きを待ちながら過ごしている人もいます。重度知的障害や自閉症のある息子を持つ母親は「重い障害があっても受け入れてくれる施設はどこも空きがなく、息子が暮らせる場所が本当にあるのか心配です」と話します。こうした障害のある人やその家族が、望む住まいを確保できていない実態が明らかになりました。NHKが専門家とともに全国の自治体に調査を行ったところ障害者向けの入所施設やグループホームの利用を希望しながら空きがないため待機状態にある障害者が少なくとも延べ2万2000人余りいることがわかりました。障害者の住まい 施設やグループホームに入れず待機 NHK調査自宅などで暮らす障害のある人は、国の推計で全国で600万人を超え、障害者手帳の保有者別では身体障害者が415万人、知的障害者が114万人、精神障害者が120万人となっています。このうち知的障害者は、親と同居している割合が6割以上と、身体障害や精神障害がある人と比べて割合が高く、介護を担う親の高齢化に伴って自宅での生活が困難になるおそれがあるとされています。・・待機している障害者の親子は障害のある子どもと同居している親の中には、みずからが高齢になり、子どもの将来を考えて「入所施設」の空きを待ちながら過ごしている人もいます。福岡市に住む石橋益美さん(65)は重度知的障害や自閉症のある息子の法幸さん(39)と68歳の夫の3人で自宅で暮らしています。法幸さんは気持ちが不安定になると大声をあげるなどの行動が出る「強度行動障害」です。こだわりが強い面があり、自宅では気持ちが落ち着くよう30年以上使い続けているパズルをするなどして過ごしています。食べ物がのどに詰まらないよう、一口大に切ってあげるなど、生活全般で介護が欠かせません。このほかてんかんの発作が現在も月に10回以上あり、入院が必要になることもあるなど医療的なケアが必要です。国は施設から地域へ移行の方針障害者が暮らしている場所としては自宅のほかに、身近な地域のアパートや住宅などで少人数で暮らす「グループホーム」、比較的大規模な施設で集団生活を送る「入所施設」などがあります。このほか病院に入院している人もいます。国は「障害者総合支援法」や国連の「障害者権利条約」に基づいて、障害のある人が、身近な地域で暮らせるようにするという方針を掲げ、「入所施設」から「グループホーム」などへの移行を進めています。「入所施設」については、定員数を段階的に減らす方針を示していて、ことし3月の時点で全国の「入所施設」の入所者はあわせて12万3000人余りと5年前に比べて5300人余り減少しました。これに対し、「グループホーム」の入居者はあわせて18万7000人余りとこの5年間でおよそ6万5000人増えています。一方、各自治体によりますと、障害者の自宅以外の暮らしの場に対するニーズは、近年、急速に高まっているといいます。厚生労働省が入所施設や病院以外の、自宅やグループホームなどで暮らしている「在宅」の障害者について、ことし5月に公表した調査によりますと、知的障害がある人については、おととしの時点で推計で114万人とその6年前に比べておよそ18万人増加しました。医療の進歩で平均寿命が延びたことなどが理由で増加しているとみられていて、40歳以上の知的障害がある人の数は42万人と2000年と比べて5倍以上になっています。また、全体の64%が親と同居しています。自宅で介護にあたってきた親の高齢化も進んでいて、自治体などによりますと子どもの将来を考えて自宅以外の暮らしの場を求める人が増えているということです。【アンケート調査の概要】アンケート調査は、ことし2月から5月にかけて全国47都道府県のほか、能登半島地震で大きな被害を受けた6市町を除く、全国の市町村と東京23区のあわせて1735市区町村を対象にNHKが専門家と共同で実施しました。このうち、すべての都道府県と、市区町村の40%余りにあたる696自治体から回答を得ました。“待機障害者”把握進まず調査では、自治体が“待機障害者”の全容を把握しきれていない実態がわかりました。入所施設では32の都府県と479の市区町村が待機者の有無を「把握している」と回答した一方で、グループホームの待機者の有無を把握しているのは8つの県と259の市区町村にとどまりました。調査では入所施設やグループホームの利用を希望しながら待機している人数の一端が明らかになりましたが、そもそも、入所施設の待機者数を把握していないと答えた自治体が3割を超えました。また、待機者の調査方法について尋ねたところ、都道府県では直接、施設から待機者数の報告を受けているところや市区町村に対して問い合わせているところがあったほか、市区町村では施設から報告を受けているところや、ケースワーカーが各家庭を訪問した際に利用の必要性を判断して待機リストを作成しているところもあり、把握方法にもばらつきがあることもわかりました。・・・障害者が入所施設やグループホームに入れずに待機している問題への対応に自治体も苦慮しています。東京・世田谷区は、ケースワーカーが障害者の暮らす家庭を訪問をした際に、入所施設やグループホームへの入居希望や生活の状況を把握し、定期的にまとめています。区によりますとことし3月時点で、入所施設への入所を希望し待機している人が123人、グループホームへの入居を希望し待機している人が151人で、両方に申し込んでいる人を含めあわせて延べ274人が待機しています。待機者の中には、同居する親が高齢になるなどしてできるだけ早く施設に入所したいという人のほかにいますぐではないものの将来的には入所したいと考えて待機している人もいるということです。都市部では、高い土地代が整備を進める上での課題になっているとして、世田谷区は公用地を福祉事業者に貸したり、グループホームの家賃の一部を補助する制度を設けたりしているほか、区民に空いた土地や建物の提供を呼びかけるチラシを作るなどして、グループホームの設置を後押ししています。ことし1月には世田谷区が公有地を福祉事業者に無料で貸す形で重度の知的障害がある人が利用できるグループホームがオープンしましたが、10人の定員に対して100人を超える入居希望が寄せられ、ニーズの高さがうかがえました。しかし、重度の知的障害がある人が生活できるグループホームを整備するには、一定の広さやバリアフリーなどの設備が必要で費用がかかるほか、重い障害の人に対応できる専門的なスキルを持つ福祉人材を施設側が確保することも難しく希望を満たせるだけの住まいを整備できる見通しは立っていません。世田谷区障害施策推進課の宮川善章課長は「重度の障害者を含めて入所施設やグループホームを希望する方に対して十分な支援をできるような体制づくりや環境の整備がまだまだ至っていないと感じている。グループホームや1人暮らしなど、障害者が地域で暮らすための専門的な知識を持ったスタッフをどうそろえて、一貫したサービスや支援を提供していけるかが大きな課題だ」と話していました。[NHK NEWS WEB](かなりの長文のため、10万文字の字数制限に引っかかり、後半を割愛しています。リンク先から覗いて下さいね。)高齢化社会が進み、益々問題は深刻ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.15
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障害者は「きょうだい児問題」を無視してよいのか近年、存在が注目されるようになってきた「きょうだい児」。SNSでも自分はきょうだい児と名乗るアカウントの投稿に注目が集まります。そして、たいていのきょうだい児の投稿には多くの同情の声や、同調する意見が大量にぶら下がります。障害を持つ方の中には、SNSのトレンドに「きょうだい児」が上がってくると「また障害者叩きがはじまるのか」と憂鬱になる方もいるでしょう。しかし、時として障害者が「きょうだい児」の立場に立たされることもあることも、知っておいて欲しいのです。「きょうだい児」とは誰を指すのかそもそも「きょうだい児」とは何か、というところからまず話を始めましょう。「きょうだい児」とは、兄弟姉妹に難病患者や障害者がいる人を指します。成人しているきょうだい児については「きょうだい者」と呼ぶこともあります。きょうだい児の生きづらさは近年表面化されつつあり、時々ニュース番組などでもトピックとして取り上げられているのを見た人もいるでしょう。彼ら彼女らの生きづらさとして、主に次のようなことがあげられます。1、両親の目線が障害や難病のあるきょうだいに向きがちになるため、しばしば「自分は愛されていない」とう気持ちを抱くことがある。2、幼少期からヤングケアラーとしての役割を求められ、放課後に友達と遊んだり、習い事をあきらめなければならないことがある。ときには周囲から、両親亡き後のきょうだいの世話をすることを期待されてしまう。3、結婚したいと思った相手や相手の家族から、きょうだいの障害を理由に、結婚を破談にされたり反対されることがある。4、きょうだいから加害されても「きょうだいには障害があるんだから仕方がない」と、我慢することを求められれやすく「自分ばかり我慢させられる」と、不満やストレスをため込みやすくなる。SNSに上がってきやすい、きょうだい児の投稿で、個人的に目につきやすいのは「きょうだいから受けたつらい仕打ち」です。「癇癪を起こしたきょうだいに自分の宝物を壊されたが、親に『きょうだいは障害があるんだから、仕方ないでしょ』と、真剣に取り合ってもらえなかった」「きょうだいがパニックを起こしたときにあげ続ける大声を、ずっと聞いているのがつらい」「外出先できょうだいが突然自慰行為を始め、周囲から冷たい視線を浴びせられて恥ずかしかった」これはきょうだいから受けた仕打ちというよりは、親がきょうだい児のつらい気持ちや羞恥心に寄り添っていないのが一番問題なのですが、そこを切り分けられない状態のきょうだい児がいることもまた事実。こうした投稿を見て「肩身が狭い」「障害者ヘイトだ」と感じる方もいるかも知れません。しかし、わたしはある番組を見て「我々障害者は果たして、きょうだい児の問題を他人事のように捉えていてよいのか?」と疑問を持ったのです。障害者の兄が障害者の弟を養うために就職活動をおこなうその番組は、ASDの兄が、同じくASDで重度の知的障害、そして強度行動障害を併発した弟を守るために就職活動に奮闘する姿を追うというものでした。きょうだいの両親は兄にASDがあることを知り、親亡き後は兄の面倒を見てもらえると弟に期待していたようですが、結果として弟の方がより重度の障害者であったのです。このため、兄は親亡き後弟を養っていくためにも、就職活動に本腰を入れてのぞむことになったのでした。家族4人はとても仲がよく、番組冒頭では談笑する姿も映し出されています。その一方で、パニックを起こした弟が兄に暴力を振るい、家族が止めにはいる場面もありました。「弟を守りたい」という願いのために、仕事を探す。それ自体は何となく転職活動をするよりは、ずっと前向きで居られるでしょう。しかし、精神障害者や発達障害者の給料はとても低く、平成30年(2018年)におこなわれた障害者雇用実態調査結果では、発達障害者の月給平均はわずか12万7000円にとどまっているのです。これでは、自分ひとりですら食べていくこともままなりません。もちろん、だからといって「発達障害者は親が生きている間は実家で生活し、ひとり立ちすることを諦めてください」としてしまうと、いつまでたっても賃金は上昇しません。賃金改善のために、日々周囲に働きかけていくことは大切です。しかし、どれほど懸命に政府をはじめ各機関に働きかけたとしても、発達障害者の給料が3年後に倍額になっているとは。わたしには思えません。つまり改善を訴えながらも、現実に則した計画をたてる必要があるのです。記事の内容に話を戻すと、兄は最終的にA型事業所に就職することを選択しました。A型事業所であれば最低賃金は保証されますが、誰かを養うことは困難です。もし今後、兄が親亡き後を視野に入れて転職活動をしたとき、いい条件の求人と縁がないと「弟を養えないと、親に申し訳が立たない」と思いつめてしまうのではないか?と、他人事ながらとても心配になりました。さらに、彼は父親からも「今の働き方では、将来弟を支えることにはならない」とプレッシャーをかけられています。A型への就職が決まった時も「首の皮一枚つながった」といういい方をしており、そこも非常にひっかかりました。子供には薄給に甘んじて欲しくない、将来に希望を持てるような仕事についてほしい。父親のその気持ちは痛いほどわかるのですが、そう考えるのは純粋に兄の将来を考えてのことなのか?と不信感が募りました。何よりも兄が、将来「弟を守りたい」という気持ちよりも「弟を養えるだけの稼ぎを、長年期待され続けるのはしんどい」という気持ちが上回ったとき、精神的に追いつめられてしまうのではと不安になります。兄が立たされているこの状況、まさに世の中にたくさん存在する「きょうだい児」と同じですよね?もちろん、これはあくまでも私の悲観的な推測に過ぎず、こうならない可能性もあります。しかし、障害を持ちながら自分より重度の障害者の面倒をみることを宿命づけられた人は、他にはいないのでしょうか。実は、きょうだい児の中には「自分も軽度の知的障害や発達障害があるが、将来重度の障害があるきょうだいの面倒を見なければいけないのだろうか」と不安を抱えている人もいます。つまり、障害者であっても、障害の程度によっては「きょうだい児」と同じ立場に立たされる人は、確実に存在するのです。きょうだい児の生きづらさを解消することが、障害者のためになるきょうだい児と同じ立場に立たされる障害者がいる以上、私個人としては、障害者は「きょうだい児の生きづらさ」から目を背けてはならないと考えます。もちろん「障害者だって好きで障害を持って生まれてきたわけではない。好きでパニックを起こして暴力を振るったり、いやがらせをするために奇声をあげているわけでもない。本人に責がないことをとやかくいうのはおかしい」と疑問に思う人もいるでしょう。しかし、奇声をあげている人に障害があろうがなかろうが、毎日毎日奇声を聞き続けるのは、現実的にしんどいと思いませんか。そして、障害があろうがなかろうが暴力を振るわれれば、振るわれた方は痛みを感じますよね。障害があるからといって、暴力を振るっても相手が痛くないなんてことにはなりません。確かに障害があることは、本人にはどうしようもできないことです。それはそれとして殴る蹴るなど暴力を振るわれれば、痛みを感じるし怪我もしますし、ところかまわずきょうだいの自慰行為を見せつけられるのは精神的に辛いもの。障害者の障害特性を理解することと、障害者がおこなうことを受け入れて許すことは、まったく別の問題なのです。受け入れて許せる人はそうすればいい。しかしどうしても受け入れられなかったり、自分が生きるだけで精一杯だと感じるきょうだいについては、逃げ場所が必要ですし、距離を取ることを責めないで欲しいとも思うのです。個人的な話ですが、わたしの妹は社会人になってからも、自分の気に食わないことが起こると、癇癪を起して叫び続けていました。社会人になると、物理的に距離を取ることができるようになったものの、子どものころは癇癪が終わるのをただ耳をふさぎ、待つことしかできませんでした。妹のことは大事です。家族として何かあれば心配ですし、精神状態が悪化したり、体調を崩して入院したともなれば、見舞いにもいきます。しかしだからといって、妹と今後仲良くしていきたいとは思いません。なぜなら彼女と親密に関わるのは、あまりにも精神的に負担が大きすぎるからです。「家族として愛している」という気持ちと「でも、家族の存在がしんどい」という感情は、同時に存在しえると、わたしは考えてます。そしてほとんどのきょうだい児は、きょうだいに対して全く愛情がないとは思いません。愛情はあるけれど、愛情よりも「しんどさ」が上回った状態にあるのではないでしょうか。きょうだい児も障害者も、おたがいに自立することが必要です。おたがいしんどくなれば物理的に逃げられる場所や、距離を取れる方法があって欲しいとも思います。そうすれば、仮に障害者が「きょうだい児」の立場に立たされたときに、障害者がプレッシャーと負担に押しつぶされることは無くなると思いますし、きょうだい児の方もきょうだいに、ひいては障害者の存在に、過分に憎しみを持たなくなるのではないでしょうか。今回「きょうだい児の立場に立たされた障害者」として紹介したASDの兄弟の事例については、今後は兄に過度な負担がかからないように、福祉が何らかの形で介入してくれることを、心から願って止みません。[障害者.com]これは親亡き後の事も含めて、もっと社会が真剣に考えていかないといけない問題ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.14
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中学生のプールで授業、小4おぼれて死亡 高知市教委が謝罪、検証へ高知市教育委員会は6日に記者会見し、市立長浜小学校の水泳の授業中に4年生の男児1人がおぼれて意識不明となり、その後に死亡したと明らかにした。小学校のプールが故障して使えず、市教委の判断で、水深が十数センチ深い中学校のプールで行われていた。原因究明と再発防止のため、第三者による検証委員会を設置するという。 松下整・市教育長は会見の冒頭で「ご家族、ご親族の皆様に深く、深くおわびを申し上げます」と謝罪した。その上で「(中学のプールを使うのではなく)他の方法を採ることができなかったか、悔やむばかりだ。しっかり検証していくのが私たちの仕事だ。責任を感じている」と述べた。 市教委によると、児童がおぼれたのは5日午前11時ごろ。直前まで同級生とプールサイド近くでバタ足の練習をしていたという。 水中に沈んでいるのを同級生が見つけ、教諭に伝えた。教諭が人工呼吸や自動体外式除細動器(AED)による処置をしたが、意識と呼吸のない状態だったという。 児童が通う小学校のプールは水深100~119センチだが、今年6月に濾過(ろか)装置の故障が判明し、使用できなくなった。このため、市教委の判断で、水泳の授業は近くの市立南海中学校のプール(水深114~132・5センチ)を使って行われた。児童が見つかった周辺の水深は約130センチだったという。 水泳の授業には4年生の36人が参加し、教頭と学級担任2人の計3人で分担して指導していた。学級担任の2人は水に入ってバタ足の指導をしていてプール全体を見渡せていなかったという。また、プールサイドにいた教頭は泳ぎの得意なグループを見ていて、児童がおぼれていることに気づけなかったという。 これまでの水泳の授業の様子から、児童について担任教諭は「泳力がしんどい」と校長に報告していた。担任教諭に抱きかかえてもらって泳ぐこともあったといい、この日も担任教諭は、児童に浅いところで泳がせるなど危険がないように配慮していたという。 市教委は「なぜ深いところに行ってしまったのか、検証が必要だ」とした。 [朝日デジタル]水泳の授業で男児がおぼれた高知市立南海中学校のプール=2024年7月6日午後0時12分、高知市長浜、亀岡龍太撮影中学校のプールは深いのでそれだけでも見張り役がもっと必要でしたね。ライフセイバーを委託する学校が増えているのでそういう意味でも残念ながら授業を行う環境が整っていなかった、泳力が心配な児童にこそ、教頭が寄り添うべきでしたね。親の立場としても、支援員の立場としても防げた事故だけに、いや、防げなければいけない事故だけになんとも辛く、憤りを感じます。亡くなられたお子さんのご冥福をお祈り致します。583万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.13
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障害者グループホームは「住宅」 大阪高裁が和解内で異例の所見 マンションでの運営に合意大阪市の分譲マンションで障害者グループホーム(GH)を営むのは、住宅以外の用途を禁じる管理規約に違反するとして、管理組合が運営元の社会福祉法人に使用差し止めを求めた訴訟について、大阪高裁(阪本勝裁判長)で1日、GHの運営を認める内容での和解が成立した。和解条項では、GHが「住宅ではない」として規約違反を認めた1審大阪地裁判決とは異なり、住宅にあたるという法的見解を明記した高裁の「所見」も示された。障害者GHは、障害者総合支援法に基づく福祉サービス。シェアハウスのような少人数の共同生活が一般的で、訪問する職員らから介護や支援を受けながら暮らすことができる。障害者が地域に溶け込み、生活するための制度としてつくられた。大阪ではGHの約7割が共同住宅にあり、多くが同様の管理規約を持つとみられることから、GH側に不利な地裁判決の波及効果が懸念されていた。今回のマンション(251戸)では現在、2戸で2人ずつが約20年前から生活。和解条項では、この2戸の運営を認めるだけでなく、管理規約を改定し、今後マンション内で別のGHを営むことも届け出制で認めた。消防点検などの費用はGHの運営元が負担する。 法人側代理人の藤原航弁護士は和解内容を高く評価し、「管理組合と障害者GHが建設的対話を重ね、制度が全国で発展していくための指針を示す内容になった」と喜んだ。 消防法令の改正に伴い、マンション内にGHがあることで火災対策の費用が追加で必要になるなど、組合側の負担が増えるとして平成30年6月に提訴。1審大阪地裁は令和4年1月、運営継続は「共同の利益に反する」とも指摘し、部屋をGHとして使用しないよう命じていた。産経新聞[YAHOOニュース]令和4年の一審から2年、どうなることかと案じていたので、和解が成立とは大きな一歩ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.12
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高齢障害者86%が大阪・関西万博「行きたい」 MUICが意向調査三菱UFJ銀行の一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC)は6月28日、2025年大阪・関西万博に関する高齢障害者へのアンケート結果を発表。回答者の8割以上が「万博に行きたい」と答えた。 MUICは、万博を契機とする観光産業の発展を後押ししている。高齢者や障がい者も万博などのイベントに参加できる社会を目指すプロジェクト「LET’S EXPO」の一環で今回のアンケートを実施した。[観光経済新聞]記者会見で高齢障害者の声を紹介するMUIC(6月28日、関西イノベーションセンター会議室)万博の開催が決まれば行ってみたいと思うのが人情なんでしょうね。それもしても回答者の86%が「万博行きたい」とはびっくりです。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.11
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発達障害の子どもを診察する医者が語る「薬物療法に対する本音」…多くの人が誤解している「薬物依存や副作用」言葉が幼い、落ち着きがない、情緒が不安定。 育ちの遅れが見られる子に、どのように治療や養護を進めるか。 講談社現代新書のロングセラー『発達障害の子どもたち』では、長年にわたって子どもと向き合ってきた第一人者がやさしく教え、発達障害にまつわる誤解と偏見を解いています。 本記事では、薬物の用い方についてくわしくみていきます。 ※本記事は杉山登志郎『発達障害の子どもたち』から抜粋・編集したものです。薬物に対する態度 ここで解説を試みるのは薬物の用い方ではあるが、薬物療法に関する薬理学的な解説や発達障害児への使用に関するテキストとしての解説ではなく、どちらかというと非常に主観的な、いわゆる薬の使い方およびさじ加減とでも言うべき内容に関して、筆者の現在の考えを正直に伝えたい。 発達障害の子どもたちをたくさん診察している医者の側が、薬物療法というものをどのように考えているのかという内容は、薬物療法を受ける側の方々にも知っておいていただくのが良いと思う。 薬の使用は、なしで済めばそれがもっとも自然である。しかし明らかに薬を用いたほうが楽だと思えるのに用いないのはやはりまずいと思う。もちろん、薬だけですべてが解決するわけではない。 薬というものを非常に嫌う方が発達障害の子どもたちのご両親の中にも存在するが、その大半は薬物というものに対する一種の過大評価から来ているのではないか。薬があまりに劇的に効いた場合は、むしろプラセボー効果(偽薬効果)を考えるべきである。 児童精神科領域で用いられる薬はその大半が長期にわたって連続して用いられる薬である。たとえば統合失調症の治療薬として作られた抗精神病薬も、うつ病の治療薬である抗うつ薬も、てんかんの治療薬である抗てんかん薬も、長い期間続けて飲むことを前提としている。抗生剤や抗ガン剤のように、目的とする細菌や細胞を叩いて叩き終わったらおしまいという用い方をする薬ではない。長年にわたり服薬を続けるのが基本的な用い方である分、安全には作られていることをまず強調したい。 もちろん副作用のない薬はない。だが、薬を用いたくないという場合にしばしば聞くのは次のような例である。「学校(保育園)の先生が薬物は使わないほうが良いと言った」あるいは「父親が薬は使いたくないと反対している」。こういった理由が挙げられることは少なくないのだが、前者は子どもの養育に一時的な責任しか持たない人の発言であり、後者は長い時間子どもとは接していない側の発言である。医者により多少の傾向はあるが、無意味に薬物療法を勧めるわけではないので、このような意見に対して、信念や感情論での薬物拒否は好ましくないことをおおむね説明をする。 この折にしばしば感じるのは、このような発言をされる方が、保護者を含め、子どもの側の大変さというものを本当に理解した上で言っているのかどうかという疑問である。特に自閉症グループの子どもは、『発達障害の子どもたち』でいくらか触れたように、けっこう大変な体験世界に生きている。 薬物療法を勧める際に、もっとも頻度が高い状況とは、本人の起こす問題行動と周囲の側の拒否反応による悪循環が起き始めている場合である。発達障害の子どもたちに接する者は必ず、彼らがどのような体験世界にいるのか、多少なりとも理解してほしいと思うのはこんなときである。同じことは学校の選択の際にも感じるのであるが、これについてはすでに述べた。 もう一つよくある誤解は、薬の依存性についてである。たしかに、多動に用いるメチルフェニデートと抗不安薬と呼ばれる不安や不眠に用いられる薬は、依存性が高い。しかしもっとも使用頻度が高い抗精神病薬と抗うつ薬は依存性に関してはまったくといってよいほどない薬である。またこの二つは飲み心地がけっして良い薬ではない。依存性が見られないのは、この飲み心地の悪さが大いに関係しているのではないかと思う。脳の中の悪循環を抑える 薬物療法の効果はこれまでは熱が出たときに用いられる熱冷ましのような対症療法と考えられてきた。ところが最近の脳研究の中で、必ずしもそうとは言えず、場合によってはかなり根本的なところに作用しているのではないかという可能性が示されるようになった。 たとえば広汎性発達障害のタイムスリップに選択的セロトニン再取り込み阻害剤(つまりこれはセロトニン系の神経の賦活を行うという作用機序を持っている)という抗うつ薬の一種が用いられ、興奮しやすい症状やパニックの頻発に抗精神病薬(この薬の主な働きはドーパミン系の神経系の抑制である)の少量が用いられてきたが、近年の脳科学の研究によって、広汎性発達障害におけるセロトニン系の神経の機能不全と、ドーパミン系の機能亢進が示された。 そうなると、上記の二剤がしばしば有効というのは当然であり、対症療法とは言いがたい。多動へのメチルフェニデートの作用についてもすでに述べた。うつ病や強迫症状に対して用いられる抗うつ剤も、薬が効く部位が明らかになってきており、いずれもそれぞれの症状のメカニズムのほとんど根本の問題に働いているのである。 考えてみればそれだからこそ有効なのであって、そうでなければ効くはずがないであろう。しかし問題は、個人差が非常に大きいことと、非常にゆっくりと効果が現れることである。 一方で、薬物療法だけで治療が可能かというともちろん無理である。発達障害といえども、大半の問題の解決は本人の自己治癒力に委ねられており、基本的な健康な生活維持の努力なくして、何を行っても無意味である。 いらいらと荒れている子に、1日4時間以上もテレビゲームをさせて止めない、不安定で不穏な子に週に4回塾に通わせ、そのために週に4日は睡眠時間が極端に少なくなる状態を変えない。このような環境調節を行うことなく、薬物療法や精神療法を行ったとしても完全な無駄であろう。すでに述べたが養生訓こそ最優先であることは、臨床の場に座っていると毎日実感されるところである。 薬物療法の効き方をみると、先に述べたように悪循環を抑えるというものが大半であるが、それも脳の中の悪循環を抑えるといった感じの働き方というのが筆者の実感に近い。クールダウンが難しい(特に広汎性発達障害の子どもの)脳に、薬によって脳内の環境調節を図っているわけである。 したがってそのような対応を行っても、長時間のAV刺激および情緒的興奮という強烈な刺激によって極度に脳の興奮を持続させる状況を長時間続けるというのは、マッチポンプそのものである。もちろんすべて禁止する必要はない。筆者が主張しているのは極論ではなく、興奮が後を引かない程度にまでたとえばゲームの時間を制限することは、普通の子どもにも健康な生活のために必要であろうというレベルの常識論である。薬物療法という論点に戻れば、過小評価も過大評価も好ましくないという実に常識的な線に尽きる。 ※本書で取り上げられている事例は、公表に関してはご家族とご本人に許可を得ていますが、匿名性を守るため、大幅な変更を加えています。現代ビジネス[YAHOOニュース]発達障害の子どもたち (講談社現代新書) [ 杉山 登志郎 ]服薬には何より本人の立場になって、十二分の注意を注ぐことが必要ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.10
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重度自閉症で話せない15歳が文学賞で入選 タブレットで文章入力重度自閉症の少年が書いた作文が、北九州市で開催された二つの文学賞に入選した。書いたのは神奈川県内の特別支援学校高等部に通う内田博仁さん(15)。言葉は話せないが、タブレットや電子手帳で文字を入力する訓練を重ね、文章をつづる。「(主人公の)耕作が人生で何か一つでも成し遂げたいと決意した気持ちが僕は痛いほど分かるのだ。何故なら僕自身自閉症という障がいを持っていて耕作のように周りからいつも奇異な目で見られて生きてきたからである」 昨年11月、松本清張記念館が開いた読書感想文コンクールで「或る『小倉日記』伝」を題材にした作文では、こう綴(つづ)った。約2千字の作文で、障害のため偏見の目で見られ、それでも志を持って熱心に取り組む主人公に自身を重ねた内容だ。「深く豊かな美しい人生であったようにしか思えない。自分のこの生きざまに誇りをもって人生を歩んでいきたい」とも書いた。 作文は最優秀賞を受賞。今年2月に表彰式があった。 今年3月には同市が主催する「第15回子どもノンフィクション文学賞」で、第2次世界大戦で戦闘機に乗る航空兵として戦っていた大伯父について書いた作文が、次点にあたる中学生の部優秀賞に輝いた。 選考委員のリリー・フランキーさんは「とても読ませる力のある文章で、身内のことをここまで書けるのはすごい」と講評した。 内田さんの夢は作家だ。文章でのやりとりで答えてもらった。「僕がタブレットで文章を打つことで、僕のような発語がなく会話のできない子にも何かしらの教育方法やなにかしらの表現方法を見つけるヒントやきっかけになればと思っています」 松本清張は朝日新聞西部本社に勤める傍ら、1952年に「或る『小倉日記』伝」を発表。翌年に芥川賞を受賞し、作家として飛躍するきっかけになった。[朝日デジタル]タブレットで自分の思いを伝えられるようになるとそれだけで世界が広がりますね。☄にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.09
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自閉症、海馬異常で他者覚えづらく 東大がマウスで特定東京大学の奥山輝大准教授らは自閉スペクトラム症(ASD)で脳の海馬にある特定の神経同士の接続が弱くなり、他者を記憶する能力が下がることをマウスの実験で突き止めた。ASDでは他者を記憶しづらくなる社会性記憶障害が起きることがある。成果はASDの解明や治療法の開発に役立つ。脳が物事を記憶する際、複数の神経細胞がつながる神経回路に情報を保存していると考えられている。他者に関する記憶の場合、相手に応じて反応する神経細胞の集団が変わる。ASDではコミュニケーション障害や興味の幅が狭まる症状のほか、社会性記憶障害が起きることがある。研究チームはASD発症者の多くで変異が生じる遺伝子「Shank3」について、マウスの脳全体で働かなくさせるとこの障害が起きることを見つけていた。だが、詳しい仕組みは未解明だった。自閉スペクトラム症(ASD)何らかの脳機能の障害によって、日常生活に支障をきたすほど他者とのコミュニケーションに困難を抱えたり、特定の物に強い興味やこだわりなどを示したりする発達上の障害。子どものころに症状があらわれはじめ、男児に多く発症する傾向がある。ASDに関与する遺伝子は数百以上に上り、複数の遺伝子の異常によって発症するとみられている。人によって様々な症状を示し、根本的な治療法はない。かつては言語発達の違いで「自閉性障害」や「アスペルガー症候群」と区別していたが、現在は多様な症状をまとめ、ASDとしている。今回の研究では、記憶に関わる脳の海馬だけでShank3遺伝子が働かないように遺伝子操作したマウスを使い、社会性記憶障害との関連を調べた。通常のマウスは初対面の相手に興味を抱き、近寄って観察する時間が長くなる。一方で面識がある相手を観察する時間は短い。ところが遺伝子操作したマウスは面識がある相手にも長く接した。他者に関する記憶には一定数の神経細胞が必要なことも分かった。Shank3遺伝子が働かないようにした海馬の神経細胞の数を徐々に増やすと、ある段階で社会性記憶障害が起きた。米疾病対策センター(CDC)によると8歳児の36人に1人がASDの患者だと推定されている。ASDに関わる遺伝子は数百個あり、複数の遺伝子変異の蓄積で発症する場合も多い。症状は様々で、根本的な治療法はない。研究チームはヒトのASDの社会性記憶障害でも、脳の海馬の同様な仕組みが関わっているとみている。奥山准教授は「海馬がASD治療の新たな標的となる可能性がある」と話す。海馬の神経細胞のつながりを改善する研究などを進める考えだ。米マサチューセッツ工科大学(MIT)などとの共同研究で、成果をまとめた論文は英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。[日本経済新聞]研究成果を説明する東京大学の奥山輝大准教授(東京都文京区)海馬に何らかの原因があることは以前から指摘されていますね。そこからがなかなか進みませんね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.08
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レゴランド・ジャパン、認定自閉症センターに 日本初アトラクションで受ける刺激と強さを説明する「感覚ガイド」レゴランド・ジャパン(愛知県名古屋市)は6月27日、日本のテーマパークで初めて、米国のIBCCES(国際資格認定・障害教育基準委員会)から「認定自閉症センター」に認定されたと発表した。自閉スペクトラム症を抱える来場者に対し、適切な対応に取り組んでいる施設として認証を受けた。 認証には、従業員の80%以上が試験に合格する必要がある。レゴランドではゲスト対応を行う従業員にトレーニングを受講させ、その後の試験では93%に当たる815人が基準をクリアしたという。 パーク内では、各アトラクションにIBCCESが開発した「感覚ガイド」を設置。そのアトラクションで受ける刺激と強さ(触覚、視覚など5種をそれぞれ11段階)を説明する。刺激の少ない環境で休める休憩スペースも用意した。 この他、アトラクションの待機列に長時間並ぶことが困難な人には、列から離れて過ごせる「アシスト・アクセス・パス」を発行。希望者には、音の刺激を抑えるイヤーマフなどの貸し出しも行う。 レゴランド・ジャパンは「今後もすべての子供たちとその家族が安心して楽しめるよう、継続的な従業員トレーニングやサポート体制を構築する」としている。従業員のトレーニング風景列から離れて過ごせる「アシスト・アクセス・パス」音の刺激を抑えるイヤーマフなどの貸し出しも行う[IT MEDIA]米国から「認定自閉症センター」に認定されるとは従業員教育にかなり重みを置いての事。自閉症者も安心して利用できますね。是非、一度訪れてみたいものです。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.07
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社説:障害者ホーム 悪質業者の排除が急務地域で安心して暮らしたい。そんな障害者や家族の願いを踏みにじり、食いものにしてきたのか。 障害者向けグループホーム(GH)の運営会社「恵(めぐみ)」に対して、厚生労働省が事業所指定の更新を認めず、順次打ち切る「連座制」を適用すると発表した。障害者福祉施設の大手事業者では初という。 愛知県を中心に全国77カ所の施設で、総額約3億円に上る食材費の過大徴収があった。実際は1人当たり月約8千円なのに約2万4千円を集めた例もあったという。提供したのは粗末な食事で、費用との差額を利益にしていた。 虚偽の業務記録でサービス報酬も不正請求していた。いずれも組織ぐるみの悪質さで、言語道断というほかない。 恵は12都県で104カ所のホームを運営している。京都市と大津市でも開所予定だったが、今回の問題を受け見送ったという。 連座制が適用されるのは、愛知県などが指定を取り消す5カ所を除く99カ所。今後6年間で全て運営できなくなる。利用者が代わりの行き場をなくさないよう、国と関係自治体の緊密な連携による支援を求めたい。 GHは、知的障害者や精神障害者が少人数で共同生活を送る住まいで、食事や入浴などの援助を受けられる。恵が急拡大させたのは重度障害者向けで、入所施設からの「地域移行」の受け皿として国が2018年度に制度化した。 報酬加算の拡充もあり、高い利益率に目を付けた業者の参入が相次いだ。実績や経験が不十分でも書類で要件を満たせば開設でき、研修の義務もなかった。 行政の監視や指導も行き届いていなかった。恵のケースでは、人員基準を満たすよう偽装した書類を見抜けず、食材費の過大徴収が確認された後も、今回の処分までに約2年かかった。 質より量の増加を優先した国と、監督権限を持つ自治体の責任は大きい。 共同通信の昨年の調査では、重度障害者向けGHの2割で虐待疑いの通報があった。自治体の3割は恵以外の施設でも「問題がある」と懸念を示した。 精神障害者を対象にした訪問看護では、滋賀など18都県で運営する最大手の事業者が、報酬を過剰請求した問題が判明している。 悪質業者の排除に向け、参入基準や運営能力の適正化、第三者によるサービスの点検と評価を取り入れ、質の担保につなげる実効性ある対策が欠かせない。[京都新聞]実に信じられない事態が明るみに出た形ですね。何より利用者の平穏な生活が保障されることを祈るばかりです。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.06
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”契約解除は無効”入所者らが知的障害者支援施設を提訴 高松高松市の知的障害者支援施設が、従業員の相次ぐ退職で「安全なサービスが維持できない」などとして、一部の入所者との契約を解除したことをめぐり、入所していた人などが、施設を運営する社会福祉法人を相手取って、契約解除の無効などを求める訴えを、28日、高松地方裁判所に起こしました。訴えを起こしたのは、高松市三谷町の知的障害者支援施設「ウインドヒル」に入所していた人などあわせて13人です。この施設では、去年6月から7月にかけて、従業員のおよそ3割にあたる11人が相次いで退職したため、「安全なサービスの提供が維持できない」として、入所者11人に対し、契約解除の通知を出しました。訴えでは、相次ぐ退職の背景として施設を運営する社会福祉法人の管理者が、従業員にパワハラを繰り返していたことなどがあげられるとしています。そのうえで、退職の影響は、長期間、経過しなければ判断できないにもかかわらず、人出が不足していたとする去年6月ごろからわずか3か月で解除に至ったことや、保護者らが求めていた説明会を拒絶し続けたことなどから、契約の解除は無効だなどと訴えています。会見を開いた原告の父親、岩部雅人さんは、「子どもが今後どうなるのか不安だ。一刻も早く以前のように入所できるようにしてほしい」と話していました。施設を運営する社会福祉法人は、NHKの取材に対し、「訴状が届いていないのでいまはコメントできない」としています。[香川 NEWS WEB](動画あり)こちらから求める説明責任は拒否しての一方的な処置には訴訟以前に納得がいきませんね。見過ごしてきた、市の責任も問われますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.05
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弁護側は被告の発達障害が背景と主張、裁判長「意思決定に影響とは考えがたい」…横浜の女子大学生殺害で懲役18年判決横浜市鶴見区のマンションで昨年6月、大学生の冨永 紗菜さな さん(当時18歳)を刺殺したとして殺人罪などに問われ、21日に横浜地裁で懲役18年(求刑・懲役20年)の判決が言い渡された元交際相手の伊藤 龍稀はるき 被告(23)の裁判員裁判。西野吾一裁判長は「強固な殺意に基づく犯行」と指摘した。西野裁判長は「18歳の娘を突如失った両親の精神的苦痛は甚大」とも述べた。弁護側は公判で、被告の発達障害が犯行の背景にあると主張したが、判決は「意思決定に影響したとは考えがたく、被告の責任が大きく減少すると考えることはできない」と退けた。判決後、裁判員2人が報道陣の取材に応じ、横浜市港南区の40歳代男性は遺族の意見陳述を振り返り、「心がつまる思いでした」と明かした。 遺族は判決を受け、「求刑通りの20年でも18年でも納得はできないです。人の命を奪った行為に対する罰としては軽すぎると思うからです」とコメントした。[読売新聞オンライン]背景に発達障害があったことで判決が少し軽くなったんでしょうか?それでは本当の意味での反省は期待できませんね、☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.04
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発達障害児と定型発達児が影響し合いながら成長。日本の幼稚園が実践する「インクルーシブ教育」に、海外からも熱い視線!海外からも注目!60年前から「インクルーシブ教育」を実践している幼稚園があった社会のあらゆる局面で「多様性」が尊重されるようになった昨今。教育分野では、障害のある子どもとない子どもが一緒に過ごしながら共生社会を目指す「インクルーシブ教育」という言葉をよく目にするようになりましたが、実は60年前からこの教育法を取り入れている幼稚園が日本にあるのをご存知でしょうか? その幼稚園とは、東京都武蔵野市にある武蔵野東第一・第二幼稚園。同園は創立時からずっと自閉スペクトラム症(ASD)の子どもを数多く受け入れ、定型発達(発達障害を伴わない人)の子どもと一緒に学ぶという独自の教育法を貫いてきました。海外からも視察に来るほどユニークな同園の教育内容を知ることができるのが、園長である加藤篤彦氏が綴った『みんなを幸せにするインクルーシブ教育:自閉症児と定型発達児が共に学ぶ武蔵野東幼稚園の挑戦』です。本書を読むと、インクルーシブ教育が発達障害児だけでなく、定型発達児にも良い影響を及ぼすことが分かり、多くの人がインクルーシブ教育に対する先入観を覆されるでしょう。そこで今回は、本書から同園の教育が定型発達児におよぼす影響を綴った個所と、インクルーシブ教育の重要性について言及した部分を抜粋したいと思います。クラスみんなが、それぞれの子の行動を受け入れ、手を差し伸べる6月、年長クラスで「おたんじょうかい」が開かれました。この日の誕生会としてみんなで楽しむゲームは「フルーツバスケット」がいいと決まったようです。鬼役の子が「イチゴ!」「リンゴ!」「バナナ!」などと言うと該当する子が席を移動し、「フルーツバスケット!」と言うと全員が移動する定番のゲームです。 ゲームが始まってまもなく、鬼役になったC君が床にしゃがみこんでしまいました。ASD児が椅子に座れず鬼役になったのです。すると、ある子がC君の近くへ歩み寄り、「何がいい?」と声を掛けました。その様子を見て、他の2~3人の子もC君の近くに寄ってきて「どうしたい?」「イチゴがいい?」などと声を掛けます。クラスには誰一人として「早くして!」とか「決めて!」とか言う子はいません。みんな、C君がアクションを起こすのをじっと待っています。その後、C君の小さな声を聞きとったお友達の一人が「リンゴ!」と宣言。また一気に盛り上がります。C君もクラスのみんなに促されて空いた席へと移動しました。ゲームが進む中、同じくASD児のDちゃんの靴が脱げてしまいました。するとすかさず、近くの子が履かせようとします。でも、なかなかうまくいかず、ゲームは一時中断を余儀なくされます。 このように、本園のゲームはいつも「わちゃわちゃ」しながら進みます。傍から見れば、テンポよくゲームが進みませんから、何ともまとまりがないように見えてしまうかもしれません。けれども、テンポよく物事が展開すれば安心というのは、大人側の視点ではないでしょうか。大切なのはASD児も含めて、みんながそれぞれにそれぞれの子の行動を受け入れ、ときに手を差し伸べながら、クラス全体がそのクラスのペースで楽しむことです。mi-mollet[YAHOOニュース]みんなを幸せにするインクルーシブ教育 自閉症児と定型発達児が共に学ぶ武蔵野東幼稚園の挑戦 [ 加藤 篤彦 ]加藤篤彦先生は長男が入園時からの園長です。今後とも益々のご活躍を祈っております。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.03
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梅雨入り 不要な傘をリメイク 佐賀 障害者の就労支援事業所ことしも梅雨入りして傘の出番が増える季節になりました。佐賀市にある、障害者の就労を支援する事業所では、不要になった傘の布地を再利用して新たな商品をつくる取り組みが行われています。佐賀市白山にある障害者の就労支援の事業所では、企業や学校、それに一般の人から壊れた傘などを回収し、布地の素材を使って新たな商品を製作する取り組みを続けています。傘の布地は水をはじく加工が施され、耐久性もあるということで事業所では、布を使ってエコバックを製作していました。このほか、ポケットティッシュを入れるケースや、飾りひもがついた傘袋なども手がけていて、人気を集めています。また、最近では思い出がつまった傘を小物などに作り替えてほしいといった、要望にも応えているということです。取り組みはおよそ20年前に始まり、現在では年間200本あまりの傘の再利用を手がけているということです。障害者就労支援の事業所「DE・TE・KO・I」の陣内計江施設長は「使い捨ての物が増える中で、せめて傘ぐらいは最後まで形を変えて大事に使えるようにしていきたい」と話していました。[佐賀 NEWS WEB](動画あり)傘も高級なものは壊れても捨てにくいのでこういう取り組みは助かりますね。582万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.02
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「恵」運営障害者グループホーム 今後指定更新認めず 厚労省障害者向けグループホームを全国で展開している運営会社「恵」の事業所が利用者から食材費を過大に徴収していた問題で、愛知県などが26日、事業所としての指定を取り消したのにあわせて、厚生労働省は会社が組織的に不正に関与していたとして、運営するほかの事業所についても今後指定の更新を認めない措置を取ると会社に通知しました。東京・港区に本社がある「恵」が運営する障害者向けグループホームをめぐっては、利用者から食材費を過大に徴収したり、障害福祉サービスの報酬を不正に請求していたことが明らかになっています。厚生労働省によりますと、食材費の過大徴収は今月20日現在、全国104の事業所のうち77か所で行われ、過大徴収の総額は2億9900万円余りにのぼっています。愛知県や名古屋市は、管内にあるあわせて5つの事業所に対して26日、法律の規定としては最も重い指定を取り消す行政処分を行いました。これにあわせて厚生労働省は、会社が組織的に不正に関与していたとして、全国のほかのグループホームなどについても法律に基づいて今後事業所としての指定の更新を認めないいわゆる「連座制」を適用すると会社に通知しました。またあわせて、業務管理体制の見直しも適切に行われていないなどとして26日付けで業務改善命令を出しました。自治体による事業所の指定の更新は6年ごとで今後、数年の間に全国の「恵」のグループホームなどが順次更新期限を迎えて運営ができなくなる見通しです。厚生労働省は、グループホームで暮らす障害者が行き場をなくすことがないよう、自治体と連携しながら対応することにしています。障害者向けのグループホームを展開している「恵」の事業所で行われていた食材費の過大徴収について、関東地方のグループホームに息子が入居している女性がNHKの取材に応じ、「提供される食事が少なく、帰宅した際にしきりに食べ物を求めてくることがあった」と当時の状況を話しました。取材に応じたのは関東地方にある「恵」のグループホームに重度の知的障害がある息子が入居している女性です。女性によりますと、おととしまでは提供される食事について施設を訪れた時に量が少ないと感じたり、子どもが帰宅した際に食べ物をしきりに求めたりすることがあったということです。現在は改善されていますが、女性は当時の状況について「食事の量が少なく、大丈夫かと感じていました。施設に差し入れを持って行くと入所者が詰め寄ってくることもありました」と振り返りました。そして去年の夏ごろには会社側から差額の返金が行われましたが、書面に内訳はなく今も詳しい説明はされていないということです。女性は「憤りを感じます。経済的、身体的、精神的な虐待だと思います。お金を誰がどう使っていたのか、きちんと説明してほしい」と話していました。今回の厚生労働省の措置を受けて施設を移ることについては、重度の障害者の受け入れが限られることや、子どもへのストレスを考えると簡単ではないということで、女性は「頭が真っ白です。親が死んだあとでも生きていけるようにと願って預けていたが、今はどうすればよいか悩んでいる」と話しました。そのうえで、「一生懸命子どものために支援してくれる職員もたくさんいて、職員のみなさんも組織に裏切られたという気持ちがあると思う。次の施設を見つけようにもなかなか空きがないと思うのでどう動けばよいのか途方に暮れている状態だ」と心境を語りました。「恵」が運営する関東地方のグループホームの職員は、利用者の今後の生活について不安を募らせています。この職員によりますと、厚生労働省の今回の措置を受けて利用者から問い合わせの電話がきていますが、本社から詳しい説明がなく、十分な回答ができない状況だといいます。職員は「正直すごく困惑しています。利用者から『大丈夫ですか』と電話がありましたが、本社からは『結果が出たらはっきり伝えますのでお待ちください』と伝えるよう言われました」と話していました。今後、更新期限を迎えると運営ができなくなるおそれがあり、利用者の今後の生活がどうなるか不安を募らせています。職員は「利用者は重度の障害者が多く、他の施設では受け入れが難しいかもしれない。職員と利用者がお互いよく知っている方が支援しやすく、このまま残れるのが一番だとは感じています」としたうえで、「利用者のために今まで働いてきたことが無駄になってしまうようで、悔しい気持ちでいっぱいです。まずは会社側から説明をきちんとしてほしい」と訴えていました。厚生労働省によりますと東京・港区に本社がある「恵」が運営する障害者向けグループホームは全国に104か所で、関東地方の1都6県には、埼玉と千葉にそれぞれ17か所、茨城に8か所、神奈川と栃木にそれぞれ7か所、群馬に5か所、東京に2か所のあわせて63か所あります。このうち、食材費を過大に徴収していたのは千葉で14か所、埼玉で10か所、茨城で6か所などあわせて45か所で、総額7500万円近くにのぼっています。恵が愛知県などから指定取り消しの処分を受けたことについて、障害福祉に詳しい日本社会事業大学専門職大学院の曽根直樹教授は「障害福祉サービスは国民の税金を使って障害のある人の生活を支えるものなので、それを適切に行わずに会社の利益を優先したということは、グループホームの利用者だけでなく税金を払っている人も裏切る行為だ。今回の処分は、重大な不正に基づいて障害福祉サービス事業から退場を命じられたということなので、不正の責任をきちんと受け止める必要がある」と指摘していました。また、連座制の適用については、「全国に100か所以上あるグループホームの利用者がホームを利用することができなくなり、生活に重大な影響が出るという前例のないことになる。恵はまずは利用者や家族に誠意をもってお詫びをし、利用者が生活の場を失って路頭に迷うことがないよう、全力で次の生活の場を見つけるなど、責任を最後まで果たすことが求められる」と話していました。そのうえで、「恵のグループホームは全国にあり、一つの事業者がすべてを引き継ぐことは難しく地域ごとに新たな運営主体を探すことが現実的だ。自治体や地域の事業者が協力して対応策を考えることが求められる」と話していました。[首都圏 NEWS WEB]こんなにも酷い運営状況だったとは、今後は、合間で検視する対応策も求められますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.06.01
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