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2018/08/28
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カテゴリ: 本の紹介
石牟礼道子さんのすごさを一層感じています。
当時の人たちの取材を通して、地元の言葉で方言をそのまま文章にして書かれているので、意味が分かりにくい場面の方が多い内容ですので、2度目読みをしています。
家族がみんな水俣病の患者になってしまっている状況の中で、お上からいただく生活保護の事でも世間からいろいろ言われてしまう場面もあるという事など、又複雑な家庭事情も背景にあったからか、子供3人を残して嫁さんが出て行ってしまい、老夫婦と残された父親でもある元優秀な漁師であった息子との暮らしがあった。子供達の真ん中の子が排せつすらできない胎児性水俣病であり、父親である息子も良き漁師だった者が水俣病になってしまっている6人家族が居た。30歳を超えたばかりのこの息子は、言葉はもつれ舌で、ほとんどしゃべらない。人とのコミュニケーションは微笑で対応するのみであった。家を仕切っているのは爺さまだった。
この老夫婦が信じてやまない「九竜権現さま」もそれまでは色々な病気も治してくれていたり、家を守ってくれていたのだったが、この水俣病にだけは治しに来てはくれなかったのだった。
そしてその出て行ってしまった嫁御の妹と弟も、両親も水俣病になってしまった。
孫である男の子の事を爺様はこう言っている。「杢(名前)は、こやつぁ、ものをいいきらんばってん、ひと一倍、魂の深か子でござす。耳だけが助かってほげとります。何でもききわけますと。ききわけはでくるが、自分が語るちゅうこたできまっせん。生活保護いただくちゅうても、足らん分はやっぱり沖に出らにゃならん。中略 留守番させときます。すると時間のたつうちにゃ、ぐっしょり、しかぶっとりますわい。臭かもなんも。中略うんこ小便は大がいまではこらえとっても、それから先はこらえられん。わしも、ばばも、父も、半人前もなか人間ばっかりしとって、よたよたして沖にゆくとですけん。中略 もう数え年は十でござすけん。」爺さまは自分たちが亡くなってしまった後は誰が面倒を見てくれるのか等心配しているのでした。それを著者である石牟礼道子さんに語っているのである。

水俣病について詳しくは​ こちら


苦海浄土 全三部 [ 石牟礼 道子 ]

苦海浄土 わが水俣病【電子書籍】[ 石牟礼道子 ]





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最終更新日  2018/08/28 04:49:30 PM
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