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7月27日~8月6日までの11日間、イスタンブールのブユックチェキメジェ市主催「第23回国際文化&手工芸フェスティバル」が開催されます。話には聞いていましたし、Youtubeなどでも様子が紹介されていますが、前夜祭には花火がバンバン上がる、とても大きなイベントで、トルコ各地からはもちろん、世界各国の職人さん、作家さんたちが集まる文化イベントとしてはトルコ最大規模と言ってもよいかと思います。昨年から日本文化を紹介してくれる方をSNSで国内外から探していたのですが、コロナ禍と言うこともあってか、手を挙げてくださる方がいなかったので、そのポストは空席のままですが、トルコのイーネオヤでゲストで招待していただいたので、私、ミフリ社長が恥ずかしながら日本人代表で参戦してきたいと思います。現在、インスタグラムやFacebookなどで主催者が参加者の紹介をされていますが、それはそれは興味深い世界の職人さんや手工芸が揃っていて、今から楽しみです。私は今回、タウシャンルのハティジェさんと一緒に行って、彼女にイーネオヤ(チティオヤ)の実演を担当していただきますので、もしかしたらブースはお任せして色々回れるかもしれません。会場も広いし、ブースもワークショップも実演も展示も民族舞踊もありますので、毎日歩き回ってもしっかり見つくせないかもとドキドキしています。64か国からゲスト参加者だけでも1000人を軽く超えているそうです。カメラは何を持って行こうとか、どういう動画を撮ろうとか、何の媒体を使って紹介していこうとか、そういうことばかり考えて、いろんな手工芸を見ること、知ることができる機会として、何かの形でみなさまと共有できたらいいなと漠然とですが、思っています。というわけで浴衣の着方と作り帯の付け方を練習しなくては・・・。2016年のフェスティバルの様子はこちら ⇒ ★-----------------------------------------------------少し先のお話になりますが、6月のオヤ修行旅のベルガマ滞在記と村でのイーネオヤ修行の様子は8月20日(土)20時~21時半zoomで開催、「お姑さんからお嫁さんへ~コザック遊牧民のイーネオヤ」でパワーポイントを使ってお話します。この地、独特の筒編みタイプのイーネオヤ。伝統のモチーフを作り続けてきた71歳のお姑さんと、彼女からイーネオヤを習ったのをきっかけに現在は自分なりのモチーフを生み出しているお嫁さんのそれぞれのイーネオヤを、この村の女性たちの生活の様子を交えながらご覧いただきます。どなたでもお申込みできます。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★お申込み先は以下のいずれかに、お名前zoomの表示名電話番号の3点を添えてお願いいたします。オヤマニアの会さんのメールアドレス ⇒ e-mailオヤマニアの会さんinstagram ⇒ instagram------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 19, 2022
ギリシャから再び陸路でトルコへ入国。東トラキアからアナトリアへはチャナッカレ半島のゲリボルからラプセキにかかる吊り橋を渡ることにした。この橋は「チャナッカレ1915大橋」と呼ばれ、今年の3月18日に開通したばかりである。全長4608mで海峡に支軸拠点を一つ置き、最大支間長は2023m。これは日本の明石海峡の1991mを抜いて世界1の長さを誇る。最大支間長2023mと言うのは2023年がトルコ共和国100周年になることから調整されたそう。つまり、再来年2024年はトルコと日本の外国関係樹立100周年にもあたるわけだ。橋ができるまではフェリーを使って渡っていた。(現在も継続運航中)これも情緒あって良かったのだけれど、待ち時間一切なしで渡れてしまうので便利である。トルコの都市間の距離は2000年以降、どんどん縮まっているのを痛感する。アイワジック、ブルハニエ、アイワルックとエーゲ海沿岸を南下する。途中でせっかくエーゲ海を望む道路を走っているのだから、とシーフードを食べることにした。いくつか海岸0mの場所に海の家風の宿泊所兼レストランがあった。お腹も空いていたけれど、すごいボリュームの料理を注文してしまい、またレストランの店主が勝手に多めに持ってきたりして、食べきれない量だった。お値段もそれなりにしてビックリしたけれど、アンタルヤに戻ってきて地元民に人気のシーフードレストランに行ったら、もっと少ない分量で1人あたり500リラが標準価格ってわかって、もしかしたらあれでも実はお手頃価格だったんだなと思ったりもした。夏至に近い時期だったので暗くなるのも遅い。特に西だから日が沈むのは21時頃だったように思う。途中で通り道にある骨董屋さんに寄った。この近辺のオヤ目的だったけれど、他のものを見てしまった。なんか危ない、色々買ってしまいそうになるけれど、もう来年は年金受給者になる身なので我慢、がまん。そして今日の最終目的地ベルガマへ向かう。(旅は続く)少し先のお話になりますが、ここから先のベルガマ滞在記と村でのイーネオヤ修行の様子は8月20日(土)20時~21時半zoomで開催、「お姑さんからお嫁さんへ~コザック遊牧民のイーネオヤ」でパワーポイントを使ってお話します。この地、独特の筒編みタイプのイーネオヤ。伝統のモチーフを作り続けてきた71歳のお姑さんと、彼女からイーネオヤを習ったのをきっかけに現在は自分なりのモチーフを生み出しているお嫁さんのそれぞれのイーネオヤを、この村の女性たちの生活の様子を交えながらご覧いただきます。どなたでもお申込みできます。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★お申込み先は以下のいずれかに、お名前zoomの表示名電話番号の3点を添えてお願いいたします。オヤマニアの会さんのメールアドレス ⇒ e-mailオヤマニアの会さんinstagram ⇒ instagram------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 18, 2022
夜中の3時半にブルサを出発した。5時半に日本からイスタンブール空港に到着するお友達2人をお迎えに行くためである。ブルサからイスタンブール空港までは自動車専用道が繋がっていて、混雑さえなければ約2時間で到着する。その間、2つの大きなつり橋を渡ることになる。ブルサを出発して、まずマルマラ海に架かる全長2682mの「オスマン・ガージ橋」。2016年7月に開通した世界で4番目に長いつり橋である。この橋の完成により、ブルサからイスタンブールの行き来が簡単になった。それまではマルマラ海沿いにイズミットまで回るか、フェリーを使って対岸に渡るかだった。オスマン・ガージ橋をゲブゼに渡ると、その先にボアジチこと、ボスポラス海峡に架かる3つのつり橋のいずれか、もしくは海底トンネルを渡ってイスタンブールのヨーロッパ側に入ることになる。南側から1. アヴラシアトンネル(2016年建設、全長14.6キロメートル )2.7月15日殉教者大橋(1973年建設、全長1074メートル)3. ファーティフ・スルタン・メフメット大橋(1988年建設、全長1090メートル)4. ヤウズ・スルタン・セリム大橋(2016年建設、全長1400メートル)ファーティフ・スルタン・メフメット橋の建設には日本企業が参加している。今回は黒海に一番近いヤウズ・スルタン・セリム大橋を渡ることにして進んだ。夜中の3時半にブルサを出発したので特に混雑もなく、順調にイスタンブール空港に着いた。到着フロアへ行くと電光板に羽田からのターキッシュエアラインズが時間通りに到着する旨が表示されていたので、正面のカフェでお茶を飲みながら待った。そのうち着陸に表示が変わり、予定時間より少しだけ早く到着したことがわかり、荷物のピックアップ時間を計算して出口で待っていたのだけれど、待てども待てども出てこない。同じターキッシュエアラインズから降りてきただろう旅客はいたけれど、お友達の姿が見えない。心配しているとかなり遅くなってやっと出口から出てきた。荷物の1つが別室に届けられていたため、その荷物を探して時間がかかったようであった。なんにせよ、無事に会えてよかった。出口付近の銀行で日本円からトルコリラへの両替、携帯会社でトルコのSIMカードの購入などを済ませて、空港を離れる。いよいよギリシャに向けて出発である。イスタンブールから西に途中まで自動車道を使い、テキルダーからケシャンに向かう。途中のドライブインで簡単な朝食を取った。スープとパチャンガ。パチャンガはユフカと言う薄い小麦粉生地に、溶けるチーズ、パストゥルマを巻いて焼いたり、油で揚げたボレキの一種。古い歴史のあるものではなく、1980年代に考案されて広がったものらしい。名前の由来は1960年代に全世界的に流行したキューバのダンスミュージックらしいと言う話がある。パストゥルマは香辛料と塩で作られた干し肉のことでトルコではカイセリなどが有名である。トルコからギリシャへの陸路での国境越えが可能な門は3つある。北からパザルクレ、ウズンキョプル、イプサラ。いずれも国境の県であるエディルネにある。一番メジャーなイプサラからギリシャのキボイへ抜ける道を使う。自家用車を使って陸路で国境越えをするのは、5年前のブルガリア以来である。国境名物のトラックの行列。門まで何キロも続く。乗用車とトラックでは検査門が異なる。乗用車も多少は列が出来るものであるが、今回は全く並ぶことなく、すぐにトルコ側の出国口であるパスポート検査に進むことができた。クルマを降りて一人一人の顔をパスポートを照合されたが、車内の荷物検査などはなかった。緩衝地帯を流れるマリツァ川を越えるとそこはギリシャである。(旅は続く)ここから先のギリシャ滞在記は今週7月16日(土)20:00~21:30にzoomを使ったオンラインで開催されるお話会「ギリシャの中のトルコ~イスケチェに伝わるイーネオヤ文化」でご紹介します。旅の行程とギリシャのトルコ人村の歴史、そこで暮らす人たちはいったい誰なのか、そして彼女たちが作るイーネオヤ文化について取材した内容を現地のイーネオヤの写真をふんだんに載せたパワポを用いてお話します。どなたでもお申込みできます。初めての方も大歓迎です。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★お申込み先は以下のいずれかに、お名前zoomの表示名電話番号の3点を添えてお願いいたします。締め切りは7月15日(金)です。オヤマニアの会さんのメールアドレス ⇒ e-mailオヤマニアの会さんinstagram ⇒ instagram------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 14, 2022
千本ノック2日目。午前中は日本とzoomで繋いでのイーネオヤレッスン。テーマは「茂みのバラ」。昨日のスイカの花より手間と時間のかかるモチーフです。またもやヘンテコ通訳でしたが、おかげさまでイーネオヤの作りについてすごく勉強させてもらった気になります。特に今回はカーブのある目の作り方の構造がよくわかったので嬉しいです。セルダ―先生には私のスマホでzoomに入ってもらいましたので、説明はしていたのですが、zoomの先にたくさんの人がいるのを最後まで気が付かなかったみたいです。pcで参加してくださった方にスクリーンショットを送ってもらったのを見て、こんなに多くの人とイーネオヤを通して時間を共有できたことに感激されていました。というのもイーネオヤが大好きなセルダ―先生ですが、村から町生活になってからは、周囲にはイーネオヤ仲間がいないため、いつも誰かと一緒におしゃべりしながら作りたいなと思っていたそうです。また機会を見つけてこんな風に皆様と一緒に出来たらと思います。オヤマニアの会さんの「エルエメイ ギョズヌル」プロジェクトを今後ともよろしくお願いいたします。さてお昼はトルコ風チキンソテーとピラフ。パンが主食のトルコですが、それとは別に料理にピラフやパスタ類を添えることがよくあります。ピラフにはお米と乾燥麦のものがあります。お米に米型や素麺のような細く短いパスタを炒めて茶色にしてから入れたり、干し葡萄やレバーなどを加えるものもあり、郷土料理を含めて種類も豊富です。乾燥麦はブルグルと呼ばれ、塩とバターでシンプルに調理することもありますが、炒めた玉ねぎやピーマン、トマトの発酵調味料であるサルチャを加えることもあります。パスタはスパゲッテイかマカロニ。私たちがイメージするパスタの茹で方と違って、かなりくったりするまで茹でる人が多いです。気にはなりますが、慣れるとそれも美味しい・・・。またもやお腹はパンパンです。それから夕方まで千本ノックが続けられましたが、途中でセルダー先生が持っているイーネオヤのオルネッキメンデル(モチーフの見本帳)が気になってしまいました。ムシュクレ村の平面の大きなモチーフが32個ついています。以前も1枚に1か月~1か月半かかる93種93個の異なるモチーフが付いたオルネッキを作ってもらったことがありますが、こちらはそれと重ならないモチーフが揃っていました。今回のzoomでも体験しましたが、習うモチーフの見本が手元にあるとさらにわかりやすいですよね。オルネッキって私たちが想像しているより、実はイーネオヤの勉強に重要かつ不可欠なものじゃないのかと思いました。普通にスカーフで持とうと思ったら、異なるモチーフのものを32枚買わなくてはいけないということです。それに自分でこれだけのモチーフを模倣して作るのも時間的にも大変ですよね。というわけでご要望もあり、この32モチーフのついたオルネッキメンデルの製作を先生にダメ元でお願いしてみました。モチーフが同じものを1枚作るのと比較すると、全部のモチーフが異なるものを1枚作るのでは頭と手の切り替えが必要で意外と面倒で時間がかかるものなんだと思います。月に2枚、すごく頑張って3枚程度の製作ペースになってしまいますが、それでもお待ちいただける方のために予約を受け付け中です。お申込みが7月末までの期間限定販売ですので、もし気になる方がいらっしゃいましたらオヤマニアの会さんにお問合せ・お申込みください。こうして2日目も無事に終わりました。お昼を食べ過ぎてしまったせいか、おやつの時間も度々あったせいか、ホテルに戻っても二人とも食欲がなく、私はチーズ味のクラッカーとインスタントコーヒーで済ませてしまい、とっとと寝ることにしました。というのもイスタンブールへ向けての出発が明け方の3時半。でもそういう時に限って、なかなか寝付けなかったりするんです。(旅は続く)ギリシャのトルコ人村のイーネオヤ文化について、取材した内容を現地のイーネオヤの写真をふんだんに載せたパワポを用いてお話します。オスマン帝国の拡大に伴い16、17世紀に移民としてこの地に渡ったトルコの農民たち、その子孫としてギリシャ国籍で暮らしながら独自の文化を守ってきた彼女らのイーネオヤ、どんなものが興味ありませんか?トルコのどこのオヤとも似ていない、大きな盛り盛りの不思議な造りのイーネオヤを現在も行われている風習やモチーフ名とともにご紹介します。また古いオヤの変貌の例を見ながら、どうしてこの形になっていったかなどを解説します。どなたでもお申込みできます。初めての方も大歓迎です。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 11, 2022
この日、午後からはセルダ―先生のチェイズ(嫁入り持参品)を見せてもらいました。zoomを通して日本と中継して一緒に開いてもらったのですが、恥ずかしながら案内役の私が一番興奮してしまいました。セルダ―先生のお母さんもムシュクレ村で暮らすイーネオヤの達人、そしてお姑さんも同じく達人な上、未だ現役のイーネオヤの作り手ですから、その内容、ボリューム共に最近には見ない素晴らしいものでした。ムシュクレ村のセルシンが残ったシルク糸で作られた伝統のイーネオヤはもちろん、その後の時代のものも含めて、溜息のモチーフの数々。今まで見たことのない面白いモチーフも幾つかありました。ムシュクレ村のセルシンが残った・・・と書きましたが、今まで軽くは茹でるものかと思っていたのですが、実際に当時のシルクでイーネオヤを作っていたお義母さんによると、全く茹でずにそのまま撚ったそうです。だからあんなにパリパリのまま残っているのですね。ただし、春雨状態にまで固まっている綛ではなく、ムシュクレ村などに残っているシルク糸に見られるような細い糸状のものの話です。これもムシュクレ村特有の大きな平面のモチーフを立たせる工夫だということ。これらのチェイズのイーネオヤだけでも、衣装ケースの大きさの袋にずっしり2つ分ありました。全体像の写真撮り忘れていたみたいで、その迫力をお伝えできないのが残念です。さて、夕方までおやつ、お茶の時間を経て・・・。いただいたのは私だけで、先生とお友達は手を止めることなくモチーフ作りを続けていました。さて、そろそろお暇することにして、先生のお家から少し歩いた停留場から乗り合いタクシーに乗ってホテルに戻りました。アンタルヤにはないのですが、ブルサには普通のタクシーと別に、乗り合いタクシーというものがあります。ドルムシュタクシーと呼ばれているものです。クルマによってルートが決まっているのですが、屋根の上に行き先が表示されています。いくつかの停留所があり、そこで待っていると空車であれば乗ることができます。定員が最大4名ですから、大人数で待っているとなかなか乗れませんが、後続のクルマに連絡を取ってくれたりします。タクシーに比べると料金もドルムシュ並みなので同じ距離なのにとても安くすみます。乗ったら料金を支払うシステムですが、距離により料金が異なりますので行き先を告げるのをお忘れなく。イスタンブールにも大昔にレトロなアメ車を使った同様の乗り合いタクシーがありましたが、今はどうなのでしょう。ホテルに戻ってから夕食を・・・と考えたのですが、昼間にセルダ―先生のところでたらふく飲み食いしたものでお腹は空いていません。トルコ人の友人にちょっと離れたスープ屋さんにクルマで連れていってもらいました。トルコのスープと言うと、メジャーなところではメルジメッキ(レンズ豆)、タウックスユ(チキン)、タルハナ、エゾゲリン、ヤイラ、ドマテスなどがありますが、臓物を扱っているお店だと、イシケンべ、ケッレパチャ、トゥズラマ、さらに家庭料理や郷土料理になるとそれこそ何百種類と名前があがります。私は断然イシケンべ派で、ただしニンニク汁を入れるので人と会う前とかだとタウックスユにします。ブルサのスープを出すレストランでどういうわけか、よく見かけるのがトゥトマチ。トルコ中東部シバスの郷土料理のひとつです。細長く切った小麦粉生地と、緑のレンズ豆、ヒヨコ豆を煮て、そこにヨーグルトと卵黄、小麦粉を入れて作るスープ。お好みでドライミントを加えたりします。お店では写真のような金属製の容器に入れられて出てきます。お腹もいっぱいになって、宿題のない私は明日に備えてホテルでぐっすり。お友達は課題を明日の朝までに仕上げるまで眠ることができません。(旅は続く)ギリシャのトルコ人村のイーネオヤ文化について、取材した内容を現地のイーネオヤの写真をふんだんに載せたパワポを用いてお話します。オスマン帝国の拡大に伴い16、17世紀に移民としてこの地に渡ったトルコの農民たち、その子孫としてギリシャ国籍で暮らしながら独自の文化を守ってきた彼女らのイーネオヤ、どんなものが興味ありませんか?トルコのどこのオヤとも似ていない、大きな盛り盛りの不思議な造りのイーネオヤを現在も行われている風習やモチーフ名とともにご紹介します。また古いオヤの変貌の例を見ながら、どうしてこの形になっていったかなどを解説します。どなたでもお申込みできます。初めての方も大歓迎です。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 7, 2022
イーネオヤ千本ノックの合間にお姑さんが隣の部屋で糸撚りをしていたので、撮影させてもらった。ムシュクレ村で現役でイーネオヤを作り続けているお姑さんは、こうして暇があると糸を撚って用意しておくのだと言う。昔はシルク糸を使っていたので、自分で撚ってイーネオヤを作るのが習慣になっている。シルク糸を使わなくなって以降も、未撚りの人工シルク糸を使って自分で撚る。撚り加減が自分の好みに調整できる。現在は市場ではオヤ用の撚り済みの人工シルク糸、ポリエステル糸が手に入る。トルコの市販の糸はZ撚りが主流で(たぶん日本もそうだと思うけれど)、だけど昔からのイーネオヤの作り手さんたちの多くは右から左方向に作るため、Z撚りは糸が開いてしまい、使いにくい。かつて自分で糸撚りをしていた地域の人たちが好む撚り済み人工シルク糸は撚る手間がなくて人気があるのだけれど、人気のメーカーさんの糸はZ撚り。S撚りの糸を探すとブルサのメーカーさんのものがあるのだが、このメーカーさんの人工シルク糸はどういうわけか半分がZ撚りで半分がS撚り。色で選べないのである。とても扱いやすい糸と評判なのでその分残念なのだが、店頭で1つ1つ糸の撚り方向を確認して買わないと使えない糸に当たってしまう。S撚りが良いのか、Z撚りが良いのかは作り手さんがどう習ったのかによるので、好みになるのだけれど、もし扱いにくいなと思ったら、自分にとって糸の撚りが逆の可能性があるので一度お手持ちの糸を確認してみるといいかもしれない。もちろん、工夫次第でどちらでも問題ない、気にしていないと言われる方も少なくないかと思う。その点、自分で撚る糸は自分の好みの方向に撚ればいいだけなので、方向だけでなく太さや固さなども調整できるってこと。昔、市販の糸がない時代は自分で作るオヤに合わせた撚り方をしていたので、地域ごとにオヤの形態や大きさ、作り方にそれぞれ特長があったのだろう。オヤの違いは使われる糸(当時、手に入った材料)によって作れるものが異なったため・・・と言える。さて、お家にイーネオヤを習いに行く楽しみの一つに「お家ごはん」がある。今日のお昼はセルダ―先生のお姑さんお手製の「チーボレキ」。チーボレキは薄く伸ばした生地にひき肉や玉ねぎのみじん切りの具を入れて、半円に畳んで油で揚げる食べ物。トルコ語で「チー(çiğ)」は「生」の意味になるので、生のひき肉を揉みながら調理するチーキョフテ同様、生の肉を使ったボレキかと誤解されることがあるが、1860年代に戦争から避難してトルコで移民となったタタール人たちが持ち込んだ料理のひとつで、彼らの言葉でシュルボレキ、シュベレッキ、チべレッキ、チュべレッキ、チボレキがトルコ語化する過程でチーボレキになったらしい。タタール人の多いエスキシェヒールの名物料理にもなっていて、イメージ的には巨大揚げ餃子みたいで、私は地方でチーボレキの看板を見つけると必ず食べるほどお気に入り。ただ外で食べると一人前の量が多過ぎるのがたまにきずである。セルダ―先生のお家でも家族みんながチーボレキが大好きで、週に2回以上はお昼に食べると言う。セルダ―先生がレッスン中にお姑さんが昨夜に用意しておいた生地を丸めて伸ばして、具を入れてチーボレキの形を作り、それを村の自分の畑で採れたオリーブオイルで揚げていく。レッスン中もいい匂いがして、気もそぞろになる。← 私だけ出来立てのチーボレキと自家製オリーブ漬け、そして村で採れたブドウの葉で作ったサルマなどが食卓に並ぶ。同行の日本人の友人は小食中の小食なので、事前にたくさん盛らないでね、とセルダ―先生に念を押したのだけれど、1枚食べ終わる寸前に2枚目が間を置かずに皿に投入される。2枚目を頑張って食べると3枚目が・・・。まるで椀子そば状態である。トルコの食卓はもっと食え、もっと食え~と勧められるのだけれど、断れないし、残すことに罪悪感を持つ私たち日本人は頑張って食べきろうとする。しかしそれが仇になる。綺麗に食べ終わると足りなかっただろうとどんどん追加される。かと言って断り続けると気に入らなかったのかと心配される。そして欲望のままにおかわりを続けているとトルコで肥えるのである・・・。(旅は続く)ギリシャのトルコ人村のイーネオヤ文化について、取材した内容を現地のイーネオヤの写真をふんだんに載せたパワポを用いてお話します。オスマン帝国の拡大に伴い16、17世紀に移民としてこの地に渡ったトルコの農民たち、その子孫としてギリシャ国籍で暮らしながら独自の文化を守ってきた彼女らのイーネオヤ、どんなものが興味ありませんか?トルコのどこのオヤとも似ていない、大きな盛り盛りの不思議な造りのイーネオヤを現在も行われている風習やモチーフ名とともにご紹介します。また古いオヤの変貌の例を見ながら、どうしてこの形になっていったかなどを解説します。どなたでもお申込みできます。初めての方も大歓迎です。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 4, 2022
セルダ―先生のイーネオヤ千本ノックの1日目。先生のお家には棚やテレビの前に可愛いオヤの装飾が。お部屋の家具などもピンクでまとめてあって、とても可愛らしい。セルダ―先生はムシュクレ村の出身の30代の女性で、母親や祖母の見様見真似で、6歳の頃からオヤを作っていたそう。お嫁入り先のお姑さんも村のオヤの名手の一人でさらにオヤの腕を磨いた。とにかくオヤを作ることが大好きで、ムシュクレ村のオヤはもちろんだけれど、他の地域のオヤもちょっと見ては作り方を解明して再現してくれるところが凄い。そして何と言っても作業スピードがめちゃくちゃ速い。私たちのためにゆっくりやってくれるものの、作り始めるとそのスピードが加速する。コツは無駄な動きをしないこと、効率良い作業準備だそうだ。日本から来る友人たちにオヤを教えてくれるのにも、こんなにお金をかけて遠くまで来たのだから、1秒でも無駄な時間を作らず、1つでも多くのオヤモチーフを覚えていってもらいたいとレッスンが進んで行く。もう疲れたし遅くなったから今日はここまででいいですよ、と言っても、私は夕食作るのが少し遅れても大丈夫、あと30分あればもうひとつモチーフできるわ、と手を止めない。宿題も出る。それをかつて体験した日本の友人の一人が「千本ノック」と呼んだ。次から次へと休む間も惜しんで繰り出されるオヤモチーフ攻撃。それを必死の覚悟で受け止めていかなくてはいけない修行中の修行である。でも事実、遠く日本からトルコにオヤのためだけに来た身にはありがたいことである。1つ教えたからもう十分でしょう・・・と言われても仕方がない状況で、たくさんの情報を持ち帰ることができる。しかも教えたいものを教えるのではなく、習いたいものを習わせてくれる。今回はムシュクレ村の伝統的なモチーフから習うことになっていたが、合わせて日本のオヤ好きさんたちともzoomで繋がって、セルダ―先生のレッスンを体験してもらうことになった。1回目は「スイカの花」のモチーフ。エアオヤしかやっていない私の通訳ではどうだろうと思いつつ、実際にひとつのモチーフを作る工程を最初から最後まで説明しなくてはいけない状況下で、わからないなりにヘンテコ編み図を書きながらも、糸運びはたぶん今でも説明できるぐらいに頭に叩き込めた。そして思ったのが実際にトルコのオヤを作る人の作り方を見ることはとても意味があることだと。日本ではイーネオヤの作り方がこれが定番という固定された作り方で教えられると思う。習う方もそれがイーネオヤだと思うしかない。でもそれはたまたま習った相手がそうしていたから、そうなっただけで、トルコには地域や作り手さんによっては糸運びの方向はもちろんだけど、目の数え方の概念から、針を通す場所、裏表の認識などが異なる。ズラファというトルコのオヤ界では当たり前だと思われている言葉が地域によっては通じない。地方による方言単語もある。その以前に今では当たり前のようになっている化繊糸をライターで処理するということも私自身は日本で初めて見たし、トルコでも市民講座以外では見かけたことがなかったりする。セルダ―先生が「人工シルク糸を使うのになんでライターで処理しないのですか?」という質問に対して「イーネオヤを作るのにライターって必要なの?」と逆に聞かれたことも衝撃だったけど、考えてみると私もあれっ、ライターって使う必要があるのだっけ? と思い返してしまった。もちろんライターを使用することも工夫の一つだと思うから否定はしないです。トルコのイーネオヤが自分たちが知っているもの、やってきているもの、もしくは日本で教えられているものが全てという感覚はまず捨て去らなければならないと思った。今回のオヤ旅では特にそう感じた。同行されたメンバーはみなさん日本でオヤが紹介され始めた当時から顔馴染みのベテラン揃いで、その対応も早かったし、違うものをすぐに処理して受け入れられる感覚と技術が素晴らしかった。形が複雑になるに連れて、そこに工夫をしていかなければ形成されないモチーフもある。そうなるといくらイーネオヤの作り目の方法は1つだけであってモチーフは作れたとしても、綺麗に作れるコツとは無関係のものになる。このモチーフを、この形を、これらの糸でどうやったら綺麗に美しく作ることができるか、これが異なる地域や年代のイーネオヤをたくさん見て、様々な環境の人から習うべきであるという究極の理由なんだと思った。(旅は続く)ギリシャのトルコ人村のイーネオヤ文化について、取材した内容を現地のイーネオヤの写真をふんだんに載せたパワポを用いてお話します。オスマン帝国の拡大に伴い16、17世紀に移民としてこの地に渡ったトルコの農民たち、その子孫としてギリシャ国籍で暮らしながら独自の文化を守ってきた彼女らのイーネオヤ、どんなものが興味ありませんか?トルコのどこのオヤとも似ていない、大きな盛り盛りの不思議な造りのイーネオヤを現在も行われている風習やモチーフ名とともにご紹介します。また古いオヤの変貌の例を見ながら、どうしてこの形になっていったかなどを解説します。どなたでもお申込みできます。初めての方も大歓迎です。詳細・お申込みはオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。→ ★------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング
July 1, 2022
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