田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2014.04.08
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テレビ東京のガイアの夜明けで、モンゴルでの植物工場が放送されました。これはなかなかすごい技術だなと思いました。

進出企業は千葉県にある「みらい」というベンチャー企業です。みらいの名前は、いろんなところで「モンゴルで野菜を作っている」くらいの話として耳にしていました。が、実際に見てみて「これは単なる野菜作りじゃないな」と思いました。

驚いたのは二つあります。一つは、植物工場の様子。私はなんとなくビニールハウスの延長のようなものを考えていましたが、全く違いました。

なぜビニールハウス的に考えていたかというと、モンゴル進出を考えている大手メーカーが「モンゴルの日照時間はかなり長いので、植物にはいい」というのを聞いていたからです。

確かに総日照時間は東京よりウランバートルの方が多いです。が、問題となる11月から2月にかけての冬季はウランバートルの方が短いのです。この辺をどう考えるのかなと思って見てました。

ところが、みらいのやり方は「完全室内照明」によるもので、外部環境には一切左右されないモノでした。温度も日照時間も関係なく、全て工場内で必要な機能を得るというものです。なるほど、それができれば確かにモンゴルだろうがどこだろうが大丈夫だと思いました。

もう一つは、遠隔操作です。こうした高度なシステムであればあるほど運営上の問題が大きいです。日照時間、水分、養分などのさじ加減がうまくいかなければ、せっかく導入した工場も台無しになってしまうでしょう。

将来的にはモンゴル人の手ですべて運営できるようになればいいですが、それまでには時間がかかりそうです。

みらいの場合は、全てのデータを日本に送って遠隔操作しているというのです。養分などの調整も日本からできるように話していました。

完全遠隔操作なのか、指示だけして具体的には現地でやるのかはわかりませんが、このモニタリングシステムはインターネット抜きでは考えられないでしょう。まさに植物工場のフルシステムを輸出したということです。



みらいは植物工場を輸出したのであって、モンゴルで野菜ビジネスを始めたわけではありません。事業主体はあくまでもモンゴル人です。モンゴル人起業家が2億円もの工場を日本から輸入したというのです。

これにはびっくりです。モンゴルで「こういう日本の設備を輸入したい」「こんな事業をやりたい」という話は日常茶飯事的に聞きますが、そのほとんどは「資金も日本から持ってきてくれ」というものばかりです。これは民間に限らず、国も市もそんな要望が多いです。

そうなると結局は資金調達の問題になり、それでとん挫してしまうのです。ですが、このモンゴル人起業家はどう調達したのかはわかりませんが、工場を輸入して運営しているというのです。確かに、これであれば上手くいくでしょう。

冬でも新鮮野菜を食べたい、というニーズは間違いなく存在するわけで、あとはそれをどう供給するかということですから。

ウランバートル市民の台所であるメルクーリー・ザハで植物工場のレタスが一束75円で売られていました。中国産の5割増しだそうですが、この程度の差ならフレッシュな方が売れるでしょう。外気がマイナス30度にもなる冬に新鮮なレタスはありがたいです。

レタスといっても、丸ごとではなく葉の部分だけのレタスでしたので、ボリュームと比較すれば価格的には日本とそんなに大差ないのではないかと感じました。

価格が比較的高いというのが、事業者にとってのモンゴルでのメリットです。多くのアジア諸国は農業国ですので、この程度のレタスであれば20円とか30円くらいってこともありうると思います。この点、モンゴルは事業進出しやすい国だと思います。

将来的にはロシアへの輸出も考えているとか。モンゴル産レタスの輸出なのか、植物工場をロシアに作るというのかはわかりませんが、世界でも最も過酷な環境下で植物工場が成功すれば、南極でも中東でもできることだろうと思います。

日系企業としては、イチゴ作りの会社、トマト作りの会社などが進出しているようです。農業の方が進出しやすいのは確かかも知れません。





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Last updated  2014.04.09 12:59:08
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