田崎正巳のモンゴル徒然日記

田崎正巳のモンゴル徒然日記

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

モンゴル2008

モンゴル2008

Calendar

Comments

愛読者@ Re:ブログ休載中(09/03) 長い間お疲れ様でした。どうかお大事にし…
Mei@ Re:ブログ休載中(09/03) お大事になさってください。ブログの再開…
あくつ@ Re:ブログ休載中(09/03) お大事にしてください。 再開を楽しみにし…

Freepage List

2014.05.02
XML
カテゴリ: ユーラシアの歴史
新疆ウィグル地区で厳しい情勢が続いています。中国当局は「テロ」と言ってますが、もちろん中国人以外はみんなわかっているように、いわゆるテロではなく漢民族による「弾圧」への「最後の手段」としての抵抗です。

それにしても中国は便利な言葉を見つけました。9・11以降アメリカが「テロとの戦い」という旗を挙げて世界中のテロと戦っているのをいいことに

「いやー、アメリカさん、私たちも同じ気持ちですよ。私たちもテロとの戦いをしているんです。」

ともっともらしい言い方をして、民族弾圧を続けています。

日本の報道機関もあまり実情を知らないせいか、なんとなく「共産党・大本営」の発表をそのまま「テロ発生」などと報じています。

日本は尖閣問題、南京問題などについて中国の世界に対する発表を「でっち上げのプロパガンダ」と批判していますが、国内の報道を見るとそういう中国・大本営の発表を真に受けているケースが多いようです。

私から見れば、「今、目の前に困っている人、死に行く人」がいない分、ウィグルやチベット問題は日本の問題よりずっと深刻だと思います。歴史認識や無人島の所有権などは、目の前の民族弾圧に比べれば大したことないでしょう。

韓国はこうした民族弾圧に対してなぜ黙っているのでしょうか?韓国の説によれば、「弾圧されている状態では、殺人を犯してもそれは犯罪者ではなく英雄だ」ということになっています。

まさに、今のウィグルの人たちは伊藤博文を暗殺した安重根ではないですか!

是非とも「おお、素晴らしい!民族を侵略した漢人を殺すのは英雄だ!!」と褒めてもらわねばなりません。

こういう時に、ウィグル族の誰かが「我々は、現代の安重根である」という声明を出したら、一体どんな反応が出るでしょうか?

中国は安重根の記念碑を作ることに協力すると言っていますから、基本的には安重根という名前に対してはポジティブなのでしょう。その名前を声明文に使ったら・・・?

「いやいや、日本に弾圧されていた朝鮮の場合とは違う。」と言うでしょうね。でも、どこが?なぜ?という疑問が出ます。中国はなんとでも言えるでしょうが、韓国はどう違いを説明するのでしょうか?

「朝鮮の場合は不当に植民地とされたので、民族を解放するために要人を暗殺したのは英雄的行為である。が、ウィグルは元々中国の領土なので、これは単純な国家反逆罪だ」とでも言うのでしょうか?

もしそうなら、「なるほど、新疆ウィグル地区は昔から中国の領土だったんですね。つまり満州東部の朝鮮族が住む地域同様、大昔から変わりない中国の領土だったのですね?」と聞きたいです。

きっと韓国としては「いいえ、それは違います。満州東部の朝鮮民族の居住地域は、元々は高句麗の頃から韓国の領土でしたが・・・」とかなんとか言うかもしれません。

要するに、その場その場で定義を適当に使い分けているということでしかありません。

新疆ウィグル地区はずっと昔から、漢人の国とは言葉も文化も習慣もすべて違う国でした。それを清朝末期のどさくさに占領されたのち、東トルキスタン国として独立しました。

が、結局、共産党に武力で占領されてしまいました。

1000年を超す長い歴史の中で、漢人の国になったことは現代の共産党支配以外ではほとんどなかったのです。これはチベットもモンゴルも同じことですが、全く違う文化や民族です。

ところで、その中心地であるウルムチというのは、どうやらモンゴル語からきているようです。

(続)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017.06.18 13:52:54
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: