田崎正巳のモンゴル徒然日記

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モンゴル2008

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2015.06.22
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モンゴルにご関心のある方はよくご存じのように、モンゴルとチベットは大変深い関係にあります。中国が現在のように「なんで俺のもんだ!」と領土拡張を主張する以前は、漢人の領土は今の半分ほどしかなく、その漢人中国の周りをモンゴルやチベット、ウィグル、女真などが取り囲んでいました。

モンゴルの兄弟国ともいえるチベットですが、残念ながら中国に占領されているので、本当の様子はなかなか見えてきません。チベットについて少しでも皆さんのご理解の足しになり、愛情も生まれてきてほしいと願い、このブログの場を使ってチベットについての記事を載せます。ちょっと古い記事から始めますが、多少なりともモンゴルに関心がある方もチベットへの関心を持っていただけたらと思います。

今回は2008年4月の「チベット問題に思うこと・続(1)」という記事です。北京オリンピックを前にチベット問題が国際的に大きく取り上げられていた時期でした。





先日のブログ「チベット問題に思うこと」では、現在の目の前にある中国の問題を先進国の過去の事例も含めた時間軸を持って見ないと理解しづらいという旨を書きました。そしてその後、読者の方や中国人の友人らからのフィードバックをいただきました。

最近の新聞報道も、中国政府の対応や衝突の模様などから、中国の一般の人々の反応に移ってきているようです。この辺をもう少し考えてみたいと思います。

最近の報道で目立つのは、外国から中国への助言、プレッシャー、提案などと、中国国内の人々の反応などです。

前者は、アメリカの下院議員議長の抗議などを始めとし、北京のオリンピック開会式ボイコットとか聖火ランナーへの妨害だとか、中国以外での動きはまだまだ続きそうです。また日本やアメリカの中国政府首脳は盛んにダライラマとの会話を呼び掛けています。

これらに反応したのは、中国政府高官だけでなく、多くの一般市民もいるようです。一番端的なのは、カルフールなど企業への不買運動です。

小泉さんの時もありましたが、中国の人たちはこれが好きなようで、すぐにこういう提案が出てきます。さすがの自由の国フランスも中国の経済力は気にするようで、カルフールや高級ブランド集団のLVMHなどは、火消しに躍起になっているようです。

実際には、カルフールも含めてターゲットとなる顧客(中国ではカルフールも高級店!)とデモに参加する人たちは層が違うので、大した影響はないと思いますが。

私の記事を読んで、感想をおっしゃって下さった方々の中で、やはりそういう反応があるんだろうな、と思ったのは「中国に甘い!」「中国人の本質を知らな過ぎる」とか「我々日本人のような道徳観がない」などのコメントです。

あるいは「考えが単純すぎる」とか「昔の日本のことは知らないが、今の日本とは中国は全然違う」などもいただきました。

私はなるほど、やっぱりそう考える人がいるんだなと思いました。割合として多いのか少ないのかはわかりませんが、確実に嫌中は増えているでしょう。

こういう考え方の根本は、人間の良し悪しは元々からあるものだ、という考え方が多少なりとあるからではないかと思います。

私は当然ですが、「現象」としては非常にあると思っています。ただ、それが先天的なのか?時代を超えて、国や民族単位で決まっているのか?と考えると、そうではないと思っているということです。

世界を震いあがらせたドイツ・ナチスの存在は、私が会うドイツ人からは全く感じません。もちろん、ドイツにも右翼があるのは知ってますが。

戦前の日本の「世界の世論、無視度」は今の中国以上だったでしょう。でなければ、国際連盟を脱退してまで戦争はしないでしょう。

要するに、国や支配者、時代の趨勢、そしてその国の開発途上度(民度)によって変わるものだということなのです。

こういう考えをするということと、チベット問題はだから仕方ない、ということとは全く違います。

どうも、こういう「時代背景や歴史を遡れば、どこにでも見られた現象ではないか?」というと、「じゃあ、中国の今のやり方に賛成なのか?」と単純に考えてしまう人もいるのでしょう。

だから、大手新聞もなかなか冷静な論調で述べられず、かつ、中国という大国への遠慮もあって、問題の本質を避けたような報道が多いような気がします。

「事実だけを報道する」というのは一見正しいようですが、なぜそうなっているのか?なぜ、世界の人がおかしいと思うことを平然とやっているのか、まで突っ込んだ議論がされてるようには見えません。



中国人の友人二人に、私の前回の記事を読んでもらい、感想を聞きました。二人とも30歳前後で日本の大学院で留学した経験を持ついわば「エリート」で、現在も日本の企業で働いていて、日本語ペラペラで、中国や中国語を武器にした仕事ではなく、普通の日本人と同じ仕事をしています。

そのうちの一人のCさんは、「痛快淋漓」という表現で「全くその通り!」と言ってました。Cさんが一番響いたのは、「要するにこれは時間軸の問題なのではないかということ」と「豊かさが民族抑圧の見方を変える」だそうです。

(続く)






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Last updated  2015.06.25 17:10:55
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