田崎正巳のモンゴル徒然日記

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モンゴル2008

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2018.06.26
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カテゴリ: 世界とモンゴル
ちょっと旧聞に属する話になってしまいますが、今月中旬に「アジアの未来」という国際交流会議が東京で行われました。今年が24回目なので、結構歴史ある国際会議です。

出席者も各国大統領、首相クラスも含むかなりハイレベルな人が多いです。私の記憶では、マレーシアのマハティール首相(今ではなく、昔)とかシンガポールもリークアンユー首相など、アジアの有力指導者たちは、少なくとも一度は出席していたものです。

テーマは「トランプ政権の保護主義にどう向き合うか?」とか「先端技術の集積をどう進めるか?」など、まさにアジアの持つ課題が出てきます。

とはいえ、偉い人たちがそれぞれの国の事情を抱えながらの講演が中心ですから、議論を深めて解決策を提示しようという性格ではなさそうです。

毎回しっかり注視しているわけではありませんが、この会議にはモンゴル人もほぼ毎年登場します。

外交好きなエルベグドルジ元大統領は何度も出席していたような気がします。もちろん現役の大統領としてでしたから、講演もしました。

今回はバトボルド元首相が講演しました。バトボルド氏は2009年から12年まで首相をやってました。まさにモンゴルがバブルに向かい、絶頂に達し、その後経済急落となったジェットコースターのようなときの首相だったということです。

講演の内容は「小国の潜在力を生かせ」というもので、自らを小国と位置づけ「内陸国や島しょ国」などの役割を語っています。更には先般話題になった「ウランバートル対話」の役割も語っています。ま、いいでしょう。

妥当な内容だと思いますが、新聞紙面的には(主催者である日経新聞)ラオス首相、ミヤンマー国家顧問府省、インドネシア副大統領らの扱いよりはマイナーっぽいです。彼らは現役でこちらは元ですから、仕方ないかもしれません。

その新聞で注目すべきはモンゴルの扱いでした。モンゴルだけ、元首相の講演内容に加え、「知られざるモンゴル」と題したモンゴルの近況も書かれていました。

内容は基本中の基本みたいなものですが、一般読者にモンゴルを解説しているのはいい扱いだと思います。

更にパネル討論の様子が書かれていました。これは講演だけではなく、いくつかのテーマ別にあった討論会の様子をまとめたものです。

テーマは「揺れるグローバルリズム」「北朝鮮危機の行方」「どう進めるアジアのインフラ整備 その商機と思惑」などで、その中になんと「モンゴル経済の可能性と未来」として、モンゴルが取り上げられていたのです。これは素晴らしいです。

問題はパネリストです。アジアインフラ整備のパネリストには、司会以外にアジア開銀副総裁のグロフ氏(多分、アメリカ人?)、同じくアジア投資銀行副総裁のアムスベルク氏(ドイツ人)、JETRO理事の佐藤氏そして丸紅副社長の柿木氏が登場しました。内容はともかく、人選は妥当です。

グローバリズムは、ニュージーランド、メキシコ、中国、アメリカ、日本からのパネリスト。北朝鮮危機は、韓国、中国、アメリカ、日本からと、妥当な人選です。

そしてモンゴルテーマのパネリストは?私はいつも接するモンゴル人や日本人以外の人のモンゴルに対する視点に興味を持ちました。ですがそのパネリストは・・・

元首相バトボルト氏が発言、次はブルガントゥヤ氏、次はゾリグド氏、次はエルデムビレグ氏・・・???は?これ全部モンゴル人の名前じゃない!!皆モンゴル人で、皆メッセージは一緒なので、議論にならない。

主な発言も、バドボルド氏:モンゴルの成長性は高い、ブルガントゥヤ氏:経済成長率は高い、エルデムビレグ氏:財政再建を進めている、ゾリグド氏:日本への輸出を増やす、ブルガントゥヤ氏:モンゴルへの観光は増えている、バトボルト氏:北朝鮮と良好な関係が続いている・・・

うーん、パネル討論なんですが、皆同じベクトルで「モンゴルは素晴らしい!」で、それに対する突込みはもちろんなし。課題も見えない。そんなに素晴らしいなら、「勝手にどうぞ」と言いたくなる内容です。

モンゴル国民からしたら、せっかくの国際会議でモンゴルが取り上げられるなら、本当に困っていることを世界に訴えて、意味のある協力や支援を仰ぎたいところです。

この人たちは、モンゴル人お得意のプライドがあるのかはわかりませんが、モンゴル自慢しにやってきたように見えます。

ですが、そもそもこのパネル討論の人選に問題があるわけで、これはモンゴル人を責めるわけにはいきません。日経新聞側が人を呼べなかったということでしょう。4人もいて全部モンゴル人ですから。

知モンゴル日本人は確かに少ないですが、でも前大使の清水さんを含め他にも何人もいます。私は中国人のモンゴル評を聞いてみたい気もします。

ただ、モンゴル側からすると「痛いところをつつかれるのは嫌」というのはあるかもしれません。民間主催のセミナーなどでも、モンゴル政府関係者は厳しい質問を嫌がりますから。

とはいえ、こうして少しずつモンゴルの名前が表に出てくる頻度は確実に上がっていると思います。





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Last updated  2018.06.26 12:32:10
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