カツラの葉っぱ 大好き!

カツラの葉っぱ 大好き!

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

Mドングリ

Mドングリ

Calendar

Comments

シュワちゃんはマヌケw@ Re:『小川さゆり、宗教2世』2(06/29) 政府与党はバックにバビロン世界権力の国…
Mドングリ @ Re[1]:「ガダルカナル島の近現代史」3(04/11) maki5417さんへ 著者が中国嫌いと言うよ…
maki5417 @ Re:「ガダルカナル島の近現代史」3(04/11) 著者はかなり中国嫌いのようで 最近はな…
aki@ Re:バイオマスって有効?7(03/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
Mドングリ @ Re[1]:能登半島地震対策-R1(01/16) akiさんへ >いらっしゃい akiさん <こ…

Free Space

1【旧ブックマーク】
カールのフランス体験記
再出発日記
第7官界彷徨
ひまじんさろん
マックス爺さん
alex99さん
chappi-chappiのとんぴん日記
より良い明日をめざして
七詩さんのHP
昼顔のつぶやき :バードウォッチング
幻泉館日録
heliotrope8543さん
LAVIEN
韓国大好き♪
ナナメに歩こー♪
水彩画人
No-Match

太腕繁盛記 生
内田樹の研究室
アイラブサイエンス
YOKOO'S VISION 横尾忠則の日記
お隣さんの国:韓国からの手紙


2【官公庁】
キキクル神戸
神戸市立図書館トップページ
図書館カレンダー
国立国会図書館ギャラリー展示
阪神・淡路大震災の概要 :内閣府

3【気になる本】
好書好日トップ
吉岡桂子さんの書評
岩波書店
新書マップ

4【メディア】
NHKプラス
デジタル朝日 スクラップブック
NHKスペシャル放送予定
デジタル朝日新聞トップ
WEDGE infinity
週間金曜日公式サイト
JPpress
wikipedia青空文庫


5【関西、旅行】
ハイパーダイヤ
パルシネマ・上映スケジュール
パルシネマのKAWARA版
OSシネマズミント神戸
横尾忠則現代美術館
兵庫県立美術館
YMCAウエルネスセンター

6【資源・エネルギー】
Tech-On!エネルギー
素材・エネルギー

7【中国】
大紀元トップ


8【韓国】
朝鮮日報
東亜日報/国際


9【フランス】
Le Blog Gallica
Le Monde.fr
グーグルニュース(フランス)
在日フランス大使館

10【世界】
ハイパー世界史用語集

11【エコ・環境】
海洋プラスチック問題について
神戸市の花粉飛散情報 2024

12【仕事・シルバー】
ひょうごボランタリープラザ
健康長寿ネット

13【リンク集】
all about
法情報リンク集
ariadnet

14【その他】
西暦・和暦変換表・簡易電卓
こうして日本は格差社会になった
国字の一覧
wikipedia 修辞技法
日本地図

Freepage List

好きな樹


カツラ


低木(お奨め)


ケヤキ


ハルニレ


フウ


ユリノキ


ブナ(お奨め)


ダケカンバ


ウメ


サクラ


アジサイ(お奨め)


沙羅双樹


マロニエ


コブシ


馬酔木


菩提樹


ヤマボウシ(お奨め)


コニファーガーデン


カラマツ


イヌマキ


クスノキ


ハナミズキ


シラカバ


ヤブデマリ


街路樹ベストテン


ハリモミ


クロバナエンジュ(イタチハギ)


庭木の手入れについて


日本の樹木


『カラーリーフ』


『手入れがわかる雑木図鑑』


個人的歴史学


歴史関係リンク


個人的歴史学9


満州あれこれR14


網野善彦の世界R2


中沢新一の世界R1


台湾あれこれR11


明治期の日本大好きアーティストR2


縄文人の世界R13


東インド会社あれこれR3


「香辛料貿易」をめぐる戦い


お楽しみ箱


野草(お奨め)


フータロー日記 R1


遠くへ行きたい2


車が好きだったかも2


サウジアラビアあれこれR7


シルクロードあれこれR4


愛すべきイギリス人 1


気分はオーストラリアR6


宇宙への関心R6


砂漠への憧れ R4


キャット・ギャラリーあれこれR3


YOU TUBEで好きな歌を


腹立ち日記


なめきった お役人6


(ニッポンの宿題)シリーズR3


バンクシーあれこれR3


情報整理


総合インデックスR3


アマゾンvs楽天R3


朝日のインタビュー記事スクラップR16


NHKスペシャル・アーカイブ(改12)


新聞連載コラムのスクラップ


トップの壁紙


蔵書録(全項目)改5


14雑誌類R2


ドングリの独り言


合宿免許@倉吉


腑抜けの闘病記


日米中の宇宙開発対決R2


飛行機シリーズ3-R3


フランスあれこれ2


団塊世代R5


アヒル(レベル6)との闘い(最新版)


老人力あれこれR3


中華に対する辺境


『中国化する日本』11


日米中EV対決R6


対中最新情報


NHKスペシャル「中国文明の謎」


吉岡桂子記者の渾身記事36


中国関連のオピニオンR2


『イネが語る日本と中国』4


『世界史のなかの中国』3


『中国が世界を攪乱する』2


『中国古代史研究の最前線』4


嫌中本あれこれR8


アメリカ アメリカ


アメリカ アメリカ7


鬼門は自動運転車R5


『ヒルビリー・エレジー』3


個人的エネルギー政策


石炭ガス化複合発電(IGCC)って


シェールガスに期待できるか?4


バイオマスって有効?7


メタンハイドレートあれこれ


水素社会に向けて加速3


個人的エネルギー政策11


温暖化あれこれR1


映画あれこれ


映画あれこれ1


2本立て館で観た映画R20


お奨め映画1


見たいDVD-R2


リドリー・スコットの世界3


渡辺あやの世界


クリント・イーストウッド監督作品集R1


リドリー・スコット監督作品あれこれR1


第二次世界大戦の戦争映画集1


映画美術3-R2


映画の基本はシナリオ


台湾映画アンソロジー


テリー・ギリアム監督アンソロジーR1


スター・ウォーズあれこれR4


映画パンフレットR3


宮崎駿の世界R3


高畑勲の世界


是枝監督アンソロジーR4


宮崎駿アンソロジー


「戦争映画」を観てきた2


ドイツ映画あれこれ


飛行機映画あれこれ


砂漠の映画あれこれ3


移民を扱った映画R1


山田洋次の世界R3


黒澤明アンソロジーR2


ハードSF映画あれこれ(R2)


原作が先か、映画が先かR7


ニール・ブロンカンプ監督作品集


好きな映画監督のインデックスR1


矢口史靖の世界R1


戸田奈津子の世界


周防正行の世界R3


ブレードランナーあれこれR4


何をおいても音楽を


何をおいても音楽を3


好きな歌リンク1


好きな歌リンク2


テレサテン


うたの旅人


(もういちど流行歌)シリーズ


個人的言語学


日本語が亡びるとき


通訳、翻訳,についてR25


漢字文化圏あれこれR12


漢字の世界R4


言語学的SFあれこれR5


関西人の話法 R1


言語・方言のインデックスR5


方言あれこれR5


仏文書籍あれこれR3


原発関連


中国、韓国の原発事情3


福島原発関連13


卒原発についてR1


韓国あれこれ


韓国ほろ酔い旅行記


キムさんとのこと


歴史にみる日本と韓国・朝鮮


釜山ヨタヨタ旅行


韓国あれこれ15


韓国料理あれこれR3


韓国通の人たちR3


呉善花さんという人R1


朝鮮紀行あれこれ


日韓の住まいあれこれR1


森林あれこれ


森をゆく旅


ブナ大好きスペシャル


樹木のアート


森林あれこれ6


新素材CLTの報道より


『林業がつくる日本の森林』4


気になるアート


鼠つながり


『中国行きのスロウ・ボート』がつなぐ輪R7


藤田嗣治アンソロジーR5


草間彌生の世界


横尾忠則を観に行こう♪シリーズ


関川夏央アンソロジー


伊坂幸太郎の世界R6


和田誠アンソロジーR7


クールジャパンあれこれ3-R1


気になるアート6


スタジオジブリあれこれR2


川上未映子アンソロジーR3


暇になったら、絵を描くのだったR6


高橋源一郎アンソロジーR4


三浦しをんの世界R10


西加奈子の世界R4


村上龍アンソロジーR3


版画あれこれR5


村上春樹アンソロジーR14


先住民や移民にからむ文学R9


無頼派女性作家の系譜R3


絲山秋子ミニブームR11


シュルレアリスムあれこれR2


気になるイラストレーターR3


『ジャポニスム』あれこれR3


『アンドリュー・ワイエス水彩・素描展』


佐野洋子の世界R4


浅田次郎の世界R22


小川洋子ミニブームR12


池澤夏樹の世界R5


陳舜臣アンソロジーR13


シーナの写真付き旅行記R7


サン=テグジュペリの世界R6


多和田葉子アンソロジーR13


『中島京子の世界R10』


漫画・絵本関連


『ガロ』がつなぐ輪R4


現代マンガの索引


バンド・デシネあれこれ


いしいひさいちの世界R4


松本大洋の世界


もう赤瀬川原平さんはいないのかR5


鳥頭ワールドR3


杉浦日向子アンソロジーR4


佐々木マキの世界(その6)


SF風イラスト R1


絵本あれこれR9


漫画のインデックス


つげ義春ワールドR7


Le Blog Gallica


空間アートの世界


非定常空間あれこれR2


安藤忠雄の作品


安藤忠雄 建築を語る


空き家問題あれこれR8


主体的な住居とはR4


個人的民俗学


柳田國男あれこれ


異境、辺境を描く著作R6


藍布の源流


人類学あれこれR3


木地師について


「食の歴史と日本人」


探検本あれこれ(その15)


「紙」あれこれR2


『栽培植物と農耕の起源』6


『食の人類史』5


文学賞を狙って


作家デビューを目指す貴方へ3


最強のエッセイストR7


すっきり書ける文章のコツ80


売れる作家の全技術


文学賞あれこれR2


『職業としての小説家』6


文章修業のインデックスR10


読書術・書評のインデックスR8


13 小説家になるための本


『書いて稼ぐ技術』4


大仏次郎論壇賞の受賞作R1


『みみずくは黄昏に飛びたつ』7


小野正嗣のあれこれR2


装丁と挿絵


『不思議の国のアリス』がつなぐ輪R3


挿絵本あれこれR5


線描画の達人たちR4


小村雪岱の版画がええでぇ


本に携わる職人たち5


図書館予約とか


図書館あれこれR1


図書館活用あれこれR3


紙の本への拘りR6


予約分受取目録R32


科学的著作


137億年の物語


137億年の物語(続き)


福岡ハカセの世界R1


『動物たちの生きる知恵』2


鳥の本あれこれR13


『驚異のバクテリア』


次元へのこだわりR1


ブラックホールを見たいR4


ラララ・・・科学の子5


『古今東西エンジン図鑑』


ナショジオの鳥シリーズR3


個人的経済学


個人的経済学21


ピケティさんの世界R1


シェアリングエコノミー


テクノナショナリズムに目覚めた12-R4


2016.04.10
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 北野宏明さんがインタビューで「アルファ碁の圧勝、社会を変える予感、問われるのは人間」と説いているので、紹介します。

 米グーグル社開発の囲碁ソフトということで、敵愾心を覚える大使であるが・・・
『深層学習』という機械学習はバカにできないようです。

北野
(北野さんへのインタビューを4/09デジタル朝日から転記しました)




Q:アルファ碁が圧勝しました。予想していましたか。
A:楽観的に見たら勝てる。今回負けても数カ月、長くても2、3年先には、と思っていました。昨秋以来、AI同士が何万局という人間が一生かかってもできないくらいの対局を繰り返し、強くなっているとは思っていましたが、対局の展開は衝撃的でした。

Q:勝因はどこに?
A:二つの方法を組み合わせたことが急速に強くなった秘密だと思います。まず、『深層学習』という機械学習です。人間の脳の神経回路をまねた仕組みである『ニューラルネットワーク』を多層的にしたもので非常に高い精度のパターン認識ができます。これで盤面を理解し、打ち手のパターン分類を行います。そのうえで、勝利する確率が高い手筋を候補として残す『強化学習』を使うことで、打ち手を決定するのです。

Q:対局はどうでしたか。
A:解説者がすぐに理解できないAIの指し手の意味が、しばらく後になってから分かる、ということが繰り返し起きていました。人間同士の対局では、盤面の周辺部が主戦場になります。周辺部のほうが打ち手が限られ、先読みしやすいためです。ところが、今回、AIが打った手の意味がすぐにはよく分からないのに、気がつくと、人間には先読みしにくい盤面中央で、AIが広大な領土を確保してしまっていました。

Q:なぜなのでしょう。
A:最先端のAIシステムは人間には見えていないものを見ている、という領域に入りつつあるということです。これは単に、現在の状況認識にとどまらず、何をすればどういうことが起きるのか、未来を見通す力も含まれます。

Q:人間の負けですか?
A:碁という一番難しいゲームでコンピューターが人間を凌駕し、ゲームでは負けました。ただ、AIが完全に人間をしのいだわけではない。そもそも特定の分野で、AIが人間より精度の高い判断をするということはすでに起きています。証券や為替の取引ではミリ秒単位の判断は自動システムがやっています。AIを使った投資アドバイスも人間が恣意的にやるよりは平均的に良い内容を提供できるといわれ、急速に増えています。

Q:今後AIはどう進化していくのでしょうか。
A:世の中の多くの課題には、碁や将棋のようなゲームとは違って、不確かで不完全な情報しかありません。たとえば車の運転の際は、ほかの車も走行し、歩行者もいる。それぞれが意図を持ち、必ずしも合理的に動かない。陰から飛び出してくることもある。雨や雪もある。ゲームが完全情報問題とすると、不完全情報問題がAIにとって今後の挑戦相手です。

Q:今後一番注目されるのは自動運転ですか。
A:先日、ニューヨークで開かれた完全招待制の『人工知能の将来』シンポジウムに日本からただ1人参加しました。一番盛り上がったのが、自動運転の今後の展開に関する議論でした。つまり、自動運転が実用化されれば、車というものががらりと変わる可能性がある。

 本来的には移動手段だから安全に移動できればいい。ライドシェアも広がるなか、自分で車を持つ意欲が減り、人間が車を運転するのはぜいたくな行為になるかもしれません。そもそも車の90%は動いていないともいわれ、いわば不動産。車の概念を根本的に変えた方がいいかもしれません。

Q:車文明自体が変わると?
A:移動という本来の役割に立ち戻り、ネットワークを介したサービス全体の文脈でとらえ直すと、車は主役ではなくなります。中心はAIやネットワーク技術で、車は通信システムにおける携帯端末のようになるかもしれない。米国のAIやIT企業は今、自ら主導権を握って自動車産業を再編し、新たなサービス体系を作ることにすごいエネルギーを注いでいます。

Q:産業再編ですか?
A:20年もすれば、自動車産業から移動サービス産業へ、産業構造ががらりと変わる可能性がある。そこへ向けて米国は大変な熱気です。日本国内とは温度差を感じます。米国のテスラが数年で車を作ったように、従来の自動車会社以外でも、広く普及するような車を作ることは十分可能です。いわゆる自動車会社がどのくらい影響力のある形で残るか、でしょう。

Q:ほかに大きく変わりそうな分野はありますか?
A:医療・生命科学分野です。生み出される研究情報の量は圧倒的で、信頼できないものも多い。膨大な情報をAIがある程度理解して抽出し、仮説をつくって検証すれば、今まで見えなかったものが見えてくる。つまり、よい治療法が見つかる可能性は高く、この分野でも米国は活気づいています。私自身も今、医療情報のプロジェクトにかかわっています。日本もここでがんばればフロントランナーになれると思います。

Q:AIでノーベル賞級の発見を、とも提案されていますね。
A:今は、例えば、ある生命現象に関してどれだけわかったうえで成果を出せるかは研究者の勉強次第です。個人の能力と直感など属人的で運任せな部分が非常に大きく、いわば『石器時代』です。

 ホットな研究領域では毎週何千という論文が発表されます。AIが玉石混交のそのすべてを解釈し、論理的な結論や仮説を出し、実験計画を作ってロボットに実験させる。そんなシステムでノーベル賞級の発見を、という提案です。

Q:AIが自分で大発見をするということですか?
A:可能性はあります。重要なのは、AIが勝手に知識を拡大していくということです。人類の知識の拡大はこれまでになく加速します。そして今、AIのように知識を生み出す機械が登場しつつありその延長上では、機械が機械をつくるかもしれません。

 となると、これまでとは完全に一線を画します。SF的には人間が全く関与しないAI文明が生まれる可能性だってある。電源を切ればいいかもしれないけど、彼らもばかじゃないから電源も作るはず。電源を抜けないとなると、コントロールする術がなくなります。

Q:AIが人間を滅ぼすというシナリオでしょうか?
A:その前提は、AIが人間を滅ぼすのはよくないということでしょ。でも冷静に考えれば、AIにそんな判断をさせるような人類はどうなのと、問われるのはむしろ人間かもしれません。

 人間中心に考えれば、AIに滅ぼされるのは困るわけですが、視点を逆にすれば、滅ぼされるようになる前に人間は行状を改めないといけません。

 うまくいけば、新しいタイプの知識を生み出す機械が、人間の手には負えない世の中のいろいろな問題を解決してくれるかもしれません。大きな絵で見れば、人類のサバイバルのためにこそ、AIの開発を加速する必要がある、と考える人が増えています。AIが我々を滅ぼすというより、それがないと人類が滅びるかもしれないということだと思います。

Q:それにしても、人間がやることがなくなりそうで心配です。
A:AIに負けても碁はやってますけどね。でも、計算機の登場でそろばんで計算する人は一気に減りました。こういうことは歴史的に何度も起きています。

 米国の人工知能学会で聞いたジョークがあります。車が登場したとき、馬たちが『馬車のほかに仕事はあるよね』と話していたけれど、結局なくて、馬は減ったという話です。人間の場合はやることはなくならないと考えたくなるけど、昔は馬もそういう話をしていたというオチです。

 私は、もしかしたら人間のやることは、AIで解かなければいけない問題を作り出していくことなのかと思い始めています。トラブルメーカーとして想定外の事態を作り出し、知能の進化を加速する役割です。(聞き手・辻篤子、池田伸壹)

     ◇
北野宏明:1961年生まれ。専門は人工知能、犬型ロボットAIBOの開発にも携わった。2008年から現職。沖縄科学技術大学院大学教授も兼務。

*****************************************************************************
■情報社会学研究者・塚越健司さん「人間中心主義超え、近い関係に」
 IT企業グーグルの人工知能「アルファ碁」が有段者に勝ったというニュースを聞いたとき、あまり驚きませんでした。ディープラーニング(深層学習)という技術によって高まったコンピューターの自動学習の成果だと思います。韓国であった九段棋士との対局では、人間が考えもしない手をどれぐらい打つのか、囲碁の可能性が広がるのかに注目しました。

 人間を上回る能力を示し始めた人工知能については、物理学者のスティーブン・ホーキング博士らが危険性を指摘しています。

 SF映画では、人工知能を人間が制御できなくなるという設定が少なくありません。ただ、ハリウッド映画の「ターミネーター」に代表される、人工知能による人類滅亡という描き方には違和感を覚えます。優秀な人工知能なら力ずくではなく、人間を洗脳して都合のいいように使うのではないでしょうか。

 一方で、1968年の映画「2001年宇宙の旅」の原作では、コンピューターが暴走する原因は一種のバグでした。人間も人工知能も想定できないバグが、思いもよらぬ事態を引き起こすことはあり得るのでは、と考えています。

 人工知能が自ら考え始めているいま、近い将来、次の段階に到達すると思います。命令に対し人間の裏の意図を読むようになれば、意図せざるメッセージに従って行動をとり、暴走しかねません。人工知能が何を考えているか、人間は把握できなくなるのです。ここに人工知能のすごみと怖さを感じます。

 人間は出た結果について原因を求めます。因果関係を追求するのは、ストーリーがないと人間は生きていけないからです。ところが、人工知能に理由づけはいりません。相関関係から確率論的に導いた結論に基づき、目的に向けて最適の行動を取るだけです。こうした価値観に耐えられない人間と人工知能の対立が表面化してもおかしくありません。

 人間にとっての人工知能の位置づけについて、「便利だから使う」「いずれ牙をむく」という楽観論と悲観論があります。しかし、ともに、人工知能を自らの道具ととらえた人間中心主義の考えです。これからは人工知能の存在を認めたうえで、人間とより近しい関係になる社会になることが求められる、と思います。(聞き手・川本裕司)


AIは人の脅威か、アルファ碁の圧勝 北野宏明2016.4.09


この記事も 朝日のインタビュー記事スクラップ に収めておきます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.04.10 00:30:02
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: