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2016.07.27
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カテゴリ: アート
図書館で『東京モンスターランド』という本を手にしたのです。
サブカルと言いながらも、寺山修司、糸井重里、杉浦日向子、中沢新一、安藤忠雄、横尾忠則、小松左京、荒木経惟・・・という知った名前が見えるので借りた次第でおま♪


【東京モンスターランド】
モンスター

榎本了壱著、晶文社、2008年刊

<「BOOK」データベース>より
伝説のサブカルチャー雑誌『ビックリハウス』の仕掛人・榎本了壱による、吃驚の20世紀追想録。少年時代より現代詩を創り、舞踊、デザイン、アングラ演劇、実験映画、出版、文化イベントのプロデュースなどに携わっていく。そのさなかに出会った、栗津潔、寺山修司、団鬼六、萩原朔美、糸井重里、黒川紀章ら、錚々たる奇才異才のカルチャーモンスター達。その多彩な交流から、20世紀文化の黄金時代を痛快軽妙に遍歴する。

<読む前の大使寸評>
サブカルと言いながらも、寺山修司、糸井重里、杉浦日向子、中沢新一、安藤忠雄、横尾忠則、小松左京、荒木経惟・・・という知った名前が見えるので借りた次第でおま♪

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杉浦日向子さん出席のトークセッションを見てみましょう。
榎本:この本の著者
神田:神田陽子(講談師)
荻原:荻原朔美(映像作家、エッセイスト)

p344~346
<奇々怪々 講談「百物語」(1987年)>
榎本:ふんどしの話っていうのも面白いんですよね。

杉浦:ふんどしというのは江戸っ子の自慢なんですよ。ふんどしっていうのはぜいたく品だったんです。ふんどしをしているというのは見栄のひとつで、よく江戸っ子はケツをまくると言いますよね。それはふんどしを見せるためだったんですよ。江戸っ子の大得意のポーズだったんですよね(笑)。

 粋人の集まりなんかになると、それぞれがふんどしにも凝るんです。普通の木綿のじゃなくてちりめんのゴリゴリしたような(笑)、締めると痛いような(笑)。それで啖呵を切ってケツをまくって、あいつ緋ぢりめんのふんどしだとか言ってみんなぶったまげるんです(笑)。

 江戸っていうのはそういった楽しくて馬鹿馬鹿しい時代だったということもわかって欲しいなと思います。時代劇だと切り捨て御免とか士農工商とか、暗い面ばっかり強調されてますから、もっと明るい江戸というものも見せたらいいと思うんです。

榎本:武士の文化がクローズアップされていて、町人の文化というのが伝わってきてないんですね。

杉浦:武士が町人にいばって、町人が武士を尊敬してたかというと全然違うんです。武士は公務員で町人は一般の自営業の人っていう感じだったんです。分業感覚で上下感覚はほとんど感じていなかったようですね。

榎本:神田さんは文学座から講談に行かれたわけですが、そのきっかけは何だったんですか。

神田:たまたまうちの師匠の『レ・ミゼラブル』のテープを聞いて、そしたら血湧き肉踊ったんです。これこれ、これよ、みたいな・・・・それまで講談なんか見たことも聞いたこともなくって、だからいわゆる旧態依然とした講談は全く知らないし、それをやろうと思って入ったわけじゃないんです。

 杉村春子さんがやってたような舞台がやりたくて文学座に入ったんですけど、リアリティを重んじる時代で、ぜんぜん違ったんです。榎本先生って、シャレとかダジャレとかいっぱいお持ちでしょ、それ江戸っぽいですよね。

杉浦:それ、江戸っ子のクセなんですよね。江戸っ子っていうのはダジャレがないと会話が成立しないんです。ダジャレのひとつも言えない奴とは付きあうなって言われてたんですよ。ダジャレのために会話が進まないていうこともよくあったそうですね。

榎本:シャレはよしねえ屋の牛丼・・・・(笑)。

荻原:杉浦さんの話でいいなと思ったのは、東京の舗装道路を一枚めくるとそこに江戸があるっていうの。五月革命のパリには舗石はいだら砂浜だったけどね(笑)。

杉浦:百二、三十年前にちょんまげのおじさんが同じ道を歩いていた、というのは驚異ですよね。

神田:江戸時代っていうのは明治時代なんかより近いような、親しめるような気がしますね。明治って、本当に一生懸命やってないと置いていかれちゃうような感じがしますね。

荻原:江戸時代は毎日が日曜日って杉浦さんおっしゃってましたけど、それもいい言葉ですよね。

杉浦:今は遊びの感覚というのが、つぎのいい仕事をするための休みで、それで英気を養って仕事に行くという感覚ですよね。でもそれは逆転なんですよね。当時はとりあえず遊んでて、どうしてもおまんまが食べられなくなったら働くという感じなんですね。

神田:仕事が一番じゃなく、遊びが一番、電話は二番みたいな感じ(笑)。


「今の東京は好きになれないが、昔の江戸は良かった」というのが大使の持論であるが・・・・
もちろん『コメディーお江戸でござる』で披露された杉浦さんの時代考証によって、そう思っているわけです。


wikipedia コメディーお江戸でござる より
『コメディーお江戸でござる』は、1995年3月30日から2004年にNHK総合・NHK-BSで放送されていた、江戸時代の江戸を舞台とし、町人の生活をコミカルに描いた喜劇を中心に据えたバラエティ番組。
番組構成は、演劇(4幕)、歌、「杉浦日向子のおもしろ江戸ばなし」の3部構成であった。


『東京モンスターランド』1





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Last updated  2016.07.27 20:41:42
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