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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ミカは、他人の作った曲にここまで打ち込んだことは無かった。最後はまるで自分が作った曲のようになっていた。「ハキムさん、こんな機会を作ってくれて有難う。カラムとカシムの歌は、本当にユニークですね。こんな歌を私は作れなかったことでしょう。なんだろう。この救いの無さは。二人の絶望、閉塞感、こんな感情を作ろうと思っても作れるものではない」 ミカは、その思い感情に押し潰されそうになったが、じっと耐えていると、「沙漠のたそがれ」というタイトルが頭に浮かんで、その感情が昇華された。 何も無い砂丘の遥か向うに、夕陽が落ちて行く。やがて、絶え絶えとした赤い光が、砂丘の蔭で線香花火のように煌いている。それも次第に漆黒の闇に消えて行く。辺りには何も見えない。うっすらとねずみ色の砂丘があるだけだ。「歌うほどに、寂しさが込み上げて来ます。どんどんと気持ちが暗くなって行きます。そのまま、消え去ってしまうような不思議な気持ちでしたね。だからと言って、それで決して終わりではない。やがて、微かながら光が見えて来ます。そうですね。何も見えない闇の彼方に砂丘のようなものがうっすらと見えて来て、その上に、ポツリと星が光っている。その星に向かって歩いていると、漆黒の夜空に、無数の星が光っていることに気付く。そして、次第に、その星の輝きが増して、いつしか満天の星です」 ミカは自分の言葉に陶酔しているように喋った。ハキムもミカと同じような気持ちでいた。「ミカ、私も同じような気持ちだ。最初は何という暗い曲だと思った。しかし、歌い込む内に、どこまでも暗い曲に微かな光が見えて来る。更に歌い込むと、いつしか、その光が強烈になって来る。まさにミカの言う通りだ。そんな力を秘めた曲だ。きっと、息の長い曲となることだろう。静かなブームがやがて世界を席巻することになろう」 ハキムはプロデューサーとしての感を持っている。ミカの起用も間違いは無かった。やはりミカを選んで良かったと思っていた。「ミカ、この曲はまずベイルートで売り出させてくれ。きっと、静かなブームを引き起こすことだろう。ある程度売れたところで、ロンドンのミカのレーベルで売り出してくれ。きっとロンドンでも注目を集めるに違いない。そして、次にニューヨークだ。ここも、君のレーベルで良いよ」 ハキムはヒット間違い無しと言った口ぶりだった。「ハキムさんの話を聞いていると、ロンドンでもミリオンセラーになりそうな気がして来ます」 ミカは顔を輝かせていた。「そうさ。きっとヒットするよ。イスラエルの空爆を受けてからというものレバノンは暗い。きっと皆の共感を得るというか、心の内に浸透して行くことだろう」 リヤドのスルタンは、ロイヤルファミリーの中で急速にアブドルアジズの株が上がって来ているのに気が付いていた。挫折したサード国王追い落としを今一度謀ろうとしているのではないかと注意深くその動きを追っていた。 スルタンはイードの時にイブラヒムそして慎太郎と会って、慎太郎がリヤドにいる内に、ファイサリア・レジデンスのイブラヒムの部屋に集まることを決めていた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月30日
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2010年09月30日
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午後9時過ぎに価格情報を覗いて、驚いた。原油価格が続伸していたのだ。「え~、一体これはどうしたことだ。」と小説風に言いたいくらいだ。しかも、ヨーロッパの株は低下した。 需給のファンダメンタルズからして、などと言うのは全く納得出来ない。少なくとも専門家は納得行かない筈だ。そんな屁理屈は止めてくれというところだ。強いて言えば、ドルが対ユーロで安くなったことか? いえいえそうではありません。などと言う人もいるだろう。要は、金と一緒でこの時とばかりに資金を投入しているということだろう。まあ、その水準で買いたい人がいるというのだから、驚きだ。 NYMEX/WTIは、69セント高のバレル当り78.55ドルになっている。昨日の終値も異常なら、更にそれが嵩じているのだから、始末が悪い。ブレントは81.82ドルと82ドルに手が届きそうだ。 全く、ロンドンはおかしい。株が駄目なら、金、石油、穀物、いや何でも良い。儲けられるものなら何でも良いと言ったところか?ロンドンスズメが急に騒がしい。 アメリカの石油在庫が十分であることには変わりがないのだから、需給のファンダメンタルズなんて冗談を言うのは止めて欲しい。ところで金を持っている人は急いで換金した方が良いかも知れない。何しろ史上最高値だ!ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月30日
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29日のNYMEX/WTIは、ドルが対ユーロで安くなり、アメリカで予想外の石油在庫減少があったことを主因として1.68ドル高のバレル当り77.86ドルにまで暴騰した。と一般的解説を紹介して呆れている。 確かに、アメリカ・エネルギー省エネルギー情報局(DOE/EIA)の石油週報では予想を20万バレルほど上回る原油在庫取崩し、予想に反するガソリン、溜出油(軽油)の在庫取崩しがあった。 とはいえ、アメリカの石油在庫が十分であることには変わりがない。ただし、アメリカの石油需要は着実に伸びていて、ようやく2000年代初頭の水準に戻りつつある。 投機スズメ達が、株高、ドル安のさえずりを繰り返し、テクニカルチャートなどという分けの分からないものを出し始めて価格引き上げを謀っていることは確かなことだ。 金も、大量な投機資金の流入で12月物が1300ドルを超え、史上最高値を更新し続けている。こちらも投機スズメのターゲットになったことは間違いが無い。金はまあ庶民に関係無いが石油はそうではない。 困ったことが、先物市場で起きている。ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月30日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved.「今、閣下が沙漠のたそがれと仰ったのは、あのマット・シモンズの書いた本のことですね。貴国の石油資源は思ったより早く枯渇すると書いて、世界中の話題になりましたね。ピークオイル論とも相俟って、原油価格暴騰の引き金にもなってしまったのではないかと了解していますが」 慎太郎もその本をざっと読んでその内容は知っていた。「閣下は、シモンズが所詮外部の人間だから、詳細を把握している分けは無いと仰ったのですね。つまり、石油資源は問題ないほどふんだんにあるということでしょうか」 慎太郎は、アリの目をじっと見詰めた。「そうだ。我が国の石油資源は膨大だ。現在のペースで生産を続けても、八〇年以上は優に持つ。ということは二倍の生産量、つまり日量二〇〇〇万バレル程度の生産でも四〇年以上は持つということだ。まあ、二〇〇〇万バレルの生産が出来るほど石油需要があれば万々歳だがね」 アリは笑っていた。「慎太郎は分かっているだろうが、油田からの回収率は現在普通三割強と見られている。これを例えば二倍の六割に引き上げることが出来たら、それだけでも、資源量は二倍になる。つまりそのような技術進歩があれば、ピークオイル論などは覆ってしまう。まあ、でも、いずれは枯渇することにはなるがな。ところが、当のシモンズが、この間、突然この世から消えてしまった」「閣下。そうでしたね。私も驚きました。何しろ突然でしたから。それに何でも風呂桶の中で死んでいたというのですから。死因は溺死でしたが、心臓発作でも起こしたのでしょうか」 シモンズは八月八日に、別荘の風呂場で死んでいるのを発見された。心臓発作で倒れて溺れたのか、溺れて心臓発作を起こしたのかは不明とのことだった。「そうだろうね。でも、彼の良く言えば探究心のせいかな。BPに暗殺されたんじゃないかという憶測も出ていたな。我が国の石油資源についても相当の探究心を持ってまるで事実のような書き振りをしてくれた。あのメキシコ湾岸の原油流出事故でも、かなり過激なことを主張していた。まあ、目障りと言えば、目障りと思われても仕方が無いくらいだ。真実は闇の中だ」「BPの陰謀ということでしょうか」 慎太郎は、まるで映画のようだとおかしかった。まあ、しかし真実は小説より奇なりという諺もある。プロを頼めば何でもありかもしれないなどと思ってもみた。「うん、まあ、それは考えても仕方の無いことだが。しかし、言えることは我が国の石油資源についての彼の見解は正しくは無いということだけは確かなことだ」 アリは自信ありげに、そう言い切った。 ベイルートでは、ミカのレコーディングが最終段階に来ていた。さすがに天才だ。ハキムが期待していた通りの歌い振りだった。ミカの歌声は、まるで澄み切っていて、その高音部分は、張り詰めてはいたが艶やかな伸びがあった。 その声が曲の暗さを救った。どんどんと落ち込みそうな旋律だったが、闇の中に一条の光が射し込んだように、希望が遠くに見えた。やりきれなさの向こうに何かが見える。そこに向かってひたすら進む。そんな不思議な曲に仕上がった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月29日
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2010年09月29日
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午後8時半過ぎに価格情報を覗いたら、NYMEX/WTIが、じりじりと下げていた。ドルが対ユーロで弱いままの中での下げだ。投機スズメ達も多少需給に目を向けざるを得なくなったのか? いやいやそうではありません。投機スズメ達は、株高、ドル安のさえずりを繰り返している。そして、よって立つところは、テクニカルチャートなどという分けの分からないものを出し始めている。 そんなことで商品の価格を決めて貰っては困る。過去のトレンドで全て決まる分けはない。しかも、昨年、今年と物が余っているのに、価格が上昇したおかしな状況だったのだから、おかしさを続けることになってしまう。 8セント高のバレル当り76.26ドルまで下げた。午後が76.53ドルだったから27セント下げたことになる。ブレントは79ドル台からまた78ドル台へと下げた。 さて、あと2時間後には政府の石油週報が発表となる。原油在庫が仮に減少していた場合には、それが擬似需給要因とされるのかどうか、テクニカルチャート族の行方とともに注目だ。 ところで、金は投機資金の流入で終に中心になる12月物が1300ドルを超えた。投機スズメのターゲットになった。そんな調子で石油を扱われたら堪ったものではない。そんなことは良い加減に止めて欲しい。ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月29日
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午後3時半過ぎに価格情報を覗いたら、NYMEX/WTIが、上昇に転じていた。時間的には、未だアジア市場の動きが中心だろうが、日経平均、中国の株が上げ、それに対ユーロでドル安だった。 アジアでは相変わらず、株高、ドル安を引きづっているのだろう。35セント高のバレル当り76.53ドルだった。昨夕の75.61ドルからは1ドル程度上昇したことになる。おかしな展開だ。ブレントは終に79ドルを超えた。 ニューヨークもおかしいが、ロンドンはもっとおかしい。シティを何とかしなければ、市場の改善は無さそうだ。今日発表となる政府の石油週報で原油在庫が減少となれば、おかしさが嵩じそうだ。 石油が余っているのに、原油価格が上昇する。昨年、今年の異様な動きが続くことになるのだろうか?本来40ドル台でもおかしくはないのに、投機筋が必死で70~80ドルの高値を維持している?おかしな状況だ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月29日
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28日のNYMEX/WTIは、アメリカの経済低迷、石油需要低迷に対する懸念を主因として34セント安のバレル当り76.18ドルとなった。昨夕が75.61ドルだったから、それからは戻した格好だ。 ブレントは、14セント高の78.71ドルとなった。ブレントの異様さは嵩じた。昨夕は77.83ドルだったから、一挙に79ドル弱まで上げたことになる。誠におかしな展開だ。 ここのところ疑似需給要因も投機家達の買い支え、高原油価格維持に貢献した。即ち、在庫水準が例年に比べて高いにも係わらず、先週から減少したことを強気材料にしたことだ。 アメリカ石油協会(API)の石油週報では、原油在庫が240万バレル減少した。しかし、それでも、昨年の在庫水準を2200万バレル強上回っているのだ。常識的には、それは在庫調整の域を出るものではない。 今日発表となる政府の石油週報では、原油在庫が減少すると予想されている。それは、例えそうなっても当然のことだが、投機筋は恐らく、株高と同様強気要因として持ち出すことだろう。 石油製品ではガソリン在庫が積み上がり、溜出油(軽油)在庫が減少した。強いて言えば、今の時期に溜出油が減少したことに意外性はあるが、それも供給上の問題として目くじらを立てるようなものではない。 要は、アメリカでは石油は余っているのだ。本来ならば、今の価格水準を維持出来るような状況ではない。40ドル台でもおかしくはない。それなのに、投機筋が必死で高値を維持している。おかしな状況だ。 アメリカでは競合燃料の天然ガスに歯が立たないほどの高原油価格が続いている。このままでは、暖房油から天然ガスへと転換する人が多いことだろう。それでも先物相場はおかまいなしだ。 こんなことで経済原則は罷り通るのだろうか?投機家達は、需給を無視して、株高、ドル安で現在の高原油価格(70~80ドル)を維持するのに懸命だが、このような無理が通る筈はない。いや、通ってはいけない。 もう一度じっくりと需給、在庫状況を吟味する必要があると言い始めている人がいるが、今更という感がないでもない。取り敢えずは、株高との連鎖がいつ途切れるかということが関心事だ。 その意味では、昨日のようにアメリカの株高、ドル安の中での僅かだったが、下げがその兆候となるのかどうか、要注意だ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月29日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ハキムは、ミカが乗り気になって来てくれているのでホッとしていた。一時は、カラムとカシムの曲を歌ってくれないのではないかと心配していたが、今はそれが嘘のようだ。「有難う。ミカ。たまたまウィーンで買った本のタイトルがこの沙漠のたそがれだった。しかも、私は知らなかったのだが、その方面に明るい親しい友人の話では、この本は、サウジの石油資源が思ったより早く枯渇するという内容のものだったらしい。つまり、石油資源の枯渇、イコール、サウジ王国のたそがれということさ」 そんなことは、アーチストのミカが知る由も無い。「そうですか。それは大変な偶然ですね。しかも、ウィーンで。それは、カラムとカシムの導きかも知れませんよ」 アーチストは言うことが違う。直感で全て喋る。ハキムもアーチストだったから、ミカの言うことが普通の人以上に良く判る。「カラムとカシムの導きか。運命的な出会いだったのかもしれない。この本が私の来るのをじっと待っていた」 ハキムは、分厚いハードカバーの本をかざして、ミカに見せた。「なるほど。確かに沙漠のたそがれとありますね」 ミカは、その本の題名をじっと見詰めていた。 慎太郎は、イード・アル・フィトル(ラマダン明けの大祭)の後に、サウジ石油省を訪れていた。アリ・サウジ石油相と面会するためだった。「閣下、イードにお招きに預かり有難うございました。お蔭様で、シェイク・スルタンにも会うことが出来ました」「なんの。休みのところ、出席して貰ったのだから、こちらこそ礼を言わなければな。でも、それで久々にサウジらしい雰囲気を楽しんでくれたようで良かった」 アリは、慎太郎にIAEA(国際原子力機関)の持っているイラン情報の入手を依頼していた。今回は、ウィーンで天谷事務局長から聞いた情報をアリに伝えることになっていた。「ええ、堪能させて頂きました。前回、リヤドに赴任した時のことをありありと思い出しました。あの時は、まだファハド国王の治世でした」「そうだったかな。シンタロウが赴任して来たのはファハド国王の時だったか」「二〇〇三年から滞在しておりましたので」「ファハド国王が逝去されて、サード皇太子が即位されたのが二〇〇五年だったから、結構、長い間、前王政も経験されたんだね」「そうです。一年以上はファハド国王の治世だったですね」「そうか。それは良い経験をされた。しかし、そして、サード国王になってから既に五年間が過ぎ去ったか。時の経つのは実に早いものだ」 アリはなかなか本題に入ろうとはしなかった。「サード国王が即位された前後には、我が国の安定性について様々な憶測が飛び交ったものだ」 アリは感慨深げだった。「しかし、五年間が過ぎて振り返ってみると、それらの憶測がいかに根拠の無かったものかが判る。所詮、外の人間は外の人間だ。事情を詳しく判るのは当事者だけだ。あの沙漠のたそがれもその良い例だ」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月28日
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2010年09月28日
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午後4時半過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格が大幅に下げていた。NYMEX/WTIは、91セント下がって75.61ドルになっていた。ブレントは、77.83ドルだ。それにしてもまだまだ高い。 ジリ貧だが、アメリカでは競合燃料の天然ガスが3.8ドル(原油換算:バレル当り約22.80ドル)だったことを考えれば、まだまだ気が遠くなるほど高い。こんなことで、投機家達は持ち堪えることが出来るのだろうか? 政治不安に伴うジオポリ(地政学的)要因、経済回復=石油需要回復という期待の連鎖、はたまたOPECの減産、厳冬などに対する投機家達の期待は高まるばかりだ。 いつまで、旧大投資銀行の描いた100ドル原油時代への夢を追うのだろうか?供給不安を盾にした、高原油価格の実現などという、消費者を無視した利己的な戦略はこの辺りで好い加減に止めて欲しいものだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月28日
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27日のNYMEX/WTIは、先週末の暴騰の余波で3セント高のバレル当り76.52ドルに止まった。昨晩が76.75ドル、76.58ドルとじりじりと低下傾向だったから、それを受けた格好だ。 馬鹿高かったブレントも、昨晩の78.83ドルから78.57ドルまで下がった。まだまだ異様に高いことには変わりがないが・・・まあ、これと言った強気要因が無かったのに良くこんなところで持っているものだ。 ジリ貧とは言え、いつものことだが、株価が上昇したり、ドル安になれば、また暴騰しないとも限らない。これは競合エネルギーの天然ガスが3.8ドル(原油換算:22.8ドル)まで低下したことを考えれば驚くべきことだ。 これでは、アメリカ東部では暖房を天然ガスに切り替える人が殆どだろう。暖房油需要が伸びる分けがない。もっとも、その前に石油製品が余剰状態だから、値崩れは必至だ。 こんな状態で原油、石油製品先物を高価で取引する気がしれない。今のままなら、早いところ利益確定の売りをしたいものが行列を成して、ど~んと一気に下がる可能性も否定出来ないのではないか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月28日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. これまでは、王位をハイル家に取り戻すことを目的にして、仲間を集めて来た。想定していたのは、ジャマル家のサード国王から、ハイル家の父トルキ皇太子へのバトンタッチだった。それは、ほぼ誰もが認めるごく自然の王位継承であり、それを早めに実現するだけのことだ。 今度はそうではない。アブドルアジズは賭けに出ることにした。一気に世代交代を図ろうというものだ。アブドルアジズ大王を父に持つ、サード、トルキなどの第二世代は最年少が例外的に若く六三歳だが、概ね七〇歳を超える。父のトルキは八四歳だ。有力な王位継承者の中で最も若いのが、サルマン・リヤド州知事だが、そのサルマンも既に七四歳だ。 アブドルアジズの属する第三世代も高齢化が進んだ。若手のホープで一時は王位継承者として有力視されたことのあるサウド外相も今や六九歳。アブドルアジズだって六〇歳、もう若手とは言えない。 そのような状況からすれば、一般的には、世代交代というのは妥当な主張であり、アブドルアジズが国王になったとしても、穏当な決定とされることだろう。ところが、保守的なサウジでは、そのような理屈は通らない。長老達が認めるとも到底思えない。 やはり、アブドルアジズが進めようとしている世代交代は、危険な賭けということになる。 アブドルアジズは、ハイル家の若手を中心に、世代交代論を定着させようとしていた。アブドルアジズ大王直系のロイヤルファミリーは一六〇〇人弱、その内、男性は八〇〇人弱。その八〇〇人の中では、第三世代が二五〇人強、第四世代が三五〇人強だから、第三、第四世代を中心に意見が纏められれば、数では圧倒出来る筈だ。国王をロイヤルファミリー内の投票により決定出来るならば、このアプローチが最も間違いがない方策だが、実際はそうではない。そんな民主的アプローチが早期に実現出来るとは到底思えない。二〇〇五年のサード国王への王位継承の際に、アブドルアジズはハイル家の結束を固め、その王位継承を阻止しようとした。しかし、あの時は、アルバハの豪族、シェイク・スルタンの工作もあり、失敗に終ってしまった。今回のハイル家への王位継承を働きかけたのは、その延長線上にあることであり、自然な成り行きでもあった。それが徐々に実現に向かって動いていたのが、ファイサルファウンデーションでの銃撃戦で後退することになってしまった。アブドルアジズは、あと一歩で一網打尽というところで、アハマド、スレイマンに逃げられてしまったのだ。そこからの再挑戦、失地回復だ。 その頃、ベイルートでは、ミカが必死でカラム、カシムの歌をレコーディングしていた。「ハキムさん。沙漠のたそがれとは、随分と素晴らしいタイトルをおつけになられましたね。この歌にはピッタンコですよ。あの暗い旋律には、気が滅入ってしまうくらいですが、徐々に周囲が暗くなって行く情景を思い起こせば、その不安からは抜け出せます。それに何よりも、カラム、カシムの怨念がアブドルアジズをたそがれに追い込む。そう考えれば、実に痛快なタイトルじゃありませんか」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月27日
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2010年09月27日
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午後6時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格が僅か下げていた。ヨーロッパの株価が少し下げたのと、ドルが対ユーロで強含んだせいだろう。 NYMEX/WTIは、9セント高のバレル当り76.58ドルとなっていた。さっきが76.75ドルだったから、17セント低下した。ブレントは、4セント安の78.83ドルまで下がっていた。相変わらず異様に高いことは高いが・・・ ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月27日
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週明けの原油価格は、先週の終値より更に高くなった。誠におかしな展開だと言っても始まらない。アジア株式市場が軒並み上昇、それからついさっき始まったヨーロッパも高い。そのせいだろう。 ドルは対ユーロで高くなっているから、原油価格を引き上げる要因にはなっていない。NYMEX/WTIは26セント高のバレル当り76.75ドルと高い。ブレントに至っては、16セント高の79.03ドルという異様さだ。 ここのところ、金もどんどんと値を上げている。先週は、史上最高値も塗り替えた。まあ、しかし、金は良い。経済に与えるインパクトは最小限だ。 石油はそうはいかない。消費者、経済に打撃を与えることになる。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月27日
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先物市場は未だお休みだ。それでも、日本時間では明日の午前7時にはNYMEXの電子取引が始まる。早いものだ。NYMEXのWTI最終取引はバレル当り76.50ドル、ICEが76.43ドルだった。 先週の終値は、アメリカの原油在庫が十分な中、76.49ドルだった。しかし、本当に異常な状態が続いている。まあ、昨日も書いたが、昨年、今年とこればかりだった。 需給からすれば、弱気相場の筈だが、それが、先物市場に正確に反映されるのはいつのことだろうか?明日からの新展開にそれを期待したいものだが、さて、どうなることやら。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月26日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 25ユーロを払って、小説のようなものかと思って買った本だったが、飛行機の中で取り出してみたら、副題が「やって来るサウジ石油危機と世界経済」とあった。アーチスト、音楽プロデューサーのハキムには、縁の無い代物を買ってしまったと後悔したが、遅かった。その後、本を読むことは無かったが、本棚には飾ってある。ただ、そのタイトルには、沙漠の多い中東の人間としては、親しみを感じていて、忘れることは出来なかった。 ラミアの兄、政治家のサード・ハリーリーも録音スタジオに顔を出していた。「やあ、サード、今日は有難う。忙しいのに良く来てくれたね」 ハキムは、妹ラミアの息子達のためとは言いながら、飛ぶ鳥を落とす勢いの政治家サードが時間を割いてくれたことが嬉しかった。「ラミアが来れないからね。折角、ハキムが録音にまでこぎつけてくれたのに、当事者が誰もいないというのでは申し訳ないからね」「良かったのに。意外に義理堅いんだね」「意外にか。義理堅いのは、私の心情さ」 ハキムとサードは、いつもの調子で丁々発止とやりあっていた。「そうか、政治家の心情か」「ハキムには敵わないな。大物政治家にそんな調子でいられるんだから」「やれやれ。大物政治家ね」 ハキムはいたづらっぽく笑っていた。「そうそう、大物政治家さん。今回録音するアルバムのタイトルだけどさ。"沙漠のたそがれ"にしようかと思って」「"沙漠のたそがれ"だって。どっかで聞いたようなタイトルだな。あっ、そうか。マットシモンズの書いた本のタイトルと一緒だ」 さすがに勉強家のサードだ、とハキムは感心していた。「それは良い。マットシモンズの本は、サウジの油田の枯渇が意外に早いとする内容だったが、カラムとカシムの歌が暗示したい内容ともピッタンコだ」 ハキムはウィーンで買った本の内容は知らなかったが、サードが言った通りなら、本当に歌にフィットする。「サードがそう言うなら、ますます、アルバムのタイトルにふさわしい。もう決まりだな。沙漠のたそがれ。良い響きだ」 もう直ぐ、ミカが現われる筈だ。ミカにもアルバムのタイトルが決まったことを伝えよう。きっと、気に入ってくれることだろう。 リヤドのアブドルアジズは、ベイルートで自分をターゲットにした歌がレコーディングされるなどとは露知らず、何とかしてサード国王を廃位に追い込む手だてを考えようとしていた。 ここに来て、皇太子でもある父トルキ航空国防相の健康状態が優れなかったので、余計焦っていた。それに比べ、サード国王は父より年上なのに、元気一杯、一〇〇歳まででも生きそうに見える。このままではいけない。何とかしなければと、アブドルアジズは思っていた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月26日
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2010年09月26日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. アブドルアジズは、少し躊躇ったが、隠し立てをして後でそれが分かるのも辛い、いや、既に分かっているということも考えられるので、正直に答えることにした。「ええ、私は知っています。イブラヒムは昔からの知り合いです。確かにイブラヒムはインド人で元シルバーマンサックスの社員でした。彼とサイモンとが親しかったことも知っています。シルバーマンを辞めたサイモンがイブラヒムを頼ってリヤドにやって来ていたことも知っています」 しかし、ここから先は、何故、アメリカ政府がサイモンの死をわざわざサード国王に知らせて来たのか、そして、どこまで情報を伝えて来ているのかで答え方が変わって来る。アブドルアジズはそれを懸命に推し測っていた。「そうですか。貴方は、イブラヒム、サイモンを知っていましたか。私には寝耳に水の連絡だ。最初は、この間、ここで行われた人質交換との兼ね合いでもあるのかと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。グアンタナモに収容されていたアハマド、沙漠のサソリとは関係の無い話のようだ」 一体、何故、アメリカ政府はサード国王にサイモンの死、サイモンの出身、知人などを知らせて来たのか、アブドルアジズは、その理由を知りたかった。FBIは、ウィット二-前大統領主席補佐官、ブラウン・シルバーマンサックス会長、クリストファー前国土安全保障長官を捜査線上に乗せていた。サイモンがそこに関連していたことは間違いが無い。FBIは、サイモンからブラウンを逮捕するための裏をとりたかったのだ。それをもう少しというところでプロの殺し屋に殺されてしまった。そのプロはブラウンから殺しを依頼されたに違いないとFBIは見ていたが、プロだけに尻尾を出すとは考え難い。しかし、何故、アメリカ政府は、そのサイモン殺害をわざわざサウジ政府に知らせて来たのか。サイモンがホテルファイサリアに滞在していたこと、ロイヤルファミリーの重鎮と関係があったらしいこと、ファイサリア・レジデンスに滞在するインド人・イブラヒムとサイモンが親しかったこと、そんなことだけでわざわざ、それをサード国王に知らせて来る筈はない。まさか、サイモン殺害に沙漠のサソリが関係していると見当をつけたのではないだろうなと、アブドルアジズは思っていた。アブドルアジズは気が気ではなかった。 ベイルートでは、ハキムがミカの到着を心待ちしていた。ミカは、カラムとカシムの歌を聴いてレコーディングする気になってくれた。まだ、完全に承諾してくれた分けではなかったが、レコーディングしてみて、そのリリースを最終判断したいと言うことだった。ハキムとしては、それで十分だった。とにかく、まず、ベイルートでミカと一緒に取り組むことだ。二人で取り組めばきっと素晴らしいものが出来ると確信していた。ハキムは気が早い。もう、アルバムのタイトルを考えていた。何故か、ハキムの脳裏には、この間、ウィーンの路地裏の本屋でたまたま買った本のタイトルが浮かんでいた。「沙漠のたそがれ」、その部厚いハードカバーの本の背にはそう書かれていた。ロマンチックなタイトルにただ惹かれ、ハキムは、急いでいたこともあって、内容をろくに確かめもせずに、その本を購入していた。 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月25日
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2010年09月25日
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25日、既に先物市場はお休みに入った。価格情報を覗いてみても、動きはない。PIWでは終値が並び、NYMEXはWTIの最終取引がバレル当り76.50ドルになっていた。ICEは、76.43ドルだ。 終値が76.49ドルだったから、大差があるわけではない。しかし、高い。需給緩和下での、価格上昇は異常と言ってよいだろう。昨年、今年とこればかりだったが、これがますます嵩じた。 通常、第4四半期(10月~12月)は石油需要期だ。原油価格が上昇してもおかしくはないのだが、今年は原油在庫が大幅に積み上がっている。その取崩しには時間が掛かる。 そんなことで、需給からすれば、弱気相場の筈だ。それを、株高、ドル安で景気づかせている。しかし、いつも株が高い分けでは無い。それで、今は株安の時にも何とか上昇させたいと躍起だ。 それに比べれば、ドル安は続きそうと見ているようで、これを原油価格上昇に結び付ければ、かなり支え要因になるとの判断が投機筋の間で出始めているようだ。さて、どうなることやら。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月25日
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24日のNYMEX/WTIは、何のことはない、結局、株高、ドル安の二大金融要因で1.31ドル高のバレル当り76.49ドルとなった。昨日の寝際には76.26ドルだったから、更に高くなって終ったことになる。 昨年、今年とこればかりだった。ここのところ、これが嵩じたのが気になるところだ。需給のファンダメンタルズから遊離していつまで持つのか? 言い換えれば、投機筋、産油国、国際石油資本が望んでいる70~80ドルあるいはそれ以上の目論見はいつまで持つのだろうか?とは言え、これを分ければ、投機筋、産油国強硬派は青天井だ。高ければ高いほど良い。 消費者不在も甚だしい。もっとも、放置すれば先物市場に消費者の声が反映される分けはない。アメリカ政府が本来の自由市場、需給による価格決定にどこまで忠実になるつもりがあるかに掛かっている。 本当に、世界的におかしなことが続きすぎだ。ドル安しかり、世界的景気低迷、偏った経済回復策、アメリカ、ヨーロッパの連携に日本が加わることが出来るのか? 管政権の正念場は続く。何て、当事者は考えてなんかいないかな?大所高所に立った政策なんて、追っている暇はないか?小沢に対する検察のスタンスの方がより重要か?より管心(管は誤字ではありません:笑い)があるか? ガソリン価格が160円を超えなければ何もする気はない?それならば、円安も放っておいたら?万一?、逆になった時どうする? ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月25日
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25日に入ってしまったが、午前1時過ぎに価格情報を覗いてみた。ひどいもんだ。NYMEX/WTIは、1.08ドル高のバレル当り76.26ドルになっていた。ヨーロッパ、アメリカと株価が急騰、ドルが安かった。 そのせいだろう。またまた株高、ドル安か?良い加減にして欲しいものだ。末法の始まりか?はたまた黙示録の始まりか?パンドラの箱が開けはなたれたのか? あ~恐っ。そろそろ寝た方が無難なようだ。 それでも、現在は多少安くなって来たところのようだ。この分では、続伸して終了となりそうだ。困ったことだ。ここのところ、世界的におかしなことが続きすぎだ。 爽やかなニュースは、イチローの10年連続200本安打だ。これは凄い。本物の輝きだ。見るにしても、聞くにしても、嬉しい。ますます頑張って欲しいものだ。頑張れ、イチロー! ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月24日
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今日はようやく今頃PCに落ち着いて向かえた。従って、遅ればせながら、まず、昨日の終値に触れよう。昨日の展開も需給からすれば呆れ果てた展開だ。 即ち、23日のNYMEX/WTIは、アメリカの原油在庫が増加したにも係わらず、株式市場の回復を主因として47セント高のバレル当り75.18ドルと、75ドル台に戻したのだ。 アメリカの製油所の一つが休止したことも強気要因になったということだが、確かに製品先物の価格が上昇したものの供給タイトになるというような筋合いのものではないだろう。 むしろ、在庫の積み上がりから状況からすれば、絶好の休止時期という程度のものだ。それを市場では強気要因とするのだから、呆れるというものだ。 NYMEX/WTIは、昨晩55セント安のバレル当り74.16ドルとなっていたので、大きく流れが変わった。需給からすれば、全く考えられないことだ。1ドル以上の上昇を招くようなものではない。 それなのに、午後10時過ぎに価格情報を覗いたら、更に上昇していたのでまたまた呆れた。NYMEX/WTIは、59セント高の75.77ドルになっていた。ひどいもんだ。 ヨーロッパの株価が急伸し、ドルが対ユーロで安くなったのだから、仕方が無いと考えざるを得ないのか?おかしな話だ。相変わらず、株高、ドル安の二大金融要因に踊らされているのだから。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月24日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. いなくなってみると、サイモンの有難さがしみじみ感じられる。シルバーマンのストラテジーが見え難くなった。それは即市場の先行きを見失うことも意味していた。というか、100%は無理としても、それに近いところまで市場を動かす力を事前に知ることが出来なくなったということだ。 これは大きかった。原油価格はここのところ、72ドル~77ドルの範囲で動いているとは言え、それでも、日中最高値、最安値の幅が大きいことも多々ある。最安値で買って、最高値で手放すことが出来れば相当の儲けは出る。 最近は普通二、三ドルの幅だが、それでも、原油価格が安い時に比べれば魅力的だ。更に、今年はほぼ70ドル~80ドルの幅の中を動いて来たのだが、4月6日に今年最高値の86.84ドルを記録した後、5月20日には68.01ドルまで下がっている。その差は18.83ドルだ。これは、終値ベースだが、日中最高値、日中最安値で考えれば、もっと差が開くことになる。 原油価格が20ドル程度で低迷していた90年代前半に比べれば天と地、雲泥の差だ。 大儲けのチャンスは十二分にあったのだ。実際、サイモンが生きていた時には、その恩恵に与って来た。 今はそれが無い。文字通りのハイリスク、ハイリターンになってしまった。イブラヒムは、時に胃がキリキリと痛んだ。前はアルバタに出かけて気晴らしが出来たが、あの黒魔術師はとっくに追放されてしまった。今はどうしようもない。 悶々とした日を過さねばならない。アブドルアジズにも、前のようには多額の投資を勧める分けには行かなくなっていた。サイモンの勧めを煩く思ったこともあったが、無くなって見れば、恋しい、切ない。 普通のトレーダーに成り下がってしまったという実感があった。淋しい限りだ。 アブドルアジズは、ここのところ荒れていた。 この間は、サード国王に呼ばれて、サイモンとの関係を訊かれた。糾されたと言った方が正確かも知れないという程のものだった。アメリカ政府から、元シルバーマンサックスにいたサイモンという男が死んだと連絡があった。その男は、ロイヤルファミリーの有力者の知り合いで、滞在先はリヤドのホテルファイサリアで、その有力者の後ろ盾があったことまで伝えて来たという。有力者とはアブドルアジズではないかとまでは言わなかったが、当然、察しが付いていた筈だ。「シルバーマンサックスと言えば、あの2008年の原油価格暴騰を演出した旧大投資銀行の一つだ。我が国が懸命に原油を増産して対抗したから収まったが、そうでなければ大変なことになっていた筈だ。だから、私は、名前を聞くのも嫌な銀行だ。そもそもイスラムで禁じている先物を取り扱う銀行だから汚らわしい。そんな銀行と係わったものが我がファミリーにいるなどとは考えたくもない」 いつもは物静かなサード国王が語気を荒げていた。その剣幕は相当なものだった。じっと見詰められて、アブドルアジズは思わず目を背けたくらいだ。「そのサイモンともと同僚だったイブラヒムというインド人がこのリヤドに住んでいるというが、貴方は知っていますか」 FBIからどこまで情報提供があったかは知らないが、サード国王はイブラヒムの滞在先も知っているようだった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月23日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved.人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月23日
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午後6時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格はじりじりと下げていた。株式市場は、アジアでは東京を除き上げていたが、ヨーロッパは下げで始まった。ドルも対ユーロで強含んだ。 NYMEX/WTIは、55セント安のバレル当り74.16ドルとなっていたが、まだまだ、需給要因というよりも株、為替の二大金融要因で動いていると言ってよいだろう。需給だったら、こんな下げでは済まない筈だ。 まあ、おかしな状況は続く。ところで、気温は急激に下がった。昨日からはひどい低下だ。原油価格も需給を反映して、こんなことになるのだろうか?甘いかな。さて、どうなることやら。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月23日
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やはりエジプトは、その歴史からしてもアラブ文化の中心の一つだ。そこで、ウム・カルスームと並ぶ、アラブ歌手を紹介しておこう。これも伝統的、正統派アラブ音楽だ。弦楽器ウードがそこここに響く。 この歌でも、ハビビ、ハビビと頻繁だ。これは前に書いた通り、若い人には「恋人」、「愛人」と言った意味で使われている。恋人よ!か? いや~、それにしても、歌が長い。 彼もとっくに死んでしまっているが、それでも、その歌を聴く人が多いという。カルスームもとっくに死んでしまっているが聞く人が多い。これもお国柄か? 日本だと、誰だろう?美空ひばり、石原裕次郎、う~ん、こちらは、彼等に比べれば、まだ若い。 次ぎは、最初に戻り、ハイファ・ワハビか、ベリーダンスの音楽をアップしたい。ハイテンポのもので、モダンポップス的なものも加味しよう。 そうすることにより、小説「月の欠片」で登場する「カラムとカシムの作曲した歌」が、いかに今のポップスからは外れたものであるかが分かってもらえるかもしれない。
2010年09月23日
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22日のNYMEX/WTIは、結局、予想外のアメリカでの原油在庫増を主因として26セント安のバレル当り74.71ドルで終った。昨晩が、83セント高のバレル当り75.80ドルだったから、それからは大幅安だ。 昨晩は、需給を遊離した価格上昇に、「もう、良い加減にしてくれと言いたい」と書いたが、予想外の在庫減で1.09ドル下げたことになる。ドル安の中での下げだから結構なことだ。 需給を遊離した状況がいつまでも続いて良い分けが無い。 しかし、「他通貨、特にユーロ圏にとっては4月以来のお買い得だが、価格が上がってしまえば、元の木阿弥ではないか?ドルの総本家アメリカにしてみれば、それは関係無いことだ」と昨晩書いたがそれで下げた分けではない。 アメリカ政府はドル安放置、それが戦略のようだが、そんなことでアメリカ経済の悪化を防ぎたいなどというのはちょっと姑息ではないか?今更、強いアメリカではないが、それなりのリーダーシップを発揮してもらわないと困るのではないか? それにしても、急激なドル安はひどいもんだ。野村財務相も大変だろう。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月23日
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今日はいよいよ大御所ウム・カルスームの登場だ。彼女は神様のような存在だが、ちょっと時代物かもしれない。日本だと、東海林太郎、いや淡谷のり子か。 まあ、伝統的なアラブ音楽ってとこか?前回も書いたが、サウジ人で彼女のファンだった人がいた。彼は、カリフォルニアに留学したようなポップ好きな男だったが、やはり、彼女に郷愁のようなものを感じたのか? イスラム宗主国の人間としてもフィットするものがあるのかもしれない。
2010年09月22日
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午後11時前に価格情報を覗いたら、原油価格は上昇していた。おかしな話だ。NYMEX/WTIが、83セント高のバレル当り75.80ドルになっていたのだ。もう、良い加減にしてくれと言いたい。 またまた、需給を遊離した株と為替の二大金融要因の登場だ。しかも、ヨーロッパの株式市場が軒並み低迷している時にだ。ドルが急激に安くなったからというのが主因のようだ。 なんだかんだと理由を付けるものだ。今のレイトは4月以来の低水準ということだ。原油価格はドル表示だから、他通貨、特にユーロ圏にとっては4月以来のお買い得だということだ。しかし、価格がそれで上がってしまえば、元の木阿弥だ。 そして、ドルの総本家アメリカにしてみれば、それは関係無いことだ。ドル貨での値上がりはそのまま消費者を直撃する。アメリカ政府はもう少ししっかりしなければいけないだろう。 さて、そのアメリカ政府の石油週報が、あと30分後に出される。予想通り、原油在庫が取崩しになるのか?注目だ。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月22日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ミカは思わず受話器を握り締めた。「既にこの世にいないと仰いましたよね」「うん、そうだ。一人は、サウジ・ロイヤルファミリーの重鎮と果し合いをして殺された。一人は斬首刑で刑場の露と消えた」 ハキムはサードから聞いた通りにミカに語った。「何でまた」「その二人は、アルバハのシェイク家に嫁いだサードの妹の息子と、義弟だ。ロイヤルファミリーの重鎮のシェイク家への仕打ちに腹を立てて、二人でその屋敷に乗り込んだんだそうだ」 ミカは、まるで、一昔前のまるでアラビアンナイトの世界のようだと思って聞いていた。「すると、その歌には二人の怨念が詰まっているとか」「いや、そういう分けではない。その歌は、屋敷に乗り込む前に作られたものだ。しかも、曲と詩は、全く別々に、一つの歌になることなど考えずに作られたものだ」 ハキムは、一呼吸おいて話を続けた。「それはそうなのだが、まるで曲と詩がやがて一つの歌になることを想定していたかのように、見事に合っているのだ」「レバノン一流の編曲者、ハキムさんがそう仰るのですから、そうなんでしょうね。そうお聞きすると一度聞きたくなりますね。歌わせて頂くことになるかどうかは分かりませんが、ぜひ一度聞かせて頂けませんか」 ミカは、ハキムがそうだったように事情を聞いて、気が大きく傾いた。今は、そんな歌なら場合によったら歌ってみたいと思っていた。それを聞いてハキムの瞳が輝いた。「ミカ、有難う。それでは、これから音楽ファイルをメールに添付して送るから聞いてくれるかい」 そう言いながら、ハキムはもう机の上に置かれたノートPCを操作していた。メーラーを立ち上げ、ファイルを添付するのは簡単なことだった。「OK」「それじゃ、送るよ」 ハキムの事務所では、光回線を使っているから、多少大きめのファイルを添付したメール送信でもあっと言う間だ。「はいはい。ちょっと待って下さい。私もメーラーを立ち上げますから」 ミカは、早速、机の上に置かれたモバイルPCのメーラーを開いた。「えーと、あっ、これですね。添付ファイルがありますね。それでは、これを開いて見ましょう」 受話器を左手に持ち、右手でファイルをダブル・クリックした。ファイルを開くかどうか聞いてきたので、開くを選択する。すると、静かに音楽が流れ始めた。 リヤドのイブラヒムは、原油を買う度にサイモンのことを思い出していた。サイモンは、買いに出る時に、イブラヒムに電話を掛けて来て、一緒に買って貰うよう協力を求めて来たものだ。イブラヒムは、それをアブドルアジズに告げて、買い支えに入った。時には、喜んで、時には渋々。 時に、昔、働いていたシルバーマンサックスの一員に戻ったような錯覚すら覚えたものだ。今は昔。イブラヒムは、淡々と先物を買っては淡々と売っていた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月22日
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2010年09月22日
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21日のNYMEX/WTIは、アメリカ経済の先行き懸念が再燃して1.34ドル安のバレル当り73.52ドルとなった。ただ、これは昨日で取引がお終いになった10月渡しのことだ。 今日から期近物になる、11月渡しは1.12ドル安の74.97ドルと高かった。大幅安には違いないが、75ドル弱という異様な高みにある。ついさっき価格情報を見たら、上昇に転じていたから不思議だ。 政府統計に先立って発表された民間の石油週報によれば、予想に反し原油在庫は積み上がった。パイプライン漏洩事故の影響は皆無だった。さらにガソリン、溜出油(軽油)まで増加した。 こんな弱気要因なのにどうして上がるのかと思ったら、ドルが対ユーロで更に安くなっていた。きっとこのせいだろう。株式市場は、日経が低下したがその他アジア市場は軒並み高かった。 しかし、本番はこれからだ。ヨーロッパ、アメリカがどう動くか?これまでは昨日のマーケットの余韻というところだろう。さて、ブレントが高いのもそのままだが、78.42ドルとようやく78ドル台まで下げた。 さて、今日はこれから政府の石油週報が出される。予想通り、原油在庫が取崩しになるのか?注目だ。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月22日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は低下していた。NYMEX/WTIは、81セント安のバレル当り74.05ドルだった。でも、これは今日で取引がお終いになる10月渡しのことだ。 明日から期近物になる、11月渡しは75.98ドルと高い。ブレントに至っては79.53ドルだ。ヨーロッパの株式市場が上げていて、ドルが対ユーロで安くなっているのだから、当然の結果か? さて、今日はこれから民間の石油週報が出される。予想通り、原油在庫が取崩しになるのか?注目だ。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月21日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「うん。実は、今度、これまでレバノンではリリースされたことが無いような、芸術的で、確かな哲学的主張の入った曲を世に問いたいと思っているんだ」 ハキムは、まず、ミカの気を引こうと思っていた。「そうですか。いよいよ、ハキムさんの本領発揮と言うことですか。で、どんな曲を作られたのですか」 ミカは、ハキムの溢れるばかりの才能には気付いていたが、ハキムが、これまでは、それをじっと抑えて、ポピュラーになりそうな曲をプロモートして来たことを知っていた。「いや、私の作ったものではない」「えっ。レバノンにそんな曲を作る人がいましたっけ」「レバノン人ではない。サウジ人の作曲だ」「え~。サウジ人ですって。あのイスラム宗主国で、厳格なイスラムの国にですか。信じられませんね」 ハキムはミカの好奇心を刺激することに成功したようだった。「うん。私も最初は信じられなかった。しかも、西部のアルバハの人だ」「アルバハですか」 ミカは、リヤドではなくアルバハと聞いて、多少納得したようだった。「あの地域はシバの女王からの歴史がありますから、そんな文化が息づいているのでしょうか」 ミカは、まだ、何故、そんな話を出したのかを知らない。「うん。そうかもしれない。とにかく、久々に見つけた傑作だと思う」「良い作品と出会えて良かったですね。ハキムさんは、これまで数々のヒットを飛ばして来た実績をお持ちですから、きっと成功されるものとは思っていますが、これまでとは毛色の違ったもののようですから、ちょっと心配ですね。でも、きっと今回も成功されることでしょう。しかし、レバノンに、それを歌えるような歌手がいましたっけ」 ハキムは、話の流れがお誂え向きになって来たと感じていた。ハキムは思い切って単刀直入にミカに頼んだ。「そうなんだ。君の言う通りレバノンには適当な歌手がいないんだ。それで、君に歌って欲しいと思ってね」 この歌を歌うのは、ミカでなければ、いけないと思い詰めていたから、祈るような気持ちだった。 ミカは戸惑っているようだった。 少しの沈黙の後に、ミカが口を開いた。「ハキムさん。今、何と仰いました。私にその歌を歌って欲しいと仰ったんですか」 ハキムは、そんなミカの反応を予期していた。ミカがシンガーソングライターであることは百も承知だ。これまで、他人の作った歌をリリースしたことがないことも知っていた。「そう。無理を承知の頼みだ。この歌を歌えるのは君しかいないと思っている。この曲の成否は君に掛かっている。頼む、是非歌ってくれないか」 ハキムは正直に思いを告げた。「待ってくださいよ。私はシンガーソングライターですよ。その私に他の人が作った曲を歌えと仰るのですか」 思いも寄らないハキムの話にミカは直ぐに首を縦に振ることは出来なかった。「実は、この歌を作った若者達は、既にこの世にいない」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月21日
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2010年09月21日
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午後6時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格は低下していた。昨日の終値が高すぎた反省だろうが、今日は限月が変わる日だということも考慮しなければならない。明日からは11月渡しが期近物となるのだ。 この数年間、コンタンゴ(先高)ばかりだから、限月が変わると同月の比較では下がっても、見かけ上は価格上昇となることが多い。因みに、今、NYMEX/WTIは、10月物が74.18ドル、11月物が75.74ドルだ。 10月物が75ドルを割っても、11月物が75ドルを割るのには相当の幅が残っている。それに、ヨーロッパは軒並み株高、ドルも対ユーロで安いから、更に値を下げる余地が少ない。 更に、今朝書いたように原油在庫が減少するという予測も多い。減って当然という感覚はないから、減れば強気要因になってしまう。おかしなことだが、昨年、今年とそんなことばかりだ。 そして、そのしわ寄せが消費者に及ぶ。これも2004年以降の傾向だ。こんなことは早く解消されなければならないと思う。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月21日
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20日のNYMEX/WTIは、アメリカの株高、ドルの対ユーロ安を主因として1.20ドル高のバレル当り74.86ドルとなった。やはり、株、為替の二大金融要因に引かれたか、と感慨深い。 昨晩、73.55ドルに止まっていたのが、一挙に1.31ドルも上げた。アメリカの原油在庫が増えるのではないかという観測も、押し上げに一役買ったようだ。 株高、ドル安だけでは、浮揚し難かったのを、この観測が後押ししたようだ。アメリカのパイプライン事故が早期回復となったことで、一挙にそのプレミアムがとれたものの、先週の在庫水準だから、その影響が残っているのではないかということだ。 誠におかしな論理だが、そんなものだろう。それにブレントの異常な高さは続いている。WTIより安くて良い筈のブレントが1.11ドル高の79.32ドルだ。 逆値差は、昨晩の4.82ドルから4.46ドルへと縮小したが、大きいことは大きい。最も、これは限月の異なる物の比較だが、同じ11月渡しと比較したところで、3.13ドルとその差は大きい。 産油国にすれば、WTIが不当に安いのだというかもしれない。しかし、もともと需給のファンダメンタルズを遊離した状態で、正当化出来る水準ではないことを肝に銘ずるべきだろう。 株高、ドル安を利した投機のお蔭で高水準が維持されているのだ。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月21日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved.「やあ、イブラヒム、久し振り。元気そうだね」 慎太郎は、イブラヒムと握手をした。今更、アラブ風の挨拶をする分けには行かなかった。スルタンは、イブラヒム、それにスレイマンとアラブ式の挨拶をしていた。「なんとかやっているよ。本当に久し振りだね。シンタロウも元気そうだね」「お蔭様でね」 旧友と打ち解けるのは早かった。会わずにいた年月が嘘のようだった。「今もファイサリア・レジデンスに滞在しているんだけど、部屋を変えてね。それがさ、何とシンタロウの部屋に住むことになってしまったんだ」 ファイサリア・レジデンスと聞いただけでも懐かしさがこみ上げて来るのに、"シンタロウの部屋"などと言われるとそれは一入だった。いつも夕陽を眺めていた、あの部屋の光景が眼の前に浮かんで来た。「それは奇遇だね。希望してもなかなか上手く希望のところに住めないと言うのに」「これもアラーのお導きさ」「運が良かったのか、悪かったのか」「良かったに決まってるさ。友人の住んでた部屋に滞在するというのは、いつでもその思い出に浸れるということさ。それに、何と言っても、綺麗な夕陽、ファイサリア・タワー、清楚な街並み、広大な緑の芝を見れるというおまけつきだ」 慎太郎は、イブラヒムがそう言う度に、それらの光景が一つ一つ明瞭に頭に浮かんだ。お世辞でそう言っているのかもしれないが、慎太郎は嬉しかった。「今度、シンタロウを私の部屋、いや、昔のシンタロウの部屋に招待するよ。是非、来てね」「是非、招待してよ」 慎太郎は、いつか、また、元住んでいた部屋を覗けることが楽しみになった。 ベイルートでは、ハキムがロンドンのミカと連絡をとっていた。ハキムは、カラム、カシムの曲をヒットさせるにはミカに歌ってもらう他は無いと信じていた。「これはハキムさん。お久し振りです。お元気ですか。先日、ベイルートでは大変お世話になりました。ベイルート出身なのに、からきしベイルートのことを知らないのですから、さぞ、驚かれたのではなかったですか。お蔭様で、楽しく、有意義に過すことが出来ました」 ミカは、ハキムをヒットメーカーとしてというよりも、自分に良く似たタイプのアーチストとして慕っていた。「いやいや。ミカがベイルート出身と言っても、ロンドン、パリを中心にして成長して行ったことを知っていたから、驚きはしなかったさ。むしろ、直ぐにベイルートに溶け込んで、まるでベイルートで育ったようになったのには驚かされた。生粋のベイルートっ子よりもベイルートっ子のようだった」 ミカは、ベイルートが気に入っていたから、そう言われて嬉しかった。「そうですか。ベイルートっ子ですか」「そうさ。間違いなくベイルートっ子さ」 ハキムは電話の向こうのミカの表情を想像していた。「有難うございます。ところで、今日は何のお電話ですか」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月20日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved.人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月20日
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午後9時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格は朝とほぼ同じ水準だった。朝以降、グンと上げていたが、それが徐々に下がって、結局、朝に戻った。ヨーロッパの株式市場が軒並み上げているのに良くここで納まっている。 アジアの株式市場は、日経平均がお休み、香港のみ上げということだった。それが、ヨーロッパ各市場の株価が上昇、ドルは対ユーロで安かった。これまでなら、一気にWTIも上げるところだ。 NYMEX/WTIは、11セント安のバレル当り73.55ドルになっていた。朝より1セント安いだけだ。ただ、ブレントの異常さは更にひどくなった。WTIより安くて良い筈のブレントが11セント高の78.50ドルだ。 ついに、逆値差は、今や、4.82ドルまで広がった。ヨーロッパは、大丈夫だろうか?こんな割高な原油を買い続けることが出来るのだろうか?朝も書いたがそれがドバイに影響を与えているのだから困ったものだ。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月20日
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週明けの先物市場は、先週未とほぼ同じ傾向で始まった。週明けとは言っても、いつものことだが、アジアのことだ。それも、まだ株式市場が開かない時点だから、全てこれからと言って良い。 今は、日本時間午前9時になった。株式市場が開いた頃だ。その直前だが、NYMEX/WTIは、10セント安のバレル当り73.56ドルだった。先週末のジリ貧状態が続いている。 目下、投機筋は、ハリケーン被害、株と為替に期待していることだろう。さて、まずアジア市場がどうなるか。注目だ。ドルは対ユーロで少し値を上げた。これも本格的にはこれからだ。 WTIより安くて良い筈のブレントは、相変わらず、7セント安の78.14ドルと高い。前にも書いたが、逆値差は、8月17日に77セントで始まり、今や4.55ドルになっている(先週終値ベース)。 本当に、ヨーロッパでは、何でこんな割高な原油を買わなければいけないのだろうか。しかも、それがアジアの標準原油ドバイにその影響が出るのだから良い加減にして欲しい。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月20日
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レバノンというよりもアラブ世界を代表する歌姫が、ファイルーズだ。勿論、サウジでも絶大な人気を得ている。また、伝統的なアラブ音楽にも属すると言えそうだ。 エジプトのウム・カルスームと並んで、アラブ世界では神様のような存在だ。 アラブの歌は大体長い。そこで、ここでは、比較的短いものを紹介した。ところで、アラブの歌では盛んに「ハビビ」という言葉が出て来る。その意味は「親密な関係」とか「仲の良い関係」ということらしい。 でも、「恋人」とか「愛人」と言った意味で使われている。頻繁に出て来る分けだ。次回は、エジプトのウム・カルスームをアップしよう。サウジ人で、彼女の大ファンがいた。
2010年09月19日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. しかし、この場でスレイマンがアルカイダ・サウジ支部・沙漠のサソリの統領、月の欠片だということを知っているのはアブドルアジズ、スルタンそれにアブドルアジズの使いでスレイマンに会ったことのあるイブラヒムだけだ。月の欠片が誰かそれは一般人の間では最も知りたい謎の一つだ。 スルタンは、スレイマンがサウジに帰っていることをやっと知ることが出来た。この場に招待されているのだから、アブドルアジズは既にそのことを知っていたことになる。 スレイマンはアブドルアジズの企みを見抜き、アブドルアジズを出し抜いた。その憎いスレイマンを何故招くのだ。スルタンは狐につままれたような気持ちだった。 ここには、ロイヤルファミリーのメンバーも散見される。父の関係で内務省、それに治安関係の要人も多数出席している。スレイマンの大胆さもさることながら、スレイマンを招いたアブドルアジズの考えが分からなかった。 今度は、一体何を企んでいるのか、と訝しく思っていた。アブドルアジズはサード国王の追い落としで焦っていることは確かだ。しかし、もし、そのためにスレイマンを使うということであれば、それはかなり危ういことだ。タイトロープ(綱渡り)だ。 スレイマンは、スルタンを見つけ、にやにやと笑っている。隣のイブラヒムは、慎太郎とスルタンを見つけ、手を振っていた。慎太郎もイブラヒムに手を振って合図をした。 二人は、まず、アブドルアジズに挨拶に行った。アブドルアジズは、スルタン、そして慎太郎とアラブ式のハグそしてキスをした。「シンタロウ、良く来てくれた。しかもシェイクまで伴ってくれた。有難う。今日は、ゆっくりして行ってくれ。年に一度の大パーテーだ。だから、思い切って、選りすぐりの食べ物、飲み物を大量に用意している。存分に味わってくれ。羊もさっき調理したものを大量に用意している」 アブドルアジズは上機嫌だった。「シェイク、来てくれて有難う。アルバハのシェイク家と言えば、ここに出席している殆ど全てのものが知っている。特に、子供の頃からコーランの暗誦、読誦で数々の賞を取って来ている、シェイクのことを知らないものはいない。誰もが隣に坐ってもらいたがるだろうが、今日は、義弟のスレイマンも招いている。あそこにイブラヒムと一緒にいるから、まずはあそこに坐って上げてはいかがかと思うが」 慎太郎もいたから、まさか、月の欠片、スレイマンなどと言う筈もない。「シンタロウ。シンタロウもイブラヒムを良く知っているから、一緒にあそこに坐ってはどうかな」「殿下、畏まりました。今日は本当にお招き頂き有難うございました。錚々たるメンバーの中でイードを送らせて頂けるのは大変光栄なことです」 慎太郎は、アブドルアジズに出席したことだけ知って貰えばそれで良かった。アブドルアジズに会釈をすると、スルタンとともに、イブラヒムとスレイマンの席へと向かった。 イブラヒムは慎太郎との再会を喜んでいた。私は慎太郎の住んでいた部屋に滞在しているんだよと言って上げたかった。そんな奇遇を、慎太郎はどう感じるだろうかなどと考えていた。 スレイマンは、ばつの悪そうな表情をしていた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月19日
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2010年09月19日
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先物市場は、未だお休みだ。再開は、日本時間だと明日の早朝午前7時だ。それまでは、動きはない。NYMEX/WTIの先週終値はバレル当り73.66ドルだった。 アメリカのパイプライン漏洩事故で付いたプレミアムは完全に解消となったが、需給からすれば、もともとおかしなくらい高いわけだから、もっと下がっても良い筈だ。需給から遊離して、株と為替で高いだけだ。 目下、投機筋は、ハリケーン被害、株と為替に期待しているところだ。おかしな点は、ブレント価格の異様な高水準にも見える。本来は、WTI より安くて良い筈なのに、それどころか78.21ドルと高い。 逆値差は、8月17日に77セントで始まったが、今や4.55ドルになった。何でこんな割高な原油を買わなければいけないのだ。しかも、アジアの標準原油ドバイにその影響が出ているのだから問題だろう。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリクよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年09月19日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「そうか。そうかなと思っていた。あれは、やはりアブドルアジズの車だったか。良く似た車とすれ違ったので、アブドルアジズかなと思っていた。やはりそうだったか。彼は、今日のような日は忙しい。とにかく人気があるからね。あちらこちらから引っ張りだこさ」 スルタンも忙しかった。サード国王のパーテーにも出席して来た。シェイク・アリムトラック邸にも出向いた。ただ、アブドルアジズとは違って、リヤドは仮住まいだったから、ホストになることは無い。その分、気楽だった。「シェイク。それで、さっき、アブドルアジズ殿下からお屋敷のパーテーに招かれてね。シェイクがまだ行かれてなければお誘いするつもりでいました。いかがですか」 スルタンは着いて早々だったが、すぐにその誘いに応じ、アブドルアジズ邸に行ってくれることになった。スルタンは、アリの方に目配せをした。アリは遠くから笑顔で頷いていた。慎太郎が同様の目配せをすると、アリも同様の反応をしていた。アリは、きっと二人がアブドルアジズ邸に行くことを気付いていたに違いない。隣のショーラの議員は、スルタンとアラブ式のハグをして見送っていた。 「シンタロウ、ここからは私の車で移動しよう。宿泊先は、また、ホテル・ファイサリアだろう。アブドルアジズ邸からは、近いから送って行くよ」 慎太郎は、スルタンの好意に甘んじることにした。「シェイク、有難うございます。それでは、お言葉に甘えさせて頂きます。早速、オスマに帰るように言って来ますから、ちょっとお待ち下さい」慎太郎は、離れたところで席に着いていた運転手・オスマのところまで行ってスルタンの車で移動するから、今晩はそのまま帰って良いと告げた。オスマはスルタンに向かって軽く会釈をしてその場を去った。 スルタンの車は、フセインが運転していた。フセインは、慎太郎に流暢な日本語で挨拶をした。「イード・ムバラク。サー、お久し振りです。リヤドへようこそ」「イード・ムバラク。フセイン。宜しくね」 二人の乗った車は、アブドルアジズ邸に向かって、タイヤを軋ませながら、勢い良く走り出した。 アブドルアジズ邸の広場には、大きなテントが張り巡らされていた。さすがに人気のあるアブドルアジズらしくちょっとした体育舘ほどの大きさがあった。優に一〇〇〇人は入りそうだった。 所狭しとぎっしりと人が坐っている。圧巻だった。がやがやと人声が煩い。あちらこちらから笑い声が混じって聞こえて来る。 二人は、案内されて前の方へと進んで行った。 アブドルアジズはひな壇に坐っていた。遠くから二人を見つけると立ち上がって迎えてくれた。スルタンと慎太郎は、満面の笑顔で迎えるアブドルアジズの方へとどんどんと進んで行った。回りの人の中に懐かしい顔が見えた。イブラヒムだった。イブラヒムも満面に笑みを浮かべていた。 すると、その隣に、月の欠片・スレイマンの顔が見えた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年09月18日
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