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あと30分弱で今年も終わりだ。カウントダウンが始まったと言って良い。さっき価格情報を覗いたら、原油価格は更に下がっていた。しかし、本年ぎりぎりのNYMEX/WTIは、70セント安のバレル当り89.14ドルだった。 そうか、80ドル台割れ無しで今年を終ってしまうのかと感慨深かった。何で物が余っていたのに、どうして80ドル割れにならなかったのかと、首を傾げざるを得ない。 今年の元旦は81.51ドルで始まったが、 どんどんと下がって行って2月5日には71.19ドルとなった。しかし、その後は上昇してしまった。そして、その後、また低下傾向となり、5月20日には68.01ドルまで下がった。 しかし、需給のファンダメンタルズが効いたのはそこまでだった。その後また上昇を始め、結局、70~80ドルのレンジが続いてしまった。何度も書くが、物が余っていたのに、様々な懸念が頭を擡げたのだ。 こんなおかしなことは今年で打ち止めにして欲しいと思う。100ドル原油時代などと囃し立てるのは止めて欲しい。ましてや、投機資金を大量に流入させて煽るのは止めて欲しい。 やがて、2030年には、本当の供給タイトがやって来る。問題にするのは本当にそうなってからで良いだろう。物が足らなくなって、価格が上がるのは道理だ。 それまでは、適当な価格水準で行って欲しい。それが消費者、世界経済のためだ、と考えている。一部の者の儲けのために、石油が使い辛くなっては困る。 来年もそんなスタンスから原油市場を眺めて行きたいと思っている。と書いている内に、あと数分で今年が終るという時間になってしまった。今は、89.19ドル。くっそ~、ほんの僅か上昇してしまった。 ただし、これは日本時間、あとはアメリカ市場に任せよう。それでは、皆さん良いお年を!ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月31日
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街に出ると、今や、歳末大バーゲンだ。売り場では、お正月用のおせちなどが並び華やかだ。ぎりぎりまで営業しているところも、そろそろ売り切らないと大変なことになる。え~い、持ってけと言ったところだ。 そんな、歳末風景を楽しんで来て、今頃、PCに向かっている。歳末大バーゲンとはいかないが、原油価格も低下していた。 30日のNYMEX/WTIは、アメリカの原油在庫が思ったほどには減少しなかったことを主因として、1.28ドル安のバレル当り89.84ドルになった。昨日の37セント安に続いての低下だった。 更に、午後6時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格が低下していた。22セント安の89.62ドルだった。と、どんどんと下がっているようだが、良く考えれば、まだまだ高いことに気付くだろう。 昨日も書いたが、「何ともひどい馬鹿高いままだ。アメリカの需給状況からはとても正当化できる水準ではないだろう」だ。しかも、一昨日は、株高、対ユーロでドル安の中での低下だったが、昨日はドル安ではあったが、株安だった。 ヨーロッパの標準原油、ICEブレントも92.85ドルと、まだまだ異様に高い水準だ。おかしな状況が続いていることには変わりが無い。 アメリカ政府の石油統計では、下馬評通り原油在庫減となったが、その幅が予想より小さかった。ガソリン、溜出油は、予想外のそれぞれ在庫減、溜出油在庫増だった。 ここでは、アメリカの需給ファンダメンタルズは、原油価格が暴騰する筋合いのものではないと書き続けて来た。しかし、昨日の在庫動向は、原油価格の大幅減を呼ぶようなものではない。 馬鹿高い価格水準が見直されたというなら、大変結構なことだが、結局、需給では説明出来ないと言った方が良いだろう。年末の利益確定、株安と考えるべきなんだろう。 投機筋が来年原油価格、100ドルを目指してといることには間違いが無い。来年も滅茶苦茶な原油価格吊り上げが演じられるかもしれない。来年こそ、アメリカ政府の奮起を期待したいものだ。 原油が余っているのに、30ドル台から90ドル台へと上昇した。そんなことが、また起こっては堪らない。しかも、今度は100ドル超え狙いだ。決してそんなことを許してはならないのだと思う。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月31日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スルタンは出鼻を挫かれ、その目はテレビ画面に釘付けになった。画面には、巨大な白亜の建物が半壊となり、黒い煙と赤い炎を空中高く吹き上げている光景が相変わらず写し出されていた。救急車やパトカーのサイレンの音、人々のどよめきなどで、事件を報じるレポーターの声がかき消されそうだ。「シェイク。既に、五〇人を超える死者、一〇〇人程度の負傷者が出ているようです。母とナディアが無事だと良いのですが」 ヤシンは、崩壊しつつあるそのホテルに、昔、母と泊まったことがあった。月の欠片・スレイマン、アブドルアジズ邸に忍び込んで果てた、兄カラムも一緒だった。そして、今、また、たまたま、母がそこに泊まっていた。 すると、レポーターがアルカイダ・イスタンブール支部が犯行声明を出したことを報じた。「やはりアルカイダか」 スルタンはぽつりと言った。ニュースを見た時から、そう想像していた。「スレイマンも関係しているかも知れない」 スルタンは、また、ぽつりと言った。「えっ、兄が関係しているかも知れないですって」 スルタンは、FBIのシュミットや隼人から、スレイマンを追って、イスタンブールに向かったと聞いていた。「実は、私は、FBIからスレイマンがイスタンブールに向かったという情報を貰っていてね」「兄が、母が泊まっているのも知らずに、自爆テロ攻撃に関係したと言うのですか」「その可能性が高い。例え、泊まっているのを知ったとしても同じことだったろう。テロ組織とはそんなものだ」「そんな」 ヤシンは言葉が詰まった。「あっ。シェイク。あれは母ではないですか」 ヤシンはテレビ画面を指差した。そこには、崩れかかったベランダにしがみつく二人の女性の姿が映し出されていた。確かにラミアらしかった。殆ど倒れんばかりになっている女性を懸命に支えているのが、ナディアのようだった。「あれはナディアですよ」 ヤシンは、二人が生きていたので、ひとまずホッとはしたが、命の危険に晒されている状況のようで気が気では無かった。CNNは、その光景を懸命に報じていた。レポーターの声も一段と高くなっていた。「こんな風に報道されているのですから、一刻も早く救出してほしいですね。はしご車が来れば、直ぐでしょう。消防や警察も、宿泊者の救済で懸命なんでしょうけど。被害はどんどんと広がっているようで心配です」 ヤシンは、スルタンが来たら、ああしよう、こうしようといろいろと考えてはいたが、突然の事件で、全てご破算だった。「アラーよ。あの二人をお救いください」 ヤシンは懸命に祈っていた。 ナディアは、煙を避けて、ラミアの体を抱え、ベランダから身を乗り出していた。近くをヘリが飛んではいたが、ヘリも燃え盛る炎を避けざるを得ない。ましてや、取材用のヘリでは救助活動は無理だ。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月30日
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29日のNYMEX/WTIは、強気、弱気が交錯したが、結局、37セント安のバレル当り91.12ドルで終った。昨晩の90.99ドルよりは僅か上昇して終った。91ドル台という重みを残してしまった。 何ともひどい馬鹿高いままだ。アメリカの需給状況からはとても正当化できる水準ではないだろう。それでも、株高、対ユーロでドル安の中での低下だから、評価しなければいけないのか? ヨーロッパの標準原油、ICEブレントは24セント安の94.14ドルと、まだまだ異様に高い水準だ。WTIとの逆値差はまた開いた。おかしな状況が続く。 終値後に発表となった、アメリカで民間の石油統計は、下馬評とは全く逆の原油在庫増、ガソリン在庫減、溜出油在庫増だった。これは、大変な弱気要因だと思うが、投機筋はそうとらないことだろう。 この中では、ガソリン在庫減を強気要因とするに違いない。しかし、それは辛い。ガソリン生産量が僅かだが減っているからだ。しかも、原油在庫の増加は300万バレル強と大幅だし、原油輸入減少、製油所稼働率が上がっている中での減少だ。 それに溜出油は増産しているものの在庫が増えた。これは、寒気による暖房需要増よりも、トラックなどの運休による需要減が上回ったと言うことではないか?まあ、これまでずっとそうだから言っても始まらないが・・・ それに、そう言われればその通りだが、まだ政府統計が発表になっていない。政府統計では違う数字になる可能性もあるのではないか?ということで政府統計を待たなければならない。 そして、政府統計でも同じ結果だったらどうなるのか?それはこれまでのパターンからすれば無視だ。何のことは無い。都合の良い時だけ強気要因にして弱気は無視するということだ。 それもこれも原油価格、100ドルを目指してということだから、ひどいもんだ。昨年、今年と原油が余っていたのに、原油価格は30ドル台から90ドル台へと上昇した。こんなことが罷り通って良いのだろうか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月30日
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午後10時半頃、価格情報を覗いたら、原油価格が低下していた。とは言え、まだまだ恐ろしいほど高い水準にある。NYMEX/WTIは、50セント安のバレル当り90.99ドルになった。 株高、対ユーロでドル安の中での低下だから、投機筋の動きらしからぬ動きだ。さすがに修正局面に入ったのか?それなら良いのだが、そうではないのだろう。 ヨーロッパの標準原油、ICEブレントは12セント安の93.82ドルへと低下していたが、まだまだ異様に高い水準だ。WTIとの逆値差は一体いつまで続くのだろうか? 今日は、終値には間に合わないが、アメリカで民間の石油統計が発表となる。下馬評では、原油在庫減、ガソリン在庫増、溜出油在庫減というところだ。まあ、季節からすればそうだろうが、投機筋は強気ととるのだろう。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月29日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月29日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「ヤシン。いや、ヤシン様がシェイク家の・・・」 ようやくカイスが喋った。「そうです。お前は良くぞ助けてくれました。こちらがそのシェイク家の惣領のシェイク・スルタンです」 カイスは目を丸くして、一旦のけぞると、直ぐに、そこにひれ伏した。「カイス、頭を上げてくれ。ヤシンを助けてくれて有難う」 スルタンは、カイスに手を差し伸べた。カイスは言われるままに頭を上げ、スルタンの手を受け止めた。「はは~。畏れ多いことで」 カイスは、スルタンの手を手の平に載せたまま、また、頭を下げてひれ伏してしまった。 沙漠のサソリの統領、月の欠片・スレイマンは、足早に遠ざかりながら、小高い丘の上にそそり立つイスタンブール・ヒルトンを見上げていた。 ふと、自爆テロがあることを滞在中の母ラミアに知らせることが出来なかった無念さがスレイマンの脳裏をよぎった。スレイマンは強く頭を振って、その考えを消し去ろうと試みた。自分は、大義を貫くために血縁を断ったのではないか、そう言い聞かせていた。しかし、そう簡単に割り切れるものでは無い。スレイマンは運命の皮肉を恨むしか無かった。スレイマンは、もう一度、頭を振ると、この白亜の巨大な建物が爆発とともに崩れ去る光景を頭に描くよう努めていた。ようやく、その光景が描かれると、そこにヤセミーンとイゼルの清々しい笑顔が重なった。途端に、大音響が起き、イスタンブール・ヒルトンが大きく揺れた。崩れ去ることは無かったが、数度の爆発で、建物の一部が崩壊し、火の手が上がった。見る見るうちに、建物の半分ほどが黒い煙と赤い炎に包まれた。建物のあちらこちらから悲鳴が上がった。逃げ惑う声、客を誘導する声、怒声、周囲は一挙に騒がしくなった。遠くの方からは、救急車とパトカーが駆けつける音が聞こえてきた。そして、それがどんどんと近くなって来る。様々な方向から、それがこだまのように波を打って押し寄せて来た。静寂だったヒルトンは、今は、まるで阿鼻叫喚の地獄絵のようだった。 ヤシンは、断崖の上の城の中で、テレビを見ていた。ついさっき始まったCNNのトップニュースは、イスタンブールの自爆テロだった。 自爆テロの対象が母ラミアの滞在しているイスタンブール・ヒルトンであることが判ると身を乗り出した。半壊状態で火を噴いている光景からすると、相当数の死者が出たと思われた。ヤシンは、その中に母ラミアそれに召使のナディアが入っていないことを祈っていた。 そこに、ファリファ、カイスに伴われて、スルタンが入って来た。ヤシンは、スルタンがやがて現われるに違いないと思っていたので、スルタンへの対応を入念に考えてはいたが、テレビ画面のイスタンブールの光景に完全に気が奪われていた。「シェイク、大変です。母の滞在しているイスタンブール・ヒルトンが自爆テロで炎上しています」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月29日
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今頃、昨日の終値でもないが、遅ればせながら書き留めておこう。28日のNYMEX/WTIは、ドル安、アメリカ東海岸の寒波などを主因として49セント高のバレル当り91.49ドルになった。 こう一般的解説を書くと、日替わりの強気、弱気要因に呆れていることだろう。特にアメリカの寒波については、時には暖房油需要が増えるに違いないからと見られ、時には、飛行場閉鎖、トラック立ち往生による需要減と受け止められる。 まあ、その時、その時のムードで強気になったり、弱気になったりと忙しい。とは言え、それぞれ、やがて需要統計に明瞭な形で出る筈だ。そして、結局、在庫変動へと影響を与える。 しかし、統計を待たずに即反応する。おかしな世界が展開されている。それよりも、投機筋が100ドルに群がり始めたと言った方が分かり易い。それに彼等の得意とする株価、為替だ。 ぐずぐず言うよりも、ドルが対ユーロで安くなり、株価が上がったからだろうというのが分かり易い。それが昨年、今年の状況だ。しかも、物が余っていたのにだ。呆れて物も言えない。 午後5時半頃のWTIは、ほんの僅か8セント安のバレル当り91.41ドルになった。今日はずっと高めだったが、ようやく息切れしだしたか?ICEは12セント安の94.26ドルになっていた。 それにしても、ひどい高さだ。一時は95ドル近い水準にまで上昇していたから、それに比べればましになった。シティの投機筋は何を考えているのか?と書いたが、100ドルを狙っていることは明らかだ。 困ったことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月29日
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前に、ここでPDFソフトの不具合は書いた。それは、結局、未だに解決していない。このまま問題は来年に持ち越しになりそうだ。関連の会社に八方手を尽くして聞いても、駄目だった。 ソフトがインストール出来ないということは、それ自体が大きな迷惑だが、肝心の小説「月の欠片」のアップに影響を及ぼしているから困りものだ。 問題点は、結局、仮想プリンタが有効にならないことにありそうだ。しかし、その後、同様のJPEGに直接変換するソフトでも発生しているから問題は大きい。 JPEG直接変換も仮想プリンタを使うから同じ原因だろう。どうしてかは分からないが、いずれ、これを解明しなければならない。この忙しいのにと思わないでもないが、仕方がない。 ユーザーのアクセス権にも問題がありそうだ。考えられるのは、この仮想プリンタソフトをインストールするには、あるいはプリンタードライバーをインストールする際のアクセス権だ。 年末はじっくりとこれに取り組めれば良いが時間は無い。年末年始は大寒気団が居座るようだし、その中で移動しなければならないとなるとますます条件は悪い。 何とも最早困ったことになってしまった。小説の執筆はそんなことには関係なく、進めるべきだし、その筈だが、ちょっとした障害が、意欲をそぐということは大いにありえることだ。 快調に書き進めている時だけではない。かったるい時もある。そんな時にちょっとした障害が水を差すこともあるだろう。結構、人間の心理は微妙なものだ。 実際、ここのところ、PDF変換、JPEF変換で躓いているが、ついついこれが億劫で、遅筆になってしまう。何て、人のせいにするなと言うことだろうが、私はそんなに強くはない。 つい、ソフトがかったるくてと言いたくなってしまう。まあ、来年からはそんなことの無いようにしたいものだ。雨が降ろうが、槍が降ろうが、突き進む。う~ん、本当にそうなれるかな?人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月29日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月29日
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午後9時頃に価格情報を覗いたら、原油価格は上昇していた。「風が吹けば桶屋が儲かる」とばかりに、100ドルに群がり始めたのだろう。と書いたが、何のことはない、ヨーロッパの株価が上がり、ドルが対ユーロで安くなっていた。 何だ、何だ、またまた株と為替の二大金融要因か、と言ったところだ。投機資金の更なる流入は、いま少し先か?今は、じわっと上がってNYMEX/WTIは30セント高のバレル当り91.30ドルだ。 それでも、未だ15年12月渡しも91.88ドルに止まっている。そうか、これで買っておけば、いずれ100ドルを超えた場合には大儲けになるではないか?と考えるかどうか?まあ、いずれにしてもおかしな世界だ。 消費者、世界経済無視も甚だしい。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月28日
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午後4時前に価格情報を覗いたら、原油価格はほぼ昨日の水準になっていた。昨日は、今朝書いた通り、中国の利上げを嫌気して僅か下げたが、その後更にさがって、また上げて、そしてこの水準まで下げた。 しかし、信じられないほどの強気で市場は満ちている。昨日はちょっと下げたが、近々100ドル原油との声が上がっているから、それを見込んで投機資金が大量に先物市場に流れ込むことだろう。 今朝も書いた通り「風が吹けば桶屋が儲かる」だ。そして、物が余っているのに、原油価格が100ドルになれば、さすがに「原油に対する投機の可否」についての議論が上がることだろう。 消費者、世界経済を考えれば、当然そうなるだろう。いや、ならなければならない。アメリカ政府が愚か者と怒鳴られる日は近い。来年はそんな日が現われるのだろうか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月28日
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今日は、陽が出て、穏やかな師走だ。しかし、吹く風は冷たい。特に寒暖の差が激しいから、体調を崩さないよう気をつけよう。そして、大晦日、新年に備えよう。 さて、「風が吹けば桶屋が儲かる」と言う諺があるが、広辞苑によれば、その心は、「風が吹くと砂ぼこりが出て盲人がふえ、盲人は三味線をひくのでそれに張る猫の皮が必要であり、そのため鼠がふえて桶をかじるので桶屋が繁盛する。思わぬ結果が生じる、あるいはあてにならぬ期待をすることのたとえ」とある。 おお、そうだったのかと今頃感心している。これを見てちょっと勘違いをしていたかも知れないと思っている。「思わぬ結果、あてにならぬ期待」ということだったとは。こちらは単に因果関係を表わす諺と思っていた。 しかも、「風が吹くと飛んで来た物に頭などをぶつけて死ぬ人が出る。そうなれば、棺桶(江戸時代の庶民は桶を使っていた)が必要になる」などと聞いていた。耳学問も時には誤りがあるものだ。反省ザルでは無いが「反省」だ。おっとちょっと古かったかな。 ということで、今日は、この諺を引用して、投機家達の強気、弱気解釈を嘆こうかと思っていた。つまり、「風が吹けば桶屋が儲かるではないが、市場では強引にあちらこちらから強気あるいは弱気要因を見つけようとする」だ。 27日のNYMEX/WTIは、中国の利上げ発表を主因として51セント安のバレル当り91ドルになった。と、一般的解説をいつもの通りまず紹介してやれやれと思っている。 中国が台風の目であり、ずっと強気要因の中心にあったから、金融引締め、利上げ、需要減退観測という繋がりは考えられないことではないし、妥当なのかもしれない。しかし、そのぶれはひどすぎないか? 需要というなら、需要統計を見てじっくりと判断すべきではなかったのか?それも中国を含めた全世界の石油需給統計(正確には推計だが)で判断すべきだったろう。これは、昨年、今年とずっと言い続けてきたことだ。 しかし、昨年、今年と、需給のファンダメンタルズを遊離して、原油価格は暴騰した。それは、中国、その他の様々に市場に投入された需給ファンダメンタルズから離れた種々の強気要因のせいではなかったのか? そう考えれば、市場参加者は、まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」的思考回路で行動を続けたからではないか?と書こうと思っていた。最初に戻れば、「思わぬ結果、あてにならぬ期待」で良かったのかもしれない。 ただ、それが、物が余っているのに思ったように原油価格を吊り上げたわけだから、「思わぬ結果、あてにならぬ期待」が「思ったような結果、あてになった期待」となってしまった。 誠に奇妙な世界が展開している。現に、また、原油価格が上昇を始めた。「風が吹けば桶屋が儲かる」は誠に皮肉な諺だ。本当に、風が吹いて桶屋が儲かったのだ。そして、消費者、世界経済は打撃を蒙った。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月28日
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今日は、ようやく、午後11時過ぎにPCに向かうことが出来た。やはり師走だ。ばたばたと何かと忙しい。 見回すと、日本は既に年末年始の休暇に入ったという感がある。電車は空いているし、そこここで師走らしさが漲っている。ヨーロッパ、アメリカは、打って変わってX'masが終り、臨戦態勢だ。 WTI価格は当初ぐんと上昇したが、その後、低下した。目下、バレル当り91ドルラインでの攻防が続いている。90ドル台に沈んだり、91ドル台に戻したりと忙しい。 ICEは、93ドル台と未だに高い。さあ、これからどう動くのか?強気筋の動きが一段と激しい。困ったものだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月27日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. アブドルアジズが治安部隊を派遣したところで、こんな足場の悪いところでは、制圧は難しいだろうと思われた。第一、こんな寒い時には、とてもではないが、リヤドの兵隊は動きがとれない。リヤドの冬は、零度を下回る時さえあるが、この辺りの寒さは、比較にならないほど寒い。雪や霙なども、到底リヤドでは想像出来ないほどのものだ。装備が十分でなければ、凍死してしまうかもしれない。 スルタンは、あるいは、アブドルアジズはその精鋭部隊とともに、アルバハのシェイク家からリヤドへと召集されたムハンマド達を、その先兵として派遣してくるかも知れないなどと考えていた。アブドルアジズは、平気で、制圧のために身内を使ってくるだろう。間違えても、身内を派遣して、仲間内の争いにするのは可哀そうだなどと考えはしないだろう。そんな優しい筈はない。「仲間内か」 スルタンは思わず呟いた。「シェイク。今、何か仰いましたか」 ファリファは、城の門のチャイムを鳴らしながら振り向いた。「いや、何でもない。独り言だ」 中から守衛の声が聞えた。「こんな時間に誰だ」「ファリファです」「ファリファ様、これはどうも。直ぐに開けますので、お待ちください」 守衛はファリファと聞いて、慌てて門を開けた。 門の向こうには、城の玄関に通じる道が続いていた。崖の上は、それほどのスペースがあるわけではないので、それほど長い道ではない。道の両側には、整然と木々が植えられている。「ファリファ様、城の者には、いらっしゃったことを、直ぐにお伝えしておきます。玄関に着かれるまでには、扉が開きます」「有難う」「それでは、失礼します」 守衛は、そう言うと、直ぐにインターフォンを取り上げて、喋り始めた。「シェイク。それでは、参りましょう」 ファリファは、スルタンと一緒に玄関の扉に向かって歩き始めた。 玄関が近づくと、重々しい音を立てて扉が開いて、中から中老の男が顔を出した。「ファリファ様、ようこそ。こんな足元の覚束ない時にいかがされましたか」「カイス。シェイク・スルタンがお見えになって、ヤシン様にお会いしたいと言うことです」「えっ、今、何と仰いました。ヤシン様と。あのヤシンが」 カイスは、戸惑っていた。自分の助けたあの若者がリーダーのファリファ様が様を付けて呼ばなければならない方だと言うのか。一体、彼は何者なのだ。「ヤシン様は、シェイク・スルタンの弟君だったのです。私もお聞きして驚いているところです」 は、驚いて声も出なかった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月26日
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2010年12月25日
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先物市場は、X'masのところもそうでないところもお休みに入った。アメリカは一昨日からX'mas気分で商いは少なかったようだ。だから、恣意的に市場が動きやすかったと言える。 そんな中で、稼動していた市場から見ると、WTI価格は低下傾向で終ったようだ。とは言え、バレル当り91.38ドルと高い。ロンドンICEの取引では、90.89ドルまで下がった。 そのICEでは、あの異様に高い北海ブレントが終値の94.25ドルから93.46ドルへと下げた。それでも、馬鹿高いことに変わりがない。WTIより安くても良い筈なのにこれだから、シティは狂っているとしか言いようが無い。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月25日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマンは、アルカイダの下部組織の仲間と言うよりも、自分の身を組織に捧げた美しくも可憐な女性を哀れんで、手を握り締めたというのが正直な気持ちだった。 統領としては、そんな感情を抱いてはいけないことは、十分に承知していたが、そこが月の欠片、スレイマンの限界でもあり、組織の中で慕われているところでもあった。ヤセミーンはムスタファとは違う何かを直感的に感じ取っていた。「スレイマン様。統領に、ヤセミーンとイゼルの最期をお伝え願います。潔い最期だったと」 ヤセミーンとイゼルは、制服の男の方にゆっくりと歩いていった。制服の男は、二人の仲間に違いないと思われた。暫く前から、ヒルトンに従業員として潜入していたのだろう。スレイマンがその男を見ると、その男はスレイマンに軽く会釈をしていた。 ヤセミーンとイゼルは、男のところに着くと、スレイマンの方を振り返った。二人の顔には、清々しい笑顔があった。 三人の姿が廊下の向こうに消えると、スレイマンは足早にさっきの勝手口に向かった。 勝手口には、ハーミト、メフメトの二人が立っていた。まだ、交代までには時間がありそうだった。「スレイマン様、どうも先ほどは有難うございました。いつもお目に掛けて頂いて光栄です」 二人は、スレイマンがサウジの地方豪族の息子と伝え聞いていた。そして、スレイマンの気前の良さから、それは間違いのないことだと確信していた。「いやいや。たいしたことはしていない。こちらこそ、いつも迷惑を掛けて来た」 そう言いながら、スレイマンはさっと、二人に最後のチップを手渡した。二人はにやにやしながら、それを受け取った。「いつもいつも済みません」 二人は声を揃えて言った。「行ってらっしゃい」 足早に遠ざかって行く、スレイマンに呼び掛けた。 スレイマンが見えなくなると、二人はそっとチップを確かめた。いつもは一〇ドル札だったが、それは一〇〇ドル紙幣だった。二人は、目を丸くして見詰め合った。 ドル紙幣は、一〇ドルも一〇〇ドルも同じ大きさだったから、貰った時には、二人ともいつもの一〇ドルだと思っていた。二人ともそうだったから、間違えた筈はない。二人とも、しまうのを忘れて、呆然とその紙幣を眺めていた。 アルバハのスルタンとファリファは、ヤシンの居る城の前まで辿り着いていた。その城は、谷に掛かった吊り橋の向うに聳え立っていた。周りは深い霧で包まれていたが、その霧の上に搭、館など高い部分を覗かせていた。 スルタンとファリファはゆっくりと、慎重に吊り橋を渡って行った。やがて、ファリファのフラッシュライトが城の門を照らし出した。「シェイク。大丈夫でしょうか。お足元をしっかりと見てください」 ファリファは、スルタンの足元を照らした。スルタンは、吊り橋が思ったより華奢なものであることが分かった。「ファリファ。有難う。お蔭で、ようやく、城に辿り着くことが出来た。それにしても足場の悪いところばかりだった」 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月24日
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アメリカは完全にX'mas休みに突入した。ヨーロッパも基本的にそうなのだが、ICEは動いている。こちらは立会いが無く電子取引だけだから、そうなのだろう。 そんな状況の中だが、ICEではWTIが更に値を伸ばしている。正確には一度91ドルを割ったが、盛り返して、今は4セント高のバレル当り91.55ドルだ。ヨーロッパベースだからそんなものか? 投機筋はとにかく需給には関係なく、昨年、今年と、これまでにずっと値を伸ばしてきているから、何をかいわんやだが、短期間で100ドルに持っていきたがっているようだ。 そのためには、年内に92ドルにしておきたいということのようだ。それはそうだろう。しかし、そうなると、あの旧大投資銀行の来年後半に99ドルよりもペースを上げようということだから、呆れる。 ヨーロッパ株式市場は、弱含みのようだが、それともICEの動きは離れて動き始めた。まさに、92ドルが先にありという風に見える。「不当、不公正な価格暴騰は、直ぐに底が割れる」と書いた。 本当に「ここのところの異様さは近々、きっと是正されることだろう」となるか興味あるところだ。 あの異様に高い北海ブレントは、ほんの僅かだが、下げ始めた。それでも、まだ94.19ドルと馬鹿高い。これがダウンしてくれないと、アジア向けのドバイの高騰も収まらない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月24日
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23日のNYMEX/WTI(終値)は、アメリカ原油在庫の大幅減少、経済指標の好転を主因として1.03ドル高のバレル当り91.51ドルになった。とまず、一般的な解説を紹介して、困ったことだと思っている。 需給のファンダメンタルズからすれば、90ドルは考えられないと言ったのに、価格は上昇するばかりだ。一体どうなっているのだ。昨年、今年とこんなことばかりだったが、どんどんとそれが嵩じている。 昨日も書いた。「膨大な在庫を抱えれば、それを削減するのは急務だ。それに、年末の節税対策もある」。在庫の絶対水準も供給タイトを懸念するような水準ではない。 まあ、株と為替が高いから、それで勢いに乗って、ちょっとしたX’mas景気を盛り上げようということか?それにしては、やり過ぎだ。誰かが、その擬似需給ファンダメンタルズを見破るに違いない。 不当、不公正な価格暴騰は、直ぐに底が割れる。ここのところの異様さは近々、きっと是正されることだろう。 それにしても、北海ブレントは、またまた異様な上昇を続けた。62セント高の94.27ドルだ。それに連れて、アジア向けのドバイがまたまたひどい高さになった。90.99ドルと91ドル超えが近い、信じられない水準だ。 ヨーロッパでは、よりひどい目に会っているのに、メディアなどではあまり騒いでいないようだ。アメリカでは、既にガソリンの小売価格がガロン当り3ドルを超えたことから、大問題になりつつある。 こちらの方が先に警戒水域を超えた。X’masシーズンに消費者の懐を直撃した分けだから、それは大変だ。当たり前のことだが、アメリカではドル安のメリットなどない(笑い)。 放って置けば、オバマ政権に更なる、真摯な打撃を齎すことになるだろう。オバマさん、しっかりしなければ!!一刻も早く、あの貪欲な旧大投資銀行の手から消費者を救わなければいけないのではないか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月24日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月23日
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22日のNYMEX/WTI(終値)は、アメリカ原油在庫の大幅減少を主因として66セント高のバレル当り90.48ドルになった。とまず、いつもの通り、一般的な解説を紹介して、またまたやれやれと思っている。 需給のファンダメンタルズからすれば、90ドルは考えられないと言ったが、90ドルを超えてしまった。まあ、昨年、今年とこればかりだが、どこかが狂っているとしか言いようが無い。 膨大な在庫を抱えれば、それを削減するのは急務だ。それに、年末の節税対策もある。しかも在庫水準は未だに昨年よりも多いのだから、信じられない高騰だ。 まあ、株高、ドル安の二大金融要因が効いたと言うことだろう。そして、擬似需給ファンダメンタルズがまことしやかに受け入れられたということだ。確かにアメリカの石油需要は着実に回復して来ている。 17日の週も対前年比約4%増だった。しかし、昨年の水準が決して高いとは言えない水準であることなど考えない。とても90ドル超えを正当化出来るレベルではない。 「言うだけ無駄かもしれないが、アメリカの在庫は未だに高い」と言ったのに、全くそんな感覚を持っていなかった。原油、ガソリンともに昨年同期を上回っているし、溜出油も急速に昨年並みになって来た。 「需要期の在庫減少などは、昔なら当然のことだ」と書いたが、これも全く無視されている。因みに、昨年同期は原油、ガソリン、溜出油の全てが在庫取り崩しになっていた。 昨年は、原油が480万バレル、ガソリンが90万バレル、溜出油が300万バレルの減少だった。それに対し、今年は原油が530万バレル減、ガソリンは240万バレル増、溜出油が60万バレル減だった。 在庫水準は原油、ガソリンが、未だに昨年以上、溜出油だけは昨年より少ないが、その差は僅か60万バレルへと縮小した。これで見ればとても、供給タイトとは言えないだろう。 それにしても、北海ブレントは異様な上昇を続けている。45セント高の93.65ドルだ。これはひどい。一体全体どうなっているのか? それに、アジア向けのドバイがまたまたひどい高さだ。結局、ドバイも更に続伸して90.72ドルだ。いやはや、驚き、桃の木、山椒の木と言ったところだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月23日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ちょっと歩いてハーミト、メフメトの二人が見えなくなると、ヤセミーン、イゼルの表情が変わった。急に緊張感が漲った。「沙漠のサソリの統領・月の欠片、スレイマン様。お手引き有難うございました。お蔭様にて、これから私達は、名誉ある仕事に挑むことが出来ます」 さっきのまるで女子高生のようだったヤセミーンは消え去って、今は、使命感に燃える闘士のようなきりっとした姿に変わっていた。イゼルもそうだった。「ムスタファからお前達の使命は聞いている。成功を心より祈っている」 スレイマンはその変わりように圧倒されていた。沙漠のサソリには、ヤセミーン、イゼルのような自爆テロリストはいなかった。スレイマンには多少の戸惑いがあった。「私達はこれから、統領ムスタファの指示通り、このヒルトンの心臓部に行き、ユーティリティを爆破します。爆発そのものも相当の破壊力はありますが、ガス爆発も誘発して、より大規模な被害を与えることになります。恐らく、この建物は倒壊するものと思われます。スレイマン様にも、出来るだけ早く、ここから退去して頂きたいと思います」 ヤセミーンはきっぱりと言った。「有難う。既に私は退去の準備は出来ている。お前達が成功するよう最後まで協力しよう」 スレイマンは、ユーティリティまで着いて行って、邪魔者が入れば排除してやろうと思っていた。「お気持ち有難うございます。しかし、これまでのご協力だけで十分でございます。もう直ぐここに私達の仲間が参ります。ご心配はご無用でございます」「そうか、そうであろうな。ムスタファは用意周到だと思う。余計なことを言ってしまった。それでは、私はその者達がやって来たところで、退去しよう」 スレイマンは、ヤセミーンの目を覗き込んだ。ヤセミーンは、覚悟をした、全てが吹っ切れたような顔をしていた。スレイマンはそこに清々しささえ感じていた。ヤセミーンにはスレイマンの優しさが素直に伝わったようだった。「スレイマン様。私達は、もう直ぐ天国に参ります。こんな幸せなことはありません。私の身寄りは既に誰もおりません。皆、イスラエルの犠牲になってしまいました。思い残すことはありません。イゼルは、家族のために身を捧げるつもりでおります」 スレイマンは、イゼルの顔をみた。イゼルは頷いていた。「イゼルは私と違い、このトルコの貧しい家庭の長女として生まれました。統領は、イゼルが身を捧げる代わりに、彼女の家族の面倒を見てくれることになっています。有り難いことです。そして、何よりも、彼女も私も神に召されて天国に行くのですから」 ヤセミーンは、これから死地に出向くために、自分達の心を整理するように、スレイマンにそう語った。自分達に覚悟を言い聞かせている風でもあった。スレイマンは黙ってそれを聞いていた。 すると、廊下に靴音が響いて、廊下の突き当たりにヒルトンの制服を着た男が現れた。「スレイマン様。本当に有難うございました」 ヤスミーンはスレイマンの手を握り締めた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月22日
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21日のNYMEX/WTI(終値)は、アメリカの寒波、株価上昇、ガソリン先物の上昇を主因として45セント高のバレル当り89.82ドルになった。とまず、いつもの通り、一般的な解説を紹介して、やれやれと思っている。 「90ドルに向かって上昇するには無理があるのではないか?」と需給のファンダメンタルズからすれば言えたのだが、上昇傾向は止まらない。どこかが狂っている感じだ。 昨日も書いたが、「世界的に見て、供給能力が過剰であると言うのは致命傷の筈だが、昨年、今年にかけて原油価格が二倍になった」。いかにも不思議な展開だ。 まあ、昨日の株高、それに上下動をしているが、基本的なドル安だから、いつもの通り、二大金融要因が効いたと言うことだろう。そして、またまた擬似需給ファンダメンタルズが出始めた。 終値後だが、アメリカ民間の石油統計が発表となり、原油が予想を上回る約580万バレルの取崩し、それにガソリンも200万バレル強の取崩しだと囃し立てた。それで、一時は90.06ドルにまで値を伸ばした。 その後、修正されて、現在は89.94ドルとなっているが、未だ高いことは高い。それに、昨日から二月渡しが期近物になったから上記の通り45セント高と書いたが、限月関係なく終値だけを比べれば、1.01ドルの上昇だ。 修正も一時的かもしれないので、言うだけ無駄かもしれないが、アメリカの在庫は未だに高い。原油、ガソリンともに昨年同期を上回っている。むしろ、心配していた暖房油の入った溜出油(軽油)が増えてホッとしているくらいだ。 更に、需要期の在庫減少などは、昔なら当然のことだ。今は、投機筋がその通常の現象を強気要因として使う。まあ、本当におかしな状況だ。 昨晩も「結局は、株高、ドル安の二大金融要因が支配していると考えた方が良いだろう」と書いたがその通りだ。 それにしても、北海ブレントは異様な上昇を続けている。46セント高の93.20ドルだ。ひどいもんだ。冗談だが、100ドルの声も聞こえて来そうだ。しかし、冗談とは言ったが、真剣に考えているところもあるようだ。 投機筋によれば、来年末までに99ドルにならないと、投機の儲けは無いということのようだ。もう、勘弁してよ、大儲けのことばっかりで、少しは世界経済、そして石油の将来のことも考えてよ、と言いたいところだ。 それに、アジア向けのドバイがまたまたひどい高さだ。結局、ドバイも更に続伸して90.60ドルだ。そもそもWTIより高いのがおかしいのに、これだから困ったものだ。こちらはブレントの影響が大きい。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月22日
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2010年12月21日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ヒルトンの勝手口にもチェックポイントはあるが、正面に比べれば簡素なものだった。それは、勝手口には一般車両の進入がなかったからだ。訪れる人間も限られている。 裏門から入って勝手口まで歩いて来るのは、厨房関係者や取引先などに限られる。裏門でも、チェックはするが、商用車両が中心だ。取引先、知り合いなど徒歩の者と、ごく少数の宿泊客が裏門を通ったが、それほど厳しいチェックは無かった。 スレイマンは、勝手口のガードマン、ハーミトとメフメトが二人の若い女性と話しているのが目に留まった。二人は、スレイマンの姿を見ると、陽気に手を振って迎えた。 若い女性達は、まだ、高校生くらいにしか見えなかった。二人とも、あどけない顔をして、ビニールのジャンバーにジーンズという若者らしい出で立ちに身を包んでいた。 スレイマンには、その女性達が自爆テロリストとはとても思えなかった。しかし、他には、それらしい姿が見えなかった。ハーミトが"スレイマン様"と呼びかけると、その若い女性達が満面の笑みでスレイマンを見た。まさか、と思ったが、そのあどけない顔をした女性の一人が声を掛けてきた。「スレイマン様ですね。ヤセミーンでございます」「おう、ヤセミーンか、良く来たな」 スレイマンはヤセミーンと握手をした。手の感触はどこまでもふわふわと柔らかい。「イゼルです」 続いて、隣の女性もスレイマンに手を差し出した。「おう、君がイゼルか。噂には聞いていたよ。よろしくね」同じように柔らかな感触だった。 ヤセミーン、イゼルと言うのは、ムスタファの伝えて来ていたとおりの名前だった。イゼルの手を握ったまま、もう一度、スレイマンは、ヤセミーン、イゼルの姿を見た。にこやかな笑顔が印象的だ。スレイマンが手懐けていなくとも、ガードマンは彼女達が自爆テロリストなどとはとても思い付かないことだろうと思えたくらい、テロと言う言葉からはほど遠い姿だった。「ハーミト、メフメト、ご苦労様」 スレイマンは、今度は、ハーミト、メフメトと軽く握手をした。いつの間にか、スレイマンは小さくたたんだ紙幣を手に持ち、握手の時に、二人に渡していた。「スレイマン様。いつも済みません」 二人は、それをそのままさっとポケットにしまった。 「ヤセミーン、イゼル。それでは、まず、美味しい料理でもご馳走しよう」 スレイマンは、二人を従えて歩き出した。「スレイマン様、いつもお気遣い頂き、済みません。有難うございます」「わ~。ヒルトンでお食事なんて。嬉しいな」 イゼルは陽気だった。 スレイマンには、もう直、こんな若者が自爆するとはとても思えなかった。そして、スレイマンは、ヤセミーン、イゼルが疑われないために、わざと陽気に振舞っているのかもしれないと思ったりしていた。 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月21日
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午後8時前に価格情報を覗いたら、原油価格が僅かながら上昇していた。本当に不思議な状況だ。いかに石油が需要期にあるとは言え、90ドルに向かって上昇するには無理があるのではないか? 世界的に見て、供給能力が過剰であると言うのは致命傷の筈だが、昨年、今年にかけて原油価格が二倍になった。その背景にあるものは何だ。少し徹底的に掘り下げて欲しいものだ。 多少低下気味になったとは言え、18セント高のバレル当り89.55ドルだ。これは二月渡しだから、もともと89ドル台だったわけだが、それにしても高い。 今日は、これからアメリカで民間の石油統計が発表となる。粗方の見るところは原油在庫取崩しだ。それに、これからアメリカは、年末年始のミニガソリンシーズンになる。ガソリン在庫も減ることだろう。 暖房油の入った溜出油(軽油)だってそうだ。しかし、昔ならそれは当然のことだ。今は、投機筋がその通常の現象を強気要因として使う。まあ、本当におかしな状況だと思う。そして、そのコスト増加分は世界の消費者などが負担する。 一体どうなっているんだと言いたい。いろいろと言う人がいるが、昨日から今日に掛けても、結局は、株高、ドル安の二大金融要因が支配していると考えた方が良いだろう。 北海ブレントは異様な上昇を続けている。10セント高の92.84ドルだ。これはひどい。ヨーロッパの人々は、ただでも高いガソリンを買っているのに、更にこれだ。可哀相にと思うが、基本的には豊かなのか? それに、アジア向けのドバイがまたまたひどい高さだ。急速に見直しが進んでいるが、それでも未だ90ドルを超えている。ブレント、ドバイはほぼ連動しているので良い迷惑だ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月21日
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20日のNYMEX/WTI(終値)は、欧米の豪雪、アメリカの製油所におけるガソリン製造装置の休止延長、メキシコのパイプライン事故を主因として79セント高のバレル当り88.81ドルになった。 全く、不思議な価格上昇が続く。現下の需給に問題が無いというのに、ちょっとした、不確かな情報を元に、価格が上がってしまう。まあ、それでも、昨日は、一時、バレル当り89.20セントまで上げたようだったから、それよりは下がったと考えれば良いのか? まあ、しかし、一般的解説にある、冒頭の強気要因というよりも、要は、株高、ドル安が効いたと思った方が順当だろう。歳末に向けて、ファンド筋が何をしようと考えているのか?そんなことで決まってしまうのか?そうだとすれば困ったことだ。 北海ブレントは更に異様な高さにまで上昇した。1.07ドル高の92.74ドルだ!ひどいもんだ。昨晩の91.85ドルでも高いというのに。WTIも今日から二月渡しになる。因みに、WTIの89.37ドルだった。 それに、アジア向けのドバイがひどい高さになっている。それは、ブレントにほぼ連動するから仕方が無いことなのかもしれないが、何と、90.24ドルと終に90ドルを超えた。この高価格がやがて日本も直撃することになる。 他方、金も上げた。6.9ドル高の1386.10ドルまで上昇した。こちらは年末までに1500ドルは無理だろうが、原油価格90ドルは大分近づいた。ドバイとともに困ったことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月21日
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週明けの先物市場は、小高い。それでも、大分、上下動を繰り返した。アジアは株式市場が軒並み奮わなかったせいか、原油価格は低下を続けた。それをヨーロッパが中心になってから巻き返した。 ヨーロッパ株式市場が一転軒並み高かったせいだ。NYMEX/WTIは、一時、バレル当り89.20セントまで上げた。今は、30セント高の88.32ドルまで下げた。 北海ブレントは28セント高の91.85ドルと馬鹿高い。もっとも、ブレントはお先に二月渡しになっているから、WTIと単純に比べる分けにはいかない。NYMEX/WTIは、21日から二月渡しが期近物になる。 他方、金は、5.8ドル高の1385ドルまで上昇した。それでも、年末までに90ドル、1500ドルは無理かも知れない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月20日
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先物市場は未だお休みだ。それでも、日本時間の明日の午前8時には電子取引が始まる。しかし、それはいつものことだが、先週末のアメリカ市場の動向を引きづったものにならざるを得ない。 それに、20日を最後に1月渡しの取引が終了する。いよいよ2月渡しが主流になる。来年のことを言っても鬼が笑わない時期だが、それにしても月の経つのは早い。あっと言う間に春先の原油取引になってしまう。 株価は、香港、アメリカS&P、ナスダックを除き概ね低下傾向だった。最後にはドルが強くなった。それでも、僅か上げた。おかしな展開だ。ブレントの異様な高さも続いた。 他方、金は、1379.2ドルと、1400ドルには届かなかった。年末までに90ドル、1500ドルは無理かも知れない。アメリカ、ヨーロッパは既にX'mas気分だ。終ってから年末に掛けて、何か動きがあるか?だろう。 日本と違って、アメリカ、ヨーロッパは、年末年始に何かが起こることは、十分に考えられる。それは毎年のことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月19日
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2010年12月19日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 崖が近づくに連れ、霧が深くなって来た。スルタンには前を歩くファリファの姿がようやく見えるだけだった。アルバハは霧の深いところだったが、こんなに深い霧が流れる場所はそうそうはない。「シェイク。お気を付け下さい。もう少し先まで行きますと、断崖に出ます。足を踏み外せば、命はありません。足元には十分にご注意願います。今日は一際霧が深くなっております。さすがにこの辺りでもこんなことは珍しいことです」 スルタンは、足元を見たが、自分の背丈ほどのところしか見ることが出来なかった。それも、白い霧が流れて見え隠れしている。 ファリファはフラッシュライトを点けた。すると、その強力な光が前方に真っ直ぐと伸びた。右側を照らすと切り立った崖が映し出された。左側は、どこまでもフラッシュライトの光が伸びて行った。そちらが崖になっているのだろう。「ファリファ。私はこんなに霧が深い時に来たことはない。アルバハにもこんなところがあったんだね。まるで、昔見た登山映画の一シーンを見ているようだ」 前にスルタンが来た時には、うっすらと霧が流れ、その先にこれから行く、お城が見えたものだ。断崖の下も相当遠くまで見下ろせた。「この辺りの天候は急変します。季節は、勿論、その日の内の変化も大きいのです。お城に向かう時には、雪、霙、氷など様々な変化に対応出来るよう装備を整えて参ります」 スルタンは、こんなところに雪が積もったり、氷が張ったりしたら、とても先には進めないだろうと思っていた。難攻不落の城という意味が更に良く判った。「そうだろうね。それはファリファのように、この辺りを良く分かっている人の実感なんだろうね。私のように、天気の良い時しか知らない人間は、こんなことを知らずに足元を掬われてしまうのだろうね。そして、ここに来て驚いてしまう。分かれば、あのナポレオンでも、冬には、とてもこの城を攻める気にはならないことだろう」 二人は一歩一歩足元を確かめながら、城へと歩いて行った。 道は段々と狭く、急勾配になって行った。スルタンは特に左側の崖には気を付けて歩いていた。 大きな石を踏み外すと、その石が、大きな音を立てて、崖を転げ落ちて行く。音が小さくなって行くと、それが谷でこだまする。「ファリファの言ったように、ここから落ちたらひとたまりもないね。霧の日は特に危険が一杯だ。しかし、霧が深くなかったら目が眩むところだったかもしれないし、どちらにしても救われないか」 スルタンは冗談ぽく言ったが、その険しさは十分に自覚していた。 イスタンブールの"月の欠片"スレイマンは、ヒルトンの勝手口へと向かっていた。時の過ぎるのは早いものだ。ムスタファのヒルトン爆破計画は、既に実行に移された。 どんな奴が自爆テロを実行するのだろうか、と全く面識の無い実行犯のことを頭の中に思い描いていた。それももう直ぐはっきりとする。今頃は、この間から、手懐けておいた、ガードマンと話を始めている頃だろう。勝手口に通じる廊下は薄暗い。スレイマンの靴音がそこにこだましていた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月18日
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17日のNYMEX/WTI(終値)は、アメリカの経済回復に期待を主因として32セント高のバレル当り88.02ドルとなった。昨晩が上昇傾向だったから、その勢いをそのまま受け継いだ格好だ。 即ち、昨日午後10時には87.11ドルまで上昇していたが、その30分後には87.38ドル、そして87.58ドルとなっていた。株価は、アメリカS&P、ナスダックを除き概ね低下傾向だったが、経済指標に望みをつないだ。 それに、まあ、ドルが対ユーロで弱含みだった。う~ん、まあ、やはり、強気要因はこれにしとくか? それにしても、ブレントは高い。7セント高に過ぎなかったが、上昇した。昨晩の91.26ドルから91.67ドルへと更に伸びた。どうかしているとしか言いようがない。 他方、金は、昨晩の1373.3ドルから上昇し、結局、8.20ドル高の1379.2ドルになった。既に、今は先物市場はお休みに入った。年の瀬だ。旧大投資銀行の狙っていた90ドルは実現するのか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月18日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「それで、今、ヤシンはどこにいるのですか。会って、話をしてみましょう」 スルタンは、ヤシンと会うのが久し振りだった。小学生頃だったか、それもスレイマン、カシムと一緒に会ったのだから、印象はそれほど残ってはいない。「あの崖に一番近いところに家のある、ガイスがヤシン様を助けました。ヤシン様は、今は、私達が砦として使っています、古い城の中にいらっしゃいます。いえ、城と言いましても、この田舎のことですから、ちっちゃなものです。シェイクの館の十分の一もありません。ただ、そこは、ご案内させて頂きますが、ちょっとした崖を利用しているものですから、外部の者では攻め難いのが特徴でございます。難攻不落でございます」 スルタンはファリファの言うのを聞いて、大体見当は付いたが、その城というのは、切り立った崖の上に築かれた、つり橋で渡るしか手だてのないところだったような記憶があった。勿論、訪れたことはない。「あそこでしょうね。私にもうっすらとはしているが記憶がある。霧のかなたにぼんやりと見えていた。切り立った崖の上と言ったが、周りも険しい崖に囲まれていて、あそこには、ヘリでも飛行機でも近づけないのではないかと思われる。確かに、難攻不落かもしれない。近代兵器を持ってしても攻め難いことだろう。大部隊の大戦などはとても出来そうもない」 スルタンは、まるでSF映画にでも出てきそうな、その佇まいを思い出していた。「仰せの通りでございます。それに、良く霧が出ますし、これからは、冷たい強い風、それに雪、霙などが吹き付けたりしますから、とても、攻撃することなど、いえ、無事、たどり着くことさえ難しいところでございます」 ファリファは、スルタンをその場に待たせると、身支度を整えに奥の部屋へと入って行った。 きっと奥には、あの年老いた母と、ヨーロッパ留学から戻っている娘がいるに違いないと思っていた。 ファリファは、直ぐに戻って来た。 城の周りには既に、深い霧でも出ているのだろうか。手には、レスキュー部隊が持っていそうなフラッシュライトを持っていた。「シェイク。今日は、特に霧が深いですから、お気を付けください。でも、風がそれほど強くないですから、救われます。それでは、宜しければ参りましょう」 ファリファが、玄関の扉を開けると、冷たい霧が中に流れ込んで来た。リヤドから戻ったばかりのスルタンには、身に沁みた。ぶるぶるっと体を震わせると、ファリファの後に付いて歩き出した。 ファリファは、そんなスルタンを見て微笑んでいる。スルタンは、その笑顔を見て、まるで天使のような、清らかで美しい笑顔だと思っていた。 歩き始めると、徐々に寒さに体が慣れてきた。スルタンはもともと身長一八二センチ、体重八五キロのがっちりとした体格だったし、アルバハの寒い気候の中で育って来た分けだから、この辺りは、シェイク家のあるところよりは寒いとは言え、心地良い寒さと感じるようになって来た。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月17日
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2010年12月17日
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午後10時頃、そして、午後10時半頃と価格情報を覗いたら、たったのこの30分間で原油価格は大分巻き返した。10時頃には、NYMEX/WTIが59セント安のバレル当り87.11ドルになっていたが、30分後には87.38ドルになっていた。 株価は概ね低下傾向だったが、ドルも対ユーロで弱含みだった。ドル安が上昇要因になっているようだ。ブレントは90ドル台に低下していたが、今は91ドル台へと戻した。具体的には34セント安の91.26ドルだ。 他方、金は、2.3ドル高の1373.3ドルまで戻していた。おっと、今はWTIが12セント安の87.58ドルまで戻していた。一体、何を考えているのやら?困ったことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月17日
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16日のNYMEX/WTI(終値)は、アメリカの経済指標悪化を主因として92セント安のバレル当り87.70ドルになった。と、まず、一般的解説を書いて、またまた、やれやれと思っている。 昨日の政府統計での大幅な原油在庫減少は、毎年、節税配慮もあり在庫が減少すること、原油輸入減少、パイプラインのテストなどによるものであることが判り俄かに強気要因とは見なされなくなったとのことだ。 たった、一日での変容に対しては、???と書かざるを得ない。しかし、昨年から今年にかけての擬似需給ファンダメンタルズについては、こんなことばかりだった。 しかし、それで下がったのに、直ぐに、今は建て直しに掛かっている。62セント高の88.32ドルになっていた。投機家は世界中に存在する。今はアジア中心の市場だからアジアの参加者が多いのだろう。 北海ブレントは下がったと言っても91.60ドルに止まっている。しかも、今は91.71ドルまで上昇した。一昨日は92.20ドルだった。ひどいもんだ。ロンドンっ子はより高いガソリンを買い続けることになる。 他方、金は、投機資金の流出により15.2ドル安の1371ドルまで低下した。またまた原油と同じ動きだった。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月17日
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昨日、今日となかなか落ち着いてPCに向かう時間がとれなかった。師走で忘年会続きというなら良いが、そうではない。まあ、人生いろいろあるものだ。そんなことでちょっとストレスが溜まった。 さて、今頃何だが、15日のNYMEX/WTI(終値)は、1000万バレル近いアメリカ石油在庫の大幅減を主因として34セント高のバレル当り88.62ドルになった、と一般的解説を書いてやれやれと思っている。 確かに、政府統計は民間統計よりも大幅な原油在庫減だった。しかし、原油価格が上昇するほどのものかと言えば、そうではない。そもそもアメリカの在庫水準は高い。それに今は需要期、減少して当たり前だ。 昨日は株安、ドル高と二大金融要因が弱気だったからこんな上昇に止まったが、そうでなければ、大変な上昇幅になっていたことだろう。午後5時半過ぎに価格情報を覗いたら、WTI価格は34セント安の88.28ドルになっていた。 北海ブレントは99セント高の92.20ドルになった。ひどいもんだ。これでブレントのWTIに対する逆値差は、3.58ドルへと膨れ上がった。ロンドンっ子はより高いガソリンを買う破目になる。今は29セント安の91.86ドルだ。 他方、金は、投機資金の流出により18.1ドル安の1386.20ドルまで低下した。また、1400ドルを割り込んだ。それでも、投機家にすれば、快適な水準だろう。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月16日
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14日のNYMEX/WTIは、上下動を繰り返したが、結局、ガソリン需要に対する懸念を主因として33セント安のバレル当り88.28ドルになった。相変わらずやれやれだ。 一昨日の夜の88.94ドル、それに一時付けた89.49ドルからは下げ続けるとは言え、未だに需給のファンダメンタルズからすれば、馬鹿高い水準だから何をかいわんやだ。 まあ、しかし、多少ドルが対ユーロで上げたとはいえ、ほぼ軒並みの株高の中だから、ガソリン需要の動向が効いたと考えても良いのかもしれない。それにしても、ブレントは僅か2セントだが、上げた。ひどいもんだ。 ブレントは91.21ドル、イギリスのガソリン価格が史上最高になるわけだ。ゴールドマンサックスは、刺激的になるのを避けているのか、控えめに来年上半期には原油価格が100ドルになるだろうなんて言っている。 モルガンよりは気を使っている感じだ。それでも、鎧が見え隠れする。旧大投資銀行がじっと機会を覗っていることは知れている。アメリカ、イギリス政府はしっかりしないといけないのだろう。 本当に、このままだと、その内、08年同様、また、運送業者などのデモも始まるのではないか。今度は矛先がどこに向かうのか?政府、シティのバンカー、それは彼等の認識次第だ。 因みに、金は、ブレント同様更に上がって、6.30ドル高の1404.30ドルになった。終に1400ドルを回復した。投機家にすれば、快適な水準とのことだ。まあ、金は一部の富裕層のことだから良いけどね。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月15日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ひとまず、保護された。 しかし、次いでファリファの口から出て来た言葉はスルタンを悩ますことになる。「ヤシン、いや、ヤシン様は、私達に関心を持ってくれました。初めは、何で助けたと怒っていらっしゃいましたが、お助けした者と話している内に、徐々に、気持ちが変わって行かれたようです。ご自分がシェイク家の人間であることは明かしませんでしたが、私達の窮状を聞く内に、シェイク家が大変苦しい状況になっていることもお判りになったようです。お助けした者が、私達が今リヤドに対して蜂起したことを話しますと、身を乗り出してお聞きになったとのことです。そして、私達の助けになりたいと仰ってくれました。思い詰めて自殺をされようとしたくらいですから、お気持ちも純真なのですね。今は、助けられた命を、アルバハの養蜂業の蜂起に捧げたいと思って頂けているとのことです。大変有り難いことです」 自殺を思い止まってくれたのは良いが、養蜂業者の蜂起に加担するというのは、アブドルアジズに弓を引くことを意味している。スルタンもアブドルアジズに弓を引いたようなものだが、正面切って対立した分けではない。アブドルアジズが、シェイク・イスマイルの息子の一人が養蜂業者の蜂起に加担したと知ったなら、烈火のように怒ることだろう。 「沙漠のたそがれ」が世界的にヒットして、間接的に自分が責められているだけでも、不愉快なのに、養蜂業者の蜂起に加担したとなれば、我慢の限界を超えることになるだろう。きっと、サウジ治安部隊を派遣して制圧に掛かるに違いない。そうなれば、ヤシンは、カラム、カシムの二の舞になる。今度こそ、アブドルアジズはシェイク家を取り潰すに違いない。「そうか、ヤシンがあなた達に共鳴して、リヤドに歯向かうことを決めたというのか。私は、ヤシンを探しに来たのだが、父上からは、あなた達と話し合いをするよう頼まれて来た。そして、それをもとに、アブドルアジズと話し合うことにしていたのだが、ここに来て、アブドルアジズのバクシーシのことなど新たな事実も聞いた。そして、今また、ヤシンのことも聞いた。私は、まだ、アブドルアジズと話す余地はあると思ってはいるが、そのためには、あなた達の協力も必要だ。そして、今度はヤシンを含めたあなた達の協力ということになる。そのためには、一度、ヤシンとじっくりと話し合わなければならない」 スルタンは、アルミナ、カリムの急進的、過激な思想を改めようと思ったが、結局、失敗した苦い経験を持っている。アルミナは、九・一一、アメリカ同時多発テロを引き起こし、そしてカリムはアブカイク石油施設の襲撃事件などを引き起こした。 テロ行為などは、正当なイスラムの教えに反していると、説得したが、彼等は聞く耳を持たなかった。二人ともスルタンには食って掛かって来た。 分からない相手には、自分達の意志を力で示すしかない。そして、スルタンのようなやり方では、事態は一向に改善しないと非難さえした。 二人とも自分の意志を明確にしながら、この世を去って行った。自分達は正しいイスラムの道を歩んだと主張しながら。自分達の行為はやがて歴史が評価してくれると信じていた。今また、スルタンはヤシンと向き合わなければならないのか。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月14日
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2010年12月14日
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13日のNYMEX/WTIは、中国の利上げ見送り、OPECの減産維持を主因として、82セント高のバレル当り88.61ドルになった。と、いつもの通り一般的解説を紹介して、いつもの通りやれやれと思っている。 昨晩の88.94ドル、それに一時付けた89.49ドルからは下げたとは言え、未だに馬鹿高い水準で、高い理由も何もあったのものではない。要は、株高、対ユーロドル安の二大金融要因の動きと言えばよいだけのことだ。 OPECは需給がバランスしているのだから、何もすることはないと嘯いている。そのまま受け止めれば、需給要因は皆無ということだ。OPECと投機家の思惑が完全に一致した状態だ。 北海ブレントは、91.19ドルになった。ひどいもんだ。それでも、WTIと一緒で昨晩の91.86ドルよりは下がった。イギリスのガソリン小売価格は終に史上最高値を塗り替えたということだ。そうだろうと思う。 それもこれもニューエコノミーとか言って頑張ったシティのバンカーのせいだ。経済社会に対する負担などは全く考えない。イギリスでは学生達が授業料値上げに腹を立ててデモを行った。 その内、08年同様、また、運送業者などのデモも始まるのではないか。今度は矛先がどこに向かうのか?政府、シティのバンカー、それは彼等の認識次第だ。 因みに、金は昨晩の1393.3ドルから更に上がって、13.10ドル高の1398ドルになった。1400ドル回復へとまた更に一歩近づいた。まあ、金は一部の富裕層のことだから良いけどね。 そう、こういうところで儲けてよ。本当に困っちゃうんだから。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月14日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「シェイク。いえ、私達は、決してシェイク・イスマイルのことを恨んではおりません。あのアブドルアジズの不当な要求には応じられないだけのことです」ファリファの顔は、蜂起した養蜂業者のリーダーの顔へと変わって行った。「シェイク。どうか私達の生活をお守りください。アブドルアジズは利権料の引き上げを求めただけではありません。自分のフトコロに入るバクシーシを求めて来たのです」 スルタンにはそれは初耳だった。イスマイルもそんなことを話してはいなかった。「えっ、バクシーシを」「そうです。バクシーシです」「父上からは、そんな話は聞いていなかったが」「シェイク・イスマイルも調停のために、ここに来られましたが、それを話すことが出来ませんでした。これは私達とアブドルアジズの問題ですし、シェイクは血圧で入院されていたとお聞きしていましたので、ご心配を掛けたくは無かったのです」 スルタンは、確かに、イスマイルがそれを聞いたら相当に悩んでいただろうと思っていた。アブドルアジズに腹を立てても、それをアブドルアジズにぶつけることなど出来ない。板ばさみになるだけだ。「有難う。ファリファ」「それでも、どうしてでしょう。シェイク・スルタンには、助けて下さいと実情を訴えることが出来ましたのは」 ファリファは、自然にそれを口に出していた。アルミナを亡くした、自分の苦境を救ってくれた、スルタンはきっと自分達のために何かしてくれると心の底で確信していたのだろうか。「不思議です。本当に」 ファリファは頬を紅潮させていた。また、ふっと、普通の女性の顔に戻っていた。「ファリファ。皆さんの声をきっとアブドルアジズに伝えましょう。彼には有り余るほどの収入がある。何故、そんなことまでしなければならなかったのか、私には分からない。私は養蜂業の窮状を十分に承知している。アブドルアジズにはそれを正確に伝えよう」 スルタンは、アブドルアジズがアルバハの養蜂業を潰しに掛かっているとしか思えなかった。シバの女王の時代から連面と続く歴史と伝統を持つ、この町の主たる産業を一旦灰燼に帰して、そこから自分の好みの新たな産業を興そうと考えているのか、皆目見当も付かなかった。あるいは単なる引け目を核にした腹いせにしか過ぎないのか。「シェイク。有難うございます。ぜひ、お願い致します」 スルタンはいつの間にか、蜂起した養蜂業者の一員になったような気分でいた。 「ところで、ファリファ。あの断崖付近でヤシンというシェイク家の人間を見掛けなかったかい」 スルタンは、いよいよ本題へと入った。「あの方はシェイク家の方だったのですか。蜂起している仲間の一人が昨日自殺未遂者を保護したと連絡して来ていました。確か、その人の名前がヤシンでした」 それを聞いて、スルタンは、ホッと一息ついた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月13日
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2010年12月13日
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午後10時前に価格情報を覗いたら、原油価格が急騰していた。アジア、ヨーロッパと株価が急騰し、ドルが急落したのだから、これまでの株、為替の二大金融要因の動きと原油価格の相関を考えればそうなのだろう。 それに、先週末のOPEC総会で、減産を維持したことが効いたようだ。OPECは、市場は供給余剰との認識だそうだ。確かにそうだろうが、これだけ原油価格が上がっているというのに減産継続を表明するというのはいただけない。 しかも、今は冬場需要期だ。原油価格上昇を歓迎すると言っているようなものだ。OPECと投機家の思惑が一致した状態だから、困ったものだ。特に、「ロンドンの抜け穴」シティの思惑は強い。 NYMEX/WTIは、1.15ドル高の88.94ドルという馬鹿高さだ。ちょっと前は89ドル台に突入していた。ひどいもんだ。ロンドンの抜け穴と書いたのは北海ブレントが特に高いからだ。何と1.38ドル高の91.86ドルだ。 もう、狂気の沙汰と言って良いだろう。メリーポピンズに出て来るシティのバンカーは金を惜しむばかりに皮肉られるが、単に守銭奴というだけだった。今は、より高度になり、経済社会に悪影響を与える元凶になった。 因みに、金は8.4ドル高の1393.3ドルだ。1400ドル回復も近いとの感がある。金、原油ともに取組高は急伸している。投機家が殺到していることが窺い知れると言うものだ。あ~コワッ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月13日
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週明けの先物市場とは言っても、いつものことだが、アジアのことだ。未だロンドンは白河夜船、ニューヨークに至っては昨晩だ。そんなことで、大概は先週末のトレンドを引き継ぐ物だが、ちょっと変わった動きが出ている。 NYMEX/WTIは、先週終値後の最終取引では、バレル当り7セント安のバレル当り87.72ドルと低下傾向だった。今週当初は、さらに87.69ドルへと下がっていたが、その後、巻き返しつつある。 目下、87.78ドルまで上昇した。投機筋は支えに懸命のようだ。北海ブレントは、先週の最終取引で5セント高の90.53ドルだったが、それはそのままだ。 年末に向けて、金と石油はどうなるのか?来年を占うためにも注目だ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月13日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「そうですか。偶然、母と一緒にイスタンブールに。本当にスレイマンも皮肉な運命の下にいますね。畏まりました。それでは、ご指示に従いイスタンブールにまいります」 イブラヒムは、早速、ファイサリア・レジデンスの契約を解除して、イスタンブールへと向かう手配を始めた。 スルタンはヤシンの後を追って、養蜂業者が蜂起しているガーミッド族の村に入った。夕闇の中をファリファの家へと急いだ。ファリファの家は久し振りだ。 あの時も今日のように霧が流れていた。木々の間をうっすらと霧が流れて行く。懐かしい思いで山間の道を上がって行くと、棘(いばら)のある木々に囲まれたアルミナの家が見えた。アルミナの家は、小さな泥作りの家、というよりも小屋のような、貧しい養蜂家の造りそのものだった。相変わらず、養蜂家らしく、家に続く道路脇には、円筒形の巣箱が幾つか置かれ、その上には古い布が被せてある。前とちっとも変わってはいない。スルタンは、また、あの時のように、美しいファリファが出て来るのだろうかと想いながら、胸を弾ませながら、玄関の扉を叩いた。扉を開けて出て来たのは、やはり、ファリファだった。服装は前と同じで、安物の刺繍の付いた黒いミズナドという服を纏い、その上に小さな皮を縫い合わせて作ったミッザルを羽織っていた。しかし、そんなみすぼらしい衣服を纏っているのに、まるで天使のように神々しい。前の通りだ。全く変わっていない。スルタンを見据えるファリファの円らな瞳はキラキラと輝いていた。「シェイク・スルタンさま、シェイク・スルタンさまではありませんか」 ファリファはスルタンの突然の訪問に、その美しく輝く目を見開いて驚いていた。相変わらず清楚で美しい。と、スルタンは、眩しそうにファリファの瞳を見詰めていた。「アッサラーム・アレイコム。ファリファ」 ファリファは、スルタンの挨拶を聞いて、思いも寄らないスルタンの訪問に驚いて挨拶をするのも忘れていたことを思い出した。「アレイコム・サラーム。スルタンさま。申し訳ございません。私の方から先にご挨拶しなければいけなかったのですが。あまりに驚いたものですから。大変、失礼致しました」 ファリファは、取り乱して頬を赤らめていた。スルタンはそれを可愛らしいと思った。とても、蜂起した養蜂業者のリーダーとは思えなかった。「いやいや、良いのだ。気にすることはない。ファリファが変わりないようで良かった。お母様、娘さんも変わりはないか」 スルタンは、相変わらず美しいと素直に言いたかったが、アラブ社会ではそれは禁句だ。ファリファが、頷くのを見ると、早速、用件に入った。「ファリファ。この度は、シェイク・イスマイルがアブドルアジズに養蜂業の利権を渡したばかりに迷惑を掛けたな」 ファリファの笑顔が消えた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月12日
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2010年12月12日
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既に先物市場はお休みに入った。休みに入る前、NYMEX/WTIは更に低下し、ブレントは上げた。ここに最近の動きが象徴的に表れていると言える。ロンドンのシティは懸命だ。 メジャーのBPは、ブリティッシュペトローリアム(英国石油)からbp、即ちビヨンドペトロリーアムと変え、脱石油の総合的エネルギー会社への転身を図ったが、結局、石油で身を崩しそうになった。 それは言うまでも無く、アメリカ・メキシコ湾岸での大事故だ。皮肉なものだ。まさか、その転身からメキシコ湾を軽視していたためとはとりたくはないが。しかし、その後のトップの対応はひどいもんだった。 大事故という認識もなく、どこ吹く風でいた。ヨットレースにうつつを抜かしたり、と。そこに世間蔑視が読み取れる。貴族趣味も好い加減にしろと言いたい。ジェントルマンの一種冷たさを感じるのは私だけだろうか? シティのマインドを推測する例としては、ちょっと悪かったかも知れないが、英国紳士達のマインドが読み取れそうな気もするし、bpは、本当にシティの一つの中心だ。 依然として英国石油なのかもしれない。シティは、90ドル程度を合理的価格水準にしたがっているし、来年は100ドル、再来年は105ドルなどという価格見通しは大歓迎だろう。誠に困ったものだ。 話を最初に戻せば、WTIは終値からぐ~んと下がったが、その後盛り返したもののバレル当り7セント安の87.72ドル、そにに対し北海ブレントは5セント高の90.53ドルだった。 ソフトバンクの宣伝ではないが、「何かおかしい、何かへんだ」、それは「光の道(光ファイバー)」ではなく、「シティ、北海ブレント」も?何かへんだ。 OPECはキトー臨時総会を終えたが、予想通りの結論だった。即ち、生産上限の現状維持だ。来年の石油需要は思ったより増えないという判断だった。EIA 、IEAとは真っ向から対立する見方だ。 そして、その心は産油国にとっての原油価格の安定だ。つまり、消費国にとっては高いと思われる現状水準の追認だ。いや、それどころか、上記、投機筋の目標と一致するのだから、困りもんだ。 世界の富は、産油国と投機家の手に入る、何て、何とも納得出来ないことだ。消費国政府は、自分達の取分、国家収入を減らさざるを得ないのに、それに気付かない。 我が国でも、航空機燃料税の減税を決めたが、それはどうしてなのか、良く考えて欲しいものだ。競争力を高めるためと言っているが、何のことはない、その金を産油国に取られたということだ。 一般国民、消費者への影響を考えれば、全くその気が知れない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2010年12月12日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2010 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. イブラヒムは、アブドルアジズの唐突な申し出に、当惑していた。一体、どうしたと言うのだ。いきなりファイサリア・レジデンスを出ろというのは。「どうされました、殿下。私は、このリヤドが気に入っております。殿下のお側に置いてください。何か私が悪いことでも致しましたか。一二月に入ってからの原油価格高騰の時に先物市場に参入されるよう進言しなかったのが、いけませんでしたか。もし、そうでしたら、お詫び申し上げます。私の完全な落ち度です」 イブラヒムは口から出任せで、アブドルアジズに詫びた。「いや、そうではない。そんなことなど、何とも思ってはいない。そんなはした金で騒ぎはしない」 イブラヒムは、何が何だか分からなかった。アブドルアジズに嫌われたら、最悪だ。それにしては、アブドルアジズの顔は穏やかだった。「実はな、誰にも言うなよ。ファイサリア・レジデンスは危険なのだ。ファイサリア・タワーもろとも、木っ端微塵になってしまうかもしれないのだ」 イブラヒムは目を丸くして驚いていた。ファイサリア・タワー爆破の噂さは前からあった。真新しい話ではない。しかし、アブドルアジズから、そう聞かされると真実味が増す。イブラヒムは急に背筋が寒くなった。「今度こそ、沙漠のサソリが本気で狙っているようだ。お前には無事でいて欲しいからな」 イブラヒムは、固唾を呑んだ。声が出ない。アブドルアジズは怒っているのではなかった。それどころか、イブラヒムを気遣ってくれていたのだ。「ファイサリア・レジデンスを出て、他の安全な場所に移れば良いのではと言うかも知れないが、実は、イスタンブールには月の欠片・スレイマンがいてな。ちょっとしたものを届けて欲しいのだ」 イブラヒムは、またか、と思っていた。アブドルアジズに頼まれて、アメリカのタリータウンに行って、資金をスレイマンに届けたこともあった。あの時はあわや事件に巻き込まれるところだった。イスタンブールで、また、そんなことになるのではないかと心配だった。「心配することはない。イスタンブールではスレイマンは、客人でしかない。お前は用事が済んだら、ゆっくりと観光でも楽しんでくれば良い」 どうやら、イスタンブールに長期滞在しろということでも無さそうだ。イブラヒムには断わることなど出来ない。「どこでスレイマンの所在を嗅ぎ付けたのか、イスタンブールにはFBI捜査官や日本の警察もいるらしい」 イブラヒムは、タリータウンのメンバーが揃ったと嫌な気がして来た。あの時は、結局、スレイマンがスルタンに捕まった。今回は舞台が違うから、FBIも自由に動けるとは限らない。第一、沙漠のサソリはサウジの組織だから、イスタンブールで地元の組織を阻害するような動きをするようには思えない。「お前は知らないだろうが、アルバハのシェイク家の第三夫人もイスタンブールに滞在している。ほら、あの世界的大ヒットの"沙漠のたそがれ"の作詞をした男の母親だ。偶然というか、運命の皮肉というか、イスタンブールにシェイク家の親子が顔を揃えることになってしまった」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2010年12月11日
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