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中国の若手起業家に学ぶ経営術昨年、中国のアパレル業界は約7割の企業が減益だったそうです。理由は色々あるものの、最も大きなものはインターネットショッピングの台頭です。(まぁこれは何も中国に限ったことではありません)そんな中、起業以来8期連続増収増益の企業に呼ばれました。社長はまだ35才。日本語を勉強し始めて1年で日本語検定一級を取ったお方。店舗数も間もなく300店舗になるので、早急に教育システムを構築したいとの相談でした。驚いたのは「売り上げ管理より社風管理が大事」とのお言葉。「売上は私の責任だしそれは何とかなるけど、会社が大きくなると社風は社員一人一人に責任を持ってもらわないとすぐにダメになる」そうなると私の興味は、起業以来、リーマンショックや不動産バブルの大幅な変動などなど、様々なリスクをどう回避して増収増益を維持しているのか?ということです。素直に聞いて見ると「私が一番お金をと労力を投資していることは、情報収集です。どのくらい正しくて正確な情報を集められるか?その一点に尽きます。入手した情報が間違っていれば、どんなに努力しても絶対にうまくいかないのは当たり前です。こういう激動の時代は情報こそが武器になりますから。でも、常に正確な情報を得ることができればそんなに間違えることはありません。多くの日本企業が中国でうまくいかなかったのも、ビジネスノウハウうんぬんというより、情報収集を怠ったからです。外国でビジネスをするにはあまりにも情報収集能力が欠落している人をたくさん見ましたから」その証拠に私をわざわざ日本から読んで打合せをすることも、まさにそうした情報収集活動だったわけです。(飛行機代+ホテル代+打合せ料を出すわけですから)「どんなに優秀なパイロットでも、機器類が正確でなかったら離陸すらできない」と言われるのと同じですね。何しろ情報と社風に投資し続けることが勝つ秘訣なんだとか。とても勉強になる打合せでした。
2014/04/15
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東京五輪の決定やアベノミクス効果などの要因で景気回復への期待が高まったせいで、今年は新卒採用を増やしたり、また復活させた企業が増えたお陰で新入社員研修が多数実施されています。その影響で、私自身もその研修の講師に呼ばれる機会が増えました。そこで気になることがあります。「世の中は変化している!」「私たちも変わらなければならない!」と言われる割に研修のカリキュラムも相変わらずなら指導方法も…という企業が多いからです。昨年末にある大企業での教育計画の打合せに呼ばれました。「これからはグローバル化」で「外国人観光客に対応できる接客を」ということで、国内だけで海外経験も豊富な講師や業者が集合しました。その中に、シンガポールエアライン出身で接客トレーニングの講師やコンサルを行う企業を経営するミランダさん(女性推定50歳前後、シンガポールと日本のハーフ)が参加されました。マリーナベイサンズからドバイのホテルやショッピング・モールなど、世界に名だたる商業施設で教育を行う、おそらくアジアではNO1と言われるカリスマ的存在とのことで、もちろん日系企業の指導経験もあるお方とのこと。そのミランダさんが日系企業の新人教育の問題点の指摘が鋭く考えさせられる点が多々あったので、一部シェアしたいと思います。(尚、ご本人の要望により、名前や社名は伏せてあります。===日本人従業員一人ひとりの接客サービススタッフとしての素質そのものは本当に素晴らしい。おそらく世界一でしょう。しかし、指導方法やマネジメントは三流。その典型は新人研修。どんな職種でも新入社員研修を実施するのは日本の素晴らしい習慣です。しかし、その新入社員研修が効果的でないどころか逆効果になっているケースが多々あります。例えばマナー教育のシーンを見ればわかることで、基本的に「お客さまに対して、失礼にならないように…」を中心に指導しています。「これは失礼…あれも失礼…」と、「これでは一流の接客とは言えない…」という指導が飛び交い、新人は緊張して硬直して必死に講師の指導を受けている…そういうシーンを見かけます。確かに財界の要人やVIPの応対はすぐには難しいのはわかります。それは仕方ないことで経験を積めばできることです。仕事を軽く見ないで欲しい、甘くない、と教えたい気持ちはわかります。しかし、最初から(当分は)やらせてもらえない仕事を基準に指導されては気が滅入るのも当然です。最初は一般客の対応を習得すれば十分です。人間は多少できるようにならないと、本物の凄さは絶対にわかりません。(これはスポーツでも芸術でも同じです)そしてその勢いで、一般客に対応するシーンでも過剰とも思えるほど「気遣い」を強調し過ぎる傾向があります。気遣いも経験のなせる技で、20歳そこそこでマスターできるものではないでしょう。対して客の立場でも、20歳そこそこのスタッフが20年のベテランと同じことをしてくれるとは思っていません。だけど、そうしたベテランの所作までも押し付けてしまうわけです。もしそれが必要なら、なぜ新入社員を採用するのでしょうか?中途採用でベテランを雇用するべきです。矛盾してます。新入社員を採用するのは20代の若いスタッフが必要だからです。若くてイキキ・ハツラツとした仕事をして欲しいからのはずです。しかし、実際の研修を観ていると、その若くて溢れるようなエネルギーやモチベーションに「蓋をする」ような指導が行われています。それはまるで肉食動物に草食動物になれと言わんばかりです。私たち中年から見れば本当に羨ましいエネルギーとモチベーションがあるのです。これは訓練しても取り戻せるものではありません。なのにそれを蓋してしまうなんて…。それで、たいていの日系企業からは「入社2年目くらいになるとモチベーションが下がって困っている。研修して欲しい」というオーダーが来ます。自分たちでエネルギーとモチベーションに蓋をしたことも気づかずに。若い人にしかできないことをしっかりやってもらうようにしなければならいのです。若い人を採用しておいて、中年のような接客や所作、態度を求めることが間違いです。それに気づかない教育担当者や管理者が多いのが問題の本質です。繰返しますが、日本の若い人々の素質は素晴らしい。これは間違いない。(時間と約束を守るし、宗教対立もない。人のモノを盗まない)サービス業の人気が落ちていると聞きます。それは「押さえつけられるような指導と管理」に原因があるからです。改革するべきはこの点で、これをクリアすれば人気職種になれるはずだし、世界からお客さんが来ても十分に通用するサービスはできるはずと考えてます。エネルギーやモチベーションを奪わないように指導する能力を習得してください。===「蓋をする」という言葉が印象的な講演でした。★レジャーサービス研究所のホームページ★
2014/04/11
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今回江西省のリゾートの仕事で泊めて頂いた部屋は、真ん中にバスタブがありました。「これぞSPAリゾートだ!」という雰囲気を強調したらしいです。実際に入ってみるとお湯をためても濁りません。透明でした。山間のホテルなので中国でも水がきれいなんです。これならバスタブに入る気持ちになります。対して、上海や北京の一流?と言われるホテルでもバスタブにお湯をためてみると「あらら…:汗」と濁ってしまうことが多々あります。北京や上海では、普通の上水を使うと濁ります。本当の一流ホテルは浄水器を設置してあって、バスタブにお湯を入れても濁らないようにしています。ここが見極めポイントです。中国に限らず外国人の多くはシャワーしか浴びない…と言われますが、そもそも水の綺麗さが影響しているのです。水のきれいな日本はこの点で大変有利です。中国人客を日本に誘致する際に、宿泊先がビジネスホテルであっても、バスタブにお湯を張った写真を撮影しておいて「このホテルどう?」と写真を送信します。すると「おお!こんな安いホテルでもお湯がきれい!」と驚きます。この写真を見せるかどうか?が大事なのです。ただ「水がきれい」とパンフレットに書いても印象は薄いですが、写真で見れせると「これなら毎晩部屋でバスタブに入れる」とイメージできて、付加価値を感じてもらうことができるわけです。「きれい!」や「安全」は日本の強みですが、どう表現するか?で印象が薄れたり強く残ったり、なにしろ「幅」があります。私の場合は、さらに「ぬる目のお湯で好きな本を読みながらゆっくり入る…」ということを勧めてます。(その写真も送信します:笑)すると「おお!いいねぇ、贅沢だ!」と思ってもらえるわけです。そういうシーンをテレビや映画で観ている人にとっては「プチな憧れ」だったりします。ちなみに、上記の江西省のホテルで私が提案したのは、水に濡れてもOKな本を用意してゲストに無料で貸出し、「部屋風呂読書」をコンテンツにしています。もちろん大好評です。★レジャーサービス研究所のホームページ★
2014/04/07
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3月の下旬は中国の江西省の田舎にある山間のリゾートに行ってきました。残念ながら仕事です(笑)。昨年末からソフトオープンをして、この夏の本格オープンに向けて研修を実施しました。私の中国語は日常会話がなんとか…レベルなので、いつも通訳のお世話になります。これまで14年間、たくさんの通訳と研修を実施してきましたが、今回の通訳は飛び抜けてうまかった。いつも通りに研修したのに、何をやっても参加者の受けて良い。私のスキルが上達したのか?と、勘違いするほどでした。しかし、本当の原因は「通訳力」。何でも今回の通訳の朱さんは、あの安室奈美恵のコンサートや元サッカー日本代表の岡田監督、経団連…など大物の通訳をしてきたお方。他の通訳に聞いてみると、朱さんの圧巻は「中国語力」とのことで、日本語や英語を通訳する際に、どういう中国語で表現するか?のレベルがとても高いのだと。本人に聞くと、外国語を勉強するようになってからと言うもの、それと同じくらい中国語を勉強するようになったと言います。単語を通訳するのは簡単でもニュアンスや意味を再翻訳するのがポイントだそうです。同時にこちらも感情表現までそのままコピーして伝えてくれます。研修後のオフタイムも大変オープンなお方で、毎晩、2人で露天温泉に入りながら反省会と翌日の研修内容の確認をしたのも成功の要因だと思います。ただ、賞賛すべきはリゾートの運営会社の社長たちで、わざわざ日本から講師を呼んで、さらに、優秀な通訳まで手配する…、サービスにかける真剣さが半端ではありませんでした。海外で通訳を介して仕事する場合はその成功のカギの50%くらいは通訳次第と言われますが、本当に実感することができました。(今回は良い意味で)反対に「通訳費」をケチってる企業は成功率が低いとも言えます。(周囲を見ていればわかる)海外でのビジネスではくれぐれも通訳費をケチらないように…ご注意を!(そういう人がいたら指摘しましょう:笑)★レジャーサービス研究所のホームページ★中国人観光客にもっと売る新“おもてなし術”価格:1,470円(税込、送料別)
2014/04/02
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