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この数カ月間、ある小売チェーンを経営するA社の依頼で、売り場改善に取り組みました。A社には問題がありました。それは「ビックデータ活用」の失敗でした。この一年間、ビックデータ大手の企業からの提案でSNSのつぶやきから気象情報、買い物属性…などありとあらゆる過去のデータを分析して、店の改善点を探してもっと効率的に売上の向上を目指そう、、、そういう取り組みでした。例えば、「データ分析からの結論としては、、、この棚の商品構成はこれとこれを80%にしましましょう。それに伴い棚のスペースの配分比率は…」と、とても細かい指示や提案まで出てきます。それらを毎月繰り返したわけです。結果はどうなったのか?なんと売上が下がった店舗が全体の約4割もあった、と(汗)。ビックデータ企業にも言い分があるらしいが、それはそれとして、何としてでも減った分の売上を取り戻さなくてはならない状況になりました。それで「ここはひとつ原点回帰だ」ということで、現場のOJTの依頼が来ました。私がやったことは売上が減った時間帯に勤務するパートの方々を集めて改善案を話し合い、取り敢えずやってみる…というのを繰返しました。すると、売上は元に戻ったどころか以前よりもさらに平均で約15%もアップしました。そうです。現場で働いているパートの方々は何が売れて売れなくて、客の不満も要望も全部わかっていたのです。考えてみれば別に珍しい話ではありませんね。毎日、直接接客をして「見て・聞いて」いるわけですから。本部はその情報を軽視して大手企業と組みたがります。これもよくある光景です。「現場の意見を聞く=お客さまの意見を取り入れる」ということをやってなかったわけで、その代償は高くつきました。ビックデータは気象情報など、大規模な予測などは得意中の得意です。が、それが何にでも適用できるか?というとNOです。仮に予測を当てられたとしても、コストがあまりにも膨大なので導入には要注意です。今回も、数千万円のコストが投じられてました。現場は人員不足で人件費の上昇が問題になっています。しかし、こうして「売れ筋を見つける、見極める」仕事までやってのけるのなら、人件費は高い…ということにはなりません。売上アップした分、何かしらのボーナスを支給するべきで、そういう人材活用とか報酬制度といった「ソフト力」がこれからの時代は最も重要なのです。現在は、バブル後で最も人手不足の時代です。従業員の能力を最大限に活かして、やる気をもってもらうにはどうしたらいいか?皆、血眼になってあれこれ検討しています。しかし、この例のようにまだまだ「もったないないこと」(人材を活かしてないし、やる気を削いでいる)をしている企業もあります。(まだまだあるでしょうね)★レジャーサービス研究所のホームページ★【送料無料選択可!】ディズニーランドであった心温まる物語 (単行本・ムック) / 香取貴信/監修...価格:1,365円(税込、送料別)
2014/06/28
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北海道新千歳空港の3階のレストラン街は外国人観光客に大好評。 帰国前に北海道の海の幸を堪能できるから。 しかもどの店も『これでもか!』と言わんばかりにサンプルを並べている。 『三色丼』と『賄い丼』をアルファベットにしても、また英訳したところで外国人観光客には意味不明。 しかしサンプルなら具材もボリュームもわかりやすい。 これこそ『指差し』だけで食べたいものを注文できる。 『イメージしてたものと違うった』が少なくなるから、注文する方も受ける方も安心。 しかもその見た目で食欲がそそられて、ついたくさんオーダーしてしまうらしい。 まさに販促ツール。 デジタルツールが幅をきかせている中で、最も効果が高いのは実は職人技の食品サンプルで、しかもそれ自体がお土産になるとはなんとも日本らしい。
2014/06/16
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先日、中国人観光客を銀座に案内しました。銀座と言えば百貨店…ということで2時間ほど立ち寄りました。その際の感想を簡単にまとめると…商品や内装は今や上海と大して変わらないが、清潔で従業員も笑顔で…やはりソフトが素晴らしい!ということに凝縮されます。ただし、日本人従業員はほとんど中国語が話せませんから、実際の所はどの程度接客の評価が得られたのか?は不明です。改めてその辺を聞いてみると、「私たちに対しての接客は極簡単なものだったけど、一般客の接客を見ていれば大体わかるもんだよ」とのこと。すると逆に質問が来ます。「どうしたらあんなに熱心かつ丁寧な接客をするようになるのか?」「中国ではあれほどは…無理だなぁ」というような話になります。その後は…「ところであの人の月給はいくらくらい?」と給料の話になります。「詳しくはわからないけど、社員は大体30-40万円くらいかな?」と(総支給額で)伝えると、「ええ!?高い!」「なるほど、それならあれだけの接客ができて当然だ」となります。上海などはかなり豊かになったとは言え、百貨店やショッピング・モールの現場の従業員の給与は10万円以下という人たちがまだまだ多い。今や不動産は場所によっては東京より高く、物価も東京に近づきつつある上海で、この給与では生活はラクではありません。対して百貨店で販売している商品の値段はほぼ同じ。つまり、経営者や本部の管理職などの給与は極端に高い。逆に現場は安い…という格差の構図は未だ変わっていません。だからお客側もそれを認識していて、それなりの接客でOKとしているわけです。なので一概に「日本人の接客はうまい、中国人の接客はヘタ…」と考えるのは少々乱暴です。(これは中国に限ったことではありません)給料やその他待遇という基準が違う中で比較しても無理があります。そんなことを気づいた中国人観光客の本音としては、「日本の百貨店は、給料や待遇に相応しい高い品質のサービスを提供している」「商品が同じで値段もほぼ同じなら日本で買った方が気分が良いかもしれない」という評価をしてました。但し「(中国からみれば)高給なのに語学力が低い」という鋭い指摘も忘れてません(笑)。まぁ「こういう評価をする人もいますよ」という事例の紹介でした。★レジャーサービス研究所のホームページ★
2014/06/02
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