PR
カレンダー
カテゴリ
コメント新着
キーワードサーチ
久しぶりの シネ・リーブル
でした。映画料金が値上げされていました。消費税がらみなんでしょうか。なんだか、さみしいですね。
映画は 「フリーソロ」
。 アレックス・オノルド
という、ロープなし、装具なしで登る 「フリーソロ」
という登山の仕方があるようですが、その登山家のチャレンジを記録したドキュメンタリーでした。
切り立った断崖を、上方から覗き込むように映し出す、とてつもなく美しいのですが、しかし、見ているだけで腰が抜けてしまいそうな映像で、映画が始まりました。その映像の中に、人がいたのかどうか、覚えていません。
アメリカの カリフォルニア州
に ヨセミテ国立公園
という世界遺産にも登録されているらしい自然公園があるそうです。そこに エル・キャピタン
という花崗岩の岩壁があります。麓から頂上まで 3300フィート、約1000メートル
。ロック・クライミングの名所なんだそうです。映像として上からも下からも繰り返し映し出された岩の塊は、素人目には、どうしてそんなところを登りたがるのか理解できないような、垂直の絶壁です。
1000メートルの壁ですよ!
アレックス・オノルド
という人は、そこを素手で登ろうというのです。その男を、おそらく、二年間以上にわたって追いかけたドキュメンタリーでした。
生い立ち、人柄、友人関係、恋人とのやり取り。映画を撮ろうとしているスタッフとの関係。かなり密着したカメラワークで、一人のまともな 人間の「素顔」
と、彼がやりたがっているクライミングの危うさを率直に撮ろうとしている映画だと思いました。
もう一つの狙いは、 「高さ」
というのでしょうか、 「超越」
というべきでしょうか、比較を絶したものと言えばいいのでしょうか。そういうものを映し出そうとしていたと思います。そして、それは、二つとも、ものの見事に成功した映画になっていると思いました。
小学生のような感想ですが、 アレックス
が、とても好いヤツで、無事登れてほんとうによかったと思いました。人柄なんて関係ないだろうとおっしゃるかもしれませんね。でも、好いヤツなんです。単なる命知らずの蜘蛛男ではないのです。
「ほんとうに泣いてしまいそうなんだ。でも、今日は山が怖くないと感じたんだ。」
登頂をはたして、そういいながら、絶壁の先端に立って下を見下ろしている彼に向かって
「頼むから、そういう所に立つのはやめて!」
絶叫しそうでした(笑)。
映画が終わって、久しぶりに、しばらく立ちあがれないような感じで、座り込んでしまいました。ぼくも、さほど好きではありませんが、高いところの嫌いな人にはお薦めできません。
シネ・リーブル
を出て、いつものように歩きました。
「あれを三時間で登る人がいるんだから、こんな平坦な道、新長田くらいまで、どうってことないね。」
一人ごちながら、調子に乗って新長田まで歩きました。
自宅に帰って、興奮さめやらぬまま、 チッチキ夫人
に予告編の映像を見せました。
「これ見たの?信じられへん。 後ろの下も絶壁やん。何考えてんの!ㇵヨ切って。絶対行かへん、イラン、イランそんなもん。」
マジギレされてしまいました(笑)。高いところがお嫌いな方は、おやめになったほうがいいのかもしれませんね(笑)
まあ、見終えて余裕を持ってからいうのですが、映像というのは現実とは違いますね。怖いと思いながら、最後まで見続けることが可能なんです。まあ、そうはいいながら、やっぱり アレックス
には 拍手!
ですね。
監督 エリザベス・チャイ・バサルヘリィ Elizabeth Chai Vasarhelyi
ジミー・チン Jimmy Chin
製作 エリザベス・チャイ・バサルヘリィ ジミー・チン エバン・ヘイズ
シャノン・ディル
製作総指揮 ウォルター・パークス ローリー・マクドナルド
ティム・ポストレ マット・レナー
撮影 ジミー・チン クレア・ポプキン マイキー・シェイファー
編集 ボブ・アイゼンハルト
音楽 マルコ・ベルトラミ
主題歌 ティム・マッグロウ
キャスト
アレックス・オノルド
トミー・コールドウェル
ジミー・チン
サンニ・マッカンドレス
2018
年 100
分アメリカ
原題「 Free Solo
」
(記事中の画像はシネ・リーブルでいただいたチラシの写真です)
2019
・ 09
・ 17・シネリーブル神戸no30
ケリー・ライカート「ファースト・カウ」… 2023.12.28
ケリー・ライカート「オールド ジョイ」… 2023.12.25
ブラッドリー・クーパー「マエストロ」シ… 2023.12.24