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無性に素麺が食べたいと思った。 電車の窓ガラスに映った自分の顔を見ながら、今夜は絶対に素麺にしようと誓った。 毎日のように続く残業に内心辟易しながら、それでも終盤に差し掛かった心のほんの僅かなゆとりのせいか、帰宅して料理する元気はなかったはずなのに、どうしても素麺を食べたくて、作る気力が湧いてきた。 トッピングは何にしようか。 アサツキ、茗荷、青ジソ、生姜……と、定番の薬味が浮かんだ。 スタミナ不足を補うには、てんぷらもいい。 帰宅するや台所に直行。 早速、冷蔵庫を物色しナスとカボチャのてんぷらに決定。 我が家では、久々のてんぷらである。 だらだらと流れる汗を手の甲で拭いながら、ひたすらてんぷらを揚げた。 出来上がったそれらは、しゃきしゃきして、思いのほかうまく行った。 折りしも帰宅した長女と、冷たく冷やした素麺に、たっぷり薬味を入れててんぷらを食べる。 素麺を食べる。 二人で言葉を忘れて食べた。 ああ。うまい! 素麺はうまい。 これぞ夏の風物詩だ。 素麺を食べた。 電車の中で、食べようと思ったから、 素麺を食べた。
2008年08月13日
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エアコンが嫌いなわけではないけれど、この真夏に感じる涼風が好きだから、あえて昼間のエアコンは却下している。 少し動いただけで滴り落ちる汗を、快感と思うのは少し自虐的かしら。 その汗のそばをするり抜ける風が、とても涼しいと感じる瞬間がたまらなく至福だと感じるから、身体中がべたべたでも許せるのだわ。 そして、朝からうるさい蝉の声もなにもかも許せるのは、盛夏を満喫できているせいね、きっと。 だから。 「暑い暑い」を連呼している人々に、わたしは少し冷たいかもしれない。 だってさ。 「夏は暑いもの」だから。
2008年08月03日
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