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孫子 作戦第二その2 SUN-TZU Chapter Two: Doing Battle 其用戰也貴勝、久則鈍兵挫鋭、攻城則力屈、久暴師則國用不足。 夫鈍兵挫鋭、屈力殫貨、則諸侯乘其弊而起、雖有智者、不能善其後矣。 其の戦いを用[おこ]なうや久しければ則ち兵を鈍[つか]らせ鋭を挫く。 城を攻むれば則ち力屈[つ]き、久しく師を暴[さら]さば則ち国用足らず。 それ兵を鈍らせ鋭を挫き、力を屈くし貨を殫[つ]くすときは、則ち諸侯其の弊に乗じて起こる。 智者ありと雖も、その後を善くすること能わず。 When doing battle, seek a quick victory. A protracted battle will blunt weapons and dampen ardor. If troops lay siege to a walled city, their strength will be exhausted. If the army is exposed to a prolonged campaign, the nation's resources will not suffice. When weapons are blunted, and ardor dampened, strength exhausted, and resources depleted, the neighboring rulers will take advantage of these complications. Then even the wisest of counsels would not be able to avert the consequences that must ensue. ◆コメント ▼「戦争では早く勝利を掴むこと。長引けば武器の性能は落ちるし,兵士の情熱も冷める。 城攻めが長引けば,武力は鈍る。軍を長い間,軍事行動にさらしていると,それを支える国の金も少なくなる。武器にサビが出て情熱が冷めれば,疲れも出るし,資源も枯渇する。隣国の支配者がそういう状況に乗じて介入して来ないという保証はない。そうなってしまえば,いかに優れた助言者がいても最悪の結果を回避するのは難しい」という意味。 ▼いったん戦いが始まってしまったら,いかに早く勝利を掴むか,がポイントだ。だらだらと長引いて良いことは一つもない。モチベーションが落ちる,ハードの性能が落ちる,コスト負担が重くなる,困っている足下を見られてつけいられるリスクが出る。悪循環にはまってしまうと有能な人がいても手が付けられなくなる。▼ここが大事な部分。自分の弱いところを自覚して,地雷を踏まないようにしなければいけない。勢いで戦いになったと。それからは時間をかけるほど地雷を踏む確率が高くなる。だから素早く終わらせて戦いの状態から抜け出さなければならない。もともとすぐ勝てないような戦いの状態に入るのが下策だったわけだから。泥沼戦になってからでは,状況回復は絶望的だ。ということは,そもそも状況をコントロールできなくなりそうな戦いは始めなければ良い。現実的実践論としては,自分が苦手な場面では特に冷静に対応するべし,口を制するべし,と孫子は言外に言っている。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店. 天野鎮雄 (1972) 『新釈漢文体系36 孫子』 明治書院. Thomas Cleary (1988) "The ART of WAR SUN TZU" SHAMBHALA
November 30, 2007
孫子 作戦第二その1 SUN-TZU Chapter Two: Doing Battle 孫子曰、凡用兵之法、馳車千駟、革車千乘、帶甲十萬。 千里饋糧、則内外之費、賓客之用、膠漆之材、車甲之奉、日費千金、然後十萬之師舉矣。 孫子曰わく、 凡そ用兵の法は、馳車千駟・革車千乗・帯甲十万、千里にして糧を饋[おく]るときは、則ち内外の費・賓客の用・膠漆の材・車甲の奉、日に千金を費やして、然る後に十万の師挙がる。 Sun-tzu said: Generally, the requirements of warfare are this way: One thousand quick four-horse chariots, one thousand leather rideable chariots, one hundred thousand belted armor, transporting provisions one thousand li, the distribution of internal and on the field spending, the efforts of having guests, materials such as glue and lacquer, tributes in chariots and armor, will amount to expenses of a thousand gold pieces a day. Only then can one hundred thousand troops be raised. ◆コメント ▼「ふつう,戦争に必要なものは次のようなものだ。動きのはやい四頭立て馬車が1千台。運送用の馬車が1千台。武装兵10万。遠征用の食料を千里運送する場合,内部への配給コスト,路程でのコスト,来客の応接費,接着剤や漆など消耗品のコスト,戦車や甲冑などの贈呈。これらの出費負担が毎日1千金かかる。それでやった10万の軍を動かせる」という意味。 ▼大軍を遠征に出すと巨額の出費が必要になる,という話。戦争はコストがかかるので,意味の無い戦いは国力を落としてしまう。負ければ賠償金を払わなければならない。踏んだり蹴ったりだ。撤退するのが難しい状況になったらそれこそ,底なしに金を食ってしまう。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店. 天野鎮雄 (1972) 『新釈漢文体系36 孫子』 明治書院. Thomas Cleary (1988) "The ART of WAR SUN TZU" SHAMBHALA
November 29, 2007
孫子 始計第一その7 SUN-TZU Chapter One: Calculations 夫未戰而廟算勝者、得算多也。 未戰而廟算不勝者、得算少也。 多算勝、少算不勝、而況於無算乎。 吾以此觀之、勝負見矣。 夫れ未だ戦わずして廟算(びょうさん)して勝つ者は、算を得ること多ければなり。 未だ戦わずして廟算して勝たざる者は、算を得ること少なければなり。 算多きは勝ち、算少なきは勝たず。 而るを況や算なきに於いてをや。 吾れ此れを以てこれを観るに、勝負見(あら)わる。 Before doing battle, in the temple one calculates and will win, because many calculations were made; before doing battle, in the temple one calculates and will not win, because few calculations were made; many calculations, victory, few calculations, no victory, then how much less so when no calculations By means of these, I can observe them, beholding victory or defeat! ◆コメント ▼「戦闘を行う前に,殿堂で計画を練って勝つ。なぜかというと,たくさんシミュレーション(模擬実験)するからだ。 戦闘の前に,殿堂で計画を練りながらも勝てない。これはシミュレーションが少ないからだ。 シミュレーションが多ければ勝利するし,足らなければ勝てない。ましてシミュレーションをしないならば負ける。こういう訳だから,勝利か敗北かはよく見れば分かる」という意味。 ▼calculationという言葉は,カルクなので,数学の計算をするというイメージの言葉だったが,ここでは計算は計算でも,戦闘に勝つための計算という意味だ。だからシミュレーションと言って良い。シミュレーションして勝つか勝てないかを実験する。そのときのツールが,道・天・地・将・法という5要素でのチェック。そして,次の7つの比較項目だ。 どちらの為政者のほうが道に適っているか。 どちらの大将のほうに能力があるか。 天と地の利を得ているのはどちらか。 決まりが遵守され命令が行き渡っているのはどちらか。 どちらの軍が強いか。 よく訓練されているのはどちらの将兵か。 賞罰が明確に行われているのはどちらか。 ▼以上が孫子の「始計」だ。国にとっての戦争の扱いを冷静に取り扱っている。価値判断よりも事実判断のための比較検討,分析を重視している。ビジネスプランを作るときによくやる3C分析のCompanyとCompetitor比較と同じだ。 どちらのトップがより道理に合っているか。 どちらのリーダーがより能力があるか。 追い風が吹いているのはどちらか。 モラルが高く,トップダウンで命令が効いているのはどちらか。 どちらの組織が強いか。 どちらの社員のほうがより訓練されて力があるか。 信賞必罰が徹底しているのはどちらか。 これって,今日でも使えるチェックリストではないか。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店. 天野鎮雄 (1972) 『新釈漢文体系36 孫子』 明治書院. Thomas Cleary (1988) "The ART of WAR SUN TZU" SHAMBHALA
November 28, 2007
孫子 始計第一その6SUN-TZU Chapter One: Calculations兵者、詭道也。故能而示之不能、用而示之不用、近而示之遠、遠而示之近。利而誘之、亂而取之、實而備之、強而避之、怒而撓之、卑而驕之、佚而勞之、親而離之。 攻其無備、出其不意。此兵家之勝、不可先傳也。兵とは詭道なり。故に、能なるもこれに不能を示し、用なるもこれに不用を示し、近くともこれに遠きを示し、遠くともこれに近きを示し、利にしてこれを誘い、乱にしてこれを取り、実にしてこれに備え、強にしてこれを避け、怒にしてこれを撓(みだ)し、卑にしてこれを驕らせ、佚にしてこれを労し、親にしてこれを離す。其の無備を攻め、その不意に出ず。此れ兵家の勝にして、先きには伝うべからざるなり。Warfare is the Way of deception.Therefore, if able, appear unable,if active, appear not active,if near, appear far,if far, appear near.If they have advantage, entice them;if they are confused, take them,if they are substantial, prepare for them,if they are strong, avoid them,if they are angry, disturb them,if they are humble, make them haughty,if they are relaxed, toil them,if they are united, separate them.Attack where they are not prepared, go out to where they do not expect.This specialized warfare leads to victory, and may not be transmitted beforehand.◆コメント▼「戦さは欺し合いである。だからできることでもできないフリをする。活発でも活発でないフリをする。近くても遠いように見せかける。離れていても近づいているように思わせる。 相手を有利な条件でおびき出す。相手が混乱していれば奪い取る。相手がしっかりしていれば,こちらは備える。相手が強ければ近寄らないで避ける。相手が怒っていれば混乱に拍車をかける。相手が謙遜であれば傲慢に仕立てる。相手がのんびりしていたら苦労させる。相手がどこかと連携していたら,離反させる。 相手がガードしていない部分に攻撃をしかける。相手が思ってもない時期に進出する。このプロフェッショナルな戦い方が勝利につながる。これは戦いの前には秘密である」という意味。▼相手に自分の情報を与えない。相手の情報は正確に集める。その上で,情報戦で相手の勢いを削ぐ。情報の不均衡状況を意識的に作り出す。そして自分の戦略が有利に運ぶように環境を整える。こういう相手と戦わなければならない場合,どうすれば良いのか。・・・いやー,これは負けるね。相手が上手だったらまず勝てない。だからといって絶望することもない。組織の緩みを引き締めモチベーションと忠誠心を高めるためのツボだ。外敵,災害,悪意,攻撃への耐力をつけるには,とても良い。◆出典白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR"和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店. 天野鎮雄 (1972) 『新釈漢文体系36 孫子』 明治書院. Thomas Cleary (1988) "The ART of WAR SUN TZU" SHAMBHALA
November 27, 2007
孫子 始計第一その5 SUN-TZU Chapter One: Calculations 將聴吾計、用之必勝、留之。 將不聴吾計、用之必敗、去之。 計利以聴、乃爲之勢、以佐其外。 勢者、因利而制権也。 将 吾が計を聴くときは、これを用うれば必ず勝つ、これを留めん。 将 吾が計を聴かざるときは、これを用うれば、必ず敗る、これを去らん。 計、利として以て聴かるれば、乃ちこれが勢を為して、以て其の外を佐(たす)く。 勢とは利に因りて権を制するなり A general who listens to my calculations, and uses them, will surely be victorious, keep him; a general who does not listen to my calculations, and does not use them, will surely be defeated, remove him. Calculate advantages by means of what was heard, then create force in order to assist outside missions. Force is the control of the balance of power, in accordance with advantages. ◆コメント ▼「私の考えに耳を傾け,計画を用いる将軍は必ず勝利するので,その職にとどまる。(孫子が留まる,という解釈もある) そうでない将軍は敵軍に打ち負かされるので,更迭される。(孫子が立ち去るという解釈もある) 計画は(アドバイスを)聞き入れられれば力を発揮するから,次には外部環境を有利にするため力を注ぐ。勢とは,強みが出せるようにパワーバランスを取ることだ」という意味。 ▼計画立案者である孫子の意見を聞いて実行する将軍を評価している。意見を聞かない将軍は負けるからクビ。あるいは孫子が見限って去る。難しいのは「計利以聴」以下の部分の「以佐其外」の「外」の意味だが,これは外部環境のこと。有利な計画が勢いをつくりだし,外側の条件を良いものにするという意味だ。計画が良いと組織内部のモチベーションが上がり,そのことが運気を引き寄せると言っている。 ▼「勢」もキーワードだ。金谷治は「勢者因利而制権也」について,「勢とは,有利な状況にもとづいてその場に適した臨機応変の処置をとること」と説明している。5つの要素で考え,7つのチェック項目で詳細に比較検討したうえで,なお臨機応変に対応するべし,と言う。あくまで現場の状況変化に対応するのであって,自分のやりたいようにやるのではない。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店.
November 26, 2007
孫子 始計第一その4 SUN-TZU Chapter One: Calculations 將者、智・信・仁・勇・嚴也。法者、曲制・官道・主用也。凡此五者、將莫不聞、知之者勝、不知者不勝。 故校之以計、而索其情。曰、主孰有道、將孰有能、天地孰得、法令孰行、兵衆孰強、士卒孰練、賞罰孰明、吾以此知勝負矣。 将とは、智・信・仁・勇・厳なり。法とは、曲制・官道・主用なり。 凡そ此の五者は、将は聞かざることなきも、これを知る者は勝ち、知らざる者は勝たず。 故に、これを校ぶるにするに計を以てして、其の情を索む。 曰わく、主 孰れか賢なる、将 孰れか能なる、天地 孰れか得たる、法令 孰れか行なわる、兵衆 孰れか強き、士卒 孰れか練(なら)いたる、賞罰 孰れか明らかなると。 吾、これを以て勝負を知る。 General is wisdom, credibility, benevolence, courage, and discipline. Law is organization, the chain of command, logistics, and the control of expenses. All these five no general has not heard; one who knows them is victorious, one who does not know them is not victorious. Therefore, compare them by means of calculation, and determine their statuses. Ask: Which ruler has the Way, which general has the ability, which has gained Heaven and Ground, which carried out Law and commands, which army is strong, which officers and soldiers are trained, which reward and punish clearly, by means of these, I know victory and defeat! ◆コメント 「大将には,賢明さ,信用,慈悲,勇気,統制が必要だ。法は,組織,命令系統,後方支援,会計管理が必要だ。道,天,地,将,法という5つの要素を知らない大将はいない。5要素を理解している大将は勝っている。分かっていない大将は勝てない」 「それゆえ,5つの要素をもとに事前にじっくりと比較検討し,状況判断を下すのだ。 比較検討は,次のように行う。 どちらの為政者のほうが道に適っているか。 どちらの大将のほうに能力があるか。 天と地の利を得ているのはどちらか。 決まりが遵守され命令が行き渡っているのはどちらか。 どちらの軍が強いか。 よく訓練されているのはどちらの将兵か。 賞罰が明確に行われているのはどちらか。 こうやって確認すれば,勝利と敗北が分かる」という意味。 * ▼組織が競争するとき,どちらが勝つかを占う方法である。トップの経営理念。リーダーの能力。天の利,地の利。コンプライアンス。営業力。社員研修。モチベーション。 ▼の経営理念が反社会的であれば,長い繁栄はあり得ない。トップの能力が秀でていても,現場のリーダーに能力がないと下の者はやる気が出ない。ちゃんとふさわしい人材を手当できているかどうか。外部環境的に追い風が吹いているか,それとも逆風かということ。トップの意志が組織の末端まで行き渡っているかどうか。末端ではトップの思いとは反対のことになっていないか。ビジネスでは営業力の差が売上高の違いになって現れる。最前線で顧客からオーダーを貰う力のある営業がどれだけいるか。雇用して放りっぱなしか,教育訓練するかで,能力の発揮の仕方は大きく変わる。教育訓練はすぐに結果が見えにくい投資だが,目標をもってしっかりやっているかどうか。頑張った者は報われる,さぼった者は指摘される,そういう当たり前の評価が組織的に行われているかどうか。 ▼こういう目で組織を比較すると,勝つところ,負けるところは自ずからはっきりする,と孫子は言う。負けたくないと思えば,~を身の丈にあった範囲で一生懸命やるしかない。やれば気が出てくる。気はオーラのようなもの。オーラのある組織,会社,店は人が集まってさらに活気が出るし,オーラが出てないところは沈滞しているのでますます寂れる。オーラは外部からではなく,内部から出るものだから,主人公が自ら頑張ることから出始める。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店.
November 25, 2007
孫子 始計第一その3 SUN-TZU Chapter One: Calculations 天者、陰陽・寒暑・時制也。地者、遠近・險易・廣狹・死生也。 天とは、陰陽・寒暑・時制なり〔、順逆・兵勝なり〕。 地とは、〔高下・広狭・〕遠近・険易・死生なり。 Heaven is dark and light, cold and hot, and the seasonal constraints. Ground is high and low, far and near, obstructed and easy, wide and narrow, and dangerous and safe. ◆コメント 「天は闇と光,寒と暑,そして季節的な制限のことだ。地は高かったり低かったり,遠かったり近かったり,難しいコースであったり易しいコースであったり,広かったり狭かったり,危険だったり安全だったりする」という意味。 戦争という国の一大事を計るさいに,5つの分析ツールがある。第1は道という精神的なもので,いわば内部環境に属するものだった。 今回は第2の天,そして第3の地というツールの説明だ。天も地も,自分たちの努力ではいかんともしがたい条件だ。これは内部環境に対する外部環境の問題だと言える。天には,昼夜の差,気温の状況,季節変動などの要素がある。地には高低,遠近,難易,狭広,安全危険など要素がある。これらの要素の組み合わせがどうなっているのかによって組織の対応の仕方も変わってくる。組織にいくらやる気があるからといって,酷暑,危険な条件の下ではいつもの力を発揮するのは難しい。だから,現実的に条件を客観的に把握し,分析しなければならないと孫子は言っている。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店.
November 24, 2007
孫子 始計第一その2SUN-TZU Chapter One: Calculations一曰道、二曰天、三曰地、四曰將、五曰法。道者、令民與上同意、可與之死、可與之生、而不畏危也。一に曰わく道、二に曰わく天、三に曰わく地、四に曰わく将、五に曰わく法なり。道とは、民をして上と意を同うし、これと死すべくこれと生くべくして、危(うたが)わざらしむるなり。One, Way, two, Heaven, three, Ground, four, General, five, Law.The Way is what causes the people to have the same thinking as their superiors; they may be given death, or they may be given life, but there is no fear of danger and betrayal.◆コメント▼「(5つの分析ツールとは)道,天,地,将軍,法だ。まず,「道」とは上官が考えていることと同じように部下が考えるようにすることだ。自分たちは死ぬかも知れない。あるいは生き延びるかも知れない。どちらにしても危険や裏切りを恐れることがなくなる」という意味。▼道という漢字の解字は,<金文では,「行+首」で,音符の首は,くびの意味。異民族の首を埋めて清められた,みちの意味を表す>(デジタル漢語林7000)となっている。意味は<すじ,条理,正しいみちすじ,人が守り行うべき正しい道理>(デジタル漢語林7000)である。広辞苑では「人が考えたり行ったりする事がらの条理。道理」となっている。▼ここで言う道とは組織文化や集団思考のありようを指している。全員が同じ基盤で考えるようになることが第1として挙げられている。組織の一大事を考えるにあたっては,5つの分析ツールが必要だ。その第1が道であり,組織構成員の考え方が等しく同じようになっているか,という観点からの分析である。気持ちや感じ方,ものごとのとらえ方が同じようになっている組織は,暗黙知の共同化が高いレベルで進んでいるので,状況の変化にも機敏に対応できる。◆出典白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR"和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店.
November 23, 2007
孫子 始計第一その1 SUN-TZU Chapter One: Calculations 始計第一 孫子曰、兵者、國之大事、死生之地、存亡之道、不可不察也。故經之以五事、校之以計、而索其情。 孫子曰わく、兵とは国の大事なり。死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり。故にこれを経(はか)るに五事を以てし、これを校(くらぶ)るに計を以てして、其の状を索(もと)む。 Sun-tzu said: Warfare is a great matter to a nation; it is the ground of death and of life; it is the way of survival and of destruction, and must be examined. Therefore, go through it by means of five factors; compare them by means of calculation, and determine their statuses: ◆コメント 「孫子は言う。軍事は国の一大事である。死ぬか生きるか,滅亡するか存続するか,がかかってくる話なので,よくよく考えなければならない。そのために5つの要素ではかる必要がある。一大事は5つの要素で計算して比較し,そのありようを見定めるのである」という意味。 戦争は一大事だから,慎重に,熟慮せよ,という話。そりゃそうだ。でも,5つの分析ツールとはいったい何なのだろうか,興味が湧いてくる。 ◆出典 白文の出典: http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/ 立命館大学中国文学専攻 孫子の世界 英文の出典:.http://www.sonshi.com/learn.html SUN-TZU: THE PRINCIPLES OF WARFARE "THE ART OF WAR" 和文の出典: http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi1.html ISHIHARA Mitsumasa 石原光将 参考: 金谷治 (2001) 『孫子』 岩波書店.
November 22, 2007
箴言 Proverbs 29-20 There is more hope for a stupid fool than for someone who speaks without thinking. 軽率に話す者を見たか 彼よりは愚か者にまだ望みがある。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「愚かな馬鹿者のほうが考えなしに口を開く者よりも希望がある」という意味。どっちもどっちだと思うけど,軍配はstupid foolに上がった。speaks without thinking のほうがたちが 悪いからだろう。箴言はコワイ言葉が多い。今日で箴言はおしまい。明日からは孫子を読む。
November 21, 2007
箴言 Proverbs 29-11 Stupid people express their anger opnely, but sensible people are patient and hold it back. 愚か者は自分の感情をさらけ出す。 知恵ある人はそれを制し静める。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「愚かな人は怒りをすぐ表に出す。考え深い人は辛抱して表に出さない」という意味。stupidとsensibleの対比。感情のコントロールがどれくらいできるか,という話だ。感情に振り回されるようではまだまだ。でもそれは大変難しいことだと思うようであればstupid。難しいことをやれるからsensibleなのだ。この言葉では,stupidがダメでsensibleが良いなどとは言っていない。ただ単にsensibleな人は感情をさらけ出す,sensibleな人は辛抱がきく,とだけ言っているに過ぎない。解釈は読み手に任されている。だからズシンと来る。
November 20, 2007
箴言 Proverbs 29-1 If you get more stubborn every time you are corrected, one day you will be crushed and never recover. 懲らしめられることが多いと人は頑固になる。 彼は突然打ち砕かれ,もう癒すことはできない。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「間違いを指摘されるたびに頑なになっていると,ある日,潰れてしまって,二度と回復できなくなる」という意味。頑固の行き着くところはクラッシュか。驚きだ。日本語訳が良い。この言葉は,悪くもないのに矯正される経験が重なると,人間おかしくなる,という意味だと分かりやすい。昔であれば身分制度のもとでのいじめ,現代であれば職場のいじめ,のようなものだろうか。
November 19, 2007
箴言 Proverbs 28-6 Better to be poor and honest than rich and dishonest. 貧乏でも,完全な道を歩む人は 二筋の曲がった道を歩む金持ちよりも幸いだ。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「貧乏正直のほうが,金持ち嘘つきよりも良い」という意味。貧乏,正直,金持ち,嘘つきを組み合わせて比べたとき,どのペアが良いか。金持ち正直と行きたいところだが,正直は金持ちとは組み合わせできないとか,貧乏は正直と嘘つきどちらとも組み合わせ可だとか。そんなルールがあったりして。 金持ちを胡散臭いものと見る意識がこの言葉から感じられる。この感覚はどこから来るのだろう。Aの例,Bの例・・・と事例をたくさん集めてみると,どうも金持ちは本当のことを言わない連中が多い,だから金持ちは不正直なのだという帰納的な判断からだろうか。あるいは,金持ち不正直という仮説を打ち崩すだけの有力な反論ができないからだろうか。どっちも言えそうなので,そら見ろ,だからこの箴言の言っていることは当たってるだろ,という話になる。参りました。
November 18, 2007
箴言 Proverbs 27-21 Fire tests gold and silver; a person's reputation can also be tested. 銀にはるつぼ,金には炉。 人は称賛によって試される。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「火は金や銀を試す。人の評判も試される」という意味。直訳すると味気ないが,箴言の中で最も印象的な言葉。新共同訳もすばらしい。混じりものがあれば,火によって炙り出される。人もその評判通りの値打ちがあるかどうか試される。前半はSVOの構文になっているので,誰が誰に何をするのかが分かる。火が金銀をテストするのである。後半は受動態になっている。何によって試されるのかが示されていない。by X がないから。これを能動態にしてみると,X tests a person's reputation となって,主語が見あたらない。この不完全さがまた良い。人の評判は,何によって試されるのだろう,と考えさせるところがこの箴言の仕掛けだ。
November 17, 2007
箴言 Proverbs 27-19 It is your own face that you see reflected in the water and it is your own self that you see in your heart. 水が顔を映すように,心は人を映す。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「水に映る自分の顔,心に映る自分の姿」という意味。ダイレクトに見るのではなく,直接,見られない掴みがたいものを把握する感じがうまく表現されている言葉だ。日本語訳が巧み。
November 16, 2007
箴言 Proverbs 27-17 People learn from one another, just as iron sharpens iron. 鉄は鉄をもって研磨する。 人はその友によって研磨される。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「人はお互いから学ぶ。ちょうど,鉄が鉄で研がれるように」という意味。人は人によって練られる。人から発せられる言葉を天の声と解釈すれば,どんな言葉にも含蓄があるように感じられるに違いない。人から発せられるから,良しとか悪しとか,勝手に判断を下してしまう。でも善し悪しの判断など,明日も分からない人間にどうしてできようか。塞翁が馬と言う。今は面白くない言葉でも,そのため将来どう幸いするか分からない。逆に今は好都合な言葉でも,将来,災いの元になるかも知れない。今この瞬間の善し悪しと,長い時間を経た挙げ句の善し悪しと,さらにもっと時間がたったときの善し悪しと考えてみれば,だんだん変わりがなくなるような気がする。みな同じくありがたい言葉であるのかも知れない。それが分からず,今都合が良ければ喜び,悪ければ嘆く自分の姿を考えてみると,なんと浅はかなことかいな。
November 15, 2007
箴言 Proverbs 27-12 Sensible person will see trouble coming and avoid it, but an unthinking person will walk right into it and regret it later. 思慮深い人は災難が来ると見れば姿を隠す。 浅はかな者は通り抜けようとして痛い目に遭う。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「分別のある人はトラブルを予感するとそれを避けようとする。しかし,何も考えない人はそのままトラブルに足を踏み込んでしまい,後になって後悔する」という意味。次の展開を読んで行動せよ,というありがたいお言葉である。リスクマネジメントである。このままいくとまずいんじゃないか?と感じるかどうか,センスの問題でもある。それがsensibleかunthinkingか,二つに分けて対比させている。まずはthinking person を目指そう。経験が重なってくればsensibleになると思って。
November 14, 2007
箴言 Proverbs 27-7 When you are full, you will refuse honey, but when you are hungry, even bitter food tastes sweet. 飽き足りている人は蜂の巣の滴りも踏みつける。 飢えている人には苦いものも甘い。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「満ち足りているときは,おいしいものでも要らないという。しかし飢えているときには,苦い食べ物でも美味と感じる」という意味。状況によって人の感覚や反応はコロコロ変わるというたとえ。だから一度断られたからと言って未来永劫ダメという訳ではない。何度もチャレンジするうち相手が変わることもある。状況は常に変化する。相手も自分も変わることを前提にものを考えなさい,という賢者のお言葉だ。
November 13, 2007
箴言26-6 If you let a fool deliver a message, you might as well cut off your own feet; you are asking for trouble. 愚か者に物事を託して送る者は 足を切られ,不法を呑み込まされる。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「愚か者にメッセージを託すのは,自分の足を切り落としてしまうようなもの。もめ事を引き起こすのに等しい」という意味。意思伝達の重要性を強調している言葉でもあるし,人を選ぶことの大切さを説いている言葉でもある。組織でもトップが自分の思いを全員に伝えようとするとき,どのように伝わるかは,中間に立つ幹部の伝え方次第だ。最初から中間幹部が伝える努力をしない場合もあるが,変に伝えてしまうのと比べて,どっちがマシだろうか。ダメなものを比べても,あまり意味ないか。
November 12, 2007
箴言26-5 Give a silly answer to a silly question, and the one who asked it will realize that he's not as smart as he thinks. 愚か者にはその無知にふさわしい答えをせよ。 彼が自分を賢者だと思い込まぬために。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「バカな質問にはバカな答えを。自分で思っているほど賢くはないのだということを相手に思い知らせるために」という意味。答えるほうがよほどsmartじゃないとできない技だが,バカにしてるんじゃないかと思う答えが返ってきたら,それは相手は自分をバカだと思っているということになる。それは,しょっちゅうだぞ。やっぱりおれはバカだったの!?
November 11, 2007
箴言26-2 Curses cannot hurt you unless you deserve them. They are like birds that fly by and never light. 鳥は渡って行くもの,つばめは飛び去るもの。 理由のない呪いが襲うことはない。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「ののしられるだけの咎が相手にあれば,(ののしる側が)それで傷つくことはない。ののしりの言葉は鳥のように飛び,止まることがない」という意味。 のろいの言葉の持つ重み,効果をふまえた言葉だ。不用意な悪口は,自分に還ってくるという言葉もあるが,この箴言は,相手が悪いヤツだったら自分には呪いは戻ってこないという免除条項になっている。・・・と解釈している。
November 10, 2007
箴言26-1 Praise for a fool is out of place, like snow in summer or rain at harvest time. 夏の雪,借り入れ時の雨のように 愚か者に名誉はふさわしくない。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「バカを誉めるなんてのは,夏の雪,借り入れ時の雨のように場違いだ」という意味。これも怖い言葉。誉められるべき人が誉められるのは当然だ。だが,誰が誉められるべきかは難しい問題。それに,もし自分が誉められたのをout of placeと思う人がいたら,それってちょっとヤな感じ。誉められる場面が出てくることじたいが修行不足なのだ。
November 9, 2007
箴言25-28 If you cannot control your anger, you are as helpless as a city without walls, open to attack. 侵略されて城壁の滅びた町。 自分の霊を制しえない人。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「腹立ちを抑えられない人は,防御壁もなく,さあ攻撃してくださいと言わんばかりの町と同じくらい,お手上げだ」という意味。怒りを抑える意志力は,外敵から身を守る壁と同じ機能を果たしているのだ。かっとなってその場でぱっを言い放つと一瞬はすっきりするかも知れない。だが,その後が問題だ。言わずに黙っているとストレスで胃潰瘍になるリスクもある。難しい。平穏に過ごすには,そもそも最初から怒りを持たないような精神であれば良い。いや,そのほうがもっと難しい。妥協点として,猫パンチくらいは繰り出しても良し,としよう。
November 8, 2007
箴言25-27 Too much honey is bad for you, and so is trying to win too much praise. 蜂蜜を食べ過ぎればうまさは失われる。 名誉を追い求めれば名誉は失われる。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「蜂蜜の食べ過ぎは良くない。誉められようとしすぎるのも良くないこと」という意味。これも「過ぎたるは及ばざるがごとし」と似ている。おいしいからと度を過ごしやすいし,もっと誉められたいと頑張りすぎるのも,過度になると結果がよろしくない,という点では共通している。カッコ良く言えば,ほどほどのところに醍醐味があるのだろうが,足らなかったり過剰になったりする。ほどよいところで止まるのって,ほんとに難しい。
November 7, 2007
箴言25-19 Depending on an unreliable person in a crisis is like trying to chew with a loose tooth or walk with a crippled foot. 悪い歯,よろめく足 苦難の襲うとき,欺く者を頼りにするいこと。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「ここ一番というとき,アテにならない人物を頼ったりするのは最悪だ。まるでぐらぐらする歯で噛み砕くようなもの(どだい無理)」という意味。crippled foot は現代では差別的な表現になる可能性 があるが,和訳は「よろめく足」として配慮された訳になっている。この言葉は噛みしめると苦い味がする。
November 6, 2007
箴言25-16 Never eat more honey than you need; too much may make you vomit. 蜂蜜を見つけたら欲しいだけ食べるがおい。 しかし食べ過ぎてはき出すことにならぬように。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「必要とする以上に蜂蜜を食べてはいけない。食べ過ぎると吐いてしまう」という意味。「過ぎたるは及ばざるがごとし」と似たような教訓の言葉。やはり,人間は昔からついつい度が過ぎてしまって後から後悔するパターンが多かったのだろう。ほどよいところでお開き,中庸の美徳,がよろしいようで。
November 5, 2007
箴言25-15 Patient persuasion can break down the strongest resistance and can even convince rulers. 忍耐強く対すれば隊長も誘いに応じる。 穏やかに語る舌は骨をも砕く。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「忍耐強い説得には最強の抵抗も無力化され,決まった事さえも変えられる」という意味。言いたいのは,辛抱強い説得は大きな困難も乗り越えて状況を変える力があるということだ。忍耐強さの良さを説いた言葉。じっさいは話が通じないことが多いから,最初から諦めてしまいがちになる。もう少し粘って意を尽くすようにしてはどうか,というメッセージだ。そう解釈すると,なかなかいいじゃん。
November 4, 2007
箴言25-12 A warning given by an experienced person to someone willing to listen is more valuable than gold rings or jewelry made of the finest gold. 聞き分ける耳に与えられる賢い懲らしめは 金の輪,純金の飾り。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「経験豊かな人の警告に素直に耳を傾けることは,金の指輪や最高の金アクセサリーよりも価値がある」という意味。こういう時にはこうするのが良いとか,そうしてはいけないという的確なアドバイスを得られることじたいが,幸いなこと。思いやってくれる人がいる環境にいられたら幸せだ。たぶんいろんな言い方でwarningがあるんだろうけれど,willing to listenの姿勢になっているか いないかで違ってくるんだ。分かってないとか,自分の意に沿わないというだけで退けるのではなくて,どの言葉も天の言葉だと思えば良いかも。誰が言ったのかで左右されることが多いが,そこにとらわれ過ぎるのは良くないね。どういう言葉であっても,聞く側の姿勢で毒にも薬にもなる。
November 3, 2007
箴言25-11 An idea well-expressed is like a design of gold, set in silver. 時宜にかなって語られる言葉は 銀細工に付けられた金のりんご。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「巧みに表現された考えは,銀に埋め込まれた金の下図」という意味。この文の骨は「ideaはdesignだ」。その骨にwell-expressedやgold, set in silverがくっついている。「考えは図案だ」と言っ ているので,発展させれば「実物は行動だ」となってもおかしくない。述べられた考えはあくまで下図であって,実体は行動だ,というふうに解釈できる。たしかに適切な言葉は,適切な行動の引き金になる。このところ後ろ向きに傾斜しがちなので,励みになる言葉だ。
November 2, 2007
箴言25-6,7 When you stand before the king, don't try to impress him and pretend to be important. It is better to be asked to take a higher position than to be told to give your place to somone more important. 王の前でうぬぼれるな。 身分の高い人々の場に立とうとするな。 ◆出展 和文/新共同訳,英文/Today's English Version 日本聖書協会 ●感想 英語は「権力者の前で自分を印象づけようとして重要人物であるかのように振る舞ってはならない。高い席につくよう頼まれるほうが,他の重要人物に席を譲るよう言われるよりも良い」という意味。これは老子的な考え方を感じさせる言葉。不必要に目立つ必要はない。むしろ逆効果だし恥をかくことだってある。控えめにしていなさい,という実践的アドバイス。
November 1, 2007
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