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天文の趣味に入って以来、主としてライブスタックを中心に楽しんで来ました。画像処理としては、Fitsビューアプリによるレベル補正くらいで、たまにDSSを使ってホットピクセル除去処理を実行するくらいで済ませていました。 昨年末からレムナントSh2-240にチョッカイを出し続けてけてきましたが、予想通り簡単にはお姿を拝見できません。最初の挑戦なので、トリミングをどうすれば良いのかもわかりませんでした。余りにも淡いのでレベル補正で強調しようとするとバックグラウンドが破綻してしまいます。これまで避けてきたフラット補正をせざるを得なくなり、失敗を重ねながらも一応のまとまりが出来ましたのでブログに記しました。 動画にもまとめましたので、そちらへもお立ち寄り下さい。 Sh2-240のライブスタックと画像処理動画【写真クリックで動画へ】 1.Sh2-240のライブスタック 最初は、レムナントの全景を一度に撮ろう思い、ズームレンズを焦点距離170㎜にして、カメラとしてAPS-Cカメラの組み合わせで挑戦も、かすかな姿しか拝むことができませんでした。F5のレンズでは少々無理があったようです。仕方がないので所有する最高の明るさの組み合わせの機材で挑戦。しかし全景は入らず、ここで撮影ポジショニングで試行錯誤を繰り返すことになります。 使用した機材 F3.9レデューサーは、下の写真のように48㎜のフィルターをネジ込めるようになっています。 F3.9レデューサーとL-eXtremeフィルター ライトフレームを稼ぐために3日間ライブスタックを実行しました。下の写真は、そのうちの1夜のライブスタックで得られたSh2-240の写真です。7分を24回スタックしていますが、淡くてレムナントがはっきりしません。 露光時間7分で24回のライブスタック結果 2.画像処理に乗り込む ライブスタックでは明瞭なレムナントを見ることが出来ませんでしたので、これまで避けて通っていた画像処理をせざるを得なくなってしまいました。そして、初めてのフラット撮影です。フラット撮影はいろいろな手法があり、どう撮影したら良いかはっきりしません。今回は、ノートPCに白色の画像を映し出し、その上から0.7mm厚のPPシートを被せて、PPシートに鏡筒の頭を密着させました。そして部屋を真っ暗にして、カメラをライトフレームと同じ温度に冷却してシャッターを切りました。 フラット撮影の様子 下の写真が30秒露光でのフラット画像です。真ん中の下側にあるのは、ヒストグラムです。 フラット画像 3夜でのライトフレームを50枚集めて、フラット補正した後スタックしたのが下の写真です。 フラット補正後のレムナント画像 いつものレベル補正だけの画像とは違い、いい感じです。しかし、左側のバックは明るく右側全体が暗くなっています。この補正を行うためにFlatAideProにあるバッチキャリブレーションを使うことにしました。バックキャリブレーションは、ライトフレームのバックグランドをVoidフレームを使って疑似化する、理解しやすい原理に基づいています。 Void画像は、ライトフレーム近辺で星雲などが無く、星も少ない場所を探し出し、Voidフレームなるものを1枚だけ撮影します。撮影条件はライトフレームと全く同じにします。下の写真は、Voidフレームを撮影するためのポジションをASiairの星図でライトフレームの近辺を探索して決定したところです。GoToボタンを押せばPlateSolvingでその場所へ導入してくれます。 Voidフレームのポジショニング FlatAideProのバッチキャリブレーション機能を使ってVoid画像からシェーディング画像を作成します。その様子が下の写真です。 Void画像からのシェーディング画像作成画面 バッチキャリブレーションは、本来ならばライトフレームをフレームごとにフラット補正やシェーディング補正などを行う機能ですが、今回はフラット補正を行ったスタック画像を使ってシェーディング補正を行ってみました。 下の写真がシェーディング補正後のレムナントの写真です。バックがあまり暗くありませんが、レムナントが明瞭になってきました。 シェーディング補正後のレムナント さらに、FlatAideProにある星像シャープ化機能を試すと下の写真のようになりました。これが最終画像です。 Sh2-240レムナントの最終画像 以上のとおりSh2-240の撮影に挑み、何とかその姿を捉えることができました。バックグランドにムラがある不完全な画像でしたが、超新星爆発の残骸を見ることができて満足しています。今後もさらに画像処理技術に磨きをかけるべく研鑽して行きたいと思います。
February 15, 2023
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マクストフ鏡筒のMAK127は、月や惑星、さらに星雲や銀河を撮影してもEdge HD800と比較して同等以上の性能を発揮してくれています。シュミットカセグレンよ、どうしたと、言いたいところです。MAK127が余りにも性能が良いので、シュミカセ君には退役していただくことに決め、さらに口径の大きいマクストフ鏡筒の購入に踏み切りました。 口径18cmのマクストフ:BKMAK180の焦点距離は、2,700mm。ASiairでのプレートソルビングは大丈夫か気になりましたが、以前のテストでOKの結果が出ていました。 BKMAK180の難点は取っ手が無いことで、8㎏近くある鏡筒をマウントに載せるのは苦になること必然です。ということで、まず取っ手を付ける改造をすることにしました。次いで、クレイフォードフォーカサーを付けることと、ASiairの台座を付ける作業に取り掛かりました。 この改造の顛末は、下の動画にもまとめています。 BKMAK180の改造動画【写真クリックで動画へ】 1.取っ手をどう付けるか さて取っ手をどうやって付けるか。考えた挙句、正攻法の鏡筒バンドを使うことにしました。BKMAK180の直径は、216mm。鏡筒バンドを探したところ232mmのものがありましたので購入。直径との差は16mm。2で割ると差は8mmとなります。ホームセンターにこの差を埋める素材を探したところ、ポリエチレンプレートやPPシートなどのプラ素材がありましたが、曲げれる限界が2mm程度。さらに捜したところ、何とちょうど8mm厚のコルクボードが見つかりました。カッターナイフで簡単に切断できる優れものです。 使用した鏡筒バンド 8mm厚のコルクボード 幅4cm、長さ約15㎝の長方形を4枚用意し、鏡筒バンドに丸め込めました。 コルクボードを入れ込んだ鏡筒バンド 2.鏡筒バンドの取り付け 鏡筒バンドを巻き付けるためにはダブテールバーを取り外す必要があります。M4くらいの頼りないネジ2本でバーが固定されています。ネジを外すと、鏡筒内でカランとナットが転げる音がしました。これはマズイ! ナットは、このまま内部に閉じ込めたままにしておこう、この時はそのように思っていました。 ダブテールバーを取り外す 鏡筒バンドに取り付ける、新たなダブテールバーを準備しました。約32㎝の長めのものにしました。Amazonで購入。 新しいダブテールバー このまま鏡筒バンドにネジ込むと赤道儀に載せる際にネジの頭が邪魔になるので、バーに座繰り穴をドリルする必要があります。M6のバカ穴2カ所に座繰り穴を適当にドリルしました。 座繰り穴を開けたダブテールバー そして、鏡筒バンドを巻き付け、新しいダブテールバーを取り付けました。 鏡筒バンドを取り付けたBKMAK180 この段階で、鏡筒内に残されたナットが、鏡筒の壁と摩擦し、ホコリなど光学系に悪影響を及ぼすのではないかと心配になり、鏡筒の前側を開けてナットを取り出すことにしました。もちろん光軸がずれることは織り込み済みです。4カ所のボルトを外すと、意外と軽く前部のバッフルが外れました。ナットと大き目のバタフライワッシャーが出てきました。そっと元の位置に戻した積りですが、光軸は大きくズレたようです。 鏡筒前部を開き、ナットとワッシャを取り出す 簡単な取っ手とASiairの台座を取り付けて、改造は完了です。 改造を終えたBKMAK180 3.カニ星雲で試験ライブスタック 早速カニ星雲をターゲットにして試験撮影してみました。MAK127に比べて迫力ある星雲が浮き出て満足できる結果でした。 が、何だか星像が楕円になっています。オートガイドは正常だったので、やはり光軸が狂ってしまっていることが原因であろうと推察しました。 カニ星雲を改造BKMAK180でライブスタック 4.光軸調整に挑戦 ナットとワッシャーを取り出すために鏡筒前部を開けたことによる光軸の狂いを確認するために、プロキオンに向けた写真が下の写真です。やはり光軸がズレていました。 光軸がずれていました BKMAK180は、主鏡調整ネジは下の写真のように大小のネジが3か所にあります。どのように回転させれば良いのか、ウェブで調べても情報は入りません。我流で、まず大きいネジを反時計回りに回し、そして小さなネジを時計回りにネジ込む。逆の場合は、小さなネジを反時計回り、そして大きいネジを時計回しで。情報がないので、テキトーの実行するしかありません。 厄介なことに、ネジを回転させるとミラーシフトを起こしてプロキオンが視界から消えてしまいます。焦点距離が長いので仕方がありません。ネジを回転させたあと、フォーカスを合わせ、プレートソルビングでプロキオンを自動導入。この繰り返しで、クタクタでした。 BKMAK180の主鏡調整ネジ 動画ではダイジェストでまとめましたが、ネジ回転、フォーカス合わせ、そしてプレートソルビングを10数回繰り返して、何とか下のようになりました。 調整後の星像 調整後の光軸は完璧ではありませんが、後日梅雨の時期にでも専門業者で光軸調整を行ってもらおうと思っています。 AliExpressに発注していた取っ手が本日届きました。カメラの色とマッチして野暮ったい鏡筒が少し垢ぬけたかもしれません。 最終的な改造BKMAK180
February 5, 2023
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