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1.日本の天文メーカーの未来はあるのか 天文の趣味に入った頃、望遠鏡を何にするか迷った記憶が懐かしい。もう5年前にもなりますが、その間、中国の天文メーカーは次々と新製品を開発して世の中に出して来ましたが、日本のメーカーの進歩は全く見られません。今回、非冷却カメラのASi585MCで夏の星雲をAskar FRA400とVixen SD81SIIとで撮り比べてみたので、日本のメーカーに対する不満と、撮り比べの軍配を報告します。 中国メーカーは、最近口径の大きい屈折鏡筒を上市してきています。ついにZWO社が口径13cmの鏡筒を出しました。とにかく日本のメーカーが過去の栄光に縋りついた経営を継続しており、進歩が全くなく、製品の魅力も大幅低下してきています。具体的には、 1)フォーカサーがデュアルフォーカサーでなく、オプションになっている。中国製は標準。 2)お仕着せの旧式のファインダーを付けている。もう邪魔で不要です。 3)鏡筒バンドがオプションになっている場合がある。中国製は鏡筒バンド一体型である。 4)鏡筒レンズカバーにガタがある。すんなりフタが取れない場合が多々ある。 5)リングネジの精度が悪く、時としてガタを感じる場合がある。中国製は高精度のネジで構成されている。 6)鏡筒ケースがほとんど無くなっている。中国製はケース付属が多い。 日本メーカーの上記の欠点は、中国メーカーではほぼクリアーされている。日本メーカーの鏡筒は、残念ながらワクワク感がしないのである。 2.夏の星雲をAskar FRA400とVixen SD81SIIとで撮り比べ Askar FRA400を購入したときは、その取り回しの良さに感心した覚えがあります。フィルターワークも標準のリングがいろいろ付属していました。VixenのSD81SIIと同じ条件で夏の代表的な星雲を撮り比べてみました。 ・カメラ:ASi585MC ・露出時間:120秒 ・スタック回数:10-15回 撮り比べの結果は、下の動画にもまとめています。 FRA400とSD81SIIの撮り比べ【クリックで動画へ】 3.取り比べ結果 M8の撮り比べ【クリックで比較できます】 M16の撮り比べ【クリックで比較できます】 M17の撮り比べ【クリックで比較できます】 M20の撮り比べ【クリックで比較できます】 M27の撮り比べ【クリックで比較できます】 4.まとめ 1.日本の天文メーカーの進歩の無さにはガッカリさせられる。今回、日本メーカーの体表的屈折鏡筒のSD81SIIと、中国のAskar FRA400鏡筒の夏の星雲撮影比較を行ってみました。2.代表的な星雲のモクモク感は、鏡筒のF値に直結しており、同じ露出時間120秒ではFRA400に軍配が挙がる。3.SD81SIIの焦点距離の長さは、FRA400のイメージをデジタル拡大すれば簡単に達成できる。4.異なるF値の鏡筒を同じ露出時間で比較するのは、不公平であるとの声も聞こえそうであるが、星雲の解像度や明るさなどなど、全てにわたってFRA400の方が優れているように思える。5.今後、日本の天文メーカーもワクワク感のある製品へと改良していってほしい。まずはデュアルフォーカサーを標準で付けること。そうしないと、未来が見えなくなります。
August 27, 2023
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2023年7月28日にSony α6000をAskar FRA400に連結してM8とM20を同時試験撮影を行いました。Sonyのミラーレスαシリーズの星喰い問題は知ってはいましたが、暗い星が少々消える些細なものではと、高をくくっていました。撮影も無事に終わり、画像処理も完了して、明るい星に穴が開いているのが見られる程度で、結構撮れているという満足感に浸っていました。しかし、後日ライブスタックのスクリーンレコード動画を詳細に見ていたら、星喰いの影響場面が数多く見られることに驚かされました。 今回の記事は、α6000での星雲撮影時の星喰いの現実と、その対策についての内容です。下の動画にもまとめてあります。 α6000を使った星雲撮影時の星喰いの現実と対策【写真クリックで動画へ】 1.星雲撮影でのSONY α6000の星喰いの現実 Sony α6000を使ってのライブスタックのスクリーンレコード動画を見て、これまで行ったCMOSカメラや一眼レフカメラでは見られなかった代表的な例を3つ示します。1)導入した明るい星に穴が! 導入したデネブを拡大したもの2)バーティノフマスク像の中心部分が過飽和状態! バーティノフマスク像の中心が過飽和状態3)ライトフレームやスタック画像の明るい星に穴が開いている! 致命的な欠陥は、撮影像の中にある明るい星に穴が見られること。穴は、黒色であったり赤色であったりする。この現象がある限りは、ミラーレスαシリーズは天体撮影に使えないことになります。 撮影像の明るい星に穴が開いている! これまでのネットなどで仕入れてきた知識では、SONYの星喰いとは、淡い星が消滅気味になる、グリーン色の星が見られるなど、どちらかと言えば「可愛いいらしい」部類に入る問題かと思っていました。が、実際に良く調べてみると天体撮影にとって致命的な欠陥であることにやっと気付きかされました。 2.明るい星に穴が開く現象は、どこかで見たような? 穴の開いた星を見て呆然としている時、過去に画像処理でこのような現象を見たことを思い出しました。DeepSkyStackerを使ってライブスタック像のホットピクセルを除去しようとした時です。除去機能を強化する条件でスタックすると明るい星に穴ぼこが見られるようになります。そして淡い星が消えてゆきます。まさに、SONYの星喰いと同じ現象なのです。 DeepSkyStackerのホットピクセル除去条件設定画面 SONYのミラーレスで撮影した星喰いライトフレームを、ホットピクセル除去条件でスタックしてみました。ホットピクセル除去条件なしと、有りとの違いを下の写真に示します。 ホットピクセル除去機能無し、有りのスタック像【クリックで比較できます】 ホットピクセル条件をONにすると、星に開いた穴がますます黒くなり大きくなってゆくことがわかります。さらに、ホットピクセル除去条件を徐々に強くした場合どうなるかを調べてみました。除去条件は、フィルターサイズの大きさ(Pix)を変化させています。 ホットピクセル除去条件を強くすると ホットピクセル除去条件を強くしてゆくと、明るい星に開いた穴は大きくなってゆき、淡い星は消えてゆくことがわかります。 3.コールドピクセル除去機能を働かせると、どうなる DeepSkyStackerには、コールドピクセル除去機能も備わっています。これを働かせるとどうなるのか、実際におこなってみました。コールドピクセル除去条件は、(フィルターサイズ:3 Pix, ThreashHold: 25%) 何と、星喰い状態の星像が改善されたのです! Cold Pixel処理のM8像【クリックで比較できます】 M20の中心にある明るい星の穴も、下の写真のとおり無くなっているように見えます。 Cold Pixel処理 M20像【クリックで比較できます】 コールドピクセル除去条件を変化させて、星喰い星像を見てみたのが下の写真です。 コールドピクセル除去条件を変化させて星喰い星像を見る M8付近。 コールドピクセル除去条件を変化させて星喰い星像を見る M20付近。 星喰い像を改善させるための条件は、フィルターサイズが3 Pixが良い感じです。それ以上大きくしても変化はありません。ThreashHoldも検討しましたが75%ー5%まで変化はありませんでした。1%にすると背景がぼやけてきました。 4.まとめ と 今後 1.SONYのミラーレスαシリーズで星雲写真を撮ってみて、星喰い現象を検証してみた。撮影時明るい星を導入すると、星像に穴が開いていた。フォーカシング時に星像が過飽和状態になるなどの異常が見られた。2.ライトフレームを画像処理すると、やはり明るい星に穴が開いている写真となった。3.明るい星に穴が開く現象は、ホットピクセル除去機能を働かせたソフトに見られることでもある。SONYのノイズリダクションによる星像の欠陥は、ホットピクセル除去条件が適切ではないことに起因していることが考えられる。4.DeepSkyStackerに備え付けのコールドピクセル除去条件でα6000で撮影のライトフレームをスタックすると、星喰いが改善された。パーフェクトではないが、かなりの改善であった。5.今後、α6000を天体改造して、さらに星喰い現象を調べ、その影響を改善する策を検討できればと思っています。
August 13, 2023
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1.ミラーレスカメラの天体撮影への対応 天体撮影のシステムは、大きく分けてPCを使うASCOM系とスマホを使うASiair系に大別される。両者ともに、一眼レフカメラには対応できているが、ミラーレスカメラへの対応は鈍い。しかし、ASCOM系では数年前Sonyのミラーレスカメラのドライバーが出現し、ASiair系ではバージョン2.1からSonyのミラーレスαシリーズに対応するようになったと言う。 これまでAsiair系を多用してきた関係上、EOS6D、EOS-Kiss X5を使ってきましたが、ミラー上下音のストレスから使わなくなってきました。ミラーレスカメラへの対応は、キャノンに限ればEOS RやRPのフルサイズへの対応は早かったものの、APS-C機への対応はEOS M6 MarkIIに限られ、閉ざされていた感がします。カメラが主体のビジネスのZWO社だから当然という見方もできますが、中途半端です。では、どうして今さらSonyのミラーレスだけに対応したのか。ここには、企業間のいろいろな憶測をはさむ余地がありそうですね。 とにかく待望のASP-Cのミラーレスに対応したということで、急遽α6000を中古で購入して、ASiair Plusで星雲をテスト撮影してみました。 α6000を接続した鏡筒 2.α6000を使ってライブスタックを実行 鏡筒はFRA400を使い、ASiair PlusにUSBコードで連結、M8とM20の全景を90秒露光のライブスタックで撮影しました。試験はプレートソルビング、フォーカシング、極軸合わせなど、撮影に必要な項目を全部チェックしてみました。試験の様子は、下の動画にまとめています。 α6000を使った星雲のライブスタック【写真クリックで動画へ】 ライブスタックは、何らトラブルもなく進行しました。唯一、Sonyのミラーレスαシリーズの欠陥である星喰い現象が見られました。この件は後述します。 3.α6000の重要な設定項目 ASiairがα6000に対応していると言えども、うまく稼働するまでにはトラブル続出でした。カメラ側の設定方法がはじめてだったので、重要だったポイントを3点。1)USB接続の中の「PCコントロール」へ設定する。2)レンズ非接続の場合のリリースを「許可」へ設定。3)Mモードに合わせ、シャッター速度変更ダイヤルで「BULB」へ設定。 ManualモードでBULBへ 4.α6000でのライブスタック結果 90秒露光で10回ライブスタックし、自動保存されたライブスタック像が下の写真です。ダーク、フラット、バイアス補正は、無しです。 自動保存されたライブスタック画像 13枚のライトフレームをフラット、ダーク補正し、スタックした画像が下の写真です。 M8とM20の画像処理後の画像 撮影日:2023/7/28。撮影地:南関東市街地、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:SONY α6000(ISO 3200)。ガイド:オフアキシスガイド。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチKenko ASTRO LPR Type2。90秒露光で、ダーク、フラット、バイアスなしでASiairにて13回撮影。画像処理:自動保存された13枚のライトFitsフレームをDeepSkyStackerにてフラット、ダーク、バイアス補正後スタック。FlatAideProにてレベル調整後シェーディング補正、Topaz DeNoise AIにてデノイズ処理。 5.まとめ と 課題 1.ASiair がVer2.1からSONY のミラーレスカメラαシリーズに対応したということで、α6000を使って試験撮影してみた。試験撮影はCMOSカメラと何ら変わり無く操作でき、トラブルなして進行した。2.ライブスタックは、ダーク、バイアス、フラット無しで行ったが、アンプグローなどは見られなかった。ISO感度12,800以上ではライブスタックがうまく進行しなかった。ISO 6,400ではライブスタック像はノイジーであった。3.輝度の高い星が視野に入った時、モニター像が飽和する現象に見舞われた。CMOSカメラやEOS一眼では経験したことがなく、それがSONYカメラの星喰い現象の初体験であった。ライトフレームやライブスタック画像、そして画像処理後の最終画像を大きく拡大すると、高輝度星に穴が開いていたり、中心に赤い斑点が現れていた。原因は、内在するノイズ低減処理ソフトのおせっかい処理である。このスターイーター問題は表に現れてかなり長い年月が経過している。にもかかわらずソニーは放置したままである。製造物責任にかかわるのではないか。このままでは、α6000は天体撮影に使うことは不可能である。 最終画像のM8部分の拡大画像 最終画像のM20部分の拡大画像4.ここまで試験したので、α6000を天体改造して改造前との比較を行いたいと思っています。さらに星喰いを解決する方策についても検討してゆきたい。
August 6, 2023
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天体撮影の趣味を始めて5年目に入りました。その間、遠征は一度も経験していません。今回、初めての遠征もどきで、長野県の美ヶ原高原と車山高原へと足を伸ばしましたが、あえなく曇りと雨。下界は35℃の猛暑のところが、高原は15-20℃でしたので、避暑の目的だけは果たすことができました。 前回の記事のとおり、Askar FRA400とASi585MCの組み合わせでのライブスタックの感触が良かったので、一挙にM8, M16, M17, M20, M27の120秒露光でのライブスタックを行ってみました。スタック回数は時間の都合で8~14回にとどめています。外気温度は約30℃でした。ライブスタックの様子は、下の動画のとおりです。 Askar FRA400とASi585MCとでライブスタック【写真クリックで動画へ】 空のシーイングは、ベストではありませんでしたが、ライブスタックの結果は思いのほか鮮明に星雲たちを映し出してくれました。総露出時間がかなり貧弱ですが、簡単な画像処理を行った最終画像を以下に示します。 M8 撮影日:2023/7/24。撮影地:南関東市街地、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi585MC (Gain: 200)。ガイド:オフアキシスガイド。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチKenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスなしでASiairにて14回ライブスタック。画像処理:自動保存された14枚のライトFitsフレームをASiDeepStackを使ってフラット、ダーク、バイアス補正、そしてスタック、FlatAideProにてレベル調整。Topaz DeNoise AIでデノイズ処理。 M16 撮影日:2023/7/24。撮影地:南関東市街地、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi585MC (Gain: 200)。ガイド:オフアキシスガイド。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチKenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスなしでASiairにて10回ライブスタック。画像処理:自動保存された10枚のライトFitsフレームをASiDeepStackを使ってフラット、ダーク、バイアス補正、そしてスタック、FlatAideProにてレベル調整。Topaz DeNoise AIでデノイズ処理。 M17 撮影日:2023/7/24。撮影地:南関東市街地、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi585MC (Gain: 200)。ガイド:オフアキシスガイド。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチKenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスなしでASiairにて8回ライブスタック。画像処理:自動保存された8枚のライトFitsフレームをASiDeepStackを使ってフラット、ダーク、バイアス補正、そしてスタック、FlatAideProにてレベル調整。Topaz DeNoise AIでデノイズ処理。 M20 撮影日:2023/7/24。撮影地:南関東市街地、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi585MC (Gain: 200)。ガイド:オフアキシスガイド。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチKenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスなしでASiairにて8回ライブスタック。画像処理:自動保存された8枚のライトFitsフレームをASiDeepStackを使ってフラット、ダーク、バイアス補正、そしてスタック、FlatAideProにてレベル調整。Topaz DeNoise AIでデノイズ処理。 M27 撮影日:2023/7/24。撮影地:南関東市街地、自宅庭。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi585MC (Gain: 200)。ガイド:オフアキシスガイド。ガイドカメラ:ASi220MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチKenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスなしでASiairにて14回ライブスタック。画像処理:自動保存された14枚のライトFitsフレームをASiDeepStackを使ってフラット、ダーク、バイアス補正、そしてスタック、FlatAideProにてレベル調整。Topaz DeNoise AIでデノイズ処理。
August 2, 2023
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