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原田 要「絵画の庭」個展 2022年6月18日(土)ー7月3日(日)12時〜18時(月曜日休廊)https://gallerymorningkyoto.blogspot.com/2022/04/harada-kaname-2022-618-sat-73-sun.html「絵画の庭-三蛇花」 についてご記憶の方も多いと思うが、ギャラリーモーニングに近い蹴上の地に、ギャラリーすずきがあった。私も2度ほど個展をさせていただいたことがあるのだが、1986年に、立体でありながらも絵画作品であるという、現在まで続くコンセプトでの最初の作品を発表したのがギャラリーすずきであった。その作品が、くしくも今回の個展と同時期に、兵庫県立美術館にて開催の「関西の80年代」展にて展示される。まだ学生の頃の作品であり、荒々しさが目立つものだが、巨大な器状の内側に色彩を施し、器状の内側に描くことにより、ジオラマのような視覚体験として表現できないかというねらいでのものだった。絵画表面を、庭を見るように楽しむ。その願いから「絵画の庭」というタイトルで作り続けてきた。この思いは30年以上経った現在でも変わらない。立体作品としての形態は複雑化しているが、内側が絵画空間の役割を担うという点では一切の変化はない。今回メインの作品である「絵画の庭-三蛇花」も、後部立体の内側は赤色に塗られており、3本に伸びる首の内側から花状の部分まで、赤色は続いている。つまり、内包された赤い色が3本に分かれて飛び出しているような構造となっている。それは絵画性を腹中に収めた生き物が、3つの口から吐き出すようなものとでも言えようか。「絵画の庭」の始まりの地でもある蹴上において、今回展示できることはとても感慨深い。30年以上の時を経てどのように作品が変化し、また変化していないのか、自分でも確かめてみたい。原田 要・・・作品発表略歴1961 大阪に生まれる1988 大阪教育大学大学院修了主な企画展、その他2001 「ヴァイブレーション――結び合う知覚」 宇都宮美術館・栃木2003 「たがやすように-熟す画面の4つのかたち」 和歌山県立近代美術館2005 「ユートピアを探しに」 新潟県立万代島美術館・新潟2008 「International Sculpture in Aglie 2008 」 トリノ・イタリア2011 「奈良・町家の芸術祭HANARART」 郡山市旧川本邸、JR畝傍駅・奈良2014 「まちなみアートフェスティバル丹波篠山」 篠山市河原町商家群・兵庫2016 「自然と美術の標本」 横須賀美術館・神奈川2017 「学園前アートフェスタ2017‐メメント・森‐」 大和文華館文華ホール・奈良2018 「大地の芸術祭越後妻有トリエンナーレ」 キョロロ・新潟2019 「絵画展・・・なのか?」 川口市立アートギャラリー・アトリア2020 「とおのおと」 当尾の郷会館・京都2021 「2021 AT ARTS EXHIBITON 浄厳院 現代美術展」 浄厳院・滋賀 パブリック・コレクション和歌山県立近代美術館 兵庫県立美術館『立体でありながら絵画』というコンセプトで40年近く制作。ノミあとは筆跡、変化する形はキャンバス。あるいは白い壁面や黒い床をキャンバスとするなら立ち上がる絵そのものとしても迫ってきます。特異な場所で匂ひ立つような存在感を放ってきた作品をしばしギャラリー空間で。 また、「関西の80年代ー今、ふりかえる関西ニューウェーブ」(6/18ー8/21兵庫県立美術館)に1986年ギャラリーすずきで発表した「絵画の庭」へとつづく初期作が展示されています。あわせてご高覧いただければ幸いです。/gallery morning
June 18, 2022
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