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11月30日(水)東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ウェーバー:オペラ「オイリアンテ」序曲、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、ピアノ協奏曲第3番(藤田真央)2番の藤田は至って普通の印象でした。軽めの音色ですが音自体に魅力がやや薄く音楽が伸びてこないイメージです。ソロ部分を中心に意外と素っ気なく肝心な部分ではうねりを伴って揺らすのに違和感があって、時として不明瞭感とオケへの埋没も見られました。一、二楽章に比べれば三楽章はマッチしていましたが印象には残りませんでした。3番は2番よりは明らかに藤田のスタイルに合っていて聴き応えがあったのですが、いとも簡単そうにミスなくこなしてしまう驚異的なテクニックは素晴らしいのですが深みというか迫りくるものには乏しく、もう一度聴きたいかと問われると正直食指は伸びないと言う印象でした。伴奏はカッチリしすぎていて雰囲気が出ていなかったのが残念でした。終演後の会場の熱狂との大きな温度差を感じながら会場を後にしました。休憩時のトイレが全く混まなかったのは助かりましたが、観客の8割以上が女性であったのにはさすがに違和感を覚えました。
2022年11月30日
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11月29日(火)マリア・ジョアン・ピリスのコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番、ドビュッシー:ベルガマスク組曲、シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番これまで経験してきたリサイタルの中でも明らかに上位に来る衝撃的な時間でした。何年前か忘れましたが記憶が正しければ最後の来日と銘打たれたやはり21番ソナタをメインにしたピリスのリサイタルに行ったのですが全く印象も記憶も残っていない薄いもので、今回も行くかどうか迷って更に衰えを感じたくないなとやや腰が引けた状態で臨んだのですが、13番ソナタから至上の素晴らしさで全身痺れて固まりました。これほど優しいタッチで暖かみがあって何よりも人間性溢れる味わいのあるピアノをどうやって繰り出しているのか?ドビュッシーは骨格がしっかりしていてやや独特なテイストながらミックスバランスが凄すぎてツボにハマってしまいメヌエットでピークを迎え涙が止めどもなく溢れ出る始末でした。21番ソナタも素朴で時として朴訥とまで感じさせる中に活力があって瑞々しい音楽を聴かせるのには只々唖然とするばかりでした。中でも三楽章があれだけ弱く弾きながら囁きが明確に表現されていてまるでピアノと小声で対話をしているように感じさせたのは呆れる程でした。全体的にややミスが目立ちましたが全く問題になりませんでした。会場全体が静寂に包まれていて聴き入ってる感がひしひしと伝わって来るのも最近では経験のないことで、自分としては歴史的一夜となりました。
2022年11月29日
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11月27日(日)東京交響楽団のコンサートに行ってきました(ミューザ川崎シンフォニーホール)・シューマン:「マンフレッド」序曲、ヴァイオリン協奏曲(アンティエ・ヴァイトハース)、ベートーヴェン:交響曲第2番ヴァイトハースは身振りがやや大きめながら音は粗さはなくしっかりとしていました。極めて真面目な印象で大きなインパクトは感じませんでしたが、多彩な表現が必要なこの曲に対して高い安定感を見せました。オケは序曲も含めてキリリと締まったシューマンを聴かせました。ベートーヴェンはノットらしく鋭く切り込んで来るような独特感がありました。テンポは速めでシャープな印象の中全体にうねりを付けながら、テンポの変化や間を時には大胆に利かせながらまとめ上げました。管を際立たせてしっかりとした印象を与えていましたが、好みから言うともう少し柔らかく広がりを感じさせてほしいところでした。オケはやや綻びがありましたがまずまず安定していました。
2022年11月27日
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11月26日(土)藤原歌劇団の公演に行ってきました(としま区民センター多目的ホール)。・竹内一樹:「咲く」全曲(指揮:平野桂子、演出:齊藤理恵子、飯田聡子:丹呉由利子、桜:芝野遥香、タロー:渡辺康、飯田俊幸:立花敏弘、飯田貴美子:佐藤みほ、合唱:日本オペラ協会アンサンブル、管弦楽:SAKU室内オーケストラ)主役陣は目立つことはありませんでしたが、総じて相応のレヴェルを見せていて安定していました。話の内容としては親しみやすく庶民的な題材で楽しめたのですが、オペラ鑑賞の特別感を感じさせる部分はなくややこじんまりした印象でした。
2022年11月26日
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11月22日(火)小林愛実のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・バッハ:パルティータ第2番、ブラームス:4つの小品op.119、ショパン:スケルツォ第1番、第2番、第3番、第4番小林のリサイタルは2度目です。前回は混ざり気のないピュアなアプローチで強く印象に残りましたが、今日は全く違っていました。軽めの音は同様ですが軽さと共に浅さが目立ち、加えてテクニック的にもやや怪しく表面的な印象で届いて来ませんでした。バッハとブラームスは極めて平凡で残念ながら感じるものはありませんでした。
2022年11月22日
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11月20日(日)東京交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・R. シュトラウス:歌劇「サロメ」全曲(演奏会形式)、指揮:ジョナサン・ノット、サロメ:アスミク・グリゴリアン、ヘロディアス:ターニャ・アリアーネ・バウムガルトナー、ヘロデ:ミカエル・ヴェイニウス、ヨカナーン:トマス・トマソン、他主役陣の歌の素晴らしさに終始圧倒されました。皆素晴らしかったのですがやはりグリゴリアンの存在感が凄く痺れました。終盤の長大なモノローグは圧巻でゾッとさせられるほどでした。また、ヴェイニウスの上手さが強く印象に残りました。オケもオーソドックスなイメージで安定感十分でした。総合的に申し分なく大満足な公演でした。
2022年11月20日
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11月19日(土)ラン・ランのコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・シューマン:アラベスク、バッハ:ゴルトベルク変奏曲ラン・ランの凄さを思い知るリサイタルでした。何と言ってもテクニックが完璧で音のムラや揺らぎが一切なく、どんな音でも強さ、テンポに関わらず粒粒がしっかりと届いて来ます。加えて、以前はやや機械的に感じる部分もありましたがそれは皆無でもの凄い進化を実感しました。音色は明るく瑞々しいのでバッハのイメージとはやや違う思いもありましたがそれは全く問題にならず、自信に満ちあふれたピアノの支配感が凄く同じ空間で圧倒的に存在感のあるピアノが聴けているだけで満ち足りた気分でした。バッハは100分にも及びましたがラン・ランの集中力は低下することは一切ありませんでしたがオーディエンスの集中力は低く、途中退室は10人を越えいましたしあちこちで色々な雑音が聞かれたのは残念でした。
2022年11月19日
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11月14日(月)ボストン交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」(内田光子)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番内田はクリアな音色の中にきらびやかさもあって極めて魅力的で冒頭のカデンツァから耳を奪われました。終始堂々としたテンポで雄大に仕上げたのは見事でしたが、時として見せた極端にテンポを落とした濃厚な表現は流れ的にしっくり来ませんでした。また、ややムラも面もあってミスが目立ちました。オケは豊かな響きで素晴らしく申し分ありませんでした。ショスタコーヴィチは相当独特感がありました。細部にも拘っていて細かくテンポ変動や強弱をつけますが、極端に弱かったり遅かったりする場面が多く見られこれまで経験のないものでした。しかしそれが緊張感を高めたり効果的なアンジュレーションになっているかと言うと決してそんなことはなく、やややり過ぎ感があって流れを阻害している印象でした。また、逆に聴かせどころで抑制気味だっり単調な部分もありちぐはぐに感じてしまい、55分にも及んだ演奏はやや冗長に思えました。オケの底力は十分に感じましたが随所に綻びも見られ、終演後のマナー無視の多くのブラボーも虚しく感じました。
2022年11月14日
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11月12日(土)東京交響楽団のコンサートに行ってきました(ミューザ川崎シンフォニーホール)。・ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」、ラヴェル:ピアノ協奏曲(三浦謙司)、ベルリオーズ:幻想交響曲序曲はシャープな中にヨーロピアンな柔らかな響きをふんだんに利かせた上質なアプローチで、オケも立ち上がりから好調で素晴らしい出来でした。三浦は同じ東京響とのブラコンで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれてから注目していたのですがタイミングが合わずそれ以来となったのですが、またまたやってくれました。しっとり感がある音色と雰囲気を漂わせる表現は極めて魅力的で聴き入りました。派手さはなく目立たないのですが、センスあふれる情感が鋭く伸びてくるイメージでたぐいまれな才能を感じました。珍しくオケは整わず不満が残りましたがそれを補って余りあるソロでした。アンコールの「月の光」はこれまた驚きの素晴らしさでした。ベルリオーズはオーソドックスで落ち着いたアプローチでした。ガチャつくことはなくテンポの変動が少なく、シックでじっくりと幻想交響曲が味わえる秀演でした。唯一、二楽章で一部ポルタメント気味の表現が見られたのは違和感がありました。ハープが2台指揮台の脇に配置されていたのは、過去にヤンソンス&バイエルン放送の超絶名演を聴いた時以来でした。
2022年11月12日
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11月8日(火)ミシェル・ダルベルトのコンサートに行ってきました(浜離宮朝日ホール)。・モーツァルト:幻想曲K475、ロンドK511、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番、フォーレ:ノクターン第13番、リスト:ピアノ・ソナタダルベルトは初めて聴いたのですが、クセの強いピアニストでした。鍵盤を押さえつけるようにしながら奏でる音は粘り気があって重くやや暗めです。加えて、たどたどしいというか節回しのようにやたらイジるので独特感があってモーツァルトを聴いているとはとても思えませんでした。ベートーヴェンの方がマッチするのではと思い聴いていましたが、そもそも左手を中心に打鍵が強過ぎて時には乱暴なイメージさえあり、中盤以降も独特さで流れバランスともに削がれていて、残念ながら見るべきところはありませんでした。とても後半を聴く気にはなりませんでした。
2022年11月08日
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11月6日(日)東京六人組のコンサートに行ってきました(所沢ミューズマーキーホール)。・チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」より、プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 より、磯部周平:ピアノと木管五重奏のための六重奏曲「きらきら星変装曲」、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 (上野由恵、荒絵理子、金子平、福士マリ子、福川伸陽、三浦友理枝)2年振りの東京六人組ですが実に楽しいコンサートです。6人のレヴェルが高いことが楽しい最大の理由ですが、まずは福川の力量を改めて認識させられてホルンを聴いているだけでも十分満足な思いなのですが、金子と荒の安定ぶりをはじめとして粒揃いで満たされます。編曲も素晴らしく前半ではプロコフィエフが全曲超縮小版的でポイントを掴んでいましたし、曲想を損なうことなく見事な仕上がりでした。後半は変奏曲集で「きらきら星変装曲」は冗談のような真面目な曲でむちゃくちゃ楽しめました。ブラームスはホールの委嘱編曲作品で初演でしたが違和感なく聴けました。後半は福士の存在感を筆頭に相変わらず全体的に安定したパフォーマンスで聴き応え十分で満足でした。
2022年11月06日
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11月3日(木)シフのコンサートに行ってきました(所沢ミューズアークホール)。・バッハ:イタリア協奏曲BWV971、ハイドン:ピアノ・ソナタHob.XVI:44、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番、モーツァルト:ロンドK.511、シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 いつもながら自然体と言うかピアノに寄り添うと言うのか、力みや作為的な造りを感じさせないピアノは他に類がありません。暖かみもあって心地よく感じるのですが、細やかにアンジュレーションやテンポ変動を付けて緻密に進めていくのは見事としか言えません。とりわけハイドンとモーツァルトの素晴らしさが際立っていて申し分ありませんでした。ベートーヴェンはやや主張を感じさせる表現でそれまでの流れからするとやや違和感がありました。後半はロンドとシューベルトが続けて演奏されましたが、非の打ち所のない素晴らしさでした。全体的なしみじみ感を中心に独特なアプローチでシフワールドが炸裂していましたが、何とも味わい深く絶妙なバランス感を堪能することができました。オーディエンスが今一でしたが、シフの充実ぶりがとにかく素晴らしく満足度の極めて高いコンサートでした。
2022年11月03日
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