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3日29日(火)セルゲイ・ババヤンのコンサートに行ってきました(東京文化会館小ホール)。・J.S.バッハ(ブゾーニ編):無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番よりシャコンヌ、シューベルト(リスト編):「美しき水車小屋の娘」より第2曲水車小屋と小川、「12の歌」より第8曲糸を紡ぐグレートヒェン、第2曲水に寄せて歌う、ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」より第5番、第1番、「楽興の時」より第2番、第6番、リスト:バラード第2番、シューマン:クライスレリアーナシャコンヌでまずは打鍵の強さに驚いてヴィルトゥオーゾ系かと思いましたが聴くうちにそうではなく多彩な表現力で味わいを強く感じていきました。雑さがなく暖かみのある音であまり装飾を付けずストレートに表現していきます。シューベルトはしみじみとした歌心に満ちてい素晴らしく、ラフマニノフは色彩豊かでダイナミックさが目立ちました。後半は内面から溢れ出す一音一音にこまめに付けられた絶品アンジュレーションによる見事な表現力に脱帽状態で、特にリストは唖然とするほどの素晴らしさでしたし、シューマンはこんなに魅力的な曲だっただろうかと驚かされるほどでした。いくらかミスタッチが見られましたが全く気になることもなく心底ピアノが堪能できる希有なリサイタルで、過去を含めても間違いなく五指に入る印象度でした。
2022年03月29日
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3月27日(日)東京都交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ソルヴァルドスドッティル:メタコスモ(日本初演)、ブルックナー:交響曲第7番 ソルヴァルドスドッティルは神秘的でありながら旋律はクッキリとしていて、時としてドラマ音楽も感じさせる作品でした。ギルバートは雰囲気を作り過ぎることなく淡々としたアプローチでしたが作品の本質を見事に捉えている印象でした。オケも高いレヴェルで仕上げていました。ブルックナーも秀演でした。ギルバートはオーソドックスで地に足がついているイメージでした。部分部分を際立たせることはせずに全体観を持ってアプローチしているのでたまに素っ気なく感じることもありましたが、直球勝負でスケール感があってブルックナーを堪能出来ました。オケはまとまりがあって素晴らしかったのですが、特に弦の抜群の安定感とフルートの活力が強く印象に残りました。
2022年03月27日
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3月24日(木)河村尚子のコンサートに行ってきました(紀尾井ホール)。・シューベルト:即興曲第3番D935、ピアノ・ソナタ第18番「幻想」D894、「3つの小品」より 第1番D946、ピアノ・ソナタ第19番D958前半の即興曲と18番は河村節とも言えるこまめなアンジュレーションで丁寧に表現していきますがややしっくり来ずシューベルト観に薄く、打鍵の強さも目立ち普通の域は出ませんでした。しかしながら後半の小品と19番になると見違えるような座りの良さでした。変わらずやや独特ではあるのですがテンポ感やバランスが素晴らしく深みとなって表れましたし、各楽章の表情も見事に掴んでいて、聴き応えの極めて高いパフォーマンスでした。次回のシューベルトにも期待が高まりました。
2022年03月24日
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3月23日(水)オーケストラ・アンサンブル金沢のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・杉山洋一:揺籃歌(自画像II)—オーケストラのための(2021年度OEK委嘱作品)、ショパン:ピアノ協奏曲第1番(亀井聖矢)、メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」揺籃歌は無機的な中に暖かみがあったり郷愁を感じさせたりと様々な表情を見せました。もう少し大きな編成で聴いてみたく感じたようにやや弦に物足りなさが残りました。亀井は撫でているようで音が浅く全く入って来ませんでした。一楽章は情感たっぷりに表現しますがクドさとなり、三楽章は右手がやや不明瞭で辛い40分でした。メンデルスゾーンは管が弱さか不調か精細を欠いていて、調和に乏しく響いていませんでした。平坦に感じ奥行きが出てこないので小編成とは言えスケール感がありませんでした。四楽章で持ち直しましたが挽回には至りませんでした。
2022年03月23日
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3月19日(土)藤原歌劇団の公演に行ってきました(テアトロ・ジーリオ・ショウワ)。・ヴァッカイ:「ジュリエッタとロメオ」【日本初演】(指揮:鈴木恵里奈、演出:チェチーリア・リゴーリオ、ジュリエッタ:伊藤晴、ロメオ:松浦麗、カペッリオ:澤﨑一了、アデーリア:齊藤純子、テバルド:岡昭宏、ロレンツォ:小野寺光、合唱:藤原歌劇団合唱部、管弦楽:テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ)コロナの影響で主役陣がほぼ交代となり、セミステージ形式に変更になったとは言え準備期間が極めて限られた中でありながら、素晴らしい出来映えでした。とにかくソリストの質が揃っていて聴き応え十分でした。カペッリオ澤﨑の圧倒的な声量とロメオ松浦の存在感の高さを筆頭に、ロレンツォ小野寺の安定感が光りました。ジュリエッタ伊藤は1幕よりは2幕が活きていて聴かせました。その他脇役も外すことはなく、ソロや重唱が数多いこのオペラを堪能することができました。鈴木のタクトとオケもオーソドックスで乱れも見せず、ソロパートのレヴェルの高さにも驚かされました。
2022年03月19日
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3月17日(木)小林愛実のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・シューマン:アラベスク、シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番、ショパン:24の前奏曲驚きの素晴らしさでした。飛び抜けて素晴らしい音とか目の覚めるようなテクニックとかを感じさせることはないのですが、優しく暖かみがあって音楽に素直に向き合い寄り添ったアプローチなので、聴き手にもスッと入って来ます。アラベスクは予想外のピュアな素晴らしさに固まりましたし、シューベルトはやや一楽章が平坦に感じた他は素朴な中に味わいがあって26歳であることを忘れて聴き入りました。ショパンもどちらかと言うと飾り気が無く物足りなく思った聴き手もいたと思いますが、弾いていると言うよりは内面から自然に表出してくるイメージの音楽性が素晴らしく質の高さを強く感じました。何の予備知識も入れず正直期待するこも無く臨みましたが、ピアノを聴いた感が強く印象に残る大満足なリサイタルでした。
2022年03月17日
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3月12日(土)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)。・ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」から “妖精の踊り” “鬼火のメヌエット” “ハンガリー行進曲”、ショーソン:詩曲、ラヴェル:ツィガーヌ(前橋汀子)、ルベル:バレエ音楽「四大元素」、ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲前橋は時にすすり泣くような独特のトーンで貫禄がありショーソンは相性も感ずられたのですが、たまに音がやや貧弱に感じられたのは気になりました。ツィガーヌは曲の持つ激しさや情感に食い込むには至らず、物足りなさが残りました。パスカルは大柄で体全体を使って表現します。特に腰や膝を大きく動かし手を突き刺す仕草があったりで、ダンスをしているようで独特でした。キッチリしていてラインをくっきりさせ鋭く強弱を付けるのでどのパートもよく聴こえたのですがキツく感じることもあり、やや一本調子で雰囲気が出て来ない印象でどの曲も同じに聴こえました。オケは相変わらずどっしりした安定感がありました。
2022年03月12日
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3月10日(木)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・スメタナ:連作交響詩「わが祖国」全曲コロナの影響により2年越しで実現したプログラムですが、極めて質が高く聴き応えのある驚きの超名演でした。いくらかテンポは速めで割とサラリとしていて淡々と感じさせることから「わが祖国」としては物足りないと聴く人によっては感じていたのかもしれませんが、全くそんなことはなく、何故か人懐っこくて渋く深い味わいがありました。緻密な印象は薄いのですが、時としてほとんど聴こえないティンパニーや柔らかく響かせる金管を中心にバランスを重視した木管群と歌心ある弦が独特なアンサンブルを醸し出し、ブレンドの妙を堪能できました。プレトニョフはしばしば極端なテンポの変動やパートの強調を見せることがあるややユニークな指揮者との印象がありましたが今日は感じられず、民族色や叙情性はそれほど感じませんでしたが天才肌の高い音楽性がストレートにオーケストラに写し出されたイメージでした。全曲アタッカで演奏されて質のブレもなく、休憩が無くてもよかったのではないか、全曲通しでよかったのではないかとも感じました。オケも全体的に高位安定していて、素晴らしいパフォーマンスを目の当たりに出来ました。
2022年03月10日
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3月3日(木)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・コルンゴルト:シュトラウシアーナ、グルダ:チェロ協奏曲(山田和樹)、ドヴォルザーク:交響曲第9番コルンゴルトは山田らしくスッキリしていて軽やかでしたが、やや乱れを感じました。グルダのコンチェルトは懐かしさ漂うユニークで極めて聴きやすい曲でした。一昔前のドラマ調、牧歌調、パロディあり、民族調、パレード調と盛りだくさんでやや掴みどころがありませんでした。横坂は端正でオーソドックスな音色の持ち主ですが、正直曲に耳が行ってしまいあまり印象には残りませんでした。ドヴォルザークは全くしっくり来ませんでした。とにかくテンポは動かすしやたらアクセントを利かせるしガチャガチャした「新世界」でした。二楽章のテンポの遅さも効果を感じませんでしたし、随所で木管の強さが耳についてバランスが今一つでした。
2022年03月03日
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