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衆議院では、改正案委員会(46人)により「質疑」が行われ、小委員会(14人)では「改正案の修正」が行われた。 「小委員会」のメンバーは 芦田均/自由党、廿日出ひろし/自由党、江藤夏雄/自由党、犬養健/進歩党、吉田安/進歩党、鈴木義男/社会党、森戸辰男/社会党、林平馬/協同民主党、大島多藏/新光倶楽部、笠井重治/無所属倶楽部 北れい吉/自由党、高橋泰雄/自由党、原夫次郎/進歩党、西尾末廣/社会党●「帝国憲法改正案小委員会」で「速記中止」となった前後の議事録○北委員 林君、其の事情を打ちまけると穏かでないから、色々国際情勢に鑑みて、国民主権と云ふ言葉をはつきり出さぬと工合悪いのだ、各派もさう云ふ考へを持つて居ると云ふやうに御報告をして、御諒解を求める訳にいかぬでせうか○林委員 それは出来ないこともないです、努力して見ますが、併し中々難かしい所です○林委員 前文はそう云ふやうにもう決定的なものになつてしまひますと、私の方では前文に盛り込むやうなものにしたいと云ふのが党議であるのですが、若し此の希望が容れられぬと云ふことになりますと、其の結果として戦争抛棄と云ふことを実は此処から除きたい、なぜかと云ふと第一、戦争抛棄と云ふことを一つの第九条と云ふ条項に嵌めることは小さい、是は非常に大きなものに扱ひたい、戦争抛棄と云ふことが此の新憲法の依つて生れる原因となると言つて宜いのだから、それを非常に大きく扱ふべきである、さうすれば条項から除いて、前文の方に大きくうたつて貰ひたいと云ふのが我が党の意見でありますのに、さうなると私の方のは全然容れられないことになつてしまふ……○芦田委員長 一寸御答へしますが、それは非常に困難な理由があるのです――速記を止めて○高橋委員 ・・・天皇もやはり国民の一員である、して見れば国民が憲法に依つて財産権と云ふものが保障されて居る以上は、陛下のみが世襲財産から生ずる収益まで国に出さなければならぬと云ふ理由はなからう、斯う云つたやうな意味も加味しまして、大体結論としては、私の方では、今進歩党から御提案になつた所に一致した訳です○廿日出委員 一寸速記を止めて戴きたい○芦田委員長 速記を止めて○芦田委員長 それでは第一条でありますが、まだ此の第一条の問題を最後的に討議する準備が出来て居ないのですが、明日まで此の討議を延期して下さることを希望して居るのです、如何ですか○鈴木委員 已むを得ないですが、何か対外的の関係ですか、或は党に対する御関係ですか○芦田委員長 速記を止めて〓勝手に独断と偏見〓 「速記中止」は上記以外にもある、上記の審議から推測できるのは、 「国民主権」は国際情勢を鑑みてであり、小委員のメンバーの多くは「国民主権」を憲法で強調する事は好ましいと思っていなかった。 「戦争放棄」を明確に記すことは、日本以外の要望だった。 「天皇財産」について小委員のメンバーは厳しすぎると考えていた。 「憲法改正」の審議での第一条の天皇と国民主権に関してはGHQと協議中だった。○第一条は8月2日の第8回帝国憲法改正案小委員会で社会党以外の合意を得て、「主權の存する日本國民の總意に基く」と主権が明記された。 社会党は第一条に国民主権を、第二条に象徴天皇を記す事を主張していた。○第九条の小委員会での芦田均委員長の修正案は 日本國民は正義と秩序とを基調とする國際平和を誠實に希求し、陸海空軍その他の戰力は、これを保持せず、國の交戰權は、これを否認することを宣言する 前掲の目的を達する爲め、國權の發動たる戰爭と、武力による威嚇又は武力の行使は、國際粉爭を解決する手段としては、永久にこれを放棄する 他の委員は第一項と第二項が逆を主張 日本國民は、正義と秩序を基調とする國際平和を誠實に希求し、國權の發動たる戰爭と、武力による威嚇又は武力の行使は、國際紛爭を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戰力は、これを保持しない。國の交戰權は、これを認めない。 鈴木委員は「或る国際法学者も、交戦権を前に持つて来る方が、自衛権と云ふものを捨てないと云ふことになるので宜いのだと云ふことを説明して居りました、だから色々利害はあるのですけれども、何か先達て金森国務大臣は、戦争の方は永久に之を抛棄する……」 芦田修正案では武力・自衛権を放棄していたが、他委員の修正により武力・自衛権を完全否定しなくなった。
2007.06.28
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GHQと極東委員会の帝国議会への関与は貴族院での文民条項の審議に現われている。 1946年7月2日に極東委員会は「Basic Principles for a New Japanese Constitution(日本の新憲法についての基本原則)」を決定、その3-bでは文民条項が記されている。 That the prime minister and the ministers of state, all of whom shall be civilians and of whom a majority, including the prime minister, shall be selected from the Diet, shall form a Cabinet collectively responsible to the legislature. 1946年6月25日からの衆議院での審議で、戦争放棄に関して修正が行われ、軍を持つ可能性が生まれた。 「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」●帝国憲法改正案特別委員小委員会筆記要旨(9月28日)よりの抜粋○子爵織田信恒君 GHQより政府を通じて十五條二項に universal adult suffrage の原則を明記すること及六十六條中に總理及其の他の國務大臣は civilian でなければならぬとの條項を追加することを申入れて來た。本院で修正した方が穩當であらうから、十五條一項に續けて、又は第二項として「男女成年者による普通選擧權は保障せられる」を追加し、六十六條第一項の續きに「それら大臣には武官を本來の職歴とした者はなれない」を加へては如何。○國務大臣(金森徳次郎君) 二十四日、GHQのホイットニーとケーディスが首相を訪ねて修正を要求「實質的なものではないから受入れて呉れ、此のことは新聞にも書くな、内容に付ても餘り云ふな、どうしても云はねばならぬときはGHQの希望によるものだと云って欲しい。本當はGHQ以外の所から來たものである」と云って英譯の十五條の所に「Universal adult suffrage is hereby guaranteed」を六十六條 I 項の次に「Prime Minister and all Ministers of the State shall be civilians」を加へた英文を手交した。 衆議院の小委員會で修正を研究中にGHQからちびりちびり修正を申入れて居り、FECより民主政の基本原則たる普選の規定が憲法にないのは宜くないから入れろと要求して來た。年齡の外、教育、収入、財産に依る差別を認めないのが普選の要求とせられるが、一應修正案四十四條の程度で落着いた。最後に近づいた頃總理及國務大臣の資格が餘りにルーズだから六十七條及六十八條に civilian たるべきこと及國會議員たるべきことを追加せよと要求して來たが、既に軍人は居なかったのだから、non-civilian なるものはないし、又日本語には適譯がないから困ると云ふ當方の説明でGHQも納得した。今囘更に之を蒸返して來たのは、マ元帥に對する本國よりの干渉が激しくなりかけて居るのではないか。昨日打合せの結果十五條 III 項として「公務員の選擧については成年者による普通選擧を保障する」を入れ、六十六條 II 項として「内閣總理大臣その他の國務大臣は武官の職歴を有しない者でなければならない」を入れることに略ゞ話がついた。義務履行としてでなく、志願に基き本職として陸海軍武官(將校、下士官の兩者を含む)たりし者の意味である。注)FEC(Far Eastern Commission):極東委員会、英・米・ソ・中華民国・オランダ・オーストラリア・ニュージーランド・カナダ・フランス・フィリピン・インドの代表で構成される。〓勝手に独断と偏見〓 政府・枢密院・衆議院・貴族院での審議は、国民ではなくGHQ・極東委員会に操られている。 「内閣總理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」は軍事力を持つ者に政治的な権力を持たす事を拒否している、退官者に対する記述は無い。 「2.26事件」後に「軍部大臣現役武官制」が広田弘毅内閣で復活した、軍部が内閣を気に入らなければ大臣を出さない、軍部が内閣を操つる事を可能としていた制度だった。
2007.06.24
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●母子殺害で懲戒請求数百件 弁護士が中止求めアピール(中日新聞:2007年6月19日 16時56分) 山口県光市の母子殺害事件で殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の弁護人に対する、インターネットを利用した懲戒請求が相次いでいることが分かり、有志の弁護士508人が19日、「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」との緊急アピールを発表した。請求は計数百件に上るという。 アピールなどによると、ネット上に「意図的に裁判を遅らせている」などとして懲戒を求める書面のフォームが出回り、これを使った請求が各弁護人の所属弁護士会に届いている。 アピールの呼び掛け人の1人、前田裕司弁護士は「基本的人権を守る弁護士への攻撃だ」と話している。 日弁連は、こうした懲戒請求の有無について「答えられない」としている。┗━(共同)●光市母子殺害事件(Wikipediaよりの抜粋)○事件の概要 1999年4月14日の午後2時半頃、当時18歳の少年が山口県光市の社宅アパートに強姦目的で押し入った。排水検査を装って居間に侵入した少年は、女性(当時23歳)を引き倒し馬乗りになって暴行を加えようとしたが、女性の激しい抵抗を受けたため、女性を殺害した上で強姦の目的を遂げようと決意。頸部を圧迫して窒息死させた。 その後、少年は女性を屍姦し、傍らで泣きやまない娘(生後11カ月)を床にたたきつけるなどした上、首にひもを巻きつけて窒息死させた。そして女性の遺体を押入れに、娘の遺体を天袋にそれぞれ放置し、居間にあった財布を盗んで逃走した。 少年は盗んだ金品を使ってゲームセンターで遊んだり友達の家に寄るなどしていたが、事件から4日後の4月18日に逮捕された。○弁護側 上告審の段階になって主任弁護人となった安田好弘は、接見内容をもとに被告人に母子を殺害する故意が無かったことを主張した。 広島高裁での差し戻し審では、「母恋しさ、寂しさからくる抱き付き行為が発展した傷害致死事件。凶悪性は強くない」として死刑の回避を求める方針を明らかにしている。◇弁護団の主張の一部。 強姦目的ではなく、優しくしてもらいたいという甘えの気持ちで抱きついた。 (娘を殺そうとしたのではなく)泣き止ますために首に蝶々結びしただけ。 水道屋の格好をしたのはコスプレの趣味であり、計画的な犯行ではない。 死後に姦淫したことは、被告が死者を生き返らせようと思ってやったこと。 (検察は)被告人を極悪非道の殺人者に仕立て上げ、死刑にしようとしている。○被告人は一審の無期懲役判決後に知人へ手紙を出している、判明している手紙の内容 知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは出すぎてしまった。私よりかしこい。だが、もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。ヤクザはツラで逃げ、馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ、私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君 私を裁けるものはこの世におらず 無期はほぼキマリ、7年そこそこに地上に芽を出す 犬がある日かわいい犬と出会った。・・・そのまま「やっちゃった」・・・これは罪でしょうか (被害者に対して)『ま、しゃーないですね今更。ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました。』┗━〓勝手に独断と偏見〓 「母子殺害事件弁護団 ネットで懲戒請求「運動」広がる/J-CASTニュース:2007/6/20」では アピール文では「元少年の弁護をすること自体に対して非難が集まっている」という現状認識が示されており、「死刑回避のための荒唐無稽な主張に対して非難が集まっている」という「まとめサイト」などで示されている認識とはかみ合っていない。 中日新聞記事による弁護士たちのアピール「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」はピントがずれている。 問題の本質は「死刑回避のための荒唐無稽な主張に非難が集まっている」であるにも拘らず、本質とは異なる所に問題を持って行こうとしていると思える。 「死刑回避のための荒唐無稽な主張に非難が集まっている」に対しての「懲戒請求」に弁護士たちは真摯に対応して欲しい。○懲戒制度の概要(日弁連-懲戒制度より) 弁護士および弁護士法人は、弁護士法や所属弁護士会・日弁連の会則に違反したり、所属弁護士会の秩序・信用を害したり、その他職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受けます(弁護士法56条)。
2007.06.21
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国際連合加盟と日米安全保障条約は日本国憲法第九条の精神に反しているのではないか。○日本国憲法 第九条1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。└─── 「日本国憲法第九条」は自衛以外の戦争と武力による威嚇を放棄しているが、国連・日米安保の集団的自衛権による「武力による威嚇」「武力制裁」を享受している。 北朝鮮について日本が国連に訴える事により「軍事的な制裁の発動」「海上封鎖」等は「武力による威嚇又は武力の行使」となり、憲法九条の精神に反する行為と思う。 また、北朝鮮が日本に核ミサイルによる攻撃をした場合に米軍が北朝鮮を報復攻撃する事や北朝鮮の攻撃を防ぐ為の軍事的威嚇を、日本が期待する事も同様と思う。 「国際連合憲章」と「日米安保条約」で該当の一部。○国際連合憲章◇第42条 安全保障理事会は、第41条に定める措置では不充分であろうと認め、又は不充分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍または陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。◇第45条 国際連合が緊急の軍事措置をとることができるようにするために、加盟国は、合同の国際的強制行動のため国内空軍割当部隊を直ちに利用に供することができるように保持しなければならない。これらの割当部隊の数量及び出動準備程度並びにその合同行動の計画は、第43条に掲げる1又は2以上の特別協定の定める範囲内で、軍事参謀委員会の援助を得て安全保障理事会が決定する。└───○日米安全保障条約 第三条 締約国は,個別的に及び相互に協力して,継続的かつ効果的な自助及び相互援助により,武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を,憲法上の規定に従うことを条件として,維持し発展させる。└─── 集団的自衛権に対する政府見解は衆議院議員稲葉誠一氏提出の「憲法、国際法と集団的自衛権」に対する答弁に示されている。○「集団的自衛権に対する政府見解」の抜粋 国際法上、国家は、集団的自衛権、すなわち、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもつて阻止する権利を有しているものとされている。 我が国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法第九条の下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであつて、憲法上許されないと考えている。 なお、我が国は、自衛権の行使に当たつては我が国を防衛するため必要最小限度の実力を行使することを旨としているのであるから、集団的自衛権の行使が憲法上許されないことによつて不利益が生じるというようなものではない。└─── 「集団的自衛権の行使」は駄目だが、享受は可の主張と思える。〓勝手に独断と偏見〓 「日本国憲法 第9条」は集団的自衛権や日本を攻撃された時の報復に対して明確でない(否定していると思う)、現在の日本は敵が日本の領域に侵攻したら攻撃し侵攻を食い止めるが、脅威に対する武力による威嚇や侵攻に対する敵国への報復や攻撃の元を断つ為の攻撃は国連・米国に任せるのスタンスと思う。 日本が直接に武力の行使・威嚇をしなくても、他の国や国連が日本の為に武力・威嚇を使い、日本がそれを望むのであれば日本が武力・威嚇を行うのと同じ事だろうと言いたい。 日米安全保障条約を破棄しろ、国際連合を脱退せよ、或いは条件付での国連加盟に変更せよと言いたいわけではない、集団的自衛権の行使・享受が不明確ではないのか。 「日本国憲法 第9条」では自衛隊を認め、集団的自衛権を攻撃された場合(攻撃される事が自明な場合を含む)の行使として認め、武力による侵略や領土の拡大を否定し、報復に於いての他国への侵攻・進駐に時間的などの制限をつける事が必要と思う。 其の上で、他国からの攻撃を受けた初動以外の武力行使は国会議員の半分の賛同ではなくそれを越える規定を設けるべきと思う。
2007.06.20
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国会での審議は衆議院本会議での代表質問後、8月に委員会・小委員会で審議・修正され貴族院に送付、貴族院では9月に審議・修正が行われ、その修正が衆議院で了承されたのは1946年10月7日。●衆議院の審議に於ける主な修正点○「国民の総意が至高なものである」==>「主権が国民に存する」○「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、日本国民の至高の総意に基く」==>「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の至高の総意に基く」○「天皇の国務行爲」==>「天皇の国事行爲」○「戦争の抛棄 第九條 国の主権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、他国との間の紛争の解決の手段としては、永久にこれを抛棄する。 陸海空軍その他の戦力は、これを保持してはならない。国の交戦権は、これを認めない。」 ==> 「戦争の放棄 第九條 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠實に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決のする手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」○追加:「何人も、公務員の不法行爲により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。」○追加:「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」○追加:「日本国が締結した條約及び確立された国際法規は、これを誠實に遵守することを必要とする。」○削除:「この憲法施行の際現に華族その他の貴族の地位にある者については、その地位は、その生存中に限り、これを認める。但し、将来、華族その他の貴族たることにより、いかなる政治的権力も有しない。」●貴族院の審議に於ける主な修正点○追加:「公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する」○追加:「前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。」注)以下の文に続く文として追加 「法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、兩議院で可決したとき法律となる。衆議院で可決し、參議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多數で再び可決したときは、法律となる。」○追加:「内閣總理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。」〓勝手に独断と偏見〓 衆議院では、主権は国民寄り、戦争の放棄は「前項の目的を達するため」が挿入され完全な戦争放棄ではなくなった。 再軍備の可能性が発生し「極東委員会」の圧力の下で貴族院審議に於いて文民条項が作られた。 帝国憲法改正で枢密院・貴族院・華族が無くなる。 「国務各大臣は天皇を輔弼し其の責に任す」が「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ」となる。 1931年には「婦人参政権を条件付で認める法案が衆議院を通過するが、貴族院の猛反対で廃案に追い込まれた」だった「女性参政権」は占領軍の圧力により認められた。 「戦争放棄」は特殊だが、敗戦後の占領下で無い限り「基本的人権」と「国民主権」を柱とする帝国憲法改正を天皇・枢密院・貴族院は了承しなかったと推察する。 「ポツダム宣言」では 「日本国政府は日本国国民の間に於ける民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すへし言論、宗教及思想の自由並に基本的人権の尊重は確立せらるへし」 「日本国国民の自由に表明せる意思に従ひ平和的傾向を有し且責任ある政府か樹立せらるるに於ては聯合国の占領軍は直に日本国より撤収せらるへし」 の履行が要求されているが、「日本国国民の自由に表明せる意思に従ひ」は建て前、占領国と日本政府・政党の認識には隔たりがあり調整が行われる、国民は憲法改正どころではない。 GHQの介入で「国民主権」「基本的人権の尊重」が導入された、GHQの顔色を伺いながらの憲法改正、国民は帝国議会での審議が天皇・政府・国会・GHQ・極東委員会による茶番劇に近いものである事を感じていたのではないか。 国民の代表者である衆議院と皇族・華族を中心とする貴族院、天皇の輔弼が推薦し天皇が任命した内閣総理大臣、新旧権力者による帝国憲法改正は「占領軍の存在」「武装解除された日本」「極東国際軍事裁判」「公職追放」の環境の中で国会を通過した。
2007.06.17
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●28日の野坂参三(日本共産党)議員の代表質問(抜粋・概要)(続き)○天皇制 天皇制の問題に付て、共産党は政治機構としての天皇制の廃止を主張して居る、併し皇室の問題に付ては別個に取扱ふ、之を今まで声明して居ります、今度共産党の出す憲法草案の条文に斯う云ふことを書いて居る、特権的身分制度としての皇室は当然廃止さるべきであるが、新しい人民共和政府が現実に出来、人民に真の民主的教育が徹底された後、皇室の問題を人民投票に問うて決定する方針である。○纏め 此の憲法草案は主権在民と云ふ形を取りながら、実はさうではなくて主権在君である。 第一:改正手続が民主的でない。 第二:時期が尚早である、国内にまだ民主主義的な十分の条件が成熟して居ない此の時に、此のやうな憲法が提出されて居る。 第三:憲法草案の第一章に国民を持つて来ずに天皇が出て居る、是が明かに主権在君を示すものだと理解せざるを得ない。 第四:天皇は政治に関する権能を有しないと言ひながら、例へば総理大臣の任命権とか、国会の召集解散、総選挙の執行権、さう云ふものを持つて居る、是は明かに主権在君を示すものである。 第五:天皇が栄誉権を持つて居る、栄誉を与へる権力を持つて居る、是は天皇を荘厳なるものとして居る国家の態勢である、随て是にも主権在君がある。 第六:国民の権利及び義務では公共の福祉の名に依つて幾多の権利が制限されて居る、是も非民主的な規定である。 第七:国会では参議院の制度を置いて、新しい形の貴族院制度を設けようとして居る、是も非民主的なものである。 第八:三権が分立して居る、さうして官僚制度を維持しようと云ふ風な魂胆も是に明かに見えて居る。 人民は此のやうな民主主義の仮装の下で、非民主主義的な実体を隠さうとするやうな政府の意図に反対する、我々共産党は凡ゆる機会を利用して此の草案の非民主的性質を暴露して、又之を修正することに努力する。○吉田茂内閣総理大臣の回答 戦争抛棄に関する憲法草案の条項に於きまして、国家正当防衛権に依る戦争は正当なりとせらるるやうであるが、私は斯くの如きことを認むることが有害であると思ふ。 近年の戦争は多くは国家防衛権の名に於て行はれたることは顕著なる事実であります、故に正当防衛権を認むることが偶々戦争を誘発する所以であると思ふのであります、又交戦権抛棄に関する草案の条項の期する所は、国際平和団体の樹立にあるのであります、国際平和団体の樹立に依つて、凡ゆる侵略を目的とする戦争を防止しようとする。 併しながら正当防衛に依る戦争が若しありとするならば、其の前提に於て侵略を目的とする戦争を目的とした国があることを前提としなければならぬのであります、故に正当防衛、国家の防衛権に依る戦争を認むると云ふことは、偶々戦争を誘発する有害な考へであるのみならず、若し平和団体が、国際団体が樹立された場合に於きましては、正当防衛権を認むると云ふことそれ自身が有害であると思ふのであります、御意見の如きは有害無益の議論と私は考へます。〓勝手に独断と偏見〓 政府の改正草案は日本国憲法と比べて国民主権が明確ではないが戦争放棄に関しては徹底している。 野坂議員は「私達は此の草案に付て小委員会に於て飽くまで我々の正しいと信ずること、是が真に日本の民主主義を確立すべき憲法であると云ふものにする為に、我々は全力を尽す積りです。」で質問を終えている。○戦争放棄に関して 政府案では 「国の主権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、他国との間の紛争の解決の手段としては、永久にこれを抛棄する。陸海空軍その他の戦力は、これを保持してはならない。国の交戦権は、これを認めない。」 共産党の「日本人民共和国憲法(草案)」では 「日本人民共和国はすべての平和愛好諸国と緊密に協力し、民主主義的国際平和機構に参加し、どんな侵略戦争をも支持せず、またこれに参加しない。」 野坂議員の「侵略戦争の抛棄(軍隊の放棄ではない)」に対して吉田首相は 「近年の戦争は多くは国家防衛権の名に於て行はれたることは顕著なる事実、故に正当防衛権を認むることが偶々戦争を誘発する所以であると思ふ」 吉田内閣は自衛戦争にも反対、自由党・進歩党・社会党・共産党などは軍隊を持つ事に反対ではない。 2007年5月25日深夜に放送された「朝まで生テレビ」では、仁比聡平(日本共産党)氏は自衛隊の存在を認めない、辻元清美(社民党)氏は自衛隊容認。
2007.06.13
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●28日の野坂参三(日本共産党)議員の代表質問(抜粋・概要)1.一つの陣営は、此の憲法を土台にして出来るだけ先へ先へ行かうとする、もつと徹底した進歩的な憲法を作らうとする、真に民主的な憲法を作らうとする、此の先へ先へ進まうとする斯う云ふ陣営、是は我々共産党が先頭に立つて居る、又同時に或る程度に於て社会党も同じ陣営の仲間であると我々は信じて居る。 第二の陣営は、此の憲法を出来るだけ後へ後へ引摺らさう、後退させようと云ふ傾向が看取される。 総理大臣は現在の此の憲法(帝国憲法)は民主的であつて、反軍国主義的である、新しい憲法草案が是の其の侭の継続である、発展であると云ふ風に申されたやうに私は記憶する、若しさうならば、現行憲法は一般に今までは所謂神権主義、之に基いて居る、即ち天皇が統治する、天皇の権威は神意から出て来る、是は天孫降臨の神勅が即ち根拠になつて居る、是が所謂今までの定説になつて居る、若し此の草案が現行憲法の其の侭の継続であるならば、此の草案自身も神権説を執るものかどうか2.憲法なるものは一国の社会的変革が一応完成した後に、此の革新の獲得物、之を法律に依つて確保することである、即ち日本に民主主義的な革命が大体に於て完成された暁に於て、之を法的に確保する為に憲法が必要である、併しながらまだ此の憲法を作るべき条件が日本には十分に成熟して居ない、だから之を延期すべき。3.日本の現在に於て、或は近き将来に於て反動勢力、軍国主義的勢力は相当頑強に残る、斯う云ふ場合に於て天皇の手に此のやうな特権を委ねることは、是等の反動分子が特権を利用して又再び太平洋戦争、其の他の侵略戦争を起す可能性がある、斯う云ふ危険がある、だから我々は斯う云ふ特権を排除しなければならぬ、だから私は「第七条」を廃めて、さうして人民に本当に主権があることを明記する、是が我々の主張です、さうして国会に全権を握らせる。注)「第七条」 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国務を行ふ。4.私達は一院制で十分だと考へて居る。 三権が並立することは、国家権力の執行権、即ち行政、司法、是が立法に優位すること、立法の上に行くことに実質的になつて来る、さうして議会は単なる議決機関になる、実際の権限、権力は議会にはない、是が民主主義的な形を持つた、実は専制的な政治の仕組だと私達は考へる、だから私達の主張は此のやうな三権が分立するのではなくて、三権が一体化すること、統一されること、即ち議会に全権がある、議会に依つて執行機関が作られること、之を私達は最も民主的な形のものだと考へて居る5.国民の権利と義務の問題に付て、基本権は或る制限が加へられて居る、即ち公共の福祉に反しない限り、斯う云ふ制限が付いて居る、所が法律の規定に依つて此の国民の権利が侵害されないと云ふ保障は何処にもない、ここに我々は非常な不安を持つて居る、なぜなればあの人民弾圧の治安維持法其の他の悪法が社会の安寧秩序、人民の幸福の増進、斯う云ふ項目に依つて作られて居る、だから我々の主張したいことは、斯う云ふ風な基本権が憲法以外の法律に依つて侵されないと云ふことを是に明記しなければならないと思ふ、又我々の主張したいことは、基本権なるものは保障規定があつて初めて現実に有効に作用することが出来る6.戦争抛棄の問題、戦争には我々の考へでは二つの種類の戦争がある、二つの性質の戦争がある、一つは正しくない不正の戦争である、是は日本の帝国主義者が満洲事変以後起したあの戦争、他国征服、侵略の戦争である、是は正しくない、同時に侵略された国が自国を護る為めの戦争は、我々は正しい戦争と言つて差支へないと思ふ、此の意味に於て過去の戦争に於て中国或は英米其の他の連合国、是は防衛的な戦争である、是は正しい戦争と云つて差支へないと思ふ、一体此の憲法草案に戦争一般抛棄と云ふ形でなしに、我々は之を侵略戦争の抛棄、斯うするのがもつと的確ではないか〓勝手に独断と偏見〓 「憲法なるものは一国の社会的変革が一応完成した後」と主張する共産党、代表質問の翌日「日本人民共和国憲法(草案)」を発表した。 共産党は天皇制反対、戦争に関しては「どんな侵略戦争をも支持せず、またこれに参加しない」と軍隊を持つ事に反対ではない、三権分立には反対で国会が国会議員から「二十五名の国会常任幹事会」を選び権力を持たせる事を主張、基本的人権に関しては保障規定が必要としている。
2007.06.10
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●鈴木義男(社会党)の質問と回答(6月26日)の抜粋・概要(前回の続き2)○戦争放棄 戦争の抛棄は国際法上に認められて居りまする所の、自衛権の存在までも抹殺するものでないことは勿論であります。 軍備なくして自衛権の行使は問題となる余地はないのでありまするから、将来幸ひに国際連合等に加入を認められまする場合に、国際連合に安全保障を求め得られるであらうと云ふことを期待致す。 我々の心配致しますのは、我が国が第三国間の戦場となるやうなことであります、是は憲法の問題ではありませぬが、斯う云ふ宣言を致しまする以上、政府は将来外交的手段其の他に愬へて、一日も早く国際連合に加入を許され、安全保障条約等に依つて我が国が惨禍を被むることを避けられるやうに善処せられる用意があられるかと云ふことを念の為に御尋ね致す。 是は国民全体が深く心配を致して居る所でありまするから、此の際政府の御所見を明かにせられたいと存ずるのであります、昨日北君は局外中立を交渉する用意があるかと質問されたのでありまするが、局外中立、殊に永世局外中立と云ふものは前世紀の存在です。 加盟国は軍事基地提供の義務があります代りに、一たび不当に其の安全が脅かされます場合には、他の六十数箇国の全部の加盟国が一致して之を防ぐ義務があるのである、換言すれば、其の安全を保障せよと求むる権利があるのでありますから、我々は、消極的孤立、中立政策等を考ふべきでなくして、飽くまでも積極的平和機構への参加政策を執るべきであると信ずる。○国民の権利義務 草案は我々の生命、身体、言論、信教、通信等、所謂此の政治的自由の保護保障には略々遺憾なしでありまするが、家庭生活、共同生活の保護、更に近代国家に於ける一般的要求たる無産階級の経済上の権利義務に付きましては、規定する所余りにも少いと云ふことを感ずる。注)無産階級:労働者階級 草案は労働の権利を規定して、労働の義務は規定して居りませぬが、我が国民意識の現状に於ては、義務も規定するの必要があると信じまするから、総て健全なる国民は労働の義務と労働の権利とを有する。 正当なる労働に対しては正当なる報酬を受くるの権利を有する、国は就業に於ける機会均等と失業防止の為に特に努力する、さうして此の草案にありますやうな賃金、就業時間其の他の勤労条件に関する基準は法律で定めると云ふやうな規定にしたい。 又国民は休息の権利を有する、最高八時間労働、有給休暇制、療養所、社交、教養の時間の設定と云ふやうな努力を約束致しまして、憲法の上に休息の権利を保障して置きたいと思ふ。 又老年、疾病、労働不能、未亡人即ち寡婦等は、生活の安全を保障される権利を有する、是は公費に依る社会保険の発達、無料施設の供与、給与金の交付等を内容とするのでありますが、少くとも憲法の上で之を規定して置きたい。 又農耕地に付きましては、所有権よりも耕作権の方が重要なる意義を有しまするが故に土地を耕作する農民の権利は之を保護する、土地の過当なる独占は之を禁止すると云ふやうな規定を追加致したい。 教育の機会均等等は、初等教育に限らるべきものではないと思ふのでありまして全教育の部面に及ぶのでありますから、才能があつて貧困なる青年の高等教育は、国費を以て教育すると云ふやうな規定を入れたい。○国務大臣(金森徳次郎) 主権は天皇を含みたる国民全体に在りと云ふことでございます。 此の憲法改正案の条文に盛込むことは適当を欠くと考へましたから、他の言葉を用ひまして、国民の総意が至高であるとか、或は至高の総意に基くとか云ふ表現を用ひた訳でございます。〓勝手に独断と偏見〓 「局外中立、殊に永世局外中立と云ふものは前世紀の存在」 「国際連合に加入を許され、安全保障条約等に依つて我が国が惨禍を被むることを避けられるやうに善処」 鈴木議員の主張と現在の日本は近いと思う。 金森大臣の主張「改正案を起案致しまする基礎としての考へ方は、主権は天皇を含みたる国民全体に在りと云ふことでございます。」 「日本国憲法 第一条」は 「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」 前文に「主権が国民に存することを宣言」とあるが、国民主権がついでのように記されている感がある。 天皇が現人神から人間になって間が無い、改正憲法と実際の世の中には開きがあり主権者と主権の意味する所を明記するのには無理があった。
2007.06.06
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●鈴木義男(社会党)の質問と回答(6月26日)の抜粋・概要(前回の続き)○戦前の憲法解釈 御承知の通り現行憲法第三条には「天皇は神聖にして侵すへからす」と云ふ規定があり、第四条には「天皇は國の元首にして統治權を總攬し」云々と云ふ規定があります、たつた此の二条がありまするばかりに、我が国に於ては憲法学説としては実に意外な、世界には通用しない独断論的、神秘主義的、宗教的憲法学説が横行した。 第三条の規定は厳粛な表現は用ひてありますが、要するに何処の国にでもある、君主は刑事上政治上の責任を負はないと云ふ此の無責任の原則を宣言したものに外ならない。 第四条の「國の元首にして」云々と云ふことは、国家の最高機関として政治上の権力を行使すると云ふことを規定したものに外ならない。 私は学生時代に故上杉愼吉先生から憲法の講義を聴いたのでありますが、上杉先生に依ると、天皇は神様である、其の意思は直ちに法となる、日本国家其のものである、国家機関と云ふが如きは以ての外である、憲法に規定のない領域では天皇は如何なることでも行ひ得るのである、議会などは気に入らなければ何回続けて解散しても差支へないのであると云ふやうな、帝王神権説の御説明を承つた。 私は当時皇室を尊崇する感情に於ては決して人後に落ちなかつたのであります、今でも左様でありまするが、それでも其の講義を聴かされまする時に、それは法律以外の問題、主として国民感情、国民信念の問題でありまして、国民道徳として説くべきものである、法律の説明としては軌道を逸脱して、一種の信仰を強ひるものとして、未熟なる学生でありましたが、法律学としては世界に通用しない、成つて居ない学説であると私かに感じた。 併し実際はさう云ふ馬鹿げた学説が明治、大正、昭和を通じて唯一の正統派憲法学説として通用し、国家機関説の如きは乱臣賊子として排斥せられ、其の学徒は迫害せられたることは公知の事実。 曲学阿世として心ある者は痛憤しましたけれども、権力と結付いて横行するに於ては如何とも仕方がなかつたのであります、超国家主義を育んだことに依つて我が国を誤つたこと此の学説位大なるものは少くないと存ずる。 然るに此の種の思想の帰結として、官吏を以て天皇の代理人である、天皇の延長であるとの信念を植えるに至りまして、検事や警察官が、天皇の代理人であると称して権力を濫用し、無辜の民を苦しめて凌虐を恣にした例は枚挙に遑がない。〓勝手に独断と偏見〓 天皇の命令である「昭和21年勅令第109号」などにより公職追放が始まる、 衆議院・貴族院の一部や、鳩山一郎、石井光次郎、石橋湛山、市川房枝、正力松太郎、円谷英二、徳富蘇峰、松下幸之助など20万人以上が追放された。 「最後の御奉公 宰相幣原喜重郎」によれば、1月4日に追放令の英文が宮中に届き、藤田侍従長は訳文を天皇に見せる、昭和天皇は、 「藤田、これはまた随分と厳しい残酷なものだね。そのまま実行されると、いままで国のために尽くしてきた官吏たちが生活できなくなるのではないか。 ・・・私にも退位せよという謎ではないだろうか、・・・、マッカーサー元帥がどう考えているのか、幣原に聴かせてみようか」 天皇の人間宣言後も幣原首相は天皇の臣、「官吏の国の為」は天皇の為の意味合いが強い。 鈴木議員は勝手な憲法解釈が「超国家主義を育んだ」とし、 「此の種の思想の帰結として、官吏を以て天皇の代理人である、天皇の延長であるとの信念を植えるに至りまして、検事や警察官が、天皇の代理人であると称して権力を濫用し、無辜の民を苦しめて凌虐を恣にした例は枚挙に遑がない、陛下の赤子をして為に皇室を怨ましめるの因を作つたことも少くないのであります」 「馬鹿げた学説が明治、大正、昭和を通じて唯一の正統派憲法学説として通用し、国家機関説の如きは乱臣賊子として排斥せられ、其の学徒は迫害せられたることは公知の事実であります」 戦前・戦中に於ける「独断論的、神秘主義的、宗教的憲法学説」による弊害により、行政・立法・司法が勝手な憲法解釈をし、その解釈を元に権力を私して好き勝手し、反対する国民を弾圧する事を監視し防がなければならないと主張。 帝国憲法の運用が問題で、改正は重要ではないの意か? 国家運営を任している公務員や情報源であるマスメディアを国民は正しく導く事が必要。 国民は選挙や最高裁判所裁判官国民審査などを通じて国民の判断を明確に示さないといけない。
2007.06.04
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