わたしのこだわりブログ(仮)

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2013年10月23日
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追記しました


広場にはたくさんの建物があるので、しげしげと見る人は少ないかもしれませんが、広場では一番立派な建物です。
しかもこの市庁舎の建物はゴシック建築の実に凝った造りになっています。
今回も決して他の人が紹介しない細部を紹介します ウィンク

ブリュッセル(Brussels) 5 (グラン・プラス 5 市庁舎 ガーゴイル)

公共建築として建てられたゴシック建築
ガーゴイル(gargoyle)
グロテスク (grotesque)

ブリュッセル市庁舎(The Brussels Town Hall)
pict-市庁舎 1.jpg
建物の外観はあまりに大きいので広場の端から撮影してもなかなか全景をとらえるのが難しい。(縦横がどうしても切れるのです。)

尖塔までの高さは315フィート(96m)
pict-市庁舎 2.jpg
フランボワイヤン(火焔式)・ゴシックの尖塔にはこの町の守護聖人大天使ミカエルが据えられているのだが・・・しょんぼり

公共建築として建てられたゴシック建築
ロマネスク様式の建築からゴシックへの移行は11世紀末期から12世紀初頭。
しかもゴシック様式の建築物は大聖堂と呼ばれる教会が中心である。

ところが 14世紀に百年戦争や黒死病の流行より大聖堂の建築どころではなくなる 。
そもそも大聖堂は市民達の献金やボランティアなど市民の協力なくしてできないからだ。

ほとんどの所で教会の建築はストップされる中、代わりに建築されていたのが城郭や都市自治体の公共建築だったと言う 。

ブリュッセル市庁舎(The Brussels Town Hall)の建築は、最初から役所が入る目的で建設された・・ と言うのだから驚く。

pict-市庁舎 3.jpg

当時のブルゴーニュ公国は東フランスからベルギー、オランダ、ルクセンブルクを領土として織物業で冨を得ていたからこんな建築物も建てられたのだろう。
しかし、建築途中で情勢は一変する。


広場に面して市庁舎の建築が始まったのは1402年。
左翼から建築は始まり左翼の完成は1410年。
pict-市庁舎 5.jpg

右翼の方も、ほぼ同時に建築は開始されたそうだが、こちらは資金難でストップ。
翼を短くして完成は1444年
時間もかかった上にシンメトリーにはならなかった理由がそこにある。

pict-市庁舎 6.jpg
右のアーチは6個だが、左は11個ある。

職人がシンメトリーにならなかったので完成後に身を投げた・・なんて書いている人もいたが、もはやそんなレベルではない。装飾も右と左では全く違う。
ここまで来ると奇っ怪でさえあるが、予算がなくてかろうじて体裁を保った・・と言われると確かに納得できる。

よく見ればその違いは長さだけでは無く、中央入口の戸口でさえシンメトリーではない。
pict-市庁舎 7.jpg

それにしても戸口の上にティンパヌム(tympanum)があるなんて本当に大聖堂の入り口のようである。
pict-市庁舎 8.jpg
そもそもは教会を中心に手がけていたフリーメイソン達が造ったからなのだろう。

ティンパヌム(tympanum)の中心にはキリストならぬ守護天使、大天使ミカエルがいる 。
pict-市庁舎 9.jpg
大天使ミカエル、フランス語ではミシェル(Michel)、ドイツ語ではミヒャエル(Michael)、
スペイン語ではミゲル(Miguel)、英語でマイケル(Michael)。

カトリック教会ではガブリエル、ラファエルと並ぶ三大天使の一人。
守護者というイメージからしばしば山頂や建物の頂上にその像が置かれている
。

この市庁舎の尖塔にもミカエルがいるが、あまりの手抜きに紹介するのもはばかられたが・・。
pict-市庁舎 4.jpg
近年取り付けた物なのだろうが、どうせ見えないと思ったのか? ゴシックの建物なのにあんまり・・である。

ティンパヌム(tympanum)の大天使ミカエルの像の右隣の彫像
pict-市庁舎 10.jpg

聖ウルスラか?
pict-市庁舎 11.jpg
こうした美しい彫像はやはり左翼半分の方にたくさんある。
右翼は窓を大きくしてもともと彫像を置くスペースを押さえているのだ。

pict-市庁舎 12.jpg

この市庁舎の見所の一つにガーゴイル(gargoyle)がある。
pict-市庁舎 13.jpg

pict-市庁舎 14.jpg

pict-市庁舎 15.jpg

ガーゴイル(gargoyle)
怪物の形をあしらった石彫の樋。 ゴシック建築で使われる石の雨樋 である。
古代エジプトやギリシャの時代はライオンなど動物があしらわれていたが中世になると、いろいろな姿が用いられた。
人や怪物など架空のグロテスクな彫刻が登場してそれらは魔除けにされた。

pict-市庁舎 16.jpg

ガーゴイルがこれだけついた建物を見た事が無い。
それにしても人の姿ながら、これぞグロテスク (grotesque)と言える見本のようなガーゴイルである。

グロテスク (grotesque)
今は 奇妙、奇怪、醜怪、不調和、不気味、奇抜なものを指す総称的な形容詞 だが、起源は 古代ローマに生まれた美術様式 だそうだ。

語源は、地下墓所や洞窟を意味するイタリア語のgrotta、同じくラテン語のcryptaに由来するらしい。

グロテスク様式の壁紙などバロックの装飾にもあり、美術的な位置も確率されているが、全体に奇妙な物や様を指す 。

pict-市庁舎 17.jpg

pict-市庁舎 18.jpg


追記 ・・自分で書いたのを読み返しながら・・。
もしかしたらこの公共建築は、社会が混乱して経済状況が悪くなる中、仕事のなくなった職人を助ける為、強いては技術を継承させる為に造った仕事だったのではないか ? と思った。

しかし、あまりの力の入れように市庁舎の建築は途中で地味にならざるおえなくなった。
が、考えようによっては左翼と右翼の違いは、技術の違いでもある。
職人にとっては技術バリエーションを手に入れたわけで有意義ではあったはず。

そう定義すると石工職人の為の市庁舎建設は現実味がある答えだと思う。


さて、グラン・プラス(Grand Place)南のギルド・ハウスとブラバンド公の館を残していますが。ここで一端中断します。ベルギー再開は12月中旬以降予定。
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 6 (グラン・プラス 6 ブラバント公の館) ​

明日からしはらく海外です。別ネタで紹介していきます スマイル

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リンク ​ イロ・サクレ(Ilot Sacre)のレストラン 1 ​
リンク ​ イロ・サクレ(Ilot Sacre)のレストラン 2 (オー・ザルム・ド・ブリュッセル) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 1 (グラン・プラス 1 中世) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 2 (グラン・プラス 2 北東面ギルドハウス) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 3 (グラン・プラス 3 西面ギルドハウス) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 4 (グラン・プラス 4 西面ギルドハウス 2) ​
    ​​

ブリュッセル(Brussels) 6 (グラン・プラス 6 ブラバント公の館) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 7 (EU とサンカントネール公園) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 8 (サンカントネール公園とフェスタ) ​
リンク ​ サンカントネール美術館 1 (ローマン・グラス 他) ​
リンク ​ サンカントネール美術館 2 (フランドルのタペストリー 他) ​
リンク ​ ブリュッセルのコイン・ランドリー(苦戦物語) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 9 (芸術の丘・ Mont des Arts) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 10 (ロワイヤル広場界隈) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 11 (王宮) ​
リンク ​ ブリュッセル(Brussels) 12 (漫画センターとオルタとタンタン) ​
リンク ​ ダヴィッド&アリス・ヴァン・ビューレン美術館(Musée David et Alice van Buuren) ​
リンク ​ 小便小僧(Manneken Pis) le Petit Julien ​

鉄道
リンク ​ ユーロスター(Eurostar)
リンク ​ ブリュッセルのメトロとプレメトロ 1 (メトロとプレメトロ) ​
リンク ​ ブリュッセルのメトロとプレメトロ 2 (プレメトロのトラム) ​

ブルージュもシリーズあります。
リンク ​ ブルージュ(Brugge) 1 (街のなりたち) ​






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Last updated  2021年12月14日 14時39分08秒
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