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安部首相のモンゴル訪問は、まずまずの成果だったのではないでしょうか?もちろん、本当の成果はもう少し時間を見ないとわかりませんけど。私はフェースブックはやりませんが、フェースブックでは安部首相が到着した機内から撮った写真とともに「モンゴルに到着しました」という記事がアップされたようです。従来の首相と違うのは、こうした発信を自らFBやiPadを使って行っていることでしょう。モンゴル首脳との会談では、当然のように資源についての話題が出たようです。これを機会に、未だどうなるか不明なTTで日本勢が食い込めるようになることを期待しています。ただ、新聞の表現の問題かもしれませんが、両首相の言葉のニュアンスが異なるのが気になりました。安部首相は、石炭鉱山の開発で「日本企業に対する支援を期待する」と表明したのに対し、アルタンホヤグ首相は「長期間、安定的に日本に石炭を供給できるようにしたい」と応じた、というのです。これって、開発に参加しましょうってことではなく、単に「日本に石炭を輸出したい」ってことだけです。つまり「開発は、中国やロシアの会社になったとしても、日本への輸出はやりますよ」ってことにも受け取られる発言に見えました。もし本当にそうなったら、安部首相は相当相手に見くびられたってことになりますね。他の話題は、環境問題、人材育成、北朝鮮問題などです。まあ、これらは特段目新しいものではないので、当然の内容でしょう。レアアースについては、私が帰国した2010年に当時の政府に提案しましたが、政局とかそんなことばかりで全然動かなかったことがあります。「官僚がやりたいと思っても、民主党の政治家は全然何も決められない」というのを目の当たりにしましたので、少なくとも自民党政権は遅ればせながらも動いてほしいと願っています。エルチ・イニシアティブで期待したいのが、地下鉄建設に言及したことです。これはウランバートル市長が望んでいたことで、日本側がなかなか意思決定できなものでした。が、首相がわざわざ言及したのですから、地下鉄建設が前進することは十分に期待できると思います。無償は難しいかもしれませんが、新空港のような有償ならやれそうです。一部、モンゴル国内では韓国系で決まったとの報道もあると聞きましたが、さすがにもし決まっているなら、アルタンホヤグ首相はこの日蒙のイニシアティブには入れないでしょう。今回の報道で気になったのは、「中国包囲網」という言葉です。確かに、日本としては中国に手を焼いているのでそうしたい気持ちは十分に理解できます。でも、そういうのを新聞等で何度も取り上げるのはどうなんでしょうか?相手国からしたら、あんまりそれを前面に出されると、受け入れられることもなかなかできなくなります。なんせ中国はアジア最大の市場を持っており、好き嫌いに関わらず多くの国がその恩恵を受けているのです。インドの首相も日本のそうした発言に対し「中国とは敵対的になるつもりはない」と言ってます。日本の都合で、自分たちの利益を失いたくないよということでしょう。モンゴルだって同じです。プライベートで酒でも飲みながら話していいなら、モンゴル人なら一晩中でも中国や中国人の悪口は言えます。その「嫌中度」は日本の比ではないんですから。ですが、こうした公式の場でそんなこと言えるはずもありませんし、態度にも出せないでしょう。なんせ中国はモンゴルの石炭輸出の97%もの輸入国なんです。大お得意様です。マスコミも含め、もう少し相手国の立場を理解して報道してほしいものです。とはいえ、3月上旬に突然決まった「思い付き訪問」にしては、今回の訪蒙は良かったんじゃないかと思います。今どき、日本の首相が訪れたくらいでビジネスや両国関係に影響を与えられる国なんてそうはないんですから。
2013.03.31
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今月末に安部首相がモンゴルを訪問するとの報道がありました。日本の首相が訪蒙するのは大いに結構なことですが、その成果となるとどう期待できるかわかりません。日本の首相が訪蒙したのは、2006年の小泉さん以来です。日本の首相の訪問で、日蒙関係が良くなればそれに越したことはありませんが、本当に実質的な進展が見られるのかどうかは不明です。そもそも親善目的だけであれば、日蒙関係は上手く行っておりさほど心配することはないでしょう。要するに実質的な進展が望めるかどうかです。小泉さんの時の「成果」はどんなもんだったでしょうか?当時のマスコミや外務省のHPを見てみました。それによれば、小泉首相とエンフボルト首相(当時)の会談のポイントは、1、対北朝鮮問題での対話実現 2、新空港建設案件の検討 3、資源開発の支援 4、日本人の訪蒙ビザ問題などが主題となっており「総合的パートナーシップ」を謳っていました。これを見ると、その後の7年間で実現しているもの(新空港、日本人観光客ビザ免除)もあれば、ほとんど7年前から進展していないものもあります。北朝鮮問題は別にしても、資源問題についても結局は何も動いていないように見えます。今回の新聞記事を見て「おや?大丈夫かな?」と思ったのは、「モンゴル資源開発の支援表明へ」と書いてあったことです。支援ねぇ~。もうそんなに格好いい段階ではないんじゃないですかね?支援というよりは、「入札で選んで下さい」というのが本当のところではないでしょうか?TTの入札レースは、中国系、ロシア系がリードしているとの噂が多いですしね。ここはのんきに構えていないで、本気で勝負する気で行って欲しいです。小泉さんの訪蒙は数年経った時点でも、結構人々の記憶に残っており、かなりポジティブに受け止められていました。モンゴルの政治家も当時はかなり「日本とやろう!」という雰囲気であったと聞いています。ですが、その後が行けない。トップ同士が握手をして「よし、一緒に資源開発やりましょう!」と合意したまでは良かったのですが、その後の日本の対応は、少なくともモンゴル側からすればじれったいような雰囲気だったようです。もちろん、日本側の官僚に聞いたら違う返事が返ってきましたけど。とにもかくにも、日本の首相の訪蒙は少なくともプラスにはなるでしょう。一番の関心はもう2年余り「検討中」となっているタワントルゴイの入札結果ですね。どうせここまで延ばしてきたらなら、安部首相もなんらかの影響は与えてほしいものです。首脳会談後に「日本、入札から落とされる」じゃあ、いくらなんでも格好つきませんから。新聞報道では「ODAによる鉄道網整備などを検討する」とあります。本当なんでしょうか?モンゴルで聞いた話の多くは、「無償のODAは、こないだ完成した太陽橋で終わった」ということでした。もちろん、有償ならまだ可能性があるということでしょうけど。ここはドーンと、サエンシャンドを通る鉄道工事資金を提供して、TTを始めとする鉱山開発を日本に有利になるような施策を決めてほしいものです。「素晴らしい資源があることはわかりました。日本に持ち帰って、是非検討したいと思います」なんていう寝ぼけた結果にならないことだけは祈っています。とにかく、せっかく行くんですからTTの結果に影響するような訪問であってほしいですね。この際、地下鉄も話題くらいはして欲しいですね。日本の財政が厳しいのは良くわかっています。ですので、ODAが簡単ではないのは理解していますが、ミヤンマーやベトナム向けは結構派手にやってるようなので、「なんだ、まだそんなに予算があるの?」なら、モンゴルにも回して下さいね、というのが本音でしょうか。
2013.03.24
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モンゴルからの最近のニュースでは、高速道路や地下鉄建設などの景気のいいニュースが続いています。高速道路は、先日お伝えした新空港からの高速道路とは別で、アルタンボラグ~ウランバートル~ザミンウードルートとのこと。つまり、今の鉄道路線沿いのモンゴル大縦断高速道路となります。ニュースによれば、この約1000kmを今年の5月から2年半で完成させるとのこと。予定通りであれば、2015年には完成します。もちろん、冬の工事はできないでしょうから、実質1年半でしょうか?ちょっと信じられないスピードですね。しかも、35億ドルもかかるとか!資金は、鉱山を担保にして借り入れるということですが、そんな簡単に集まるのでしょうか?以前から鉱山担保の話は聞いていましたが、35億ドル分も「前借り」なんかしたら、今後の生産分のほとんどは「前借りの返済」だけに使われてしまう気もします。そもそも、高速道路を作ったことがない国で、東京から九州までの距離に近い工事をたったの1年半(実質)でできるとは信じられません。専門家の話を聞いても、ほとんど無理のようです。一方、地下鉄建設でも着工が近いとのニュースがありました。「もし、2014年から建設を始めることができれば、2020年に完成する」とのことです。2014年?つまり来年ですよね?地下鉄の話も今まで何度か聞きましたが、とてもそんな状況ではないようです。昨年の時点でも、資金のことも含め全く決まってないようでした。昨年時点では、現市長が在任中に着工できるかどうか、というレベルの進み具合でした。最大のネックはもちろん資金です。見積もりでは、15億ドルかかるそうで、そのうちJICAなどから6億ドル、モンゴルとして7億ドル(なぜか合計が15億ドルではなく13億ドル)出資するのだそうです。が、JICAがそんな大金を出してくれるなんて全然決まっていません。総合商社のM社(M社は3つありますが、非財閥系)がこのプロジェクトを追いかけていると耳にしたことはありますが、他の商社は「資金の目途は全く立っていないように思えます」とのこと。どうなるんでしょうか?予定では東西のドゥルンザムを結ぶ東西線となるそうで大変期待していますが、この計画の難しさは随分前から聞いてました。高速道路と地下鉄だけで50億ドル!モンゴルのGDPにも匹敵する巨額の工事です。これ以外にも、サエンシャンドを通る鉄道建設もあります。この手の話は、政府高官らの話がニュースになったものだと思います。が、私も今までこのような巨大プロジェクトの話は、関係者からも直接聞いたことはありますが、多くの場合「構想」と「現実計画」がごっちゃになっていました。モンゴルに住んでいる方は、「計画」「予定」「希望」「構想」がごっちゃになりがちなモンゴル気質を良くご存知だと思います。私の現時点での予測は「1000km高速道路が2015年に完成することはない」「2014年に地下鉄工事が着工することはない」と言えると思います。でも、両プロジェクトには大いに期待しており、1日も早い完成を望んでいます。
2013.03.18
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知人から「記事がアップされてますね」という連絡を受けました。「はて?最近は取材を受けた覚えはないんだけど・・・」と思ってそのURLを開けてみると、一昨年の夏に経済誌に出た記事がネットに載っていました。(本年3月6日付けです)http://president.jp/articles/-/8740確かにこういう取材あったなと覚えてはいますが、特に連絡もなくオンラインサイトに載ったので全然知りませんでした。要するに、雑誌で取材した記事をネットで再利用するということなのでしょう。私としては困ることなんかないですから全く構いませんが、確か日経ビジネス系は事前に「オンライン媒体に載せますけどいいですか?」って聞いてきたことがありました。この辺はまだ各社で対応が異なるようです。私としては、記事の中身はともかく、モンゴルのことを多少ながらも触れている記事がこうしてネット上に載せてもらえるなら、それはそれでありがたいことだと思っています。その知人のメールでは「ランキングに入ってますよ」とのことでした。そのページを見てみると、確かに「昨日のランキング」とか「最近1時間のランキング」なども出ています。私の記事は、3月6日に載ったので、ベスト5には入っているようです。まあ、こんなランキングなんて2~3日すれば、新しい記事に切り替わるのは当然でしょうが、一つ嬉しい点があります。フェイスブックの「いいね!」がわずか2日で400以上も頂いているのです。私はフェイスブックをやりませんので、この数字がどういう意味なのか見当もつきませんが、まずまずの数字じゃないかと言われました。実際に、同じHP上で見られる記事のほとんどは200以下ですから、なんだか良さそうです。そもそもどういう人が見ているサイトかもわかりませんが、私とは全く関係ないところでそういう支持を頂けるのは嬉しい限りです。このうちの数人でもいいので、モンゴルに関心を持ってくれたらいいなと思っております。私の記事とは別に、この記事を見ながらいろいろ考えました。なぜ、プレジデント社は1年半も前の記事を載せるのでしょうか?見れば分かる通り、このサイトは無料です。プレジデント社としては、このサイトを運営することでの収入はほとんど期待できないのでしょう。なので、新しいコンテンツを作る費用もほとんどないのではないでしょうか。そうは言っても、世の中の流れでWeb化を無視するわけにもいかず、結果としてコストを最小限にして始めたのがこのサイトのような気がします。ニューズウィーク(アメリカ)のように、全面的にはネットに移行できる会社もそうはないでしょうし、それでもネット化の流れは無視できないので一応手は打っておく。が、こういう仕事は、コスト先行で収入はほとんどないのが実態なのでしょう。その結論が、古い記事の再利用ということなのでしょう。モンゴルも新聞や雑誌などがネット化されているようですが、果たして収入に結び付いているのかは疑問です。この辺のブレークスルーはまだ先なのでしょうか?
2013.03.08
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EDRBというのは日本ではあまり耳にはしませんでしたが、モンゴルではたびたび聞いた国際機関です。EDRBというのは、欧州復興開発銀行のことです。なんとなく知っていたとはいえ、実のところは良くは知ってはいませんでした。アジア開発銀行の欧州版かなと思った程度です。そのEDRBについての記事を最近見て、おやっと思ったのです。新聞記事によると、東欧やモンゴルなどの中央アジアへの投融資をするとありました。当然ですが、私はこの「モンゴル」という表記に反応したのです。確かに、モンゴルでは聞いていたけど、他でもない「モンゴルなどの中央アジアへの投融資」が目的の機関だったとは知りませんでした。私が一番EDRBを身近に聞いたのは、友人のBさんの設立した会社にEDRBが投資をするという時でした。その頃は、EDRBを深く知らなかったので、欧州系の政府機関だろうと思った程度でした。今回の記事をきっかけに、ちょっと調べてみたら・・・知らないことがたくさんありました。設立は、1991年とベルリンの壁の崩壊直後です。で、目的が「中欧から中央アジア地域にまたがる29カ国において開放市場経済への移行を促進すること」とありました。なるほど、そういうことだったのか!どうも私は、EIB(欧州投資銀行)とごっちゃにしてしまっていたようです。EDRBは、旧社会主義国を中心に、市場経済へ移行する国の民間企業へプロジェクトファイナンスをすることが使命なのです。なので、投資対象も中欧から東欧、中央アジアと限定されているのです。モンゴルが一番東の端ということなのでしょう。だから、モンゴルでは耳にしても日本ではほとんどその存在が知られていないということなのです。その記事は、EDRBが東京事務所を開設するというものでした。ま、対象が旧ソ連などの社会主義国であり、かつ名前の通り欧州系の国際機関であれば、東京事務所が設立後20年以上も経ってからできても仕方ないのかな、とも思いました。というか、20年以上も経って、何を今更衰退しつつある日本に事務所を開設するのか、ちょっと不思議な気もします。ところがです!調べてみると、驚いたことに、名前が「欧州復興開発銀行」とあり、本店はロンドン、投融資先は名前の通りほとんどが欧州、更に経営陣も当然のごとく欧州系の人々であるこの国際機関の第二位の出資者がなんと日本だというのです。日本ってなんてすばらしい国なんでしょう、欧州の国々にとっては。人も送らず、口も出さず(多分)、話題にもせず、ただただ黙々と大きな出資だけをする国なんです。だったら、遠慮せずにモンゴルなどもっと多くのアジア諸国の民間企業への投融資を増やしてもらいたいものです。最近の活動状況を見ると、今まで中欧、東欧、中央アジアに限られていた投融資先が拡大されるようなのです。アジアにも、ベトナム、ミヤンマー、カンボジア、ラオスなど旧社会主義から市場経済へ移行中の国はあります。(ベトナムはまだ現役ですが)そういうところへも対象を拡大するのかと思いきや、拡大先は、エジプト、ヨルダン、モロッコ、チュニジアなどのアラブ・アフリカ諸国なのです。これらは全て欧州諸国の裏庭です。拡大先はアジアではなく、欧州諸国の利害関係国です。名前からして、当然のことかもしれませんが、日本は本当に金だけ出して何も言わないんだろうなと思いました。資料を良く見ると、トヨタがロシアのサンクトペテルブルグに作った工場に出資したとありますが、それはかなり最近のことでしかも超優良大企業相手ですから、別にリスクを負っての出資とは言えないでしょう。改めて思いました。日本が第二位の出資国であり、東京事務所もできる。対象国で一番なじみのあるのはモンゴルです。ですから、出資国としてより一層のモンゴルの企業への投融資を拡大化して欲しいと。トヨタに出資したくらいですから、日本企業もモンゴル進出には大いに活用してほしいものです。Bさんの会社も、「良い投資先だった」と言われるようになってもらいたいです。
2013.03.05
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