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「墓碑銘」書き終えて、フッと時計を見たら、2018年もホントに、あと僅か。なんだか体感的にゃ、まだ10月くらいの感じがしていて、もうすぐ新年が来るなんて、全く信じられない感じ。でも、テレビを回すと『笑ってはいけない』やってるし、テレ東は『年忘れにっぽんの歌』やってたし、やっぱり大晦日らしい。-----------------------------------------------------------------しかし…まあ~『年忘れ』の中身の劣化はヒドイやね。大半を見てしまった自分も何…いや、難だが(苦笑)。何が酷いって、12月中旬の収録にいなかった歌手の映像を、さも同日に収録しました!みたいに流すのは、ちょ~っとどうかと思う…。私ゃ、都はるみが出てきたときに「!?」って思ったもの。3年は休業してるんだから、あの人。多分『木8』の映像を使ったんだろうとは思うが…。こういうのは、テレビ的にマナー違反じゃないのかね??過去映像を使うのなら…一昨日、ここで大々的に書いた宣言をいきなり撤回するような感じになるけど…(苦笑)。ひばり・テレサ・坂本九を流すなとは言わんが…もっとさぁテレ東らしい、大晦日の大看板(戦前~戦中からのスター)の映像を流してくれてもいいんじゃない??もう名前の羅列は止すけれど(苦笑)。フィナーレがないのも「歌謡特番」として、どうかと思うし…。--------------------------------------------------------------------というわけで、本年も当ブログにお付き合いいただき、心より御礼申し上げます。ありがとうございます。来年も変わらぬご贔屓・お引立のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます!
2018年12月31日
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加藤剛(俳優 6月18日没・享年80)誰が何と言おうと、私の中で「大岡越前守」はこの人!精悍な顔つきと真っ直ぐな美声は、今でも胸ン中に深く残り続けている。名和宏(俳優 6月26日没・享年85)日活から松竹に移籍し活躍をされた後、悪役として様々なテレビドラマで大活躍をされた。特に『水戸黄門』での悪役の印象がとても強い。桂歌丸(落語家 7月2日没・享年81)たぶん「日本一有名な落語家」だろう。ここ数年は闘病の日々で、本当に大変だったろうと思う。「薫陶を受けた最後の世代の噺家」は夏丸さんだろう。印象に残る噺は少なかったけれど、個人的には「質屋庫」が好きだった。生田悦子(女優 7月15日没・享年70)長年フジテレビ『ものまね王座』の審査員として、なぜか淡谷先生の介護(というか補助?)をしていた姿を今でも思い出す。就寝中の急死(虚血性心不全)だったそうで、志半ばの無念の死…というとこもあったかもしれない。常田富士男(俳優 7月18日没・享年81)『まんが日本昔ばなし』での、あの独特のナレーションは我々世代には懐かしいもの。東宝のドル箱シリーズである『駅前シリーズ』第1作『駅前旅館』で、不良高校生役で出ているのは、意外に知られてないかもしれん。橋本忍(脚本家 7月19日没・享年100)代表作を書き連ねるだけで、ここのスペースが全部埋まる!それくらい、この先生の作品は「そのまま戦後日本映画史」になってしまう。何か選べと言われたら…難しいけれども『日本のいちばん長い日』かねぇ?タイヘイ夢路(漫才師 7月31日没・享年88)名前はイヤというほど知っているのに、世代的にキチンと高座姿を見ることが叶わなかった。原色のド派手な服とド派手な髪型の上方(洒落じゃないよ)のおばさんという印象しかないのが、残念無念。津川雅彦(俳優 8月4日没・享年78)艶っぽさが漂う(男優に使うセリフじゃないが)名演技をたくさん見てきた。数々の大河ドラマで見てきた家康役も捨てがたいが、『マルサの女』の印象がいちばん強い。保守派の論客として、もっと反日の左巻きをズッタボロに斬り捨ててもらいたかった。菅井きん(女優 8月10日没・享年92)第1作目『ゴジラ』での女性国会議員役の印象が非常に強い。その後は「老け役」として、様々な映画・テレビで大活躍。世間的には『必殺シリーズ』の姑役だろうが、個人的には黒澤作品での脇役の確かな演技が思い出される。さくらももこ(漫画家 8月15日没・享年53)『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』で、それこそ一時代を築き上げた大ヒットメーカー。天才は早世してしまう…と以前も書いたが、この訃報も本当に驚いた。森岡賢一郎(作曲家、編曲家 8月19日没・享年84)様々な歌謡曲の編曲や、映画の劇伴なども手がけた偉人。加山雄三の主なヒット曲の編曲は、大体この方だった。「昭和九年会」のメンバーでもあった…もう九年会のメンバーは、生き残ってる人を探すほうが早くなったネ。麻生美代子(女優、声優 8月25日没・享年92)フジテレビ『サザエさん』のフネさん、そしてテレビ東京『和風総本家』のナレーションとして、生涯現役を貫いた。あの温かみのある声が聴けなくなったのは、寂しい。浜尾朱美(元キャスター 9月14日没・享年57)『サンデーモーニング』『筑紫哲也news23』などの番組でサブキャスターをされていた。相撲好きで有名だったのもよく覚えている。女優業が芸能活動のスタートだったのも、ある程度ぁ有名な話か。樹木希林(女優 9月15日没・享年75)大杉漣と並ぶ、今年のショックな訃報だった。漠然としたイメージではあるが、「死ぬわけがない人」という印象が本当に強かったので、ショックは本当に大きかった。「天才女優」とは、こういう人のことを指す。三遊亭小金馬(落語家 10月1日没・享年69)京都府出身でありながら、東京の噺家になった方。後年は闘病の日々で、あまり高座に上がれなかったのは、さぞや無念だったんじゃないかと思う。輪島大士(元横綱 10月8日没・享年70)晩年は喉頭ガンで声帯を摘出、筆談での生活だったと聞く。横綱の時代も、プロレスラー時代も知らない私としては、『とんねるずの生ダラ』などでの、天然ボケタレントというイメージしかないのが寂しい。佐々淳行(元警察・防衛官僚 10月10日没・享年87)東日本大震災のとき、この方が最前線で陣頭指揮を取ってくれてたなら、あそこまでの大災害にならなかったのではないか?という意見を聞いたことがあったな…。田中信夫(声優、ナレーター 10月17日没・享年83)テレビ東京『TVチャンピオン』など、数々のテレビでのナレーションで活躍された。独特の低音&抑揚の少ない「田中節」は、今も耳にこびり付いて離れない。穂積隆信(俳優 10月19日没・享年87)亡くなられた方の悪口を言うのは、不謹慎だとは思うが…何を話してても「不誠実」っぽい印象を受ける人だった。三笑亭笑三(落語家 10月24日没・享年93)訃報が流れたのは12月に入ってからだったが…。本当に貴重な大正生まれの噺家を亡くした損失は大きすぎる。江波杏子(女優 10月27日没・享年76)『女賭博師シリーズ』で大活躍された、大映の看板スター。独特の色気と迫力は、晩年までそのままだったのは凄い。角替和枝(女優 10月27日没・享年64)江波さんと同日に、名脇役女優も若くして逝ってしまった。こういう(いい意味で)癖のある女優さんは、唯一無二のものだから、空いた大穴は簡単には埋まらないと思う。前田憲男(ピアニスト、作曲家 11月25日没・享年83)この方がテーマ曲を造ったテレビ番組は、ゴージャス感が半端じゃなかった。テーマ曲も挨拶も無くなった、現在のテレビ番組は、中身が良くても「包装紙がダメ」だね。赤木春恵(女優 11月29日没・享年94)大正生まれの最後の大女優。主役を張る方ではなかったが、問答無用の「大女優」だろう。もし私が『渡る世間~』を見ていたら、嫌いになってたんだろうか…??杉紀彦(作詞家、放送作家 12月17日没・享年80)私が懐メロに興味を持ってすぐのころ、よく聴いてたのがラジオ日本の『杉紀彦のラジオ村』。どういうわけだか…白根一男が毎週出てたり、三橋美智也がよく出ていた。この番組で、私はかなり歌謡曲の知識を仕入れたと思う。藤田淑子(声優 12月28日没・享年68)そして…年の瀬に来て、このショックすぎる訃報である。『一休さん』『キテレツ大百科』と、数々の名作アニメでその声を聴き続けてきた方だった。『キテレツ』の主要なメンバーが皆、鬼籍に入ってしまったのが信じがたい。--------------------------------------------------------------------てなわけで…なんと訃報の多い、別れの多い1年だったかと改めて思う。特に演芸界での訃報が多かった印象がある。書ききれなかった人、書きたくなかった嫌いな人も含めて…皆さまのご冥福をお祈りいたします。
2018年12月31日
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とにかく今年も訃報が多かった。ここ数年、同じことを書いているが「自分の中で死ぬカテゴリーに入ってない」著名人が、立て続けに旅立ったという印象がある。単独でここに書いた方・書けなかった方も含めて、一挙に今年を振り返っていきたい。ただし、嫌いな人&詳しく存じ上げない方は書きません(書けません)ので、あしからず。-----------------------------------------------------------------星野仙一(元プロ野球選手 1月4日没・享年70)新年一発目の大きな訃報、本当に驚いたのを覚えている。17年の11月末か12月頭に、テレビ東京深夜のスポーツニュースで、解説で出ていたのを普通に見てたから…。柳家小蝠(落語家 1月12日没・享年42)初席出演中にインフルエンザにかかって、そのまんま…という最期。小蝠師は群馬県出身で、直の後輩だった夏丸さんのショックは大きかったようだ。出囃子の『あゝそれなのに』は、夏丸さんが真打昇進を機に、受け継いでいる。夏木陽介(俳優 1月14日没・享年81)昭和30年代の東宝看板スター。黒澤作品に、戦記物に、アクション物に、特撮映画に大活躍された。あと無類のカーマニアであったことも有名。確か『徹子の部屋』で「電車に殆ど乗ったことない」と言ってた記憶がある。古今亭志ん駒(落語家 1月18日没・享年80)先日、三朝師・夏丸師・遊里さんたちと忘年会をした際、二次会のカラオケで、三朝師が杉良の『江戸の黒豹』を歌われた。そのときに志ん駒師のマネで歌ってくれて、いい追悼ができたと思っている。西部邁(評論家 1月21日没・享年78)MXテレビの『談志・陳平言いたい放だい』で、家元と陳平先生と共に、様々な時事ネタを斬っていたのを今も思い出す。自殺というのは、この先生らしいのかも…と思うが、惜しい人を亡くしたと思わざるを得ない。沢島忠(映画監督 1月27日没・享年91)東映黄金時代の美空ひばり主演映画、そして任侠映画の原点と言われる『人生劇場・飛車角』(昭和38年)の監督として知られる。演歌歌手の舞台演出でもその名をよく見た覚えがある。有賀さつき(元フジテレビアナ 1月30日没・享年52)今日まで続く「民放の女性アナ人気」の礎を築いたのは、間違いなくこの人。こんなに早く逝くとは全く思わず、本当にビックリした。レツゴー長作(漫才師、俳優 2月1日没・享年74)レツゴー三匹のリーダー、正児師は現在闘病中だと聞く。あのアゴヒゲを蓄えた独特の風貌と、抜群の美声を今も思い出す。面白かったなぁ!レツゴー三匹は!川地民夫(俳優 2月10日没・享年79)日活黄金時代の立役者の1人。主演作もたくさんあるが、脇に回ったときに光る役者さんだったように思う。個人的には『大巨獣ガッパ』の主演は忘れがたいヤネ。昨年、BSフジ『脳ベルshow』で、なんか不機嫌そうにクイズに答えてる姿(苦笑)を見たばかりだったのに…。翠みち代(声帯模写芸人 2月11日没・享年82)大阪の女性版の白山雅一…という感じでいいのだろうか?旦那さんは桂福團治師匠。個人的に、美空ひばりの真似は角川博とこの人が双璧のような気がする。大杉漣(俳優 2月21日没・享年66)今年最大の衝撃と驚きと悲しみを味わった訃報は、この方。現役バリバリでの突然の最期は、未だ信じられないとこが多々ある。この方の急死によって、日本の演劇・テレビの図面は強制的に書き換えられたところもあると思う。左とん平(俳優 2月24日没・享年80)この人の死も、本当に残念だった。こういうコミカルかつ哀愁が出せる名役者は、今の若手にゃ皆無だ。不朽の名作『ヘイ・ユウ・ブルース』は、もっと評価されていい曲と思っている…って、もう評価されてるか(苦笑)。林家ライス(漫才師 2月24日没・享年76)元は「糀谷の師匠」こと六代目三升家小勝門下で「勝丸」。その後漫才に転向して「三升小粒」。以前、たけ平師匠が言っていたのだが、この漫才はウケが凄かったらしい。ライス・カレー子は、1回だけしか見られなかったけど…。新堀俊明(元キャスター 3月18日没・享年84)私が子供のころの、TBSのニュースキャスターはこの人。キャスターを辞められたあと、初期の『関口宏のサンデーモーニング』のコメンテーターとして出ておられた。あのころ『サンデーモーニング』面白かったのに、なんであんなになっちゃったんだろう?…TBSの反日の本性が丸出しになっただけなのかな、今は(嘲笑)?立川左談次(落語家 3月19日没・享年67)私が思う「噺家らしい噺家」の最高峰の1人。談吉さんに、亡くなった直後の様々な顛末を聞いたが、胸を打つことがたくさんあった。キツ~イ煙草とお酒が大好きだったのは知っていたが…もっと高座を見たかった!月亭可朝(落語家 3月28日没・享年80)最後の「破天荒芸人」であろう。生の高座を2度だけでも見られたというのは、私の財産である。生年月日が昭和13年3月10日で、古今亭志ん朝師匠と全く同じというのが、凄いというか何というか…。都家歌六(落語家、ノコギリ演奏家 3月31日没・享年87)とにかく「演芸関係のSP盤コレクター」として、日本一の方だったようだ。今は岡田則夫さんが1番なんだろうけど。この師匠も、生で何度か末廣亭で見ている。これも財産。平山美智子(オペラ歌手 4月1日没・享年94)あの植木等御大に、発生を一から教えた先生としても有名。植木御大曰く、メチャクチャ厳しくて大変だったらしい…。高畑勲(アニメ監督 4月5日没・享年82)「ガキ向け」と言われていたアニメの地位を、格段に向上させた功績は物凄いと思う。私ゃ詳しい批評ができるほどキチンと作品は見てないので、書くのは控えます(苦笑)。森雄二(歌手 4月18日没・享年75)「サザンクロス」のリーダー、『足手まとい』のヒットで知られる。こういう夜の匂いのする歌もなくなったネ…。衣笠祥雄(元プロ野球選手 4月23日没・享年71)亡くなる数日前に、テレビの野球中継の解説に出ていたと後で聞いて驚いたのを覚えてる。そんなとこも連続出場にこだわった、この方らしい…と思ったっけ。朝丘雪路(女優・歌手 4月27日没・享年82)女性のマルチタレントの先駆け。一般常識はなかったかもしれないけど(苦笑)、頭の良さは天下一品と言える。もっともっと活躍してもらいかった。有吉やマツコとかと絡んだら、物凄い化学反応が起きただろうと思うから。木下忠司(作曲家 4月30日没・享年102)『喜びも悲しみも幾歳月』『あゝ人生に涙あり』などなど、数々の名曲で知られる。兄の木下恵介作品での映画音楽でたくさんの劇伴も作られた。享年102は大往生であろう!東海林修(作曲、編曲家 4月30日没・享年85)木下忠司先生と同日、テレビ黄金時代の数々の人気番組の音楽を手がけた先生が逝った。特に『笑点』のテーマの編曲は最高だと思う。井上尭之(ギタリスト、作曲家 5月2日没・享年77)スパイダースのメンバーとして、その後は様々なドラマや映画の劇伴作曲として大活躍された。誰も欠けてなかったスパイダースのメンバーが、だんだん欠けてきたのが辛い。星由里子(女優 5月16日没・享年74)夏木陽介さんと共に、昭和30年~40年代の東宝を支えた大女優。『若大将シリーズ』の澄ちゃんが代表作であるが、個人的には『モスラ対ゴジラ』の印象が強い。後年、バラエティー番組に出てきたときの、天然ボケと優しさが混ざった独特の佇まいも、よく覚えている。西城秀樹(歌手 5月16日没・享年63)この方の訃報も驚いた。ここ数年の呂律の回らなさなどを見ていると「もう完全な復帰は難しいだろうな…」とは思っていたが、まさか亡くなるとは思ってなかったので…。------------------------------------------------------------------上半期はここまで。それにしても、あまりにも失った人の多さに、言葉を無くしてしまう。
2018年12月30日
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滅多に行かない門前仲町。しかも寒いし、天気は雨…。でも、そんな悪条件(?)をキレイに忘れて、新作落語(正確に言やぁ擬古典)とトークをたっぷりと楽しめた、いい会だった。井上センセイが、初めて人前にちゃんと?出るというのも、ある意味”見もの”だと思ったので(笑)出かけたワケね。平成最後の天皇誕生日だったので、ちょっと「日本人としてこれでいいのか?」という自問自答もあったが…(苦笑)。-----------------------------------------------------------------今、落語芸術協会の若手二ツ目の中で、いちばん本寸法の藝を魅せてくれるのは、雷門音助さんだと言い切っていい。端正な高座姿に、ほぼ中音域の非常に聞き取りやすい美声、土台のしっかりしたキレの良い語り口…。私が初めて音助さんを見たのは、今はやらなくなったけど、神楽坂の赤城神社で毎月やっていた「あかぎ寄席」。この会の前座として何度か高座を見たのだが、その時点で(前座として)ハイレベルな出来の高座だったのを今でも覚えている。藝の土台を固める前に、自分の個性を全面に押し出しすぎる噺家の多い芸協において、ある種「清涼剤」みたいな人だと私は思う(笑)。あとは鯉丸さんくらいかねェ?んでもって、その古典一筋の音助さんと井上さんのコラボ!それを企画した四家正紀さんとの鼎談もあるという、贅沢なプログラムが、今日の会。深川東京モダン館の2階、立ち見も出るという大入り満員の大盛況!やっぱ違うね、こういう会は!それに引き換え、私の会には何故お客さんが来ない…(涙)。…って愚痴を言うな、愚痴を(苦笑)!!本題、本題…。--------------------------------------------------------------------音助 「野ざらし」(サゲまで)音助 「長屋のお練り」(作・井上新五郎正隆)中入り鼎談 音助・井上・四家(司会)音助 「宮戸川」まずは「野ざらし」。私が最も好きな噺だが、向島(三代目柳好)の匂いをあちこちに入れつつ、マクラで丁寧にオチの言葉を説明して、サゲまで演ったのは良かった!『サイサイ節』のメロディーがちょっと外れ気味だったのが難だったが(笑)。そこはこれからお稽古していただいて…。そして、今日のメーンの擬古典新作「長屋のお練り」!!黒澤映画の『どん底』を思わせる如き、沼地の上に無理やり造った、地面がぬかるむ長屋(凄ェね)を舞台にした噺。ちょっと”どんでん返し”がある噺ゆえ、中身の説明は止すが、噺全体に流れる空気感は、小せん師匠に書いた「御落胤」によく似てた(登場人物が多く、ガチャガチャした雰囲気が)。井上センセイがドージン落語から脱却し、いわゆる擬古典を書き始めた当初に比して、だいぶ「寄席でかけても問題ない雰囲気」が、噺の中に出てきたと思う。談志家元の晩年の言葉「江戸の風」。地方出身の人などは不愉快に思う言葉らしいが、東京の人間としては「そりゃ当然だよネ」と思う言葉でもある、落語に対して。それで、上記の「寄席でかけても問題ない雰囲気」ってのは、この「江戸の風」とイコールの意味。もちろん「江戸の風100%」ではないが、だいぶいい感じになってきていることは事実。あとは音助さんが、どのくらい高座にかけて、ソフィスティケートしていくかだぁね。---------------------------------------------------------------------中入りを挟んで鼎談。この「長屋のお練り」が出来るまでを四家さんが、丁寧に解説されていた。井上さんが人前で話しているのを、まるで保護者のような目線で見てしまったが(爆笑)、意外に緊張してるふうに見えなかったからホッとしたのヨ。最後は「宮戸川」の上。ときたま現代風のクスグリも入るが、基本に忠実な端正な演出。あまり心理的負担にならない噺でバラしたのは流石。…何だろう?心理的負担って(笑)。霊岸島のおじさんが、他人の言うことを聞かないって例えで「霊岸島の田原総一朗」っつったのにゃ大爆笑(笑)。あの老害ぁホント最悪だもん(笑)。だから左翼はイヤだ!てなわけで、なかなかに面白い会だったと思う。本来なら打ち上げに出たかったのだが、いろいろ家でやらなくてはいけないことがあって、出られなかったのが無念(涙)!!
2018年12月23日
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1年8か月ぶりに、木曜日の夜勤を代わってもらって休みを取って、押取り刀で駆けつけた(笑)東京は文京区の春日・文化シヤッターBXホール!友人・知人大集合の、落語と歌の乱痴気騒ぎ(笑)!昨年の11月は鈴本演芸場だったが、今回も素晴らしく楽しかった。林家扇兵衛 「道具屋」柳亭 市童 「転失気」古今亭菊之丞 「片棒」三遊亭ときん 「四人癖~かっぽれ」三遊亭歌奴 「掛け取り(狂歌・寅さん・喧嘩)」中入り歌謡ショー(司会・林家たけ平)オープニング東京五輪音頭(昭和38年・三波春夫ほか) (全員)第1景勝手にしやがれ(昭和52年・沢田研二) (三朝)啼くな小鳩よ(昭和22年・岡晴夫) (扇兵衛)あこがれの郵便馬車(昭和27年・岡本敦郎) (市童)長崎の鐘(昭和24年・藤山一郎) (菊之丞)第2景国境の町(昭和9年・東海林太郎) (出光仁美)青い山脈(昭和24年・藤山、奈良) (出光&たけ平)茶屋町しぐれ(平成30年・出光仁美) (出光仁美)第3景ドリフのほんとにほんとにご苦労さん(昭和45年・ドリフターズ) (三朝・志ん五・市童・扇兵衛)男はつらいよ(昭和44年・渥美清) (歌奴)俺ぁ東京さ行ぐだ(昭和59年・吉幾三) (志ん五)スーダラ節(昭和36年・植木等) (小せん)ドリフのズンドコ節(昭和44年・ドリフターズ) (歌奴・たけ平・ときん・市童・扇兵衛)第4景哀愁列車(昭和31年・三橋美智也) (ときん)よこはま・たそがれ(昭和46年・五木ひろし) (小せん)悲しい酒(昭和41年・美空ひばり) (菊之丞)フィナーレ東京ラプソディー(昭和11年・藤山一郎) (全員)緞帳がなく、舞台の奥行もない(狭い)ホールだったから、出と捌けが相当大変そうで、司会のたけ平師も差配に相当苦労していたようだ(苦笑)。やっぱ、歌謡ショーをやるときは「緞帳」と「エレベーターマイク」は欲しいヤネ(笑)。かなりワガママだけど。でも、歌唱力はさておき、やはり藝人さんは「魅せる歌」を歌うことができる方々ばかり…というのが、よく分かった。今日の何が良かったって、前半の落語よ!当たり前っちゃ当たり前かもしれんが(笑)。全員見事だったんだけど、個人的には、市童さんの「転失気」は素晴らしい出来だと思った!当然、市馬師にソックリなんだけども、明るさとテンポが見事で、ちょっと唸ってしまった(笑)。来年も機会が合えば行きたい!だから、なるべく木曜日は避けてもらいたい。職場に迷惑かかるから(苦笑)。--------------------------------------------------------------------そして、年内最終の「歌と落語の会」が『歌まみれ』なら、年明け一発目の「歌と落語&講談の会」はこちら!!「第18回・歌で綴る昭和の時代」開催日…2019年(平成31年)1月8日(火) 会場…お江戸日本橋亭http://www.ntgp.co.jp/engei/nihonbasi/index.html開場…18時 開演…18時30分 終演…20時45分頃(予定) 料金…(予約)2,500円 (当日)2,800円 出演…林家たけ平、桂夏丸、神田真紅、桂しん乃 (歌謡ショー司会&構成)林田雄一 第1部…「落語・講談競演」 (出演)たけ平・夏丸・真紅・しん乃 第2部…「なつかしの歌声・新春大行進」 (歌唱出演)たけ平・夏丸・しん乃 (司会)神田真紅・林田雄一 予約先(メール)sinkmogumogu@gmail.com (電話《留守電》)090-7222-8704 下記のメールアドレス・番号でもご予約・お問い合わせを承ります。 4890mffs@jcom.zaq.ne.jp 0ps388121401v2y@ezweb.ne.jp 090-4183-2028『歌まみれ』に比べ、出演者は少ないかもしれませんが……中身の充実ぶりは全く引けを取りません!!たくさんのご来場、心よりお待ち申し上げます!
2018年12月21日
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今年1月頭の柳家小蝠師匠の急逝を、どうしても思い出す辛い報を、年の瀬に聞くことになった。享年49は、噺家として…だけじゃない!普通に考えたって若すぎる最期だと思わずにいられない。三遊亭小圓朝師匠が、12月15日に肺炎で亡くなられた。12月初頭にインフルエンザにかかり、7日の会を休演して治療されていたそうだが…急逝だったのだろう。-------------------------------------------------------------------通好みの噺家で、NHKのドラマなどでも活躍をされた、三代目三遊亭圓之助師がお父さん。高校を出たあとは、噺家にならずサラリーマンをやっていたそうだが、1992年に柳家小三治師匠に入門。だから同期だと菊之丞師匠あたりになるんだろうか?ところが、僅か2年で破門に!酒が原因だったらしいが…。その後、1996年に三遊亭圓橘師匠の下に行って、再修行がスタート。二つ目昇進時に四代目圓之助になった。そして、2005年に四代目小圓朝を襲名して真打昇進…。まだ真打になって13年しか経ってないのに…。お父さまも早世ではあったが、そこまで真似なくてもさ…と思う。-------------------------------------------------------------------実を言うと四代目小圓朝師匠を、私は一度も生で見ることがなかった。まず圓楽党の定席に行くことは皆無で、圓楽党の友人は萬橘師しかいないという状況だし…。私がこの師匠の噺を聴いたのは1度だけ。今から5年くらい前だったと思うんだが、BS11でやっていた『柳家喬太郎のようこそ芸賓館』という番組。萬橘師と2人で出演された、あのときだけだったはずだ。確か『長屋の花見』を演っていたと思う。探せば録画したBlu-rayが出てくるはずなんだが…。------------------------------------------------------------------こういう訃報を聞くと、笑三師匠とか歌丸師匠の訃報とはまるで違う、焦りと後悔と悲しさが混ざった、本当に複雑な心境になる。積極的に見に行くこともせず、ワガママで勝手なことばっか言いやがって、このバカ野郎!!というご批判もあろう。ホント、100%その通りだから、何も言い返せない。でも落語好き人間として、噺家さんが若くして亡くなるのはたとえ接点の全くない人でも、物凄く悲しいものだ。四代目小圓朝師匠のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
2018年12月18日
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最後に高座を見たのが、2016年7月9日の東洋館。今になって、改めて「本当に見に行っておいて良かった」と思わずにはいられない。たけ平師も同じように思うだろう。落語芸術協会の至宝であった、三笑亭笑三師匠が10月24日に93歳で亡くなられていたことが、昨日分かった。最後の高座になったのは、2017年の初席(はつ)の国立と聞いている。保田先生から聞いたのだが、高座でループしてしまい、某師匠(この人も大ベテランの師匠よ)が出てきて、促されて高座を降りたのが、最後になったようだ。--------------------------------------------------------------------兵隊に行った最後の噺家じゃないかと思う。何てったって、昭和18年10月21日、雨の神宮外苑の「学徒出陣壮行会」にいる(三八式持って歩いてる中の1人)と聞いている(!)。昭和21年に八代目三笑亭可樂師に入門して「可寿美」。なんでも二代目圓歌師に憧れて噺家になろうと思ったのに、間を取り持ってくれた人が、可樂師を紹介してそのまま…だったらしい(苦笑)。「可寿美」というのは、二代目の圓歌師の前座名「歌寿美」をもじったもの(笑)。その後は可樂師と芸協のトラブルに巻き込まれたり(苦笑)、一時は落語協会に移籍したり(二代目圓歌門下で「歌風」)、比較的苦労が多かったっぽい。このとき、初代林家三平師匠のギャグ作家をやってたそうで…あの「ヨシコさん」というのは、笑三師の奥さんの名前だと聞いたことがある!ホントかね??「渡辺の即席しるこ」のキャッチフレーズ「お餅も入ってベタベタと…」ってぇのも、確か笑三師の作だ。昭和36年に真打に昇進して「三笑亭笑三」。上から読んでも下から読んでも同じ…というのがキャッチフレーズに。テレビ番組の司会を務めたりと、タレントとしても大活躍をされていた。ちなみに司会していたのは、東京12チャンネル(現テレビ東京)の『日曜ワイド笑』という番組。この番組、昭和40年代後半のテレ東の人気番組だったようで、番組のレギュラー全員が、なんとなんと!昭和47年大晦日の『なつかしの歌声・第5回年忘れ大行進』に、コーナー司会で出演しているのだ!これは凄い!ああ…通しで見てぇよォ…『第5回年忘れ大行進』を(笑)!------------------------------------------------------------------------笑三師匠は本当に多才な師匠で、寄席ファンならお馴染みの、浅草演芸ホールのプログラムの表紙の絵を長年描かれていた。あの表紙の絵は、本当に素晴らしいものだった。また、噺家仲間を大量に呼んできて”自主落語映画”を撮ったり、三平師や痴楽師の高座姿をフィルムで記録していたり、芸協の機関紙を1人で作っていたりと、そりゃもう才能の塊!若いとき、本当に二枚目で「イケメン噺家」のはしりのような師匠でもあったが…私が生で見たときは、もう半分折れに近い背中の曲がり方になっていた。よく寄席で聴いたのは「異母兄弟」。あとは時事漫談とかが多かった覚えがある。一度、NHKの『日本の話芸』で「社長の電話」を演ったのを見たことがあるが、結構なものだった。でも、上記の2017年初席はループしてしまったと言うけど…あまり衰えはなかったと思う。少なくとも、私が最後に見た2016年7月9日は普通だった(演目は「ぞろぞろ」)。私が言うんだから間違いない!それだけに…ご家族の気持ちを汲まない発言になるんだとは思うのだが、多少ループしても、もう少し高座に上がり続けてよかったんじゃないかとも、つい思ってしまう。落語ファンとしての「残酷な感情」ではあるが、ギリギリまで高座に出ていてほしかったなぁ…と、つい、ね。----------------------------------------------------------------------ホントしつこいが、あの東洋館に行っておいてよかった。一緒に出演していた、夏丸さんも、活弁の片岡一郎さんも、本当に財産になったと思う。今週末に夏丸さんと忘年会をやるのだが、笑三師追善トークが、たくさん出ると思う。三笑亭笑三師匠のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
2018年12月12日
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先週の火曜日・水曜日あたりは、師走とは思えぬ暑さで、汗をダラダラかくという信じられない気候。先週火曜日は、久々にスーツを着ての出勤だったのだが、コートなんざ着た日にゃ、もうオーバーじゃなくて(これ洒落じゃないヨ)5月後半くらいの気候だった。12月頭の21時過ぎの有楽町を、着流しで歩けるってなぁ異常気象で困るなァ…なんて思ってたら!一転して昨日今日の、この寒さよ。これが本来の12月の気温なのは当然なのだが(苦笑)、身体が気温の変動に全く追いついていかない!!-----------------------------------------------------------------職場では、だんだん風邪で休む人が増えてきた。今日も私の同僚が38度の熱を出して、医務室に行ってそのまま早退になっちゃったし。かく言う私も、身体がガタガタ(苦笑)。目まいはするし、背中は痛いし、耳の下あたりに吹き出物が出来まくるし。なんか悪い病気じゃなかろうな??-----------------------------------------------------------------今週は比較的ヒマな1週間なんだが、来週半ばから連日の落語会通いが始まる!19日以降は立て続け!毎週木曜は、いつもは夜勤なのだが、1年半ぶりにシフトを変更してもらい、水道橋まで落語協会カラオケ部の会である「歌まみれ」を見に行くことにした(笑)!年内最終の「落語&歌謡ショー」の大きな会は、これだけになるだろう。やっぱり敵状視察はしておかないとネ(笑)。------------------------------------------------------------------そして、年明け1発目の「落語&歌謡ショー」の豪華公演は、私も出る、この会です!「第18回・歌で綴る昭和の時代」開催日…2019年(平成31年)1月8日(火) 会場…お江戸日本橋亭http://www.ntgp.co.jp/engei/nihonbasi/index.html開場…18時 開演…18時30分 終演…20時45分頃(予定) 料金…(予約)2,500円 (当日)2,800円 出演…林家たけ平、桂夏丸、神田真紅、桂しん乃 (歌謡ショー司会&構成)林田雄一 第1部…「落語・講談競演」 (出演)たけ平・夏丸・真紅・しん乃 第2部…「なつかしの歌声・新春大行進」 (歌唱出演)たけ平・夏丸・しん乃 (司会)神田真紅・林田雄一 予約先(メール)sinkmogumogu@gmail.com (電話《留守電》)090-7222-8704 下記のメールアドレス・番号でもご予約・お問い合わせを承ります。 4890mffs@jcom.zaq.ne.jp 0ps388121401v2y@ezweb.ne.jp 090-4183-2028
2018年12月10日
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「高輪ゲートウェイ」だとさ…。私の第一印象は「ダセエ!」これに尽きる、これに!「野暮」とか「ダサい」という形の見えないものを「駅名で表現」すると、こうなるんじゃない?というくらいダサい。「オリンピックを見据えて、グローバルな名称に…」とか、バカなJR上層部が思ったんだと思うが(あと出来レースの可能性もあるネ)、カタカナ入れたら逆にダサくなるって誰一人思わんかったのかね?第一、駅名を公募すると言ってて「130位」を採用するなら、なんでハナっから「2020年に開業します山手線の新駅名は『高輪ゲートウェイ』にいたします」って言わないのよ?それはそれで、猛反対しただろうけど(笑)。上にも書いたが公募しても、結局上層部の判断で決められちゃうんだろう。---------------------------------------------------------------------かつての「E電」と同じように、駅名が決まったところで誰もこの名称を言わないような気がする…。いつの間にやら「都電荒川線」が「さくらトラム」とかいう変テコな名前になってたが、使ってる人ぁ見たことないし。これは「東京限定」の考えだが、昔からの名称、或いは流れ・伝統を無視するとロクなことにならないってのが、この期に及んで分からないんだから。いわゆる役人&企業の上層部は田舎っぺの野暮なバカばかりってことが分かる。東京生まれの東京育ちの私としては、こういう田舎もんに東京の様々な名称を決める権限を持って欲しくない。公募された駅名の上位は、1位「高輪」2位「芝浦」そして3位が「芝浜」(!)とのこと。どれが選ばれても山手線の駅に相応しく、そして駅名として「流れ」というか「空気」を壊さない駅名ではないか。---------------------------------------------------------------------「芝浜駅」いいじゃない!これこそ「粋な駅名」の最高峰ヨ。ただ、あそこは「芝浜」とは言えないが(苦笑)。それこそ、多くの外人観光客に「どうして、こういう名称になったんですか?」と聞かれりゃ、落語という文化を一緒に説明できることになるんだし。一石二鳥よ。駅のコンコースに、大きな志ん朝師匠と談志師匠の写真でも飾って、もし財布を落としたら全部夢にさせられる(爆笑)、そんな駅があってもいいでしょ!東京の駅なんだから。---------------------------------------------------------------------ああ、もうとにかく腹立たしい。JR東日本には、今すぐに駅名撤回を求めたいものだ。今の上層部は総辞職ね…って…こういう怒り方すると、朝鮮人とか支那人とか反日キチガイ左翼と同じになっちゃうか(苦笑)。止めよう。まさかとは思うが「芝浜駅」にしたら、「よそう、また夢になるといけねぇ」なんて言ったんじゃないだろうな(笑)?
2018年12月08日
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水曜日の晩、BS11で放送された、昭和46年末に公開された松竹映画『春だドリフだ全員集合!!』。私は熱烈なドリフ信者ではあるが「ドリフ映画」というのは全く趣味が合わなくて(苦笑)。東宝の「社長シリーズ」や「クレージーもの」を愛好する身として、あの画面全体から漂う泥臭さが、体質的にどうしても合わなかったのネ。しかし!この映画は未見であったのと共に、落語ファンとして絶対に見ておかなくてはいけない映画だったので、放送画質でしっかりと録画しておいた(笑)。昔、松竹からVHSで発売されていたのだが、このHD画質で見られるなんて、滅多にないチャンスだもの!!------------------------------------------------------------------ストーリーは、そりゃもう王道のドタバタ喜劇。説明するのもバカバカしいような物語(苦笑)。クレージーものはと違って、アンハッピーなオチがドリフらしいが、不思議とイヤな感じはしなかった。ドリフ映画の中では、かなりいい出来の作品だと個人的には思った。詳しいストーリーは、下記のHPを参照してくんなまし。http://www.ne.jp/asahi/gensou/kan/eigahyou59/harudadorifdazeninsyuugou.html-------------------------------------------------------------------でね、この映画は出演者が最高なのヨ!出演者が!主役の長さんは売れない噺家で、ドサ回りばかりしている。その脇をカトちゃん以下、ドリフメンバーが助演しているが、凄いのは他の面々!まず長さんの師匠役が、六代目三遊亭圓生師!!昭和の名人の中で、いちばん俳優としても活躍された人だが、俳優として普通に演技が上手い。誰もが真似をした”いつもの圓生節”が全開だけど(笑)十分に役者としてイケていた。物語のクライマックス、箱根の旅館で真打昇進を決める会議をしているシーンがあるが、そこには圓生師のほかに、なんと!五代目柳家小さん師!そして十代目桂文治(当時は伸治)師!もう1人は、なぜか喜劇俳優の中村是好だったけど(ネットで先代の柳家さん助師匠だという書き込みを見たが、大間違い!でも、確かに似ている…)。戦前のエノケン映画で、大活躍された方ね。それはともかく圓生&小さんという、7年後に「落語協会分裂騒動」で、袂を分かつことになる2人の揃い踏みが見られた…ただそれだけで感動の嵐!!おまけに、文治師までいるし。47年前の、新宿末廣亭や浅草演芸ホールの外観も映っていて…今とあまり変わっていないが、末廣亭の場面は、表の看板を静止して何度も見てしまった(笑)。楽屋場面では、当時真打昇進したばかりの入船亭扇橋師匠の姿や、下座の橘つやさんもいるという!!扇橋師は、エンディング近くで二言だけだがセリフもあって、実に格好良かったネ。-----------------------------------------------------------------------あと全編に高座場面が出てくるのだが、長さんの弟弟子役の左とん平と、カトちゃんの落語の上手さね!これは驚いた。エンディング近くのカトちゃんの「道具屋」なぞ、己の個性を存分に発揮していながら、キチンと落語の枠(イキじゃなくてワクね)を守っていたのに、本当に感心してしまった。「枠」というのは、落語のルールという意味としてお汲み取りいただきたい。とん平師匠も凄かった!この年代の人は「落語」が基礎知識として身体に入っていて、噺家の役が来ても、今の役者が稽古する10分の1くらいで、”これぐらいの水準”に簡単になれたんではないかと思う。…それに比べて、今の役者はネ…悪口になるから止めよう!とろサーモンの久保田になりたかぁないし(笑)。------------------------------------------------------------------------女優陣も長山藍子に新藤恵美、春川ますみという、実にいい顔が揃っているし、小柳ルミ子は出るし、脇が石山健二郎・藤村有弘・佐山俊二・東八郎・関敬六・天本英世…という夢のような顔ぶれ。泥臭さと野暮ったさが強い映画ではあったが、実にいい映画を見ることができて良かった(笑)。
2018年12月07日
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ご予約のご連絡も来るようになってきております!平成最後のお正月は、落語&講談&昭和歌謡をお楽しみください!!「第18回・歌で綴る昭和の時代」開催日…2019年(平成31年)1月8日(火) 会場…お江戸日本橋亭http://www.ntgp.co.jp/engei/nihonbasi/index.html開場…18時 開演…18時30分 終演…20時45分頃(予定) 料金…(予約)2,500円 (当日)2,800円 出演…林家たけ平、桂夏丸、神田真紅、桂しん乃 (歌謡ショー司会&構成)林田雄一 第1部…「落語・講談競演」 (出演)たけ平・夏丸・真紅・しん乃 第2部…「なつかしの歌声・新春大行進」 (歌唱出演)たけ平・夏丸・しん乃 (司会)神田真紅・林田雄一 予約先(メール)sinkmogumogu@gmail.com (電話《留守電》)090-7222-8704 下記のメールアドレス・番号でもご予約・お問い合わせを承ります。 4890mffs@jcom.zaq.ne.jp 0ps388121401v2y@ezweb.ne.jp 090-4183-2028 --------------------------------------------------------------------まだ、たけ平師匠の歌う歌が決まっていないのですが(笑)それ以外の構成は、だんだん出来つつあります!歌も勿論ですが、真紅さんの初司会にご注目いただければ幸いであります!今回から歌唱は無くなりましたが、真紅さんのキレの良い口調は司会にピッタリでありましょう!新春特別興行なんで、私も歌うかもしれません…もちろん白山直伝の歌真似(笑)。…つうか、歌いたい(爆笑)!たくさんのご来場、心よりお待ち申し上げます!
2018年12月02日
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ジャズピアニストで作曲家の前田憲男さん。コラムニストの勝谷誠彦さん。大女優の赤木春恵さん。前回のブログから僅か1週間で、立て続けに入った訃報の多さに、またショックと寂しさでいっぱいだ。-----------------------------------------------------------------まず、前田憲男さん。25日に83歳でお亡くなりになった。死因は肺炎だったという。ジャズには、私ゃあまり詳しくないから分からないのだが、とにかく数多のテレビ番組(主に巨泉の)のテーマ作曲家…として、小さいころからこの名前には親しんでいた。『世界まるごとHOWマッチ』『ギミア・ぶれいく』は勿論『ヒントでピント』『オシャレ30・30』などなど…。心が躍るメロディーライン、ゴージャスで華やかで…それは「テレビ黄金時代」の華やかさとも重なるのか。『HOWマッチ』のテーマ曲は、もう「豪華絢爛」の四字を音にしたらこうなった…みたいな華やかさで、これから凄く面白い番組が始まるぞ!と、強制的(笑)に思わせるほどの素晴らしさだったと思う。”テーマ曲”も”キチンとした挨拶”もない、昨今のテレビ番組をどう思われていたのだろうか。------------------------------------------------------------------続いてコラムニストの勝谷誠彦さん。57歳という若さで旅立たれた。死因は肝不全。歯に衣着せぬ小気味いいコメントを、ワイドショーだとかニュースなんかで見ていたが、最近その姿を全く見ることがなくなっていて…。劇症肝炎で闘病されていたとのこと。亡くなる1か月前の、車椅子姿の写真を見たが、誰だか全く分からないほど人相が変わってしまっていたのに驚いた。基本的に保守の方…だったのだろうか?朝日新聞批判だとか、南京大虐殺はウソ、というようなところは大いに賛同したが、原発再稼働反対とか「この人なんなんだ?」と思うところも結構あった(苦笑)。保守なんだか左翼なんだか…って。本質的には、とても気が小さい、繊細な方だったという文が、追悼のコメントに幾つか見受けられた。それとテレビ等での毒舌キャラとの差を埋めるのに、酒に頼ってしまったということだったみたいね。バカなことをしたものだ。でも、思想的に相容れない部分が多少あっても、勝谷さんのコメントは正論というか…耳障りではなかったように思う。今のワイドショーなんか逆で、どこも「反日キチガイ左翼」ばっかしだもの。「テメエら、どうせ支那と朝鮮の幇間だろ?だったらすぐに日本から出てけ!三国人になって批判しろ!」みたいな反日左翼ばっかヨ、ホントに。だから、ワイドショーは見ないようにしている(笑)。-------------------------------------------------------------------そして、赤木春恵さん。大正13年生まれ。享年94。文句なしの大往生であるが、日本女優界の至宝…というか、「日本一の助演女優」が逝った…という寂しさがある。私は『渡る世間は鬼ばかり』というドラマを、今の今まで全く見たことがないのである。だから「鬼畜のような姑」という印象は、赤木さんには全くない(苦笑)。昔どこかのテレビで聞いた話だから、うろ覚えなのだが、『渡る世間』の舞台版の際、赤木さんが泉ピン子をイビる台詞を言ったら、客席から「クソババア、死んじまえ!」という声が飛んだという(汗)。私の記憶が確かなら、角野卓造氏が言っていたと思う。フジの『ごきげんよう』だったかな?この件、赤木さんの演技が抜群に巧い…ってことの表れでもあるのだが、赤木さんは…思い切り傷ついたんじゃなかろうか(苦笑)?で、私はそういうイメージはないのね(笑)。思い出すのは…勿論、再放送で見たのだが『金八先生』の校長先生役だろうかね。優しくて温かくて、でも厳しさも兼ね備えた校長先生という印象だった。あと平成4年8月のNHK『思い出のメロディー』に出て、視聴者の手紙を朗読された後、その視聴者のリクエストが胡美芳『何日君再来』で、聴きながら涙を流していたのをよく覚えている。満州生まれの赤木さん、映画界に入ったのが、昭和15年!!森光子とはこの頃からの友人だったという。女優さんとしては遅咲きだったのだろうか…昭和30年代の東映の時代劇で、よく脇に出ているのを見たことがあるが、世間に名が知れたのは、テレビドラマに出るようになって以降だったのかもしれない。そういや、書いてて思い出した!フジの23時台のTOKIOの番組にゲスト出演されたとき、長瀬に向かって何度も何度も「あなたいい男なんだから、ヒゲはキレイに剃りなさい」と言っていて、言われた長瀬を始め、全員が困惑していたのが爆笑もんだったっけ(笑)。「鬼姑」の印象が強い方が、大半なのかもしれないけど…私はなんとなく「祖母のにおい」がする女優さんだったと思っている。私の母方の祖母と、ほぼ同い年だしね。だから訃報を聞いたときは、祖母を失ったときの寂しさを強く思い出したりもしたので…。------------------------------------------------------------------前田憲男さん、勝谷誠彦さん、赤木春恵さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
2018年12月01日
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