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2010.11.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
ジャパン・アズ・NO.1の右肩上がりと、最後には円高で一人負けのような不景気を経験してリタイアした大使である。

これだけ住みにくい日本を生み出した当事者として、自分達ががむしゃらに過ごした過去のどこが悪かったのか、もうひとつ頭の整理がついていないのです。

図書館で借りた「反貧困の学校2」宇都宮健児×湯浅誠著(明石書店)のおわりで湯浅誠さんが、すっきりとまとめているので紹介します。

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 かって、モデルは日本型雇用であった。
 男性が正社員として企業で働き、女性は家で家事と子育てを行い、子供や高齢者は家の中で主に女性による育児や介護を受ける。これら一家全員分を食わせるに足る給料を稼いでくるのが男の「甲斐性」といわれ、その甲斐性を支えたのが日本型雇用であった。企業だけではない。国も強力にそれをバックアップした。国、企業、男性正社員の堅固なトライアングルが、日本型雇用を可能にした。

 非正規労働(パート、アルバイト、期間工)は、家計補助的な補助労働とされ、企業のなかでも家族の中でも補助的、周辺的な位置づけしか与えられなかった。パートは子供が育って手の空いた主婦がやるもの。アルバイトは学生がやるものであり、いずれも一時的な腰掛けであり、お小遣いだとされた。

 したがって、それで家計を維持しようとする者は、以前から苦しかった。一家の大黒柱が女性だという母子家庭、期間工や日雇い労働者たちは、典型的な企業・家庭のヒエラルキーに位置づけられない「はずれ者」であり、高度経済成長からの「おちこぼれ」だった。元祖ワーキングプアである。でも「だったら離婚しなけりゃいいじゃないか」「もっと勉強しておけばよかったじゃないか」と相手にされなかった。一言で言って、その人たちは「計画性がなく、辛抱が足りない」のだとされた。



 1980年代、日本に追いつかれたアメリカは航空や自動車産業を支えてきた高賃金・高福利の「ハッピー・ワーカー・モデル」を捨て去り、新自由主義経済に転換した(レーガノミクス)。
 1990年代、アメリカの転換とNIES、後にBRICSの台頭に挟撃された日本も、同じアメリカ型の方針転換を目指した。
 真っ先に餌食になったのは、もともと“溜め”の少ない元祖ワーキングプアだった。日雇い労働者たちが仕事を失ってホームレス化した。母子家庭はますます困窮化した。就職氷河期世代の若者たちは出口のないフリーターとしての社会人生活を始めた。

 最初、社会は現実に起こり始めた出来事を「飽和した豊かさへの反抗」「日本型雇用の負の側面に対する反抗」と理解した。そこに、「計画性がなく、辛抱が足りない」というもともとの偏見が加わり、揶揄と非難の対象とした。2000年代に入り、それら周辺領域が無視できない規模に膨張したときにも、見方は基本的に変わらなかった。
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思い当りますね。耳が痛いですね。
更に湯浅さんの腑分けは続きます。

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 2008年、ご本尊(アメリカ)がコケた。低所得者に返すアテのない住宅ローン・自動車ローンを組ませつづけ、更にそれをリスクヘッジしたと称して世界中にばらまいて、バブルを煽りつづけた果ての倒壊だった。ヤミ金が、稼いだ金をロンダリングして儲け話をばらまいているようなものだった。気が付けば、貧困ビジネスが世界資本主義のメインストリームとなっていた。それは「強欲資本主義」と後に批判されるにいたった。
 日本もコケた。しかも本家より派手にコケた。2002年から07年までの戦後最長の好景気のとき、大企業が史上最高の経常利益を上げ続けていたとき、自動車・電機などの輸出産業以外、何も頼るものがない国にしてしまっていたからだった。何でもかんでも「非効率」の一言でかたづけた。農業も地方商店街も、医療も福祉もずたずたにしてきてしまった。雇用を劣悪化させ、労働市場を不安定にし、でもセーフティネットは強化しなかった。それどころかそっちも削りつづけた。金があるときに社会の地力をそぎ落としてきた。
 その末路が、派遣切りであり、派遣村だった。あれは、派遣労働者の末路などではなく、日本社会の末路だった。


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この本では、湯浅村長の年越し派遣村の苦労話、パネルディスカッション(反貧困フェスタ2009)など報告されています。

なるほど、湯浅村長の認識は「団塊の軌跡」をたどるような、鋭い認識ですね。
少なくともマルクスさんの「資本論」よりは、今日的、実践的であり・・・・
「資本論」を読む暇があれば、この本を読むほうがモアベターであると思う次第です。





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Last updated  2010.11.30 15:06:09
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