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2022.01.20
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図書館で『オール読物(2021年8月号)』という雑誌を、手にしたのです。
表紙に「永遠の向田邦子」というコピーが出ていたので、キャッチされたわけでおます♪





雑誌、文藝春秋、2021年刊

<商品説明>より
没後四十年の時を超えて、永遠の向田邦子/高見澤俊彦連載小説第三回

<読む前の大使寸評>
表紙に「永遠の向田邦子」というコピーが出ていたので、キャッチされたわけでおます♪

rakuten オール読物(2021年8月号)



向田邦子さんの妹・和子さんへのインタビューを、見てみましょう。(インタビュアー:伊吹有喜)
p120~
<五十歳のスタートライン>
■お礼状でもう一回椿餅が
伊吹: 今日はお目にかかることができ、とても光栄です。自宅から向田先生の脚本も何冊か持ってきました。

向田: うちの姉は「先生」っていうタイプではないから「向田」にしてください。きっと居心地悪いって言いますよ。

伊吹: それじゃあ「邦子さん」ってお呼びしちゃおうか・・・いや、それも恐れ多いので、「邦子先生」では?

向田: いいんですよ、「邦子さん」でも「お姉さん」でも。

伊吹: かえって緊張するので、せめて「向田さん」にします(笑)。私と向田さんの初めての出会いは、小学生時代にテレビで偶然にみた、『阿修羅のごとく』(1979年、NHK)でした。パート1の「虞美人草」の回で、母親が夫の愛人のアパートの前に立っているところを娘にみられ、倒れてしまうという場面だったんですが、その母親の買い物かごに入っていた卵が割れて、黄身がどろっと流れ出すというのが、子供心にもすごく強く残って。あのシーンでは有名なトルコの軍楽曲が鳴っていたイメージをずっと持っていました。

向田: 『阿修羅のごとく』というと、皆さんトルコ軍楽曲(ジェッディン・デデン)が頭に鳴っちゃうんですよ。

伊吹: ところが今回、対談にあたってアーカイブで見直してきたら、あそこで音楽は入っていなかったんです(笑)。大人になって改めて見ると、その後で母親が亡くなり、ラストシーンで喪服姿の四姉妹が振り返る場面が印象的で、まさに「女は阿修羅だ」と唸らされました。もちろん子供の頃はそんなことは考えず、ただ、ビックリさせられたことだけはずっと覚えていて。
 飛行機事故で亡くなられた時の衝撃も大きかったです。活字で初めて向田作品に出逢ったのは、高校時代、友人が誕生日に贈ってくれた『寺内貫太郎一家』(新潮文庫)でした。

向田: 『阿修羅』と『寺貫』とは、ずいぶん対照的ですね。

伊吹: その差にとても惹かれまして。さらにもう一回、夢中になって拝読するようになったのが、就職して出版社に勤め出してからです。

向田: 姉も若い頃は出版社(雄鶏社)に勤めていました。基本的には編み物の本がメインで、唯一の映画雑誌の編集に携わっていたんですが、作家になるきっかけがそこにあったのかどうか、私にはよく分からないんです。ただ、昔から文章を書くのはうまくて、保険会社に勤めていた父のところへ届く盆暮れの贈り物へのお礼状を、代わりに描いたこともありました。
 食べ物の事だったから、私はよく覚えているんですけれど、ある時、送られてきたお菓子が椿餅で、届いた時には箱の中で偏って、形がペシャンコになっていたんです。それでも美味しくて、姉がお礼状を返したところ、その内容に感動した送り主が、もう一回、今度は完璧な形の椿餅を送ってきてくれました。その時に「お姉ちゃん、手紙を書くのがうまいんだな」と(笑)。

伊吹: 想像するに椿餅のおいしさや、葉のつやつやした感じとお餅の組み合わせの妙をお書きになったうえで、「残念ながら傾いていたのもまた一興」みたいな感じで書かれたのかな。

向田: 父は筆まめなほうで手紙を代筆させるようなことはあまりなかったんですが、とにかく姉はそういうところは機転が利くんです。あとは小学校の夏休みの日記なんかも、私が何も書いていないのにへっちゃらでいるのを見ると、嬉々として代わりに書いてくれました。

伊吹: あまりに上手すぎて、逆に困ることはなかったですか。

向田: 中学に入ってからも私の作文を代わりに書きたがって、それを提出したところ随分褒められたので、さすがにまずいと思って止めました。だけど、中学3年生の3学期に私が入院し、試験と宿題の作文が重なってしまった時だけは、姉に作文を頼みました。出来上がったものを一読して「私にはこれは書けない」と、はっきりと分かりました。
 特に難しい言葉は何も使われていないのに、そこには色彩があって、本当に胸に詰まる作文でした。それ以来、姉に代わりに書いてもらうのは、一切止めたんですが、懲りもせずに書きたがるんですよ。私の就職試験の時に出された課題にさえ、「私が書いてあげる」と嬉しそうに言うんです。


NHKドラマで観た『阿修羅のごとく』は、かなりインパクトがありました。

土曜ドラマ『向田邦子シリーズ 阿修羅のごとく』

向田邦子さん


■音楽も内容もインパクト抜群
 和田勉CD(チーフ・ディレクター/当時)が初めて手がけたホームドラマが向田邦子さん脚本の『阿修羅のごとく』だった。和田CDは、「テレビの特性はドラマよりドキュメンタリーの方によく現れると一般的にいわれますが、本当はテレビドラマはもっと面白くて、もっと人間の深いところを描くべきだと思います」と、当時のグラフNHKのインタビューに答えている。その言葉どおり、一見、穏やかに暮らしている平凡な家族の内に秘めた「修羅」を描いて反響を呼んだ。

 またドラマの人気をいっそう高めたのがテーマ曲だった。印象的な管楽器と打楽器の強烈なリズムと音色が耳にこびりついたという人も多い。トルコの軍楽隊が演奏する「ジェッディン・デデン」という行進曲だが、実は和田CD自身がかつて訪れたトルコで録音してきたものだ。軍楽資料館前で軍楽隊が演奏している様子を見て、持参していた小さなレコーダーで録音。日本に持ち帰り、6,7年温めていたものだという。『阿修羅のごとく』のテーマ曲にしようと決めてから、音質の悪い素材を整音したそうだ。





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Last updated  2022.01.20 00:01:23
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