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「プロローグ」では、葵と香織が年始に北野天満宮などを巡りながら、 年末年始の過ごし方や、交際相手との価値観の違いについて語り合います。 第1章「うまい話には」では、小松探偵事務所をイーリンが訪れ、 香港の富豪の娘のガイド兼ボディーガードを依頼します。 第2章「近所の有名人」では、京都国立博物館で開かれる『若冲展』を前に、 清貴と葵が、裏寺町通りにある若冲縁の寺・宝蔵寺を訪ねます。 第3章「ミッションスタート」では、清貴らがお嬢様・梓沙をガイドしながら、 祇園の安井金比羅宮、幽霊子育て飴、法観寺矢坂の塔、南禅寺近くの湯豆腐の老舗を、 午後からは葵も合流して、八坂庚申堂、嵐山の『キモノフォレスト』や竹林を巡ります。第4章「アクシデント」では、田所敦子が、自身が所有するブルーダイヤが盗難に遭う前、ダイヤを売って欲しいと何度も訪れた男を見かけたので写真を撮ったと清貴に相談。そして、お嬢様のガイド2日目は、下賀茂神社を訪れた後、大丸京都店に買い物に。しかし、買い物を終えた後、梓沙はワンボックスカーで連れ去られてしまいます。第5章「昔取った杵柄」では、小松がかつて所属していた組織での能力を生かして、PCで各地のカメラに侵入し、ワンボックスカーの行方を追跡。そして、清貴は、梓沙の護衛・君島を伴って、車でお嬢様の行方を追いつつ、今回のセレブな誘拐劇について、事の真相を解き明かします。第6章「支える者」では、『若冲展』の内覧会で、円生が葵と若冲について語り合い、さらに清貴と言葉のやりとりをする中で、自身を見つめ、新たな一歩を踏み出すのでした。第7章「二人の価値観」では、葵と清貴が価値観について語り合い、「エピローグ」では、小松探偵事務所で『お疲れ様会兼新年会』が行われ、ユキや利休、秋人らも集まって、サプライズで円生の誕生日を祝う様子が描かれます。また、番外編「拝み屋さんと鑑定士[彼の胸の内]」は、「あとがき」によると、これまでに何度か登場した賀茂澪人が主人公の『わが家は祇園の拝み屋さん』の13巻に収録されたエピソードを加筆修正したもの。櫻井小春が澪人と共に『蔵』を訪れ、清貴に初めての出会った時のことが描かれています。 ***遂に最新刊まで追いつきました。これで、次からは続きが読みたくても、新刊が出るまで待つしかなくなりました。その間は、先日完結した『わが家は祇園の拝み屋さん』シリーズを順番に読んでいこうかなと思っています。
2022.09.24
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「加賀恭一郎シリーズ」の最新作。 今回は、加賀は裏方的存在で、従兄妹の松宮脩平が前面に出て活躍しています。 *** 汐見行伸は、小学生の娘・絵麻と息子・尚人を新潟県中越地震で亡くし、 不妊治療の末に娘・萌奈を授かるも、2年前に妻・怜子を白血病で亡くしていた。 一方、警視庁刑事部捜査一課の松宮脩平は、金沢の料理旅館の女将・芳原亜矢子から、 末期癌で療養中の彼女の父・真次が、松宮の実父でもある可能性が高いと知らされる。その頃、松宮は、カフェ『弥生茶屋』の店主・花塚弥生が殺害された事件を追っていた。主任である加賀恭一郎の支援を受けながら、カフェの常連客・汐見行伸や、花塚弥生の元夫・綿貫哲彦や、その内縁の妻・中屋多由子らに捜査の手を広げていく中で、汐見の娘・萌奈誕生の裏に思いもかけない事実が潜んでいたことに辿り着くのだった。 ***「なるほど」と唸るしかない展開で、流石に東野さんです。このお話も、いずれ映画化されるのではないでしょうか。
2022.09.23
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青山美智子さんの連作短編集。 [1枚目]ニシムキは、美容院勤務の21歳・ミハルと叔母・時子のお話。 [2枚目]チケットは、ガラスメーカー営業の耕介と中2の娘・さつきのお話。 [3枚目]ポイントは、就活中の大学生・慎とバイト先の先輩・竜三のお話。 [4枚目]タネマキは、元プラモデル屋店主・木下哲と息子の嫁・君枝のお話。 [5枚目]マンナカは、小4の転校生・深見和也と隣のクラスの担任・山根先生のお話。 [6枚目]スペースは、幼稚園児の息子がいる千咲と同じ園に息子が通う輝也のお話。 [7枚目]タマタマは、占い師・彗星ジュリアと地元の同級生ともやんのお話。そして、「ここだけの話」は、タラヨウの樹がある神社の宮司さんによる7人のその後のお話で、本著の全てのお話に登場するのが、ミクジと呼ばれる猫です。『木曜日にはココアを』同様、そのお話のどれもが全てとても優しい。安心して、読み進めることが出来ます。
2022.09.11
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ネット利用が急速に進んだ韓国の現状を、 最新のトピックを盛り込みながら紹介してくれている一冊。 韓国の世論形成の背景にあるものが、なんとなく見えてきた気がしました。 そして、日本のネット社会の今後を考えるうえでも、とても参考になりました。 *** 一方でネイバーは、ネット上での世論操作を防ぐため、いくつかの措置を講じた。 まず、政治記事のコメントは「共感順」(「いいね」の多い順)ではなく、 「時間順」にだけ表示がなされるようになった。 一部の勢力によっていくらでもランキングを操作できる元凶だった 「リアルタイム検索ワード」も廃止した。 ニュース編集部はニュースの編集や配列に一切関与せず、 アルゴリズムのよってのみニュースが配列されるようにする方針も定めた。(p.63)これは、2017年の韓国第19代大統領選挙において、マクロプログラムを使って8800万件にも上るコメント操作を行い、ポータルサイト上で世論操作をした「ドゥルキング」事件に関する一文です。日本も、決して他人事とは言っていられない状況ではないでしょうか? これらの法案が成立することはなかったが、 ネットの各種プラットホームでは様々な措置が講じられることになった。 韓国の2大ポータルサイトの人一つであるダウム・カカオは19年10月、 もう一つのネイバーは20年3月、そして第3のネイトも20年7月に、 芸能記事に対するコメント欄を廃止した。 20年7月、女子プロバレーボールの選手が悪質な書き込みによって自殺すると、 ネイバーとダウム・カカオは スポーツニュースに対するコメント欄も廃止することとなった。(p.217)これは、2019年にK-POPアイドルのソルリとク・ハラが1か月違いで自殺したことで、ネットの悪質な書き込みが韓国社会で話題となったことに関する一文です。芸能やスポーツに関するコメント欄だけでなく、政治や社会などの報道についても、ポータルサイトでは自浄システムを設けているとのことです。しかしながら、これらの対策も所詮いたちごっこに過ぎず、管理が行き届きにくいコミュニティ上では、悪質な書き込みが行われ続けているそうです。芸能人やスポーツ選手はSNS上に直接コメントを書き込まれ、DMが送られてくるとのこと。こちらも、日本でも決して他人事とは言っていられない状況なのではないでしょうか? 彼女は同世代の若者たちと同じように、一日中BTSの応援にのめり込んだという。 その方法も現代ならではある。(中略) 「新曲が発売されれば、Twitterの『総攻』 (新曲の順位を上げるため、ファンらが総攻撃をかけること)アカウントで 教えてもらった通り、援護射撃をするんです。 PVの再生数を上げるためにストリーミング再生を繰り返す『ミュス』や、 無音でストリーミング再生を続ける『無音スミン』などをしながら、 夜通しARMYたちとリアルタイムでチャットをしていたこともあります。」(中略) 20年9月1日、BTSのシングル『ダイナマイト』が韓国歌手として初めて 「ビルボードHOT100」チャートで1位を獲得したのは、 米国のARMYたちが手を取り合うようにして成し遂げたものである。(p.120)如何にして莫大な数値が短期間のうちにカウントされていき、それが大きなムーブメントとして扱われることになっていくかが、よく分かります。これは、芸能界に限ったことではなく、政治も含め様々なジャンルにおいてです。ネット社会では、こういうことが起きていることを知っておく必要がありますね。
2022.09.11
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『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリさんと原田マハさんの対談。 二人が大好きなアーティストや美術館について語り合います。 ただし、そこに登場する名前は、教科書レベルをはるかに超えるものの連続。 美術を専門的に学んだことのない私には、少々きつかった。 アーティストや美術館については、その都度簡単な説明が挿入されており、 作品の写真も掲載されていますが、対談に登場する全てが掲載されているわけではない。 また、作品名は添えられているのに、作者名が添えられていないのは、少々不親切。 対談を理解しながら読み進めるには、PCで検索しながらでないと難しいでしょう。 *** 私も美術史をベースにしたフィクションを書いていますが、 ほかの作家の方と自分が違うと思えるのは、 美術史に関して普通よりはちょっとだけ詳しくて、 そこにとことん自分の興味があるというところ。 そこに関しては絶対に個性的だという自信がありますし、 表現の強みになるわけです。(p.13)これは、マハさん自身の言葉。原田マハという作家について、実に端的に言い表していると思いました。 日本でも奈良の興福寺などは、国宝の仏像たちが入り乱れていて、 こんな贅沢なフェスがあっていいのかなって感じがします。(p.149)これも、マハさんの言葉。この言葉に刺激を受けて、先日、久しぶりに興福寺に行ってきました。多くの仏像をガラスケースなしで見られる国宝館は、まさに圧巻!受付で販売されている1冊100円のリーフレットを入手してからの鑑賞を強くお勧めします。
2022.09.04
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今期の朝ドラはSNS上で叩かれっぱなしのようだけれど、 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の方は、随分と評判がイイらしい。 私も、朝ドラは夏本番になる前にリタイアしてしまい、 代わって、大河の方を本腰を入れて見るようになりました。 しかしながら、途中まで、PCに向かいつつ、時々画面を眺める程度だったため、 登場人物やこれまでの事の経緯が、十分には分かっていない……。 そこで、本著を読んで、頭の中を整理することに。 副題は「闘争と粛清で読む『承久の乱』前史」です。中学校や高校で、時代の大まかな流れについては勉強したはずだけれど、源平合戦や鎌倉幕府の成立、承久の乱といったところは、ピンポイントで覚えていても、それらを繋ぐ時期の諸々、特に鎌倉幕府成立から承久の乱の期間については、「ややこしそう」という印象しか残っていませんでした。しかし、本著を読むと、予想以上の殺伐としたドロドロ展開。昔々、吉川英治氏の『私本太平記』を読んだ際に、ころころと敵味方が入れ替わる展開に、大いに驚かされたものですが、やはり、その時代に繋がるものが、既にこの時代にあったことに気付かされました。 *** 長刀の制作者は三条小鍛冶宗近。 刀工三条一派の開祖であり、天下五剣の一つ三日月を鍛えたことで知られる。 そんな彼が祇園社(八坂神社)に寄進した薙刀を 「欲しい」と求めたのが親衡である。(p.138)泉親衡は、千手丸(源頼家の遺児)を擁し、義時打倒を画策した御家人ですが、この文は、京都の祇園祭に立つ山鉾の一つ、長刀鉾に立てられる長刀を、親衡が、一時期所有していたというエピソードを紹介したものです。しかし、この文の中で私の目に留まったのは、三条小鍛冶宗近の方。「そうか、長刀鉾の長刀を、あの宗近が……」「刀剣乱舞」をご存知の方なら、納得していただけるかと。
2022.09.04
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