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今巻は、プロローグ、第1章から第3章の本編と各章間に掌編、 そしてエピローグにあとがきという構成。 目次の前に、前巻までは見られなかったイラストページが登場。 表紙絵と同じタッチで、お話の舞台とキャラクターが描かれています。 ***『プロローグ』は、円生が骨董市で購入した備前焼を『蔵』に持ち込んできたお話。一人で店番をしていた葵が清貴に代わって鑑定に挑み、その実力の片鱗を見せてくれます。第1章『花と酒と恋の鞘当て』は、宮下香織が所属するフラワーアレンジメント・サークルで、新たなイベントを企画・開催するのを、葵が手伝うというお話。伏見の酒造会社で修業中の清貴が、そのサークルメンバー内で発生した人間関係の縺れと、酒造会社で起こった家宝である徳利盗難事件を一挙に解決します。そして、掌編『答え合わせ』では、清貴が葵に手を出さない理由に思い至った円生が、その正誤を確認すべく酒造会社を訪ねたことで、2人の間に火花が散る展開に。第2章『金の器と想いの裏側 ~清貴 13歳になった日~』は、オーナー・家頭誠司が13歳の誕生日を迎えた清貴に、2日の間に、110万円で美術品を買ってくるよう命じるお話。清貴は、パリのアンティークショップで見かけた絵を入手すべく奮闘します。そして、掌編『宮下香織の恋路』では、小日向圭吾からデートに誘われた香織が、自分と向き合って、結論が出たらバレンタインの日にチョコを渡しに行くことを決意。第3章『復讐のショータイム』は、秋人の1日マネージャーを務める清貴が、ひらかたパークで行われた『ご当地レンジャー』のイベントに、何者かによって仕組まれた『復讐ショー』の真相を解き明かします。この番組の新たなプロデューサーとなった清水は、あのときの……さらに『エピローグ』では、またしても円生が『蔵』を訪れ、葵に鑑定の結果を報告。葵が仕事について円生に語り掛けるシーンが、一番の見所となっています。 ***第3章では、その舞台が京都を離れ大阪府枚方市にあるひらかたパークへ。とは言いながら、実際には前巻で葵と香織が松花堂庭園・美術館に行く際に、京阪電車のプレミアムカーで『樟葉駅』まで行き、そこからバスに乗っているので、この時点で既に、枚方市に足を踏み入れてはいたのですが。ひらパーには、私は数えきれないほど行っていますが、幼い頃には『菊人形』のイメージしかありませんでした。そのイメージが大きく変わったのは、やはり『ひらパー兄さん』の登場でしょうか。小杉さんが着任した時も結構インパクトがありましたが、やはり岡田君は超スゴイです!
2022.05.29
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今巻は、プロローグ、第1章から第3章の本編と掌編、 そしてエピローグに、定番となった著者あとがきという構成。 副題の通り、大学院を卒業した清貴の修行先各所での奮闘が描かれると共に、 大学生となった葵との関係が、ますます進展していきます。 ***『プロローグ』は、『蔵』のオーナー・家頭誠司が清貴に、店を継ぐ前に10社を回り、1年半から2年弱かけて修行してくることを申し渡すお話。第1章『一生に一度は』は、清貴が松花堂庭園・美術館で最初の修行をしながら、石清水八幡宮の『目貫きの猿』の釘が抜かれた謎を解き明かすというお話。第2章『小さなホームズ』では、清貴の修行先となったUEDコンサルタントで、上田邦光社長が、約17年前の幼かった清貴のことを「ホームズ」と呼んだ日を振り返ります。さらに、妻との離婚に、実は清貴の母・清美が関係していたことや、無名作家の絵を高額で売り付けられようとしたのを清貴が阻止したエピソードも。第3章『聖母の涙』では、メトロポリタン美術館での修業を終え帰京した清貴が、葵と共に訪れた教会で、マリア像が血の涙を流すという事件を解決します。そして、掌編『宮下香織の困惑』では、『蔵』を訪ねた香織が、店番をしていた店長・武史と言葉を交わすうちに……さらに『エピローグ』では、柳原の弟子となった円生の祇園にある料亭の宴会場でのお披露目会の様子が描かれます。 ***石清水八幡宮は、小学生の頃に何度か訪れているのですが、エジソンンのエピソードばかりが印象に残り、『目貫きの猿』のことは全く記憶に残っていません。次回訪れる際には、しっかりと見たいです。
2022.05.22
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前巻を受け、冒頭からいきなり緊迫した戦闘シーンが展開。 結衣が架禱斗に挑みかかるも、架禱斗は途中でその場を離脱してしまいます。 その後、結衣は凜香、篤志、智沙子らと共に東京湾観音へと向かい、 友里佐知子が遺した武器類や様々な情報を入手することに成功したのでした。 その頃、江ノ島の西約5kmの海岸近くに建つ森本学園には、矢幡元総理を始め、 これまでに起きた数多くの事件の中で結衣に命を救われた者たちが集まっていました。 ところが、そこは架禱斗が差し向けた武装勢力によって制圧されてしまいます。 そして、結衣たちが姿を現すと、これまでにも増して激しい戦闘が開始されることに。一方、架禱斗は日本国政府を降伏させ、シビックによる新政権樹立に成功。在日米軍をも制圧すると、中東やアフリカの武装勢力艦隊を日本に集結させ始めます。必死に抵抗を続ける結衣たちは、捕らえられていた矢幡元総理らを発見しますが、シビックの艦隊や戦闘機軍により、森本学園が砲撃されることを知らされるのでした。結衣は、架禱斗が矢幡元総理に残した全国のラジオ放送と10秒だけ繋がるマイクに向け、「美咲、優莉結衣だけど、森本学園でまってる」と語りかけます。そして、艦隊の一斉砲撃が始まると、相模湾にメタンの泡と電磁波が広範囲に発生。さらに、潜水艦から発射された核ミサイルを、イエメンから飛来したSu30が撃墜します。その後、結衣は米軍輸送ジェット機C17の中での架禱斗との壮絶な闘いを制し、高度1万mからの帰還にも成功、翌年春には武蔵小杉高校の卒業式を迎えます。その開始前には、紗崎玲奈と岬美由紀にも出会って言葉を交わし、式では、卒業生代表として皆の前であいさつの言葉を述べたのでした。 ***とても綺麗なエンディング……裏表紙にも「ついに激動の最終巻!」とあります。しかし、本編終了後の広告部分には「最後のパズルのピースか、新章か-高校事変XⅢ」とも。いったいどうなるのでしょう?
2022.05.15
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1995年2月に単行本が刊行され、1998年3月に文庫化された作品。 その後、映画化され、2019年5月に全国公開されています。 『元彼の遺言状』を読み終えた後、次にこの作品を読み始めましたが、 流石の安定感で、安心して最後まで一気に読み進めることが出来ました。 ***敦賀崇史は、親友・三輪智彦から恋人を紹介される。それは、大学院時代に通学中の電車で見かけ、好意を抱いていた津野麻由子だった。崇史は智彦から、麻由子も2人と同じバイテック社に勤務することになると聞かされる。ところが、ベッドの上で目を覚ますと、麻由子が2人分の朝食を用意していた。あれは夢だったのかと思いながらも、違和感をぬぐい切れない崇史。その違和感は次第に大きなものとなっていき、崇史はその理由を追うことに。すると、智彦が姿を消し、崇史の追及を阻止しようとする動きも見られるようになる。しかし、崇史は協力者を得ながら、遂に事の真相へと辿り着くことに成功する。 ***何と言っても、四半世紀以上も前に書かれた作品ですから、今となっては、多少古めかしさを感じさせられる部分もありますが、当時としては、かなり斬新な内容だったのではないかと思います。科学技術の進歩の速さには、やはり驚かされるものがありますね。
2022.05.15
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第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。 そして、現在TVドラマ放映中(豪華キャスト!!)。 しかし、私は現時点でドラマは全く見ていません。 ということで、お話については全く予備知識なしでの読書開始です。 ***森川製薬の創業者一族の一員である森川栄治が亡くなった。その遺言書には「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」とあった。元彼の死を知った弁護士・剣持麗子は、大学のゼミの先輩で栄治と交友の深かった篠田の依頼により、彼を犯人に仕立て上げ、その代理人として森川家に乗り込むことになる。 ***作者の新川さんは、1991年生まれの弁護士さんとのこと。なるほど、その筆致には弁護士さんらしさが漂うと共に、初々しさが溢れています。メインキャラも随分尖っていて、好き嫌いが分かれるかも。カスタマーレビューへの書かれようも、やむを得ないでしょうか。
2022.05.08
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今巻は、プロローグ、第1章から第4章の本編とエピローグに加え、 締めの著者あとがきという鉄板の構成。 『高校生編』の完結という位置づけであると共に、 好敵手・円生との対決に一応の決着がつくという、節目の一冊になっています。 ***『プロローグ』は、清貴とオーナー・家頭誠司の恋人・滝山好江とのやりとりに、葵が一人でやきもきさせられるというお話。第1章『その心は』は、利休の祖父・斎藤右近の後継者の座を巡り、父・左京と叔父・司が茶会の茶室作りで競い合い、清貴がその審査をするというお話。第2章『砂上の楼閣』では、誠司から結婚を断られた好江に、清貴がその事情を説明。その後、円生が『蔵』に現れ、持ち込んだ白磁の香合の鑑定を清貴に依頼します。しかし、後日、葵は学校帰りに突如現れた円生によって危機に追い込まれます。清貴が駆け付け難を逃れたものの、それを機に清貴は葵に別れ話を切り出すのでした。第3章『言葉と言う呪』では、店長・武史が葵に『家頭家の呪』について語り、第4章『望月のころ』では、葵との別離後、兵庫へ行っていた清貴が帰ってきます。そして、円生と『蔵』で対峙する清貴は、あの白磁に秘められた出来事について語り始めます。その後を描いた『エピローグ』では、『蔵』に円生が描いた蘇州の風景画が届いたのでした。 ***今巻でお話は一区切りついたものの、シリーズはまだまだ続きます。この第7巻が刊行されたのは、今から約5年前ですが、現在では、シリーズ全体で20巻もの書籍が刊行されています。とても良いペースで巻を重ね続けていますね。
2022.05.08
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これまでにも他の作品のガイドブックは多数読んできましたが、 (『すずちゃんの鎌倉さんぽ』、『ツバキ文具店の鎌倉案内』等々) 本著は、それらと比べると出色の出来映え。 何よりも、著者自らがしっかりと作りこんでいるところがスゴイです。 まず、特別書き下ろし番外編「バースデーの夜に」は、 シリーズ既刊でも、1章分程のボリュームに当たる66頁にも及ぶ紙幅を割いたお話。 第6巻の「エピローグ」の完全なる続編で、 家頭邸で開かれた葵の18歳の誕生パーティーの様子が丁寧に描かれています。そして、「舞台案内」では、これまで葵と清貴が巡った様々な名所について、葵視点で描かれたいたものが、清貴視点で書き改められています。これは、なかなかいいアイデアだなと感心させられました。2冊目のガイドブック出版の際にも、ぜひお願いしたいです。さらに、特別掌編は、いずれも数頁程の超短編ですが、どのお話も、いつも通りほっこりとした気持ちにさせられるものばかり。このように、本著はガイドブックと言いながら、スピンオフ的存在の一冊で、まさに「6.5」というネーミングがピッタリです。
2022.05.07
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1巻、2巻は、李奈がノンフィクションを書くため奔走する姿が描かれましたが、 今巻は、副題の通り「クローズド・サークル」を描いたお話。 *** 彗星のごとく出現した二十代半ばの女流作家・櫻木沙友理。 日本中に大ブームを湧き起こした2作の書き下ろし小説は、 いずれも中堅どころの出版社である爽籟社から刊行されており、 その文芸は、榎嶋裕也という敏腕編集者が一人で担っていました。 その爽籟社が、第二の櫻木沙友理を発掘すべく、新たに新人作家募集を開始。李奈は、那覇優佳と共に応募すると、総数8万超の難関を突破し、最終合格者の一人として、瀬戸内海に浮かぶ汐先島に招かれます。そこには、他の6人の合格者と共に榎嶋や沙友理、フリーカメラマン、調理師がいました。そして、沙友理を除く面々が集う宿泊施設で、榎嶋が毒殺されると、タブレット端末や手紙を通じて、次々にメッセージが送られてきます。その内容は、感想文や短編小説を書くことを要求するなど、何か違和感が付き纏うもの。それでも最後には、李奈が事の真相を暴き出すことに成功するのでした。 ***私は、アガサ・クリスティの作品は一冊も読んだことはなく、また、それを映像化した作品も全く観たことがありません。もちろん、他の作家の方々が書かれたクローズド・サークルをテーマにした作品は、読んだり観たりはしていますが……パッと思い浮かぶのは、ハルヒの「孤島症候群」や「掟上今日子の叙述トリック」でしょうか。
2022.05.07
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今巻は、前巻までの短編連作とは異なり、初の長編。 『蔵』のオーナー・家頭誠司の旧友・柳原茂敏の倉庫で仏画が盗難にあうと、 名の通った鑑定士や美術収集家の蔵や倉庫でも同様の被害が出ていたことが判明。 そんな時、清貴は探偵・小松から行方不明になった娘の捜索を依頼されることに。 清貴と葵が、16歳の女子高生読者モデルの行方を追い、 小松が盗難事件の調査を進めていくなかで、 有名高校の生徒が大麻所持で逮捕されるというニュースが流れると、 やがて、それらが一つのまとまりに集約されていきます。 ***今回のお話では、清貴たちが三十三間堂を訪れる場面が出てきます。ここも、私のお気に入りポイントの一つで、これまでに何度も訪れており、きらびやかな仏像が延々と立ち並ぶ様には、葵と同じようにいつも圧倒されています。そして、政治家のパーティーや自己啓発系セミナーのシーンも面白かったですね。さらにエピローグは、思いもかけぬキャラクター視点でのお話ですが、読む人の誰もが、スカッとした気分になれること間違いなし。「あなたが目利きじゃなくて、本当に良かった」(p.310)清貴の心の底からの言葉でしょう。
2022.05.01
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副題は「悲しみの底に角砂糖を沈めて」。 前巻から2年4か月ぶりの続編は、4巻以来の短編集。 7つのお話から構成されていますが、 いずれも、タレーランを訪れた人々に生じている問題を美星が解決する展開。 中でも、第6巻刊行記念サイトに掲載されていた「歌声は響かない」や 『3分で読める! コーヒーブレイクに読む喫茶店の物語』として書かれた 「フレンチプレスといくつかの嘘」、 そして、本著書き下ろしの「拒絶しないで」は、とてもとても短いお話。「あとがき」によると、その他の4話は全て実際の出来事を題材にしたものとのことで、ビブリオバトル決勝大会、ハネムーンのお土産、死期の迫った母との再会、プロポーズを保留し続ける恋人について描いたミステリー。超短編も含め、どのお話もライト・テイスト&ライト・インパクト。 7巻が、シリーズ読者のためというよりは 作者の好きに書かせてもらった一冊になってしまったので、 8巻は全身全霊を尽くして、 読者の皆様に喜んでいただけるような作品を書きたいです。(p.294)無事、8巻が発行されることを願っています。
2022.05.01
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