詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

2015年11月21日
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 頭に花の冠をいただいて、後光の周囲にあどけなく笑っている。

 そのリングは二重構造をしていて、虹色の光を放つ。比類ない純潔さ、百合の花。

雪の道を歩きながら――の・・・・・

・・・・・・。

 肩甲骨から羽根が生え鳥のような自在風車ぶりは色彩の詐欺師が改訂する。

 かくのごとく女という姿をして無限に切断しうる旋回的、螺旋的な、

 軽らかな浮上、その静力学的なルビイの器楽的な夢の中に、 ただ一度しか生れぬ天使。

 ギリシャ語のメッセージ・・。それは白痴のうちに、放埓のうちに、



ベアトリーチェに接近することが出来るということを知った一年前、

僕の中の歯車が狂った ―― めた・・・・・・。

   「 教会が税を引き上げた 」「 薬代を払えない

   「 騎士団が、粛清を始めているらしいぞ

――殺された女は、天使のように清らかで、なんの罪もなかった。

優しさ でも でもなく、 微温 惰性 として らす、

 そんな時代にあっても千万言にもまさる雄弁な美しさ、しかしこの生き物、

 我儘で強情で恩知らずで冷酷で物知らずで高慢ちきな、いやどちらのことでもいいが、

人間 いかかる

 知性のない、食屍鬼、ヘロインか、アルコールの禁断症状。

 事前に神のお告げがあった、と主張する者もいた。そいつも、もう殺されたろう。

 芸術の神が悪戯心を起こして作った天使の顔。浄土や本願という救済観念の終焉。

    ・・・・・・ でも れた。

      ・・・・・・・・・ もう、どうでもいい。

 ただ外見だけが天使に似た美術館に飾られていそうな生物。成熟しながらも透明な趣、

 いまでも金髪の美しい少女。けれど、戦地で見る蜃気楼さながらの、悪夢、狂気。

 地割れさながらの不安な頼りなさ、寄る辺なさは、身体中の脂肪を抽き出ったかのごとくに、

 痩せがれさせ、それが遠ざかるに従って徐々に標高を高めている世の塵の難攻不落、未踏、

 少なくともこの世では、十分に満たさるることはない種類の性質のもの。

 威風堂々と、足もとから大地へめりこむような、竪琴のような歌。鯉の幼児。
はら
 風が枯葉を掃ってしまった――。

 秘密めいた固有の感情。例えば( 天使 見紛 うがごとき 失策 )――。

 でも『 天使 天国 んでくれる 』なんて素晴らしく背徳的な表現だ、
、、、、、、、
いまとなっては。

 薄汚れた小さな教会の木造のいやに高い天井を見上げながら、嫉視反感、
パンド
 あけてはいけないと言われていたあの扉、あの ・・・。

 記憶の埒外に硬く保存している脳や心臓をも惜しげもなく思考の槌が火花を散らせた。

 流星のきらめきをきざみつけてゆく光芒。光と闇の刹那の攻防に悔恨む心・・。
きらめき
 既に小さな村ではここだけが最後の盾。牧師の功績も精華も、すべて無に帰され、

 人々がたくさん意味もなく死んで、殺され、でも天使だろうが、悪魔だろうが、

 ホーンパイプの耳――。 癒す神 という意味の 神の英雄 という意味の

神のような者 という意味の 神の光 という意味の ・・・。

 それが人だろうが、もう、このままどうなってもいいと自暴自棄で。

アポロ 疾走 ってくる・・・。

 僕は間抜けでお人好しの善人、そう ――そうだったんだ ・・。

 薬剤師の修道者が気付け薬といった、死に至る硝子瓶の毒水を飲もうとしたとき・・。

・・・・・・でもそう思った次の瞬間、僕は悪魔に魅入られていた。

――『 いを えよう。 承認 した 』と声が、どこからか聞こえた。

、ぎ ・・・。こぼれる汗、揺れる表情、しなやかな肢体。

 でも、その天使を、僕が犯しているなんてどういう光景だろう、嘲笑、黙殺、自虐、幻想、

 でも真実だ。ふふ・・・、さっきから僕は意地も張りもなく、緩んで笑い続けてる――。

天使 もなく から 接近 してきた 。大 きな 静止 させ

それは 地表 をかすめるように 滑空 して 、信 じがたいほどの 速力 肉薄、急接近、対峙。


        ・・・理解 できない のような 能力――skill( は、 )――

     左手首を閃かせる拍子に、かあっと溢れる、触手。奔騰する疑似神経の敏感補足。

     『 黒い手 』で撃ち落とす、造作もない振り子運動の予定調和。

 ( しろ とスタイルだけはいいからね、 ヴァイオリン ける、)
、、、 、、、、、、 、、、、 、、、、、
 やめろ、と僕は言った。やめない、と彼は言う。
こだま
 優しい言葉に反抗して心を固くするみたいに近視眼的な強烈、反響する、

 夜のざわめきが草の根を噛むように、暑さにうだる蛇の腹のように往復する、

 気息を苦しく切なく止め処なくさせた、呪詛は、皮膚に、咽喉に絡みつく・・。

 でもこれだけはわかっていた・・・、あなたはそれを御存じですか? 御存じなのですか?

地獄 天使 など れる があるものか――。

 (しかも っぽで 欲望 率直 貪欲 、それに、いい まり 具合 してる。)

――僕には一生に一度と決めた人がいる。もう誰も抱きたくない・・。

でも情けないほど、どうしようもないほど、目の前はエロスに満ちた。

 自分が殺されるのがわかって、寝返った、天使という顔を急角度に捨てた、

 そして身を包んでいる貞淑の服を床に放り捨てた。牝のヴェールの向こう側の本能。

 神話の巨人さながらにぐんぐん大きくなる深海の燐光――。病んだ動物の呻き声・・。
うすぎぬ
 若い肉体を覆っていた愁いは腐臭のように薄紗が滑り落ちた瞬間からの欺瞞となる・・・。

 この切り替えの早さが、物語の神様さながらで、あるいはトリックスター的と言うべきか。

 ともあれ、かすかな葉ずれの音がして、天使の仮面が外れる。巨大なポムプによる排泄。

 ( のなかでは たくて たくて 仕方 なく、ただもういらいらするばかり、

 じっとしてはいられな ――。いられなかったの でも・・、 でも――。

、、、、、、、、、 、、、、、、、、、
 でも僕は笑っている、別の人物の僕として。
マイナス
負債 方向 へ。

 不思議な一瞬だ、雲の高きに鳥が舞う、

 悪魔のように恥知らずに錯誤にもはや見開いた眼で。

 むず痒いような羞らいと愛の原始的な悦楽。匿れた蛆虫とでもいうべきか、

 神の鞭よりも甘美な鉄の棒に地平線も沈むような激しい雨が蹂躙する。

 慢性の消化不良に、世界の闇は次第に薄らいで行く、異教徒たる僕の視界に。
くちづけ
 水の上を、月の光がきらきら照らしている、神の偉大な天使への接吻。

雪の道を歩きながら――の・・・・・

・・・・・・。






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最終更新日  2015年11月28日 08時19分28秒
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