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月末の「下弦の月」撮影に向けて、息子に直焦点撮影の方法を授けながら、 自分でも撮りたくなり、撤収前に撮影。 8/5の宵の口の画像。K-50で撮影した。 気流も悪く、薄明も終わっていない時間帯なので、テストショットレベルか。 取り回しの良いカセグレン系の鏡筒は、初心者である息子には丁度良い。 架台は私のEM-200を貸したが、本当はもっと脆弱な架台、脆弱な接眼部の 望遠鏡で、あれこれ失敗しながら 各要素と写り具合を確かめながら上達しな ければ、応用力が育たないのだが・・・。 我々の世代は、フィルムだったので、写り具合もその場では判らず、悶々と 数日待ったものだ。 2014-0805 Moon K50 posted by (C)kirk1701
2014/08/03
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レンズの諸設定を行うためのツール。 AFレンズのピント位置などを調整するために購入した。 レンズの調整に、カニ目レンチではなく、USB接続ツールとPCとは、面白い 時代になったものだ。 ギアで精度を出していた天体望遠鏡の赤道儀が、最近ではPEC機能なる 演算回路で補正し、精度を出すようになったようなものだ。 もっともAFなんてもの自体が、既に演算によるものなのだが。 早速、HPよりユーティリティソフトをダウンロードし、インストールし、 指示通り接続してみたが、レンズが認識できない?????? 機能には期待できるだけに、サービス窓口に連絡してみようっと。 SIGMA_USB_DOCK posted by (C)kirk1701
2014/01/25
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EOSの4本目のレンズは、ズームレンズで、 SIGMA DC 18-250mm 1:3.5-6.3 MACRO HSM を選んだ。 樹脂が多用され軽量なキットレンズに比べると、昔ながらの堅牢な筐体で、 700g以上あるが、キットレンズ2本分の焦点距離をカバーできる上、F値も 明るいので、ウォーキングではこれ1本だけで済む、と期待して購入した。 昔は、SIGMAやタムロンは、純正レンズが買えないマニアが流れる安価な サードパーティー・レンズという位置づけだったと記憶しているが、 数年前、FinepixS3Pro用に、APOレンズを使用した交換レンズを購入して、 私の中では認識が変わっている。 カメラメーカーが不況に振り回され、生産を海外に移管したり、規格をコロコロ 換える中、レンズ設計そのものにこだわり続けいたことで、ある程度安定した 品質を維持していることは、正直ありがたいところだ。 ピント位置の微調整用ツールも併せて購入したので、調整も楽しめそうだ。 問題点は、EOSが持っている「周辺減光補正機能」が純正レンズしか対応して いないので、撮影後に画像処理ソフトなどで自分で処理する必要がある点だ。 尤も、少し絞ってやれば周辺減光は気にならないレベルに抑え込める。 SIGMA_18-250_DMOH posted by (C)kirk1701
2014/01/23
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「Wズームキット」を購入し、最寄駅のビックカメラで、単焦点レンズや付属 品を買い足し、とりあえず、置き撮りと風景写真は楽しめる環境をつくった。 ・ボディ ・EF-S18-55mm ・EF-S55-250mm ・EF50mm F1.8 II フルサイズ対応 ・赤外線リモコン ・有線リモコン(レリーズ) これだけ揃えても10万未満で済むとは、まさに隔世の感。 特に、買い足したEF50mmも含め、交換レンズがあまりにも安いので少し訝しく 思っていたのだが、届いてみて得心がいった。 筐体は樹脂製、構造もAFに特化し、かなり簡略化したレンズとすることで、 コストダウンを図っているわけだ。 結果、以前使っていた一眼デジカメより遥かに軽く、これならウォーキングに 持ち出しても苦にならない。 さっそく家の中で試写してみたのだが、やはりコンパクトデジカメに比べると、 特に単焦点レンズでは、きれいな「ボケ」などが自在に楽しめる。 天体用としては、このボディの内蔵フィルタを撤去したり、冷却改造を施した ものがショップで販売されているが、当面、ノーマルのまま楽しんでみること にしたい。 2014-0116-EOS60D posted by (C)kirk1701
2014/01/14
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天文適性の高い、PanaのLUMIXを常用している。 望遠鏡に取り付けるにも軽く、画質も満足している。 コンパクトデジカメにしては、各種設定も楽しめ、ウォーキングの時などの風景 撮影にも便利なのだが、周辺画像と、口径から来る解像度にはやや不満が残る。 昨年あたりまで愛用していた FUJI Finepix S3 Pro は、いまでも充分使える スペックなのだが、電池仕様なので現在はAC接続で使用する必要があることと、 USB端子が壊れてしまい、データ転送が不便だ。 これは Nikon Fマウント で望遠鏡のアタッチメントもマウントを合わせてある。 ということでNikonのデジタル一眼を物色していたのだが、どうも天文適性に難 があり、仕方なくCanonとした。 30年ほど前、銀塩一眼レフを使っていたのだが、デジタルでは初めてだ。 とりあえず、天文用として評価の高い EOS 60D あたりで相性を探ってみよう。 朝影 posted by (C)kirk1701
2014/01/10
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小学生のころ、真冬でも暗くなるまで戸外で遊び、現在とは比較にならない暗い 帰り道で空を見上げると、プレアデスが綺麗に輝いていた。 私の場合、いまでも冬の到来を感じるのはプレアデスの高度からである。 南側は海なので、市内では比較的空の暗かった我が家の周りも、大規模店舗など がどんどん建ち、かなり明るくなってしまった。 肉眼ではどうにもならないが、そこは能動的に「道具立て」で星見は楽しんでや ろうと日々思っている次第。 最近では、100mm径フローライト×2本という重量級の対空双眼鏡を、笠井トレ ーディングから購入した「BINO-FORCA経緯台」に乗せて、宵の口からプレアデス、 ヒアデスなどを観望し、やや遅くなってからはオリオン大星雲を眺め、向こう側 にある100mm屈折望遠鏡で、オリオン大星雲のトラペジウム付近を拡大して観望、 そして木星を観望して、床につくような流れで楽しんでいる。 BINO-FORCA経緯台は、カメラ三脚にもつくが、いまはEM-10赤道儀の三脚に乗せら れるよう、自分で設計し、ネットで加工屋さんに注文したアタッチメントを使用 している。安定感はバッチリで、対空双眼鏡の出番は、晴れればほぼ毎日である。 イタリアのスチール家具・事務用品メーカーに笠井氏が造らせているこの経緯台、 突っ込みどころはいっぱいあるが、実用性・堅牢性で大満足である。 ベアリング内蔵で滑らかな水平回転と、上下動は側面にあるネジで抵抗を調整で きるので、観望する高度によって双眼鏡本体の傾きが変わり、バランスが崩れた 場合でも充分対応できる。 観望環境が充実し、息子と、時には他の家族と楽しい星見を続けているが、おか げで以前は大活躍の250mm鏡筒などは、ほとんど出番が無くなっていることには、 申し訳なくも思う。 BLANCA_BJ100iBF posted by (C)kirk1701
2013/12/20
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写真は、M17 冷却CCDで撮影したもの。 郊外でなく、自宅ベランダでもそれなりの星野写真が撮影可能になった冷却CCDの登場に 飛びつき、10年ほど前に勇躍撮影したものである。 その後、デジタル一眼レフが登場、天体特性の高いCCDを搭載した機種がいくつも登場し、 冷却CCDは、ほとんど使っていない。 投資金額を考えると、本当に勿体ない話だが、そこはそれ。道楽ならではということか。 m17 posted by (C)kirk1701
2013/12/14
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TV番組でやっていた内容だが、今世紀になってから理論だけではなく、実際に観測で 見つけられている事実が、研究に拍車をかけているようである。 「オズマ計画」に子供のころ感銘を受けた天文ファンとしては、多くの先達の努力が 実を結び、いまや地球外生命体の発見が現実味を帯びてきていることは嬉しい。 「オズマ計画」とは電波望遠鏡を使って、地球から送信を行い、他の星系の生命体からの 応答を待つ、というものだったが、感銘を受けた理由は、対象恒星系までの距離から考えて、 結果が出る頃には、参加している研究者の多くが老い、或いは死んでしまっているだろう 事実に思い至ったからで、小学4~5年生の私には、 「自分が生きていない頃に結果の出る研究に懸命になれる」 研究者たちの気持がどうしてもわからなかったのである。 もちろん、この歳になると自然と理解できるようになってきた。 アマチュアながら真面目に天文に向き合ううちに、その壮大さに本当に人間の存在が 小さなものであることは、毎夜のように思い知らされ、「自身の寿命のうちに~」なんて 欲は、自然とどこかに行ってしまうのである。 この宇宙で人類は孤独ではないことが証明される日も近い、と期待している。
2013/12/13
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NASAが送り込んだ火星探査車キュリオシティーは日々地道に火星の彼方此方にドリルを 突き立てては、地道な分析を行ってくれている。 他人様の星にドリルで穴を開ける、いや、それ以前に勝手に着陸してウロウロするのは 失礼なこととは思うが、そこは下等生物の人類がやっていることゆえ、火星の先住人の 方々にもお許しいただきたいところである。 そのキュリオシティーが 「かつて微生物が生息していた可能性のある淡水湖が存在していたことを示す痕跡を発見」 したと、NASAが発表した。 炭素、水素、酸素、窒素、硫黄の痕跡が確認されたことで、数十億年前に微生物が存在して いた可能性があることが示されたということだ。 時期的には、地球上で見つかった最古の微小化石の時期と一致するということで、太陽系の 生命も地球だけでなく、いくつかの惑星に同時存在していた可能性を示唆していると思い、 夢が拡がる。 来年は2年振りに観望好機を迎える火星。じっくり眺めたいものだ。 写真は、10年ほど前に口径150mmで撮影したものだ. ma0918_57t posted by (C)kirk1701
2013/12/08
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歳を取ると、片目でジーッと長時間、惑星などを観望していると眼がやけに疲れる。 そんなわけで、10年ほど前から双眼装置を使うようになってきたのだが、長年愛用して きた高橋製作所の双眼装置は、さすがに良く出来ているのだが重い。 シュミカセやミューロンなど、構造上接眼部が堅牢に出来るものには好適なのだが、 この秋導入した、お手軽観望用の10cm屈折や、ニュートン式反射では重量バランスが 崩れやすく、わざわざ鏡筒バンドの位置を調整したり、ウェイトを調整するのは面倒で ある。 で、軽くて精度の良い双眼装置を、ということで選んだのがWilliam Optics社のものだ。 期待通り軽くて使い易い。 光路長が長くなるので、アイピースによっては(ほとんどがそうなのだが)天頂ミラーを 使用する場合、バローレンズで、合焦位置を引っ張り出さなければならない。 31.7mmアイピース用で、片目づつピントが微調整出来るようになっているので便利だ。 早速、23時頃の東空の木星でファーストライト。 この鏡筒との組み合わせでは、数万円のものよりも遥かに素晴らしい中心像を拝ませて くれる、昭和レトロアイピース(数千円)、ケルナー20mmに24.5→31.7アダプタをかませ て覗いてみる。 いや~快適。 双眼装置を使うようになってから、気に入ったアイピースは2本用意する必要があるので 出費と収納が気になるところだが、最近、特にここ1~2年、安価だが性能の高いアイピ ースがかなり出回っており、出費の方は昔よりも抑えられるくらいである。 こうなると、色々と揃えて試したくなる(苦笑) WO_bino posted by (C)kirk1701
2013/12/04
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今日午前中は仕事どころじゃなかった。 こういう時に朝から会議で缶詰になり、アイソン彗星の太陽最接近後の衛星画像を ネットで監視することができなかった。 結果は、大々的に報道された通りだが、類を見ない近さまで太陽に接近し、見事な 尾を夜空に飾ろうとし、散華したアイソン彗星に感謝したい。 その後の報道では、一部が残り観測された、というものもあるが、いずれにしても まだ太陽に近すぎるため、結果は数日後にわかる。 で、写真は「ニアミス」つながりで。 先月、江ノ島のかなり上の方で、カニを見つけた。 意外な場所に居たので、写真や動画を撮って遊んでいたら、猫が接近! 目がカニにロックオンしている・・・カニ危うし! ・・・と、猫はそのままカニの横を素通り。突きもしなかった。 enoshima-2013-12-001 posted by (C)kirk1701
2013/11/29
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5時頃には薄明が始まるので、4:30から30分程度が最適な条件である。 シミュレーションソフトで確認すると、スピカと水星の中間ぐらいの位置に居るようだ。 まず双眼鏡で確認。怪しい淡い光が確かにある。 次に10cm屈折を30倍程度の倍率に設定して、その方向に向ける。 そこそこ視野が広いので、ファインダーは取り付けていない。 「見ぃ~つけた!」 視野内にあるものは、その滲み方、核の輝きが間違いなく彗星である。 もちろん眼視では、長時間露出の写真のように、伸びた尾は見えない。 が、人間の目の能力の高さのおかげで、周辺から核までを階調豊かに楽しむことができる。 寝る前に頼まれていたので、息子とカミサンを起こす。 3人で交互に観望していると、薄明開始。 赤道儀で追尾したままにし、5時30分頃まで、アイソン彗星の姿を楽しんだ。 撮影は、先日テスト撮影したが、自宅からでは街灯りが明る過ぎて、とてもまともな写真 は撮れない。 冷却CCDなら何とかなりそうだが、久しく使っていない上、この冬場ではセッティングする 根性が出ない(笑) ということで、最接近前は、観望のみで楽しむことにする。 11/29には、太陽に最接近なので、観望は今週末あたりまでだろう。 毎朝、出勤前に楽しむことにしたい。
2013/11/20
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彗星には、正直あまり興味がないのだが、今回のアイソン彗星は周回せずに太陽系の 彼方に去ってしまう、一期一会ということになりそうなので、太陽に接近して、万一 分裂したり、消滅したりしてしまう前に、一度は観ておこうと思った。 19日の朝は4:30頃起床し、コーヒーを淹れながらシミュレーションソフトで アイソン彗星の位置を調べた。 スピカ(おとめ座)の近くにあるということで、頭の中で大体の位置を描きながら ベランダに出て夜空を見上げて驚いた。4:55頃である。 スピカより遥かに高い位置、地平線から30~40度のあたりに、まるで望遠鏡で観たM42 (オリオン大星雲)のようなボ~っとした明るい天体が、肉眼で見えたのだ。 アイソン彗星とはあまりに位置が違う。 もしやアイソン彗星が分裂し、発光したのか?はたまた新星爆発か? 双眼鏡で覗くと、てるてる坊主のような光芒がハッキリ見えた。 望遠鏡で観ると、さらに形がハッキリ。円錐形をした青白いベールのような淡い光が 美しい。 何だかわからないが、滅多に見れないものであるのは確かなので、寝ているカミサンに 声を掛けた。 観る、というので二人でしばらく双眼鏡と望遠鏡で観ていた。 赤道儀で追尾しているのに、随分逃げていく。 結局、何だったんだろう?と思いながら1日を終え、天文関連のサイトを見ると朝の あの天体の画像が載っている。 結局、インドの火星探査衛星が高度不足を解消するために軌道修正用のエンジンを噴か したものだったらしい。 な~んだ、と思う反面、これはこれで滅多に見れないものを見せて貰ったと思い至り、 いい思い出になった。
2013/11/19
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BLANCA102は、眼視用に特化して購入したので、撮影に常用する気は全くない。 然しながら、収差が静止画として記録された時に、どうなるか?という検証の意味で、 色収差の出やすい月面を撮影してみた。 11/12に撮影した。仕事から帰宅して、着替えもせずに慌ただしく撮影したもので、 天候も、流れる雲の合間に撮影した。 ・対物レンズ:D=102 f=1100 ・リレーレンズ:タカハシEr32 ・カメラ:Lumix DMC-LX7 本当は、レトロなハイゲン系接眼レンズをリレーレンズに使いたかったのだが、アクロ マートハイゲン40mmでも、視野が狭く、全体が入らなかったので、比較的相性が良いと 思われるタカハシのEr(エルフレ)32mmを使用した。 結果から言えば、思っていたより良く撮れるな~、という感想。 だが、考えてみれば、この光学系で、子供の頃の私を含む多くのアマチュアは、結構クリア な月面写真を撮っていたわけで、不思議がることはないのだが。 Moon_2013-1112-01e posted by (C)kirk1701
2013/11/16
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我が家の主力機に頼った観望・撮影は、鏡筒本体が大きいゆえ、外気順応に時間が掛り、 ここ十数年は、何時間も前から天気を確認し、鏡筒をセットし、天候の急変を気にしな がら準備を進めていたものだ。 今回導入したBLANCAや双眼鏡での観望の場合、 「おっ、晴れてる。観ようっ!」 と、ものの数分で観望が開始できる上、撤収も同様に数分で完了する。 特に最近は、息子の影響で私も双眼鏡による星野観望が楽しくなり、天体望遠鏡よりも 双眼鏡を覗いている時間の方が多いくらいである。 この時期、宵の空に昇っているM45(プレアデス星団)を、望遠鏡と双眼鏡に交互に眺め、 それぞれの見え味を楽しむ。 お手軽だが、私に取っては贅沢な時間である。 特に双眼鏡は、三脚などに固定し視野が静止すると、手持ちの時には全く見えなかった 淡い星々が一気に浮かび上がり、なかなか壮観である。 明け方に行うことになる、アイソン彗星の観望もこのセットが活躍するだろう。 BLANCAandBINO posted by (C)kirk1701
2013/11/13
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はじめて天体望遠鏡を手にした小学生の頃。 付属していた観測ガイドを、暗記するほど読み込み、夜が来るのを待ったものだ。 わかり易い観測対象として、常に挙げられるのが金星の満ち欠け。 金星自体が非常に明るく、導入もしやすい上、同じ内惑星で満ち欠けが見られる水星より も、外側の軌道にあるため、太陽が沈む(昇る)タイミングよりも大分長い間観望が可能 である。 初心の頃、夢中になって観測し、スケッチなどを取って以来、木星や土星に興味を奪われ るなかで、金星は、肉眼で眺めるのが精々となってしまっていた。 観望会などでは、参加者に覗かせることはあるが、自分ではほとんど見なくなっていた。 今回、BLANCAのファーストライトで、アクロマートの「色収差」を堪能しようと(笑) たまたま西空に輝いていた金星を覗き、かわいい半月姿が懐かしくなった。 初めて覗いた息子とカミサンには、なかなか興味深い対象だったようである。 写真で使用しているアイピースは、アクロマートハイゲン40mm(復刻製作版!) マクストフカセグレンを所有、使用している息子には、 「結構、色収差がありますねえ~」 と、痛いところを衝かれてしまったが(笑) 問題はカミサンである。 結婚前から、星野撮影にも連れだしていたのに、 「金星って満ち欠けするんですね~」ときたもんだ。 ま、我々天文ファン以外には、あまり関係ないことだよなあ。 2013-1106_BLANCA-R posted by (C)kirk1701
2013/11/10
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数回の観望を経て、BLANCA102は、屈折望遠鏡の基本に忠実に設計されたなかなか良質 な鏡筒であることは確認できた。 惑星の拡大撮影こそ、圧倒的な精度と集光力のμ250には比べるべくもないが、こと眼視 観望においては、多くの観望対象に適合し、稼働率はダントツである。 比較的安価な鏡筒であることもあって、このところは鏡筒を赤道儀にセットアップした 状態で、常時ベランダでスタンバイしてくれている。 楽しいのは星野観望である。 広い視野を活かして、低倍率で天空の「名所」を流すのが何より楽しい。 双眼鏡とヘビー級の天体望遠鏡の中間ぐらいの位置付けとなってきている。 低倍率と言えば、以前購入したままのケーニッヒ40mmアイピースが眠っていることを思い 出し、引っ張り出した。 スリーブ径2インチの大きく・重い(といってもナグラー程ではないが)アイピースで、 購入はしたものの、性能をフルに発揮する鏡筒がなく(合焦位置や副鏡の問題で)、あまり 使っていなかったのだ。 BLANCAの接眼部は、2インチを前提にしているので、観望しやすいようにこれまた2インチ の天頂ミラーとセットで取り付けて合焦もバッチリ。倍率は約27倍。 早速、プレアデスから眺めることにしたが、まるで双眼鏡のように広い視野の中に、プレア デスの全景が余裕で収まり、見事な眺めである。 見頃を迎えているアイソン彗星では、どんな眺めを見せてくれるのか・・・楽しみである。 konig40_01 posted by (C)kirk1701 konig40_02 posted by (C)kirk1701
2013/11/06
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11/1夜の20時頃。うっすらと拡がった雲を睨んでいると、東の空に幾つかの恒星がじんわり。 想像の中で星座線を辿り、プレアデス星団(M45)のあたりに目を凝らすが、肉眼では見えない。 確認のために双眼鏡で見てみると、なんとかプレアデスが確認できる。 BLANCAのシートを取っ払い、PL(プルーセル)式のシンプルな焦点距離30mmのアイピースを 春先に購入したウィリアム・オプティクスの高精度な天頂ミラーに取り付け、鏡筒に装着。 今回も「勘」で狙いをつけ、アイピースを覗くと・・・「おお~っ」っといきなりプレアデス 全景が視野内に。見え味も素晴らしいかったが、自分の導入精度に酔っての歓声だ(笑) 薄曇りでもこれなら、冬場の透明度の高い夜が楽しみだ。 屈折式鏡筒の利点のひとつは、視野が広いことである。低倍率用のアイピースを使用すれば、 初心者でも、目的の天体を比較的容易に導入できる。 屈折式が入門機に推奨されることが多いのは、このためである。 写真は、今回お目当て第二弾、デュアルスピードのクレイフォード式マイクロフォーカサー。 純正のものより、可動範囲は短くなるが、ピント調整の精度は高い。 稼働範囲の狭さは、延長筒を駆使すればよい。 今回のようなアクロマート鏡筒に、本体の半分程度のコストがかかる接眼部をオプションで 取り付けるのはどうかとも思ったが、ピント位置をシビアに出さないと、アクロマートの場合、 色収差が最小化できない、と考えて、贅沢なものをつけた次第。 結果は良好で、通常接眼部の精度の大きなノブを僅かづつ廻しても追い込みきれないピントが、 微調整用のノブでは難なく追い込め、色収差も最小化される。 以前、太陽観測に使用しているタカハシ・FS60Cも接眼部をマイクロフォーカサーに換装したが そちらはラック・ピニオン式で所詮は歯車であり、バックラッシュによるガタは僅かに残る。 その点、クレイフォード式の場合、転がり軸受でドローチューブそのものをダイレクトで動かす ため、バックラッシュやイメージシフトも最小化出来る。 アクロマート対物レンズとハイゲン系接眼レンズによる色収差補正の検証。 90度ファインダーの使用感の確認。クレイフォード式接眼部の実用性検証。 色々と試せる鏡筒にしたので、楽しみながら、様々に検証してみたいものだ。 BLANCA102MF-05 posted by (C)kirk1701
2013/11/03
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10/30の夜半、雲はあったが何とか星空が垣間見え、ようやくファーストライト。 木星はまだ30度もない高度だが、M42(オリオン大星雲)は良い感じに昇っている。 レトロなアイピース、HM12.5mmをいきなり装着する。 対物レンズの焦点距離が1100mmなので倍率は 1100÷12.5=88倍 となる。 赤道儀はクランプを解除して、軽い鏡筒を手でコントロールし、勘でM42を導入。 透明度は良くない空なのに、しっかりと星雲が拡がっているのが判り、トラペジウム と呼ばれる中央の4つ星も、予想以上にシャープに見える。 アクロマート特有の収差で、視野内のどの星も青味が強い。これがいいのだ。 北からの気流はかなり強かったが、木星に向けてみた。強い気流に周辺が踊る程だったが 視野中央にしっかり持って来て、微調整の効く2段階スピードのクレイフォード接眼部の ハンドルを丁寧に廻すと・・・。 「おおっ」と軽く声が出るくらい、良く見えるじゃないか! しばらく睨んでいると、時折落ち着く気流の向こうに、ビシッと数本の縞が見える。 「今日は大赤斑は裏側だな」と自信を持って言えるだけの観測は出来る。この気流でだ。 予想通り、F15という理想的な設計の6.5cmや8cmの鏡筒には叶わないが、口径が少し大きい 分、分解能を稼いでいる感じだ。 この鏡筒の10倍の値段の125EDアポクロマートF6.4よりは、やはり良く見える。 光軸もかなり追い込まれており、恒星のジフラクションリングで確認した。まだ追い込め そうだが、そこまでして使用する鏡筒ではない。 写真は、今回お目当てのひとつ、90度ファインダー。 我が家の赤道儀は、主力機のミューロンや、シュミカセ、ニュートン式反射に合わせた高さ に設定しているので、この手の鏡筒で天頂付近を見ようとすると、ベランダの床面に這う ようにして覗きこまなければならず、首が痛い。 そのため、このようなファインダーを購入したのだが、なかなか快適である。 カセグレン系の鏡筒に使用しても、顔を主鏡に近づけずに済むので、冬場の筒内気流対策 にも有効ではないかと思う。 BLANCA102MF-04 posted by (C)kirk1701
2013/11/02
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スライド式のフードと、対物レンズ。フードは20cm以上の長さがある。 10cmF11の鏡筒だが、フードを縮めればセレストロンのL=97cmのバッグに収まり、非常に便利だ。 ファーストライト以来、メイン架台のEM-200にはこの鏡筒をセッティングしたままでシートを 被せ、置いてある。 外気順応の不要な(10cm級になると実際は必要なのだが)屈折鏡筒であることもあり「晴れた!」 と天気を確認したら、シートを取り、キャップを外し、フードを伸ばすだけで観望準備完了だ。 観望機会は確実に増えるだろう。楽しみだ。 大方の屈折式天体望遠鏡に装備されている、フードは大体対物レンズ口径+α程度の長さ が一般的だ。 主鏡が底部についている反射望遠鏡などは、元々フード自体が付属してこない。 シュミカセやマクストフ系など、補正版が対物側に設置されている機種でも、気の効かない メーカーの物はフードは付属せず、ショップなどが巻きつけ式のものを別売りしている。 我が家のC11(口径28cm),C9(口径23.5cm)も純正フードは無く、巻きつけ式のものを別途 購入し、使用している。 迷光対策としてのフードは、真っ暗なところで観測する分には、確かに不要だろう。 しかし、自宅ベランダなどで観望する場合、街灯りなどの対策としても、フードは必須だ。 息子の9cmマクストフカセグレインも、最初は迷光が酷く、望遠鏡そのものの性能を疑ったが 工作用紙と遮光クロスでフードを自作し、取り付けたところ、格段に見え味が向上し、改めて 効果を確認したものだ。 大体、初心者が天体望遠鏡を購入する場合、いきなり真っ暗な山奥で観望するだろうか? 自宅の庭やベランダなどで楽しむのが普通だろう。 そんな時に、迷光などで見え味が落ちたら、天文そのものにガッカリされてしまう。 大したコストアップにはならない筈である。メーカーには御一考願いたい。 ま、それ以前に、明らかな粗悪品も出回っており、多くの潜在ファンを逃した筈だが・・・。 もうひとつ、結露対策としても、フードは重要である。 シュミカセなど、天頂付近に向けて観望していて、いきなり星像が歪んでくるときがある。 前面の補正版を見てみると、びっしょり汗をかいている(結露している)。 結露防止のヒーターを巻いていた時期もあったが、そうそう長時間の野外観望もしなく なったので、最近ではフードで充分である。 そしてホコリなどの異物が対物レンズや補正版に付着するのを低減する効果もフードにはある。 春の花粉の時期は観望自体を控えているが、黄砂に乗ってくる硫化物質やPM2.5などは、見え味 に直接影響するというより、レンズや補正版のコーティングにダメージを与えるので低減対策 は重要である。 BLANCA102MF-02 posted by (C)kirk1701 BLANCA102MF-03 posted by (C)kirk1701
2013/11/01
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待望のF11アクロマート屈折鏡筒。 主力機として常用しているタカハシ製μ-250他に比べれば、「何を今更」と自分でもよく わからない気持で購入した。 今までは、ひたすら「性能」「観測適正」を求めて何本もの鏡筒を購入してきたのだが、 今回に限っては「観望を楽しみたい」という、何だか子どもに返ったような素直な気持ち が動機となった。 レトロなスタイルにも惚れた。まさに「天体望遠鏡」である。 昭和の香りプンプンのF15・65mm屈折鏡筒の見え味に驚き、アクロマート対物レンズ と古式ゆかしいハイゲン系アイピースの組合せに目を覚まさせられ、昭和に生産された、 80mmF15屈折と、昭和の研磨型を使って再生産された、同じく80mmF15屈折、 ともにアクロマートを揃えたが、102mmでどの位の精度が実現されているか? 確かに天体望遠鏡は、対物レンズ(鏡)の口径が重要ではあるが、その光学性能を発揮させる 各部の造り込みは光学系以上に重要である。 私は、鏡筒の強度(ある程度の肉厚)・加工方法(出来れば削り出しが好ましい)可動部の 精度、そして迷光処理を重視している。 その点、この鏡筒は、全てクリアしている。殊に迷光処理に関しては、可動式のフードは 23cmもあり、内部のバッフルもしっかりしている。 それでいて鏡筒の重量は4kg程度。20kgを超える主力機たちをセッティングする時の 気合いも必要なく、外に持ち出す時には、ひとクラス下のEM-10でも充分楽しめる。 問題は、肝心の眼視性能なのだが・・・。 BLANCA102MF-01 posted by (C)kirk1701
2013/10/31
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先日、烈風@さんに叱咤され、素直に散財することにした(笑) 天体望遠鏡の世界も、GUN同様「本ロット限り」という製品が増えてきた。 ファブレス(自社工場を持たずに、開発のみ行い、生産は他社で行う:死語?)で 商売をしている野心的な企業の参入もあるだろうが「定番」商品を開発することに 業界が臆病になっているようにも思える。 逆に、ユーザーの気持が判らず、相変わらずフォトコン入選用機材のみに注力して いる老舗メーカーもあるが。 ということで「残僅少」となった以前より欲しかった屈折式鏡筒が気になりだした。 10cmクラスで、眼視に特化してF10以上の「アクロマート」が見てみたいと思っていた。 12.5cmのEDアポクロマート鏡筒は所有しているので、今更10cmアクロでもないのだが、 EDアポは短焦点の写真用鏡筒なので、値段は張るクセに、眼視では面白くないのだ。 先日書いたとおり、この春からアクロマート対物+ハイゲン系接眼というレトロな 組合せに目覚めてしまい、寝ても覚めても気になっていた。 思い切ってD130~150mmのEDアポを買おうかと思ったが、F10以上のものは見当たらず、 結局D250の我が家の主力機ミューロンより、惑星が良く見えるとは思えず、アクロマ ートを楽しむ方を優先。 さらに、気楽に鏡筒バックに入れて、ガンガン屋外に持ち出せる気軽なものが良い。 結局、笠井トレーディングの「BLANCA-102MF」という屈折鏡筒に、デュアルスピードの マイクロフォーカーサーと、90度正立ファインダーをトッピングして注文した。 オールドファッションとも言えるデザインも気に入った。 特価セール中だったので、万一大ハズレでも、納得できる出費だ。 アクロマート鏡筒に贅沢なマイクロフォーカーサーというのは悩んだが、僅かでも ピントがずれれば酷い色収差を露呈するアクロマートこそ、微調整が必要、と自分を 納得させた。 振り込んだ翌日、取り説もない、それでもしっかり梱包された鏡筒が届いた。 この無碍なところが、笠井トレーディングらくしていい。 予想通り、F10ながらベランダでも取り回しが良さそうで、なおかつ、車で持ち出しても 負担にならないサイズ・重量だ。 デザインも気に入った。 肝心の見え味を楽しみたいのだが、このところ天候は芳しくない。欲求不満。
2013/10/23
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古い天文書の一説に、 「ハイゲン式アイピースは、アクロマートレンズの収差を良好に補正する」 とあったのが頭に残っており、妙に気になっていた。 あちこちの関連サイト、掲示板なども覗いてみたが、有益な情報以上に想像だけで 書いているコメントも多く、やはり自分の目で確かめてみるしかないと確信した。 今年入手したアクロマート鏡筒に、所有している何本かのハイゲン式アイピース (接眼レンズ)を試してみた。 どれも30年以上前の物で、機材保管レベルもジャンク扱いに近い状態であり、本当 に申し訳なく思った。 だって、ハイゲンなんて、1980年代には本当に安価な望遠鏡に付属していたくらいで、 完全に歴史のかなたに押し込まれていたアイピースだ。 幸い、レンズにカビもなく、コーティングもしっかりしており、コンディションは良好。 比較用に、最近の製品である、オルソ、モノセントリック、さらにはナグラーのものも 用意し、土星を導入した。 結果、アクロマート鏡筒にハイゲン式のアイピースの組み合わせは「抜け」の良い、 素晴らしい像を見せてくれることが確認できた。 対物・接眼合わせて計4枚しかないレンズの抜けの良さは、最新のコーティング技術に 優るとも劣らないと感じた。 視野の狭さはあるが、惑星観測の場合、ほとんど関係ない。 比較対象として動員した最新アイピースで、満足できたのはオルソぐらいだった。 ナグラーで覗いた時は、色ズレした昔のテレビに映った土星のように見え、これはこれで 興味深かった。 アクロマート鏡筒の見え味に不満のあるケースは、アイピースは比較的新しいタイプのもの を組み合わせている場合ではないだろうか? F10以上のアクロマート屈折鏡筒と組み合わせたハイゲン、恐るべし。
2013/10/12
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天体望遠鏡の問題点として各種収差があるが、その補正を目的として屈折式の場合、 私が天文を趣味にしてからの40年の間でも、セミアポ,アポクロマートと多くの製品が 世に出た。 レンズ材質にも進化(?)があり、フローライト(蛍石)などは素晴らしい性能だが、 環境影響度の問題から、現在は生産が難しいようである。 その中の幾つかを所有し、覗いてきた。 高額な投資を強いられたが、「一生モノだから」と自分に言い聞かせ、また、その見え味 には満足している。 ところが、息子が参入してきた昨年来、ビギナーの息子に様々な望遠鏡にまつわる思い出話 をするうちに、自分が天文を始めた時の「原点」の見え味が、いつのまにか曖昧になっている ことに思い至った。 私が最初に親にねだって買ってもらった天体望遠鏡は、安価なニュートン式反射で、それなり に良く見えたと記憶しているのだが、架台もフリーストップ式で本格的な観測・撮影に使える シロモノではなく、小学校6年生の時に、これまた畳に額を擦りつけて買ってもらった口径 80mmのアクロマート屈折式が、自分の原点である。 この望遠鏡は、15歳程年下の従妹に譲り、恐らく現存していると思われるが「返してくれ」と 言うわけにもいかない。 ということで、この春、当時の「基準器」とも言える、五藤光学の65mm・F15の屈折望遠鏡を オークションで入手した。 さらに、自身で所有していた80mmアクロマート屈折と同一メーカー,ほぼ同スペックの鏡筒を 入手。加えて、比較用に、当時のレンズから復刻生産された80mmアクロマート屈折も購入した。 夏になり、3本の鏡筒を実際に土星で比較観望してみたのだが、驚くほど良く見えるのだ。 いつの間にか天文アマチュアの間で「論外」とされるようになっていたアクロマート特有の 色収差も、相性の良いアイピースで試せば、惑星観測ではほとんど気にならないレベルのもの であったことも確認できた。 現状、今年、我が家で一番稼働率の高い鏡筒は、アクロマート屈折となっている。
2013/10/11
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昭和29年発行初版の第4版で昭和31年発行。 しかし、初版に大幅に加筆されてあり、改訂版とも言える。 本書の改訂版は、小学生の頃に持っていたが、今は手元になく内容を比べることは 出来ないが、記憶を頼りに比較してみると内容はさほど変わらない。 誠文堂新光社の自作関連書籍は、先ず「屈折望遠鏡の作り方」を入手し、その翌年、 「反射望遠鏡の作り方」を手にした。 自作方法を解説した本だが、望遠鏡の基礎知識から観測方法に言及した部分も多く、 マニュアルとして活用するよりも「読み物」として楽しんでいた記憶がある。 本書は今年、オークションで譲り受けたもので、表紙が薄ら白いのはパラフィン紙 がまだついているからである。 今のところ、自作に戻る気はないのだが、専門誌の広告で自作部品を見るとワクワク してしまうのは、子どもの頃、この本などを読みながらあれこれ自作した楽しい記憶 があるからだろう。 「木邊鏡」と銘される主鏡はまさにマニア垂涎のもので、いまでも新しい鏡筒に搭載 されているのを、記事で読んだことがある。 最新技術で量産された主鏡に比べ、自作でとことん追い込んで修正研磨されたそれの 見え味はどんなものなのだろうか?想像するだけで楽しい。 それにしても・・・昭和29年と言えば終戦からまだ10年も経っていない時期である。 準備段階を考え合わせ、まさに終戦直後に企画されたと推察すれば、当時の日本人の 知的好奇心の逞しさには驚かされるばかりである。 book_hansyabouenkyou_kibe posted by (C)kirk1701
2013/09/21
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未明、2時ぐらいから観望できる高度に上がってきている。 21時まえに床につき、2時半ごろ自然に目が覚める。 鏡筒(μ250)は、寝る前にセットしてあり、外気順応させている。 オリオン座の東側に木星があるのは、なんだか不思議な感じがする。 子どもの頃の記憶が鮮明すぎて、私の中では木星は「夏の惑星」なのだ。 μ250を向けると、変わらぬ太陽系最大の惑星の雄姿が。 ピントを少し外すと筒内気流が認められる。蓋をしたままでは外気温の低下に順応 しきれなかったようだ。 主鏡裏を開放し、30分ほど待つことに。 ほぼ完全に外気順応した状態で再度観てみると、いや~クッキリ。 今回はリハビリなので双眼装置は使わず、単眼での観望だったが、土星に比べて 光量が豊富で、眼が痛いくらいだ。贅沢な話である。 動画撮影も一応行ったが、手際が悪く、接眼レンズとカメラレンズの距離が遠過ぎ、 写野が小さくなってしまった。 シーイングが悪くなる冬場になる前に、たっぷり楽しみたいものだ。
2013/09/20
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640光年かなたにあるベテルギウス。 人間の感覚では遥か遠くの恒星だが、この季節でも明け方にオリオン座の一角として 煌々と輝く姿は、まるですぐ傍にいるかのような親しみを感じる星である。 ここ数年、このベテルギウスが既に「超新星爆発」を起こしているのでは?と、 専門誌はじめ、一般紙にも時々登場している。 9/10付けの新聞に、このベテルギウスの異変が報じられた。 「星や周囲のちりなどが見える緑の光の観測では1970年代の観測時より星の大きさが 3倍に広がり、形はいびつな楕円形だった。同様に赤の光でも過去の観測と比べ広 がって見えた。」 ということである。 発表した観測チームは、今後も観測を続けるということだが、もしかしたら本当に、 生きているうちに超新星爆発を拝めるかも知れない。 地球への影響は不明とのことだが「宇宙も生きている」ということが実感される。 朝方、双眼鏡でベテルギウスを覗いてみた。確かに昔よりデップリしているような気 もしないではないが・・・。
2013/09/06
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コストダウンを主目的とした新型ロケット、イプシロン。 発射が延期され、見学者をがっかりさせたようだが、14日に再挑戦との事。 今回の目玉である、制御人員工数の削減(PC2台で制御可能)は、私の解釈では シーケンサーで行っていたものをPLCに変えるようなもので、当然、プログラムに 頼る分、ソフト側の比重は高くなり、それだけバグも発生するのだろう。 我々の業界でも、シーケンサーの比率が減り、プログラムの比率が多くなっている が、コストダウンは見込めるものの、ロケットあたりではどうなのだろうか・・・? このイプシロンロケットは、固体燃料(といってもかなり改良されたものらしい) を使用するタイプで、開発に当たっては、従来の液体燃料タイプとは技術が異なり、 「異業種」を融合させるような努力が必要だったと産経新聞で特集されていた。 固定ロケットと言えば、先に紹介したJAXA相模原にあった「ペンシルロケット」 半世紀の時を超えて、先祖返りしたようなイプシロンの成功を願わずにはいられない。 それでもなお、打ち上げコストは競争力のあるレベルではないという。 月面天文台を実現するためにも、低コスト・高頻度の打ち上げ技術の確立は期待 したいところである。 イプシロンについて、韓国メディアが「大陸弾道弾に応用することが可能」と非難 めいた報道をしているが、無視すべき。 まともにロケットも打ち上げられない国で、おまけに昨年、JAXAのロケットで衛星 撃ち上げてもらった癖に。 ミサイルへの転用?イザとなったらそうできる技術を持つのは大変結構! そういう技術が必要なのは、おかしな隣国が存在するからである。 とまれ、再挑戦での成功を期待したい。
2013/09/05
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小学生の頃「人類月に立つ」という大判の書籍を飽きずに読み込んでいた。 アポロ11号の軌跡を中心に、前半は写真、それも映画やTVの特撮とは 桁違いの迫力とリアリティのある機内写真や宇宙空間の画像、そして月面 の画像がたっぷりあり、後半は、読み物であった。 有名な話だが、NASAのロケット技術の根源はV2号ロケットを開発したドイツ のフォン・ブラウン博士の技術にあり、要は「戦利品」を有効活用したもの だと知り、大層アメリカという国にガッカリするとともに、ドイツの技術に 漠然とした興味が沸いたものである。 その中に、日本も遅ればせながら宇宙開発に乗り出している旨の記事もあり 子ども心に、日本にも頑張って欲しいと思ったものである。 このペンシルロケットから始まり、当時は固形燃料のシンプルなロケットが せいぜいで、月に人を送り込むサターン型ロケットに比べて、果てしない程 の差を感じたものである。 あれから40年。コストの問題はあるものの、現在、技術的にはそれなりの 宇宙技術を持つようになった日本。 全ての始まりはこの小さなロケットであったことを思うと、感慨深いものが あった。 JAXA_2013-0730-2 posted by (C)kirk1701
2013/07/31
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あの「はやぶさ」が持ち帰った小惑星イトカワの「かけら」が顕微鏡で 公開されているイベントは終わってしまったようだが、動画や写真は 見ることが出来る、ということで、私が行きたくて、カミサンと息子を 誘った。 相模原のJAXAまでは、電車+バスで小一時間。程良い距離で、見学後の 帰路、どこかでランチをして帰宅すれば丁度いい。 正直、大した展示はないと覚悟していたので、JAXAを見学した後は、 直ぐ近くにある相模原の市立博物館の見学も抱き合わせた。 ガンダムの時と同様、息子は「思ったより小さいですねえ」と醒めた目 で観ていたロケットの実物大模型。 私は結構興奮しながら、舐めるように観てしまった(苦笑) 「大したことはない」と予想していたのだが、コンパクトながら、密度 の濃い展示にかなり興味を魅かれた。 特に糸川博士の「ペンシルロケット」は我々の世代には感涙ものだ。 市立博物館がこれまた秀逸で、郷土資料から天文まで、幅広く展示されて おり、博物館のない市に住んでいる身としては羨ましい限り。 JAXA_2013-0730 posted by (C)kirk1701
2013/07/30
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数年前までは、梅雨明けの高気圧が張り出した夜は、惑星観望の絶好期で 約1週間ほど続くその時期は、毎年の楽しみであった。 ところが、ここ数年、どうもおかしい。 今年も、梅雨明けなのに夜になると中途半端に雲が出て、まともに観望すら 出来ない日々が続いている。 折角、息子も本格的に始め、あれこれ観望計画を立てていたのだが。 それでも私の大好きな木星が明け方に昇ってくる(夜明け前もこれまた 観望・撮影には好適だ)のは、まだ1週間ほど先なので、それまでにしっか りした高気圧が張り出して欲しいものだ。 他にも夏の未明には、プレアデスなども昇ってくるので、宵の口の天の川 周辺のさそり座などを始め、一晩通して楽しめる良い時期である。 一晩でも多くの夏の夜の好天を願う次第。
2013/07/14
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日経新聞夕刊の「あすへの話題」というコラム。 国立天文台の渡部氏と、作家の片岡義男氏の曜日は楽しみにしている。 渡部氏の文章に「なるほど」と笑えるものがあった。 毎年7月7日は年に一度、織姫と彦星が会える日である。 もう、子どもの頃から当たり前の寓話だが、 「一年に一晩だけとは」と子ども心にも憐憫を覚えたものである。 ところが渡部氏によれば 「織姫・彦星どちらの星もまだ若く、あと5億年は生きる。その寿命 スケールを人間の平均寿命100年と置き換えると、一年に一度の逢瀬 は、なんと”6秒に1回”となる。 こりゃ、ほとんどいつも一緒にいるのと同じことだ。」 というものである。 なるほど。「憐憫」なんて逆に失礼だった。ベタベタのカップルじゃ ないか(笑)
2013/07/07
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夕方、晴れ間が出て、久しぶりに月を拝めた。 明日23日は満月で「スーパームーンだ」とTVのニュース。 スーパームーンなんて、我々天文ファンには馴染みのない言葉である。 聞けば、楕円軌道を描いている月が最も近い距離に来たときに、満月に なる現象のことだという。 確かに、満月に当るのは十数年に一度のことらしいが、もともと満月は 観望対象としては有難いものでもなく、特に興味は感じない。 そんなとき、日経新聞夕刊に週一で連載されている国立天文台の渡辺氏 のコラムにも「スーパームーン」なる呼称への違和感が書かれていた。 これによれば、元々は占星術の用語だったらしい。 氏は「それでも天文への関心が深まれば」と割り切っているようだが。 スーパームーンよりも、いつもの月が三日月~半月あたりの状態を、 双眼鏡ででも覗いてもらえれば、本当の月の美しさが御理解いただける のだが・・・。
2013/06/22
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世上、ガリレオが発明したかのように伝えられている向きもあるが、 天文関係の書籍には、1600年頃、ドイツ生まれの眼鏡職人であった ハンス・リッペルスハイが最初に望遠鏡をものにした、とある。 私もずっとそう思っててきたのだが、先に記した「望遠鏡400年物語」 には、なんと紀元前から「望遠鏡」に相当する機器の記述や、驚くべき ことに「土星は星の周りを蛇(環)が取り巻いている」という記述も 残っているということである。 著者はこの話を「証拠がない」として発達史から除外しているが、私は 非常に興味を覚えた。 以前記した「アンティキティラ島の機械」(紀元前260~500年頃)のよう に、我々の想像を超えた「からくり」を創り上げた文明は確かに存在し、 その証拠が残っている事例もある。 想像力を逞しくすれば、望遠鏡などの光学機器であっても、同じような 「オーパーツ」が存在しても不思議はないように思える、いや、当時の 人達にすれば「オーパーツ」なんて代物ではなく、当たり前のものだった のかも知れない。 なんとも夢のある伝説である。
2013/06/11
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地人書館は、本当にマニア泣かせの本を定期的に出してくれる。 一方の雄、というより売上的には天文書では国内最大と言える 誠文堂新光社の本も多く持っているが、この歳になると、地人書館の 方が、肌に合う。 誠文堂新光社は、著名な天体写真家の名を使った同じような書籍を 乱発するようになってから、明らかに中身が薄くなった。 さて本書。 人類が天体望遠鏡を手にしてから400年に亘り、より大きな望遠鏡に 魅せられ、歴史と技術を積み重ねてきた男たちの物語である。 翻訳本なので、文章はやや平坦だが、往年の誠文堂新光社の名著、 望遠鏡発達史(吉田正太郎)と引き比べて読んでみるのも一興か。 純然たる技術書も楽しいが、こうした斯界の歴史に触れるのも、 趣味を充実させてくれるものだ。
2013/06/07
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随分昔、まだ銀塩写真時代にPENTAXから発売された拡大撮影用アイピース。 もちろん既に生産中止になっている。 メーカーによれば 「月面や惑星面を撮影するために、特別に設計された拡大撮影レンズです。 従来の眼視観測用アイピースでは補正しきれなかったディスト-ション (歪曲収差)から像面湾曲など、拡大撮影に影響を及ぼす諸収差を極限 まで低減。 中心から周辺までシャープで歪みの少ない描写特性が得られます。」 ということだが、確かに、月面や太陽面の撮影では威力を発揮した。 焦点距離は、3.8mm,14mm,24mmで、ツアイスサイズなのでカメラアダプタ にセットして使う場合にも、軽量で済む。 焦点距離の短い鏡筒などにも好適である。 某専門誌のフォトコンで入選させていただいた時期には、ほとんどこれを 使用して撮影していた。 この時期は、既にCCDを使用していたので、銀塩のみならず、デジタル化 にも存分に威力を発揮した優秀なアイピースと言える。 アイレンズが小さいので、デジカメを使用した最近の惑星撮影にはあまり 出番はないのだが、最近流行り出した「拡大○○法」(私は古典的な手法 をデジタルに応用しただけだと思っているのだが)などには活用できると 思う。 PENTAX_XP_38 posted by (C)kirk1701 PENTAX_XP_14 posted by (C)kirk1701 PENTAX_XP_24 posted by (C)kirk1701
2013/05/08
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息子用に購入した天体望遠鏡の架台は、所謂経緯台方式だが、 自動導入装置が付いており、セッティングして、目立つ天体(恒星)を 視野に導入して「アライメント」ボタンを押せば、後はそれを基準に 勝手に目的の天体を導入してくれる。 私の使用している赤道儀も、写真のEM-200Temmma2,ビクセンアトラクス など、自動導入はいまや当たり前の機能である。 以前は「望遠鏡が基準点からどの位動いたか?」を把握するデジタル式の エンコーダーなどを使っていたマニアも居た。 ドライブで言えば、エンコーダー時代はカーナビ、現在の自動導入架台は カーナビに自動運転システムが付いたようなものと言える。 確かに便利になったものである。以前トライした「メシエマラソン」では 自動導入をガンガン使って、一晩でメシエ天体を全て観たりもした。 然し、然し、である。 野外観測でバッテリーが切れたらそれまで。 肉眼で見える天体を、フリークランプで導入した後は、手動で追尾も 出来ないのである。 そこでこの連休。息子に敢えて、目盛環を利用した導入を授けた。 目立つ天体を視野に導入し、その赤経・赤緯に合わせて目盛環を合わせて 固定する。 後は、導入したい天体の赤経・赤緯に合うまで、望遠鏡を動かせば良い。 昔はこうやって導入して、肉眼では見えない淡い天体を導入して楽しんだ ものである。 自動導入を使うにしても、星図も読めなくては趣味としての楽しみも半減 である。 数日トライして、なんとか目盛環による導入の「概要」がわかってきた 息子。 「星図のhとかmとかって、そういう意味だったのか!」と得心がいった 様子である。 sekidougi_memorikan posted by (C)kirk1701
2013/05/06
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最近の天体望遠鏡用のアイピースと云えば、スリーブ径が31.7mmの通称 「アメリカン・サイズ」が2inchスリーブのものが主流である。 このアイピースは、スリーブ径24.5mm、通称、ツアイス・サイズと呼ば れる、いまではレトロの部類に入るアイピースである。 Orというのは「オルソスコピック」の略で、特定の構造を示すものでは なく「整った像」という意味である。 昔は良質の天体望遠鏡も製作・販売していたペンタックスは、アイピース のラインナップも凄まじかった。 これはその中の2本である。 我が家でも実用的には、デジカメ専用の簡易カメラアダプタの中にセット し易いサイズなので重宝されている以外は、新型のアイピースに押され、 アイピース用のBOXの片隅に仕舞込まれていることが多かった。 ところが一転、このところのマイブーム、昭和レトロ鏡筒での観望に於いて、 俄然稼働率がアップ。 何しろ、鏡筒に付属してくる接眼部は、全てツアイス・サイズなのである。 もちろん、変換リングで、現行アイピースが使えるようにもしているが、 そこはそれ、当時ものの鏡筒には、当時もののアイピースと、使いまくって いる。 最近の整像性とアイレリーフを追求したアイピースは、カメラのように レンズ枚数が多くなっており、いくら優れたコーティングを施しても、 「ヌケ」の良さの点では、このアイピースには敵わない。 アイレンズ(覗く側のレンズ)が小さいことで、ビギナーには使い辛いが、 我々世代は、もともと小さいアイレンズに慣れているので、さほど苦になら ないものだ。 事実、特にレトロの屈折鏡筒に関して言えば、HM(ミッテンゼーハイゲン) やこのOrなどで覗くと、相性の良さがハッキリと確認できる。 手放さなくて良かった! Pentax_or12 posted by (C)kirk1701 Pentax_or9 posted by (C)kirk1701
2013/05/04
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今月号の「Sky and Telescope」誌で、アインシュタインが愛用して いた天体望遠鏡をレストアする記事が載っていた。 電子版も併行購読しているので、自宅に届くより先に目を通すことが 出来てありがたい。 拙い英語力で斜め読みしたが、口径20cmのニュートン式反射望遠鏡が イスラエルの博物館に保管されているとの事。 これをレストアしていく特集なのだが、いや~興味津々。 F8程度の当時のヨーロッパ製であれば、かなり良く観えるのではない だろうか。 残念なのは、博物館に展示されている望遠鏡、架台(ドイツ式赤道儀) の設置方法が間違っている点である。 ゆかりのものを展示したい博物館の気持はわかるが、使っている写真 なども残っているわけで、もう少し真剣に展示して欲しいものだ。 さて、アインシュタイン。高名な物理学者であることは勿論知ってい たが、自身も観測(観望)をしていたのは知らなかった。 机上での研究(思考)がほとんどなのかと思っていたのだが。 他にも「宇宙が収縮若しくは膨張している」と自身の導いた結論を 「神がお許しになるはずはない」と「宇宙は一定」に書き換えてしま ったアインシュタインに、宇宙が膨張しているのを証明したハッブルが アインシュタインに望遠鏡を覗かせている写真も、TV番組で紹介されて いた。 アインシュタインは潔く納得したようで、稀代の物理学者は、現実を 潔く認める素直な探究者であったようだ。 みるからに質実剛健のゴツゴツした彼の望遠鏡、なんだかその人柄を 現しているようにも見えた。
2013/04/30
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五藤光学の口径65mmのアクロマート対物レンズを持つ屈折望遠鏡。 対物レンズの焦点距離は1000mm。 F15.4という基本を抑えた数値に期待が持てる。 入手の経緯は先にUPした通りだが、レンズセルの「E.D.」の意味が 「EDレンズ」と勘違いされたのか、かなりの競りとなった。 同じ金額で、そこそこ見える最新式の倍の口径の中国製アクロマート が買える位であるが、40年の天文歴の「基準点」としての位置付けで 欲しかったので、 前オーナーの保管状態が良かったのだろう、レンズはもちろん、 ピント調整のためのラック&ピニオンも滑らかでガタがほとんどない。 入手して暫く天候が悪く、ファーストライトは、4月も後半、夜中に 起き出しての土星となった。 写真の通り、EM-200赤道儀にセットし、ドキドキしながら遠景で調整 済みのファインダーを使い、土星を導入。 ポッと視野に入ったピントの合っていない土星に何故か感動。 滑らかなラック&ピニオンで調整してくと、ピントの合う直前まで、 黄色と青の色にじみが残る。これがアクロマートの懐かしい色だ。 ピントが合った瞬間「じぇじぇっ!」と真夜中にも拘わらず、声を 上げてしまった。 口径65mmで、こんなに観えるのか!という程である。 もちろん、μ250やC9.25で覗くド迫力の土星に較べれば、暗く、地味 だが65mmの有効最大倍率の130倍を大きく超え、200倍をかけてみても 土星像自体は暗くなるものの、崩れずに細部を観察できる。 さそり座の左ハサミの先の二重星を導入してみる。 教科書のようなジフラクションリングに彩られた、青とオレンジの 可愛い二重星が美しい。 今ではこんなスタイルの望遠鏡、一部のマニアが使っているだけだと 思うが、本当に勿体ないことである。 コンディション(レンズ、コーティング、光軸)や架台さえしっかり していれば、まだまだ楽しめるレベルのものだ。 GOTO_65_01 posted by (C)kirk1701 GOTO_65_02 posted by (C)kirk1701
2013/04/29
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今回の連休は、たっぷり時間をかけて天体を観望したい。 対象は、昼はこのところコンスタントに黒点活動が観られる太陽、 夜は、4月末に衝となる土星が中心になるだろう。 たっぷりある時間を利用して、機材の整備、チェック、改良なども 行いたい。 花粉・PM2.5を避けるために常用していた閉鎖系鏡筒のセレストロン のC9.25に換えて、いよいよ我が家の主砲・μ250の整備は既に始めて いる。 旧い鏡筒故、心配している電動フォーカサーだが今年もキッチリ動く。 他に、この春入手した「昭和レトロ1号」「昭和レトロ2号」の 見え味をたっぷりと楽しみたい。 コロナドフィルターでのダイナミックな太陽面に慣れてしまった息子 にも昭和レトロを使って、昭和スタイルの太陽投影版観測を体験させて やりたい。 私自身、太陽投影版観測なんて、40年振りである。楽しみだ。 他にも、いくつかの鏡筒を並べて、アイピースをとっかえひっかえ しながら、見比べるのも楽しみである。 以前は、撮影が主の天文だったが、息子とやるようになってからと いうもの、童心に返って楽しめるようになった。
2013/04/27
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「捨てずに良かった」と思う本がある。 自分が若い時に読んだものを、子どもが読むようになった小説など もそうだが、専門書には特にそのようなものが多い。 天文機材にしてもGUNにしても、ここ半世紀でかなり変化している 工業製品でもあり、当時の背景、インプレなどの技術情報を知るには、 古書は欠かせない。 今回世話になったのは、吉田正太郎博士による天文関係の本である。 最近の本は、いわばアプリケーションの紹介・マニュアル化したもの ばかりで、私の目的にはそぐわない。 今回、旧い望遠鏡の性能限界を引き出したい欲求にかられ、そのために 光学の基本をおさらいする必要があり、結局、1600年代の話から延々と 進化の歴史をなぞることになった。 結果は上々で、改めて先人に感謝したい気持である。 趣味でやっている天文ゆえ、持っている知識は断片的・実用的なもの ばかりであり、応用範囲が狭い。 基礎からしっかり知識を積み上げれば、最新の機材のカスタマイズにも 有効であることを改めて実感。 もっとじっくり勉強する時間が欲しい、と思ったものだ。
2013/04/24
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オークションと言うのは、本当に有難い。つくづく思う時がある。 主に、GUNと天文関係で使っているのだが、1000近く取引している中で、 不愉快な思いをしたことは、ほとんど記憶にない。 それだけ、同世代が集っているカテゴリの取引が多いから、というのも 理由のひとつであろうが、やはり、人と人、ということだろう。 さて、今般、40年ほど昔の天体望遠鏡の鏡筒部分を落札した。 老舗のG光学製で、懐かしい外観のものである。 (画像は後日、テストショット共にUPしたい) 口径65mm,焦点距離1000mm F15.4 のアクロマートレンズの屈折式だ。 商品説明、タイトルが「E.D.65mm」となっていたので、EDアポクロマート と勘違いした入札者がいたのか、やや高値となったが。 「E.D.」とはG光学の表記方法で、有効径のことなのだが・・・。 が、アクロマートレンズとは云え、これだけ焦点距離が長ければ、かなり のシャープさが期待でき、自分が天体観測を始めた頃の「原点」を確認し、 それを愚息にも伝えたく、いわば、ひとつの「物差し」として入手した。 大型の木箱に入って届いた鏡筒は、40年という時を感じさせないコンディ ションで、あいにくの天気だったため、風景で光学系をチェックした。 ちなみに、愚息にも、風景を観る場合、遠くの山などの自然、あるいは 店舗などの看板、電柱などのインフラに限るようにし、個人宅などは 絶対に視野に入れないように指導している。 ツアイスサイズ(24.5mmスリーブ:最近のものは31.7mm)の接眼部に、 秘蔵のペンタックスのアイピースを挿し、江の島の灯台などに向ける。 光学系は、期待以上に上等であり、光軸も狂っていない。 理論上の有効倍率である130倍を大きく上回る、300倍程度にしても、当然 暗くはなるものの、像自体が破綻しない。 これは期待できる! 何より、白く明るいものを観た時の、僅かな青にじみに、なんとも味が あり、早くこれで月などを眺めてみたいものである。
2013/04/20
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購読している Sky&Telescope誌の販売サイトで、何冊かの天文書を 注文した。 同じものが、Amazoneの日本サイトでも購入できるが、直接米国から 買った方が、送料を差し引いても遥かに安いので直接購入することに。 1冊在庫切れがあったり、サイトのショッピングカートの内容が、 購入処理後も消えなかったり、注文番号が変わったりと、ちょっと 驚くようなトラブルもあったが、その度に丁寧な確認メールが届き、 担当のLisa氏のおかげで、なんとか取引が完了。 それにしても、未だに英文メールが来る度に、心臓がドキドキして しまう自身の英語力のなさが、情けない限りである。 届いた書籍の内容は、非常に満足できるものだが、つくづく思うのは、 同じような書籍が日本では、倍ほどの価格で販売されているという事実 である。 その上、本当に使い勝手の良い星図など、実践者が書いている質の良さ が実感できるし、装丁も本当によく工夫されている。 日本の場合、アマチュア出身の著名な写真家が書く本も、どう考えても 「名前貸し」だろうと思われるような酷い内容のものが目に付く。 装丁も、どう考えても実際の観測の場で使えるようなものではない。 天文雑誌の質の低下も含めて、暗澹たる気持ちになる。 Sky_tele_pack_2013-0417-01 posted by (C)kirk1701 Sky_tele_pack_2013-0417-02 posted by (C)kirk1701
2013/04/17
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愚息と、観望に適した近所のポイントを探している。 以前から使用している勤務先の別敷地の駐車場もあるが、車で大袈裟 に出掛けるのでは、お気楽観望とは言えない。 やはり、思いついて直ぐ行ける近所にポイントが欲しい。 近所に、ちょっとした小山の上に社がある。 先ずはそこに、愚息の望遠鏡を運び、木立の隙間から、月と木星を 観望してみた。 非常に良い。電燈もないので真っ暗になるので、観望には最適である。 然しながら、足場が悪く、設置の時はまだ薄明時なので足元を見る 事が出来るが、撤収時は、懐中電灯を用いても、木の根などに足を ひっかけそうだ。 次に行ってみたのが、自宅から100m程の所にある公園。 小さな藤棚と、木製の机、椅子などもあり、環境的には最適だが、 問題は、園内に二つある水銀灯。 日が暮れて、水銀灯が点灯して意外な発見。 水銀灯に、スリットが取り付けてあり、園内のみを照らすようになって いる。これは有難い。 恐らく近所からクレームでもあったのだろうが、それなりに評価できる 処置である。 風も近所の住宅のおかげである程度防げる。 もちろん、撮影など本格的な観測は出来ないが、愚息と楽しみで観望 するには充分満足できるポイントである。
2013/04/14
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愚息が「マイ望遠鏡」で観測をするようになって、2ヶ月が経過。 わかったことがひとつ。 愚息は、非常に不器用なのである。 望遠鏡のパーツはネジだらけで、しかも、メーカー、用途により、 径は同じでもピッチが違うものがいくらでもあり、我々のように 永くやっている者でも、暗闇では戸惑うこともある。 それでも、位置さえ決めてしまえば、円滑にパーツ交換が出来る。 愚息の場合、芯を出すのが苦手なようで、細かいピッチのものは、 かなり苦戦している。 これではいけないと思い、レンズの入っていない延長筒や、カメラ アタッチメントなどを幾つか与え、暇な時には着脱訓練をさせている。 まだ一週間程だが、それなりに効果があったようで、見違えるように 手際が良くなってきた。 「不器用」と決め付ける前に、どんどん経験させる場を作らなければ いけない、と、改めて思い知らされた次第。
2013/04/12
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星図なんて購入するのは、久しぶりである。 PCにインストールしてある「ステラナビゲータ」で、観望予定を決め、 自宅観望の時は、赤道儀にPCを繋いで、自動導入出来る時代だ。 星図はほとんど不要となっていたのだが・・・。 息子と観望するようになって、天体観測の基本から、ということで 自宅にある国産の星図を引っ張り出したが、何とも味気ない。 逆に、ビギナー用の「判り易さ」を前面に出したガイドもあるが、 総じて解説と星図が混在しており、逆に判りづらい。 観望しながら、ちょっと確認したい時などに便利で、尚且つ、眺めて いて楽しいものを探していたところ、購読している、Sky&Telescope誌 にこれが紹介されていた。 国内でも購入できるが、まとめて注文すれば、直接米国から買った方 が、遥かに安く手に入る。 費用対満足度では、国産のこの手の書籍の倍の満足度がある。 PCにインストールしてある さすが、世界最古の老舗天文雑誌スタッフによる編集である。 観望での実用性は勿論、眺めていて本当に愉しい。 自分の記憶と、星の配置を照合しながら、「あれ?こんなところに こんな星があったっけ?」などと、この歳になってもワクワクする。 PocketSkyAtlas_01 posted by (C)kirk1701 PocketSkyAtlas_02 posted by (C)kirk1701
2013/04/01
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双眼鏡での観望が充実してくると、天体によってそれぞれ観望する 時の適正倍率・視野が異なるため、何本か揃えたくなる。 22 X 100mm,8 X 56mm, 2.3 X 40mm と既にあるので、60~70mmで 20倍程度のものを探していた。 また「ユーハンター」に乗るために重量制限もある。 「上見りゃ切りなし」なので、予算の上限を決めて購入したのが この双眼鏡。 20 X 60mm 2.2°である。 ファーストライトは大好きなM45(プレアデス星団)と決めていた。 ユーハンターに固定すると、さすがに重い。この双眼鏡辺りが限界 のようである。あちこちをレンチで締めて、調整する。 よく晴れた宵の空。既に西に傾いているM45に向ける。 身体を固定しても少しはブレる、M45が、架台に載せているので、 望遠鏡で観るように、ピタッと静止する。 あまりの美しさに溜息がもれる。22 X 100 では視野いっぱいに なってしまうM45が、程良く視野内に広がり、文句なしである。 明け方、さそり座の散策も楽しい。いい1本である。 PENTAX_20X60 PCF WP II -01 posted by (C)kirk1701 PENTAX_20X60 PCF WP II -02 posted by (C)kirk1701
2013/03/24
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先にUPした下弦の月の頃、3月5日未明の月面である。 大気の状態はやや荒れており、動画もユラユラと、まさに望遠鏡から 覗いた月面のままの雰囲気をご紹介する次第。 クラビウスは「名所」でもあり、天文雑誌などでも応募の多い対象で あるが、下弦の月の場合、光線が逆にあたるので、また違った様相を 見せてくれる。 INTES社製φ150mmマクストフニュートン鏡筒。 高橋LE30mmで拡大し、LumixLX7で動画録画。
2013/03/23
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先日UPした「ユーハンター」なる架台のおかげで、中・小型双眼鏡の 稼働率がUPしてきた。 こうなると、以前は全く興味がなかった双眼鏡を主役にした専門書に 俄然興味が沸いて来る。 今回、何冊か購入したうちの1冊。 丸善出版は、申し訳ないが、私の天文歴のなかでは初めてではなか ろうか? 星雲・星団が中心に観望対象が紹介されているが、ちょっと郊外に 出ないと、なかなかこの通りに観るのは厳しいだろう。 それぞれの対象に導入用星図もあり、また、裏表紙の星図は、旅先 などで星空を散策するには良いと思う。 こういうコンパクトな本なら、著者が言うように、旅の荷物の中に チョコンと入れて行けるだろう。 ※もちろん、アフィリでも宣伝でもございません。 Sougankyou_Shirao posted by (C)kirk1701
2013/03/18
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