まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2007.04.10
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NHK-FMが、夜中の時間帯に、

新しく「ミュージックリラクゼーション」ってのを放送してる。
いわゆるイージーリスニングの番組。

番組スタイルとしては、
かつての「クロスオーバーイレブン」あたりを意識して、
全体がゆったりと“音楽的”に構成されてる感じ。

個人的にイージーリスニングってのは、安易だから嫌いなんだけど、
番組のコンセプトとしては、悪くないと思います。




今回の「ミュージックリラクゼーション」にしても、
コンセプトじたいは悪くないと思うんだけど、
内容的に、今ひとつクオリティの高いものになってこないのも事実。



前の「名盤コレクション」は、
週ごとにゲストを招いて、その人の選曲したものを聴くという試み。
通常なら聴けないようなジャンルの曲も耳にできる好企画だったけど、
せっかくのゲストとの会話はいつも中途半端で、
紹介された音楽にかんする理解もまったく深まらなかった。

今回の「ミュージックリラクゼーション」は、
イージーリスニングの番組というのは現在少ないので、

かつては喜多郎やエンニオモリコーネ、
最近なら加古隆を“発見”したNHKの卓越した選曲センスに期待したいとも思う。

たしかに、この番組を聴いてると、
だんだん意識が遠のいてくるような、
いかにもリラクゼーション効果のありそうな選曲ではある。

そのへんのCDに売ってそうなパターン化した選曲とも思える。

曲の合間で朗読される、
「木星」や「火星」がどうとか言うお決まりのナレーションも、
さほど練られた感じのしない安っぽい文面だし、
ラストに短歌をひとつよむって発想も、なにやら安易な気がする。

毎晩、凝ったスクリプトを展開していた
かつての「クロスオーバーイレブン」の質から見ると、
そうとう見劣りがするのは否めない気がします。
はっきり言えば、スタッフが二流なんじゃなかろうかと思える。



ついでに、
NHK-FMの、夜の番組編成全体についても一言。

夜11時台のラインナップにかんしては、
番組の質はともかくとして、少なくとも、バランスはとれてる。
いろいろなジャンルの音楽が聴ける。
いわゆる「渋谷陽一」的な枠は、週にひとつと限定されてるし。

問題は、9時台の「ミュージックスクエア」です。
この時間帯に中高生向けの番組をやるのはもちろん構いません。
だけど、はたして週に7~8時間も使って、
毎日毎日J-POPの新作を紹介する必要があるんでしょうか?
それらが自国の商品文化だとはいえ、
NHKがそこまでして宣伝媒体に徹する必要があるんでしょうか?
まるで、『ロッキングオンジャパン』の内容を毎晩音で聴かされてるかのようです。

今の「ミュージックスクエア」を聴いてる中高生のなかから、
かつて「サウンドストリート」を聴いて刺激された人たちのように、
高い文化センスをもった人たちが育ってくる気はしません。
たんにレコード会社のコマーシャリズム漬けになってるとしか思えない。

もっといろんな音楽を聴く機会を与えようよ。

NHKは、かつて「ロッキングオン」にさんざん貢献したけど、
いまのうち日本の音楽文化の「ミュージックマガジン」的な部分に目を向けておかないと、
いずれ手遅れになってしまうと思う。

それは、今後のNHK-FMそのものの存在意義にもかかわってくる。





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最終更新日  2020.07.26 02:00:59


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