まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.08.29
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朝ドラ「らんまん」第107話。
万太郎の植物学はもう古い!!
…ってことですね。

今週の内容はけっこうシビアです。
それは学問の世界の厳しさでもある。

わずか数年で、
最先端だったはずのものが時代遅れになる。



いまにして思うと、
田邊教授が東大を非職になったのも、

彼の時代遅れの学問が不要になり、
ドイツで最新潮流を学んだ徳永教授に取って代わったから。

という必然の結果だったのかもしれません。

かつて田邊は徳永のことを、
「旧幕時代の化石」なんて罵っていたけれど、
その立場が逆転してしまった…ってこと。

万太郎とともにヤマトグサの研究をした大窪も、
田邊と同じく時代遅れの研究者と見なされてしまった。



その点、
早くから顕微鏡を使って、
ミクロの世界に取り組んでいた波多野や野宮は先見的でした。

実際、
イチョウの精子を発見するのは、
野宮のモデルになった平瀬作五郎だし、
テング巣病の病原菌を研究するのは、
細田のモデルになった白井光太郎です。


かたや万太郎は、

あたらしい雑誌なども読んでたはずだけど、
時代の変化を十分に察知できていなかった。

そもそも、万太郎の植物学は、
仙石屋の桜を枯らせたテング巣病菌にも、
峰屋の酒を腐らせた火落ち菌にも、

藤丸とはちがって微生物への関心も足りなかった。

そのころから、
万太郎の学問的な限界は予告されていたといえる。



万太郎が、
このまま植物分類学を続ける意味はあるのでしょうか?

八犬伝を完成させた馬琴のように、
生涯をかけて植物大図鑑を完成させることが、
はたして彼のサクセスストーリーになりうるのかどうか?
それ自体が怪しくなってきた気もします。

ある意味で、この脚本は、
(先妻や後妻を酷使した自己中な人間性もさることながら)
牧野富太郎の業績に対する辛辣な批判かもしれません。



学問の潮流だけではなく、
世界情勢もどんどん変化していますね。

日清戦争や日露戦争によって、
浮かれたバブル景気のような状況になっていく。

そして、牧野富太郎は、
日清戦争で獲得した台湾にも行ってるし、
満州事変で獲得した満州にも行ってます。
つまり彼の植物学は、
日本の帝国主義に連動しているところがある。

先週の放送では、
琉球や奄美の植物にも興味を示してましたが、
それだって「琉球処分」の結果として、
明治政府が獲得した領土だったのに変わりない。


こうしたところにも、
牧野植物学の「負の側面」があるのかもしれません。



そういえば…

鹿鳴館の舞踏会のときに、
高藤は次のように言いましたね。
今度はわが国こそが他国へ出ていくのです!
西欧諸国がそうしてきたように!

しかし、クララはこう言い返しました。
そんなことのためにダンスを教えたわけじゃありません!

寿恵子もこう言いました。
父が西洋になじもうとしたのは、
よその国に出ていくためではありません。分かり合うためです!

さらに、佑一郎はこう言いました。
人が人を差別するらあて…嫌じゃのう!

こうした伏線が、どんなふうに効いてくるのでしょう…?

万太郎の植物学は何のために存在するのか?
そのことが問われる内容になると思います。



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最終更新日  2023.09.04 01:15:21


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