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「まさに西村の乱」天皇陛下「拝察」発言が官邸に根回しされず、発表された理由東京五輪・パラリンピック開催による新型コロナウイルス感染拡大を天皇陛下が懸念されていると、宮内庁の西村泰彦長官が「拝察」していると発言したことに対し、菅義偉首相以下政府首脳は、「長官の見解」と突っぱねた。「官邸への根回しなしにやったという意味では、まさに西村の乱だ」首相や官房長官、五輪担当相らが火消しに走った様を、政府関係者はこう形容した。東京五輪開催の是非について、コロナ禍で国論が二分するなかで政府は強引にかじをとってきた。そうした最中に宮内庁長官が投げた「拝察」発言は、官邸に激震を走らせた。「爆弾」を投げた西村泰彦氏は、もともとは警察庁出身で、警視総監を務めた人物だ。上皇さまが退位の意向をにじませた直後の2016年9月に、宮内庁次長に就任した。官邸を怒らせた風岡長官は更迭されたとのうわさが飛び交い、代わって「官邸から送り込まれた」と言われた長官が西村氏だった。その西村氏なので、水面下では官邸との調整がなされていたのではという見方もあった。しかし、前出の政府関係者は首をふる。「そうしたことは全くありません。官邸の空気としては、むしろ、『西村(長官)は何を勝手に言ってるんだ』と驚き、戸惑っていた」官邸が打った手は、「『黙殺』です」(同)だ。菅首相をはじめ、加藤勝信官房長官、丸川珠代五輪相らは、呪文のように「長官の発言に過ぎない」と唱えた。宮内庁側にも思惑はある。コロナ禍で五輪を開催すれば犠牲者は必ず出る。それに加え、この東京五輪では業界の利権もあぶり出された。皇室を長く見てきた人物は、こう話す。「このままでは、1936年ベルリン五輪に匹敵する評判の悪い五輪になりかねない。天皇は東京五輪の名誉総裁として開催を宣言する立場であるし、皇族は各種競技場を観戦する。皇室としても、メッセージを出すことで五輪に対して一定の距離を引いたとを示す必要があった。官邸と皇室とどちらに忠誠を示すかという岐路に立った西村長官は、皇室を支える道を選んだということ」(要旨)---かねがね何度も書いているように、私は東京オリンピックの今夏の開催には反対です。ただし、同時に天皇の政治利用にも反対であり、天皇がこう言ったから、こう思っているから、オリンピックは中止する、というような決め方はするべきではないと思っています。天皇が何を言おうが、あるいは言うまいが、やるべきではないものはやるべきでない、ということに尽きます。その限りにおいて、天皇の「お気持ち」「拝察」をあまり大々的にとらえるべきではないと思います。ただ、それでも天皇が今のこの状況でのオリンピック開催に懸念を持っているというのは、そうでないよりはずっと好感が持てるのは確かです。もちろん、そこには引用記事にもある通り、そういう態度を見せることでオリンピックに反感を持つ国民感情が、開会式に出席する天皇に対する反感にならないようにする、という計算もあるでしょう。言い換えれば、そのくらい一般国民のオリンピックに対するイメージが悪化していると、天皇及びその周辺が認識している、ということです。その認識や計算は、何が何でもオリンピックを推進するという計算に比べれば、はるかに妥当で良識的なものと感じます。それはそれとして、この件をめぐる政府首脳とその太鼓持ち連中の狼狽ぶりには笑えます。西村長官が宮内庁に送り込まれた経緯については、周知の話です。要するに、当時の安倍政権の意に反した(または、安倍の支持層であるネトウヨ層の意に反した)天皇の退位意向をめぐる遺恨で、宮内庁長官の首を挿げ替えたわけです。その実務を担ったのは、当然当時官房長官だった菅現総理だったはずです。それまでもそれ以降も散々繰り返してきた手法、人事権を振り回して、政権の意に染まぬ意見の持ち主を政府の中枢から追い払っていく、というやり方で、安倍政権の番犬を宮内庁に送り込んだのです。ところが、そうやって強引に押し込んだ番犬に、手をかまれちゃったわけです。「ザマーミロ」としか思いません。「長官の発言に過ぎない」「長官の見解」だそうですが、天皇の意向とまったく無関係に長官が勝手に自分の意見を発言した、なんて誰も信じない、言っている本人すら腹の中では信じちゃいないででしょう。それでも政府はオリンピックはやるという立場を崩していない以上、どれほど白々しくても、そういうでまかせを言うしか選択肢がないのでしょう。バカバカしい話です。それでもなお、政府はオリンピックを中止も延期もする気がないらしいですが、もはや誰も喜ばない大会になるでしょうね。私は、麻生太郎という政治家は大嫌いで、彼の発言も全て嫌いですが、一つだけ彼は正しいことを言いました。「呪われたオリンピック」これだけは、まったくそのとおりでしょう。
2021.06.30
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立花隆さんが死去 評論家、「田中角栄研究」「田中角栄研究」で脚光を浴び、脳や宇宙など多彩なジャンルを追究したジャーナリストで評論家の立花隆さんが4月30日に死去した。80歳だった。東京大仏文科卒。文芸春秋社を退社しフリーになった後の1974年、「田中角栄研究 その金脈と人脈」を発表、故田中角栄首相の金権政治の実態を明らかにし、首相退陣、ロッキード事件摘発のきっかけとなった。数多くの資料を駆使した手法で「ニュージャーナリズムの旗手」と呼ばれた。政治をテーマとした執筆活動に加え、科学技術分野の取材、評論も積極的に行い、「脳死」「臨死体験」「脳を究める」などの脳に関する著作や、宇宙など幅広い分野で言論活動を展開した。東大客員教授なども務め、後進を育てる教育活動にも熱心に取り組んだ。2007年に膀胱がんの手術を受けたことを公表、治療を続けながらがんについても多くの著書を発表していた。主な著書に「日本共産党の研究」「宇宙からの帰還」「精神と物質」など。菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞多数。---だいぶ取り上げるのが遅くなってしまいましたが、立花隆、亡くなってしまいましたね。「日本共産党の研究」という、共産党に対してかなり攻撃的な著作もあることから、ある時期は左派から批判を浴びたこともあります。でも、田中角栄追及を当初の文春から、当時はその対極の朝日ジャーナルに移してでも続行したところは、筋を通したなと思います。個人的には、もっとも面白いと思った著作はこちらです。サル学の現在 上サル学の現在 下インタビューで構成された作品ですが、どちらかというと、というか完全に人文社会系の分野のテーマでものを書く人だと思っていたので、こういう分野で本を書くとは思っていませんでした。後から考えると、脳研究に関する著作もずいぶん書いているので、その方向性の最初の一歩だったのかもしれません。とにかく、取り上げるテーマが幅広い、それも浅く広くではなく、深く広く、という人であったように思います。でも、私にとって立花隆で一番印象に残っているのは、これです。「耳をすませば」の月島雫のお父さん役の声。棒読みっぽいんだけど、でもいい味出しているなあ、と。立花隆と言えども、「役者」(この場合は声優ですが)をやったのは、この時だけではないかと思います。YouTubeを色々検索したのですが、立花隆のセリフが聞こえるのは、この予告編しかないようです。そういえば、近藤喜文監督は、「耳をすませば」の数年後に亡くなられたんですよね。監督作品としては、「耳をすませば」が唯一のものとなってしまいました。(最後に参加した作品はその2年後の「もののけ姫」の作画監督)
2021.06.28
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奥多摩の三頭山に登ってました。去年も登っています。天気が直前までどうなるか分からなかったので、山に行けるか行けないか、微妙な中でパッと決めた山登りなので、どうしても東京から近くて(というか、東京都内ですけど)簡単に行ける山になってしまいます。武蔵五日市駅にて。都民の森行のバスを待つ長蛇の列。私は2台目のバスでしたが、バスは少なくとも3台出ました。どうぞ笛を吹いてください、というバス停がありました。ただし、読みは「ふえふき」ではありません。「うずしき」と読むのです。地名は難しい。都民の森到着。伊豆七島を除き、東京都の本土の中で唯一の「村」が檜原村です。都民の森のバス停は標高約1000m、三頭山の山頂は1531m、実は、都民の森のバス停から三頭山山頂までは標高差で550mくらいしかありません。もう1400m手前まで来ました。ブナ林。巨木から若い木まで様々です。この辺りから山頂にかけては、ブナの割合がかなり高かったです。三頭山の山頂は東峰・中央峰・西峰の3つに分かれており、この中央峰が最高峰なのですが、何故かいつ行っても中央峰は人影がなくひっそり。ここも、ブナの森です。いったん下って西峰へ右手に進むと奥多摩湖へ。下ったことはありませんが、奥多摩湖から登ったことは何回かあります。奥多摩湖は標高500m以下なので、都民の森から登るよりたいぶきついです。三頭山西峰到着。西峰の標高1524mなので、中央峰1531mより低いのですが、標識も立派、人も大勢います。ただ、実はベンチは中央峰の方がしっかりしていますが。三頭山はは東京と山梨の県境なので、山梨県の標識もあるのです。山梨百名山なのだそうです。東京の山としては、高い方から堂々の第6位(雲取山・七ツ石山・鷹ノ巣山・酉谷山・天祖山・三頭山、ただし数え方によってはもっと細かくできます)ですが、山梨の山としては、いったい何番目でしょうか。富士山も北岳も山梨(県境)ですからねえ。残念ながら曇ってしまい、雲取山方面は見えませんでした。ツツジがまだ咲いています。何ツツジでしょうか。都会で植栽されているヒラトツツジではありません。レンゲツツジっぽいですが。レンゲツツジ、ですかね。ボケボケ写真ですが、コガラです。1400mの避難小屋まで下ってきました。ブナ林の中にミズナラとシラカバ(シラカバはこの写真には写っていません)が混ざっています。これも東京です。例によって、笛を吹きました。今日はたいした山ではなく荷物も軽いので使いたい笛はフルセットで全部持ってきました。さすがにフルートは持ってきませんでしたが。これも東京なのです。三宅島も東京、三頭山も東京。雲取山の亜高山帯のシラビソ、トウヒ林から小笠原の亜熱帯林まで、東京の自然も捨てたものではありません。下の方はきれいに整備された遊歩道です。帰りは武蔵五日市から「ホリデー快速あきがわ」に乗ったのですが、なんとまさかの満員立ち席。それほどハードな山登りではなかった(というか、かなり軽い山登り)とはいえ、さすがに立ちっぱなしは非常にきつく、拝島で西武新宿線に乗り換えてしまいました。
2021.06.26
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「あと1世紀は無理」 夫婦別姓、25年前に自民党の壁婚姻時に夫婦の姓(名字)を同じにするよう求める民法などの規定を、最高裁大法廷が再び「合憲」と判断した。別々の姓での婚姻を否定した結果となったが、夫婦が別姓を選ぶことができる制度の法改正案は、すでに1996年にまとまっている。にもかかわらず、国会への提出さえできていないのは自民党内の反対意見に阻まれたからだ。改正案は、法相の諮問機関・法制審議会の同年の答申をもとにまとめられた。結婚時に夫婦が同姓にするか別姓にするかを選べる「選択的夫婦別姓制度」を導入し、別姓を選んだ場合は子の姓をどちらかに統一するとの内容だ。既婚の夫婦については、法施行後1年以内であれば合意に基づき別姓に戻すことを認め、その場合の子の姓は同姓時のものとするとしていた。ただ、改正案の国会提出は、自民党内の反対意見を受けて断念された。当時、法務省の参事官として法制審の幹事を務めた小池信行弁護士は「予想もしない壁の厚さだった」と振り返る。法制審内部では、制度の導入に積極的な意見が「圧倒的だった」。小池さんは楽観していたが、与党議員らへの説明を始めると風向きが一変したという。「自民党の法務部会や神道政治連盟の勉強会、色々と呼び出された。ほとんどが反対意見だった」小池さんによると、導入に慎重な議員らは「夫婦別姓で家族の絆が弱まる」「通称として旧姓を認めれば足りるではないか」といった意見が多かった。「夫婦同姓が日本古来の伝統だ、という雰囲気が強かった。『日本社会の背骨、この国の形だ。憲法は変えられても、夫婦同姓は変えられない』という声さえあった」結局、答申から25年が経った今も、改正に向けた議論は進まないままだ。国会提出を断念した当時、「すぐに捲土重来を期すのか?」と記者に問われた小池さんは「あと1世紀は無理なんじゃないか」とこぼしたという。---さすがの自民党といえども、全員が選択的夫婦別姓制反対派ではありません。「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」という自民党内の議員連盟もあるくらいです。ただし、近年「わが世の春」を謳歌する「保守系」(ネトウヨ系)議員が押しなべて「絶対反対」なので、まったく実現の気配がない、というところです。それにしても、夫婦同姓が日本古来の伝統だ」「日本社会の背骨、この国の形だ。憲法は変えられても、夫婦同姓は変えられない」という事実認識には、唖然とします。言うまでもなく夫婦同姓は明治以降に導入された制度であり、それまでの日本には、そもそも一般庶民には姓が公式にはなかったし、姓のある階級では夫婦別姓でした。法制度的には、引用記事にあるように、いつでも法改正スタンバイの状態のまま25年が経過し、未だ塩漬けのままです。何度も書いていることですが、「選択的夫婦別姓」ですから、引き続き同姓を希望するなら、そうできます。それなのに、別姓の選択肢を用意することすら拒否する人たちというのは、いったい何なのでしょうか。結局、自分たちの価値観にあわない、というだけの理由で、他人の選択肢すら奪おうとする人たちのでかい声に圧されて、なにも進まないのが現状です。以前より何度も書いていますが、我が家的には、相棒は夫婦別姓にする(つまり旧姓に復する)意志はありません。もちろん、相棒が望めば私はまったくOKなのですが、相棒が旧姓を名乗ることを希望しないので。でも、私の周囲には、夫婦別姓の実現を心待ちにしている夫婦は大勢います。その大半は、主義主張などの理由によるのではなく、職業上の都合です。今の時代、結婚したから専業主婦になりたい、なります、という女性はそう多くはありません。結婚後も引き続き働く女性が大半です。その人達にとって、姓を変えることに利益はなく、不利益ばかりです。結婚の阻害要因、ひいては少子化の要因の、最大のものではないでしょうが、その一つにはなっていることは確実だと私は思います。それ以外のやり方としては、例えばフランスのように結婚と正式に籍を入れない同棲の間の法的、社会的格差を皆無にする(産まれてくる子どもも含めて)、という手段もあり得ます。世の中の夫婦の4割5割が正式に籍を入れていないとなれば、選択的夫婦別姓制がなくても夫婦別姓を選びたければ籍を入れなければいい、となるでしょう。しかし、保守派と称するネトウヨ連中は、そういう社会のあり方にも絶対反対だし、社会的に見ても、籍を入れない同棲、婚外子に対する差別は夫婦別姓よりも垣根が高いことは確実です。もちろん、夫婦同姓の強制は、少子化の多くの要因の一つでしかありませんから、それが解決すれば少子化が大幅改善する、というものではありません。しかし、ある問題を一気に解決する魔法のような策などこの世にはありませんから、そういう小さな策の積み重ねでしか物事は解決しないでしょう。結局、ネトウヨ層と彼らに媚びる自民党保守派は、彼らが理想と考える「古き良き美しき日本」(その実は、古くも良くも美しくもないのですが)の姿を守って、日本沈没、ということになるのでしょう。引用記事の「あと一世紀は無理」という言葉、非常に残念だけど、そうなのかもしれない、と私も思ってしまいます。
2021.06.24
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東京五輪組織委 競技会場での酒の販売認める方向で検討東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会が各競技会場で観客への酒の販売を認める方向で検討していることが分かりました。東京大会の競技会場での酒の販売・提供について組織委員会の橋本会長はきのう、「大声の抑止や現在の社会の一般的ルールに鑑み、検討中」として方針を明らかにしていませんでした。しかし、関係者によりますと、組織委員会は、酒を提供する時間帯に制限を設けるなど一定の条件をつけたうえで、観客に酒の販売・提供を認める方向で検討を進めているということです。ただ、政府内からは反対論が出ていることから、組織委員会と政府間での調整が進められるものとみられます。まん延防止措置期間中の東京都では現在、2人以下で90分以内、午前11時~午後7時までであれば酒の提供は可能となっています。---選手村では酒が飲める、という話から、更にとうとう会場でも酒が飲めるという話にまでなっています。別にいいんじゃない、もう。酒でも何でも好きに出せば。と、私ですらもそういう「あきらめの境地」に入っているくらいなので、ここにきて世論調査でオリンピック開催への賛否に賛成の回答が増えているというのも分かる気がします。みーんな、現実に流されて、始まっちゃえばオリンピックに熱狂して、コロナのことなんか忘れてしまう、のかもしれません。が、忘れちゃいけないのは、オリンピック会場の外では、今も「まん延防止措置」で飲食店での酒の提供に厳しい規制がある、ということです。プロ野球でも、球場でアルコール類の販売はされていません。それなのに、オリンピックの野球では球場でアルコールを売る、ということでしょうか。世の飲食店経営者も、酒好きも、こんなふざけた不公平はとても容認しないでしょう。私も容認しません。いや、もう大声で怪しからんと叫ぶ気力もありませんから、オリンピック会場で酒を出したきゃ出せばいいじゃないですか、と思います。ただ、それならこちらも、何を恥じることもなく堂々とまん延防止を無視して外で飲むだけです。あれもこれもみんな、オリンピックだけが特別扱いというなら、政府の規制に律儀に従う人間だけがバカを見ることになります。結局、オリンピックの強行が大きな不公正をもたらしており、それが巨大なモラルハザードを生んでいるのです。もはや、感染が再拡大して再び緊急事態宣言ということになったとしても、もはや誰も従わず、効力はまったくなくなるでしょう。そうなったとしてもでもオリンピックをやりたいと政府が言うんだから、もう「なるようになれ」としか言いようがありません。
2021.06.22
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空襲1945:朝日新聞デジタル【東京】陸軍記念日を祝し演奏行進する軍楽隊。前夜の空襲被災者もやけどして包帯を巻いた手を上げてバンザイを叫ぶ=1945年3月、東京・有楽町の朝日新聞東京本社(当時)前---1945年3月10日の東京大空襲(厳密には9日の深夜から10日未明)は有名ですが、実は3月10日は陸軍記念日でした。一説には、米軍は日本陸軍の威信失墜を狙って、あえて陸軍記念日の前夜を選んで空襲を行ったのではないか、とも言われます。そして、東京の下町は灰燼に帰し、10万人と言われる犠牲者を出したのですが、それにもかかわらず、何と陸軍記念日の式典は3月10日に、この時の空襲では焼失を免れた日比谷、有楽町で予定どおりに強行されたのです。いかに軍国主義の時代とはいえ、さすがに命からがら焼け出されて疲れ切った被災者の多くは、軍楽隊の演奏にも無関心だった、というような体験談を何かで読んだ記憶があります。それから76年後の今も、軍国主義の時代とたいして変わらないかもね。国の威信と体面のためにオリンピックを開くことが、国民の幸福と幸せより大切らしいから・・・・。オリンピックの開会式が、1945年3月10日の陸軍記念日の行進とダブって感じられて仕方がない今日この頃です。
2021.06.20
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6月の鳥写真第1弾です6月5日、急に思い立って、神奈川県の大磯までアオバトの写真を撮りに行ってきました。行けば、必ず写真が撮れるという場所でしたが・・・・・・・さっそくアオバトがやってきた、と思ったら・・・・・・・。波が高くて、岩場に波が被る度に飛び散ってしまいます。何度も飛来するのですが、なかなか降り立ちません。なんでこの場所にアオバトが集まるのかははっきりとは分からないようですが、塩分を取るため、と言われます。結構な数の群です。名前のとおり緑色できれいなハトですが、翼のあたりだけはドバトにもよく似た色合いです。降り立つかなーーー。降り立ちました。海水を飲んでいます。鳥類の大半の種類は、水を「吸う」という行為ができません。くちばしに水を入れると、上を向いて喉に流し込む、という水の飲み方しかできません(鳥が、水にくちばしを突っ込んでは上を向き、突っ込んでは上を向き、という姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか)。しかし、いくつかの種類の鳥は、水を吸う(いちいち上を向かなくても水が飲める)能力があります。ハトもその一種で、頭を下に向けたままでも水をゴクゴクと飲むことができます。でも・・・・・・・塩水ですけどねえ。やはりきれいな鳥です。アオバト6月9日、久しぶりに手賀沼周辺に行ってみました。が、珍しい鳥は特におらず。6月は基本的にもっとも珍しい鳥の少ない時期ですが、代わりに鳥たちの子育ての時期でもあります。巣立ったばかりのシジュウカラの幼鳥が群れていました。シジュウカラ幼鳥シジュウカラ幼鳥ホオジロ(オス)そこのけそこのけコブハクチョウが通る。でかい、ずうずうしい、逃げない、最強の鳥です。海上自衛隊のP3C哨戒機。下総基地あたりから飛んでいるのかな?6月13日葛西臨海公園。この日も、もっぱら笛練習メインになってしまい、珍しい鳥はおらずイソシギ。日本には迷鳥を含めれば50種以上のシギが渡来しますが、繁殖するシギは少なく、わずか5種、その中でも繁殖地が北海道など寒冷地や、島しょ部だけに限られる種類が多く、日本の広い範囲で一般的に繁殖するシギは、このイソシギが唯一です。コチドリチドリ類は日本で記録される10種余りのうち、4種が日本で繁殖しています。にっぽん丸。今の時期でもクルーズやっているのでしょうか。
2021.06.19
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コロナワクチン、年少者接種に抗議殺到 戸惑う自治体、背景にSNS 過激化も年少者への新型コロナウイルスワクチン接種が始まった自治体に、抗議の電話が殺到している。ワクチンのリスクを過度に警戒する人たちがSNSで呼び掛け、集団で電話しているとみられ、中には脅迫めいた内容も。対応に追われ業務が滞る役場も多く、担当者は「接種は強制ではないのに」と頭を抱える。厚生労働省は今月から、米ファイザー製ワクチンの接種対象を16歳以上から12歳以上に拡大した。これを受け、京都府内のある町では希望した12歳が接種を受けたところ、町外から抗議電話が殺到。「10代は死亡事例がないのに」「ワクチンの危険性を認識しているのか」といった内容のほか、「人殺し」「殺すぞ」とののしるものもあり、町は警察に相談した。高校生への優先接種方針を示した北海道や愛知県の自治体にも、同様の電話やメールが相次いだ。他にも小中学生に集団接種を行うと表明した岡山県の市など、抗議対象は全国に広がりつつある。(以下略)---いやはや、と思います。確かに、私自身当ブログで指摘していますが、新型コロナで10代の死亡は(日本ではまだ)一人もいません。重症化事例も若年層では低く、それに対してワクチンの副反応は若年層ほど大きい傾向があるので、若年層がワクチン接種を受けるメリットは少ない、と私も思います。自分が10代だったら受けないかな、と思います。一方で、ワクチン接種率が上がれば、周囲への感染を防ぐ効果はあります。本人にはメリットがないけれど家族、知人友人、社会的には接種のメリットはある。それをどう判断して、接種を受ける儲けないも、本人(子どもなら親も)が判断すればよいことです。年少者に接種を強制、だったらそれはとんでもないことですが、「希望者は接種できる」その選択肢が増えることに何の問題があるのか、私には理解できません。ちなみに我が家では、うちの子はまだ10代ですが(16歳未満ではないけれど)「受ける」と言っています。私は正直、前述のとおり若年層が受ける必要はないんじゃね?と思っているわけですが、「必要はない」であって「受けちゃいけない」じゃないですから、本人が接種を受けると言っているものを「受けるな」という理由はありません。私自身も接種は受けるつもりです(予約にあまり気力を消耗したくはないので、急いでは受けないかもしれませんが)。一方相棒は受けないと言っています。職場でも、当ブログの常連さんでも、受ける人と受けない人がいる、その判断は人それぞれです。正解なんかないのですから、それぞれに判断が分かれるのは当然のことです。子どもに接種を受けさせるなんてもってのほか、と思うなら、自分の子どもに受けさせなければ済む話。他人の選択肢を奪うなよ、と思います。その一方で、こんな記事もあります。【東京五輪】某競技団体幹部は〝ワクチン辞退5%〟に強い危機感「厳しい〝バブル〟も全員が打ってこそ」東京五輪選手団の一部が新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否し、波紋が広がっている。対象者は計約1600人。原則は「個人の判断」とされ、すでに95%が接種を受け入れているが、残りの5%は辞退している。この状況に強い危機感を募らせる某競技団体幹部は本紙に問題点を訴えた。JOCの籾井圭子常務理事は「最終的に接種するかしないかは本人の判断」と強調したが、公表直後から一部の該当者は拒否の姿勢を表明していた。依然として5%は「打たないつもり」と回答している。拒否を決めた人の主張は「打った後にどんな症状が出るか分からないので怖い」というもの。最近ではワクチン接種後の死亡例なども報道され、不安を募らせる参加者も存在する。この状況に強い危機感を募らせているのが五輪競技団体幹部A氏だ。本紙が直撃すると――。「そもそもワクチンは全ての人が接種しないと意味がない。それにワクチンを怖がっている理由が釈然としませんよ。医科学的なデータに基づいているならいいけど、ちゃんと調べずに危険だと言って敬遠するのはナンセンス。(重い副反応は)10万人に1人の確率なのに過度に怖がる人もいる。結局、自分が感染するだけではなく、他の人にうつしたらどうするつもりなんでしょうか」拒否している人はアスリートだけでなく、指導者も含まれている。大会中はGPS機能によって海外選手の行動が管理され、選手村と宿泊先、競技会場の動線以外は外部と接触できないが、A氏は「こういう厳しい〝バブル〟も全員がワクチンを打ってこそ」と主張。また、接種を推奨する別のJOC関係者は「今の状況で五輪をやらせてくれるのだから、せめてワクチン接種は義務にした方がいい」と話す。もう一つ頭を悩ませているのは、接種を義務化できない点だという。(要旨・以下略)---先の記事と正反対の意見ですが、同根と私は思います。私は東京オリンピックには反対だし、その理由の一つは感染拡大です。その限りでは、選手団にはできるだけ接種は受けてほしい、でも限界というものは当然あります。人間の集団に「完全」なんて求めても無理に決まっているじゃないですか。接種率95%というのは、「驚異的に高い」と私は思います。1600人もの母数があって、接種率100%なんて、絵空事も大概にしろ、と言うしかありません。当然、そんな絵空事を前提にした「安全な大会」なんてものもまた絵空事、ということです。世間一般では、高齢者ほど接種希望が高く、若年層ほど希望率が下がります。それは前述のような理由があるのだから当然でしょう。20代では、調査によっても異なりますが、接種を受けたい人の割合が6割から7割程度です。世間一般がそうなのに、選手団だけ全員接種なんて、あり得るわけがないのです。しかも、競技団体幹部Aなる人物の発言が、なかなかふるっている。「医科学的なデータに基づいているならいいけど、ちゃんと調べずに危険だと言って敬遠するのはナンセンス。(重い副反応は)10万人に1人の確率なのに過度に怖がる人もいる」いやいや、注射部周囲の痛みは9割超、発熱、倦怠感などは、2回目の接種を中心に若年層では発生率5割を越える、これは医学的に明確な統計データです。確かに、命に関わるような重篤な副反応はきわめてまれです。しかし、一般人とアスリートにとっては話が別でしょう。発熱くらいなら数日休めばいい、で済むのは一般人。一世一代の本番に向けて調整しているこの時期に、そんな体調不良に見舞われても良いと思うアスリートなんて、本心では誰もいないんじゃないでしょうか。ワクチン推進にしても、反ワクチンにしても、こうやって全部を同じ色に染めないと気が済まない人たちって、一言で言えば「ウザイ」と思ってしまいます。自分がワクチンを打つかどうかくらい、自分で決めるから。
2021.06.17
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ペルー検察、ケイコ氏再拘束を請求 証人接触禁止の釈放条件違反南米ペルーの検察当局は10日、2011年と16年の大統領選に際し、ブラジル大手ゼネコンから不正な選挙資金を受け取ったとして起訴されている中道右派政党「フエルサ・ポプラル」の党首ケイコ・フジモリ氏について、禁じられている証人との接触を行ったとして裁判所に身柄再拘束の許可を請求した。司法当局は、逃亡の恐れがあるなどとして18年10月以降、断続的にケイコ氏の身柄を拘束。証人に連絡しないことなどを条件に、20年5月に釈放していた。---ペルー大統領選については先の記事で触れましたが、最終的にどちらが勝つかはその時点ではまったく予断を許さなかったものの、どうやら左派カスティージョ候補が、得票差僅か0.3ポイント、票数にしてわずか5万票足らずの差で勝利したようです。「ようです」とあいまいな書き方をしたのは、ケイコ側が不正を叫んで敗北を認めていないからです。まあ、どこかの国で昨年の大統領選で似たようなことがあった気がしますが、その主張を押し通すのは無理でしょう。なんとまあ往生際の悪い、と思いますが、その往生際の悪さの理由が引用記事、ということになるでしょう。大統領に当選すれば、不逮捕特権があるので刑事訴追を免れますが、落選すれば刑務所待ったなし、となります。でも、大統領に当選しても、一生大統領はできないですからね、任期が切れれば結局はやっぱり刑務所じゃないでしょうか。残念ながら、ペルーでは1980年代以降、選挙で選ばれた大統領は全員、任期を終えた後逮捕されるか逮捕されそうになっています(臨時大統領、暫定大統領を除く)。アラン・ガルシア(1期目)在任中の汚職の容疑で捜査を受けるも国外に亡命して逮捕を免れる。のちに赦免されて帰国アルベルト・フジモリ 反政府派に対する人権侵害で現在も収監中アレハンドロ・トレド ブラジルの建設会社オデブレヒト関連疑獄で国際手配され、亡命先の米国で拘束。アラン・ガルシア(2期目)フジモリの失脚とともに赦免されて帰国し、2期目の大統領に当選するも、任期終了後にオデブレヒト疑獄が表面化、逮捕直前に自殺オジャンタ・ウマラ やはり任期終了後にオデブレヒト疑獄で逮捕ペドロ・パブロ・クチンスキ オデブレヒト疑獄で任期途中で辞任、のちに一時身柄拘束。クチンスキは、これに加えて、議会買収騒動(こちらが辞任の直接原因)という醜聞もあります。前述の疑獄が発覚したクチンスキは議会で罷免されそうのなったのですが、ギリギリの票差で罷免は否決されます。しかしこれは野党の一部(フジモリ派でケイコの弟であるケンジ・フジモリら)を買収したものであるが露見して、結局辞任に追い込まれた、という事件です。結局、みんな退任後に汚職や不正が発覚して逮捕、拘束に至っているのですが、中でもオデブレヒト疑獄がすさまじいです。4人の現職・元職大統領(保守のトレドやクチンスキから左派のウマラまで)が全員汚職に手を染めていたわけですから。ただ、退任後どころか出馬前から容疑者ってのは、さすがにアラン・ガルシアの2度目出馬のときくらいしか前例ないのでは。
2021.06.15
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東京五輪】政府が民間企業にテレワーク要請 ネット大荒れ「民業圧迫」「怒りしかない」政府が発表した東京五輪期間中のテレワーク徹底方針に非難ごうごうだ。総務省は11日、東京五輪・パラリンピック期間中の49日間に民間企業に対してテレワークの集中的な実施を求める方針を発表した。武田良太総務相は「安心安全な大会とするため、テレワークの集中的な実施を呼びかける〝テレワーク・デイズ2021〟を行う」と高らかに宣言し、企業など3000団体の参加を目指すことになった。しかし、新型コロナ禍で国民の反対を押し切って世界最大規模のスポーツイベントを強行するにもかかわらず、国民に対しては我慢を強いる政策にさっそく猛批判の声が上がった。ネット上では「オリンピックのためにテレワークしているように聞こえます。国民は怒りしかわかない」「単に民業圧迫で、迷惑なイベントでしかない」と五輪のためなら〝犠牲〟をいとわない政府の姿勢に、続々と激しく反発する声が上がった。さらには「むしろ五輪をテレワークにしろ」と感染が深刻化している時期に世界中から人が集まるイベントは適切ではないという声も出ている。---偉大なるオリンピック様のために、下々の者は我慢しろ、ということです。まあ、よろしいんじゃないでしょうか、そう言っていれば。ちなみに、私の勤務先はこれまでのところ、昨年の4~5月の最初の緊急事態宣言期間を除いて、リモートワークは一切ありません。私の部署は仕事の性質上むつかしい、ということもありますし、上層部が一切まかりならぬ、と言っていると聞き及んでいます。この要請を受けて今後どうするか知りませんが、2度目と今回の緊急事態宣言でも一切導入しなかったところから考えると、やらないんだろうと思います。まあ、私も「わが社もリモートワークもっと導入しろ!」と思っているわけではないので、それはそれで構いません。「同業他社」では、リモートワークをある程度導入しているところも結構あります。同業他社に限らず、社会的にもリモートワークがある程度普及してきたので、朝晩の通勤電車が以前に比べるとかなり空いてきているのでしょう。ただ、いずれにしても、もうリモートワークが導入可能な(あるいは導入の意志がある)ところは、みんな導入済みのはずです。新たにリモートワークを拡大できる余地は、もうほとんどないでしょう。だから、以前にも書いたことがありますが、今回の緊急事態宣言が始まって、それ以前より朝晩の通勤電車が空くようになったという体感はまったくありません。オリンピックも同じで、「テレワークの集中的な実施」などと言ったところで、それができるところはすでに導入済みなので、オリンピックのために新たにテレワーク導入するところなんて、まずないでしょう。私はオリンピック中止しろ、と度々書いています。でも、感染が終息に向かい、緊急事態宣言だのまん延防止だのが必要なくなり、外出も旅行も飲み会も、最低限の感染防止対策を取れば制約もなくなった上でオリンピックをやるというなら、まあ仕方がないと思っています。(元々、オリンピックを東京に招致すること自体に賛成ではないのですが)しかし、現状はどうなんでしょうか。東京都などの緊急事態宣言は6月20日に解除されるものの、引き続き「まん延防止措置」に切り替えることが検討されています。それって、緊急事態宣言をまん延防止措置に衣替えしただけで、内実はそれほど変わっていないわけです。つまり、感染が終息に向かっているという状況ではない、ということだろうと思います。が、もう、いいです。それを深く追及することは面倒くさくなりました。政府がオリンピックはやる、というのです、緊急事態宣言も解除する、というのです。それがすべてです。もう緊急事態ではない、オリンピックができる状況になった、というのだから、外出も旅行も飲み会も、最低限の感染防止対策を取ればもはや自粛する必要はないわけです。テレワーク・デイズでも何でも、言っていりゃいいんじゃないでしょうか、聞き流すだけですから(そもそもテレワーク導入するかどうかは勤務先のトップが決めることであって私に決められることではないけれど)。さて、オリンピック・パラリンピック期間中、平日は当然仕事ですが、休日はどこに行こうかな♪
2021.06.13
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三宅島に行った後も、鳥写真を撮っています。5月最後の鳥写真です5月23日石神井公園この日はサンコウチョウとメボソムシクイとキビタキがいました。サンコウチョウ。3羽いて、雌雄そろっていたようですが、残念ながら尾の長いタイプのオスはいませんでした。サンコウチョウ「月日星ホイホイホイ」と聞きなしされるさえずりです。このさえずりも初めて聞きましたが、意外と声は大きくありませんでした。サンコウチョウ最初曇りで時々日差しがあったのですが、森の中ということもあって基本的に暗く、あまり鮮明な写真は撮れませんでした。サンコウチョウメボソムシクイ。声はしていたのですが、姿を捉えるのはなかなか難しく、サンコウチョウの撮影を優先していたためもあって、撮影できたのはこの時だけ。メボソムシクイ南北アルプス、八ヶ岳などの亜高山帯で、夏場はいくらでも声を聞きますが、姿を見るのは結構難しいです。メボソムシクイちょうど鳴いているところです。「ジュリジュリジュリジュリ」と盛んに鳴いていました。ちょっと、石神井公園ではなく北アルプス登山中みたいな錯覚を起こしそうでしたが。この声、虫の鳴き声だと思っている人も(登山者の中には)少なくないようですが、鳥です。メボソムシクイ正直言って、鳴き声で判定しているだけで、この写真だけでは識別は不可能です。メボソムシクイ5月29日葛西臨海公園またヘラサギがいた!と思ったら、その隣にアマサギがいた。初めての撮影です。先日三宅島に行った際、出来れば見たい鳥の末席くらいにリストしてあったのですが、三宅島で見られず、葛西臨海公園で見られるとは。ヘラサギがいた!!と思ったら、その左下にも何かいる。アマサギとヘラサギ。その奥でニューっと首を伸ばしているのはダイサギ。キミは亜麻色の詐欺師、もとい、アマサギだね。アマサギ。珍しい鳥ではありませんが(はっきり言って、隣のヘラサギの方が日本ではずっと珍しい)撮影するのは初めてです。ただ、古い図鑑を見たら、子どもの頃、見たことはあるようです、全然記憶にないけど。アマサギ。亜麻色の髪の乙女、と言いたいところですが、オスかメスかは分かりません。亜麻色の髪の男かも。前述のとおり、ヘラサギの方が日本ではずっと珍しいのですが、葛西臨海公園でもう何回も撮っているので、今日の主役はアマサギ。アマサギアマサギ。夏羽ではご覧のとおり、頭から胸にかけてと背中の一部が亜麻色になります。冬羽だと普通に全身白ですが。ヒバカリ。鳥もヘビもそれほど縁の遠い動物群ではない(少なくとも哺乳類に比べればはるかに近縁同士)のですが、鳥はファンが多く、ヘビは苦手な人が多いですね。まあ、ヘビのファンもいるし鳥が苦手な人もいるけど。ヒバカリ。以前に撮影したものよりだいぶ大きかったです。
2021.06.12
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アルゼンチンとボリビアのフォルクローレ史に名を刻むべき音楽家が、相次いで亡くなりました。最近、そんな話題ばかりで嫌になってしまいますが。A los 88 años, murió el gran guitarrista Ángel "Kelo" Palacios偉大なるギタリスト、アンヘル・"ケロ"・パラシオス、88歳で死去---記事に亡くなった日が明示されていませんが、「金曜日に亡くなった」と記載されていることから、現地時間5月28日に亡くなられたようです。アルゼンチンを代表するフォルクローレ音楽家で、1970年代に数度の来日経験もあります。ギタリスト、作曲家として著名ですが、チャランゴ奏者でもあります。かなり晩年、自身の六重奏団での演奏。中央のギターがケロ・パラシオスです。これはおそらく1970年代の演奏です。チャランゴを演奏しているようです。そして、参加メンバーのクレジットはありませんが、ケーナは明らかにウニャ・ラモスです。全10曲のアルバムですが、彼自身の作曲である1曲目FLOR DE LA LEÑA と、最後10曲目(37分24秒頃)のChacarera del tiempoがなんと言っても一番好きな曲です。この演奏では歌がありませんが、Chacarera del tiempoには歌詞もあります。ケロ・パラシオスの自演ではありませんがスーナ・ローチャの歌うこの曲も素晴らしい。そして、6月に入って、ボリビアからはFallece músico boliviano Jaime Junaro, integrante de Savia Nuevaボリビア音楽家で、グループ「サビア・ヌエバ」のメンバー、ハイメ・フナーロ逝去---6月6日死去ということです。ケロ・パラシオスは御年88歳ですから、大往生と言えますが、ハイメ・フナーロはまだ72歳・・・・いや、もうそんな年でしたか。でも、まだ亡くなるにはちょっと早いです。ただ長らく糖尿病の合併症で闘病中ではあったものの元気で、Facebookで日本のチャランゴ奏者福田大治氏と数日前まではメッセージのやり取りをしていたということですが、合併症に関連する手術を受けた後、予後が悪く、亡くなったということです。彼は、弟セサル・フナーロ、妹エマ・フナーロとともに、社会的メッセージを発する「ヌエバ・カンシオン」(チリとアルゼンチンにおいてとくに盛んであり有名ですが、ボリビアにももちろんヌエバ・カンシオンはあります)のボリビアにおける第一人者でした。ハイメ、セサル、エマの三兄妹での演奏。一番手前がハイメです。失礼ながら、一番上のハイメと一番下のエマは4歳しか違わないのですが、外見ではハイメとセサルはおじさん、エマ・フナーロはとても4歳しか違わないようには見えません、というのはまあ余談ですが、エマ・フナーロの歌声は、私はとても好きです。ハイメとセサルの兄弟が中心となったグループ「サビア・ヌエバ」の代表曲。Los mineros volveremos「我ら鉱夫は帰ってくる」。鉱山労働者の労働運動を背景とする曲です。間奏部分の語りで「サン・ファンの虐殺」に触れています。1967年、ボリビアに潜入したチェ・ゲバラに同調する鉱山労働者の武力蜂起を恐れた当時の独裁政権が、当時鉱山労働者の労働運動の震源地であったシグロ・ベインテ鉱山に軍を派遣し、「サンファンの夜」(北半球で夏至、南半球で冬至の日に行われる聖ヨハネの日の前夜祭)の祭りの後、酔って寝入っていた鉱夫とその妻子らを襲撃して無差別殺害した事件です。そして、ハイメ・フナーロの代表曲と言えばこれです(自作曲ではありませんが)Sobreviviendo(生き残る)1994年頃の演奏のようです。伴奏陣の右から2人目でケーナとサンポーニャを担当しているのは、若き日の菱本幸二さん。右端は、今とは髪型が違うので分かりにくいですが、おそらく現在ボリビアでトップのケーナ奏者ロランド・エンシーナスだと思います。最後に紹介するのは、これもサビア・ヌエバの自作曲ではなく、コスタリカの音楽家アドリアン・ゴイスエラの作曲です。compañera(コンパニェラ)というのは、直訳すれば「仲間」(の女性形)ですが、「同志」(政治活動、労働運動における)というニュアンスが一般的です。それにしても、時間は決して止まることはなく人は生れ出ればいつか必ず死ぬものとはいえ、大好きな音楽家の死去の報に接するのは、やっぱり心楽しい話ではありませんね。
2021.06.10
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フジモリ氏長女のケイコ氏がリード ペルー大統領選決選投票南米ペルーで6日、大統領選挙の決選投票が行われ、中央選管当局の中間集計ではアルベルト・フジモリ元大統領の長女で中道右派政党「フエルサ・ポプラル」党首のケイコ氏が、第1回投票でトップだった教員組合出身の小学校教師で急進左派のペドロ・カスティジョ氏をリードした。日系3世のケイコ氏が勝てば親子2代、女性初の大統領となる。ペルー大統領選、6日に決選投票 ケイコ氏、初の女性元首へ大接戦開票率91.0%現在でケイコ氏は得票率50.3%、カスティジョ氏は49.7%だった。調査会社イプソスの出口調査では、ケイコ氏が50.3%、カスティジョ氏は49.7%。(以下略)---ペルー大統領選決選投票※が開票中です。私は日本人なので、ペルーの大統領選挙で誰を応援、などと言っても仕方のないことですが、右派(日本の記事では、何故か押しなべて「中道右派」と称しているけど)でゴリゴリの新自由主義経済推進派のケイコ候補が当選してほしくはないなと言うのが正直なところです。もっとも、現状は僅差の激戦ながら、わずか0.4ポイント差でケイコ優勢のようですが。※ペルーの選挙制度では大統領選の第1回投票で過半数を制する候補がいない場合は、上位2名で決選投票が行われます。私の記憶する限り、近年の大統領選で第1回投票で決着がついたことはなかったように思います。それはともかく、このペルー大統領選ですが、日本でも投票をやっています。東京のモノレール「流通センター」駅近くに投票所が設けられています。私のスペイン語力では半分も分かりませんが、インタビューに応じている人にはケイコ支持派が多い印象があります。それはともかく、ペルーでは、以前より在外投票制度が整っています。いつから行われているかは知りませんが、少なくとも1990年代にはすでに日本でも在外投票が行われています。以前は、投票所は東京と那覇だった記憶がありますが、改めて調べ直すと、現在は投票所はもっと充実しています。在東京ペルー総領事館東京、埼玉(本庄市)、群馬(高崎市)、静岡(浜松市)在名古屋ペルー総領事館(Facebook)名古屋、鈴鹿、滋賀(湖南市)、神戸、広島、福岡、那覇日本国内で、こんなにいっぱい投票所をもうけています。逆に、郵便投票はないのかなと思いますが(その説明は見あたりません)、郵便に信頼性のないお国柄なので、海外でも郵便に信を置かず、郵便投票を認めていないのかも知れません。しかし、少なくとも日本で在外投票が始まるよりずっと前からペルーでは在外投票が行われています。そういう意味では日本よりよほど進歩しています。というか、どこの国でも在外投票はやっているでしょう。おそらく日本は在外投票を始めるのがあまりに遅かったということなのだと思います。追記その後、開票率が9割を超えた段階で、ペドロ・カスティージョが僅差ながらケイコを逆転しました!!ただし、まだ結果は分かりません。本記事でも取り上げた在外投票にはケイコ支持派が多いとみられていますが、その在外投票の多くがまだ未開票だからです。最後の最後でまたケイコが差を詰めてくるはずです。最終的にどちらが勝つか、全票が開くまで分からないかもしれません。
2021.06.08
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竹中平蔵氏 五輪は「やる」開催か中止議論自体が不毛「世論はしょっちゅう間違ってる」慶応大学名誉教授でパソナ会長の竹中平蔵氏が6日、読売テレビで放送された「そこまで言って委員会NP」に出演。東京五輪・パラリンピックについて、「世界に対して『やる』と言った限りはやる責任がある」と発言。そもそもが開催か中止(延期)か議論事態がおかしいとの意見を述べた。竹中氏は「なんでやるか、やらないか、あんな議論するか、私は分からない。だって、オリンピックってのは、世界のイベントなんですよ。世界のイベントをたまたま日本でやることになっているわけで、日本の国内事情で、世界に『イベント(五輪)やめます』というのは、あってはいけないと思いますよ。世界に対して、『やる』と言った限りはやる責任があって」と『世界の五輪』を新型コロナウイルス感染拡大という「日本の国内事情」を理由に中止するなどはありえない、とした。さらに、落語家・立川志らくが「世論の6、7割が(五輪は)中止だって言ってる、世論が間違ってるってこと?」とたずねると、「世論は間違ってますよ。世論はしょっちゅう間違ってますから」と平然と答えていた。(以下略)---オリンピック関係の様々な「中抜き」でボロ儲けしているパソナの会長が、何か言っているようです。当然、それは自社の営業利益という「私利私欲」と直結する主張でしかありませんから、なんに客観性はありません。オリンピックが世界のイベントというのは事実ですが、それを言うなら新型コロナも世界的現象です。どこからどう見ても「日本の国内事情」ではありません。世論が間違っている、間違えることがある、というのは、一般論としては事実です。が、それを言うなら、政治もまたしょっちゅう間違えています。少なくとも、オリンピック開催をめぐる問題について、政府の言っていることやっていることは、大間違いの連続です。そもそも根本的に、国民が投票で選んだ政府である以上、世論が「しょっちゅう間違って」いるのに政治が間違えないなんてことがあるはずがありません。根が腐っているのに花がきれいに咲くはずがないのです。だいたいですね、オリンピックはイベントです。基本的に多くの視聴者(国民)の熱狂と感動があって成り立つものです。視聴者の多くが最初から興ざめしている、不安におびえているような状態(その反応が正しいか間違っているかは問題ではありません)でまともに成功なんかするはずもありません。こと、今回のオリンピックに関していえば、もちろん、オリンピックが始まる時点でコロナの流行状況がどうなっているかは分かりません。そりゃ、大幅に改善している可能性もあります。ただ、もし仮にそうだったとしても、オリンピックによって再度の感染拡大が生じる可能性も高いでしょう。政府は高齢者の予防接種を7月中に終わられると言っていますが、現実問題として、それは「希望者の接種を終わらせる」ということであって、接種を受けない人が高齢者でも2割や3割はいます。そして、いかに日本が高齢社会になっているといっても、高齢者(65歳以上)の人口比は約28%です。残りの7割の大半は、まだ接種を受けていません。オリンピックの期間中に人口の半数まで接種が終わるかはかなり怪しい。パラリンピックが終わるころには、上手くいけば過半数くらいにはなっている可能性はありますが。しかも、免疫を獲得するのは2度目の接種の1週間後、ということから考えても、オリンピック・パラリンピック期間中に人口の7~8割が免疫を獲得している、という状況にはなり得ないでしょう。したがって、まだ感染が再拡大(再々再々拡大?)する可能性はあるし、その可能性がないなら、そもそも緊急事態宣言や自粛など不要でしょう。それでもオリンピックをやる、というのです。世論が何を言ってもやる、と。ここまでの状況を鑑みるに、どうも、本当に中止する気は一切ないらしい。私などは、開いた口が塞がらない、という思いですが、そこまで突き進むなら、勝手にするがよろしい。しかし、そこまで反対をはねのけてやる以上は、その結果起こることに対しては、菅政権が当然に全責任を負う、ということですよね。
2021.06.06
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三宅島の探鳥記も最終回です。(夜行日帰りなのに4回にもわけるとは、我ながら最長記録)錆ヶ浜港に帰路の橘丸が入港。橘丸。前夜竹橋から乗ってこの日早朝三宅島で下船して、そのあと私が鳥を撮っている間に御蔵島→八丈島→御蔵島と航海して三宅島まで戻ってきたわけです。さらば三宅島。また来ます。御蔵島も行ってみたいですが、三宅島に比べてかなり敷居が高く、港が一つしかなくて欠航率が高いようです。オオミズナギドリが飛び交っています。オオミズナギドリ。離れていく三宅島。しかし、考えてみれば太平洋上のこんな小さな島に、渡り鳥はほとんど間違えずにわたってくるのです。朝一番に撮影したウチヤマセンニュウとか、撮影できなかったイイジマムシクイなど、あんな小さな鳥たちが渡ってくるというのは、なかなか驚異的なことです。オオミズナギドリ。ミズナギドリの仲間は繁殖期以外はほぼ海の上で過ごし、非常に長距離を移動し続けます。オオミズナギドリはニューギニア沖まで渡るというので、毎年往復1万kmくらい移動していることになります。20年以上生きるというので(標識調査で最長36年超という記録あり)、総飛行距離は20万km?すごいものです。他の鳥が混ざっていないかと、一生懸命写真を撮りまくるのですが、オオミズナギドリ、オオミズナギドリ、オオミズナギドリ、すべて例外なくオオミズナギドリ。しかし、ついに・・・・・・。ハシボソミズナギドリ!!オオミズナギドリは体と翼の上面は茶色、下面は白ですが、ハシボソミズナギドリは下面も茶色(白い個体もいますが、体型が若干違う)ハシボソミズナギドリ。ハシボソミズナギドリは、オオミズナギドリより更に遠距離の渡りをします。繁殖地はオーストラリア南東部からタスマニアにかけて。そこからひたすら北上して日本近海へ、さらに北上して一部は北極海にまで達するそうです。若鳥は日本近海に周年いる場合もありますが、成長して繁殖する個体は、北米大陸沿いを南下して太平洋を横断してオーストラリアへ。その渡りの距離は32000kmに達するとか。寿命ももかなり長く、20-30年生きるようです。そうすると、生涯飛行距離、驚異の100万kmに達する個体もあるかもしれません。ハシボソミズナギドリ。このあと、もう一度「おそらくハシボソミズナギドリ」と思われる個体に遭遇しましたが、そちらはボケボケな写真しか撮れなかったので、撮影できたハシボソミズナギドリはこの個体のみです。遥か彼方に何かが見えます。どうも船の上部構造物のようです。やはり船でした。カンガルーのマークがあるのでオーストラリア航路の船でしょう。何の輸送船でしょうか。しかし、先ほどの写真と合わせてみると、「地球は丸い」ということを体感的に理解できますね。いちじオオミズナギドリの姿がほとんどなくなりましたが、再び大群現る。オオミズナギドリ。意外と船の上は揺れるし、ミズナギドリは結構なスピードで飛ぶし、しかし超低空を飛行するので(おそらく高度1メートル以下を飛んでいるのではないかと)波の陰に頻繁に隠れるし、鮮明に撮影するのは至難の業です。大型船とすれ違い。Akagisanという船名で検索したら、こちらの船のようです。載貨重量25万トンの鉱石運搬船とのこと。房総半島が見えてきました。でも、まだ三宅島を出港して3時間くらいです。この後竹芝到着まで4時間くらいかかりました。まだ半分は行っていないのです(ただし、おそらく東京湾に入ってからは船が多いので速度を落とすので、時間ではなく距離で測れば半分を超えていたかも)。しかし、そこまでは海の上にゴミなんか全然ありませんでしたが、この辺りからレジ袋らしき物など、ビニール、プラスチック系のごみが、ぽつりぽつりと僅かですが目につき始めてしまいました。この間、前夜は3時間余りしか寝ていないし、朝4時半過ぎから、食事の間を除くとほとんど立ちっぱなし。この辺りが体力の限界で、あとは船室に引き上げ、あっという間に爆睡、竹芝桟橋まで置きませんでした。多分、夜行便の往路よりよく寝た(笑)というわけで、三宅島には必ずまた行きます。できれば次は泊りがけで。
2021.06.05
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百田尚樹氏 新型コロナの“実態”を指摘「インフルエンザとどう違う?」作家の百田尚樹氏が2日、ツイッターを更新。新型コロナウイルスの“実態”について言及した。百田氏は「これって、インフルエンザとどう違うのだろうか? 広島カープの主力選手9人がコロナに感染したという大ニュースに、大変な危機感を持った人が何人いたのだろうか。ほとんどの人が『何日かで戻ってくるだろう』と思い、実際にそうなった」とつづり「これが新型コロナの実態」と付け加えた。---三宅島探鳥記最終回は次回にして・・・・。「コロナはただの風邪」と称したり、「コロナ脳」を罵倒する人も目に付く昨今です。まあ、私も山登りと鳥撮影に関する限り、自粛なんかしないと公言して出歩いているので(本当は音楽だって自粛したくないけどね)、一歩間違えればその同類と思われるかも知れません。でも、私は感染リスクとあまり関係しないことまでは自粛しない、というだけのことであって、コロナがただの風邪だとは思っているわけではありません。では改めて、新型コロナとインフルエンザがどう違うかは、検証します。以前から、コロナの死亡率について言及していますが、そのソースはこちらになります。新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(2021.4.21時点)これによると、年代別感染者数、死者、死亡率は10代 感染者 52,550人 死者0人 死亡率0.0% 10歳未満含20代 感染者118,198人 死者3人 死亡率0.0025%30代 感染者 79,735人 死者19人 死亡率0.024%40代 感染者 76,818人 死者72人 死亡率0.1%50代 感染者 70,597人 死者206人 死亡率0.3%60代 感染者 45,811人 死者670人 死亡率1.5%70代 感染者 41,453人 死者2,135人 死亡率5.2%80代 感染者 42,246人 死者5,876人 死亡率13.9%合計 感染者535,828人 死者9,034人 死亡率1.7%となります。一方インフルエンザの死亡率はどの程度でしょう。検索した限り、日本災害看護学会のPDF資料この32ページにインフルエンザの年齢別致死率が掲載されています。(その前ページに「年齢別死亡率」が出ていますが、これは感染者に対する死亡率ではなく、人口に対する死亡率)---追記:記事をアップして1週間も経っていないのに、上記のデータはリンク切れになってしまいました。同じソースに基づくと思われる別のデータが以下に掲載されています。東京医科歯科大学 難治疾患研究所の資料43ページ「年代別にみた新型インフルエンザ感染者の入院率、重症化率、死亡率(厚生労働省)」以下、リンク切れとなっている日本災害看護学会のPDF資料に基づくページ数、数値となります。---これによると、新型インフルエンザが急拡大した2009-2010年当時4歳以下 死亡率0.0007%5-9歳 0.0003%10代 0.0001%20代 0.0005%30代 0.001%40代 0.003%50代 0.007%60代 0.015%70代以上0.028%合計 0.001%元データは受診1万人当たり死者数なので、パーセントに変換しています。これを比較すれば一目瞭然です。全年代の死亡率インフルエンザ0.001%対新型コロナ1.7%。50代の死亡率インフルエンザ0.007%対新型コロナ0.3%70代以上死亡率インフルエンザ0.028%対新型コロナ70代5.2%~80代13.9%死亡率は数十倍から数百倍も新型コロナの方が高い。比較にもならない、インフルエンザとは隔絶した死亡率であり、これを「ただの風邪」「インフルエンザと何が違う」とは、とうてい言えません。なお、インフルエンザの死者数には「超過死亡」という考え方があります。死亡診断書に「インフルエンザ」と書いてなくても、死亡の間接的要因になったものも含めてインフルエンザの死者数を統計的に推計するものです。しかし2009-2010年シーズンの超過死亡は少なく、死者数の5割増し程度です。その翌年は超過死亡が多く、死者数の4~8倍ですが、それをインフルエンザの死者に含めたとしても、新型コロナのほうが死亡率ははるかに高いのです。しかも、新型コロナの感染者数には無症状の感染者を含んでいますが、インフルエンザで無症状の感染者なんて把握不能です。発症して診断された人だけがインフルエンザの感染者です。当然、上記のインフルエンザの死亡率データも、分母に無症状の感染者なんて含まれていません。つまり死亡率計算の分母が、インフルは狭く、新型コロナは広く定義されていて、公平な比較にはなっていません。それを考慮に入れれば、ひょっとするとインフルエンザと新型コロナの死亡率には、もっと大きな差が生じるかもしれません。ただし、若者に限れば話は変わります。10代でもインフルエンザでは死亡例は0ではありません。しかし新型コロナでは、(日本では)10代以下の死者は一人も出ていないので、死亡率は完全に0です。したがって、10代以下にとっては新型コロナはインフルエンザ以下の危険性、というのは間違いではありません。実際にはどちらも五十歩百歩ですが。また、20代では、死亡率は5倍違いますが、どちらも天文学的低確率です。20代のインフルエンザでの死亡率が20万人に1人なのに新型コロナでは4万人に1人に「上がって」はいますが、どっちもどっち、というレベルと言っていいでしょう。プロ野球選手の多くは20代でしょうから、そういった若いアスリートにとって、新型コロナが「インフルエンザと何が違う?」というのはあながち間違いではありません。でも、50代の私にとっては両者の危険性は明らかに違いますし、65歳だという百田にとっては、もっと違うはずです。さて、もう一つ、ワクチンの副反応発生率についても統計資料をご紹介しておきます。【新型コロナ】新型コロナワクチンの副反応 発熱・頭痛・倦怠感は接種2回目に大幅上昇 年代・性別で差があり高齢者では低い 厚労省中間報告グラフが小さくて見にくいのですが、医療従事者2万人にファイザーのワクチンを優先接種を行った副反応の統計です。疼痛の発生が1回目2回目とも9割、しかも6割の人は接種の翌々日まで37.5度以上の発熱は1回目の接種後は1割以下ですが、2回目の接種後は20代で5割、30代45%、40代でも4割弱、50代で3割弱倦怠感も1回目接種後は2割あまり、2回目接種後は20~40代で7割超、50代で6割超頭痛の1回目後は2割程度ですが2回目後は20代30代6割超、40代55%、50代でも5割弱要するにほとんどの人は2回の接種とも疼痛が2日間+過半数の人が2回目の接種で発熱と倦怠感と頭痛の副反応がある、ということです。かなりびっくりするくらい高率の副反応発生率です。命を落とすほどではないけれど、仕事を休む人は相当数出てくるでしょう。そういえば、私の勤務先でも、家族が優先接種の対象になったという人がいますが、やっぱり発熱したそうです。コロナの死亡率の高さがなかったら、こんなに副反応がきついワクチンが承認されたか、承認されたとして普及したかは極めて疑問です。
2021.06.03
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前回の続きです。(全4回予定)大路池(初めての三宅島なので読み方を知らず、バスの運転手に教えていただきました。「たいろいけ」です)は、三宅島唯一の水源とのことです。ただし、地図で見ると他にも島の中央、雄山火口付近にいくつか火山池があるようですが、火口付近は立ち入り禁止です。この大路池も、数千年前の噴火口跡だそうです。そして、おそらく三宅島の中でも最大の野鳥観察ポイントであり、三宅島自然ふれあいセンターアカコッコ館が設置されています。ただ、緊急事態宣言が出ているため現在休館中ですが。しかし、伊豆岬でウチヤマセンニュウの写真をたくさん撮影して、気を良くしてここまで来たのですが、まったく撮影できません(涙)鳥がいないわけじゃないのです。ものすごくたくさんいます。コマドリ(タネコマドリ)、イイジマムシクイ、アカコッコ、カラスバト、あっちからもこっちからも、ものすごく鳴き声が聞こえます。でも、姿が見えないのです。うっそうとした照葉樹林だから。探し方の作戦ミスもありました。往路は、写真で赤く表示されている池のほとりの遊歩道を歩いたのですが、どうも黄色く表示されている、池から少し離れた林道の方が鳥は見やすいようです。復路はそちらを歩きましたが、確かにそちらの方が多少は鳥が撮影できました。でも、池の周りを歩くのは楽しかったです。一瞬コマドリが姿を現しましたが、うっそうとした森の中、暗くてカメラのピントが迷う間に飛んで行ってしまいました(涙)鳴き声は散々聞いたけど、姿を見たのはその時一度限り。メジロが一番たくさんいました。これも亜種シチトウメジロで、本土とは別亜種です。2羽のメジロが仲睦まじく。池の反対側まで行きました。ここで、たっぷりと吹きました。ケーナとサンポーニャ三宅島初上陸か。実は伊豆岬でも何曲か吹いたんですけどね。スダジイとタブノキを中心とする、うっそうとした照葉樹林。本土にも、深い森はたくさんありますが、照葉樹林のエリアは人間活動が最も盛んな場所なので、広大な照葉樹林はほとんど残っていません。なお、火山島だけに足元はやはり火山岩でした。往路、池のほとりの遊歩道は、先のシチトウメジロ以外鳥の写真は全滅でしたが、復路、少し高い位置の林道では・・・・。オーストンヤマガラ。本土のヤマガラの亜種。ヤマガラで白、クリーム色の部分が全部茶色です。ああ、やっと遭遇できました。三宅島の象徴、アカコッコ。ツグミの仲間です。そういえばアカハラやマミチャジナイによく似ています。アカコッコ。しかし結局撮影できたのはこの時だけ。早朝、伊豆岬で撮りそこねたのは痛かった。それでも撮れただけましです。コマドリは暗がりの中で一瞬目視しただけ、イイジマムシクイに至っては目視すらできませんでした。カラスバトも、鳴き声は頻繁に聞こえましたが見ることができず。復路の林道から見下ろした大路池。鳥撮影はともかく、いい場所です。そして、気づけば時間は11時近く。帰りの船は三宅島を1時半に出港ですが、3か所のどの港に入るかは、11時頃に決まります。ところが、この大路池あたり一帯は携帯の電波が届きません(少なくともドコモ回線のiijmioは圏外でした)。アカコッコ館は休館中なので聞くこともできず、車道に出て、更に電波を求めて大路池入口バス停から数十メートル移動して、やっと電波が届きました。この日の入港は錆ヶ浜港でした。バスは11時40分過ぎに大路池入口を出て、錆ヶ浜港に12時前に着く便でないと間に合いません。(逆方向ならもう少し時間が取れたけど)名残惜しいけど、あきらめて港に向かいました。錆ヶ浜港に到着。朝食は前夜竹芝近くのコンビニで買ったおにぎりとサンドイッチでした。ちょうどお昼時でしたが、錆ヶ浜港で食事できる場所は、ホテルが1軒だけだったので、そこで昼食。船内にも食堂はあるのですが、どうせなら三宅島の中で食事をしたかったし。食事の後、まだまだ船の入港まで時間があったので、周囲を散歩。港の裏山にちょっと登りました。モズがいました。こちらで家族へのお土産を購入。生魚も売っていたのですが、本土まで6時間、冷凍ものにしておきました。船内には冷蔵庫があるので有料で預けられます。残念ながら冷凍庫ではないのですが。この日何度か撮影した大野原島。錆ヶ浜港からもよく見えました。遊漁船の後ろをオオミズナギドリの群が追いかけています。そしていよいよ竹芝への復路の船、本日3ヶ所目の探鳥スポットについては次回に。
2021.06.01
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