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「北九州市がムスリム給食」誤情報拡散→市に苦情殺到 業務に支障も「北九州市がムスリム対応の給食実施を決めた」との誤情報がSNSで広まり、市に抗議する電話やメールが多数寄せられていることが判明した。市の海外連携施策への抗議を含めて1000件以上に達し、業務にも支障を来しており、市教委はホームページで「事実はない」と説明した。拡散された誤情報は、アフガニスタン出身のイスラム教徒(ムスリム)の女性による、宗教上の禁忌である豚肉やポークエキスを除いた給食をムスリムの小学生の子どもに提供してほしい、との陳情が市議会教育文化委員会で可決(採択)。陳情に基づき、北九州市でムスリム対応の給食が提供されるようになったなどという内容だ。実際には、女性からの陳情は2023年6月に受理され、同8月に審理された後に継続審議となったものの、市議会が改選された25年2月に廃案。市議会で採択されることはなかった。一方、市は同月、アレルギーのある児童や生徒も食べられるよう、大豆や乳といったアレルギー特定原材料など28品目を除いた給食「にこにこ給食」を実施。28品目には豚肉も含まれており、結果的にムスリムにも対応した給食となった。にこにこ給食はこの時のみしか実施されていないが、これらを曲解し、女性の陳情が市議会で採択されてムスリム対応の給食が提供されるようになったなどという誤情報がSNS上などで拡散。「外国からきたくせに」「(給食が)嫌なら母国に帰れ」など排外的なメッセージと共に広まった。誤情報を基にしたと思われる市への抗議の電話やメールは、19~22日で約1000件に達した。市が25年6月にインド・テランガナ州と結んだ友好協力協定を、国の方針である「5年間で50万人以上の人的交流」の一環と混同した上で「移民受け入れ策だ」などと抗議する内容も多くあったといい、抗議への対応で市の業務に支障が出たという。(以下略)---採択されていない陳情を採択されたと言い、たまたま2回だけ実施され、その後は実施されていないアレルギー対応の給食(たまたま豚肉も除かれていたが、アレルギー対応のため)を、ムスリム対応のためにそのような給食が出されるようになったと曲解しているのですから、これは明らかにデマです。・・・・という事実が、引用記事には明確に説明されています。ところが、当該記事のコメント欄を見ると、ムスリム対応給食なんてとんでもない、という趣旨のコメント一色なのです。いや、だからそういう給食は出されていないという記事なのが、皆さん読めてますか?と、驚いてしまうわけです。もちろん、私も日本で宗教上の戒律に対応した給食を公立学校で提供するのは現実的に無理(様々な宗教に様々な戒律があり、それにすべて対応したら、全員一律の給食など成り立たなくなる)なので、必要なら各自で弁当を持ってきてもらうしかないだろうと思います。でも、今この記事で問題になっているのは、そのことだはないでしょう。採択されていない陳情を採択されたと言い、存在しないムスリム対応給食を提供されたという、そのデマに踊らされて、1000件もの抗議電話やメールが殺到して、市役所の業務に支障を来している、という事実です。要するに、いわゆるキャンセルカルチャーが、それもデマによって見当違いな対象に向かって発動され、それによって実害を被っている被害者が存在しているのです。そこにはまったく触れることなく、「ムスリムが」「ハラールが」って、いったいどれだけ見当違いな議論をしているんだよ、と思います。多分記事をろくに読んでいないのでしょう。「ムスリム対応給食」という単語だけに反応して、「けしからん」と吹き上がっているのでしょう。人は事実を信じるのではなく、信じたいものを信じる、ローマ時代のカエサル(ジュリアス・シーザー)の警句と言われますが、人間というものの本質をよく見抜いているし、21世紀になっても、そういう性質はローマ時代から何も変わらないのだなと、妙に納得してしまいます。いや、何も変わらないどころか、むしろ、21世紀に入って、「人は信じたいものを信じる」傾向は年々強まっており、それによる弊害も年々顕在化してきているように、私には思えます。しかも、記事のコメント欄に見られるように、それによってデマの拡散に加担しても、恬然として恥じない、デマである事実を指摘されても意に介さないのですから、始末に負えません。悪貨は良貨を駆逐する、残念ながら、こういうデマが飛び交う言論空間で、まともな議論など成り立たないだろうと言わざるを得ません。
2025.09.27
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原潜は「圧倒的アドバンテージ」 太平洋進出の中国に対抗 コストや「法制面の壁」が課題防衛省の有識者会議が提言で示唆した原子力潜水艦の保有検討は省内では積年の課題だった。潜航時間が長い原潜は、通常動力艦と比べて圧倒的なアドバンテージがあるとされる。海洋進出を加速させる中国に対抗する「切り札」となるか。原子力と通常動力の最大の違いは定期的な浮上が不要なことにある。通常動力艦は電力が尽きる前にリスクを負って浮上しなければならない。一方、原潜は艦内の小型原子炉で浮上することなく推力を得られる。通常動力艦の作戦行動は1カ月程度とみられる。原潜は乗員の負担や食料などを考慮して3カ月程度とされる。もう一つは出力だ。仮にミサイルを発射すれば自艦の位置を特定されるが、速力が遅い通常動力艦は追尾されるリスクを負うため、発射判断がしにくくなる。中国海軍は原潜を10隻以上保有する。防衛省幹部は「中国にどう対抗するか考えれば原潜しかなくなるのが実情だ」と話した。原子力潜水艦を導入するには莫大な費用がかかる上、世論の理解を得ながら現行法制との整合性を取るなど高度な政策判断が必要。建造コストは現在保有する通常動力艦の約1200億円に対し、米軍の最新原潜は約40億ドル(約6000億円)と約5倍。法制面では、原子力基本法が定める「原子力の平和利用」がネックとなる。防衛関係者の間では宇宙空間を先例とする考えも浮上。運用面では潜航の長期化は人員確保と相反する難題だ。ただでさえ、海上自衛隊は長期間の航海が敬遠され、艦艇の乗員不足に頭を抱えている。もっとも防衛省内でも原潜が絶対視されているわけではない。これまで通常動力艦は発電機関や大容量電池を搭載して潜航期間を延ばしてきた。有識者会議でも原潜だけでなく最新技術を駆使した「全固体電池」や「燃料電池」による長距離化が念頭にある。ある防衛省幹部は「原潜もいいが、むしろ多数の無人潜水艦の方が相手に与える脅威は大きい」との見方を示す。(要旨・以下略)---原子力潜水艦の保有など、とんでもない話です。現在、原子力潜水艦を保有している国は、米ロ中英仏印の6か国です。また、北朝鮮は現在保有していませんが、建造しようとはしています。そして、そのすべてが核兵器保有国です。核兵器を持っていても原潜を持っていない国はありますが(パキスタン、イスラエル)、核兵器を持たずに原潜を持っている国はありません。つまり、もし日本が原潜を持ってしまったら、そのまま「核兵器を持つべき」という流れになってしまうことは確実です。実質的には、原潜を持った時点で(それもVLSを搭載しているなら尚更)諸外国は「日本は核兵器を保有した」と判断することになるでしょうから、核拡散防止条約の面でも、かなり問題を生じる可能性があります。日本は、核拡散防止条約で核の保有を公認された国ではないし、インド、パキスタン、イスラエルのような、元々の非加盟国でもありません。北朝鮮のように途中で核拡散防止条約から脱退すれば、北朝鮮がされたような経済制裁を日本が受ける可能性もあるわけです。経済の根源を輸出入に頼る日本は、それによって致命的な打撃を受ける可能性もあります。なお、記事には原潜のよいところしか書いていません。確かに原潜は通常動力潜水艦より出力が大きい、航続距離が無制限、浮上の必要がないという利点がある一方で、潜水艦としての基本性能において致命的な弱点があります。それは、「音が大きい」ということです。通常動力潜水艦は、充電中以外は、モーターのみで駆動しているし、いざとなればそのモーターも停止して無音にすることもできます。しかし、原潜は、原子炉と減速タービンが常に稼働している、通常動力間に例えると、浮上またはシュノーケルを出してエンジンを回して充電しているのと同じ状態が常時続いています。しかも、原子炉は簡単に停止できないし、停止しても冷却はずっと必要です。もちろん、防音対策は進歩しており、今の原潜は騒音の塊というわけはありませんが、通常動力型潜水艦もまた静粛性は向上しているので、それと同等の静粛性とはなりません。このデメリットがあるため、そして、原潜が非常に高価であることも影響して、原潜保有国でもロシア、中国、インドは、通常動力型潜水艦も引続き建造しています。原潜が非常に高価である点も問題です。引用記事に「現在保有する通常動力艦の約1200億円に対し、米軍の最新原潜は約40億ドル(約6000億円)という記載があります。実際には、日本が米国と同等の兵器を、独自開発でもライセンス生産でも、同等の価格で生産できたことはないので、6000億ドルより更に建造費が高く付くのは確実です。おそらく1兆円近く、そこに搭載する「敵基地攻撃能力」の調達費用も含めれば、1兆円をかなり超えるでしょう。原潜が1隻では運用が困難なので、最低2隻建造すると、2兆円超、とんでもない値段です。このように、あらゆる面で、原潜の保有は現実的ではないし、また保有すべきでもありません。
2025.09.24
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「トランプ政権の圧力」疑惑でABCが人気番組を無期限停止、司会の発言巡り言論の自由に波紋米ウォルト・ディズニー傘下のABCネットワークが人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」の放送を無期限で停止した。司会者のキンメルがチャーリー・カーク殺害事件をめぐり、MAGA勢力の政治的取り繕いやトランプ大統領の軽薄な態度を痛烈に批判した直後のことだ。米国では憲法修正第1条が「言論の自由」を強く保障しており、政府が直接メディアを規制することはできない。しかし、放送免許の更新や買収承認といった重要決定を連邦通信委員会(FCC)が握っているため、これを利用し政権が圧力をかければ事実上の制裁となり得る。法律専門家は、トランプ政権による「ジョーボーニング」(公的立場を利用した圧力)が背景にある可能性を指摘し、「言論の自由」の侵害が疑われている。ディズニー傘下のABCは9月17日、キンメルの番組を「無期限」で停止にすると発表した。この決定は、ABC系列局を保有するネクスター・メディア・グループが、15日のキンメルによるカークの死とその反応に関するコメントを理由に同番組を放送枠から外すと表明した後に下された。ネクスターは現在、競合のテグナの買収を計画しており、その完了にはトランプ政権の連邦通信委員会(FCC)の承認が必要だ。この突然の動きが特に懸念を呼んだのは、ABCがこの措置を発表する数時間前に、FCCのブレンダン・カー委員長が同ネットワークに向けて、キンメルに処分を下すように呼びかけ、「我々には、穏便に済ませる方法もあれば、厳しい方法もある」と、規制権限の行使をほのめかしたからだ。(以下略)---要するに、放送免許更新の許認可権を使って放送局を脅し、政権にとって気に入らない報道を黙らせた、というわけです。言論の自由を完全に放擲する行動というしかありません。このような行動を是とするなら、もはやロシアや中国の「圧政」を批判することなどできません。やっていることのレベルは何も変わらないからです。民主主義とは、選挙に勝って権力を手にすれば何をやってもよい制度ではありません。それはヒットラーがやったのと同じことであり、政権を手にするところまでは民主主義でも、その先は専制主義でしかありません。そして、トランプ政権がやっているのは、まさしくそういうことです。そもそも、トランプは前回任期の終わりに、選挙に負けたにもかかわらずそれを認めず、暴力によって選挙結果を覆そうとしました。つまり、最初から自分が勝ったときは民主主義を受け入れるけれど、それ以外は民主主義を受け入れるつもりがなかったわけです。その本質が白日の下に晒されたにもかかわらず、4年後にはそのトランプが再び選挙に勝ってしまった(今度は、不正でも何でもなく過半数の得票と選挙人を得てしまった)ことが、一連の事態の根本原因であることは論を待ちません。最初から言論の自由も民主主義も歯牙にもかけない人物を、投票者の過半数が支持したわけです。言い換えるなら、「国民を豊かにしてくれるなら、民主主義も言論の自由も報道の自由もどうでもいい」と思う人が、そんなに大勢いるということです。残念ながら、この状態を「民主主義国家」と呼び得るのかどうか、疑問を感じざるを得ません。
2025.09.20
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戦力不保持の憲法9条2項を削除 維新が憲法改正提言「国防軍を明記」「集団的自衛権行使を全面的容認」日本維新の会は18日、提言「21世紀の国防構想と憲法改正」を発表した。憲法9条は今の日本を取り巻く安全保障環境と乖離しているなどとして、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」などとする憲法9条の2項を削除することを求めている。提言では、憲法9条2項を削除した上で、「集団的自衛権行使を全面的に容認する」と明記した。現行憲法下で日本は、武力を行使できるのは攻撃を受けた時に限定される「専守防衛」の方針を取っているが、提言では、「我が国の防衛の基本方針は、『専守防衛』から『積極防衛』に転換する」としている。さらに、「国家固有の権利たる自衛権(個別的自衛権・集団的自衛権)を有することを憲法に明記する」ことや、「『国防軍』を保持することを憲法に明記する」ことも盛り込んでいる。日米同盟については、「憲法9条2項削除による集団的自衛権の全面容認を行った上で、日米安全保障条約を改定し、相互防衛義務を設定するべき」としている。これにより、アメリカが日本を防衛する一方で日本はアメリカを防衛しない現在の「非対称的双務性」を解消し、相互に防衛する「対照的双務性」に移行するよう求めている。この他、中国の軍事拡張や海洋進出を念頭に、日本・アメリカ・オーストラリア・フィリピンの海洋4カ国による「四海同盟」の締結も主張している。(以下略)---参政党のトンデモぶりのおかげでかすんでいますが、維新も相変わらずとんでもない政党です。専守防衛を放棄して、集団的自衛権を全面的に容認して、日米安保を相互防衛義務にする、それを言い換えると、米軍が世界のどこで侵略を行っても、日本の自衛隊(このとおりの改憲が行われてしまったときには、もう日本軍かもしれませんが)がそれに参加する義務を負うようにする、ということです。私は、日米安保は解消すべき(ただし、自衛隊を解体して非武装国になるべきだとは考えない)と思っていますが、とりあえず日米安保の是非はひとまず措いて、日米安保の片務性なるものが言われることがあります。つまり、日米安保において米国は日本を防衛する義務を負うが日本は米国を防衛する義務を負わない、ということです。安保ただ乗り論とも言われます。それがおかしいという考えですが、それは本質的に勘違いであると私は思います。日米安保は米国が日本を守る条約ではなく、日本を属国にしておくための条約なんだから、ただ乗りもへったくれもないのです。が、その話も今は措くとして、確かに形式上は片務条約ではありますが、その代わり日本は米軍基地維持のために莫大な額の「思いやり予算」を負担しています。米軍が駐留するどの国よりもその額は大きいとされます。日米安保を相互防衛義務にするというなら、その莫大な思いやり予算は減らすんですね?減らせるんですか?おそらく減らせないでしょう。米国が、とりわけトランプ政権が首を縦に振らないでしょう。つまり、莫大な思いやり予算はそのままで日米安保条約は相互防衛義務にする、言い換えるなら「やらずぶったくり」をされるだけです。何一つ日本にとってメリットがない。そんなものをわざわざ日本側から言い出すのは、愚の骨頂としか言いようがないと私には思えます。「中国の軍事拡張や海洋進出を念頭に」だそうですが、もちろん中国の膨張主義や他国への威嚇は問題です。でも、米国の膨張主義や他国への威嚇がそれよりましなものだとはまったく思えません。「中国の脅威」というお題目のために、際限なくどこまでも米国に魂を売り続けることが、日本の「自立」という考え方こそが、属国根性の最たるものではないのか、と私は思います。
2025.09.18
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米保守活動家射殺で拘束、ロビンソン容疑者について分かっていること 相反する人物像米ユタ州郊外で育った容疑者は前途有望に見えた。家族との結びつきが強く、標準テストで良い成績を収めていた。しかしわずか1学期で州立大学を離れ、休学してそのまま戻ることはなかった。当局は政治的な動機があったことを示す潜在的な証拠として、銃撃現場付近で発見されたライフルの薬きょうに刻まれていた反ファシストのメッセージに言及した。弾丸の一つには「おいファシスト! 捕まえろ!」と刻まれており、家族の一人は捜査員に対し、容疑者が「近年、政治的な傾向を深めていた」と証言。特に、最近の家族の夕食の席でカーク氏を非難していた。ただ、薬きょうのメッセージにはインターネットミームやビデオゲームへの言及も混ざっており、オンライン世界へ深く没入していたことが示唆されている。数週間前に容疑者と一緒に仕事をしたという電気技師は~容疑者は「誰かが政治の話題を持ち出さない限り、政治の話はあまりしなかった」という。「トランプ氏やチャーリー(カーク氏)のことはそれほど好きではなかった」とも言い添えた。だが元同級生の一人によると、数年前の高校時代、容疑者は家族と同様に政治的に保守的で、2020年大統領選を控えた時期にはトランプ大統領を支持していたとされる。「彼やその家族は、熱烈なトランプ支持者のようだった」と元同級生は語る。「今回のようなことが起きて、何というか…何が変わったのか全くわからない」有権者登録の記録によると、現在のロビンソン容疑者はどの政党にも帰属せず投票する旨を登録しているが、ワシントン郡の当局者の声明によると、実際に投票したことは一度もない。前出の元同級生は容疑者のことを「ゲームにのめり込んで」いて、ビデオゲームのデザインにも興味があったと振り返った。(要旨・以下略)---トランプも選挙運動中に一度暗殺未遂がありました。その際の犯人はその場で射殺され、政治的背景は充分に解明されてはいないものの、やはりクラスメートによると思想は「やや右寄り」だったとされます。その後2021年に民主党系の団体に寄付をする一方で、その半年後には共和党で有権者登録をし、前述の民主党系団体のメーリングリストからは脱会した、とされており、結局政治的主張は明確ではありません。今回の暗殺犯も、くしくもトランプ暗殺未遂事件の犯人同様、20代前半の若者で、少なくとも高校時代には家族とともにトランプ熱烈支持者であったということです。現在の思想的背景は不明ながら、突然急激にリベラル派に転向した、というよりは、政治的な左右とは別の要因(引用記事でもオンラインゲームての関係が示唆されていますが)が影響しているように思えます。この辺りは、日本における2022年安倍元首相暗殺事件の犯人にも一部通じるところがあります。年齢はずっと上ですが、あの犯人も主義主張は右派だったものの、自分の母親が統一教会の信者であり、そのことで人生に相当の悪影響があったことから、安倍と統一教会とのつながりに反発を募らせて、あのような凶行に及んだことが報じられています。米国では銃器の規制が政治問題化していますが、トランプや殺されたカークは強硬な規制反対派です。ところが、かれら銃規制反対派は、銃を所持する権利は保障されなければならないというのが主張の根幹であるため、暗殺されても、「だから治安維持上危険だから銃は規制されなければならない」という話には、一切ならないわけです。これは、なかなかに皮肉な事態と思います。このような事態に際して、銃規制以外のどんな手段によって、同様の事件の再発防ごうというのか、あるいはそもそも、こういう事件が今後も起きても構わない(仕方がない)と思っているのか、そのあたりの主張がどうなっているのかは、興味あるところです。米国には開拓時代からの歴史的経緯やそれに基づく価値観があるので、豊臣秀吉の刀狩の時代から民間の武器の保有が厳しく規制されてきた日本の価値観とは異なります。従って、拳銃まですべてを規制するのは無理なのは分かりますが、軍用の半自動銃すら容易に購入できてしまう状況※というのは、さすがに疑問を禁じえません。※実は、重機関銃のようなものですら、さすがに厳重な規制はあるのだと思いますが、民間で保有、射撃は可能なようです。YouTubeで検索すると、第二次大戦中の旧日本軍の92式重機関銃だの99式軽機関銃だのを射撃場で試射している動画がいくつもあります。日本では、火縄銃ですら厳重な規制がありますが。また、販売・所持が自由な半自動銃(引き金を1回引く度に1発発射される)から、規制される全自動銃(引き金を引いている間連射できる)への改造は比較的容易だ、という話も聞きます。日本においては、目下のところ、トランプに親近感を抱く極右勢力であっても、銃器の所持を自由化せよ、などとは叫んでいない(そのような主張の個人はいるかもしれませんが、意味ある政治勢力にはなっていない)のは、まだしも幸いなことであると思います。
2025.09.14
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前回の続きです。右遠方は妙高山だそうです。左手前の山はおそらく佐武流山ではないかと思います。標高2191mで、実は苗場山より高い。妙高山と佐武流山(?)のアップです。山頂の向こう側を少し下ってきましたが、帰りのバスも往路と同じ場所から出るので、山頂に引き返します。素晴らしい景色です。色々な山がありますが、ゴツゴツした急峻な山も好きですけど、実はこういうなだらかで森と池が点在する景色の山が一番好きだったりします。山頂が2145mで、その先2060m付近まで下ったはずなので、登り返しは標高差80mくらいあるのですが、斜度か緩いので、まったく気になりません。途中で笛吹きタイム。行き交う登山者がいないときに吹き始めたのですが、途中で何組かすれ違い、動画を撮影されていた方もいました。この景気で笛吹きは最高です。リンドウがあちこちに咲いています。他にも咲いている花はいくつかありました。景色が良すぎて、山頂付近を1時間半ほど歩きましたが、天上の湿原歩きもそろそろ終わり、下山にかかります。カッサ湖(田代湖)のようてす。往路も通過した神楽ヶ峰。苗場山は、山頂域のなだらかな山容と裏腹に、そこに着くまではそこそこの急登です。いや、もちろんごく普通の一般登山道なのですが、何を隠そう、前週に三ツ峠以来、右膝痛がぶり返しています。登りは平気なのですが、下りが辛いのです。その前、早池峰山と根子岳ではさほど痛みは出なかったのですが。またトリカブトが咲いていました。岩場の上り下りが2~3か所あります。往路の登山口に出ました。往路はここまでリフトで登ってきたのですが、リフトは登り専用なので、下りはさらに歩かなければなりません。正直言うと、登りはひざ痛が出ないし、体力的にはまだ余裕があったので、登りは歩いて下りはリフト、の方が楽なのではが、そんなことを言ったって、ないものはないんだから仕方がありません。膝が痛い上に、相変わらず登山道は川になっています。この濡れた岩の上を伝って歩きます。往路は清流でしたが、下山することには泥水っぽいところも多くなってきました。まあ、ひざ痛と言っても、歩くのに支障があるかというと、普通に歩けるのですが、スピードは上がりません。先ほどのリフトの区間は、歩くと登りが1時間、下りが45分とありましたが、絶対それより時間がかかるだろうと思いつつ下って行きましたが。和田小屋に着き、ここで登山道は終了です。なんと、コースタイムどおりの45分でした。和田小屋。現在は営業を休止しているみたいです。ここでもう一度笛練習をして、毎日あるぺん号のバスが出る駐車場まで、更に標高差160mほどを下ります。トータルでは、標高差が登り1000m弱、下り1300m強程度だったようです。往路はリフトを降りて歩き始めたのが6時前、山頂に着いたのが8時50分頃なので所要2時間50分、下山時はだいたい10時20分頃山頂を出発して和田小屋到着が1時50分頃なので、所要3時間半程度てした。往復とも、標準コースタイムよりやや遅かったです。復路のバスが3時15分発で、早く歩いても時間が余ってしまうので、あまりスピードを上げなかったのが一つの理由ですが、もう一つの理由(下山時)は、やっぱり膝が痛かったせいです。登りは歩速を上げても膝に大きな負担はありませんが、下山時は明らかに、スピードを上げれば上げるほど膝の負担は増すので。往路はある程度余裕があって、汗もそんなにかかなかったのですが(いや、嘘です、汗はかいたはずですが、涼しかったので、汗をかいてもわりとすぐ乾き、そんなに汗ダラダラ、肌がべとべとという印象はありません)、下山時は昼過ぎ、気温も上がり、汗ダラダラになっていました。復路の毎日あるぺん号は、途中こちらの日帰り温泉に立ち寄り、お風呂で生き返って帰宅しました。膝痛ですが、帰宅後、湿布(それも古くて期限が切れている)を貼って寝たら、翌朝はまだ痛くてしゃがめないくらいでしたが、その夕方にはほぼ痛みは引きました。左足の骨折(2017年)の半年前くらいからずっと、痛くなった治ったりを繰り返しているのですが(このひざ痛が原因で、月間100km走っていたジョギングをやめました)、整形外科に行っても治りません。寄る年波ということなんでしょうね。ともかく、苗場山は素晴らしい山でした。もう1回、次は7月末か8月初めの花満開の時期に行ってみたいです。
2025.09.09
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苗場山に行ってきました。「毎日あるぺん号」を使って夜行日帰りです。秡川登山道の駐車場に朝4時半頃到着。25分ほど登ると、夏山リフトが登りのみ稼動しています。(毎日あるぺん号の苗場山コースは、このリフトの乗車券が付いています)リフトからの景色。これで一挙の標高1700mまで登ります。9月なので花にはあまり期待していなかったのですが、案外多くの花が咲いていました。これはウメバチソウ。台風も去って天気は晴れなのですが、前日にかなり降雨があったのでしょう。登山道が川になっています。リンドウ、これは秋の花の代表格です。あちこちに咲いていました。標高2029mの神楽ヶ峰までいったん登り、そこから1880mの鞍部まで下って2145mの苗場山頂まで登り返します。その神楽ヶ峰から苗場山の山頂を望みます。結構急な登りで、ここから見た山容からは、山頂の向こう側が広大な台地になっているとは想像できません。食べたら極楽浄土行きの花、トリカブト。苗場山への登りの途中から、先ほど超えてきた神楽ヶ峰を振り返ります。花の名前が分かりませんでした。キツイ登りを登り切ったら、山頂手前で広大な台地に出ます。山頂一帯は広大な高層湿原になっています。池塘とオオシラビソの群落が点在する、天上の楽園です。池塘。かつて池だったところに植物の遺体が積み重なり、それが泥炭層となって水面を埋めていきますが、池(あるいは湖)だった頃の名残が池塘です。山頂に到着。2145m、1700mのリフト終点出発が6時少し前、山頂着が8時50分過ぎなので、累積標高差約600m(リフト終点1700mから神楽ヶ峰2029mまで+最低鞍部約1880mから苗場山頂2145mまで+多少のアップダウン)を2時間50分で歩いた計算です。遅い!!しかし、コースタイムは2時間40分なので、それに比べると多少遅いかな、程度の差です。正直なところ、毎日あるぺん号の復路のバスまで時間が余ることその他の要因で、あまりペースを上げなかったところはあります。この山は、山頂よりもその南側に広がる、この広大な湿原に魅力があります。山頂に広大な湿原が発達している山は、私が登ったことのある中では、この苗場山と会津駒ケ岳が該当します。未登の山では巻機山もそうらしいです。苗場山と会津駒ケ岳は、似たところがある山という印象があります。ただ、湿原は会津駒ケ岳より苗場山の方が広い印象があります。点在する池塘とオオシラビソ林。個人的には「絶景」です。以下次回に続く。
2025.09.07
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関東 ダム水位低下でコンクリ露出 新米への影響 取水制限は?関東のダムの水位低下。矢木沢ダムの貯水率は3割を切っています。新米への影響はあるのか、そして今後、取水制限はあるのか現地を取材しました。群馬県の最北端・みなかみ町にある「矢木沢ダム」。そこで8月以降、急激に変化しているのが…。水資源機構課長「木々が生い茂っている所と地肌が見えている場所があるが、そこが矢木沢ダムの満水」今、ダムの水位低下が心配な状況です。雪解け水でいっぱいの満水時と比べると、水位は20メートル以上も下がり、コンクリートが大きく露出。並べると、その差は一目瞭然です。5月中旬、梅雨入り前。設備が安全に作動するかを確認する年に一度の“点検放流”が行われたころからしばらくは「満水」の状態が続いていましたが…。貯水量のグラフを見ると7月以降から下がり始め、8月に入ると一気に平年を下回りました。今月3日10時時点で貯水率は23.7%です。---九州に台風が接近し、関東にも来るようです。東京からはまだ台風は遠いものの、今朝(9月4日)から東京は久しぶりに雨が降っています。東京で1mm以上の雨が降るのは8月16日以来なので19日ぶりですが、その8月16日に降った雨は1mmだけなので、実質的には、8月11日以来のまとまった雨です。しかし、雨雲レーダーを見る限り、記事執筆時点の9月4日の朝6時半頃の時点で関東で降っているのは東京23区頭部と埼玉南部だけのようてす。水源地には、記事執筆時点ではほとんど降っていません。水系別貯水量の推移上記の記事にあるとおり、そして矢木沢ダムだけでなく、首都圏の水がめである利根川水系、荒川水系、多摩川水系、いずれも大幅に貯水量が減っています。利根川水系と多摩川水系のいずれも、過去の渇水連に取水制限が行われた時点より、すでに貯水量が減っていることが分かります。奥多摩湖については、過去に給水制限が行われた年の貯水量も下回っています。というか、奥多摩湖は今年に入ってずっと貯水量が大幅に少ない状態です。7月までは利根川水系と荒川水系の貯水量が豊富だったため、多摩川水系だけ貯水率が低くても深刻な問題はなかったのかもしれませんが、8月以降いずれの水系も雨が少なく、深刻な水不足に陥っています。それにも関わらず、首都圏ではどういうわけか水不足の話がさほど報じられておらず、取水制限も行われていません。大丈夫なんでしょうか?多分、大丈夫ではないだろうと思います。今回の台風がこれから明日にかけて関東に接近し来ますが、これがうまい具合に首都圏の水がめ、特に容量の大きな利根川水系に充分な雨を降らせるかどうか、まだ何とも言えません。たった1個の台風が空に近いダムを満水にするほどの降雨をもたらすこともありますが、台風が近くを通っても微妙に外れて、水源地にはさほどの降雨をもたらさない場合もあります。もちろん、降り過ぎて水害が起きても困るのですが、この際できるだけ水源に雨が降ることを期待するしかありません。もし水源地にあまり降雨をもたらさなかった場合、さすがに遠からず取水制限、さらには給水制限ということになってしまうのではないかと思います。それにしても、雨は降り過ぎても色々な意味で困るし、降らなくても水不足で困る、降っても適切な場所に降ってくれないと困る、しかし、人間には降雨をコントロールする術はない、人間の文明というものは、実に不安定でもろい基盤の上に成り立っていると思わざるを得ません。
2025.09.04
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「さっきまで元気だったのに」と同僚絶句 目の前で40代男性が死亡 歓送迎会で脳出血 脳卒中サバイバー記者脳卒中は「再発しやすい病気」だそうだ。ぼくは、そのことを入院中に開催された病院内の講習会で知った。そこで「発症10年間で半数の患者が再発するというデータもあるんです」という説明を聞き、あらためて「ぼくは再発で死ぬ可能性が高いんだな」と、ちょっとショックを受けた。~令和元年12月に脳出血を発症した後、翌月にリハビリ病院に転院した。半身まひになり、リハビリを続けていたが、これからは再発のリスクとも向き合わなくてはならない。院内で、脳出血や脳梗塞など「脳卒中」について学べる講習会があると聞き、参加させてもらうことにした。~脳卒中になる背景には、食生活や喫煙、ストレスといった生活習慣、高血圧や糖尿病などのリスク因子がある。できるだけ、そういった要因を取り除かなくては、また病気になってしまう可能性が高くなるので注意しましょう-といった内容だった。講師の看護師さんは「まず、たばこはやめてください。お酒もよくないです。ストレスもだめですね」と繰り返していた。以前、たばこを吸っていたことはあるが、禁煙して20年近くになる。日常的に飲酒もしない。原因はストレスだったのだろうか。~退院して自宅療養に入り1カ月ほどたった令和2年8月のことだ。急激な血圧の上昇や身体の硬直などの変調を感じ、再び救急搬送された。このときは再発したと思い~だが、搬送先の大学病院で検査を受けた結果、幸いにして再発ではないことが確認された。~ぼくのいた未明の高度治療室に別の男性が救急搬送されてきたのだ。40代半ばの男性。職場の歓送迎会の最中に倒れ、脳出血と診断されたようだ。同僚が付き添って搬送されてきたらしい。~その後も、複数の医師が声を掛け合いながら必死に治療を続ける音もしていた。医療ドラマよりも生々しい、はりつめた現場。詳しい状況は分からなかったが、しばらくすると、医師たちが、その場を離れた。~少しうとうとして目を覚ますと、治療台から男性がいなくなっていた。後から聞くと、やはり亡くなったという。(以下略)---嫌いな産経新聞の記事ではありますが、この内容には目が釘付けになりました。職業上やり取りした人でも、職場の同僚でも、あるいは個人的な知人友人でも、脳血管障害は結構います。再発した人も、この記事にあるような「半数」ほどではないけれど、います。何と言っても、先日健康診断で血圧が160-104というかなり高い数値を出してしまいました。再測定では145-84に落ちましたが。昨年は130-93(再測定もほとんど差なし)、2年前も大同小異(再測定では少し落ちた)でした。元々私は超低血圧人間で、30代半ばころまでは上が100に届かず、下は60未満くらいだったのです。それから20年、年齢が上がると血圧も上がり、今や上が160か、とショックを受けました。実は知人にも、若い頃は低血圧だったのに、だんだん血圧が上がり、脳梗塞という方がいます。そして、私もタバコは1本も吸った頃はないし(もっとも、若い頃は、自分で吸わなくても職場の同僚、上司の副流煙をずいぶん吸わされましたが、それも20年以上前の話になります)、酒は飲みますが、金土日に350mlのビールを1缶のみというのは、飲んでいる部類には入らないだろうと思います。塩分摂りすぎ?そんなに塩味の濃いものが好みではないし、運動不足かというと、以前月間100km走っていた頃よりは運動量は減ってますが、これだけ山に登っていて、毎日階段も登っていて(1週間で、自宅、通勤、職場を合計して、標高差にして500m程度)それでも高血圧から逃れられないのですね。私もストレスに行き着くのかなあ。確かに精神的ストレスは色々あるけど、パワハラを受けているわけではないし、超長時間残業をしているわけではないし、はてさて、というところです。というわけで、結局は、加齢なのでしょうかね。もちろん、血圧の上が160で、ただちに脳血管障害の可能性が極度の高い、というわけではないでしょう。健康診断の総合判定も、C判定でしたが、再検査ということにはなっていません。しかし、これまで経過から考えると、血圧がこれから下がるとは考え難いので、60歳になり70歳になったとき、私は無事なんだろうか、と思ってしまう訳です。人間、50を過ぎると、体の各所にガタが来ますね。私の場合、膝(膝痛)と目(老眼)に、それをひしひしと感じますが、血圧もその一つ、ということになるのでしょう。山登りでそれなりに体を動かしていてもこうなのか、と思う反面、これで山登りをやめたら、もっとひどいことになるんだろうなと思ってしまいます。
2025.09.02
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