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本のタイトル・作者オードリー・タン 日本人のためのデジタル未来学 [ 早川友久 ]本の目次・あらすじはじめに~オードリーの言葉から日本人が学べる未来の姿~第1章 「未来」をゼロからつくり上げる独創思考学校へ行く時間をムダにするより、インターネットを通じて学ぶほうがいい自分はパイプ役をしただけで、マスクマップをつくったのはプログラマーたちテクノロジーはあくまでも人間の手伝いをしてくれるもの。使う側の人間が自由に選べばいいまだ選挙権がない若い人たちでも、アイデアを出すのは自由実を言うと、私は"持守的"なアナーキストといったほうが正確かもしれません座って議論しているだけでは、見えないことや知りえないことがたくさんある政治参加を促すには、「自分の1票が非常に大切なんだ」という意識を持たせることが大事第2章 「自由」をつかみ取るために必要な共鳴思考徹底して自由を尊重する家庭だったからこそ、いまの私があるのですなんで、みんなと同じことをしなきゃいけないの?相手が誤っていたとしても、そこから学べることは必ずあるし、自分の考えが絶対正しいわけでもない物事を最終的に判断するのは人間であって、AIではありません日本が遅れているのではなく、むしろ台湾が想像以上に先進的なんです同性婚への賛成派も反対派も、「家族の価値」が大切だと感じているのは一緒なのです誰もが受け入れられるような、新しい解決策を想像するのが本当の民主主義の意義第3章 「危機」を即座にチャンスに変える加速思考前例や慣習に囚われ、限られた人たちだけで進めていたら、デジタル革命は間違いなく不可能でしょうデジタルを使える人間だけがDXに取り組んでも、成功はおぼつかないデジタル行政は、決して私たちの方向性を変えるわけではありません社会イノベーションとは「みんなの問題は、みんなで助け合い解決する」ということです自分とは異なるさまざまな考え方をする人の話を、絶え間なく聞き続けていく誰もが多数派に属することもあれば、ときには少数派に属する場合もあります第4章 「能力」を最大限に引き出す多元思考実際、2歳とか3歳の子どもというのは非常に創造的なのですが…文化や業界、年齢などの違いは、私たちがお互いに協力するうえで、実はハードルにはなりません英語を学ぶことが一番重要だ、などという通り一遍の考え方を皆が皆、する必要などないのですもし自分だけでいい方法が見つけられなかったら、ほかの人を頼ってもいい街全体をキャンパスにして、ネット教育と地域の資源を組み合わせていくような学校が普及していくかもしれませんプログラミング思考を身につけた人が増えれば、気候変動などのより大規模な共通の問題を、多くの人で解決できるようになります終章 オードリー流思考術+台湾的柔軟性=日本の未来サバイバル戦略デジタルの世界で花開いた台湾の“柔軟性”ハッカーたちが大事にする「公開・透明・協力」“弱者”にも活躍の場を提供するのが政治の仕事「人間はブタでもないし、肉のかたまりでもない」「同調圧力」と「少数意見」の戦いなによりスピードを重視する台湾流「現実主義」“失敗するコスト”の節約につながる“失敗のシェア”オードリーがなかなか日本に来られないワケオードリー・タンと李登輝の意外な共通点おわりに~台湾社会にはたくさんの「オードリー」がいる~引用仮に相手が誤っていたとしても、そこから学べることは必ずあるし、自分の考えが絶対正しいわけでもない。お互いの答えを文字にして突き合わせていけば、それぞれの答えのなかにある共通したものを見つけ出すことができ、共通の感情を生み出すことができる感想2021年読書:167冊目おすすめ度:★★★★★いや、これ、良かった。ほんと。未来の話を聞いているようだった。自分がふだん「どうなんだろう」と思っていることに対する答えというか、そういう考え方が随所にあった。新型コロナのニュースが世を賑わせ始めたころ、台湾が対応に成功している、その立役者として登場した「オードリー・タン」。何者?!と思った。35歳で大臣就任、トランスジェンダー、中卒、IQ180、16歳で起業…。華々しい経歴と派手な枕詞は、アニメの登場人物みたいだ。いわゆる「天才児」で、公教育の仕組みからはみ出して育ったオードリー。そしてその才能を、今いかんなく「公」に供している。台湾では2019年5月にアジアで初の同性婚が法制化されている。フットワークが軽く、朝令暮改、軌道修正は当たり前。「息子がピンクのマスクを笑われた」という電話一本から、国中を巻き込んだ#ColorHasNoGenderという運動。2020年6月、多言語教育推進加速のため「2030年バイリンガル国家計画」始動。プログラミング思考について、「解体」と「再構築」だとあって納得した。一人が作り上げたものをオープンソースにし、複数の人が共同してブラッシュアップしていく。プログラミング学習について私が抱いていた「論理的思考育成?」という疑問が、ここでストンと落ちた。そう、これまでは、知識は「蓄える」ものだった。それは、限られた人が限られた人に与え、与えられ、独占するものだった。けれど、今は違う。世界中で最高峰の大学のオンライン授業を受けることもできる。知識は開かれたものになる。分厚い本を暗記していることが尊ばれた時代は終わった。では何が必要か?それは、「既知ではない問題を、協力して解決できる」ということだ。プログラミング思考って、そういうことだよね。そして、そのためには「失敗」を共有することが必要になる。それすらストックとして皆のたくわえになる。私が台湾に行ったのは15年も前。裕福な人たちがイングリッシュネームを持ち、英語がペラペラだったので驚いた。この本を読んでいると、それから目まぐるしく変わっているのだろう。すごいな、台湾。プラスの面がたくさん書かれていたけど、そうじゃないところについても知りたくなった。ほかの現代台湾についての本も読んでみたい。「日本は先進国」という考え方、もうずいぶん古いんだろう。太陽の沈む国。斜陽のファー・イースト。でも、それはだからもういい、ということには、ならない。何と言うか、そういう括り(国?)に囚われること自体がナンセンスなんだという気がしてくる。個として立ち、世界を相手に繋がる。そういう時代なんじゃなかろうか。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.21
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本のタイトル・作者英語の多動力 世界でビジネスするホリエモンの英語術 [ 堀江貴文 ]本の目次・あらすじ第1章 英語と未来Would,Couldなんて要らない急速に進化するニューラル機械翻訳そんな時代に英語学習は必要か?AI翻訳を英語を学ばなくていい言い訳にするな英語が先か、英語の仕事が先かG人材とL人材、あなたはどっちだ?「手元になくてもいい」という革命投資型思考であれ3つの「タグ」で百万分の一の人材レア人材になるなら外資系より日本企業インタビュー 村上憲郎(元Google日本法人名誉会長)インタビュー 坪谷ニュウエル郁子(東京インターナショナルスクール理事長)第2章 ワクワクする勉強だけでいいなぜ英語を学ぶのか?「お勉強」と「学び」の違いまずは1つのことにとことんハマれ「広瀬すずに会いたい」でOK次々に教材をハシゴする英語を学ぶ意味結果を求めないサボれない仕組みを作れワクワクする勉強だけやる見切り発車は成功の元インタビュー 藤岡頼光(QQ English創業者)インタビュー 三木裕明(映画プロデューサー)第3章 他人に流されるな、自分を見ろ講師の言いなりになるなワンクール古い教育者の考え悔しい体験をもっともっと重ねる「自分がバカ」であることを知っている人は強い苦手意識で将来を決めるな「できない理由」を先に考えるな勉強することは=「我慢すること」ではない「折れる」のは成果を自ら手放すことインタビュー 竹林朋毅(某ラグジュアリーブランドCEO)インタビュー イムラン・スィディキ(コペル英会話校長)第4章 学びを自動化するコツW杯は現地観戦僕らを駆り立てる英語教材会話をYesやNoだけで終わらせない英単語は妄想で覚える映画でリスニング力は伸びない超速で英語力を伸ばしてくれるテクノロジー言葉をパズル遊びだと思う時間はこうやってつくるスマホを英語モードにする動画の時代引用ジェイソンさんが言う唯一の語学習得のコツは、little by little、「楽しく」「少しずつ」「永遠にやる」こと。楽しくなければ続かない。感想2021年読書:166冊目おすすめ度:★★★★堀江さんの本ということで先入観入って読んだのだけど、これすごく良かったです。ホリエモンはちょいちょい出てくるけど、すごく短い。で、他の人のロングインタビューがとっても良い。英語学習のモチベーションアップに効果的。AI翻訳が最近すごくナチュラルなのは、ディープラーニングを活用してるからなんですね。こういうのをニューラル機械翻訳というらしい。インタビューの村上憲郎(元Google日本法人名誉会長)さん。村上式シンプル英語勉強法 使える英語を、本気で身につける [ 村上憲郎 ]この本を前に読んだことがあった。村上さんが英語を本格的に勉強し始めたのは31歳のとき。1日3時間×3年間、約3300時間、勉強していたそうだ。で、その後の坪谷ニュウエル郁子さんのインタビューが至極納得できた。・生まれてから18歳までに母語に接する時間は6万3,000時間。その10%でも他の言語に触れていなければ、母国語である人とアカデミックに対等に渡り合えない・米国国務省が外国に駐在させるとき、日本語は平均2400~2760時間習得にかかる。(逆もまた然り)・日本での英語教育は、中学・高校で800時間弱。小学3年生からの英語必修化で1000時間弱。・CEFR(ヨーロッパ言語共通枠:ヨーロッパ人に対して英語がどのくらいのレベルになるのか)は、ヨーロッパで高校卒業がB1(日常会話レベル)。→英語学習の日常会話でいう2760時間のレベル。日本人は1,000時間なのでA1~A2のサバイバルレベル。→残りの1,760時間は自分で埋めるしかない!これですよ、これ。「フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか [ 米崎里 ]」でも引用されていた、アメリカ国防省の語学カテゴリ。英語から一番遠いことば、日本語。そして「「超」英語独学法 [ 野口悠紀雄 ]」では「外国語を支障なく使えるための勉強時間は4,000時間程度。学校の勉強を2,000~3,000時間とすると、あと1,000~2,000時間」とあったけど、坪谷さんではより詳細にその時間数を算出している。(けれど結局、2,000時間程度というのは同じ)村上さんも、3,300時間勉強したという。このラインを目指していけばいいんだ。そこにどう到達するか、いつ到達するか。結局、語学と言うのはそういうことなんだろう。時間×継続=習得。坪谷さんは、「語学、言語は絶対時間数」だという。そのうえで、どこを目指すかだと。海外の非英語圏の人たちが英語を喋れるので、「なぜ喋れるのか?」と訊くと、やっぱり時間が違った。・自国制作のテレビ番組がそんなになく、英語圏の放送が多い・吹き替えがないので、英語に字幕で放送されるといったことで、幼い頃から英語に触れる環境。時間数が違う。また、・本が翻訳されないので、原文で読む必要がある・大学が英語でしか講義を行っていないといった動機付けも強い。日本は一定の人口がいるので、この本でも言っていたけど国内向けだけの需要でまかなえるから、英語のものをわざわざ持ってこなくてもいいんですよね。良くも悪くも。私の子どもたちは、英語に触れる時間数が多い。それでも「英語を話せる」ためには、あと760時間程度を自分で補う必要がある。ちなみに、私が受講している「NHKラジオ英会話」はB1レベル。高校卒業程度…。「B2:社会生活での幅広い話題について自然に会話ができ、明確かつ詳細に自分の意見を表現できる」を目指していきたい…。長い道のりでもいい。語学は、時間数。1日に1時間でも、生きていればいつかはそこにたどり着く。それが分かっただけでも、楽になる。紹介されていたエストニア発の「Livingvist」という適応学習を念頭においた言語学習アプリをダウンロードしてみた。CERNでフランス語を覚える必要ができた人が自分のために作ったプロトタイプがもと。本当に、言語学習ってその人のオーダーメイドでやっていく必要があると思うし、なんならすべての学習がそうだ。AIに学習を教わる、そういう時代だと思う。教室で一斉授業を受けるのは、あまりにも非効率だし不幸なのではないだろうか。「学校」という場所は、もはや「学習のスペース」や「ペース配分のマネジメント」「身体の表現」「他者との共同(リアルワーク)」との場としていくべきなのでは…。これまでの関連レビュー2019.11.19 マンガでカンタン!中学英語は7日間でやり直せる。[ 澤井康佑 ]2020.04.23 海外ドラマで面白いほど英語が話せる超勉強法 [ 出口武頼 ]2020.10.09 フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか [ 米崎里 ]2021.03.19 英語独習法 [ 今井むつみ ]2021.07.29 「超」英語独学法 [ 野口悠紀雄 ]2021.08.19 面倒くさがり屋の僕が3ヶ月で英語を話せるようになった唯一無二の方法 [ 須藤元気 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.20
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本のタイトル・作者面倒くさがり屋の僕が3ヶ月で英語を話せるようになった唯一無二の方法 [ 須藤元気 ]本の目次・あらすじ1 準備篇ー英語を学ぶ前に意識しておくべきこと英語を極めるよりも大切なこととは?「学校で一番」「クラスで一番」と言えるものを複数揃えて、オンリーワンを目指す。三ヶ月で喋れるようになるか?短期集中 is the best.どうすれば、「一日三時間」の勉強時間を確保できるか。逆輸入ファイターが明かす留学のメリットどデメリット。英会話学校に行っても英語が喋れない理由とは?2 学習篇ーどうすれば三ヶ月で英語を習得できるか最も効率的な英語学習法。「自己紹介イングリッシュ」。相手の興味をひくにはどうすればいいか?会話は総合格闘技。だからこそ文法が何より大事。音読で英語を体に馴染ませたら、英語カフェなどで実践練習する。書くべきか書かざるべきか。僕の単語習得法。発音記号を覚えるのは面倒くさい。でも、長い目で見ると一番効率的。先生は手の平にいる。スマホティーチャーに学べ。フライト時間に英語のウォーミングアップをしよう。コミュニケーションでは「間」が大事。ネイティブっぽく見せる秘訣。「場をつなぐ」言葉の威力。3 実践篇ー身につけた英語をどう活用するか元副大統領アル・ゴアさんとの対談。僕のリアル英会話。珍味好きのアメリカ人の場合。意外に知らない?失礼にならない「会話の終わらせ方」。引用そこで大事になってくるのは、英語で「何を話すか」ではないでしょうか。つまり、人としての魅力が問われると思うのです。自分のリソースを英語だけに費やしてしまうと、「英語は喋れるけど、あんまり面白みのない人」になってしまう危険性があります。(略)それだったら、「せっかく身につけた英語力で何を語るか」の部分に注力したほうがいいのではないでしょうか。感想2021年読書:165冊目おすすめ度:★★須藤元気さん。お名前は知っているし、「WORLD ORDER」は好きだった。詳しくは存じ上げなかったのだけど、著者来歴を見ると、「アメリカのサンタモニカ大学でアートを学びながら格闘家としての修行を続け、帰国後に逆輸入ファイターとしてプロデビュー」。で、そしたら英語喋れるやろ、と思うじゃないですか。喋れなかったんだって。サバイバルイングリッシュは出来る。でも、それ以外は出来ない。アル・ゴアさんとの対談で、「オッス!オラ、元気!」(Nice to meet you, I'm Genki.)と言っちゃった話、面白かった。このままではいかん!と英会話教室をはしごし、自分で英会話スクールを作っちゃって、「英会話」(コミュニケーション)に特化して勉強し、話せるように。須藤さんは、1日3時間×3か月で基礎を仕上げよう、と提案する。約900時間か。『「超」英語独学法』に、「外国語を支障なく使えるための勉強時間は4,000時間程度。学校の勉強を2,000~3,000時間とすると、あと1,000~2,000時間」と書いてあったから、理に適っているんだろうな。なぜ英語を勉強するのか?のBIG WHY イメージを明確にし、モチベーションを高く保つ。移動時間やお風呂などの時間を英語学習にあてる。二毛作的な時間の使い方をすると、24時間は30時間くらいの密度になる。文法が大事、というところで「ラジオ英会話」の大西先生の『一億人の英文法』をおすすめされていました。単語は何回も眺めて覚える、というのも真似したい。私は「読み・書き」の英語を伸ばしたいので、須藤さんの英語の目指すべき場所とはちょっと違うかな、と思ったのだけど、英語学習の参考になりました。これまでの関連レビュー2019.11.19 マンガでカンタン!中学英語は7日間でやり直せる。[ 澤井康佑 ]2020.04.23 海外ドラマで面白いほど英語が話せる超勉強法 [ 出口武頼 ]2020.10.09 フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか [ 米崎里 ]2021.03.19 英語独習法 [ 今井むつみ ]2021.07.29 「超」英語独学法 [ 野口悠紀雄 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.19
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本のタイトル・作者出会いなおし (文春文庫) [ 森 絵都 ]本の目次・あらすじイラストレーターと担当のナリキヨさんが再会する「出会いなおし」デパ地下サラダを購入した主婦がチーフに原料について問い合わせる「カブとセロリの塩昆布サラダ」夫の嘘に家を飛び出した妻が出会う「ママ」三十人三十一脚の思い出を語らう同窓会「むすびめ」橋のあちら側とこちら側のふたりが時を超え繰り返し出会う「テールライト」妻が死に、息子を手放すと決めた日に事故に遭う「青空」引用「体がすこしらくになったら、本をお読みなさい。問題の多くは、自分だけの問題にとらわれすぎることから生まれるものよ。ろくでもないことは、いくら考えたって、ろくでもないままだわ。本を読めば読んだだけ、あなたはあなたから解放される」「ママ」感想2021年読書:164冊目おすすめ度:★★★読みやすい短編集。「カブとセロリの塩昆布サラダ」は、カブのサラダを買ったら大根の味がする、という話。そこまで言わんでもええんちゃう、と思っちゃうんだけど、何というか、世界の正しさを求めているんだろうな。あるべき姿。世界の秩序。「テールライト」だけちょっとファンタジー感があって、こういう繰り返し出会うお話すごく好き。我が家はずっと母(かか)呼びだったんです。(2019.12.15 「「ママ」と「母」のあいだ」)でも最近、息子が保育園の影響で「ママ」と呼ぶようになったんですよ。娘に訊くと、娘も保育園では「ママ」と言っているらしい。知らなかった…。私は、「ママ」呼びに抵抗があるので、嫌だった。けれど、この本の「ママ」の話を読んで、ママ呼びもいいかな、と思った。「ママ」の話の中で、ママという言葉はムーミンママを想起している。ムーミンママ!黒のハンドバッグを手に、なんでも対処して家族をまとめ上げるムーミンママ!ああ、いいかもな、「ママ」も。単純だから、そんなことを思った。これまでのレビュー2019.10.14 みかづき [ 森絵都 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.18
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本のタイトル・作者なぜ妻は「手伝う」と怒るのか 妻と夫の溝を埋める54のヒント (平凡社新書) [ 佐光 紀子 ]本の目次・あらすじはじめに第1章 変わる男の家事現場1 手伝っても妻に文句を言われる夫達2 「妻を喜ばせるための手伝い」という発想を捨てる3 コロナ禍で家事の負担は女性に?4 負担感の分かれ目5 家事が老後の生活を支え、健康を守る6 家事のできない夫の末路7 家事は子どもにも不可欠8 お手伝いは喜ばれない第2章 妻が苦しむ「家事の呪い」9 妻は呪いにかかっている10 「きちんと」の呪い11 私が家の責任者12 最後は逃げられない妻13 世間のプレッシャー14 世間は夫を褒めるもの15 妻の面子を理解する16 なぜ妻は「汚い」と怒るのか17 なぜ妻は自分のやり方にこだわるのか18 呪いを解くのは夫?19 呪いを解くのは相手への関心第3章 仕事のスキルをフル活用して脱お手伝い20 手伝うと家事をするは別物21 家事をする=家事をシェアする22 脱丁稚23 よい後輩になるには24 最終目標はコ・マネージメント25 仕事のスキルを家事に応用第4章 もめないための家事シェア戦略26 夫に足りないのは経験27 言われる前に動こう28 独占できる家事を探す29 作業工程は見せない30 もったいないに振り回されない31 どこまでで「終わり」かを話し合おう32 ルーティン化がカギ33 家事を分解する34 場所別ではなく、作業別に掃除を分担35 掃除以外の作業別分担36 目指すは男の家事37 good dad という領域を確立する第5章 なぜ買い物はもめるのか?38 買い物はお手伝いの筆頭39 正解の商品を買うための二大ポイント40 全てご判断を仰ぐべきか?41 自分から積極的に買いに行くのも手第6章 なぜ妻には話が通じないのか?42 以心伝心は幻想43 なぜ妻は「あとで」「ちょっと待って」にキレるのか44 なぜ「ピラフがいい」がよくて「ピラフでいい」ではダメなのか45 なぜ妻は「どうする?」にキレるのか46 なぜ妻は「どっちでもいい」「なんでもいい」にキレるのか47 なぜ妻は「やってみたら?」という夫の提案にキレるのか第7章 妻とうまくいく話し方48 職場でのコミュニケーションスキルをフル活用49 先にありがとうと言ってみる50 作業はお尻を明確に51 作業の理由を確認する52 参考までに……聞いてみる終章 家事シェアの工夫で、夫婦関係がもっと良好に!53 完全な縦割り分業で摩擦の少ない家事シェア54 細かい注意を受け流すことで、コミュニケーションに成功あとがき引用日本での生活についてインタビューをすると、「やり方が決まっていても、誰も教えてくれないから、自分で日本の生活習慣を感じとっていかなくちゃいけないのが大変」と言う外国人は意外に多い。誰から言われなくても、常に周りに目を配りながら、常識から逸脱しないレベルに横並びで家事をすすめるのは、日本ならではの習慣らしい。そして、「常識はずれにならないように、悪目立ちしないように、ものすごく気を配っている」というのが、私のまわりの外国人女性達の目に映る日本の女性の姿だ。感想2021年読書:163冊目おすすめ度:★★★家事について色々書かれている佐光さん。この本は男性向けに書かれていて、随所に「仕事だったら~」という比喩が出てきて、これが (恐らく男性には特に)分かりやすくてよかった。2020.08.06 主婦をサラリーマンにたとえたら想像以上にヤバくなった件 [ 河内瞬 ]みたいな感じ。四人家族は社員三人の零細中小企業。妻は社長(総務・人事・教育・経理・現場監督・経営)、夫は営業部長(売上)。子供は戦力外社員…。祖父母というパートタイム社員を導入しつつ、社長が東奔西走する。営業部長は部門外のことを断ることができるけど、社長はできない。時間外勤務もそうだ。この重圧って、すごいんだよね。社長だから。経営の最高責任者だから。責任をとるのは自分だから。「自分がやらなければ、他にやる人がいない」。この辛さ。「逃げるは恥だが役に立つ」で、ふたりは家庭の「共同経営責任者」になるんですよね。その重さを半分にすること。当事者意識を持つこと。これが大事なんですよ!ここだよ!読みながら夫に「聞いて聞いて!」と随所で話していたら(家事をしないことが離婚の原因になるとか)、夫がお皿を洗ってくれました。データやグラフも登場し、数字で見せられたい男性脳好み。本の中に、「DEWKS/バリキャリ/シングルワーカー/DINKS」という括りが出てきて(製薬会社エーザイによるHAPPY WOMAN実行員会の調査)、「DEWKS?」となったのですが、デュークス(DEWKS)は Dually Employed With Kids (あるいは Double Employed With Kids)を略した頭字語(アクロニム)Weblio辞書そんな単語があるんですね…!で、このカテゴリだと、単親は「シングルワーカー」なんだろうか?そもそも「バリキャリ」って何…??どういう定義…?本の中に排水口の掃除の仕方が出てきた。排水口のパイプにぴったりのゴム栓を買って、過炭酸ナトリウムに漬け置きする、という…という方法。そこにゴム栓するんだ?!新しいな!確かにここに栓できたらめっちゃ便利。NPO法人ファザーリング・ジャパン理事の塚越学さんが紹介していた。夫婦がチームを組んで子育てを成功させるために必要なのは、「ヘルプシーキング志向」。必要な時にヘルプを求め、人に助けてもらうことは良いことだ、という認識。この「良いことだ」っていうのが難しいんですよねえ…。とくに女性は。頑張っていることを褒められる、大変だよね、と繰り返し言われる。そして「頑張って、大変なこと」が当然になる。この本の中に、外国人で日本で子供を育てている母親が出てくる。彼らは言う。暗黙のルールでがんじがらめ。夫が娘を連れて保育園へ行く。ぐしゃぐしゃの髪で登園―――やめて、「私が」後でなんて言われるか。このエピソードのくだり、「わかる…!」妊娠した時、「たまひよ」的なものを読んで、その息苦しさにびっくりした。そこには細かなルールがあり、覚えなければならないしきたりがあり、新たな世界の常識があり、私はそのいずれにも馴染めないと思った。こんなにもガチガチに決められて、その中で生きていかないといけないの?ただ、母親になるというだけで?何千年も何万年も続いてきたことの末端に、私が加わるというだけで?ねえ、そんなことはないよね?それで私は、比較社会学や幼児教育の本を読み漁った。答えが欲しくて。あるいは、「答えがない」という答えを求めて。そうじゃない、と思った。でも、実際に子どもを育て始めれば―――日本で子供を育てることは、暗黙のルールにあふれている。気づかないふりをするほど、鈍感でもいられない、臆病な私。本の中で、「後ろ指をさされないように」という言葉が出てくる。家族全員が、そう暮らしていけるようにマネジメントすることが、妻であり、母の役目。ああこれ、2021.03.22 女性差別はどう作られてきたか [ 中村敏子 ]で、その昔、戸主制度において、妻は「有能なマネージャー」であったそうだ。それが現代にまで至っているんだよね。プラスでもあったものが、転じて今や呪いとなる。この本に、妻の呪いを解くのは夫なんだよ、と出てくる。キスでプリンセスを目覚めさせた王子様みたいに。まず、王子様に目を覚ましてもらわないといけないな。これまでのレビュー2019.10.05 家事のワンオペ脱出術 [ 佐光紀子 ]2020.06.27 もう「女の家事」はやめなさい [ 佐光紀子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.17
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本のタイトル・作者最後の晩ごはん 初恋と鮭の包み焼き(15) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]本の目次・あらすじ倉持に師事し、朗読劇の稽古を重ねる海里。淡海が書きおろしてくれた作品で、二股をかける男を演じるが、うまく行かない。まったく共感できないからだ。役作りに悩む海里は、あちこちにヒントを求めるが……。引用「人間は、ただのデータバンクじゃない。思い出を保存する器は、心なんだ。その心の成り立ちを知らずして、他人の記憶を正しく理解することはできないし、小説や演技に生かすこともできないだろうね」感想2021年読書:162冊目おすすめ度:★★★もう15巻目…!今回は、2巻『小説家と冷やし中華』のふたりのその後。そうか。そういうことで、ああいうことをしたんだね、淡海先生。しかし、冒頭の淡海先生の独特なタイピングってどんなのなんだろう…。新幹線の中で注意されるくらいってよっぽど煩いんだな。お兄さん夫婦も色々あって心が決まったようで、良かった。夏神さんも自分の道を追求しているし、海里はゆっくりと道を探して進んでいる。今回も美味しそうなメニューが色々出てきた。巻末にレシピも載っている「豚ロース肉のはちみつ焼き」美味しそう。塩胡椒したお肉をはちみつに漬けておいて、小麦粉をふりかけて焼く。作ってみたいが、仕上げの大根おろしが面倒で…。海里が実家で作っていた大根のフライ、山本ゆりさんのレシピを思い出した。めんつゆで味付けた大根に片栗粉をまぶして揚げたもの。美味しいです。淡海先生のところに海里が持っていった「ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋」の和三盆ボーロサブレ。これ、『男ふたりで12ヶ月おやつ』にも出てきましたね!美味しそう!食べたい!オンラインショップもあった。結婚式のギフトに良さそうな見た目だ。これまでのレビュー2019.11.07 最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ [ 椹野道流 ]2020.02.13 最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ [ 椹野道流 ]2021.02.08 最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]2021.03.08 最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]2020.07.08 ハケン飯友 僕と猫のごはん歳時記 [ 椹野道流 ]2021.03.01 男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]2021.07.20 男ふたり夜ふかしごはん [ 椹野道流 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.16
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本のタイトル・作者古い家ではじめた、新しい暮らし [ 主婦の友社 ]本の目次・あらすじcase 1「行動することで、見られる景色がある」海がむえる高台の平屋をリノベーション広島県尾道市向島町/羽田さんご夫妻case 2「紆余曲折しながら、一歩一歩」山間に佇む古民家をセルフリノベーション京都府南丹市日吉町/秀野さんご家族case 3「心に生まれた余白に、この先の風景を描く」風情ある築150年の古民家で借家暮らし香川県小豆郡小豆島町/柿迫さんご夫妻case 4「暮らしよい環境に、誇りと感謝をもって」陶芸家が残した奧舎をリノベーション栃木県芳賀郡益子町/仁平さんご夫妻引用何においても別にね、まちがえたり、失敗したりしてもいいんですよ。それを避けて行動しないのではなく、いろんなことを知ったり、酸いも甘いもいろんなことを経験して、人としてちょっと分厚くなれたらいいなってcase 2 秀野さん感想2021年読書:161冊目おすすめ度:★★★★主に、都会から田舎に移住して、古民家で暮らし始めた人たちの話。「なぜ、移住したのか」というところも詳しく書いてあって、興味深かった。田舎に移住する、というと、農業に従事するとか、アーティスティックな仕事をするとか、カフェや民宿をやるとか、そういうイメージなんだけど。テレワークで田舎にいながら都会と同じ仕事をしている人がいて、新しい働き方の最たるものだと目を開かれた。写真がとにかく綺麗で、どの家もめちゃくちゃ素敵。窓から見える景色が、溢れる緑が、光が、一幅の絵画だ。一軒目のおうちなんて、映画やん!海と、ひさしのコントラストの妙。尾道・向島にある予約制カフェ「nagi」。機会があればぜひ訪れたい…。私、こういうの好きになったんだなあ、と思う。昔は苦手だった。田舎の家、歴史、作り手の跡が残るもの。今は、むしろこういったものに親しみを感じる。ほっとする。ピカピカの新しい物より、使い古されて少し朽ちたものに落ち着く。年を取ったんだなあ、私。最近、リビング・ダイニングの椅子座に違和感を覚える。ちゃぶ台欲しい。ちゃぶ台で床座で過ごしたい…。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.15
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本のタイトル・作者50歳からの私らしい暮らし方 [ 柿崎 こうこ ]本の目次・あらすじ1 住まい2 暮らし3 健康とお金4 おしゃれと美容5 人と自分との向き合い方引用「ひとりでいることを前提に、しっかりと自分の足で立つぞ」感想2021年読書:160冊目おすすめ度:★★★著者は、1970年生まれのイラストレーター。離婚を経て、現在一人暮らし。こういう、ちょっと年上のお姉さんの話を聞いておきたい。来るべき時を豊かに過ごすために、十年後、二十年後にたどり着きたい地点が見えるように。しかしこの本に登場する著者の家がめっちゃ素敵。アンティーク、古道具×グリーン、観葉植物。ああああ、好みだ…。(医療棚、一時期憧れていたけど、硝子が怖くて無理になった。でも素敵だよね)飴色家具に憧れる。うちにはないけど!アンティークの小引出しがずっと欲しくて探しているけど、コレというものに出会えない。お灸の話。お灸、やったことないけど、そんなに効くのか。試してみたい。ピアスとブローチの話。母のお下がりのブローチを持っているけれど、どういうタイミングで身に着ければいいのか分からない。服に穴が開くし、重いからぶら下がっているような感じになっちゃう。でも、私のようなシンプルな服装の人は、そういう光物を身に着けた方がいいんだろうな。著者は40代でブローチに目覚めたという。個性とアクセントになるらしい。うまく使えるようになりたい。白髪染めの話。局地的に発生するけど染めるほどでもない…と思っている現在の白髪。私は生まれてから一度も髪を染めたことがないので、染めてみたい。でも、ずぼらな自分の性格を考えると、白髪染めも面倒。著者は白髪用のカラートリートメントをおすすめしていた。やってみたい。シャンプーで染まる、みたいなのもありますよね。あれはどうなんだろ。著者おすすめの梅月堂「ラムドラ」。ラムレーズン入りのどら焼き。これ、美味しそう…(じゅるり)。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.14
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本のタイトル・作者親子の整理収納 [ 梶ヶ谷陽子 ]本の目次・あらすじ01 母&娘の整理収納episode-整理収納のおかげで、お互いに歩み寄れたね。02 おうち時間と整理収納Diary-家の中が心地いいと、辛い日々も乗り越えられる。03 娘の収納用品Report-娘ならではのポイント&使いこなしに、母は脱帽!04 わが家の部屋Before&After-おうち時間で見直した、4つの部屋の間取り&収納。05 お友だちの整理収納Interview-小学生から高校生まで、みんな違ってみんないい!感想2021年読書:159冊目おすすめ度:★★「住人十色」で、親子で整理収納アドバイザー(娘さんは史上最年少で整理収納アドバイザー1級取得)という二人が登場していた。(2021/5/1放送「片付く!見つかる!家事がラク!即実践の整理収納のコツとは?」)で、この本のタイトルから「あ、あの親子の」と思って読んだら別人だった…。「住人十色」に出ていらしたのは、清水幸子さん・麻帆さん。こちらは、梶ヶ谷陽子さん・一花さん。子どもとのやりとりの内容が多く載っていて、前半は特に整理収納よりも育児本的。私としては「整理収納アドバイザーの資格を持つ子どもが、子どもの視点からオーガナイズする暮らし」を見たかったんだよな…。小学校低学年・中学年・高学年で家庭の物置スペースがどう変わっていったかという定点観測のページは面白かった。来年、娘が小学校に入学するので、どう勉強スペースや学校用品のスペースを確保しようかなあと考え中。さらに成長していけば、個人用品も増えていくし、個室も欲しがるんだろう。その時どうしたもんかなあ。私は何でもすぐ捨てるし、まず形が残るモノをめったに買わない。がらーんとした部屋、何にもない空間が好き。でも、娘や息子はそうではない。干渉しない個室スペースを各自で確保しておかないと、私が堪えられなくなりそうなんだ…。若い頃はたくさん欲しいものがあって、たくさん買って、たくさん失敗する。「こうありたい自分」とのギャップをモノで埋めようとしたりもする。そういう経験をすることも大事ですよね。しかしこの本に高校1年生の物が少ない部屋が出てきて、一番ときめいた。寮みたいな部屋で暮らしたいんだ、私。これまでのレビュー2020.07.13 梶ヶ谷家の整理収納レシピ 気がつけば、ずっと無印良品でした。[ 梶ヶ谷陽子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.13
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本のタイトル・作者やめる時間術 24時間を自由に使えないすべての人へ [ 尾石晴(ワーママはる) ]本の目次・あらすじ序章 時間がない!思考から抜け出す第1章 全体を把握する時間の「見える化」第2章 タイムパフォーマンス向上術第3章 やめる時間術のカギ 時間の「引き算」第4章 時間の引き算 応用編第5章 人生を豊かにする時間の「足し算」時間にまつわるQ&A引用ただ自分にとって、「やりたいこと」「やらなくてもいいこと」を把握し、それらを「(100%)やめると決めた」それだけです。感想2021年読書:158冊目おすすめ度:★★★おすすめ頂いた本。この方、私は知らなかったんですが、ワーママ界隈(どこだそれ)で有名な方らしい。Voicyという…ラジオみたいなん?…ですごいリスナーを持つワーキングマザー。内容としては、様々な自己啓発系・時間術系の内容が、ワーキングマザーを主軸にコンパクトにまとまっていて、「時間がなくてなんかモヤってる。毎日イライラしてる」という人はこの一冊を読むとかなりスッキリするんじゃないかと思う。私はいろんな本を読んで、いろんな人を参考にして、すでに結構完成した感があり、時間の使い方についても(労働時間がもっと短くなればいいとは思うものの)わりと満足している。年200冊くらい本が読めるし、毎朝1時間英語勉強できてるし。2021.03.14「5才3才保育園児と、タイムスケジュール。」から、この春フルタイムになって、最初死ぬかと思ったけど、まあ何とか慣れた。私から夫に時短勤務を付け替え、夫が保育園の送迎をしてくれるようになったことも大きい。ごはん?適当でいいんですよ!最近「おお、これは発明かも!」となったライフハックは、姉弟で下着の色を分けること。うちは西松屋のやっすい下着のセットを買っていて、デザインの性差が激しいからサイズを間違えることもなかったんですが、すーぐボロボロになるんですよね西松屋。それで、ユニクロのユニセックスなものを買ってみたんだけど、以前白を買ったらユニクロ丈夫だからお下がりできちゃって、そうすると姉・白、弟・白でどっちがどっちのサイズか分からん。というわけで、姉・水色、弟・白色にしてみたら、なんということでしょう!サイズが一目瞭然…!次のサイズを買うときには次に姉・白色を買えば、お下がりの水色と被らない…!やば、私天才かも知らん。と悦に入っていたらこの本にも書いてました笑。そういえば『しない家事』のマキさんも、娘さんの靴下の色をその子で固定していると言っていたっけ。常識なのか、もしかして。後は、知人が名前付けを名字でやっていると教えてくれたのを真似しています(保育園は名前呼びなので、それまで下の名前で書いていたけど、数少ない姉→弟のお下がりの時に、名字だと書き替えが不要で便利。)もしくは初めから連名で書いてます。プール用のバスタオルとか、スヌーピーにして二人とも同じものにして「どっちがどっちだったっけ」と考える時間をゼロにしている。本の中で仕事で参考にしたいな、と思ったのはチームの作り方。個々の業務の専門性があるから、どうしても部下と上司の1対1の関係になってしまっていて、よくないなあと思っていた。引継ぎもうまくいかない。2人1組か3人1組制度をもうけたい…。著者来歴を見ると、外資系メーカーに16年勤務(うち6年管理職)。2020年4月に退社。4歳と7歳のお子さんがいらっしゃる。いやあもう、「ははあ~」ってなりますよね。すごいな~。こういうすごい人を見ると、「ひるがえって己は」と自己嫌悪に陥るんですが、いや、その人がすごい頑張っているからって、自分はもういいやっていう理由にはならんよな、と思い直す。英語がペラペラの人がいて、中国語も韓国語も出来る人がいて、でもその人たちが私の代わりに英語を喋って理解するわけではない。それは私がやらなければいけないことで、誰も私の代わりにはなれないし、私がやるしかない。だから自分ができることを、自分でやるしかない。私は前に「淡々とやろう」と決めた。これ、トイレトレーニングの時にネットサーフィンで見かけた表現(元はAmazonの補助便座?のレビューらしい)。淡々とやろう、淡々と。誰に何を言われても、自分が自分に何を言っても。関係ない。淡々とやろう。私はついついネットしちゃう時間が多いので、その時間を減らしたいなあ。でも、仕事と家庭だけで、他の人の考えに触れたり、自分の言葉を発するときがないので、これはこれで必要な時間だと考えている。結局、バランス。やりすぎだから、控えよう。意志薄弱だから、「やらない仕組み」を考えよう。これまでの関連レビュー○家事2019.10.05 家事のワンオペ脱出術 [ 佐光紀子 ]2019.10.10 おさよさん流 がんばらなくてもキレイが続く 家事のくふう [ おさよさん ]2019.10.27 すっきり暮らすための家事の仕組みづくり [ 主婦の友社 ]2019.12.07 家事なんて適当でいい! [ ボンベイ ]2021.07.14 主婦業9割削減宣言 [ 唐仁原けいこ ]○時間術、仕事術2020.06.06 私が変わる、家族が変わる時間術 [ 鈴木尚子 ]2021.03.22 子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 [ 小室淑恵 ]2021.04.07 要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]○働き方2019.10.18 毎日を好きなことだけで埋めていく [ 本田晃一 ] 2020.06.29 仕事も人生も自分らしく イマドキ女性管理職の働き方 [ 麓幸子 ]2021.07.13 日本人が知らない世界標準の働き方 [ 谷本真由美 ]2021.03.24 これが私の生きる道! [ 世界文化社 ]2021.08.06 人生改造宣言 成功するためのセルフコーチングプログラム [ タレン・ミーダナー ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.12
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本のタイトル・作者好きが見つかる! 楽しいが増える! わたしのノートの使い方 [ KADOKAWA ライフスタイル統括部 ]本の目次・あらすじ1 人気文具メーカーSNS担当者のノート術カンミ堂 ユニークで便利なふせんをノートに活用トラベラーズカンパニー イラストを描いてそのときの思いを閉じ込めるMIDORI インテリアとして部屋に飾れるノートを作るステッチリーフ ルーズリーフを活用した楽しいノート術人気文具メーカーのおすすめ!ノート作りがさらに楽しくなるアイテム ふせん2 人気インスタグラマーのノート術のいさん 頭の中を整理して脳の負担を減らし集中力を高めるkanaさん 日々の出来事をデコレーションして残していくmeguneさん 万年筆を使って頭の中をスッキリさせる吉田あみさん 日ごとに色を変えて見た目も楽しくmii楽しく節約貯金さん 自作の家計簿をつけて一人暮らしでも貯金180万円を達成ゆきんこさん ノートを彩ることで日記タイムが癒しにゆぅさん 「書きたい」と「貼りたい」気持ちを満たす思い出整理ノートmimiさん かわいいアイテムでノートを彩るmomoさん 継続してつけることで体調管理や献立決めに役立てるゆいなさん 読み終わった本をノートにまとめて記憶を保存uryさん 旅先の写真やチケットを活用して思い出を凝縮kさん 得意の絵で思い出をノートにまとめるりななさん 今やりたいこと、やるべきことを書いて頭の中を整理するSatokoさんバラエティに富んだノートを書いてタスクを管理する人気文具メーカーのおすすめ!ノート作りがさらに楽しくなるアイテム ペン3 人気YouTube発のノート術cocohalさん 毎日朝と夜にノートを書いて気持ちをスッキリあつみさん 夢を叶えるための3冊のノートなしろたんNattieさん イラストや色ペンを使った勉強ノートRaluさん 毎日必ず目を通して何が必要かを考えるまりあんぬさん 余計な情報は入れずシンプルに人気文具メーカーのおすすめ!ノート作りがさらに楽しくなるアイテム シール&テープ感想2021年読書:157目おすすめ度:★★★インスタグラマーじゃなくて、YouTuberまで出てくるようになったか…。人の手帳見るの、楽しいよなあ。ただ、私は「手帳をデコる」が目的になっている手帳は、見ている分には「すごいなあ」と思うし、作品として素晴らしいんだけど、自分はやりたいとは思わないんだ。完全に「人に見せる物」としての手帳やノートになっちゃう。それは私には違うんだよなあ。あくまでもツール。この本の中では、読書記録がいいなあと思った。書店のポップを書いているみたいで楽しそう。勉強ノートを付けている方の、勉強時間を記録するのもいいですね。一番好みだったのはSatokoさん。理想のライフスタイルに近づいたら、夜空の瓶のイラストの中に★の金色シールを貼っていくの、素敵。真似したい。薄いトレーシングタイプの★のシールや●のシールを重ねていく…とかも綺麗だろうな。1日1マスの絵日記もいいな。その日何があったか分かりやすいし、これくらいなら描けそう。紹介されていて気になったもの【ラッピング無料】 トンボ 鉛筆 Tombow 色鉛筆 色辞典 IROJITEN 第3集 30色 セレクト 光のかけらから生まれた 蛍光色 アート 画材 文具 文房具 ステーショナリー IROJITEN CI-RTC 【RCP】蛍光カラーの色鉛筆。【バレットジャーナル】 ミドリ 付せん紙 ジャーナル ハビットジャーナル付せん。貼るだけでオシャレ。これまでの手帳・ノート関係レビュー2019.10.17 開くたびにワクワクする和気文具の手帳アイデア [ 今田里美 ]2020.01.30 ほぼ日手帳公式ガイドブック2020 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]2020.03.05 文具LOVERが教える手書きを楽しむヒント200! カワイイ手帳の作り方 [ KADOKAWA ]2020.04.29 幸せも実現したいことも引き寄せる手帳術 [ 大山春樹 ]2020.04.25 ちいさなくふうとノート術 [ Marie ]2020.05.02 ノート・日記・手帳が楽しくなる ゆるスケッチ[ corekiyo ]2020.05.07 ノート・手帳・メモが変わる「絵文字」の技術 [ 永田豊志 ]2020.05.17 かんたん、かわいい!ボールペン手帳イラストレッスン帖 [ 竹永絵里 ]2020.05.28 1日5分ミニノート仕事術 [ 山崎城二 ]2020.06.09 13歳からの手帳活用術 [ 小澤淳 ]2020.06.10 測量野帳スタイルブック2020.06.16 開くたびにワクワクする和気文具の手帳アイデア[ 今田里美 ]2020.09.05 心と頭がすっきり片付く バレットジャーナル活用ブック [ 平和堂 ]2020.12.04 毎日がもっと輝くみんなのノート術 [ 日本能率協会マネジメントセンター ]2020.12.18 書くだけで心、もの、お金が整う 私のノート、手帳術 [ 主婦の友社 ]2021.03.17 デイリーすごろくノート術 毎日を「理想の1日」にする! [ 原麻衣子 ]2021.03.24 ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]2021.04.12 ジブン手帳公式ガイドブック2021 [ 佐久間英彰 ]2021.08.30 中学生から使える!東大女子のノート術 成績がみるみる上がる教科別勉強法 [ みおりん ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.11
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本のタイトル・作者Numbers Don't Lie 世界のリアルは「数字」でつかめ! [ バーツラフ・シュミル ]"Numbers Don't Lie 71 Things You Need to Know About the World"by Vaclav Smil本の目次・あらすじ第1章 世界の人々--暮らしはどう変化して、どこに向かうのか?1 子どもの数が少なくなったら、どうなるのか?2 生活の質をもっともよくあらわす指標ーー乳児死亡率3 投資に対する最高の利益(リターン)--ワクチン接種4 感染症流行の規模を予測するのがむずかしい理由5 どんどん高くなる身長6 寿命はどこまで延びるのか?7 わたしたちの進化の秘密ーー長く走れるのはなぜか?8 失業率と幸福の関係9 なにが人を幸せにするのか?10 増えつづけるメガシティ11 ギザの大ピラミッドは、何人でつくったのか?第2章 世界の国々--グローバル時代における力関係を読み解く12 アメリカは本当に特別な国なのか?13 EUのめざましい成果14 ブレグジットーーイギリスが直面している現実は変わらない15 日本の将来への懸念16 中国はどこまで成長するのか?17 インドvs.中国ーー人口大国の共通点と相違点18 なぜ製造業はいまでも重要なのか?19 ロシアvs.アメリカーー宇宙開発をめぐる競争20 帝国の宿命ーー栄枯盛衰は世の習い21 第一次世界大戦の負の遺産第3章 食ーー身体にも地球にもやさしい「食べ方」とは 22 世界の食料供給を支える窒素肥料23 小麦の生産量を数倍に増やすには24 食品(フード)ロスはグローバルな大問題ーーいますぐ行動を!25 地中海式食事法の衰退/26 絶滅危惧(きぐ)種、クロマグロ27 鶏肉は世界を制するか?28 フランス人とワインの微妙な関係29 理性的に肉を食べよう30 長寿国日本の食生活の秘訣31 乳製品を消費する国の劇的な変化第4章 環境ーー賢い選択をするために、知っておくべきこと32 牛の惑星33 アフリカゾウの死34 人新世と呼ぶのは時期尚早35 コンクリートの具体的(コンクリート)な事実36 携帯電話と車、環境に悪いのはどちらか?37 最高の断熱材とは38 三層ガラス窓ーー確実な省エネ策39 住居の暖房効率を上げるには40 脱炭素社会への道のり41 動物vs.人工物ーーどちらが多様?第5章 エネルギーーー燃料と電気をめぐる不都合な真実42 ガスタービンの威力43 原子力発電ーー果たされない約束44 風力発電には化石燃料が必要45 風力タービンはどこまで大きくなるのか?46 太陽光発電が急速に普及しないわけ47 いまでも日光がいちばん48 もっと大きな蓄電池(バッテリー)が必要49 世界初の電気コンテナ船が抱える課題50 電力の本当のコスト51 エネルギー移行がゆっくり進むのは仕方がない第6章 移動ーーこの200年での驚異の進化とこれからの課題52 どんどん短くなる大西洋横断時間53 自転車は蒸気機関より新しい!54 世紀の大発明、空気入りタイヤ55 自動車時代の幕開け56 現代の車ーーショベルカーでハエを追うようなもの57 電気自動車は本当にクリーンか?58 ジェット時代の幕開け59 ジェット燃料の王者、ケロシン60 航空機は車より安全なのか?61 エネルギー効率がもっともよい乗り物ーー航空機か、電車か、自動車か?第7章 機械ーー現代世界の基礎をつくった発明品とは62 奇跡の1880年代ーーボールペンから内燃機関まで63 電気モーターは現代文明の原動力64 変圧器(トランスフォーマー)ーー控えめでよく働く縁の下の力持ち65 ディーゼルエンジンーーグローバル世界で果たす役割66 一瞬をとらえるーー馬から電子の動きまで67 蓄音機(フォノグラフ)からストリーミングへーーエジソンの偉大な発明68 集積回路(IC)の発明69 ムーアの呪縛70 膨れあがるデータ量ーーあまりに多く、あまりに速い71 真のイノベーションとは感想2021年読書:156冊目おすすめ度:★★★よく売れているので読んでみた。タイトルから、数字を重視して、データで世界をとらえようという内容なんだろうなあ…、『ファクトフルネス』の2匹目のドジョウなのかな、と思ったら、毛色が違った。『IEEEスペクトラム』(米国電気電子技術者協会の機関誌)の月に1度のコラム連載がもと。ビル・ゲイツは著者の大ファンらしい。あくまでもコラム、という感じ。次から次に話題が変わっていくのも、月1連載ならやんぬるかな。子供向けの百科事典の、オールカラーで見開き2ページに図と数字が載っていて、解説が載ってる、そういう印象を受けた。つまりは…まあ、あんまり面白くなかったのだ。それぞれのトピックは非常に興味深い内容ではあるんだけどなあ。なんだろう。2020.09.10「ファクトフルネス 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 [ ハンス・ロスリング ]」のほうが、すごく面白くてためになった。これは、「世界の見方」を教えているからなんだろう。本書は、数字にスポットをあてて、比較したり計算しているんだけど、それも色々操作できたりするわけで、じゃあ何を信じるのか、何に基づいて判断するのか、という知識とスタンスを私たちは学ばなくてはいけないんだ。とりあえず、本書を読んで窓を三重にしたほうがエネルギー効率をあげるよりいいんだってことを深く考えた。あと日本人マグロ食べ過ぎ。大好きか(大好きだ)。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.10
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本のタイトル・作者夜空に泳ぐチョコレートグラミー (新潮文庫) [ 町田 そのこ ]本の目次・あらすじカメルーンの青い魚夜空に泳ぐチョコレートグラミー波間に浮かぶイエロー溺れるスイミー海になる引用そうじゃなくて―――死ぬまでここにいることを決断するのが、怖い。マスクの下で、小さく声にして吐き出した。この白い水槽の中で、それよりもう少し大きな、町という水槽の中で死ぬまで生活していく。それは悪いことじゃない。社会の中で生きるという当たり前のことだ。これまでだってそうしてきて、それがこれからも少し形を変えて続く。それだけのことだ。怖い事なんて何もない。でも、だけど。感想2021年読書:155冊目おすすめ度:★★★★これ、私『お探し物は図書室まで』の青山美智子さんが書いたとついさっきまで思いこんでいて、「この方はこういう毒の入ったクリームソーダみたいな話も書かれるんだな」とレビューを書こうとして『52ヘルツのクジラたち』(2021.06.01「2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本」)の町田そのこさんだったと気付いた。どうにも私は、するんと飲みやすい話より、ザラっとして違和感のある話が好きみたいだ。そして、私は『52ヘルツのクジラたち』よりこっちの方が好き。折り重なって繋がる、短編集。「海」「魚」が通底するテーマ。チョコレートグラミーというのは、口の中に稚魚を入れて育てる魚(マウスブルーダー)。タイトルにあるように、それぞれの作品にカラーがある。冒頭がキャッチ―で、あっという間に引き込まれた。これがデビュー作!解説で、町田さんは氷室冴子さんが亡くなって小説を書き始め、桜庭一樹『私の男』をはじめから終わりまでタイプして小説の書き方を学んだ―――とあって「すごいな」と思った。どこへも行けない、閉じ込められた人たちの物語。水槽の中で、息をしようともがいている。でもね、最後には海に繋がるんだ。この物語では、「波間に浮かぶイエロー」が一番好きだなあ。好きだと言ってくれた人がいたから、生きていける。好きだと思った人がいてくれたから、生きていける。こういうのん、めちゃくちゃ好み。傲慢と思い込み、それでも何かを信じることが、寄る辺となる。何かの漫画で、「愛してくれて、ありがとう。」と言っていたのを、思い出す。町田そのこさん、『52ヘルツのクジラたち』であんまりピンとこなかったんだけど(ごめんなさい)、好きかも知れない。ほかの作品も読んでみよう。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.09
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本のタイトル・作者ただいま神様当番 [ 青山 美智子 ]本の目次・あらすじ「神様当番」。突然腕に書かれた文字と、謎の老人の出現。願い事を叶えてくれないと、その「神様」は消えないという。「わしのこと、楽しませて」水原咲良ーOL「最高の弟をもらえるまで、わし、待たせてもらうわ」松坂千帆ー小学生「わし、リア充になりたい」新島直樹ー高校生「美しい言葉でお話がしたいなあ」リチャード・ブランソンー大学非常勤講師「わしのこと、えらくして」福永武志ー零細企業社長引用「大げさかもしれないけど、人生って、単に楽しいからやるって、それが一番の決め手だよ。意味があるとか、お金になるとかはその次でさ。自分自身に何かの取り柄や才能があるかどうかもあんまり関係なくて、この世をおもしろがれる力のほうがうんと大事だと思う。そんなふううに過ごしてるうち、本当にやりたいことがわかってくるんじゃないかな」感想2021年読書:154冊目おすすめ度:★★★本屋大賞にノミネートされていて読んだ青山美智子さん。作風が好みだったので、過去作品を順番に読んでいくつもり。これは、「神様当番」にあたった人たち(同じバス停を利用している見ず知らずの、年齢もバラバラの人たち)の物語。青山さんは、こういうオムニバス形式の、リレー形式の話をよく書くのかな。『お探し物は図書室まで』と同じような構成。面白かった。悩める主人公が、本当の自分に戻っていく、その過程や成長を描いているところも同じ。前向きな気分になれる。ふだん本を読まない人でも読みやすい感じ。日本語に惚れ込み、日本の大学で英語講師になった言語オタクの英国人・リチャード氏が、某リチャード・ラナシンハ・ドヴルピアン(全然某じゃない)を彷彿とさせた。リチャード、過去に色々なかったら、こんなふうになっている可能性もあったよね。それで大学生の正義とあうパロもいいね…美味しいね…(脱線)。私は、この中では一作目の水原咲良の話が好き。自分も新しいことにチャレンジして、いろいろ試してみたいと思ったし、得手不得手に関わらず好きなことをずっとやっていってもいいんじゃないかと思えた。これまでのレビュー2021.07.12 お探し物は図書室まで [ 青山美智子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.08
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本のタイトル・作者老後レス社会 死ぬまで働かないと生活できない時代 (祥伝社新書) [ 朝日新聞特別取材班 ]本の目次・あらすじ序章 消える「老後」1章 高齢警備員ー過酷な現場でも「死ぬまで働く」理由2章 会社の妖精さんー働かないおじさんたち3章 ロスジェネたちの受難ー私たちは、のたれ死に?4章 定年前転職の決断ー妖精さんとは呼ばせない5章 死ぬまで働くー前を向いた高齢者たち6章 老後レス社会を生きるー定年延長、再雇用、そして年金。近未来へのヒント引用「あなたはどういう働き方がしたいのか、が問われています。いつまで、どのように働き、いくら(給料が)欲しいのかを、自分なりに考えることです。会社に残ることも選択肢だし、賃金は下がるけどやりたい仕事に転職することも選択肢でしょう。自分で自分の将来を決断する勇気が必要だと思います」立教大学教授(人材開発論)中原淳感想2021年読書:153冊目おすすめ度:★★★働きたくない。宝くじが当たったらすぐに辞めるのに。毎日、毎朝、そんなことを思う。そもそも私、働くことに向いていないと思う。それに、今の会社に合ってない。ミスマッチ半端ない。電車に揺られながら、考える。転職しようかな。でも、じゃあ、いったい私に何が出来るだろう?なんにも。既卒で何とかもぐりこんだ会社で安定した職がある―――有難いことじゃないか。子どももまだ小さい。これからお金がかかるばかり。第一、夫とずっと一緒かもわからない。その時、自分一人で生きていけるくらいの収入をどう確保するつもり?会社の最寄り駅に着く。頭をもたげた感情に蓋をして、1日をやり過ごす。職場に着けば、げんなりするほどの仕事が待っている。私は何をしているんだろう、と立ち止まる暇もないほど。そして私は定年までこうして働くんだろうか?65だか70の定年まで?それまで私の雇用はあるのだろうか?給料は、退職金は、きっと今のシニアほどよくないだろう。たとえ働けたとして―――私は最後に、思わないだろうか。定年を迎え、死ぬまでの時間を考えた時。何十年後かに、きっと。私は何のために生まれて、生きて、死んでいくんだろうか。お金のために、働く。生きていくために、暮らしていくために。稼いで、使って、貯めて。時折、ハムスターが回し車を回すように、どこへも行けない場所で空回りし続けているような気がする。カラカラカラ、音がする。摩尼車を回す。祈りが回る。コンビニエントな功徳。何もしなかったことを、最後に私は懺悔するだろう。自分に正直に、自分に与えられた人生をよく生きなかったことを。この世にユートピアはなく、すばらしい仕事もない。けれどどこかで、考えている。「これはあなたにしかできない仕事なんだ!」そんなふうに、何かができることを。求められることを、与えられることを。待っていてもきっと、永遠に変わらない日々の中で。この本は、書きぶりはイマイチなのだけど、取材されている方々の言葉が含蓄に富んでいて、読んでいて色々と考えさせられた。働くこと、って何なんだろうか。死ぬまで働き続けなくてはいけない、と言うとものすごくネガティブに聞こえるけど、違うんじゃないかと思った。労働、苦役だと思えばそれは、神が人に与えた罰のようであるだろう。けれど、働くことは、生きることなんだ。こんなふうに世界が発展する以前、働かなければ生きていくことは出来なかった。社会保障が脆弱な世界では、働けないことは貧困と飢餓に苦しむことを意味する。長時間労働、短い寿命。でも今は―――種々の問題を多く孕んでいるし制度は崩壊を迎えつつあるけれど―――生活の時間の百パーセントを労働に捧げなくてもいい。働かざるを得ない、としても、働くことを楽しめないのだろうか?そこに何がしかの意味を見いだせないだろうか?「高齢者施設で働く高齢者」78歳。亡くなる寸前まで働いていた。彼は、人の役に立つことを心底喜んでいた。子どもを産み、社会から離れて、育休から復帰して思った。組織に帰属し、その一員として仕事をするのって、楽しい。人間は、人間が好きなんだな。私のような人間嫌いであっても。本の中で、集落で働くお年寄りたちは、「働くことと」と「生きること」の境目がない、と言う。地域おこし協力隊に参加した西村さんは思う。これは、働き方改革ではなく、生き方改革なのではないか?石井あらた 『「山奥ニート」やってます。』(2021.07.01「2021年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本」)を読んだときも思った。もっと別の世界があるんじゃないか、もっと別の働き方があるんじゃないか。私たちは、もっと、違う生き方ができるんじゃないか?山奥に行かなくても。子どもを抱えて働く。病気を持ちながら働く。介護をしながら働く。年を取って働く。働き方は、多様性が必要な局面を迎えている。誰しもが、定時で8時間働けるわけじゃないし、それを望んでいるわけでもない。もっと柔軟な働き方を選べるようにならないといけない。「働かなかった分給料が削られる」ではなく、「働いた分給料が得られる」。2021.07.13「日本人が知らない世界標準の働き方 [ 谷本真由美 ]」で、ライブのセッションのように、その時々のプロジェクトに寄せ集められる働き方が広がっている、とあった。でもそれって、「必要とされない」人はどうなるんだろう。自分がそうなったら、どうするの?エッセンシャルワーカーの仕事は、なくならない。この本の中では高齢警備員が登場する。安全のために日常の暮らしを支える仕事の多くが、低賃金に置かれている。コロナで如実に表れた、その不平等。本の中に登場する人たちは、楽しい、と言う。働くことは、必要とされることは、お金を稼ぐことは。いいな。働くことを、楽しみたい。一日のうちの長い時間を―――私は本当はこんなに働きたくないけど―――過ごすのだから。嫌なこともある。でも、できることが、知識がどんどん増えていく。裁量権が増える。やりたい仕事が、少し、出来るようになる。それを純粋に喜びたい。こんなことして、何になるのかな。でも私がしなければ、その仕事はそこにあったのだ。社会の隅っこで、世界の端っこで、今日も私は世界のねじを回した。電車に揺られて家に帰る。その時に思う。みんな、ねじを巻いた。今日も世界がちゃんと動くように。明日も世界がきちんと動くように。誰も褒めてくれない、誰の名前も刻まれていない。でも私たちは、力を合わせて今日を繋げて、明日に送り出した。世界中で、誰かが自分の仕事をした。カラカラカラ、摩尼車が回る。世界は誰かの仕事の上に成り立っている。働くことは、それ自体が功徳であるように思える。だから、イージーでもいいだろう。それを回しても。死ぬときに、後悔するだろうか?私は何もしませんでした、何も成し遂げなかった。神様は首を傾げて言うんだろうか。「なぜ?あなたは毎日、世界のネジを回してくれていたのに」↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.07
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本のタイトル・作者人生改造宣言[新装版] 成功するためのセルフコーチングプログラム [ タレン・ミーダナー ]"COACH YOURSELF TO SUCCESS"by Talane Miedaner (2000)本の目次・あらすじ序章 コーチングとは?コーチングとは?欲しいものを手に入れる二つの方法コーチングにはどのような効果があるのか本書の使い方最後に注意をひと言第1章 ナチュラルパワーを高めるTip01 ささいないらだちの種をすべて排除するTip02 エネルギーの無駄な出口に栓をするTip03 毎日やる十の習慣を取り入れるTip04 "するべき"を排除するTip05 境界を築くTip06 気品を持って自分自身を守るTip07 聞き流しては駄目Tip08 基準を引き上げるTip09 悪いことも良いことのうちTip10 毎日楽しみにすることを持つ第2章 行動を整理するTip11 身のまわりを整頓するTip12 整頓を保つTip13 とことんシンプルにTip14 家政婦を雇うTip15 ためらわずに人を雇うTip16 現在を完璧にするTip17 引っかきまわすのをやめて整理整頓を始めるTip18 頻繁にノーと言うTip19 アドレス帳を更新するTip20 風水第3章 お金を自分のために働かせるTip21 お金について正直に言うTip22 にわか億万長者になるTip23 お金の流れ出す口をふさぐTip24 借金を片づけるTip25 マネー・ダイエットTip26 得るに値するものを得るTip27 予備金の口座をつくるTip28 収入の二十パーセントを貯金するTip29 財政的自立を賭けて勝負するTip30 自分のものを守る第4章 人生にもっと多くの時間をつくるTip31 自分の時間を追跡するTip32 テレビを消すTip33 十分前に到着するTip34 半分の時間で片づけるTip35 「今日の大事なことは何?」と自分に問うTip36 一度にやるのは一つだけTip37 いますぐにやる!Tip38 完全に仕上げるTip39 意図をもって引き延ばすTip40 神聖な夜を確保する第5章 パワフルな人間関係を築くTip41 償いをするTip42 あらかじめ許すTip43 欲求の正体を突き止めるTip44 本当に欲しいものを求めるTip45 自分自身の家族を見つけるTip46 配偶者とデートするTip47 親しい友人たちと強力なネットワークをつくるTip48 自分自身の参謀集団をつくるTip49 すばらしい贈り物をするTip50 日に五回は感謝する第6章 好きな仕事をするTip51 理想の人生を設計するTip52 価値観とビジョンを一致させるTip53 代わりに選ぶキャリアを五つ考えるTip54 自分だけの才能を見つけるTip55 好きなことをするTip56 特別プロジェクトに取り組むTip57 直観の導くままにTip58 人生の行路を見つけるTip59 視野を広げるTip60 長期休暇を取る第7章 汗水たらさず、賢く働くTip61 長所を伸ばすTip62 人に任せるわざをマスターするTip63 約束は控えめに、達成は余裕をもってTip64 やることリストを捨てるTip65 パワー・ナップを日課にするTip66 するかしないかTip67 こびりつきをはがすTip68 過激に変化するTip69 かすかなメッセージを聞き取るようにするTip70 電話を活用する第8章 コミュニケーション能力をみがくTip71 ゴシップをやめるTip72 洗いざらいぶちまけないTip73 聞き上手になるTip74 不満を要望に変えるTip75 口をつぐむTip76 どんな話かあらかじめ穏やかに言うTip77 物ではなく人をほめるTip78 感じよく受け取るTip79 人を変えようとするのをやめるTip80 話して聞かせる第9章 セルフケアTip81 自分を演出する服装Tip82 再生と復活Tip83 目障りな欠点を退治するTip84 マッサージのすすめTip85 腰を上げるTip86 美とぜいたくに囲まれるTip87 自分を最優先にするTip88 自分に投資するTip89 燃え尽きる前に休息をTip90 わずかな元手でぜいたくを第10章 最小の努力で成功をつかむTip91 努力をしないで欲しいものを引きつけるTip92 十五回書き出すTip93 ネガティブなことは絶対に考えないTip94 とっておきの切り札を持つTip95 小石をたくさん投げるTip96 イチゴをばら売りにするTip97 恐れと仲良くするTip98 もっと遊ぶTip99 すべてを手にすることは始まりにすぎないTip100 自分の成功を祝うTip101 華やかで、有能で、光り輝く最高の人になる引用実際のところ、成功というものはひとつしかありません―――あなたなりの方法で、あなたらしい人生を生きるということです。感想2021年読書:152冊目おすすめ度:★★★定期的に読みたくなる自己啓発本。自分を鼓舞させるためのドーピング的な。これは、ロングセラーの本のコーチング本の新装版。自己啓発本の内容を網羅している感じ+風水などのスピリチュアル要素が入った一冊。文字が詰まっていて、後半読むのちょっとしんどかった。「コーチング」とは、今いる場所と、いたいと思う場所のギャップを埋めるもの、らしい。著者は、有名なライフコーチ。次から次へと出てくるクライアントたちが、有名企業でバリバリ稼いでいる人たちなんだけど、ダメダメっぷりもすごい。ダイナミックだよね、アメリカン…。昇給のことや転職、日本とはやっぱり違うなあ。・「足りない」と思うときは「現在が完璧である」と思うことから始める・「今日のことで大事なこと/今日やり終えてしまわなければならないこと/未来のことで大事なこと」は何?と自分に問いかけるというアドバイスが良かった。こういう本を読むと、無駄に元気を貰える。やるかやらないかは別としても。マインドとして、こういう精神状態でいたら、生きていくのが楽しくなるんじゃないかと思う。何のために生まれて、何をして生きる?何があったとしても、何が起こるとしても。それをどうとらえ、どう生きるかは、私次第だ。どうせならご機嫌に、楽しく生きていきたい。それが出来るのも、私だけ。前を向いて、明るい方を選ぶ。私はもっと遠くまで行くんだ、と最近思っている。歩いて、歩いて、立ち止まらない。道中を楽しんで、その行く先を心待ちに。もっと、遠くまで行くんだ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.06
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2021年7月に読んだ本まとめ128.非日常の謎 ミステリアンソロジー129.犬がいた季節 [ 伊吹有喜 ]130.アフリカ人学長、京都修行中 [ ウスビ・サコ ]131.むしろ、考える家事 [ 山崎ナオコーラ ]132.ミ・ト・ン [ 小川糸 ]133.むかしむかしあるところに、死体がありました。 [ 青柳碧人 ]134.お探し物は図書室まで [ 青山美智子 ]135.日本人が知らない世界標準の働き方 [ 谷本真由美 ]136.主婦業9割削減宣言 [ 唐仁原けいこ ]137.ロジカルメモ 想像以上の結果をだし、未来を変えるメモの取り方 [ 村本篤信 ]138.マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年 [ 辻村七子 ]139.ノースライト [ 横山秀夫 ]140.あいのかたち マグナ・キヴィタス [ 辻村七子 ]141.男ふたり夜ふかしごはん [ 椹野道流 ]142.ザリガニの鳴くところ [ ディーリア・オーエンズ ]143.エンド・オブ・ライフ [ 佐々涼子 ]144.わたし、定時で帰ります。 ライジング [ 朱野帰子 ]145.心は孤独な狩人 [ カーソン・マッカラーズ ]146.「超」英語独学法 [ 野口悠紀雄 ]147.本と鍵の季節 [ 米澤穂信 ]148.今夜もホットフラッシュ 更年期越えたら人生パラダイス [ 青沼貴子 ] 149.ぼくのお父さん [ 矢部太郎 ] 150.中学生から使える!東大女子のノート術 成績がみるみる上がる教科別勉強法 [ みおりん ]151.世間とズレちゃうのはしょうがない [ 伊集院光×養老孟司 ]7月に読んだ本は、23冊でした。いやあ、今月は良い本をたくさん読めて満足。「○○賞受賞」は、一定の基準をクリアしているから、★4つ以上って感じ。それがさらに自分の好みだったら★5。『お探し物は図書室まで』の青山美智子さんは、世界観と作風が好みだったので、ほかの作品も読んでみたい。辻村七子さんと椹野道流さんはやっぱり好きだなあ。毎回読んでいて「いいなあ」と思う。でも、バランス的に小説が続いちゃうとしんどくなる。その世界に入っていくのにパワーがいるから。小説/小説じゃない、太い本/薄い本をサンドイッチにしたい。小説ばかり読んでいると、身体がアルカリ性に傾いていくみたいな感じ。甘いものばかり食べていると酸っぱいものが欲しくなる。(甜を補うものが酸なのだっけ?)疲れていたり、弱っていると、分厚い本や重い内容の本を消化するのが辛い。ぼーっと眺められるビジュアルブック、コミックエッセイ系を読みたくなる。こういう本も合間合間に挟みたい。これから読みたい本神さまの貨物 (一般書 283) [ ジャン=クロード・グランベール ]2021年本屋大賞「翻訳小説部門」第2位。列車から雪の上に投げ捨てられた赤ん坊の物語。あの本は読まれているか [ ラーラ・プレスコット ]2021年本屋大賞「翻訳小説部門」第3位。冷戦下で、敵国に小説を忍び込ませる話。2021年に読んだ本○2021年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本001.後悔病棟 [ 垣谷美雨 ]002.希望病棟 [ 垣谷美雨 ]003.恐ろしくきれいな爆弾 [ 越智月子 ]004.ひと [ 小野寺史宜 ]005.三体 [ 劉慈欣 ]006.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(4) [ 山口悟 ]007.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(5) [ 山口悟 ]008.同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか [ 鴻上尚史/佐藤直樹 ]009.宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]010.オタク女子が、4人で暮らしてみたら。 [ 藤谷千明 ]011.扇物語 [ 西尾維新 ]012.最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]013.自由もお金も手に入る! 勝間式超スローライフ [ 勝間和代 ]014.Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる [ 近藤麻理恵 ]015.子育てはもう卒業します [ 垣谷美雨 ]016.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(6) [ 山口悟 ]017.一人称単数 [ 村上春樹 ]018.去年の雪 [ 江國香織 ]019.そして、バトンは渡された [ 瀬尾まいこ ]020.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(7) [ 山口悟 ]○2021年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本021.男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]022.汚れた手をそこで拭かない [ 芦沢央 ]023.エデュケーション 大学は私の人生を変えた [ タラ・ウェストーバー ]024.本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3) [ 香月美夜 ]025.〈あの絵〉のまえで [ 原田マハ ]026.百年と一日 [ 柴崎友香 ]027.最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]028.なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 [ 乃樹愛 ]029.本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ [ コウケンテツ ]030.がんの記事を書いてきた私が乳がんに!? 育児があるのにがんもきた [ 藍原育子 ]031.ぼく自身のノオト [ ヒュー・プレイサー ]032.火のないところに煙は [ 芦沢央 ]033.medium 霊媒探偵 城塚翡翠 [ 相沢沙呼 ]034.マンガ&あらすじでつかむ!60分でわかるカミュの「ペスト」 [ 大竹稽 ]035.デイリーすごろくノート術 毎日を「理想の1日」にする! [ 原麻衣子 ]036.モノが私を助けてくれる 10年先も使いたい暮らしに投資するモノ選び [ 本多さおり ]037.英語独習法 [ 今井むつみ ]038.忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]039.女性差別はどう作られてきたか [ 中村敏子 ]040.子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 [ 小室淑恵 ]041.これが私の生きる道! [ 世界文化社 ]042.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]○2021年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本043.世界と僕のあいだに [ タナハシ・コーツ ]044.言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」 [ 近藤勝重 ]045.子どもも自分もラクになる「どならない練習」 [ 伊藤徳馬 ]046.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(8) [ 山口悟 ]047.スペースエイジ・インテリア [ グラフィック社編集部 ]048.Seven Stories 星が流れた夜の車窓から049.今夜 [ 小野寺史宜 ]050.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(9) [ 山口悟 ]051.かがみの孤城 [ 辻村深月 ]052.要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]053.彼女の名前は [ チョ ナムジュ ]054.推し、燃ゆ [ 宇佐見りん ]055.かんたん&かわいい!和気文具の手描き文字レッスン [ 今田里美 ]056.ジブン手帳公式ガイドブック2021 [ 佐久間英彰 ]057.ブルースだってただの唄 黒人女性の仕事と生活 [藤本和子]058.「グレート・ギャツビー」を追え [ ジョン・グリシャム ]059.欲が出ました [ ヨシタケシンスケ ]○2021年4月に読んだ本まとめ/これから読みたい本060.デリバリールーム [ 西尾維新 ]061.この本を盗む者は [ 深緑野分 ]062.会社で「生きづらい」と思ったら読む本 [ 岩谷泰志 ]063.ママも子どももイライラしない 親子でできるアンガーマネジメント [ 小尻美奈 ]064.今日の人生2 世界がどんなに変わっても [ 益田ミリ ]065.ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない [ mami ]066.お金とモノに支配されない暮らしかた [ リムベアー ]067.マナーはいらない 小説の書きかた講座 [ 三浦しをん ]068.オルタネート [ 加藤シゲアキ ]069.羊は安らかに草を食み [ 宇佐美まこと ] 070.ある男 [ 平野啓一郎 ]071.暮らしのムダをなくしてシンプルに なくす家事 [ マキ ]072.面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本 [ 内藤誼人 ]073.捨てない片づけ術 [ 宙花こより ]074.傲慢と善良 [ 辻村深月 ]075.やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。 [ 梅田悟司 ]○2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本076.新築戸建て買っちゃった!年収300万 しあわせ生活 かのんこ家の家事と家計の工夫 [ かのんこ ]077.「ねぇ、これ捨ててみない?」 ふたり暮らしの片付け&掃除物語 [ ゆるりまい ]078.少ない物ですっきり暮らす [ やまぐちせいこ ]079.「書くだけ」で夢を引き寄せる!家事ノート&手帳術080.揺れ動く今 みつけたい わたしの真ん中 [ Emi ]081.ミニマリストの部屋づくり [ おふみ ]082.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]083.無意識のバイアス 人はなぜ人種差別をするのか [ ジェニファー・エバーハート ]084.心淋し川 [ 西條奈加 ]085.小学生のおかたづけ育 子どもも私もラクになる暮らしのヒント[ Emi ]086.詩人になりたいわたしX [ エリザベス・アセヴェド ]087.ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ [ アンジー・トーマス ]088.娘のトリセツ [ 黒川伊保子 ]089.店長がバカすぎて [ 早見和真 ]090.天使と悪魔のシネマ [ 小野寺史宜 ]091.本好きの下剋上 第五部「女神の化身4」 [ 香月美夜 ]092.どんなずぼらさんでも「これなら絶対!」片づく技術 「たった1つの習慣」で人生が変わる [ ダナ・K・ホワイト ]093.52ヘルツのクジラたち [ 町田 そのこ ]094.「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 [ 藤吉豊 ]095.ハグとナガラ [ 原田マハ ]096.社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか? [ 池上彰 ]097.旦那が突然死にました。 [ せせらぎ ]098.時間がなくてもやりたいことがすぐに叶う! CITTA式 人生が輝く手帳タイム [ 青木千草 ]099.東大理3 スピード読書術 超一級の思考力&情報処理力を身につける [ 佐々木京聖 ]100.小説版 韓国・フェミニズム・日本 [ チョ・ナムジュ ]○2021年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本101.滅びの前のシャングリラ [ 凪良ゆう ]102.デルタの羊 [ 塩田武士 ]103.8割捨てて、すっきり暮らす [ 筆子 ]104.児童文学の中の家 [ 深井せつ子 ]105.毎日に幸せを見つける ひとり暮らしの作り方 [ KADOKAWAライフスタイル編集部 ]106.なぜ、学ぶ習慣のある人は強いのか? 未来を広げるライフシフト実践術 [ 徳岡晃一郎 ]107.落日 [ 湊かなえ ]108.「山奥ニート」やってます。 [ 石井あらた ]109.掟上今日子の鑑札票 [ 西尾維新 ]110.すみれ荘ファミリア [ 凪良ゆう ]111.女ふたり、暮らしています。 [ キム・ハナ ]112.花の子ども [ オイズル・アーヴァ・オウラヴスドッティル ]113.キッズファイヤー・ドットコム [ 海猫沢めろん ]114.ダチョウ博士の人畜無害のすゝめ ダチョウのおかげでガクチョウになった! [ 塚本康浩 ]115.働く女子の仕事力アップTips大全 わたしらしく楽しく長く働くために必要なこと [ SHE ]116.1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる [ 伊藤羊一 ]117.息子のトリセツ [ 黒川伊保子 ]118.時間をもっと大切にするための小さいノート活用術 [ 高橋拓也 ]119.空芯手帳 [ 八木詠美 ]120.Story for you [ 講談社 ]121.銀の夜 [ 角田光代 ]122.失われた賃金を求めて [ イ・ミンギョン ]123.ズボラさんでもできる! はじめての断捨離 [ やましたひでこ ]124.母親を失うということ [ 岡田尊司 ]125.線は、僕を描く [ 砥上裕將 ]126.「よそ者リーダー」の教科書 [ 吉野哲 ]127.ミニマリスト、41歳で4000万円貯める [ 森秋子 ]2020年・2019年に読んだ本2021.01.11「2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊」2020.01.02「2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊」↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.05
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本のタイトル・作者世間とズレちゃうのはしょうがない [ 養老 孟司 ]本の目次・あらすじ第1章 僕らは世間からズレている第2章 僕がなんで不登校になったのかというと。第3章 世間って、そもそも何でしょう第4章 たまに世間から抜け出す方法第5章 先生のその発想は、どこから来ているんですか?第6章 「シーラカンス」がいることは、希望ですね引用その人が死んでいるかどうか、その線引きは、客観的にはありません。生きていた間のその人との人間関係で決まります。一人称、二人称、三人称の死がありますからね。一人称、つまり私の死は「ない」。私が死んでいることを知っている「私」はいない。二人称の死は家族の死で、三人称、つまり赤の他人の死は「関係ない」ものになる。日本人にとって、死とはこの一人称、二人称、三人称で語られるものでした。でも現代人は、客観的な死があると思っている。それは、いわば神の目線なんです。二人称の死も、三人称の死も、客観的な死だと見なしている。感想2021年読書:151冊目おすすめ度:★★★私、伊集院光さんと伊集院静さんの区別がついてない。これは、伊集院光さんのほう。この方、テレビのクイズ番組によく出ている人だ、という認識だったんですが、元落語家さんだったのですね…。伊集院光さんと養老孟司さんの対談。はみ出し者の2人が、とりとめなく話していく。合致しているようで噛み合っていない会話とか、けっこう面白かった。伊集院さんが、小学校で町の歴史、中学校で日本の歴史、高校で世界の歴史を学んでいき、打ちのめされたという話。ああ、分かる。私も同じことを思った。私の場合は、範囲ではなく、長さ。「今」私が生きている時までを歴史とするなら、それはどんどん延びていく。年表は、右へ、右へ―――覚えても、覚えても。そして過去の出来事は圧縮され、省略され、忘却される。そのことが恐ろしかった。どこへも到達できない。私はただの通過点に過ぎない。その絶望。本の中で、”100%にならないことを「面白い」とするか、「きりがない」とするか”という言及があった。子供の頃に感じていたあの途方もなさ、汲めども尽きぬものに対する恐怖。それが、大人になって許容できるようになったんだな、と感じた。時々立ち止まって、動けなくなるほど怖くなるけれど。受け容れたんだな、私は。ただの地点であることを、その点を繋いでいくことを。きりがない。だから、面白い。養老さんが解剖学の立場で昔のことを話しているところ、どこも興味深く拝読した。大学生の頃に日本語学の先生が言っていた。「死」が病院で迎えられるようになって、日常から「死」が消えた。「生」の延長としての「死」、ではなく、それは異質な、異常なものになった。くしくもそれは、水洗トイレの普及と重なる。日々から穢れが消えていく。それは「ないもの」として生きてく。けれどそんなことが出来るはずもなく、だからこそ、現代人は「死」に狼狽える。どう対処してよいか分からないから。都会に猿が出て大騒ぎするのだってそう。都市の生活は想定内のものしか許容できない。だから、子供は生活から弾かれる。引用部分の「死」の人称についての養老さんの考察が面白くて、もう少し深く考えてみたい。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.04
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本のタイトル・作者中学生から使える!東大女子のノート術 成績がみるみる上がる教科別勉強法 [ みおりん ]本の目次・あらすじ1 最初に押さえよう!勉強法の5つのキホン 勉強のキホン①自分のごきげんをとろう 勉強のキホン②くり返しを大切に! 勉強のキホン③適切な参考書を選ぼう 勉強のキホン④無計画に勉強しない 勉強のキホン⑤勉強記録をつけよう2 最高の勉強ツールを作ろう!ノート術の超キホン ノートはなんのためにとるの? ノートのとり方10のコツ ノートには4つの種類がある みおりんオリジナル!ABCノート勉強法3 定期テストから受験まで!教科別勉強法&最強ノートの作り方 英語のノート勉強法 数学のノート勉強法 国語のノート勉強法 理科のノート勉強法 社会のノート勉強法4 みおりんがお答え!勉強法&ノート術お悩み相談感想2021年読書:150冊目おすすめ度:★★英語学習ノートの付け方の参考になるかな、と読んでみたけど、ターゲットが違った。中高生向けでした。なので、あんまり参考にならなかった。中高生も、ここまでノート取るんだろうか…。もはやノートづくりが目的になってしまいそうだ…。著者は、1994年生まれ。県立高校から自宅浪人で東大を目指し、飽きっぽく集中力が続かない自分が、どうすればご機嫌に勉強を続けられるか、を追求していたそう。冒頭の勉強方法やモチベーションについてのところは読んでいて参考になりました。時間を測る→計画に落とし込む間違えたところに印をつける→次に間違えたら違う色で印をつける…など。学習方法について。毎朝英語ノートを付けていても、「こんなに書くのに時間がかかって、果たしてそれに見合う効果があるんだろうか?ノート書いている時間で何度も音読したほうがよいのでは?」と思っちゃうんですが、やっぱり書くと些細なこと(助詞や冠詞、単数形や複数形、時制)によく気付くし、頭の中で音読しながら書いているので、おおざっぱで精読が苦手な私には向いている…っぽい。ただ、著者も言っているように、その人の性格や勉強するものによって向き不向きがあるので、そこは取捨選択していこうね、ということ。学校も、タブレット学習やらが導入されて、個別学習になったらいいのになあ。その時必要な学校の「学習」についての役割って、「学習させる時間と習慣を持たせる」「その子にあった学習を提供する」ということなんじゃないかと思う。黒柳徹子『窓際のトットちゃん』では、朝に黒板に今日やることが書いてあって、どういう順番でやってもいいんですよね。学校って、さまざまな「勉強をする方法」や「勉強を続ける方法」について教えない。でも、大事なのは自分に合った勉強方法を見つけて、それを「続けていくやり方」を身につけることなんだよなあ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.03
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本のタイトル・作者ぼくのお父さん [ 矢部 太郎 ]本の目次・あらすじうさぎのピッピ魔法つくしプレゼント友達ぼくの夏あるけど目に見えないものお母さんの床屋さんおばあちゃん畑ひょうたんと入院名前動物園野焼きかけらぼくのお父さんエピローグ引用今は便利な世の中で結果だけを知ることが多いけれど大事なことは結果じゃなくて過程の中にある…そう思うんです君たち子どもは毎日未知のものと出会っている原始人なんだよ感想2021年読書:149冊目おすすめ度:★★★★『大家さんと僕』のカラテカの矢部さんが、お父さんで絵本作家のやべみつのりさんとの思い出を描いたコミックエッセイ。ほんわかした絵柄なんだけど、随所で笑わせに来る…。こんなお父さんがいたらいいなあ、素敵だなあ。と思うのですが、これ、当時者じゃないから思えることなんでしょうね。一日家にいて、何でも絵に描いてずっと絵を描いて(そしてごはんが冷めていく)、畑を耕して、絵本は出なくて、お金は無くて。お母さん、お姉ちゃん、矢部さんご本人にしたら、たまらないこともたくさんあっただろう。でもやっぱり、「素敵だなあ」と思うんですよ。子どもと一緒に一日中遊んでくれる。作ってくれる。一番大事なものを手に持っている。この本は、ゆったりとした空気が流れる。端々に愛情が溢れているのが分かる。矢部さんが心の中で、お父さんにしか与えられなかったものをちゃんと、受け取っているからなんだと思う。矢部さんがお母さんに「どうして詩を書くのをやめてしまったのか」と訊ねて、お母さんが「どうしてだろうね」と答えるところがあって、私はしんみりしてしまった。大人になること、責任を持つこと、生活していくこと。そのなかで失うもの、諦めること、妥協して、受け容れて生きていくこと。お母さんにとっても、お父さんが絵を描き続けていることは、ある種の光や救いだったんじゃないだろうか。羨ましくて、眩しくて、すこし妬ましくて。でもずっとそうしていてほしい、と願うような。これまでのレビュー2020.08.04 大家さんと僕 これから [ 矢部太郎 ]2020.08.09 「大家さんと僕」と僕 [ 矢部太郎 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.02
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本のタイトル・作者今夜もホットフラッシュ 更年期 越えたら 人生パラダイス【電子書籍】[ 青沼 貴子 ]本の目次・あらすじプロローグ アラフィフエイジのあらたなる挑戦vol.1 おねーさまに聞く更年期講座vol.2 ホットフラッシュ 例えるならばvol.3 40代の更年期体験記vol.4 ドーキがドキドキvol.5 眠りの悩み はじまるvol.6 抑えられないアドレナリンvol.7 閉経が待ち遠しい!vol.8 汗だくの習いごとvol.9 かえって疲れる整骨院vol.10 ズボラ増幅中!vol.11 更年期は治療できるの?vol.12 うつなのか性格なのかvol.13 男の更年期vol.14 母の更年期って?vol.15 無理くりポジティブのすすめvol.16 一番の特効薬?vol.17 なりたい自分をイメージする!vol.18 発散!ストレスレンジャーvol.19 待ち遠しい第二の青春引用あるわよ 極めつけの「コレは」って方法が年を取る自分を受け入れるのよ自分が年を取ることを認めたくない人には更年期障害が重くなることが多いのよ「可愛いおねえさん」だった人は「可愛いおばさま」になればいいしその次は「可愛いおばあちゃま」になればいいの今までいろんなことを経験してきたんだもの私たちは若いときより輝いてる!大丈夫よ!感想2021年読書:148冊目おすすめ度:★★『ママはぽよぽよザウルスがお好き』の著者が、53歳になって更年期のことをつづったコミックエッセイ。母方の家系が皆、更年期がひどくて、母もかなり重かった。それを見ていて、自分もそうなるんだろうな…と心の準備のために読んだ。もとはWEB連載。細切れで、サクっと読めるけどちょっと物足りなかった。更年期。女性ホルモン量が徐々に減少していき、月経が少なくなってから閉経するまでの心身の不調。これ、メンタルにも結構来るんですね…。「急に暑くなる」といった身体的なものをメインでとらえていたので、精神的なものもあるのか…と戦々恐々。薬を飲んで済ませられるならそうしたい…。ホルモン補充療法や、漢方薬もある。うちの母は漢方を飲んでいました。なんかこう、日常的にこれをとればOK!みたいなのないんかな。生理痛やPMSが酷くて、人間ドックで貧血を指摘されて鉄分サプリを飲み始めたら、びっくりするくらい改善されたんですよ。それと同じように、サプリメントとかでどうにかならんのか。大豆…?しかし、女は毎月、股から血を流しながら仕事してるんですよ!男たちがまったく左右されないであろうことに、月の中で波を予想し、乗りこなしながら(時折溺れながら)やってるんですよ。「あー、この日1日外だな、トイレいつ行けるかな、ナプキン夜用にして…」みたいなことも考えなくちゃいけないんですよ。不公平だよな、と思う。男には男の問題があるんだろうけど。初潮のときに、圧倒的な不公平だ、と思った。これから何十年も、私は毎月毎月血を流していくのだ、子供を産むと産まずにかかわらず。血と痛み。女に生まれたということは、そういう宿命なんだ、と気付いたときに。何か大きなものを勝手に押し付けられたように感じた。慣れて、何も思わなくなったようで、時々そのことを思い出す。排卵が何回、月経は何回、と初めに数えたその途方もない回数。渡された荷物を、少しずつ減らしながら。閉経するとどうなるんだろう。楽になるのかな。それともすこし、寂しかったりするんだろうか。その前に更年期を通り抜けないといけないなんて、厄介だなあ。本の中で、「年を取ることを受け入れる」とあった。そんな精神論で?と思ったけど、もしかしたら本当に効くのかもしれない。更年期が始まったら思い出してみよう。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.08.01
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本のタイトル・作者本と鍵の季節 [ 米澤 穂信 ]本の目次・あらすじ閑散とした高校の図書室のカウンターで、図書委員の男子二人が駄弁る。「僕」こと堀川次郎と、シニカルな同級生・松倉詩門(しもん)。「開かずの金庫を開けてくれない?」先輩の図書委員から、亡き祖父の金庫を開けてくれと依頼された二人。本を巡る鍵、謎を開く言葉。しかしそれで、誰が救われるだろうか。913ロックオンロッカー金曜に彼は何をしたのかない本昔話を聞かせておくれよ友よ知るなかれ引用香田先輩は小説が好きで、よく読んでいた。でも、彼は自分から死んでいった。小説は、顔も知らない先輩が死を選ばない理由にはならなかったのだ。この部屋には二万冊の本がある、でも、駄目だった。ほんの一瞬、僕にはそれが途方もなくやりきれなく感じられた。あるいは、読んでいたから死を選んだのだろうか?感想2021年読書:147冊目おすすめ度:★★★図書室が舞台のミステリ。明確な救いがなく、モヤっとが残る、尻の収まりが悪い系だった。本好きの小ネタが散りばめられていて、それは面白かった。図書館や図書室、本屋やらが登場する作品が、無条件で好き。「すんごいラノベっぽい…」と思って著者略歴を見たら、『氷菓』の方だった。(アニメ1話しか見たことないけど…)ひんやりして悲しい感じ、でもその底に残った、心。救われない人と、救われたくない人。どちらかというと、杉井光『神様のメモ帳』を思い出した。ホームズとワトソンの二人が、どちらもタイプの違うホームズ。性善説と性悪説だ、と松倉が言っていたけれど、無自覚な堀川はかなりヤバイ。この子、誰か傍について止めてやった方がいいよ…!松倉みたいなのが!!「昔話を聞かせておくれよ」「友よ知るなかれ」で怒涛のクライマックスに追い込まれ、「うおおおおまつくらああああ」ってなった。ずっと謎を追い求めてきた松倉にとって、堀川の登場は救いだったんだろうか。最後の最後で、彼は、選べたんだろうか。そう思いたい。ブロマンス好きにもおすすめの一冊。(ぼそっ)↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.30
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本のタイトル・作者「超」英語独学法 (NHK出版新書 649 649) [ 野口 悠紀雄 ]本の目次・あらすじ第1章 ニューノーマル時代になぜ英語力が必須なのか?第2章 どの英語を、どの程度勉強すべきか?第3章 社会人の英語は独学でしか学べない第4章 単語帳を捨て、丸暗記せよ第5章 聞ければ、自動的に話せる第6章 仕事でも必要なサバイバル外国語第7章 書く英語で能力が評価される第8章 AI時代の「超」英語法第9章 英語の勉強は楽しい引用 これは外国語の勉強に限ったことではない。およそ学習に関するすべてについて言えることだ。 だから、これからは、どんなことに対しても、勉強の機会があったらば、それを取り逃さないようにしよう。いかなるときも、決してぼんやり過ごしてはいけない。 私が無駄にしてしまった30年間は、もう取り返すことはできない。しかし、これから30年間の未来を持っている人に、私は声を大にして言いたい。 重要なのは、勉強しようとする意欲を持っているか否かだ。それがあるかないかで、30年後のあなたはまったく異なるものになる。感想2021年読書:146冊目おすすめ度:★★★★今年に入ってから、毎朝1時間、英語を勉強している。NHKの講座が学習のメイン。一人でやっていると、「こんなことやっていて何になるんだ」と思うことがある。日常でも、仕事でも使いやしないのに、私は一体何をしているのか?そんな時、モチベーションアップのため、定期的に読みたくなる英語勉強法についての本。英語が話せるようになった人たちが、「如何にして我は英語を話すようになりしか」を語っているのが面白い。野口さんといえば、私にとっては『「超」整理法』や「超」整理手帳の方…なんですが、経済学者なんですね。エール大学で経済学博士号を取っている。○この本で面白かったところ・英語学習は、「どこに集中し、どこで手を抜くのか」・「英語のユーザー」・英語を完全に聞けるようになるために必要な訓練時間は2,000時間・英語は12種類に分類できる(専門・正式・非正式×聞く・読む・話す・書く)・「これさえできれば大丈夫」という8割を目指す(限界効用逓減の法則)・「英語は味方だ」と考える(野口氏の信奉する「敵味方理論」)→自ら近付いていく・ある程度まとまった文を20回音読して丸暗記するだけで、効果は絶大・Lには「明るいエル」と「暗いエル」がある・外国語を支障なく使えるための勉強時間は4,000時間程度・学校の勉強を2,000~3,000時間とすると、あと1,000~2,000時間・「書いた英語」を発信する時代になった→日本の公教育は会話重視・日本人に難しいのは前置詞と冠詞。・仕事に役立つことのない「消費目的の勉強」は楽しい。言語学が専門ではなく、あくまで自らの経験と、あと参考文献をもとに書いているんだな、という感じ。『アルジャーノンに花束を』でも冠詞を間違えることは無い(著者にその発想がないからでは?)という指摘は興味深かった。日本語では、「人は死ぬ」「人が死ぬ」というように、英語なら冠詞で区別するところを、助詞で区別するんですよ。英語と日本語は、遠い言語なんだなあ。ほんと。「英語で日記を書く」「英語で手帳を書く」といった勉強法をやってみたこともあるけど、私には効果が感じられなかった。それは、「添削」が抜けていたからだと思う。PDCA回せてない。間違った英語をいくら書いても、意味がない。というわけで、今の私は「正しい英語を書く」「覚える」「復元する」に重きを置いている。野口さんもそれを推奨していて、「自分がやっていることが間違いじゃなかった」と心強かった。野口さんは20回の音読を推奨していて、これNHKの「ラジオ英会話」でも「100回音読すればなんとかなる」とおススメしているんですよね。私も、英語を「覚える→復元する」がなかなかできないので、その手前で「覚える(音読する)」をやったほうが良い気がする。何より、「4,000時間勉強すれば言語を習得できる」というのはかなり勇気を貰える内容だった。公教育をのぞけば、あと2,000時間。私は毎日1時間英語を勉強するので、5年半くらいで到達できる。つまり私は、40になる頃には英語がすらすら出来るようになっている…!おお…!じゃあ今の一歩も意味がある。今日の1時間も、やろうと思える。「今が一番若い時」。5年後の私はきっと、「5年前に始めていれば」と思うはず。野口さんも仰っていたけど、言語学習は、なんと言っても楽しいのだ。日本語を覚えた時、漢字が読めなかったことを覚えている?今まで模様だった線が、口を開けて喋り出した時のことを。それが「文字が読める」「意味が分かる」「言葉が出来る」ようになるということ。それが快感なんだ。とても嬉しい。とても楽しい。生きていて、こんなふうに自分の成長を感じられる機会って、そんなにない。くせになる。楽しいから、続けられる。さあ、今日も勉強しよう。これまでの関連レビュー2019.11.19 マンガでカンタン!中学英語は7日間でやり直せる。[ 澤井康佑 ]2020.04.23 海外ドラマで面白いほど英語が話せる超勉強法 [ 出口武頼 ]2020.10.09 フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか [ 米崎里 ]2021.03.19 英語独習法 [ 今井むつみ ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.29
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本のタイトル・作者心は孤独な狩人 [ カーソン・マッカラーズ ]"THE HEART IS A LONELY HUNTER"by Carson McCullers,1940本の目次・あらすじ1930年代後半、アメリカ南部。シンガーは、同じく聾唖者である同居人・アントナブーロスが精神病院に入ることになり、下宿を始める。物静かな彼のもとには、人がやって来ては好き勝手に話し、去って行く。音楽が頭を占める下宿先の娘。支離滅裂な白人アナーキスト。知性と理を重んじる黒人医師。物思いにふけるカフェの店主。引用おれは何を理解しただろう?なんにも。おれはどこに向かっているのだろう?どこにも。おれは何を求めているのだろう?知ることを。いったい何を知りたいのだ?意味を。どうして?それが謎だからだ。感想2021年読書:145冊目おすすめ度:★★★★タイトルから、勝手に壮年の男性が書いたハードボイルドだと思っていて、表紙の感じもあいまって「なんか手に取りたくない」「読むのに気が重い」となかなか手を付けられず、読み始めてもグイグイ読んでいくことができなかった。ようやく読了…。2段組で389頁。で、これは結局、ハードボイルドまったく関係なかった。ジョージア州(南部だ)生まれの女性が、1940年に23歳で描き上げた(!)のが本書。それぞれが、それぞれの「内側の世界」を抱えながら生きていく物語。差別、貧困、暴力。救いのない物語。けれど時折日常はきらめく。村上春樹訳、という触れ込みがなかったら、まず読まなかったであろう一冊。冒頭で、当時の差別的な表現のオンパレードに「おおおおう…」と面食らったけれど、読み進めていくごとに「当時の雰囲気・空気感」は確かにこの言葉でないと伝わらないだろうな、と感じた。黒人差別問題に関する本を何冊か読んでからだと、この過去があるから、この過去から繋がっているのか、と思う。シンガーさんが、どうしてそんなにアントナブーロスに尽くすのかが分からなくて、「好きなん?」と思っていたら、訳者あとがきで、「同性愛・小児性愛」について描かれているのだと書いてあって、当時はこういう書き方だったんだな…と納得。村上さんが「もっと力をつけたら訳したい」と温めていたもの、らしい。なるほど。こんな作家がいたなんて知らなかった、とあとがきを読んでいたら、カーソンは『結婚式のメンバー』を書いた人だったんですね。これも村上さんが訳しているということで読んだ。不思議な話だった。何処にも行けない人たちの物語。ひとところで、じっとしていられなくて、でも空回りして。諦念と共に受け入れていく。そうせざるを得ない、その場を。逃げることは出来ない。その先にはより悲惨な未来しかないから。『心は孤独な狩人』("THE HEART IS A LONELY HUNTER")って、どういう意味なんだろう?何かを求め続ける、そういう意味だろうか?愛を、目的を、意味を?結局、人は自分の部屋の中で一人遊びをしているだけなのではないか、という気がした。そこで、自分に向かって喋っているのだ。皆がシンガーさんに理想を投影し、聖者に祀り上げたように。シンガーさんが記憶の中のアントナブーロスを、己と一体化するまで昇華したように。鏡にうつされた自分の向こう側に、誰かを映しながら。内側にある、それぞれの孤独の部屋。そこに永遠に安住することができればよいのに、そうはできない。人間の厄介なところだ。鏡の向こうの幻影を追い求める。愛を、理解を、共感を、仲間を、相手を。それは自分の姿をしているかもしれないのに。自分の姿を求めているだけなのかもしれないのに。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.28
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本のタイトル・作者わたし、定時で帰ります。 ライジング [ 朱野 帰子 ]本の目次・あらすじ定時で帰る管理職 VS 生活残業したい部下!パワハラ・セクハラ・モラハラ企業だったフォースとのコンペが終わってから二週間。―――非管理職の残業を月20時間以内に抑え、売り上げは一億五千万を達成すること。会社の無茶な要求に応え、無事案件受注を果たした結衣たち。晃太郎ともヨリを戻し、順風満帆に見えたが、晃太郎は炎上案件を鎮火するため、仙台に長期出張となる。晃太郎不在のため、結衣はサブマネージャーからマネージャー代理に昇格。一方、入れ替わりに仙台からやってきた若手社員は積極的に残業しようとする。その理由は、生活費―――。定時退社と生活残業、本社と地方支社、創業組と新卒採用に中途退社…。対立の行方は?引用「これ以上は能力が上がらないって、あきらめてしまった人ばっかりになったら、会社はどうなっちゃうんだろう」「それでも上へ行くのをあきらめない人たちのエネルギーだけで動いていくんじゃね?だけどその数が少ないと、負担がでかすぎて――そいつらも潰れるか逃げるかするだろうけど」感想2021年読書:144冊目おすすめ度:★★★★面白かった。自分が春から上司になってこの本を読むと、「自分ならこんな部下がいたらどうするか」という目線で読むんだな、と思った。今回は、「定時退社がすべてじゃないよね」という話でした。生活残業な…根深い問題よな…。前に読んだ本で、日本はプライベートで自己啓発や勉強をしない、とあった。何故ならば、日本では「仕事=その場にいる=勉強=残業」という方程式だから。結衣は新卒入社11年目の33歳。新米サブマネージャー(一時的にマネージャー代理中)。私、新卒ではない入社11年目、育休2回取得の35歳。この春から係長。年齢的にも親近感を覚えながら読んだ。で、結衣の会社は、サブマネージャーだと+2万円の役職手当。マネージャー代理だとさらに+2万円(合計4万円)の手当が付く。いいなあ…!弊社、基本給の○%という手当額。というわけで、私のように(比較的)若いと、基本給は安い。同じ役職でも手当額が違う。ちなみに私、1万ちょいですよ…。で、弊社は年功序列の賃金体系。年上の部下が全員、役職手当プラスした私より給料高いです。ベテランなんて、1.5倍~2倍弱くらいある。え…?ってなるやん?私の責任と仕事量って一体…?そして、役職が付くと有給休暇が取れない。(役職者には、法定の有休消化のため、タイムカード押さずに有休の体で出勤してる奴おるんですよ…?)月に2日くらい有休とる部下がいるんですが、時給換算したら有休取られへん私ってなんぼなん?ってなる。やってらんねー。そりゃ転職考えるわって話です。…で、事務の効率化の話。時短勤務の時から、「自分の仕事を時間内に終える」+「人の仕事を手伝う」くらいやっていて、それで給料削られるってアホらしいな、と思っていました。効率的にやって、必死に時間内に終えるよう働いて、評価は低い。(昇格したので、ある意味そういうことは評価されていたんだ、とは思うのだけど、給料面では評価されていなかったってことだ。)今、時短勤務をやめて定時になり、夫と調整してやむを得ない時はたまに残業もしてます。残業出来るって、楽だよ。そんでカネ貰えるんだよ。なんだコレ。部下もけっこうそういう感じなんですよね。「まあ、定時までに終わらなければ残業すればいいか。お金貰えるし」という。私から見れば、無駄が多い。効率化しようとしていない。むしろ業務を引き延ばしているように思える。「前もこのやり方だった」「前任者からこう引き継いだ」何でやねん。お前の頭なんのためについとんねん。(スイマセン、口が悪くて。)ある人のコップはすぐに溢れる。私がそれぞれフォローに回る。他の人は自分に仕事が回って来ないように皆息をひそめている。チームで働くってこと分かってるか?!ベテランの人に愚痴った。「みんながみんな、ノマちゃんみたいになれるわけじゃないんだよ」そう言われた。今まで私が頑張ってきたことって、何だったんだ。結衣が、定時勤務で仕事を終えられるよう、仕事内容を見直して、見直して、仕事を効率化してきた努力を会社に搾取されていたんだ、と主張する。そうだそうだ!と喝采した。能力給は、出来ない人を置き去りにする、という。それではいけないのだ、とも思う。でも、でもだよ?「昨日の自分より良い自分になりたい」と思わずに働いている人まで、引き連れていく必要、ある?私のマネジメント能力が不足しているんだと言えば、それまでなんだろうけど。もはやある一定の年齢に到達した大人を、若輩者がどうこう出来るとは思えないんよ…。このシリーズ、これからどうなるのかな。「上を目指す」と決めた結衣。これから先、共働き生活、育休が待っているのか?その時彼女がどうするのか、気になる。続きが楽しみ。これまでのレビュー2020.03.10 わたし、定時で帰ります。 2020.03.17 わたし、定時で帰ります。 ハイパー↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.25
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本のタイトル・作者エンド・オブ・ライフ [ 佐々 涼子 ]本の目次・あらすじプロローグ2013年 今から六年前のこと2018年 現在2013年 その22013年 その32013年 その42013年 その52019年2013年 その62019年2013年 その72014年2019年あとがき引用「佐々さんは『かまいい』という言葉をご存知ですか?こちらの言葉で『おせっかい』という意味です。まぁ、我々のやっていることは、『おせっかい』なんでしょうなぁ。世間は自分のやることに境界を設けたがる。『私の仕事』『あなたの仕事』『誰かの仕事』というように。自分のすべきこと以外は、だれもが『私の仕事じゃない』と言って見て見ぬふりをする。しかし、それでは社会は回っていかんのですよ」感想2021年読書:143冊目おすすめ度:★★★★2020年ノンフィクション本大賞(第3回)第1位。京都で訪問医療を行う渡辺西賀茂診療所。訪問看護師の森山は、2018年、異変を感じて検査する。すい臓がんだった。著者が2013年から2019年まで在宅医療で取材した人々との、出会いと別れ。人は生きて、死ぬことで、何を教え、残すのか。色々と考えさせられる内容だった。特に、西洋医学が発展し、「どこまで」のキリがなくなって、人は治ることを信じてどこまでもどこまでも行かなくてはいけない、というところ。でもそうなんでしょうか?という問い。幼い頃、「どこまで行けばゆるされるのだろう」と思っていた。そのことを思い出した。自分が死ぬことを考えた。それは今日かもしれないし、何十年後かも知れない。どうやって死ぬのかも、何で死ぬのかも分からない。そのとき、私は何を思うのだろう。病を得たら、それをどう受け止めるだろう。子どものとき、死ぬことが怖かった。それは、「自分がいつか、この世界に耐え切れず、自死してしまうのではないか」という怖さだった。一桁の子どもだった私は、ひとりで教会に通いはじめ、信仰に救いを求めた。―――大人になるまで、生きなくては。親のために、まわりのために。私の存在が、赦されるまで。でもその後は?幼い私にとって、死は遠く憧れる安らぎであり、いつか齎される約束された癒しであった。今はさすがに焦がれることはなくなったけれど、どこかにその名残がある。ほっとするのだろうな、と思う。そこで私は、はじめて赦されるのだろうな、と。健康に生きてきて、それは何と傲慢な考えだろう。実際に病を得、あるいは老い、そんなことを忘れて、私は抗うだろう。否定し、傷つけ、当たり散らすだろう。けれど、自分の根底に、魂に刻まれた記憶でもある。死は赦しだ、と。自分の命日を選べるなら、いつにしたい?本の中で、そんな話が出てくる。―――願はくは花の下にて春死なむ。やはり春だろうか?と考えて、思った。ううん、夏だな。私は、夏がいい。うんと煩い蝉の声と、汗だくの喪服。カンと晴れ渡った雲一つない夏空。唐突な夕立ち。それがいちばん、私らしいな。自分のことをひとしきり考えて、思い至る。これは、自らが死に挑む人の記録であると同時に、その人を見送る人の記憶でもある。祖母が、母が、父が、夫が。本の中には、子どもを亡くした親にも触れられていた。その時、私はこんなふうに献身的に家で診られるだろうか。子どもの世話にすら苛々してしまうのに、とても私には出来ないんじゃないか。在宅で診ることが本人の希望であっても、私にはその能力がないのではないか。自分のことばかり考えていた。私が死ぬなら、どうしたいか。でも、自分が看取るならば。渡辺西賀茂診療所は、「観客じゃなくて、一緒に舞台に上がって、賑やかで楽しいお芝居をしたい」と言う。最期に、森山さんを拍手で送りだしていた。こんな人たちと出会えるなら、私もあるいは、頑張れるかもしれない。家族が望むかたちで、在宅看護ができるかもしれない。病気になり、余命宣告を受けた人たちを、「死にゆく人たち」と見ないでほしい、と森山さんが言っていた。それで、ふと祖母のことを思い出した。私はどこかで、彼女を「死にゆく人」だと思っていないか。違うんだ。死ぬことは生きることの一部だけれど、まだ十分じゃない。自分の名前で、過去と、現在と、未来を生きている。124.母親を失うということ [ 岡田尊司 ](2021.07.01「2021年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本」)を読んで思ったこと。「私」のことを、わかったように語るな。私は、「私」。勝手に記号をつけないで。読みたい本エンジェルフライト 国際霊柩送還士 (集英社文庫) [ 佐々涼子 ]著者の前々作。紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場 [ 佐々涼子 ]著者の前作。京都の訪問診療所おせっかい日誌 [ 渡辺西賀茂診療所 ]参考文献にあげられていたもの。小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 上野千鶴子が聞く (文庫) [ 上野千鶴子、小笠原文雄 ]参考文献にあげられていたもの2。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.22
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本のタイトル・作者ザリガニの鳴くところ [ ディーリア・オーエンズ ]"Where the Crawdads Sing"by Delia Owens本の目次・あらすじ1969年、ノース・カロライナ。かつて、貧しい白人(トラッシュ)と、南部から逃れてきた黒人が住み着いた湿地で、一人の男の死体が発見される。チェイス・アンドルーズ。女好きで有名な彼は、火の見櫓から落ちたのか、それとも落とされたのか?1952年、湿地。父親の暴力に耐えかね、母は家を出ていった。兄姉たちも次いで皆家を去り、残されたのは6つの末っ子カイアだけ。そして彼女は、ひとりで湿地を生き抜くことになる。引用「わぁ」カイアの口から驚きの声が漏れた。「すごい」「ほら、読めるじゃないか、カイア。文字が読めないころのきみはもういないよ」「それだけじゃないの」カイアの声はささやきに近かった。「気づかなかった。言葉がこんなにたくさんのことを表せるなんて。ひとつの文に、こんなにいっぱい意味が詰まってるなんて」テイトは微笑んだ。「この文章がいいんだ。それほど意味が込められていない言葉だってあるよ」感想2021年読書:142冊目おすすめ度:★★★★2021年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位。過去と現在、章ごとに交錯しながら進む物語。チェイスが死んだ場面から始まり、過去が語られる。過去がどんどん現在に迫って来て、現在の謎解きも犯人を暴こうとする。「結局、チェイスを殺したのは誰?カイアなの?それとも…?」というドキドキ感があった。何と言うか、これはミステリのようでミステリというカテゴリに収まるものではない。湿地の生物の物語であり、うち捨てられた子供が強く生きていく成長物語であり、愛と喪失の物語だ。不思議なタイトル、「ザリガニの鳴くところ」は、生き物があるがままに生きられる場所、を指す。父親の虐待を受け、母親に捨てられ、周囲から放置されて育ったカイア。湿地の生き物に学び、湿地の生き物に生かされ、彼女はあるがままに生きる場所を求める。アマンダ・ハミルトンについては最後まで気付かなかった!やたらこの詩人出てくるな…というくらいの認識でほぼ読み飛ばしていた…。アメリカでは有名な人なんかな~、巻末に参考文献出てくるんかな~と。湿地の湿り気、霧の匂い、朝焼けのきらめき、夕焼けの胸を掻きむしられる美しさ。かもめの羽音。そんなものの中にいたように感じる作品だった。著者は、ジョージア州出身の動物学者で、69歳で本作が初めての小説。だからこそ、リアリティと知識量が圧倒的。ずしんと腹に溜まる作品だったんだけど、一方で思った。美しく、賢く、優しく、そんな主人公でなければ、物語は成立しないんだろうか。運命の人に愛される少女。カイアがカイアでなければ―――きっとほとんどの人間がそうなのだけど―――誰かに愛されることもなく、ただ孤独に生きていたのだろうか。それはきっと、平凡で、文字にならない、救いのない物語。私はたまに、その物語にならなかった物語について考える。たくさんの平行世界のカイアのことを。この本が気に入った人におすすめの本2019.10.22「赤の大地と失われた花 [ ホリー・リングランド ]」2021.03.03「エデュケーション 大学は私の人生を変えた [ タラ・ウェストーバー ]」↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.22
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本のタイトル・作者男ふたり夜ふかしごはん (単行) [ 椹野 道流 ]本の目次・あらすじ兵庫県、芦屋市。亡くなった祖母の家に住む眼科医の遠峯。そこに転がり込んできた高校の後輩、小説家の白石。二人の同居生活は、かれこれ4年を迎えようとしていた。引用先輩は、敢えてスプーンを使わず、両手で器を持ち上げて口をつけ、スープを一口飲んだ。余計なカトラリーを使うまいと思ったのだろう。感想2021年読書:141冊目おすすめ度:★★★BLじゃないよ!BLみたいな見た目とタイトルだけど、BLじゃないからね!妹に、「ルームメイトしている野郎二人なんだけど、お取り寄せとか実在のお店とかレシピとか、とにかく美味しい物がたくさん出てくる小説なんだ…」と力説すると、「…孤独じゃないグルメ?」と言われた。確かに、小説版孤独じゃないグルメかも。『きのう何食べた?』が好きな人におすすめ。そこまでがっつり料理しないけど。関西(特に兵庫)在住者には、「この店!」となるし、「行きたい!」ってなる。(これがたぶん東京が舞台だったら、「へー」と思って、「東京はようけ店があってよろしいな」と冷めた目で見ていたと思うんだよな。「めざましテレビ」で紹介される店と、「おはよう朝日です」で紹介される店くらいの違いがある。)男ふたりで12ヶ月ごはん (単行) [ 椹野 道流 ]男ふたりで12ヶ月おやつ (単行) [ 椹野 道流 ]これとこれの続編。今回は、4月~3月の1年間の「お夜食」をつづった一冊。(でも、レシピもおやつもあるよ!)いやあほんま、よう食うなあ。がっつり晩飯食うたあとでも、小腹すかして何ぞ食べよるんやもん。食い力あるわあ。先輩が素敵で大好き。引用部分とか、ほんと生活臭がして、しかしそこの配慮が出来るところがまたスマートで。すき…!登場するレシピ・トマトソースのロールキャベツ・テーブルで仕上げる温ポテトサラダ(イカ天、生姜の甘酢漬け入り!)・白魚の雑炊・冷じゃないしゃぶしゃぶ(炒めたニラとモヤシの上に、茹でた豚しゃぶ肉)・水餃子(神戸のみそだれ)・とうもろこしをすりおろして作る冷製コーンスープ・カボチャのグラタン、スープ、サラダ、チャーハン・「カリオストロの城」のパスタ・プルドポーク・冷凍苺(砂糖とレモン汁を入れて潰したもの)を潰して+ヨーグルト最後の方ページ余っていたので、もっとレシピ載せてほしかったなあ。あと、登場したお店一覧も載せてほしい…。登場するお店(抜粋)・洋食グリーン(阪急今津駅)・マグネットカフェ竹園(ホテル竹園芦屋)(JR芦屋駅)・明日の食パン(芦屋本店)登場するお取り寄せ系(抜粋)・丹波篠山「河南勇商店」の丹波おこわ・七味屋本舗の「おばんざいのもと」・白石温麺(いかりスーパーで売ってるらしい)・焼き肉のたれ「銀龍」(「金龍」はにんにく入り)・新潟加島屋のさけ茶漬け・七星ソースの生ぽんず・加賀麩 不室屋の「ふやき御汁 宝の麩」登場するおやつ・『たくみの里 いちごの家』の雪いちご・亀屋良長のスライスようかん・「あんみつ みはし」のあんみつ、泡ぜんざい・六花亭の「ひとつ鍋」この本を読み終わったその日、たまたま実家でこれが出てきて「おおう!」となった。・六花亭のキャラメルこれまでのレビュー2019.11.07 最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ2020.02.13 最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ2021.02.08 最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ2021.03.08 最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮2020.07.08 ハケン飯友 僕と猫のごはん歳時記2021.03.01 男ふたりで12ヶ月おやつ↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.20
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本のタイトル・作者あいのかたち マグナ・キヴィタス (集英社オレンジ文庫) [ 辻村 七子 ]本の目次・あらすじジナイーダピクニックマーダーケースエピタフジナイーダreprise引用「私にとって『人間』の定義は簡単です。私は自分の意思で自己の生命を保全することができません。それは人間が決めることで、私は人間ではないからです。あなたにはそれができます。すなわちあなたは人間です」感想2021年読書:140冊目おすすめ度:★★★『マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年』の続編短編集。いちおう、前作を読んでいなくても読める、という触れ込みだったのだけど、これ絶対前作読んでから読んだ方がいいですよー!!!時系列的に、『マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年』のずいぶん前の話も、後日談もありました。ハビ主任がめっちゃ出てきた。好き。「ジナイーダ」は、安楽死しようとしていた老人(見た目は壮年)のもとに、ジャンク品のストリップ型アンドロイドがやってきて、死ぬどころじゃなくなる話。ジナイーダのキャラクターがいい。安楽死が許された世界、「死」が人に許された世界で、死を望まないこと、はいっそ困難なんじゃないか。機械的に掛け合わされ、はぐくまれ、生まれ、死後もコピーを置いておけば存在し続ける自分。では、自分とは何なのか?「ピクニック」は、ハビの話。表紙の、建設中のキヴィタスに向かって歩いているハビは、この「ピクニック」のもの。「誰かに人殺しって言ってほしかったんだ」という惹句も、ハビのものでした。ヒトではないものを、ヒトのように扱い、ヒトではないように殺し、人殺しにはなれない。彼がなぜ調律師になったのか、複数の個体を動かしているのか窺える物語。「マーダーケース」は、この中ではちょっと毛色が違う、ミステリ(殺人事件)。殺人者の姿は、想像するだけでオエっとなる。ヒトはヒトのカタチをしているからヒトなんだろうか?「エピタフ」は、エルの生育環境についての記録。ああ、そういうことだったのか、と思う。ただ、19年間も育成してきて、少数精鋭になっても数十日で死亡させるって、かなりロスが大きい気がする。ほかに生かす道はないのか?…と思ったんだけど、たとえば現実世界で生身の人間が戦地に赴いて、そうやって死んでいるよね。何十年もかけてきたものを、一瞬で無に帰す。それをやってきた。ジーニアス・プロジェクトのエルたちの存在は、日渡早紀『ぼくの地球を守って』のキチェ=サージャリアンのようだと思った。エルは、CLAMPの『CLOVER』に出てくる「四つ葉のクローバー」のスウみたいだ。だから、エルが生きていてくれること、傍らに誰かがいること、について嬉しく思う。ひとりがみんな、みんなはひとり。幸福になれなかったたくさんのエルのために。「ジナイーダreprise」「ジナイーダ」の後日談。エルとワンが登場する。「エピタフ」で描かれた愛情表現をするエル。しかし2人がまったく進展してない!笑「ジナイーダ」で登場した孫の伴侶が登場し、「ああ、彼は生きて大人になったのだな」と感慨深かった。あいのかたち、というタイトル。あいのかたち、愛、会い、I。様々な複雑な感情が織りなされている物語でした。引用部分で思ったことが、生死の自己決定権を自身で持てなくなった時、人間にとってそれは何を意味するのだろう、ということ。キヴィタスの世界ではありえないのだろうけど。これまでのレビュー2020.03.12 宝石商リチャード氏の謎鑑定2020.03.14 宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る2020.03.21 宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン 2020.03.24 宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ2020.09.03 宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドット2020.09.09 宝石商リチャード氏の謎鑑定 転生のタンザナイト2020.09.14 宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海2020.10.21 宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛2020.12.02 宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚2021.02.01 宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀2020.09.28 宝石商リチャード氏の謎鑑定 公式ファンブック エトランジェの宝石箱2021.03.19 忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む2021.07.16 マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.19
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本のタイトル・作者ノースライト [ 横山 秀夫 ]本の目次・あらすじあなたが住みたい家を、建てて下さい―――。輸入家具業を営む吉野陶太に指名された、設計士の青瀬稔。かつてコンクリート建築の信奉者だった青瀬は、バブル敗戦兵となり夢を失っていた。……自分が、心から望む家?「ダムの子」として方々を渡り歩いた青瀬が建てたのは、時を刻む木の家だった。光の煙突、北面からの光、ノースライト。吉野宅は『平成すまい200選』に「Y邸」として選ばれ、青瀬はかつての情熱を取り戻す。しかし、吉野はY邸に入居することなく、姿を消す。不審に思った青瀬がY邸に向かうと、そこはがらんどう。ただそこに、ブルーノ・タウトの椅子が置かれていた。引用「知ってたんだろうなあ、タウトは。この世で一番美しいものをさ。形あるものか、観念的なものか、ともかく絶対美と呼べるものの在り処を知っていて、だから自分も美しいものを創造しようとした。それって、自分の心を埋める作業だよな。埋めても埋めてもまだ足りないものを、ひたすら埋めていく終わりなき作業だ」感想2021年読書:139冊目おすすめ度:★★★★2020年本屋大賞第4位。ノースライトっていうタイトルから、なぜかソ連的な何かと戦う飛行兵を想像していたんですが(なんで)、設計士の話でした!面白かった。失踪した吉野を追う、青瀬。なぜ、吉野は姿を消したのか?謎を追い、手掛かりとなるブルーノ・タウトの足跡をたどる青瀬。別れた妻と、月に1度の面会を交わす娘。美術館のコンペに、設計事務所の所長の暗躍。縦糸に横糸が組み合わさって、最初から夢中になって読み進めた。罪の声 [ 塩田武士 ](2019.08.15「8月に読んだ本①」)2021.04.29「ある男 [ 平野啓一郎 ]」2020.08.21「たゆたえども沈まず [ 原田マハ ]」ここらへんが好きな人は好きな感じ。(どうでもいいけど、フラッと謎を追えるのって男だからだよな~、と思う。)ブルーノ・タウト。私、作中ずっと架空の創作人物だと思っていて、巻末に参考文献がたくさん並んでいて「実在の人か!」ってなりました。関連本いろいろ読んでみたいな。謎解きについては、「背の高い女」が出てきた時点で「これアレやろ、あいつやろ」ってなっていてその通りだったのですが、九官鳥が最後にそう効いてくるとは!トウタとカリエも、「ちょっと変わった名前だな」くらいにしか思ってなかった!美術館のコンペも、これ自体が1つの小説として単独で成立しそう。この美術館に行って、絵を見たいなあと思った。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.17
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本のタイトル・作者マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年 (集英社オレンジ文庫) [ 辻村 七子 ]本の目次・あらすじノースポール合衆国所属、キヴィタス自治州。全56階層からなる巨大な海上プラントは、1億6千万人の人間と、4万9千体のアンドロイドを有する。新人のアンドロイド調律師・エルは、黒豹と少年の野良アンドロイドに出会う。引用「お前も俺も同じ地獄の釜の住人だ。お前だけ天国にいるようなふりをしなくてもいい。俺にはお前の苦労はわかんねーし、お前にも俺のあれこれはわかんねーだろうが、まあ、そんなもんだろ」感想2021年読書:138冊目おすすめ度:★★★★「宝石商リチャード」シリーズの辻村先生が新作を出された、それが前に書いた作品と同じ世界観のものである、ということでその前の作品、である本作を読んでみた。これまで、タイトルがイマイチぴんと来なくて敬遠していたのだ。読んでみて良かった。あー、好き。こういうの、好き。アンドロイド、ロボット、サイボーグ、クローン、人間の入り混じる世界。「攻殻機動隊」を思い出す。人を人たらしめるものは、いったい何か?この本を読んだ後、映画「メトロポリス」も再見した。下層階やサーカスの雑多な感じがたまんない。真堂樹さんの『スラムフィッシュ』シリーズが好きだったんですけど、ああいう感じ。この方が見ている世界は、書きたい世界は、こうなんだろうな。エルも、ワンも、姿を変えたリチャードであり、正義であり。そして私は、この人の世界の描き方が好きだ。世界は辛くて、悲しくて、醜くて、それでも前を向く。エルがワンを救いに行くところ、ムネアツ展開でした。そしてワンがやってくるところも。途中から脳内で映画のように再生されていて、海のきらめきまで見えた。ラスト、主任の正体が明かされたり、この後彼らはどうなったんだろう?今回の新刊は、「前の話を読んでいなくても大丈夫」とのことだったんだけど、エルとワンは出て来ないのかなあ?続きを読むのが楽しみ。これまでのレビュー2020.03.12 宝石商リチャード氏の謎鑑定2020.03.14 宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る2020.03.21 宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン 2020.03.24 宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ2020.09.03 宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドット2020.09.09 宝石商リチャード氏の謎鑑定 転生のタンザナイト2020.09.14 宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海2020.10.21 宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛2020.12.02 宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚2021.02.01 宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀2020.09.28 宝石商リチャード氏の謎鑑定 公式ファンブック エトランジェの宝石箱2021.03.19 忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.16
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本のタイトル・作者ロジカルメモ 想像以上の結果をだし、未来を変えるメモの取り方 [ 村本篤信 ]本の目次・あらすじ第1章 ロジカルメモーメモを最強のアウトプットツールに第2章 メモでアイデアをつくるー知的生産 意思決定 問題解決力第3章 メモで仮説をつくるー企画力 ヒットの法則 自己分析第4章 メモで結果を引き寄せるー仕事 やりたいこと 夢第5章 メモで未来を変えるーコミュニケーション 自己肯定感 希望感想2021年読書:137冊目おすすめ度:★★タイトルと表紙詐欺。これ、メモ術について知りたい人が読んでもまったく役に立たない。メモの方法というわりに、図解もなしで分かりにくいし。冒頭にちょろっと書いてあるだけで、あとは著者の個人語りや、アイディアの出しかたなど。著者はドラァグクイーンとしても活動していて、その体験などのパートは面白かった。(ただ、メモ術は関係ないわな…)メモ術なら2020.11.13「メモの魔力 [ 前田裕二 ]」を読むことをおすすめする。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.15
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本のタイトル・作者主婦業9割削減宣言 (単行本) [ 唐仁原 けいこ ]本の目次・あらすじ0 序章 育児、仕事、家事、全部真面目にやるのは無理がある1章 「名もなき家事」が主婦の時間を奪っている2章 主婦業削減の最大の難関!毎食の食事問題3章 働く主婦にとって最新家電は投資のしどころ4章 家族はチーム!家族のモチベーションが鍵を握る!5章 私以外にもいた削減主婦たち6章 世界の主婦事情から考える日本の主婦の基準感想2021年読書:136冊目おすすめ度:★★★うーむ。「9割削減」というタイトルがセンセーショナルなんだけど、中身はそんなにラディカルではなかった。よくある、「日本と海外の比較」「家電の導入」「意識改革」などを挙げている。コレ系の本ではよく見かける項目が多く、特筆すべきことはなかった。それでまあ、自分のことについて考えた。私は今年度から、なし崩し的に時短勤務ではなくなった。仕事も毎日忙しい。残業もしている。けれど、「家事と育児」と「仕事」の両立では、まったく悩んでない、なう。我が家には食洗器もロボット掃除機も乾燥機もない。祖父母の援助もない。基本は夫婦二人でやっている。でも別に、しんどくない。(年度当初は「帰りたいのに帰れない」がしんどかったんだけど、そのリミッターを外したらびっくりするくらい精神的にも仕事的にも楽になったんで、もういっそ、「時短勤務をやめる」という選択肢もアリだと思う)何でなのかな、と考えた。まず子供と遊ぶのが好きじゃない。たぶん根本的に子育てに向いてない。子供は愛しい。けれどそれと、「一緒に遊びたい」は別だ。そもそも、自分が子供の頃に親と遊んだ記憶がない。一人遊びか、兄弟、近所の子どもと遊んでいて、大人と遊んでもらったなんてことはなかった。今のこの瞬間、「一緒にいる」ことは大事にしたい。私の人生の一時と、彼らの人生の一時が重なるこの一時は、きっと短いだろうから。けれどそれを特段、重要視しているわけでもない。私の人生はこれまでにも存在したし、これからも続いていく。そこに小さな同居人が増え、家族になり、また別れていく。彼らは彼らの人生を行く。私は私の人生を歩むように。だから、「子どもに100%注力できないから辛い」みたいな辛さが、私には理解できない。子どもからしたら、物足りないのかもしれない。私は、「いっしょにあそぼう」と誘われて「いえ、けっこうです」とお断りする系マミーだから。でも、「子どもと一緒に遊ぶの辛い、楽しくない」って思いながら相手をする方がよっぽどイヤじゃない?自分にとっても、相手にとっても。それならお互い、好きなことをしているほうが良くない?将来、「もっと子供が小さいうちに遊んでやればよかった」とか悔やむんだろうか。でも、そのとき自分がどれほど我慢していたか、も思い出さないといけなくなる。人間は都合のよいことだけを悔やんで、美化する。…何が言いたいのかよく分からなくなってきたけれど。「主婦業9割削減」したそれを、子育てに全振りしなくたっていいんじゃない?という話。で、主婦業9割削減するなら、家事を分けたほうがいいよね。我が家はわりかし家事分担が進んできましたが、「それぞれの得意分野を分担する」がお互い幸せだなと思います。そして、究極は「やらない」が一番家事分担を推し進めました。以前、「保育園に持って行くオムツに名前をスタンプする」をずっと自分だけがやっていることがストレスだったんですよ。で、やめてみた。夫に「名前書いたオムツないんだけど」と言われたら、「あー、ないね」で以上終了。やらない。そしたら夫が自分でオムツのストックを作ってくれるようになりました。デフォルトが「名前書いたオムツ」だったのをやめてみるだけ。やらないこと、を増やし続けていったら、自分が楽になりました。妊娠しているとき、比較社会学の本をよく読んでいました。自分が当たり前だと思って受け入れていること、それによって悩んでいること。それって、実は当たり前じゃないんだよな、と気付ける。今・ここ・日本。それだけの価値観。罪悪感を覚える必要はない。君はよくやっているよ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.14
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本のタイトル・作者日本人が知らない世界標準の働き方 [ 谷本 真由美 ]本の目次・あらすじ第1章 「働き方」に悩みまくる日本のサラリーマン・「働き方」=「自分の生き方」か?・日本で異様な人気の『ワーク・シフト』 ・欧州では『ワーク・シフト』はどう読まれているか?・かつての日本では「働き方」の本は売れ筋ではなかった・景気が良かった頃の日本人は世界と未来を見ていた・昭和恐慌の頃よりは絶望していない日本人・自分に自信がない日本の人々・日本人は向上心がありすぎるから悩んでしまう・イギリスの大学教授が「働き方」の本を書かない理由第2章 あなたが悩むのはニッポンの「働く仕組み」がおかしいから・実は仕事が大嫌いな日本人・日本人にとって仕事は重要ではない!?・かつては世界のお手本だった日本の働き方・日本企業を称賛していたドラッカー・日本研究者が無視していること・日本は「世界の劣等生」・忠誠心を重視して新陳代謝が促されない日本の「カイシャ」・年功序列と終身雇用が生産性を奪っている・海外では職場を替えるのが当たり前・年功序列賃金は役所でさえ廃止されている・日本人が仕事に不満を持つ理由・素人に仕事をさせては会社も本人も不幸になる・ライフスタイルの世代間ギャップ・若者を殺している日本の働き方・空気を読んでいるから革新が起きない・こんなに違う!日本と海外の働き方第3章 働き方の激変はグローバルな潮流・世界的に拡大する格差・貧富の差の「3つの要因」と働き方の激変・働く場所の意味が消滅する世界・製造業の仕事は先進国で急速に減っている・「カイシャ」というシステムの終焉・会社員がローリスク、ローリターンだった時代の終わり・インターンにさえ格差が広がっている・欧州の大学が英語での教育を急ぐ理由・高い学費のために子ども部屋おじさんにならざるを得ないアメリカ人・誰もが「自分商店」にならざるを得ない時代・日本も「働き方の激変」にのみ込まれている・日本の終身雇用はすでに崩壊している・グローバル化の波にのみ込まれる日本の若者・35歳天職限界説は日本だけ?第4章 生き残りたければ「自分商店」を目指せ!・働き方に悩む暇はない・仕事の未来を予測せよ・「人気企業ランキング」は参考にしてはならない・「渡り鳥」になれ・「職種の需給予測」を参考にせよ・グローバリゼーションが進む中で生き残れる仕事・生き残れない仕事のランキング・「風が吹けば桶屋が儲かる」はグローバル化時代の仕事でも同じ・ロボットに置き換わる仕事を選んではならない・複雑な判断が必要な仕事はロボットにはできない・自動化が進むホワイトカラーの仕事・コロナ禍での仕事のリスク・生き残るための仕事を選ぶノウハウ・選ぶべきは「やりたい仕事」ではなく「求められる仕事」・生き残りたければ「自分商店」にならなければならない・アイディアを生み出す人々の獲得に邁進する各国第5章 来るべき時代に備えよ・来るべき時代に備えるために・臨機応変に考えよ・リスクを取る・リモートワークの成功法則・危機はチャンスと考えよ・お金持ちのライフスタイルを参考にせよ・本当のお金持ちこそライフスタイルは地味である・家族や友人を大事にする・投資と節税の勉強に時間を費やす・付加価値を生むものにお金を使う・新築住宅を購入するのは負債を抱えるのと同じ・所得ではなく資産で考える・ニューリッチにサービスを提供するビジネスを考える・ライフスタイルジョブという選択感想2021年読書:135冊目おすすめ度:★★★著者は、ITガバナンス、サービスレベル管理、システム監査、オフショア開発及び運用管理、多国籍チームの管理、情報通信市場および規制調査を専門とする。日本、イギリス、アメリカ、イタリアの現地組織での就労経験。現在はロンドン在住。(書籍情報より)自分の働き方について考える。私は何がしたいのだろうか、どう生きていきたいのだろうか。管理職になって「バリバリ」働いていく?労働に時間を、人生の多くを捧げるやり方。オワコンだなあ、それ。自分の幸せは、それではないことは、もう確かだ。古いやり方に、自分を合わせていく。それが窮屈だ。女性活躍、女性管理職登用。それは結局、「俺たちのルールでゲームに参加しろ」と言っていることと同じだ。なあ、お前たちの作ったルールは、もう機能しなくなっているんだよ。残されたコマを消費するだけの人たちは、最後までいるつもり?そのゲームから、みんなはやく降りたほうが良い。自分たちが置かれている盤面を、俯瞰して見れば。「あがり」はもう、ないんだよ。それでもこのゲームを続けるの?自分の働いている会社は、安定しているけど未来を感じない。旧態然としていて、なんら変化が起こらない。こういう本を読むと、世界の潮流と、自分が日々過ごしている日常のギャップに愕然とする。そして焦燥感に駆られる。転職しようかな、と思う。けれど、何ができるだろう?とブレーキがかかる。特別なスキルもない。才能があるわけでもない。努力は嫌いだ。この時代、正社員であることだけでも、有り難く思わなくちゃ。小さい子どもがいて、誰が次に正社員で雇ってくれる?望めば昇格も出来る。そのレールにも乗った。さあ、何が不満なの?私が、独身なら。子どもがいなかったら。子どもが大きくなっていたら。私は、何を選ぶかな?それでも、えいやっと転職しようとしただろうか?安穏とした場所で夢を見ているだけではないのか?私が、独身なら。離婚していたら。私は、今の仕事を続けるんじゃないかな?仕方ない、生活のためだ。自分を、子供を、養わなきゃ。そう言って。転職したいなんて思うこと自体が、贅沢なことなんじゃないか?そんなことをぐるぐると考えている。自分のいる場所だけでなく、ほかの場所も見なくちゃいけない。こういう本を読んで、世界の中の自分の立ち位置を確認する。その危うさに恐れおののく。私はどこまで「逃げ切れる」だろうか?定期昇給と終身雇用の終焉を見るだろうか?子どもたちの時代はどうなるだろう?『ワーク・シフト』の海外での読まれ方(そんなに評価されてない)、中国やアラブの富裕層に向けた、執事養成講座が人気。知らないことがたくさんある。「自分が朝起きて、やりたくてたまらないこと」を続けたい。それが仕事になっても、ならなくてもだ。ただそれを続けるための生活費と、時間が必要なだけ。夢見がちで甘いのだろうな、私は。働くことっていったい、何なんでしょうね?時間を切り売りして身銭を得る―――ビル・ゲイツでも24時間であることは変わらないのだから、人間にとって最も貴重な物は「時間」ということになるのでは?だからこそ『モモ』でも時間泥棒がせっせと時間を集めていた。今の働き方は、これまでの働き方は、「時間」をかけることが「働くこと」だった。つまりそれは、人間にとって最も貴重なものを差し出すということだ。その対価は人によって違うけれど、1時間は1時間。ならば反対に、「時間をかけない」こと、「働く時間を少なくすること」、それでも生活できるようにすること、こそが最高の贅沢であり、人間の尊厳を守るのでは?そんなことをつらつらと、考えている。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.13
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本のタイトル・作者お探し物は図書室まで (一般書 304) [ 青山 美智子 ]本の目次・あらすじ小学校に併設されたコミュニティハウス。そこにある図書室に、巨大な司書がいる。「何をお探し?」彼女は求める本をレファレンスする。可愛らしい、羊毛フェルトの「付録」付きで。○一章 朋花 二十一歳 婦人服販売員『ぐりとぐら』ぐりとぐら (ぐりとぐらの絵本) [ 中川李枝子 ]二章 諒 三十五歳 家具メーカー経理部『英国王立園芸協会とたのしむ 植物のふしぎ』三章 夏美 四十歳 元雑誌編集者『月のとびら』新装版 月のとびら [ 石井ゆかり ]四章 浩弥 三十歳 ニート『ビジュアル 進化の記録 ダーウィンたちの見た世界』ビジュアル 進化の記録 ダーウィンたちの見た世界 (一般書 148) [ ロバート・クラーク ]五章 正雄 六十五歳 定年退職『げんげと蛙』げんげと蛙4版 (ジュニア・ポエム双書) [ 草野心平 ]引用「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。美しい夢のまま、ずっと続く。かなわなくても、それもひとつの生き方だと私は思う。無計画な夢を抱くのも、悪いことじゃない。日々を楽しくしてくれるからね」僕は言葉を失った。「いつか」が夢を見続けるための呪文だとしたら、その夢を実現させるためには何を言えばいいんだろう。「でも、夢の先を知りたいと思ったのなら、知るべきだ」感想2021年読書:134冊目おすすめ度:★★★★図書室、というから、中学校か高校の図書室を舞台にした青春ものかと思ったら、違った。コミュニティハウスにある図書室が舞台。だから、さまざま年代や職業の5人が訪れる。それぞれに、司書の小町さんは一見関係のないような本をレファレンスする。表紙の可愛らしい羊毛フェルトは、作中で小町さんが作っているもの。それぞれの「再生」は出来過ぎ感もあるんだけど、前向きになれるお話たち。落ち込んでいる時、迷っている時に読むと元気がでると思う。本の持つ力を再認識する。図書室や、図書館。本屋が出てくる物語が好きだ。『海辺のカフカ』『ペナンブラ氏の24時間書店』『赤の大地と失われた花』『図書館は逃走中』『店長がバカすぎて』『この本を盗む者は』…。それは、「ゲートキーパー」のようなんだ。門番であり、水先案内人。キャラクターがそれぞれ魅力的なのだけど、脇役も素敵。眼鏡屋さんの桐山くんが、「何が起きるかわからない世の中で、今の自分にできることを今やってるんだ」と言っているの、コロナの今だからこそ、染みる。五里霧中、その中で、何を目指していけばいいかわからなくて、目指すものすら信じていいかわからなくて。それでも、やれることをやろう。作家志望で水道局員の征太郎が言う。「絶対大丈夫なことなんかないかわりに、絶対ダメって言いきれることもたぶんないんだ。そんなの、誰にもわからないんだ」村上春樹は30歳でデビューした。まだ大丈夫。30歳になった。浅田次郎は40歳でデビューした。ずっとそうして、やっていくんだ。私は、ずいぶん昔に何かの本で読んだ「自分のちっぽけな人生を、誰にも渡さないんだ」という言葉が好き。その覚悟。ギフト スイーツ 資生堂パーラー 花椿ビスケット 24枚入 プレゼント 花 クッキー 東京・銀座 お祝い のし 缶 配送日指定可 包装 リボン メッセージカード 帰省 手土産 お中元 2021年4月度月間優良ショップ受賞作中に、「呉宮堂」の「ハニードーム」というお菓子が出てきて、小町さんは空き箱を裁縫道具入れにしている。私の脳内では、資生堂パーラーの花椿ビスケットに変換されていたのだけれど、元ネタはこれなのかなあ。もうちょっとふっくらしたお菓子のようにも思うのだ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.12
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本のタイトル・作者むかしむかしあるところに、死体がありました。 [ 青柳碧人 ]本の目次・あらすじ一寸法師の不在証明花咲か死者伝言つるの倒叙がえし密室龍宮城絶海の鬼ヶ島感想2021年読書:133冊目おすすめ度:★★★★昔話×殺人×ミステリー。斬新だな、これ…。NHKの「昔話法廷」を思い出した。なんというか、ものごとは組み合わせ次第で、まだまだ幾らでも面白くなるし、新しいものが出来るんだなあ。私は「つるの倒叙がえし」が好き。最後「ああ、なるほどー!!!」ってなった。それぞれの話が面白かった。赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。 [ 青柳碧人 ]これも出てる。こっちも読みたい。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.10
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本のタイトル・作者ミ・ト・ン (幻冬舎文庫) [ 小川糸 ]本の目次・あらすじとても寒い日、ルップマイゼ共和国の片隅で、赤ん坊が生まれた。祖父母、父と母、3人の兄が待ち望んだ、女の子。祖母は彼女に小さな赤いミトンを編む。彼女は、マリカと名付けられる。縫物が苦手な彼女は、成長し、寡黙な青年ヤーニスと出会う。マリカは、ヤーニスのためにミトンを編む。引用持っているものは、これだけです。でも、これだけあれば、生きていけます。何もないけど、すべてあるともいえるのです。感想2021年読書:132冊目おすすめ度:★★★★はじめ、フィクションだと思っていて(まあフィクションではあるのだが)、編み物の試験のあたりで、「あれ、こういうのスウェーデンとかの本で見た気が…」となった。ラトビアだったか。ラトビアってヘタリアくらいの知識しかないのだけど…。これは、ラトビアをモチーフにした物語。持てるもので、世界と調和しながら生きていく。結婚を申し込まれても、「はい」にあたる言葉がないから、花で返事をする。気持ちを伝えるために花を贈る。言葉の代わりに。すてき。こういう世界観がすごく好き。寓話的な何か。成長し、恋をして。踊って、花を贈って、ミトンを編む。蜂が飛ぶ。コウノトリが巣をつくる。けれど、ある時、冷たい国が攻めてくる。小川糸さんの書くもの、ちょっと合わないなあと感じていたんだけど、これは好みだった。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.09
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本のタイトル・作者むしろ、考える家事 [ 山崎ナオコーラ ]本の目次・あらすじきっかけ皿洗いでアイデアを出す料理はパズル物を増やして、複雑な暮らしをポイントを貯めない洗濯と日向ぼっこローリングストック家事を「教える」つくろいもので癒されるレシピを「読む」レシピを暗記する世の中をただよう「ぼんやりしたレシピ」を見つける指示のみで動くオンとオフについて家事をしている間も生きている「基本」の概念ミシンの祈り自分が食べたいものを作る言語芸術としてのレシピ子どもの爪切り図鑑読み家の中、頭の中エコではない手伝い「アート」と「ゴミ」の境目挨拶スキルが上がる声を低くする消えない家事家事と報酬「おばさん」大活躍学校の「掃除の時間」作業用BGM梅仕事のりカレーホモ・サピエンスと想像力家事とは何か?引用どうも、「大人のほとんどが仕事をしたがっているはずだ」と決めつける空気は世間にあるように感じる。(略)「家事をやりたかったのにできなかったかわいそうな人たちがいる。限られた人だけが家事を楽しみ、特定の性別の人を外に追い出して悪かった」という悔いだって、あっていいはずなのに。感想2021年読書:131冊目おすすめ度:★★★「レタスクラブ」(2018年1月号~2020年11月増刊号)に掲載されたもの。雑誌掲載時にいくつか読んでいたので、覚えているものもあった。著者は、書店員の夫と、2人の子どもがいる。途中で幼稚園を選ぶのは勇気があるな…と思った。家事にかけている時間、仕事をしている人は、趣味にいそしんでいる人は、成長している。だったら、私は家事の時間に考えよう。という、著者の家事に対する考え方のスタンスが似ていて、読んでいて「そうそう」と思うことが多々あった。時短、三種の神器。世の中、家事は徹底的に廃していく方向だ。家事=めんどくさい。時間をかけたくない。でも本当に、そうなのだろうか?と、私は思うのだ。ドミニック・ローホーさんが、著書の中で「皿洗いが好き」と言っていた。自分が抱えている悩みもこんなふうにきれいに落ちればよいのに、と。皿洗いをするとき、そのことを私は思い出す。私は、皿洗いと掃除が好き。マイナスをゼロにするのが好きなんだと思う。やることも決まっているし、やってもやらなくても、最悪、影響ないしな。好きな音楽を聴きながら、食器を洗い上げる。すっきりする。ストレス解消。料理は、だいたい好きじゃない。自分が作るもの、そんな美味しくないし。家事としての料理は、毎日やらなくちゃいけないし、料理によって違う作業をしないといけないから。妹は反対に、料理は目に見えた成果が出るし、感想が聞けるので好きだという。人それぞれですね。で、だ。女性活躍というじゃないですか。もっと仕事しろというじゃないですか。男ももっと家事をやれ、協力しろ。それに違和感がある。糸井重里氏が「生きていくことは、爪を切ることまでセットなんだぜ」と言っていた。家事をやらない(できない)ということは、生きる事をなかば放棄しているのと同意義なんじゃないか?じゅうぶんに生きていないということなんじゃないか?家電を使うな、ということじゃなくて。時間をかければいい、ということじゃなくて。自分の面倒を自分で見られること、自分に時間をかけられること。それが、贅沢なことなんじゃなかろうか、と思うのだ。家事、という。家の事。それは、苦痛だろうか。みんなが嫌がることだろうか。私も嫌なことはある。苦痛のこともある。でも、そこを超えた何かがあるんじゃないかと思うんだ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.08
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本のタイトル・作者アフリカ人学長、京都修行中 [ ウスビ・サコ ]本の目次・あらすじプロローグ 京都とマリと空間人類学第1章 京都人コード第2章 いけずな京都が私の居場所第3章 揺れる京都第4章 京町家の謎第5章 京都イノベーション感想2021年読書:130冊目おすすめ度:★★★2021.06.01「2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本」で「これから読みたい本」に挙げていた本。日経新聞の書評で紹介されていた。うーん、個人的には前著のほうが面白かった。これは、京都にフォーカスしていて、京都の文化に興味がある人や京都人で「あるある」という人には面白いと思うんだけど、私はあんまり。京都(洛中)に対する漠然とした憧れ、ってある。森見登美彦作品を読んだ時に強く感じる。で、その時にフランス人の先生が言っていたことを思い出す。「パリは、ミュージアム。京都も同じ」京都の学区の話は興味深かった。小学校区がそこまで重要視されているとは!しかし私はむしろ、マリ共和国のほうに興味が沸いた。一夫多妻か一夫一妻は、結婚する時に選ぶらしい。で、一夫多妻になると、4人まで奥さんを持てる。一人につき複数子供がいるから(7、8人とか)すごい人数になる。そのみんな+親戚が、ひとつの中庭を囲った家で暮らしている。奥さんは、2日ごと。ローテーションで全員分のごはんを作る。50数人分のごはん…大変だ…。みんなで作るという選択肢はないのか。しかしあとの日は休める。どっちがいいんだろう。居住空間については、西洋的なものに対する違和感がある。ミニマリストを標榜して、そういう暮らしを目指すと、よけいに思う。机と椅子、ソファはちゃぶ台ひとつで用が済む。スプーンにフォークにナイフ、はお箸があればいい。ベッドは、布団にすれば空間を多用途に使える。フレキシブルであること。身軽であること。自由であること。コンパクトであること。そのためにコントロールしなければならないモノが減ること。時間が減ること。お金が減ること。今の家、机と椅子の暮らしで、それはそれでいいのだけど、ちゃぶ台でも暮らしてみたいなあ。で、思うのだ。昔の暮らしについての造詣も深めたいし、他の、西洋以外の文化も知りたい。自分が「あたりまえ」と思ってきたことに立ち止まって、考えたい。はたして、私は「そう」したいのだろうか?と。選択肢はもっと他にもあるのではないか?これまでのレビュー2020.11.04「アフリカ出身サコ学長、日本を語る [ ウスビ・サコ ]」↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.07
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本のタイトル・作者犬がいた季節 [ 伊吹 有喜 ]本の目次・あらすじ第1話 めぐる潮の音昭和63年度卒業生第2話 セナと走った日平成3年度卒業生第3話 明日の行方平成6年度卒業生第4話 スカーレットの夏平成9年度卒業生第5話 永遠にする方法平成11年度卒業生第6話 犬がいた季節令和元年夏引用大学入試は志望校の知名度と偏差値が上がるにつれ、全国から優秀な受験生が集まり、しのぎを削る。そんな激戦を勝ち抜くなんて無理だ。たとえ入学できてもきっと高校以上に自分の凡庸さに絶望する。だから今で十分。失敗が怖い。何者でもない自分に絶望するのはもういやだ。背伸びはしない。肩の力を抜いて、自分らしくいられる場所がいい。感想2021年読書:129冊目おすすめ度:★★★★三重県四日市市、近鉄富田山駅のとなりにある有名進学校・八稜高校。通称「ハチコウ」に、ある日一匹の犬が迷い込む。成犬になりかけのその犬は、美術部員である早瀬光司郎に似ていることから、「コーシロー」と名付けられ、学校で飼われることになった。犬が見た景色、犬がいた季節。2021年本屋大賞第3位。物語の軸は、はじめに登場する優花と光司郎。バトンを渡すように、コーシローの世話を託された生徒たちが次々に物語を紡ぐ。タイトルから、犬を題材にした短編集かと思ったら、違った。犬視点は別にいらんかな…とも思ったけど。面白かったです。こういう群像劇のような話が好きだから。舞台が四日市というのもいい。絶妙な距離感というか、「家からでも大学に通える」のだけど、それでいいのかな、という感じがある。地元。その閉塞感と、安心感と。それぞれの物語がキラキラしていて、青春が輝いている。夏の朝露みたいなお話たちでした。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.06
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本のタイトル・作者非日常の謎 ミステリアンソロジー (講談社タイガ) [ 芦沢 央 ]本の目次・あらすじ「この世界には間違いが七つある」芦沢 央「成人式とタイムカプセル」阿津川辰海「どっち?」木元哉多「これは運命ではない」城平 京「十四時間の空の旅」辻堂ゆめ「表面張力」凪良ゆう感想2021年読書:128冊目おすすめ度:★★★日常の些細な「?」には、理由がある。はざまに取り残される非日常を暴く物語。コロナで非日常となった日常を続けていく、講談社タイガの創刊5周年企画。物語が、「非日常」を乗り越える力となることを信じて。創刊6年目となる講談社タイガは、小説を楽しめる「日常」を守り続けます。凪良ゆう「表面張力」は『すみれ荘ファミリア』の兄弟が出てくる話だったので嬉しかった。こういう短編って、「この登場人物は○○って作品のキャラクターですよ」って教えてくれたらいいのになあ。好きなキャラが出てきても、それが別の本編シリーズで活躍している人なのか、そうじゃないのかが分からないんだよ…。そういう意味では、城平京「これは運命ではない」が面白かったので、この話(虚構推理?)読んでみたいなあ。この方、「絶園のテンペスト」の漫画原作者なんですね。知らなかった。芦沢央「この世界には間違いが七つある」が一番気持ち悪かった。合間のファンシーな絵柄も相まって。自分の日常の一部が、誰かの日常である、その「日常」の定義ってそれぞれ違うよね、ということが分かってゾワっとした。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.02
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2021年6月に読んだ本まとめ101.滅びの前のシャングリラ [ 凪良ゆう ]102.デルタの羊 [ 塩田武士 ]103.8割捨てて、すっきり暮らす [ 筆子 ]104.児童文学の中の家 [ 深井せつ子 ]105.毎日に幸せを見つける ひとり暮らしの作り方 [ KADOKAWAライフスタイル編集部 ]106.なぜ、学ぶ習慣のある人は強いのか? 未来を広げるライフシフト実践術 [ 徳岡晃一郎 ]107.落日 [ 湊かなえ ]108.「山奥ニート」やってます。 [ 石井あらた ]109.掟上今日子の鑑札票 [ 西尾維新 ]110.すみれ荘ファミリア [ 凪良ゆう ]111.女ふたり、暮らしています。 [ キム・ハナ ]112.花の子ども [ オイズル・アーヴァ・オウラヴスドッティル ]113.キッズファイヤー・ドットコム [ 海猫沢めろん ]114.ダチョウ博士の人畜無害のすゝめ ダチョウのおかげでガクチョウになった! [ 塚本康浩 ]115.働く女子の仕事力アップTips大全 わたしらしく楽しく長く働くために必要なこと [ SHE ]116.1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる [ 伊藤羊一 ]117.息子のトリセツ [ 黒川伊保子 ]118.時間をもっと大切にするための小さいノート活用術 [ 高橋拓也 ]119.空芯手帳 [ 八木詠美 ]120.Story for you [ 講談社 ]121.銀の夜 [ 角田光代 ]122.失われた賃金を求めて [ イ・ミンギョン ]123.ズボラさんでもできる! はじめての断捨離 [ やましたひでこ ]124.母親を失うということ [ 岡田尊司 ]125.線は、僕を描く [ 砥上裕將 ]126.「よそ者リーダー」の教科書 [ 吉野哲 ]127.ミニマリスト、41歳で4000万円貯める [ 森秋子 ]6月に読んだ本は、27冊でした。まあまあ読みました。今月読んだ本だと、『花の子ども』『空芯手帳』『ダチョウ博士の人畜無害のすゝめ』が良かったです。おすすめ。しかし、小説を続けて読むことができない。しんどい。基本的に前情報なし(どういう話か知らない)なので、たぶんそれを把握するところからだから、しんどいのだと思う。ビジネス書や実用書は、「何について書かれた本か」がタイトルからして明確だから、楽なんだ。というわけで、小説の合間に実用書を挟んで読んでいくサンドイッチ方式にしたいと思う…。今月は、「ブログの下書きに本の感想を書く」→「抜粋してTwitterにアップ」というやり方にしてみました。この後、個別の本についての感想が続きます。めちゃくちゃ長い。誰が読むんだこれ…。個別の本について、それぞれ1記事としてアップするほうがいいのかなあ。でもそこまで書くことがない本もあるのだ。1記事にするとなると、それなりの文字量が必要な気がするのだけど、それを「書かなくちゃ」と思うのもイヤなんだよね。気にせず、1行でもいいのだろうが。101.滅びの前のシャングリラ [ 凪良ゆう ]滅びの前のシャングリラ (単行本) [ 凪良 ゆう ]1ヶ月後、隕石が衝突して、世界は終わる。登場人物が魅力的で、読み進めるごとに「終わらないで!」と言いたくなった。伊坂幸太郎『終末のフール』みたいな感じ。この人、好きかも。もともとはBL作家さんらしい。ほかの作品も読んでみたい。102.デルタの羊 [ 塩田武士 ]デルタの羊 [ 塩田 武士 ]自由を得るために、飛ぶんだ。子供の頃に読んだ小説・『アルカディアの翼』をアニメ化するため、奮闘する政策委員会の渡瀬。しかし、アニメ業界には中国資本の暗雲が立ち込める。表紙の絵から勝手に戦争もの(特攻)だと思っていて、冒頭の「アルカディアの翼」で「えっファンタジー?」と意表を突かれ、その後のパートで「あ、これは作中作なんだ」と気付き、しかしさらにその後のパートで「作中作の作中作」になっていて、面白い構成だった。森見登美彦『熱帯』を思いだした。アルカディアの映像化に奮闘する当たりが面白かった。アニメ「SHIROBAKO」のことを思い出してたら、巻末に参考資料として掲載されてましたね。渡瀬が隠れオタで、狭さんと観覧車で話すシーンがお気に入り。映画にしてほしい。実写で見たい。「ヲタクに恋は難しい」のオタク同士の会話もそうなんだけど、なんでオタクってこうなっちゃうんだろう。うん…。比喩がうるさい。私、「ノマさんがいつも敬語で喋るのってオタクだからっすか?」って後輩の子に訊かれたことがあります。しかしこの作品、「今」だからいいけど、アニメ時事ネタが多くて、数年たつと分かるのが難しくなるかも。(プリキュアのパペピプ~のあたり)作中作『アルカディアの翼』が読みたくなったけど、これの映像化は新海誠だな…。103.8割捨てて、すっきり暮らす [ 筆子 ]8割捨てて、すっきり暮らす (TJMOOK) [ 筆子 ]MOOK本。字がかなり大きくて、年配の方向け?そして薄い。さして参考になる内容ではなかった。ミニマリストブロガー・筆子さん。前に読んでいた。巻末に著者の写真があって、「この方だったんだ!」と思った(ブロガーさんって、アイコンのイメージだから…)。ブログ→「筆子ジャーナル」。うちはもう片付け終わっているんだよな…。見渡して、「捨てる物」がない。悩んでいるのは私の子供の頃写真。分厚いフエルアルバムから全部剥がして、厳選した「私の人生」アルバムを1冊作成し、残りをIKEAの書類ボックスに突っ込んである。これ、捨てようかな?見返さないし…と思うのですが、踏ん切りがつかない。子どもの写真って、本人というより親のためのもの、だと思うのですが。親からは家を出る時にすべて持って行くよう言われたので(実家に私物を残すな、と言われていたので)、私の写真はないんですよね。いつか親に見せるときがある…?と思って捨てられない。104.児童文学の中の家 [ 深井せつ子 ]児童文学の中の家 [ 深井 せつ子 ]画家が描く、作品の家。児童文学とあるけれど、後半海外小説だった。間取りや何かを見られるのかと思って手に取ったけど、中は挿絵のような感じ。作品紹介があって、有名だけど読んだことがない作品を読んでみたくなった。私にとっての「児童文学の中の家」は、この本にも登場する『大きな森の小さな家』。繰り返し読んで、憧れた。ルーマ・ゴッテンだったと思うけれど、人形(妖精?)に苔のベッドを用意する物語も好きだったなあ。105.毎日に幸せを見つける ひとり暮らしの作り方 [ KADOKAWAライフスタイル編集部 ]毎日に幸せを見つける ひとり暮らしの作り方 [ KADOKAWA ライフスタイル編集部 ]人気インスタグラマー11人の一人暮らしの様子を伺える一冊。私はインスタを見ないので、彼女らをまったく知らないのだけど、ほんとうに「等身大の暮らし」という感じ。インテリア目当てに開いたけど、きれいに片付いていてすっきりしている友達の家、という感じ。本がたくさんあるお家(裏表紙にもなっている)が素敵だった。インテリアより、毎日のタイムスケジュールや、家計簿があってそれが興味深かった。なんだろう、鞄のなかみ特集的な、人の生活を垣間見る面白さ。一人暮らし、いいなあ。自分にすべての時間を使えて。(妄想)インテリアも、寝る時間も、見るテレビも、夕食だって思い通り。朝はヨガをして、英語のオンラインレッスン。朝食は軽く、プロテインで済ませます。帰宅後はサラダと、作りおいた蒸し鶏でヘルシーに。海外ドラマを見ながら、時間をかけて半身浴。そのあとは英語と資格試験の勉強して、本を少し読んで寝ます。(/妄想)何このゆとりある暮らし…。私が一人暮らししてた時、何してたっけ。たしかタイのカップヌードルを箱買いして、毎日ずーーーっとBBCのSHERLOCKを見て、ひたすら二次創作小説を書いてましたね…。ん、なんか違うね。めちゃくちゃ楽しかったけど。寝ても覚めてもオタ活できるしあわせ。106.なぜ、学ぶ習慣のある人は強いのか? 未来を広げるライフシフト実践術 [ 徳岡晃一郎 ]なぜ、学ぶ習慣のある人は強いのか? 未来を広げるライフシフト実践術 [ 徳岡 晃一郎 ]人生100年時代。60歳(65歳)で定年を迎え、「余生」を送るにはあまりにも長い。その時、必要とされる人材であるためには、学び続けることが必要である。キャリア・シフトのための勉強方法などが載っているのかと思ったけど違った。いまいちどこを主眼にしているのかわかりにくい内容だった。ターゲットは40~50代の勤め人?いろんな人のライフシフトの例が紹介されており、それは興味深かったが、私は「これから先どのような学びをどうやって身に着けていけばよいのか」のヒントが欲しくて読んだので、そういうことには触れられていなかった。後半に女性のインタビューがたくさん載っていたのは良かった。自分に向けられた言葉について結構よく考えます。誰かの言葉に傷ついたり、ショックを受けたりするのは、結局自分の弱みに気づかされるから。それで、そういときこそ実は学びのチャンスなのです。(中略)不安を感じたときこそ、とにかく学ぼう、学べば何か見えるものがあるんじゃないかっていつも思っているんです。最大限どこまで自分を伸ばせるか、どこまで成長を広げられるか、それは自分次第です。(大学教授 柏木千春さん)本の中で、厚生労働省の「能力開発基本調査」が引用されており、2017年に自己啓発を行った労働者は35.1%。「学ばない理由は特にない」が一番の理由。これ、けっこう衝撃。著者によれば、日本は「働くこと=学ぶこと」という認識だからだそう。これが残業体質にもつながっている。今、自分の働き方やキャリア、仕事について色々と考えていて、色んな人にその話をしているのだけど、来年定年の方に「君は、社内応募の制度を使って、大学院に行けばどうか?」と言われ、「ああ、そういう道もあるのか」と思った。大学院!行きたい!でも仕事の範囲で認められることじゃないことを勉強したい!(笑)この本の中で紹介されていた、リンダ・グラットン『ライフ・シフト 100年時代の人生戦略』。NHKのラジオビジネス英語でもインタビュー教材になっていました。これも読みたい。107.落日 [ 湊かなえ ]落日 [ 湊かなえ ]その昔、ベランダに出されていた私が触れた指先。アパートの防火扉の先にいたのは、あなたなの?落ち目になってきた大御所脚本家のアシスタントとして勤める甲斐千尋。彼女は、新進気鋭の社会派映画監督・長谷部香から、地元で起きた「笹塚町一家殺害事件」の脚本の打診を受ける。引きこもりの兄が、妹と家族を殺害した事件。どうして、とりたてて何の変哲もないそれを、監督は映画にしようとしているのか?過去の事件を追ううちに、点が、線へ交わる。でも、知りたいことはあった。それを知らなければ、その先の人生を送っていける自信もなかった。お姉ちゃんについては、冒頭からそうだろうな、と思っていた。昔、なにかのドラマでそんなシーンを見たことがあった気がする。ツーツーツー、と不通音の鳴る公衆電話で、亡き人へ電話をかけ続ける。けれど、お姉ちゃんと事件がそう重なってくるとは。380ページの分厚いミステリー?だけど、気になってすぐに読んでしまった。最後は、ふたりの映画のワンシーンを見たような気分。鉄塔と夕焼け。「リリィ・シュシュのすべて」を思い出した。108.「山奥ニート」やってます。 [ 石井あらた ]「山奥ニート」やってます。 [ 石井あらた ]著者は、1988年生まれ。浪人・留年・大学中退を経て、ネットで知り合ったニートと和歌山県の山奥(最寄駅から車で2時間)に移り住む。NPO法人の代表が移住3日後に亡くなり、自主運営を開始。その後、人口5人の限界集落にある元学校に移り住み、15人のニートと暮らす。面白い本だった。「お金を稼ぐこと」の意味について考えた。山の中では、月に2万円あれば生きていけるのだそうだ。だから、期間労働を少ししたり、ブログ収入などでもやっていける。(ただ、税収入で賄われている部分については、全員がこれでは厳しいのでは?と思う)今の勤労の標準形は、1日8時間+α×週5日。週40時間労働。これ、どう考えても働き過ぎだと思うんだよね。ルトガー・ブレグマン『隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働』を読んだとき、「なぜ私たちは、技術が過去より進歩した今も猶、これほど働かなければならないのか?」と思った。まあ、そこまでは無理だとしても、私は、1日6時間(9時~15時)×週5日か、1日7時間半×週4日の、週30時間労働くらいで本当はやっていけるんじゃないか?と思っている。現時点でも、共働きの我が家では、2人ともその労働時間になって、収入が3/4になっても、やっていける。ただ、社会の仕組みが――会社の労働体系が――それを認めてくれない。(いや、今なら「子どもが小さいから」という時短勤務のカタチで実現は出来るのだけれど)ゴールデンウィークや年末年始。みんなが休めば、仕事は滞らない。みんなが「そういうもの」だと思っているから。じゃあ、出来るんじゃないか?労働時間をもっと短く。漫画『未来のうてな』で、出稼ぎに行く夫に、傍にいて欲しいと妻は言う。お前さま、蓄えはもう十分―――。夫は妻が理解できない。働いて、もっとよい暮らしをさせてやるのに。手を振りほどき、夫は出て行く。妻は息子と2人、村に残される。息子は、異形の者に変わっていく。私はよく、この漫画の場面を思い出す。蓄えはもう十分。それが、今の状況なんじゃないか。もっと別の物を、新しく―――古く。私たちは、取り戻す時なんじゃないか。ちなみに著者は、2017年にご結婚されている。「レンタル何もしない人」の時も思ったけど、意外だった。で、意外と思うこと自体、自分が既存のジェンダー役割だとか、そういうものに縛られているのだろうなと思う。本の中で、山本さんが言う。人にはそれぞれ、自分に合った履き物がある。なのに、今は既製品の靴に、無理に足を押し込んで履いている。だから、歩いているうちにすぐ足が痛くなる。それじゃダメだ。靴に足を合わせるんじゃなく、足に靴を合わせなきゃいけない。昔わらじを自分で編んだように、自分に合わせた履き物を作る。そうすれば、足は傷つかず、どこまでも歩いていける。自分専用のわらじをじっくり作る、そのための時間と場所が必要だ。1日8時間、週に40時間。正社員で働く。それがまっとうだ、と思うと、苦しい。ニートだけじゃない。きっとみんなその型にはまるのは苦しいだろうに。著者は、学生の頃にみんなが前を向いて、先生が黒板に書いた文字を一斉に写すことに違和感を覚えたという。その感覚、覚えがある。静かな教室。ペンを走らせる音。途方もない違和感。叫びだしたい気持ち悪さ。けれどその「ふり」を続けなければいけない、ということ。その絶望。著者が、誰かが自殺したというニュースを目にするたび、平行世界の自分が死んだように感じるそうだ。分かる。それは、どこかで私が死んだのと同じことなんだ。ニートが山奥に集まって暮らしていることを、著者は「Non Family Organization」と呼ぶ。「じゃない」集まり。それが今の世の中に、必要なんだ。109.掟上今日子の鑑札票 [ 西尾維新 ]掟上今日子の鑑札票 [ 西尾 維新 ]頭を撃ち抜かれた忘却探偵は、「忘却探偵であること」を忘却してしまった。犯人の狙いは、今日子さんなのか?明かされる忘却探偵の過去。表紙がネタバレ。というわけで、「打ち切りが決まって慌てて過去を明らかにした」感のある巻だったので、もう最終巻かと思ったら、あとがきで「このシリーズは24巻くらいの予定」とあって拍子抜け。戦場の交渉人とか、影武者とかどっかで聞いたな~、と思って、化物語シリーズだと思い返したのですが、やっぱり「今日子さん=委員長ちゃん」なんですかね?おっぱいについて今日子さんそんなに言及されてないけど、それすらミスリード?厄介がおっぱいフェチじゃないだけ?今日子さんがやたらとファッショナブルなのも、制服しか着ることのなかった彼女の反動だと思えなくもない。眼鏡も眼鏡だし。というわけで、今日子さんの過去と、忘却探偵になった理由が明かされた巻でした。ホワイトの人たち、これからたくさん出てきそうだな。110.すみれ荘ファミリア [ 凪良ゆう ]すみれ荘ファミリア (講談社タイガ) [ 凪良 ゆう ]朝夕食事つきのおんぼろ下宿・すみれ荘。大家の息子である一悟は、虚弱体質で定職に就くこともままならず、時折寝込みながら管理人をしていた。下宿人は3人。月の半分をPMSと生理痛で半死半生となるOL・美寿々。ブラックなTV制作会社に勤務するキツイ物言いの隼人。花屋に勤め、一悟の亡き妻の姉でもある、古株の青子。家族のようで、家族でない、つながり。ある日、一悟が自転車でぶつかった男が、「利き腕にひびが入ったから世話をしてくれ」とすみれ荘にやって来る。作家、芥(あくた)一二三。口数が少なく、不愛想な男の存在が、穏やかな日常に波紋を広げる。勝ちたいと願うことと、負けないことは違う。前者は他者に向けての言葉で、後者は自分に対しての言葉だ。負けるな、負けるなと自分に言い聞かせる言葉だ。『滅びの前のシャングリラ』が面白かったので、凪良さんの作品を他にも読んでみようと思って。不愛想のエログロ作家×病弱年上大家とか、BLなら激萌えなシチュなんですが、これはBLじゃないです。「~荘」系のお話、好きです。疑似家族もの、というか。ほんわか、ちょっと日常のアレコレ、各個人の悩みと葛藤、という話かと思っていたら、空気がどんどん不穏になってきて、「あー、あー、」と思っているうちにラスト。ドロドロのズタボロ。ほのぼの系を期待していたら外れるので注意。むーん、凪良さん、こういう系なのかなあ。だとしたらそこまでストライクじゃないかもしれない。111.女ふたり、暮らしています。 [ キム・ハナ ]女ふたり、暮らしています。 [ キム・ハナ ]"여자 둘이 살고 있습니다"1976年生まれのキム・ハナ。1977年生まれのファン・ソヌ。友人同士のふたりが、家を買って暮らすことになった。家族じゃない、カップルじゃない、W2C4(女2人、猫4匹)の暮らし。面白かった。家は素敵だし(本棚!!!)、食事の写真もとても美味しそうだし、何より楽しそう。同居人との軋轢と和解は、夫と結婚したばかりのことを思い出したし、炊飯器をあけて未だに思う「なぜこの人はごはんの天地をかえさないのか」を改めて思った。人と暮らすことは、難しいよね。でも、本の中で言っていた、「ひとりだと速く行けるけど、ふたりだと遠くまで行けるし、退屈しない」というのに納得する。112.花の子ども [ オイズル・アーヴァ・オウラヴスドッティル ]花の子ども [ オイズル・アーヴァ・オウラヴスドッティル ]”Afleggjarinn”by Auður Ava Ólafsdóttir母さんは、園芸の天才だった。溶岩が覆う黒い大地を、緑でいっぱいにしたのだから。アイスランド。母を亡くした22歳の青年・アルンリョウトゥルは、庭に咲く八片の薔薇を手に、数千キロ離れた修道院の薔薇園を目指す。そこへ、一夜の情事で自分の子を身籠った友達の友達が、思いがけず生まれてきた我が子を連れてやって来て―――。アンナは笑って一緒に手をたたき、うっとりと娘を見つめたが、またすぐに本を読み始めた。子どもに対する彼女のあっさりとした反応を見ると、僕はちょっと心配になる。アンナが子どもと遊ぶのはほんの一瞬で、ふざけたり、笑い声を上げたり、くすくす笑ったりもするけど、すぐにうわの空になって、興味をなくしてしまうのだ。生まれて初めてアイスランドの小説を読んだ。アイスランド女性文学賞、DV文化賞受賞。フランス語翻訳版で書店員が選ぶパージュ文学賞、ケベック書店員賞(翻訳部門)受賞。北欧理事会文学賞ノミネート。24カ国で翻訳され、フランスでは40万部を突破。日本語訳は、英語版からの翻訳。描写がうつくしく、どこかファンタジーめいていて、とても好みの内容だった。著者のほかの作品も読んでみたいな。キリスト教の「におわせ」は解説で言われないと分からず、こういうところに文化的な背景のギャップを感じる。作品をただ読んでいても、異文化者にすべて理解できるわけではない、というか。アイスランドはジェンダーギャップ指数が11年連続世界第一位らしい。で、この作品はジェンダー・ロール(性別役割)に捉われない新しい男性像を描いたということでアイスランドで評価されているらしいのだけど、そこらへん「?」だった。そこまで新しくない気がするんだけど…優柔不断な草食系男子ってだけでは…?というのが日本と違うのか…?113.キッズファイヤー・ドットコム [ 海猫沢めろん ]キッズファイヤー・ドットコム (講談社文庫) [ 海猫沢 めろん ]子育てエッセイ『パパいや、めろん』が面白かったので、著者の小説を読んでみた。→2020.09.30「171.パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵 [ 海猫沢めろん ]」家の前に置かれていた赤ん坊を、クラウドファンディングで育てるホストの話。ちょっと思ってたんと違った…。命名権とかまでクラウドファンディングしちゃう系。うーん、内容は斬新だし、著者の子育てを取り巻く状況に対する怒りが詰まっていて、ホストのキャラたちも魅力的。でも文章が私好みではない。私、あくまできれいでうつくしい文章がすきなんだよな…。ちょっと他の作品読むか迷っている。114.ダチョウ博士の人畜無害のすゝめ ダチョウのおかげでガクチョウになった! [ 塚本康浩 ]ダチョウ博士の人畜無害のすゝめ ダチョウのおかげでガクチョウになった! [ 塚本康浩 ]これ、めちゃくちゃ面白かった。おすすめ。京都府立大学学長の話。とにかく鳥が大好きな少年が、ダチョウを研究するに至るまで~ダチョウ抗体の開発。関西弁とノリツッコミでテンポがよく、2020.11.04「186.アフリカ出身サコ学長、日本を語る [ ウスビ・サコ ]」のサコ学長を思い出した。とにかくダチョウLOVE。鳥類愛にあふれている。ダチョウについて知らないことがたくさん知れて面白かった。ダチョウすごいよ、ダチョウ…。あほやけど…。115.働く女子の仕事力アップTips大全 わたしらしく楽しく長く働くために必要なこと [ SHE ]働く女子の仕事力アップTips大全 わたしらしく楽しく長く働くために必要なこと [ SHE ]ビジネス書の内容が網羅的に載っているけど、だからこそ中途半端というか、本の目次を並べたみたいな内容になっていてイマイチ。あと内容盛り込み過ぎて字が小さい。ところどころ、項目ごとに参考図書を載せてくれてるけど、そういう内容(定評のあるそれぞれの分野での本と概要を紹介する)にしたほうがよかったんじゃないかなあ…。116.1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる [ 伊藤羊一 ]1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる [ 伊藤羊一 ]1「今日やったこと」を1行で書く2「それは、自分にとってどんな意味があるのか」を考えて書く3 気付いたことを書く4「やってみよう」と思ったことを書くという、表紙の絵そのまんまの内容で、正直これを一冊にするほどの内容?と思った。日記を書く習慣がある人なら別に読まなくていいかも。いろんな習慣化系の本でも、この本の中でも言われているけど、本を読んで「まずそのとおりにやってみる」人が少なく、それを継続できる人はもっと少ない。だから、日記をつける習慣のない人はまずやってみるべし。この本は、1行書くだけ(というのは嘘で、「今日やったこと」は一行だけど、それ以降を書いたら最低4行じゃない?)だから、手帳の余白にでも始めやすい。日記をつけるのが苦手な人は、バーチカル・ウィークリータイプの手帳に行動ログを残すだけでもいいと思います。「ふりかえる」が大事なんですよね。私、手帳に日記を毎日ずーっと書いているけど、振り返らないからまったく成長しないもの。でも、日々ログを残していると、「あ、これダメだな」「これよかった」と思える。ただ漫然と日々を送るのではなく、「よく生きる」を心がけないとな。117.息子のトリセツ [ 黒川伊保子 ]息子のトリセツ (扶桑社新書) [ 黒川伊保子 ]すこし食傷気味になってきたこのシリーズ(でも読む)。「なぜ、女親にとって男の子は可愛いのか?」が書かれていて興味深かった。しかしまあ、著者の息子愛がすごい。習い事をさせていない我が家も、「まあそれでも大丈夫かな」と著者の子育て方法を読んでいて思った。人の失敗を自分も体験したかのように記憶することで、失敗しなくなる(脳がその回路をショートカットしなくなるらしい)とか、面白い。118.時間をもっと大切にするための小さいノート活用術 [ 高橋拓也 ]時間をもっと大切にするための小さいノート活用術 [ 高橋拓也 ]今すぐA6サイズのノートを使い始めたくなる(笑)色んな人ではなく、著者の提案する使用例。ノートの表からタスク、裏からアイディアを書くときに、上下をひっくり返したら左開きで書ける。へー!本の記録を1ページにまとめるのもいいなあ。ここのところB6サイズのノートや手帳を使っていて、A6より記入スペースが広くて良いのですが、やっぱりかさばるし、重い。その点、小さいノートはいいですね。ミニマム萌え。来年の手帳はやっぱり文庫本サイズにしようかなあ。119.空芯手帳 [ 八木詠美 ]空芯手帳 [ 八木 詠美 ]私が片付けて当然と放置された珈琲カップ。だから、ふと口にしたのだ。「つわりでコーヒーの臭いがだめなんです」と。そして私は妊婦になった。「ねえ細野さん、自分だけの場所を、嘘でもいいから持っておくの。人が一人は入れるくらいのちょっとした大きさの嘘でいいから、その嘘を胸の中に持って唱え続けていられたら、案外別のどこかに連れ出してくれるかもしれないよ。その間に自分も世界も少しくらい変わっているかもしれないし」第36回太宰治賞受賞。津村記久子さんが褒めていたので読んでみたもの。面白かった。結局、どっちだったんだろう?嘘と真実の境目が裂ける。夜の闇を、朝が剥ぎ取るように。子どもの回想がそこで入るのは、ちょっと私好みではなかったけれど。空想と現実が入り混じって、どちらが本当か分からなくなる話、すき。120.Story for you [ 講談社 ]Story for you [ 講談社 ]コロナの夏休み(2020年7月、8月)にwebに掲載された62の短編。すべての漢字にふりがな付き。執筆陣がとにかく豪華!!私の好きな作家さんが何人も書いてらした。海猫沢めろん小野寺史宜折原みと須賀しのぶ辻村深月西尾維新はやみねかおる宮下奈都森見登美彦自身の作品の番外編の人も多い。それはちょっと、ファンには嬉しいけど、それ以外の人には「?」な感じ。だいたい3、4ページの短い話なので難しいのだけど。コロナを題材に扱った小説が増えてきて、これは後世にどう受け止められるのだろうな、と思っている。コロナ?ってなるのかもしれない。マスク?脚注がついたりするのかもしれない。それを読んだ人は、「ああ、歴史の授業で習ったな」って思うのかしら。121.銀の夜 [ 角田光代 ]銀の夜 [ 角田光代 ]きっと何者かになれると信じていた、15歳の私たち。ガールズ・ロックバンド。思い付きのそれは、大人たちに担ぎ上げられて分解した。35になった私は、何者であるかも分からないまま、日々を生きている。たまにイラストの仕事をする「私」は、夫が年下の女と浮気している。娘を芸能人養成スクールに入れた「私」は、望み通りの生活を手に入れた人形だ。あれこれ手を付けては中途半端になる「私」は、それを母の呪いのせいだと断じる。けれど、自分の抱いている漠然とした不安と同じ種類のものを、伊都子も抱いているに違いないと思った。日々の雑事に追われるだけで時間がどんどんたっていくこと。たくさん歩いた気がするのに、ふりかえっても自分の足跡が見つけられないように思えること。たとえば四十歳になるまでに何かしなくてはと思う者の、その「何か」のとっかかりすら見つけられないこと。年齢がドンピシャだったこともあり、ぐっさぐさ胸に刺さった。初出は、「VERY」2005年掲載のもの。15年も前!2019.01.27「きっと何者にもなれないお前たちに告げる。」を書いたときに、感じていた。自分に嘘をついているな、と。だって私は、何者かになりたかったから。そして今もまだ、遠くその何者かに憧れているから。それはいったい、何なのだろう。子供の頃の願い。誰かの力のもとに置かれないこと。自由であること。そう、私は今、自分で自分の口を糊し、決定権を持つ大人になった。それでもなぜ、こんなにも頼りのない子供のように不安になるのだろう?ただしあわせであることを、なぜ物足りないと感じるのだろう。考えすぎだよ、と夫はよく、私に言う。意味なんてない、そんなものを求めてはいけないのだと。働くことに、そしてきっと、生きていくことに。けれどそれでは、私はあんまりにもかなしいのだ。今際の時、私はその問いに自分で答えたい。だから知りたい。たくさんのことを。122.失われた賃金を求めて [ イ・ミンギョン ]失われた賃金を求めて [ イ・ミンギョン ]"잃어버린 임금을 찾아서"by 이민경はじめに 1. 昇進 止まっているエスカレーター2. 考課 「ふりだしに戻る」と「3つ前へ」3. 同一職級 傾いた床 4. 与えられた条件 ハイヒールと砂袋5. 雇用安定性 消えていく女性たち6. 就職 7. 進路選択 8. 達成度評価 9. 資源 終わりーあるいははじまり解説 日本で、女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ 西口想「韓国で、女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ」から始まる、女性が置かれた状況についての考察。韓国は、男女賃金格差がOECD加盟国中ワースト1位。日本はワースト2位なので、まるで日本の話のようだと思いながら読んだ。何冊か読んだ黒人差別についての本と、重なることが多い。生まれた時に引いたカードが、たまたまそれだっただけ。ただ、女だったから。それだけ。死ぬほど頑張って、何もかもを完璧にこなして、はじめて「女でありながら」昇進できる。そして言われるのだ、「お子さんはどうしているの?ママは1人しかいないのにね。可哀想」。あるいは、「旦那さんも働いているんだし、しんどいなら専業主婦になればいいじゃないですか」。(これは私が実際に昇進してから言われた言葉だ。)まったく馬鹿馬鹿しくてやっていられない。ただ、私はその裏返しにある「男性らしさ」の苦しさも思うのだ。女性がある意味、排除されていたことで免除されていたもの、享受していたこと、がある。たとえば、家事や育児の「時間」を彼らは奪われていたのではないか?そもそも、それらは、「労働」だろうか?労働なんだよ。もちろん、それを誰かが肩代わりしているのなら、それは「労役」だろう。そうじゃなくて、自分の人生を自分でコントールするという「行為」すら、出来ない勤務状況(男性家長制)に置かれているということが問題なんじゃないのか?どんな金持ちでも貧乏でも、白人でも黒人でも、男性でも女性でも、「時間」は平等だ。つまり、「仕事に時間を捧げる」こと、自分の人生を差し出して金に換えること。あるいは金に換えられないが差し出さなければならないこと。その割合が異なること。それが人種や性別によること。時間という資源の分配、それが一番の問題なんじゃないか?ということを、最近考えている。(その時間の値段が人により異なる、というところに差別があるんだけども…この本はそういう話をしているんだけど…)みんな、働き過ぎなのだ。おかしい。絶対にもう、こんなに働かなくてもいいはずなんだ。ブルシット・ジョブ。時間泥棒。昇進していくことは、彼らの仲間になることではないのか、という気がしてならない。けれど、枠組みから外れないのであれば、内部から壊す方がいい?何十年かかるとしても?そういうことを考えている。123.ズボラさんでもできる! はじめての断捨離 [ やましたひでこ ]ズボラさんでもできる! はじめての断捨離 (TJMOOK) [ やましたひでこ ]ムック本。シニア向け。既視感があって、「あれ、これ読んだっけ?」となったけどたぶん読んでない、と思う。例で出てくる家の「実家じゃん」という感じがすごい。ところどころ賛成できないけど、「とにかく収納用品をやめよう」というのは同意する。「最近モノが増えてきて収まりきらないな」から「収納用品を買ったらすっきり収まるかも」の思考回路になったら要注意。とにかくモノを減らす方に尽力した方が良い。今のスペースで収まるように。収納用品というモノが増えてるからね…?我が家はとにかくモノがない。私が、暫く使っていないものはすぐに譲ったり売ったり捨てたりするから。今、来年の娘の入学に向けて、子供たちのオモチャをどんどん処分していっている。ランドセルラックや新しい収納用品を買わなくても、今オモチャを収納しているスチールラックのスペースを開けられるはず。ただ、それが出来るのも子供が成長するまでだろうなあ…。124.母親を失うということ [ 岡田尊司 ]母親を失うということ [ 岡田尊司 ]コロナ禍の2020年5月13日、母が死んだ。腰が痛いと言って入院してから、わずか5日。84歳だった。忙しさにかまけて、会いにも行かなかった。コロナだから、緊急事態だから、感染が怖いからと、言い訳をした。今、後悔が胸に迫る。彼女は9つで母を亡くした。嫁ぎ先では苦労のし通しだった。その人生を、綴る。思い出を、辿る。それはきっと、多くの人にとっては何てことはない人生だろう。どこにでもある話なのだろう。けれど、これは、私の母の。懸命に生き抜いた、彼女だけの物語。母親を失うということの恐ろしさの根源は、自分の人生の始まりからずっと愛着してきた存在からの応答を永久に失うということかもしれない。問いかければ、応えてくれた存在が、もう何の反応も返してくれないということ。やりとりをすることができないということ。その苦しさである。それは呼吸できなくなる苦しさにどこか似ている。母と言う存在が返してくれる言葉や微笑みを、子どもは呼吸しながら生きているに違いない。何の反応も、言葉も微笑みも返ってこないということは、いくら息を吸おうとしても、息が入って来ないような苦しさを催させる。銀の夜 [ 角田光代 ] を読んでいて、「母が死ぬこと」について考えた。母を失うこと。彼女がこの世界からいなくなること。そのタイミングでこの本を読んだ。息子の視点で語られる、母の物語。お母さんは晩年、自伝を書いて、それをすべて燃やしてしまったという。ということは、これを書くことは、本人にとってはどうなんだろうか。人の口から語られる自分の物語。それに、納得できるだろうか。許してほしい、ということは、それ自体が母に対する甘えなのだろう。ただ、息子が書かなければ、残さなければ、消えてしまう物語だったことも確かで。2020.08.27「父と僕の終わらない歌 [ サイモン・マクダーモット ]」は、息子が認知症の父について書いた自伝だった。親戚中に聞いてまわって、過去を綴る。そこに当人の意思は、どこまで尊重されるんだろう。自伝と言うのはすべてそんなものなのかもしれないのだけれど。本書は、息子の人生の物語でもある。自分の幼少期の目を通じて見た母、その思い出。彼が語らなければ、消えてしまった物語。内容に、母を、祖母を重ねて読んだ。苦労のし通し、時折問う、「私の人生はいったい何なんだろう?」。母はこうだった、こういう人だった。そう、「母」なんだよな。Before Mom, After Mom.そういう人生の描かれ方。でもさ、それだけじゃないよね。それを、私は渡したくない。たとえ自分の子どもであっても。本にする?いいよ。書いてもいい。でもそれで、私を分かった気になるんじゃないよ。それは、私だけのものだ。だから、母が、祖母が亡くなったとしても。そのすべてを暴くことは出来ない。彼らは彼らだけのものを胸に、眠る。失われた物語と共に。125.線は、僕を描く [ 砥上裕將 ]線は、僕を描く [ 砥上 裕將 ]事故で両親を失った高校生の僕は、真っ白な空間に閉じ込められた。エスカレーター式で何とか進学した大学で、無為に過ごす日々。ある日、設営を頼まれたアルバイトで、僕は不思議な老爺に出会う。篠田湖山。有名な水墨画家だった。「それから、何気ない草や木を、どうしてこんなに美しいものに変えることができるのだろうって思いました。それで本当はもっといろんなものが美しいのではないかって思いました。いつも何気なく見ているものが実はとても美しいもので、僕らの意識がただ単にそれを捉えられないだけじゃないかって思って…。絵を描き始めてから僕はようやく何かを見ることができるようになったんだって思いました」面白かった。2020年本屋大賞3位。ずっと「点は、線を描く」というタイトルだと思っていた…。ふだん自分が知ることができない世界を描いた作品って、どうしてこうも惹かれるのだろう。すごくよく調べて書いたんだなあ、と思って、読み終わった後に著者略歴を読むと、ご本人が水墨画家でいらした。自分の世界を広めるのに、自分が見ているものを見せるのに、エンターテイメントというのはかなり有効であるし、それが出来る人は本当にすごいと思う。水墨画を見に行きたくなったもの。主人公は、両親を亡くし、生きる気力をなくした大学生。2021.01.20「ひと [ 小野寺史宜 ]」を思い出したけど、彼よりかなり恵まれている。金銭的にも環境的にもだけど、何より運と才能と実力がチートであんまり感情移入できなかった。墨を使う=「ばらかもん」くらいしか思い浮かばなかったけど、主人公の雰囲気は「3月のライオン」の零くんにも近い。脇役の面子が魅力的。こちらのほうに魅了された。とくに古前くんは、森見登美彦作品の小津に似てて好きだ。水墨画って、すごいね。白と黒だけで、瞬時に生命を描き出す。小説の中の描写で「そうなのか」と思ったのが、型というようなものがあって、それを描いていくんだっていうこと。洋画だと、対象があって、時間をかけてそれを描いていく。でも、水墨画はその瞬間に切り取ったものを、その刹那の生命を写し取る。モノクロームの中に色と香りを閉じ込める。今まで地味だから素通りしていた水墨画。美術館で、あらためて見てみたくなった。著者のように若い人が描いた水墨画も見てみたい。126.「よそ者リーダー」の教科書 [ 吉野哲 ]「よそ者リーダー」の教科書 [ 吉野 哲 ]出向、二世、中継ぎ。何かしらの「よそ者」として社長に就任することになったリーダーは、どのような姿勢で何をすべきなのか?「よそ者リーダー」に求められる謙虚さ・4つの姿勢1 役職や年齢に関係なくすべての人に等しく接し、その声に耳を傾ける姿勢2 自分と違う意見や相反する考え方を批判せず、真摯に受け止める姿勢3 知らないことはもちろん、多少知っていることでも、改めて教えを請う姿勢4 常に自分を振り返り、自分に足りない部分を知り、認める姿勢自分が悩んでいることって、ちっぽけなんじゃないかと思って。より大きな視点で物事を見て見たくなって、読んでみた。なあんだ。みんな、失敗して、悩んで、学んで、進んでいるんだね。「「よそ者リーダー」の実務 着任後100日までの仕事」なんか、担当レベルでも新しい仕事をやるときに参考になる。今年、係長になって、これまで散々言われてきた「ひとつ上の役職の目線で物事を見なさい」ということは、こういうことなのかと分かった。だからきっと、私は次の視点をまた、手に入れないといけないんだ。その立場にならなきゃ分からない。でも、疑似体験は出来る。本を読んで、話を聞いて。127.ミニマリスト、41歳で4000万円貯める [ 森秋子 ]ミニマリスト、41歳で4000万円貯める そのきっかけはシンプルに暮らすことでした。 [ 森 秋子 ]うーん、よくわからなかった。タイトルからお金に特化した内容だと思ったんだけど、そうじゃなくて、ミニマリストのライフスタイルが結果的にお金をそんなに必要としない(これはミニマリストあるあるだな)という話でした。家計簿とかも載ってなくて、収支がよく分からない。いつからいつまでで4,000万円貯まったんだろう。個人?世帯?収入が多いのかなあ。なんて考える。中学生のお子さんを塾に通わせていないってのがすごい。私、たぶん自分をそこまで強く持てないから。「夫を愛人だと思う」「塾代のかわりにディズニーランド」「宝くじは寄付」など、発想が面白かった。これから読みたい本実力も運のうち 能力主義は正義か? [ マイケル・サンデル ]2021年6月5日 日経新聞 朝刊 書評「ハーバード白熱教室」のマイケル・サンデルさんの新作。知人がその昔言ったことを、思い出す。「私は努力した。私のことを妬むなら、あなたも同じ努力をすればよいのだ」それは、努力できる環境だった、ということだけなのかもしれない。向田邦子ベスト・エッセイ (ちくま文庫 むー13-1) [ 向田 邦子 ]2021年6月5日 朝日新聞 朝刊 広告有名だけど(だからこそ)ちゃんと読んだことがないので、読んでみたいな。 ホワイト・フラジリティ 私たちはなぜレイシズムに向き合えないのか? [ ロビン・ディアンジェロ ]2021年6月5日 朝日新聞 朝刊 広告人種差別をするマジョリティ(白人)の脆弱性についての本らしい。読んでみたい。チャリング・クロス街84番地 増補版 (中公文庫 ハ6-2) [ ヘレーン・ハンフ ]2021/6/12(土)朝日新聞 朝刊書評ロンドンの古書店と、ニューヨークの愛書家の手紙のやり取り、らしい。何それ面白そう。私がフェミニズムを知らなかった頃 [ 小林エリコ ]2021/6/12(土)朝日新聞 朝刊書評男女平等を信じていた著者が、そうではないことに気付いた話、のよう。フェミニズムという名の鎧と武器を、どう受け止めれば/知ればいいのか、私の中でモヤモヤしているので、読んでみたい。きみは知らない (韓国文学セレクション) [ チョン・イヒョン(鄭梨賢) ]2021/6/12(土)朝日新聞 朝刊書評韓国小説がたくさん入ってきているけど、どれを読めばいいか分からないので、紹介されているものから読んでいこうと思う。そしてお気に入りの作家を見つけたい。彼女は頭が悪いから (文春文庫) [ 姫野 カオルコ ]2021/6/12(土)朝日新聞 朝刊書評2016年に起きた東大生による強制猥褻をモチーフにした作品らしい。ジェンダーの格差についても描かれているらしく、読みたい。2021年に読んだ本○2021年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本001.後悔病棟 [ 垣谷美雨 ]002.希望病棟 [ 垣谷美雨 ]003.恐ろしくきれいな爆弾 [ 越智月子 ]004.ひと [ 小野寺史宜 ]005.三体 [ 劉慈欣 ]006.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(4) [ 山口悟 ]007.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(5) [ 山口悟 ]008.同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか [ 鴻上尚史/佐藤直樹 ]009.宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]010.オタク女子が、4人で暮らしてみたら。 [ 藤谷千明 ]011.扇物語 [ 西尾維新 ]012.最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]013.自由もお金も手に入る! 勝間式超スローライフ [ 勝間和代 ]014.Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる [ 近藤麻理恵 ]015.子育てはもう卒業します [ 垣谷美雨 ]016.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(6) [ 山口悟 ]017.一人称単数 [ 村上春樹 ]018.去年の雪 [ 江國香織 ]019.そして、バトンは渡された [ 瀬尾まいこ ]020.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(7) [ 山口悟 ]○2021年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本021.男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]022.汚れた手をそこで拭かない [ 芦沢央 ]023.エデュケーション 大学は私の人生を変えた [ タラ・ウェストーバー ]024.本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3) [ 香月美夜 ]025.〈あの絵〉のまえで [ 原田マハ ]026.百年と一日 [ 柴崎友香 ]027.最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]028.なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 [ 乃樹愛 ]029.本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ [ コウケンテツ ]030.がんの記事を書いてきた私が乳がんに!? 育児があるのにがんもきた [ 藍原育子 ]031.ぼく自身のノオト [ ヒュー・プレイサー ]032.火のないところに煙は [ 芦沢央 ]033.medium 霊媒探偵 城塚翡翠 [ 相沢沙呼 ]034.マンガ&あらすじでつかむ!60分でわかるカミュの「ペスト」 [ 大竹稽 ]035.デイリーすごろくノート術 毎日を「理想の1日」にする! [ 原麻衣子 ]036.モノが私を助けてくれる 10年先も使いたい暮らしに投資するモノ選び [ 本多さおり ]037.英語独習法 [ 今井むつみ ]038.忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]039.女性差別はどう作られてきたか [ 中村敏子 ]040.子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 [ 小室淑恵 ]041.これが私の生きる道! [ 世界文化社 ]042.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]○2021年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本043.世界と僕のあいだに [ タナハシ・コーツ ]044.言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」 [ 近藤勝重 ]045.子どもも自分もラクになる「どならない練習」 [ 伊藤徳馬 ]046.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(8) [ 山口悟 ]047.スペースエイジ・インテリア [ グラフィック社編集部 ]048.Seven Stories 星が流れた夜の車窓から049.今夜 [ 小野寺史宜 ]050.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(9) [ 山口悟 ]051.かがみの孤城 [ 辻村深月 ]052.要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]053.彼女の名前は [ チョ ナムジュ ]054.推し、燃ゆ [ 宇佐見りん ]055.かんたん&かわいい!和気文具の手描き文字レッスン [ 今田里美 ]056.ジブン手帳公式ガイドブック2021 [ 佐久間英彰 ]057.ブルースだってただの唄 黒人女性の仕事と生活 [藤本和子]058.「グレート・ギャツビー」を追え [ ジョン・グリシャム ]059.欲が出ました [ ヨシタケシンスケ ]2021年4月に読んだ本まとめ/これから読みたい本060.デリバリールーム [ 西尾維新 ]061.この本を盗む者は [ 深緑野分 ]062.会社で「生きづらい」と思ったら読む本 [ 岩谷泰志 ]063.ママも子どももイライラしない 親子でできるアンガーマネジメント [ 小尻美奈 ]064.今日の人生2 世界がどんなに変わっても [ 益田ミリ ]065.ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない [ mami ]066.お金とモノに支配されない暮らしかた [ リムベアー ]067.マナーはいらない 小説の書きかた講座 [ 三浦しをん ]068.オルタネート [ 加藤シゲアキ ]069.羊は安らかに草を食み [ 宇佐美まこと ] 070.ある男 [ 平野啓一郎 ]071.暮らしのムダをなくしてシンプルに なくす家事 [ マキ ]072.面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本 [ 内藤誼人 ]073.捨てない片づけ術 [ 宙花こより ]074.傲慢と善良 [ 辻村深月 ]075.やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。 [ 梅田悟司 ]○2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本076.新築戸建て買っちゃった!年収300万 しあわせ生活 かのんこ家の家事と家計の工夫 [ かのんこ ]077.「ねぇ、これ捨ててみない?」 ふたり暮らしの片付け&掃除物語 [ ゆるりまい ]078.少ない物ですっきり暮らす [ やまぐちせいこ ]079.「書くだけ」で夢を引き寄せる!家事ノート&手帳術080.揺れ動く今 みつけたい わたしの真ん中 [ Emi ]081.ミニマリストの部屋づくり [ おふみ ]082.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]083.無意識のバイアス 人はなぜ人種差別をするのか [ ジェニファー・エバーハート ]084.心淋し川 [ 西條奈加 ]085.小学生のおかたづけ育 子どもも私もラクになる暮らしのヒント[ Emi ]086.詩人になりたいわたしX [ エリザベス・アセヴェド ]087.ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ [ アンジー・トーマス ]088.娘のトリセツ [ 黒川伊保子 ]089.店長がバカすぎて [ 早見和真 ]090.天使と悪魔のシネマ [ 小野寺史宜 ]091.本好きの下剋上 第五部「女神の化身4」 [ 香月美夜 ]092.どんなずぼらさんでも「これなら絶対!」片づく技術 「たった1つの習慣」で人生が変わる [ ダナ・K・ホワイト ]093.52ヘルツのクジラたち [ 町田 そのこ ]094.「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 [ 藤吉豊 ]095.ハグとナガラ [ 原田マハ ]096.社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか? [ 池上彰 ]097.旦那が突然死にました。 [ せせらぎ ]098.時間がなくてもやりたいことがすぐに叶う! CITTA式 人生が輝く手帳タイム [ 青木千草 ]099.東大理3 スピード読書術 超一級の思考力&情報処理力を身につける [ 佐々木京聖 ]100.小説版 韓国・フェミニズム・日本 [ チョ・ナムジュ ]2020年・2019年に読んだ本2021.01.11「2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊」2020.01.02「2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊」↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.07.01
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2021年4月に読んだ本まとめ(つづき)お久しぶりです。ブログをやめて一か月、当初思い描いていたような「ブログを書いていた時間で有益なことを…」という目論見は達成されず、まあだいたいpixivかTwitterをダラダラ見てる。気持ちの上ではひとつやることが減って、「ブログ更新しなきゃ」みたいなのが無くなったので、それは良かったのですが。「やめるって言ったのにどうしよっかな」と思いつつ、読書録を更新します。(あ、その間に100万アクセス超えてました!ありがとうございます。)ほぼTwitter(@noma320life)のまとめです。読了ツイートは、Twitterの文字数が少なすぎて…スマホからだと文字打つの遅いし…。キーボードで長文をだらだらと打ちたい。傲慢と善良 [ 辻村深月 ]ストーカー被害を訴えていた婚約者が消えた。その理由は?ラストは安易な流れの気がしてあんまり好きじゃなかったのだけど、なかほどはとても良かった。人間って、内側にたくさんのものを抱えている。見せないように。やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。 [ 梅田悟司 ]有名コピーライターが、「名もなき家事」に名前を付けたらこうなる、という本。ダジャレというか、ネタというか、ふうん…という内容だった。2021年5月に読んだ本まとめ076.新築戸建て買っちゃった!年収300万 しあわせ生活 かのんこ家の家事と家計の工夫 [ かのんこ ]077.「ねぇ、これ捨ててみない?」 ふたり暮らしの片付け&掃除物語 [ ゆるりまい ]078.少ない物ですっきり暮らす [ やまぐちせいこ ]079.「書くだけ」で夢を引き寄せる!家事ノート&手帳術080.揺れ動く今 みつけたい わたしの真ん中 [ Emi ]081.ミニマリストの部屋づくり [ おふみ ]082.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]083.無意識のバイアス 人はなぜ人種差別をするのか [ ジェニファー・エバーハート ]084.心淋し川 [ 西條奈加 ]085.小学生のおかたづけ育 子どもも私もラクになる暮らしのヒント[ Emi ]086.詩人になりたいわたしX [ エリザベス・アセヴェド ]087.ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ [ アンジー・トーマス ]088.娘のトリセツ [ 黒川伊保子 ]089.店長がバカすぎて [ 早見和真 ]090.天使と悪魔のシネマ [ 小野寺史宜 ]091.本好きの下剋上 第五部「女神の化身4」 [ 香月美夜 ]092.どんなずぼらさんでも「これなら絶対!」片づく技術 「たった1つの習慣」で人生が変わる [ ダナ・K・ホワイト ]093.52ヘルツのクジラたち (単行本) [ 町田 そのこ ]094.「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 [ 藤吉豊 ]095.ハグとナガラ [ 原田マハ ]096.社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか? [ 池上彰 ]097.旦那が突然死にました。 [ せせらぎ ]098.時間がなくてもやりたいことがすぐに叶う! CITTA式 人生が輝く手帳タイム [ 青木千草 ]099.東大理3 スピード読書術 超一級の思考力&情報処理力を身につける [ 佐々木京聖 ]100.小説版 韓国・フェミニズム・日本 [ チョ・ナムジュ ]5月に読んだ本は、25冊でした。5カ月で読了100冊。うーん、年間200冊は行きそうかな。ビジネス書やビジュアルブックは大体20~40分くらいで読めるので、ぐっと冊数が増えるんですが、得られるものはそんなに多くない。小説ばかり続くと食傷気味になるし、ノンフィクションとフィクション、かため・やわらかめ、分厚い本と薄い本をサンドイッチして読んでいきたい。本屋大賞の受賞作をいろいろ読んで見るものの、どうにもドンピシャ好み、という作家や作品に出会えず。本屋の店先で見かけて、装丁やタイトルに惹かれて手に取った本のほうが好みだったりする。あんまり受賞作品を追うの、やめようかな。5月に読んだ本それぞれ新築戸建て買っちゃった! 年収300万 しあわせ生活 かのんこ家の家事と家計の工夫 [ かのんこ ]夫より稼ぎのよかった人が専業主婦になり、手取り18万でやっていくのすごい。「ねぇ、これ捨ててみない?」 ふたり暮らしの片付け&掃除物語 [ ゆるりまい ]再読。ミニマリスト熱を高める。 少ない物ですっきり暮らす (正しく暮らすシリーズ) [ やまぐちせいこ ]再読。ミニマリスト熱を高める。がらーんとした家をみるのめっちゃ萌える。「書くだけ」で夢を引き寄せる!家事ノート&手帳術再読。新しい手帳がほしくなる。EditのA6、1日1ページが気になる。揺れ動く今 みつけたい わたしの真ん中 [ Emi ]「OURHOME」のEmiさんが40を迎えるにあたり、子育てや仕事を振り返った一冊。読みごたえがあり、目下、今後の生き方や仕事の方向性に悩んでいる私には参考になった。すこし先をいく人の話、染み入る。リノベの話も!相変わらず素敵だミニマリストの部屋づくり [ おふみ ]再読。おふみさんの著者一冊目。ミニマリスト熱を高める。断捨離スイッチがオンになり、衣装ケース4、5箱ぶんくらいのものを処分した。空間に余白が戻り、嬉しい。本を読んで、押し入れをもっと活用したくなった。ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]再読。だいたい4月には「来年の手帳どうしようかな」と考え始める(時期尚早)。バレットジャーナルのマンスリーを作るのが大変なので、来年は市販品を買おうかな。ほぼ日に戻るなら、ウィークリー?無意識のバイアス 人はなぜ人種差別をするのか [ ジェニファー・エバーハート ]"Biased: Uncovering the Hidden Prejudice That Shapes What We See, Think, and Do"by Jennifer L. Eberhardt環境と訓練によって、深く深く埋め込まれたバイアス。社会心理学者である著者のたくさんの体験例・聞き取りした話を引いて書かれており、学術的なだけでなく読みやすかった。本当に、アメリカで黒人として生きることの、その重荷について思う。「だって、あなたは○○だから」その言葉を掛けられるとき、私は女、というカテゴリにいる。けれど私もまた「非白人」である。そして、自分の中にある偏見について。解説にあった、日本での「外国人による犯行」という言葉。心淋し川 [ 西條 奈加 ]ここで生まれついた。ここへたどり着いた。江戸の片隅、場末の長屋が並ぶうら町。澱んだ川の水のように、どこへも行けぬ人々の物語。しんみり、じんわり。さらさらと読みやすいお話だった。勝ち気な葛の葉さんが好きだな。小学生のおかたづけ育 子どもも私もラクになる暮らしのヒント (OURHOME) [ Emi ]上の子が来年は小学生なので、参考に再読。うちは、おもちゃ収納に使っているスチールラックを、ランドセルラックにするつもり。引き出しだけ買おうかな。ランドセルも買わないとな。詩人になりたいわたしX (SUPER! YA) [ エリザベス・アセヴェド ]”The Poet X”by Acevedo, Elizabethシオマラ。意味は、戦う人。それが、私の名前。ドミニカ移民2世としてハーレムで暮らす。母の信仰と、父の沈黙に押し潰されそうになりながら。双子の兄がくれたノートに、詩を綴る。唯一の、出口。2018年全米図書賞(児童書部門)ほか、多数の賞を受賞したYA(ヤングアダルト)小説。自身の育ちすぎた豊満な身体を持て余し、それを揶揄する男どもには手を出すシオマラ。チリチリと痛くなるような青春小説。彼女の救いが詩。言葉が、すべてを解き放つ。読後感も爽快で、とても良かった。ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ [ アンジー・トーマス ]"The Hate U Give"by Angie Thomasゲットーに住む16才のスターは、パーティーの帰り、幼馴染みの運転する車を警察に止められる。私たちは何もしていなかった、それなのにーー。カリルは、撃たれて、殺された。麻薬の売人、銃を所持していた恐れ?警察の都合がよいように進んでいく報道。唯一の目撃者であるスターは、身の安全のために一度は口をつぐむ。でも、カリルは、いったい何故死んだの?Thug Life- The Hate U Give Little Infants F**** Everybody.(子供に植え付けた憎しみが、社会に牙をむく。)第65回青少年読書感想文全国コンクール 高等学校の部 課題図書。発刊当時タイトルが気になっていた本、今の興味関心のなかで、ようやく読めた。そして、『無意識のバイアス』を読んだあとでは、なぜ警察官がカリルを撃ったのか、も分かる。バイアス。先入観。偏見。決めつけ。スターの家族と彼氏がすてき。ママが話していた「正しい行いをしていても、うまくいかないときはあるわ。大切なのは、それでも決して正しい行いをやめないことよ」これ、難しいよね。大人になると、思う。娘のトリセツ (小学館新書) [ 黒川 伊保子 ] 妻/夫/家族、と読んできて「いやもうええわー」となる内容だった。おもに著者と父の思い出話。薄いので30分くらいで読める。店長がバカすぎて [ 早見和真 ]私、このままでいいんだろうか?憧れた書店員のいる書店で、契約社員として働く「私」は、今日も店長にムカついている。こいつ、本気でバカなのか、それとも?連続ドラマで見たい感じのコミカルで面白い話でした。本や、書店、図書館、作者や編集、出版社…とにかく本を巡る物語が好きなので、楽しく読めた。仕事をやめようか悩む主人公に感情移入。石野さんの「働く意味は絶対に自分自身にある。自分で選び取らなきゃいけないんだ」が、刺さる。天使と悪魔のシネマ (一般書 325) [ 小野寺 史宜 ]善と悪、生と死。そのあわいの物語たち。『ひと』『今夜』と読んできたけど、うーん。あんまり好みじゃないかもしれない。本好きの下剋上第五部「女神の化身4」(5-4) [ 香月美夜 ]粛正後の領地に戻ったローゼマインたちだったが、対立は領地一族にも亀裂を入れる。間があくと「…誰だっけ」となっちゃうな。ヴィルフリートがあほすぎる!この子ほんま懲りんなー!どんなずぼらさんでも「これなら絶対!」片づく技術 「たった1つの習慣」で人生が変わる [ ダナ・K・ホワイト ]"How to Manage Your Home Without Losing Your Mind: Dealing With Your House's Dirty Little Secrets"by Dana K. White「お皿は毎日洗う」みたいなところから始まる家事本。ブロガー本は万国似た構成。しかしアメリカなので思考ベースが違って面白かった。「取っておく価値があるかどうか決めるときに頭が爆発しそうになったら、それは手放す」=自爆を防ぐルールが面白かった。52ヘルツのクジラたち (単行本) [ 町田 そのこ ]他のクジラには聞こえない周波数で歌うクジラ。私たちも、同じなのだろう。過去を背負い、大分県の海辺の町へ逃れてきたキナコ。そこで、喋れない子供と出会う。重い内容だけど読み口は軽かった。2021年本屋大賞。小川糸『ライオンのおやつ』が好きな人は好きな感じ。私はひねくれ者なので、そこまでではなかった。「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 [ 藤吉 豊 ]いろんな文章術の本があるが、文章の書き方には嗜好も大きいので、ランキングされた方法を知れるのは良い。ただ、本をよく読み、書く人なら特に読まなくてもよさそう。ハグとナガラ (文春文庫) [ 原田 マハ ]波口(ハグ)と長良(ナガラ)は、大学時代からの親友。久しく交流が途絶えていたが、ハグが35才で失業したのを機に、また2人、旅に出始める。それから十数年。親の介護もあり、旅はままならぬようになるがーー。コロナの今だから、と著者が書いていた。そう、今だから、旅の本を浴びるように読みたい。本の中ではどこへでも行ける。当分、海外へは気安く行けないだろう。そもそも子供が小さく、仕事もあって中々旅に出られない。その昔、バックパッカーしていた気軽さを懐かしむ。また行きたいな。社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか? (講談社+α新書) [ 池上 彰 ]池上さん、最近「うーん」と思うことがままあるが、やっぱりこの人の文章は上手い。「そうだな」と思わせる。それが「分かりやすさの罠」になってないかと考えながら。旦那が突然死にました。 [ せせらぎ ]コミックエッセイ。ブログの書籍化。死別当時、著者は33才。息子二人は3才と1才。ほんとーに旦那さんのこと大好きやったんやなあ…ということが伝わってきた。最後の写真はめっちゃお似合いの美男美女。時間がなくてもやりたいことがすぐに叶う! CITTA式 人生が輝く手帳タイム [ 青木 千草 ]再読。4月から仕事用のバレットジャーナルを別冊(セリアの368ページノート・方眼)にしたので、プライベートでそんな書くことなくて。毎日手帳を日記で埋めるのも大変だから、24時間軸のバーチカルにしてみて、後で日記的に行動ログをつけたりしている。で、週間バーチカルの使い方を振り返りたくて、再読しました。手帳を書くと1日が有意義に使える!とか、夢が叶う!とか、読んでいる間ワクワク出来るので好き。それが幻であってもだ…。時間の使い方や予定は、圧倒的に週間バーチカルのほうが見やすいので、やっぱり来年もバーチカルのほうがいいのかなあ。東大理3 スピード読書術 超一級の思考力&情報処理力を身につける [ 佐々木京聖 ]現役東大医学部生による著書。読書術、というよりは、試験問題や論文の読み方かな。テキストを覚える時の「2分の1読み」が参考になった。1回目は覚えられないところにマーク→2回目はそこだけ読む&まだ覚えられないところに違う色でマーク→3回目以降繰り返す、でまるごと一冊テキストを暗記する、というやり方。小説版 韓国・フェミニズム・日本 [ チョ・ナムジュ ]離婚の妖精(チョナムジュ)桑原さんの赤色(松田青子)追憶虫(デュナ)韓国人の女の子(西加奈子)京都、ファサード(ハンガン)ゲンちゃんのこと(深緑野分)あなたの能力を見せてください(イラン)卵男(小山田浩子)デウス・エクス・マキナ(パクミンギュ)名前を忘れた人のことUnknown Man(高山羽根子)水泳する人(パクソルメ)モミチョアヨ(星野智幸)日本の作家・韓国の作家が順番に編冊されている小説集。私は「韓国人の女の子(西加奈子)」と「ゲンちゃんのこと(深緑野分)」が好き。理不尽もの?不条理もの?なんというのだろう、そういう荒唐無稽な話も何話かあって、それはあんまり好きじゃなかった。①~97冊目まではTwitterにスマホから呟いていたものをコピペしてまとめ。②98~100冊は、パソコンでブログ記事に打ち込んでから、Twitterで文字数を削った。で、②の方が圧倒的に楽ですね…。パソコン出すの面倒だけど…。来月からもやるなら、②のやり方にしようっと。これから読みたい本怒りの時代 世界を覆い続ける憤怒の近現代史 [ パンカジ・ミシュラ ]日経新聞読書欄紹介。アフリカ人学長、京都修行中 [ ウスビ・サコ ]日経新聞読書欄紹介。サコさんの前著が面白かったので、これも読みたい。ここじゃない世界に行きたかった [ 塩谷 舞 ]2021/05/15 日本経済新聞朝刊掲載。エッセイ?タイトルがまさに、私の思い続けていることだな、と。ムーミンに出てくるニョロニョロは、いつも「ここではないどこか」を目指しているのだそうだ。小説家になって億を稼ごう (新潮新書) [ 松岡 圭祐 ]2021/05/15 日本経済新聞 朝刊 「小説家は儲からない」に対する著者のアンチテーゼ。スマートフォンの普及で、これまでになく人は文字を読んでいるとも思う。やりようによっては、物語は、生き残れるのでは。逃亡者の社会学 アメリカの都市に生きる黒人たち [ アリス・ゴッフマン ]逃亡者の社会学 アメリカの都市に生きる黒人たち [ アリス・ゴッフマン ]2021/05/15 朝日新聞朝刊掲載。「白人」「女性」の若き社会学者のデビュー作。黒人に対する「制度的差別」により、社会的な「逃亡者」となる課程を描いているそう。読みたい。オン・ザ・カム・アップ いま、這いあがるとき [ アンジー・トーマス ]『ザ・ヘイト・ユー・ギヴ』のアンジー・トーマス第2作。東京を捨てる コロナ移住のリアル (中公新書ラクレ 726) [ 澤田 晃宏 ]2021/05/22 日本経済新聞 朝刊 コロナで東京を離れた若者たちの地方移住について。もとから地方に住んでいると(職種にも依るのだろうが)テレワークでどこでも仕事ができる、というのが東京だけの話に思える。シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録 [ 井川 直子 ]2021/05/22 日本経済新聞 朝刊『コロナ禍日記』を読んだときに、文筆業以外の人の、コロナの時の(と今も言えないのだけのど)日記を集めた本を読みたい、と思っていた。まさにこれ。血も涙もある [ 山田 詠美 ]Yahoo!ニュースの「最強の「不倫小説」と最高の「音」 本屋大賞実行委員の高頭佐和子が紹介する2作品」の記事を読んで。その扉をたたく音 [ 瀬尾 まいこ ]『そして、バトンは渡された』の瀬尾さん。他の作品も読んでみたい。ミカンの味 [ チョ・ナムジュ ]2021/05/29 日本経済新聞 朝刊『82年生まれ、キム・ジヨン』『彼女の名前は』を読んだ著者の新作。この人の本は、女のモヤモヤと理不尽が内臓から伝わる感じがする。エレジーは流れない [ 三浦しをん ]2021/05/29 日本経済新聞 朝刊三浦さんの本はとりあえず出たら読む。何の話か前情報なしでも読む…のだけど、書評が載ってたので読んだ。温泉街に住む夢も希望もない高校生の話らしい。あー、そういうのすき…。昼スナックママが教える 45歳からの「やりたくないこと」をやめる勇気 [ 木下紫乃 ]2021年3月号日経WOMANに、この人がお悩み相談?に応えるというのがあって、そこで著書が紹介されいた。同号の「管理職にならない彼女たちの選択」を再読。今年度管理職に上がって、来年は降格するかを考え中。どちらの選択も難しい。2021年に読んだ本○2021年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本001.後悔病棟 [ 垣谷美雨 ]002.希望病棟 [ 垣谷美雨 ]003.恐ろしくきれいな爆弾 [ 越智月子 ]004.ひと [ 小野寺史宜 ]005.三体 [ 劉慈欣 ]006.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(4) [ 山口悟 ]007.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(5) [ 山口悟 ]008.同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか [ 鴻上尚史/佐藤直樹 ]009.宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]010.オタク女子が、4人で暮らしてみたら。 [ 藤谷千明 ]011.扇物語 [ 西尾維新 ]012.最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]013.自由もお金も手に入る! 勝間式超スローライフ [ 勝間和代 ]014.Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる [ 近藤麻理恵 ]015.子育てはもう卒業します [ 垣谷美雨 ]016.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(6) [ 山口悟 ]017.一人称単数 [ 村上春樹 ]018.去年の雪 [ 江國香織 ]019.そして、バトンは渡された [ 瀬尾まいこ ]020.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(7) [ 山口悟 ]○2021年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本021.男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]022.汚れた手をそこで拭かない [ 芦沢央 ]023.エデュケーション 大学は私の人生を変えた [ タラ・ウェストーバー ]024.本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3) [ 香月美夜 ]025.〈あの絵〉のまえで [ 原田マハ ]026.百年と一日 [ 柴崎友香 ]027.最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]028.なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 [ 乃樹愛 ]029.本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ [ コウケンテツ ]030.がんの記事を書いてきた私が乳がんに!? 育児があるのにがんもきた [ 藍原育子 ]031.ぼく自身のノオト [ ヒュー・プレイサー ]032.火のないところに煙は [ 芦沢央 ]033.medium 霊媒探偵 城塚翡翠 [ 相沢沙呼 ]034.マンガ&あらすじでつかむ!60分でわかるカミュの「ペスト」 [ 大竹稽 ]035.デイリーすごろくノート術 毎日を「理想の1日」にする! [ 原麻衣子 ]036.モノが私を助けてくれる 10年先も使いたい暮らしに投資するモノ選び [ 本多さおり ]037.英語独習法 [ 今井むつみ ]038.忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]039.女性差別はどう作られてきたか [ 中村敏子 ]040.子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 [ 小室淑恵 ]041.これが私の生きる道! [ 世界文化社 ]042.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]○2021年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本043.世界と僕のあいだに [ タナハシ・コーツ ]044.言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」 [ 近藤勝重 ]045.子どもも自分もラクになる「どならない練習」 [ 伊藤徳馬 ]046.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(8) [ 山口悟 ]047.スペースエイジ・インテリア [ グラフィック社編集部 ]048.Seven Stories 星が流れた夜の車窓から049.今夜 [ 小野寺史宜 ]050.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(9) [ 山口悟 ]051.かがみの孤城 [ 辻村深月 ]052.要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]053.彼女の名前は [ チョ ナムジュ ]054.推し、燃ゆ [ 宇佐見りん ]055.かんたん&かわいい!和気文具の手描き文字レッスン [ 今田里美 ]056.ジブン手帳公式ガイドブック2021 [ 佐久間英彰 ]057.ブルースだってただの唄 黒人女性の仕事と生活 [藤本和子]058.「グレート・ギャツビー」を追え [ ジョン・グリシャム ]059.欲が出ました [ ヨシタケシンスケ ]2021年4月に読んだ本まとめ/これから読みたい本060.デリバリールーム [ 西尾維新 ]061.この本を盗む者は [ 深緑野分 ]062.会社で「生きづらい」と思ったら読む本 [ 岩谷泰志 ]063.ママも子どももイライラしない 親子でできるアンガーマネジメント [ 小尻美奈 ]064.今日の人生2 世界がどんなに変わっても [ 益田ミリ ]065.ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない [ mami ]066.お金とモノに支配されない暮らしかた [ リムベアー ]067.マナーはいらない 小説の書きかた講座 [ 三浦しをん ]068.オルタネート [ 加藤シゲアキ ]069.羊は安らかに草を食み [ 宇佐美まこと ] 070.ある男 [ 平野啓一郎 ]071.暮らしのムダをなくしてシンプルに なくす家事 [ マキ ]072.面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本 [ 内藤誼人 ]073.捨てない片づけ術 [ 宙花こより ]074.傲慢と善良 [ 辻村深月 ]075.やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。 [ 梅田悟司 ]2020年・2019年に読んだ本2021.01.11「2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊」2020.01.02「2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊」↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.06.01
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2021年4月に読んだ本まとめ060.デリバリールーム [ 西尾維新 ]061.この本を盗む者は [ 深緑野分 ]062.会社で「生きづらい」と思ったら読む本 [ 岩谷泰志 ]063.ママも子どももイライラしない 親子でできるアンガーマネジメント [ 小尻美奈 ]064.今日の人生2 世界がどんなに変わっても [ 益田ミリ ]065.ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない [ mami ]066.お金とモノに支配されない暮らしかた [ リムベアー ]067.マナーはいらない 小説の書きかた講座 [ 三浦しをん ]068.オルタネート [ 加藤シゲアキ ]069.羊は安らかに草を食み [ 宇佐美まこと ] 070.ある男 [ 平野啓一郎 ]071.暮らしのムダをなくしてシンプルに なくす家事 [ マキ ]072.面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本 [ 内藤誼人 ]073.捨てない片づけ術 [ 宙花こより ]あと1日ありますが、おそらく読み終わらないので(今は辻村深月『傲慢と善良』を読んでます。第二部に入ったところ)、4月のまとめ。4月に読んだ本は、14冊でした。だんだんペース落ちてきたな。本屋大賞系の本は、だいたい分厚いので、読むのに5日くらいかかる…。あと、電車や昼休みの読書タイムを、いろいろLINEやTwitterに費やしてしまい、読書がはかどらない。SNS控えないとだー。これから読みたい本女ふたり、暮らしています。 [ キム・ハナ ]2021年4月10日(土)の朝日新聞朝刊で紹介されていた本。女ふたり、猫4匹。シングル2人が、ローンまで組んで共同生活を送る…という内容らしい。無職、ときどきハイボール [ 酒村 ゆっけ、 ]2021年4月10日(土)の朝日新聞朝刊で紹介されていた本2。「孤独のグルメ」の女性版・お酒ありバージョン、みたいな感じらしい。チェーン店が多数登場するらしく、読んでみたい。美味しいものを美味しく食べる人の話が好きだ。マンガでカンタン!中学英語は7日間でやり直せる。 [ 澤井康佑 ]自分の英語の出来なさっぷりに絶望しているので、基礎からやり直したい。2021年に読んだ本○2021年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本001.後悔病棟 [ 垣谷美雨 ]002.希望病棟 [ 垣谷美雨 ]003.恐ろしくきれいな爆弾 [ 越智月子 ]004.ひと [ 小野寺史宜 ]005.三体 [ 劉慈欣 ]006.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(4) [ 山口悟 ]007.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(5) [ 山口悟 ]008.同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか [ 鴻上尚史/佐藤直樹 ]009.宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]010.オタク女子が、4人で暮らしてみたら。 [ 藤谷千明 ]011.扇物語 [ 西尾維新 ]012.最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]013.自由もお金も手に入る! 勝間式超スローライフ [ 勝間和代 ]014.Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる [ 近藤麻理恵 ]015.子育てはもう卒業します [ 垣谷美雨 ]016.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(6) [ 山口悟 ]017.一人称単数 [ 村上春樹 ]018.去年の雪 [ 江國香織 ]019.そして、バトンは渡された [ 瀬尾まいこ ]020.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(7) [ 山口悟 ]○2021年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本021.男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]022.汚れた手をそこで拭かない [ 芦沢央 ]023.エデュケーション 大学は私の人生を変えた [ タラ・ウェストーバー ]024.本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3) [ 香月美夜 ]025.〈あの絵〉のまえで [ 原田マハ ]026.百年と一日 [ 柴崎友香 ]027.最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]028.なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 [ 乃樹愛 ]029.本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ [ コウケンテツ ]030.がんの記事を書いてきた私が乳がんに!? 育児があるのにがんもきた [ 藍原育子 ]031.ぼく自身のノオト [ ヒュー・プレイサー ]032.火のないところに煙は [ 芦沢央 ]033.medium 霊媒探偵 城塚翡翠 [ 相沢沙呼 ]034.マンガ&あらすじでつかむ!60分でわかるカミュの「ペスト」 [ 大竹稽 ]035.デイリーすごろくノート術 毎日を「理想の1日」にする! [ 原麻衣子 ]036.モノが私を助けてくれる 10年先も使いたい暮らしに投資するモノ選び [ 本多さおり ]037.英語独習法 [ 今井むつみ ]038.忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]039.女性差別はどう作られてきたか [ 中村敏子 ]040.子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 [ 小室淑恵 ]041.これが私の生きる道! [ 世界文化社 ]042.ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]○2021年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本043.世界と僕のあいだに [ タナハシ・コーツ ]044.言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」 [ 近藤勝重 ]045.子どもも自分もラクになる「どならない練習」 [ 伊藤徳馬 ]046.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(8) [ 山口悟 ]047.スペースエイジ・インテリア [ グラフィック社編集部 ]048.Seven Stories 星が流れた夜の車窓から049.今夜 [ 小野寺史宜 ]050.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(9) [ 山口悟 ]051.かがみの孤城 [ 辻村深月 ]052.要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]053.彼女の名前は [ チョ ナムジュ ]054.推し、燃ゆ [ 宇佐見りん ]055.かんたん&かわいい!和気文具の手描き文字レッスン [ 今田里美 ]056.ジブン手帳公式ガイドブック2021 [ 佐久間英彰 ]057.ブルースだってただの唄 黒人女性の仕事と生活 [藤本和子]058.「グレート・ギャツビー」を追え [ ジョン・グリシャム ]059.欲が出ました [ ヨシタケシンスケ ]2020年・2019年に読んだ本2021.01.11「2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊」2020.01.02「2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊」↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.29
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本のタイトル・作者マンガでわかる! 捨てない片づけ術 [ 宙花こより ]本の目次・あらすじ増えていく一方のオタク向けグッズ、絶対捨てたくない!でも、上手に収納するにはどうすればいい?オタグッズの素敵なディスプレイ方法、効果的な収納の仕方、処分の仕方について。感想2021年読書:073冊目おすすめ度:★★★著者のお片付けコミックエッセイは2冊とも読んだことがあったけど、この本が1番面白かった。ジャニオタのお母さん、二次オタの著者。家はオタグッズでいっぱい。収納上手な友人に指南され、「見せる」を目的に片付ける。私、昔けっこう集めに集めていたんですが(特にドールにはまっていた)、その後、断捨離とミニマリズムにはまって、全部やめました。漫画もDVDも、山ほど持っていたのを、すべて処分。いやあ、あれは辛かったー。だから、もうグッズ物は買わないと心に決めています。映像や書籍はサブスクや電子で。空間を占める「物質」はやめる。お菓子や化粧品など、コラボの消耗品は使うので可(ただし、使い終わったら捨てる)。使い道のない、ラバスト、アクキー、ぬいは買わない…!!流れてくる商品情報を見ると、次から次に欲しくなる。可愛いんだもん。で、この本みたいにちゃんと保存して、分類して、愛でてくれる人だったら、いいのだけど。できない人は、潔く「物質の所有をやめる」もアリですよー。と言いつつ、最近は○万円のイメージリングを買いそうになってたんですけどね。いや、アクセサリー自分で買ったものないし、記念に(何の記念だ)よくない?と。知人に「好きなキャラの指輪を買おうかと迷ってて」と相談し、「いくら?」「○万」「は?」と言われ、「そうか、オタクじゃない人には価値はないんだな…」と我に返った。で、しばらくすると熱も冷めるので。あ、でも絶対欲しい!と心に決めてるものは、潔く買ったほうがいいです!いまだにアニメイトで見かけたけど買わなかった「輪るピングドラム」のグッズをメルカリで探してしまうから…!近頃は、もろにアニメグッズじゃなく、そのキャラクターをイメージした商品が多く、大人女子としては嬉しい。香水とかほら、消耗品だしね?カバンもほら、消耗品だしね?服や靴もほら、消耗品だし…。ってなるので、消耗品も「使い切ったら」と決めたほうがいいです。ところでヒプマイ×サンリオのぬいぐるみかわいいよね。ほしい。↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.29
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本のタイトル・作者面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本 [ 内藤 誼人 ]本の目次・あらすじ第1章 日常生活の「面倒くさい…」がスッキリする心理法則とりあえず最初の3週間は、苦しくてもやめないのがコツ「待ち時間」は、他の何かを「する時間」に変えてみるいちいち整理整頓しない洋服は10着だけ持っていれば十分選択肢がたくさんあるほど、アンハッピー自分なりのルールをあらかじめ決めておく一度に1つのことしかやらない面倒くさいことを避けるため、あえて小さな面倒をやっておく「ダンドリ」に時間をかける面倒なことは、一気にまとめて面倒くさいものは、できるだけ分割してしまう第2章 仕事の「面倒くさい…」がスッキリする心理テクニック面倒な仕事の後には、必ずごほうびを用意するごほうびはいくつか用意しておくと、それだけでモチベーションが上がる2割の仕事に全力を出して、残りの8割で手を抜く他人の手間を省いてあげることが、自分の手間も省くことにつながる作業はすべて「1回完了主義」わざわざ面倒な作業を増やさない会議を設定するなら、昼食前にするすぐに到達できる目標設定せっかく気分が乗っているときには、集中する1時間に一度は、必ず席を立つ日曜日を完全オフにすると、月曜日に調子を戻すのが面倒くさい不満を感じても、「何もせずに放っておく」のが正解SNSは本当に必要かを考える終わりの時間を設定する第3章 どうしてもやる気が出ないときの超簡単な裏ワザとりあえず、その場で立ち上がってみるコーヒーブレイクをする面倒な仕事からは、あえて注意をそらす会議の時間は、空想の時間に当てる面倒くさいなあ、という顔をしないできるだけ幸せな声を出すノリのいい音楽を流す通勤時には、気分が乗ってくる曲を聴きながら出社する仕事を「ゲーム」か「スポーツ」にする自分自身を「逃げられない状況」に追い込むどうしても気分が乗らないときの、とっておきの裏ワザ赤いものを身につける第4章 行動力のある人に生まれ変わる心理戦略仕事の早い人と一緒に仕事をする憧れの人のモノマネから入る何事も完ぺきにやりすぎない面倒なことは「チーム」でやる重たいカバンを持ち歩かない悪い期待を持つのも、決して悪くない誤った理想を持たない頭の中での「引き寄せ」で嫌悪感をなくすやらない自分に罰で活を入れる背水の陣をしく何でもいいからスタートさせる第5章 それでもやる気が出ない人のための心理法則行動そのものをやめる、という選択ファイリングはしない「やる気がなくなった」ではなく、「飽きた」だけ「こんなの朝飯前」と自分をだます朝起きるのが苦手な人は、カーテンを開けたまま眠るようにする面倒なことを「予期」しておくあらかじめ体力をつけておくルーティンでやる気を引っ張り出す下準備に時間をかける「自分のため」に頑張る第6章 今すぐ何でもできる人になる!だれかにホメてもらう反省はしないあまりにも厳しいルールを自分に課さない最悪の想定で動く先延ばしにするほうが、余計に面倒くさいことを知る才能がなくたって、成功できる仕事の呼び名を変えてみる悪いニュースほど、さっさと報告してしまう晴れた日は、目一杯頑張るチャンス難しい仕事は後回しええかっこしいになる他人からの評価を気にしない感想2021年読書:072冊目おすすめ度:★★★この手の本をたくさん読んできて、だいたい書いてあることは同じなので、たぶんこういうことを片っ端からやったらうまくいくってことなんだと思う。まだこの系統の本を読んでいない人には、読みやすいつくりで、盛りだくさんの内容だったのでおすすめできます。で、だ。「めんどくさがりの自分」をやめて、「やる気にあふれる自分」になる、と。んな魔法のようなこと起こんねえよ、ってなるじゃないですか。なんというか、「なりたい自分になる」って、結局「ありのままの自分を見る」だと思うんですよ。だってほら、どうしても未来の自分には、過大な期待を持っちゃうじゃないですか。1月1日とか、4月1日とか、新年(度)の抱負をきらきら立てちゃう。未来の自分は素晴らしい存在になってるぞー!って。でも、そんなことない。自分は自分のままなんですよ。1月1日になろうが、4月1日になろうが。もう何十年も付き合ってきたから、大概わかってる。こいつ、超怠け者なんですよ。手抜くし、すぐさぼるし。だらだらするし。その一方で、めちゃくちゃ集中して好きなことには取り組んでるし、言われなくても趣味には没頭してる。で、そういう自分を「みとめて」「自分のままでもできること」を「自分ができる方法で」やっていく。設定値あまーくして、ハードルはめちゃくちゃ下げて。自分のツボなら知り尽くしてるから、プラスにしろマイナスにしろ、ハマるポイントも分かるんだし。という、話。私の英語の勉強が続いてるのも、結局「習慣化がうまくいった」のと、「好きだから」だし。この本は、たくさんヒントが書いてあって、やり方が書いてある。その中で、自分の性格にあったものを選んでやってみるのがよさそう。面倒くさがりであることを認めたうえで、やれることをやろう。↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.29
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本のタイトル・作者暮らしのムダをなくしてシンプルに なくす家事 [ マキ ]本の目次・あらすじ1 迷う時間をなくす「なにを着ようかな?」をなくす【服編】「なにを着ようかな?」をなくす【靴とバッグ編】「なにを着ようかな?」をなくす【子ども服編】「なにを作ろうかな?」をなくす【朝ごはん編】「なにを作ろうかな?」をなくす【晩ごはん編】平日の晩ごはんはパターン化家族にバレない手抜きごはんのヒミツ揚げ物やエスニックは買う。洋食は外食する私の黒歴史 いろいろ失敗してきたフライパンの話2 ムダなルーティンをなくす洗濯物はたたまない話毎日のついで掃除で大掃除をなくす「掃除をしなくっちゃ」からの解放面倒な掃除こそ面倒くさくない工夫を買い物に行くのをなくす平日は時短食材を使う~時短できる旬の食材リスト~週末の常備菜作りからの解放家事シェア妻9・5割/夫0.5割から妻5割/夫5割になるまでのヒストリー3 ムダなものをなくすゴミ箱は家の中に1つだけキッチンツールは各1つ食器もお気に入りで兼用できるものだけお客様用の食器は持たない調理家電に頼るほどがんばらないいろんなサイズを持つ習慣をなくす洗剤のあれこれをなくす/洗剤はこれ1本マットをなくせば掃除はラク子どものものは収まる分だけ持つ財布にカードは4枚だけソファをなくしたら家が広くなった4 ムダな動きをなくす調理中は一歩も動かない食器洗いも後片付けもワンアクション冷蔵庫の開け閉めの回数を減らす家族がよく使う文具は通り道にストックは一括管理忘れ物をなくす工夫洋服の管理の手間をなくす洗濯は0歩で完了するボトルのキャップをなくすメイクグッズをコンパクトにする流行を追う手間をなくす5 新しい暮らしでさらになくしたことムダづかいをなくす通勤がなくなった余計なお付き合いをなくすジム通いをなくすペットボトルのゴミをなくす自粛期間中でもストレスがなかった理由6 なくした先に見えるお気に入りだけの暮らし小さなストレスを見逃さないお気に入りは家にあるものの中から探す循環を大切にすればいつでも心地よい感想2021年読書:071冊目おすすめ度:★★★この間、「サタデープラス」に出演していらしたのを見ました。「ふうん」と思う内容もあり、「参考になる」も「うちにはあわないな」もありました。何より…在宅ワーク…!うらやましい…!!タイムスケジュールが紹介されていたんですが、5:50起きで、9:00テレワーク開始、間に休憩とかコープの注文はさんで、子供が15:00に帰宅。習い事の送迎にお買い物…って仕事午前中だけなんかな…。18:00家族全員で晩ごはん、うらやましすぎる。私、まだ仕事してるか、保育園のお迎えに電車で向かっているところだ…。ミニマリストの女性は、けっこうワンピース派が多い気がする。いちいちコーディネート考えなくていいし、1枚で決まるから。私はタイツが苦手なのでパンツ派なんですが、ワンピースってそんなに楽なのかな?普段使いのバッグ、私は今1つしかなく、茶色の革バッグ。日常履きの靴も、1足(ネイビー)だけ。そろそろ靴底が減ってきたので買い換えたい。子ども服の2パターン化はすごい。嫌がらないんだな。私は、最低3セット(上3種類×下3種類=9パターン)ないと、ルーチン化しすぎてテンションが下がって駄目。子供の靴も1足しかないので、靴底がだめになって慌てて買いに行ってるのですが、予備にハーフサイズ大きい新品を置いておく、というの良いですね。フライパンは、私も鉄製フライパン脱落組。安いものを買い替えして使ってます。本の中でおすすめされていた、貝印×クックパッドの「深型マルチフライパン」。持ち手が普通のフライパンより短くて収納に便利、蓋がドーム型。よさそう。ついで掃除、私は・トイレと洗面所のタオルを交換するタイミングで、まわりをさっと拭く・歯磨きをして口を拭くときにティッシュをとるので、ついでに洗面所の排水口とお風呂の排水口のごみをティッシュでとるくらい。・お風呂に入った時に、最後に高温(60度)でシャワーをかけてカビ予防もたまにやっているんですが、これは本当に効果あるのかわからない。(カビてるから)ゴミ箱は、著者の家は1つ。すごい。我が家はごみを入れるところは3つ。「ゴミ箱」としては2つ。1つはトイレ(おむつごみ)、1つは夫の部屋(これは本人の希望で設置)。日常のごみは、冷蔵庫の横に強力マグネットで吊り下げたゴミ袋に直入れ。おむつのごみ箱をはやくなくしたい。キッチンツール、紹介されていたカインズのチャーハン職人、いいな。ごはんをよそう/炒める/マッシャー兼用にしているそうな。けっこう安かった。炊飯器についてきたしゃもじの先端を溶かしてしまったので、新しいのほしいのだ。これなら多用途に使えるからいいかも。ラップ、我が家も1サイズにしています。というのも、夫が「大サイズも小サイズも、幅は違うけど巻きの長さは一緒だった」と近所のスーパーのプライベートブランドのラップを見て気付いたから(彼はミニマリストではまったくないけど、コスパはかなり気にするので)。それから、ラップは大サイズだけ。あとは、アルミホイルと、クッキングシート。洗剤、うちはシャンプーやリンスは一本化できず。衣類用の無添加液体せっけんを、皿洗いと洗濯、掃除に使っています。いろいろ揃えなくていいのですっきりしておススメ。本の内容は、これまでの著者の本と重なることも多かったけど、定期的にこういうすっきり暮らしている系本を眺めたくなるので、「何からはじめたらいいかな」という人にはおすすめ。私も、いろんな人がいろいろやめているのをネットで知って、「そうなんだ!これ、やらなくていいんだ!」と思ったので。これまでのレビュー2020.09.06 持たない暮らしの愛用品 [マキ]↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.29
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本のタイトル・作者ある男 [ 平野 啓一郎 ]本の目次・あらすじ死んだ夫は、別人だったようなんです―――。かつての依頼人・里枝から相談を受けた弁護士の城戸。宮崎の田舎町で林業に就き、事故で亡くなった「谷口大祐」。折り合いの悪かった兄が確認したその顔は、別人だった。谷口大祐であった彼は、いったい誰だったのか。優しく純朴だった彼は、なぜ他人になりすましていたのか。引用勿論、もっと違った生き方もあったはずだった。それも恐らくは無限通りの可能性として。そして、彼は今、自分とは何か、ではなく、何だったのかということを、生きるためというより、寧ろどういう人間として死ぬのか、ということを意識しながら、問い直すように迫られていた。感想2021年読書:070冊目おすすめ度:★★★2019年本屋大賞第5位、ということで読んでみた。平野啓一郎さん、初めてかも。面白く読んだし、いろいろ考えたけど、どんぴしゃではないなあ。本屋大賞を読むと、いろんな作家さんに出会えて楽しいですね。ぼうっとしていると、三浦しをん、森見登美彦、伊坂幸太郎、江國香織…といったいつもの「お気に入り」の人ばかりになっちゃうから。過去を消した男の過去を追う物語。ひたすら事件を追っていくところには『罪の声』、内容には『容疑者Xの献身』を重ねた。弁護士の城戸は、在日3世。そのアイデンティティと自分がうまく融合していないと感じている。妻とも、決定的な何かがあるわけではないけれど、うまくいかない。出張先のバーで、城戸はふと「谷口大祐」を名乗り、彼の人生を語る。その解放感と背徳感。これ、あるなあと思った。自分は幸福なのだと思う。幸福なのだと言い聞かせて、噛んで含めて納得させて、生きていく。幸福なだけの重荷を携えて。ふとこれまでの名前を、肩書を、過去を捨てて、別人として生きられたなら。その身軽さに、一瞬心を惹かれる。子どものころ、小さな窓から外を見て思っていた。大人になったら、都会へ出て、就職して―――辞めて、家を引き払うのだ。誰も私を追いかけてこれないところまで、逃げていく。これまでの人生と、まったく関わりあわずに生きていくのだ。今の、生まれてからこれまでの私の存在を、消してしまいたい。誰も私を知らないところで、新しく人生を始められたら。どこまでいっても、自分は自分であったとしても。「つながり」の中にがんじがらめになって、身動きが取れない自分を、その鎖から解き放つ。それはひどく魅力的なことのように思えた。自分を、「自分」たらしめているもの。過去の延長にあるのなら、その過去を否定すれば、今の私はどうなるんだろう。過去の自分を受け入れることでしか、今の自分の存在を肯定できないとしたら、過去に傷を持つ場合は、どうすればいい?そういうことを考えた小説でした。誰かの物語を語れば、その人は、「誰か」になる。名前はただの記号で、その人をその人にするものは、「何」なんだろう?だからこそ、血のつながりがある、というのは、確固とした物語の成立を担保する、重要な要素になる。だからこそ、「血がつながらない」という暴露は、世界が崩壊するような衝撃を与える。ひとつの物語を断ち切ってしまう。その感情が、本物であっても。↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.29
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本のタイトル・作者羊は安らかに草を食み [ 宇佐美まこと ]本の目次・あらすじ認知症になった妻を、ついに施設に入れようと思う。ついては、足の悪い己に代わり、妻を連れて彼女の足跡をたどる旅に出てくれないか―――。俳句教室で知り合って以来20年数年。友人である益恵―――まあさんの夫から、最後の旅行を持ちかけられた富士子とアイは、快諾する。大津、松山、五島列島…親兄弟を亡くし、11歳で満州から引き揚げてきたという益恵。一人娘を幼くして失い、前夫に先立たれた彼女は、どのような人生を歩んできたのか。彼女の詠む歌に隠された、記憶と過去。第一章 旅の始まり背を向けるむくろを照らす赫き夕陽に第二章 湖のほとりで馬を駆る少年秋の風に溶け第三章 天守閣の下で凍て土ゆくわれに友あり白き月第四章 島の教会で生きて乗る船は祖国へ揚雲雀第五章 旅の終わり引用しかし周さんのようにいい人もいた。きっともっといるに違いない。でもそういう人たちの心を感じるゆとりがなかった。毎日見る夕陽は美しかったのに、それを感じるゆとりがなかったように。感想2021年読書:069冊目おすすめ度:★★★★凄まじい物語だった。はじめ、認知症の妻を、彼女の足跡をたどる旅に連れ出してくれ、と夫が頼んで、年配の女性の旅道中もの―――来し方と行く末を見つめつるような―――かと思っていたら。益恵の作った歌集が現れ、歌が紹介され、場面がぱっと展開する。(ここの入り方、めちゃくちゃ上手い。そして、句という短い定型に込められた、幾千万の言葉。)残酷で悲惨な出来事の連続。その中を、懸命に生き抜く少女。現在の旅と同時に、彼女の過去も進んでいく。月影なぎさは、最初に登場した時から「そうかな」と思っていたのだけど、最後の最後のちょっとしたミステリ?要素は不要なのでは。物語のこれまでの重厚な雰囲気とか、空気が一気に火曜サスペンス劇場になっちゃったぞ…。私は、安穏と生きている。毎日、何事もなく。それがどれほど得難いことか、そのことを、改めて感じた。誰かが、辛酸をなめた過去の上に、私たちは生きている。たくさんの屍の上に。そして世界ではまだ、続いている。いつかまた、そうなるかもしれない。私が小学2、3年生だったころ、ひたすら戦争の本を読んでいた(お小遣いで戦争の体験記を買う子ども)。子どもの目から見た戦争の話を、たくさん、読んだ。都会で、大陸で、南の島で。子どもは、奪われて、奪われて、それでも生きていく。私はあの時、いったいどうして憑かれたようにそればかり読んでいたのだろう。自分はまだましだ、と思いたかったんだろうか。彼らに比べれば。被害者である彼らの目を通して、戦争を見た。けれど、そうばかりでないことも、知っている。この本にもたくさん出てくる。戦争。勝敗。善悪の境目は、簡単に一変する。被害者は、加害者でもある。2020.09.08「戦争の歌がきこえる [ 佐藤 由美子 ]」を読んだときに思った。私は、何を知らないのだろう。そして、何を知りたいんだろう。大学で第二言語を選ぶときに、中国語を選んだ。その理由のひとつは、「わけもなく中国を嫌いだと言いたくないから」だった。中国語が飛び交うとき、眉を顰める人を見て。それは「わからなさ」にあるのではないかと思った。分からないものは、怖い。分からないから、怖い。だから、目の前から消したい。意識の外に追い出したい。でも、すこしでも、分かれば。そんなことないんだと、思えるんじゃないかと。私は、何も知らないから、甘っちょろい戯言を弄する。知りゆく過程でも、そのままでいたいと思う。↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.28
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本のタイトル・作者オルタネート [ 加藤 シゲアキ ]本の目次・あらすじ円明学園高校3年生の新見蓉(にいみ・いるる)。調理部の部長を務める彼女は、昨年、澪先輩と高校生の料理バトル「ワンポーション」に出場し、敗退した。―――ガイドブック通りの旅行みたいな料理。そう評されたことにショックを受けた彼女は、今年こそはと調理部のメンバーの中に、新たなパートナーを求める。現役の高校生だけが使用できる交流アプリ「オルタネート」。それぞれが、それぞれに、選び取る道。感想2021年読書:68冊目おすすめ度:★★★★「本屋大賞2021」にノミネートされていた作品。(結果は8位でした。)うまく書けてるなあ、というのが第一印象。加藤シゲアキさんは、NEWSの人なんですよね。(私3次元に疎いので、NEWSは分かるけど、誰がいるのか分からないし、この方もどういう顔の人か分からない。)すごいなあ。多才なんだなあ。文章の持って行き方に、途中何か所か「ん?」と躓くことがあったけど(誰の台詞か分かりにくい、とか)、よく調べて、れんがを一つずつ積み上げるように書き進めて、構成も考えてあるなあ、という印象。上手。そして、内容も面白かった。青春群像劇。高校生のマッチングアプリを題材にした小説、と聞いていたので、そういう出会い系がメインなのかと思ったら、オルタネートはあくまでも媒介、媒体で、主題じゃなかった。なんだろう。和歌をうたっていても、Twitterで呟いても、感じていることはおなじ、というような印象。オルタネートっていうのがあってもなくても(それがLINEでもTwitterでもFacebookでも)、おなじなんだろうな、と思った。後半の料理コンテスト最終決戦は疾走感があって、『かがみの孤城』のラストに似た爽快感を覚えた。他にも書いているので、前著も読んでみたいな。↓ 「いいね」「応援してるよ」「がんばれ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.04.28
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