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2012.04.01
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カテゴリ: お役所システム
内閣府参与として約2年、政府と関わってきた湯浅誠さんへのインタビューです。
(毎日新聞から引用するが、朝日と違い有料コンテンツでないのがええで♪)

政権内に「入って」みたら見えたこととは、なんでしょうか? 

湯浅誠



3/30 内閣府参与を辞任、湯浅誠さん 「入って」みたら見えたこと より
◇ブラックボックスの内部は「調整の現場」だった
 08年末の「年越し派遣村」村長として知られる湯浅誠さんが今月7日、内閣府参与を辞任した。政府の外から貧困対策を訴えてきた社会運動家が、政権内に入って約2年。中に入って見えたものは?【山寺香】

 ◇求められれば関わり続ける
 湯浅さんが最初に内閣府参与になったのは、民主党に政権交代した直後の09年10月。派遣村村長として政府を厳しく批判してきた人物の登用は、注目を集めた。10年3月に一旦辞任し、同年5月に再任用された。

 この間の政権の変化をどう見ているのか。

 「漠としたイメージで言うと、従来の自公政権から一番外れたのが鳩山由紀夫政権でした。そこで提示された格差・貧困政策の方向性はおおむね歓迎すべきものでしたが、その後の菅直人政権で少し戻ってきて、野田佳彦政権でかなり戻ってきた。菅さんのころから、かつての自民党の幅の中に収まってきたと感じています」。しかし、辞任の理由はこの揺り戻しではない。

 「辞任したのは、直接関わってきた生活困窮者らの雇用や生活、住居などを総合的に支援するパーソナル・サポート・サービスが制度化の軌道に乗ったことと、ワンストップ相談支援事業が事実上来年度の予算を確保でき、仕事に一区切りがついたため。関わった事業のめどが立ったから辞める。それは10年の時も同じで、自分の中で決めた基準です。仮に今民主党の支持率が高かったとしても、辞めていますし、今後首相や政党が代わっても、求められれば関わり続けるつもりです」

 ◇利害複雑で結果責任伴う
 社会運動家が政府に入って見えたことは何か。それは、政治が「調整」の現場であることだったという。

 「90年代にホームレス問題に関わっていたころ、社会や世論に働きかけて問題を解決したいという思いはあったが、その先の永田町や霞が関に働きかけるという発想はなかった。こちらが投げ込んだ問題は、ブラックボックスを通して結果だけが返ってくる。『政治家や官僚は自分の利益しか考えていないからどうせまともな結論が出てくるはずがない』と思い込み、結論を批判しました。しかし参与になって初めて、ブラックボックスの内部が複雑な調整の現場であると知ったのです」

 ブラックボックスの内部では、政党や政治家、省庁、自治体、マスコミなど、あらゆる利害関係が複雑に絡み合い、限られた予算を巡って要求がせめぎ合っていた。しかも、それぞれがそれぞれの立場で正当性を持ち、必死に働きかけている。「以前は自分が大切だと思う分野に予算がつかないのは『やる気』の問題だと思っていたが、この状況で自分の要求をすべて通すのは不可能に近く、玉虫色でも色がついているだけで御の字、という経験も多くした」

 そして、こんな教訓を得たという。

 「政府の中にいようが外にいようが自分は調整の当事者であり、『政府やマスコミが悪い』と批判するだけでは済まない。調整の一環として相手に働きかけたが結果が出ない--それは相手の無理解を変えられなかった自分の力不足の結果でもあり、工夫が足りなかったということです。そういうふうに反省しながら積み上げていかないと、政策も世論も社会運動も、結局進歩がないと思う」

 それは、自らに「結果責任」を課すということだ。思わず聞いた。ブラックボックスの中身って、知らない方が楽じゃありませんでしたか。

 湯浅さんは「それはありますね」と苦笑した。「でもね、複雑なことについて、その複雑さが分かるというのは悪いことではありません。物事を解決していくには、複雑なことの一つ一つに対応していく必要があります」

 ◇シンプルとは「切り捨て」だ
 しかし今、それとは逆に、複雑な調整過程を力で突破しようという「強いリーダーシップ」が支持を集めている。代表的な人物は、橋下徹・大阪市長だろう。

 「橋下さんが出てくる前、小泉純一郎政権のころから、複雑さは複雑であること自体が悪であり、シンプルで分かりやすいことは善であるという判断基準の強まりを感じます。複雑さの中身は問題とはされない。その結果の一つとして橋下さん人気がある。気を付けなければならないのは、多様な利害関係を無視しシンプルにイエス・ノーの答えを出すことは、一を取って他を捨てるということです。つまり、世の中の9割の人は切り捨てられる側にいる」

 長年、切り捨てられる側を見続けてきたこの人の言葉は、ずしんと重い。

 「けれど、自分たちが切り捨てられる側にいるという自覚はない。なぜなら複雑さは悪で、シンプルさが善だという視点では、シンプルかどうかの問題だけが肥大化し、自分が切り捨てられるかどうかは見えてこないからです。それが見えてくるのは、何年後かに『こんなはずじゃなかった』と感じた時。本当はそうなる前に複雑さに向き合うべきですが、複雑さを引き受ける余力が時間的にも精神的にも社会から失われている。生活と仕事に追われ、みんなへとへとになっているんです」

 この現象は、政治というよりも民主主義の問題だと言う。

 「民主主義って民が主(あるじ)ということで、私たちは主権者を辞めることができません。しかし、余力がないために頭の中だけで降りちゃうのが、最近よく言われる『お任せ民主主義』。そのときに一番派手にやってくれる人に流れる。橋下さんはプロレスのリングで戦っているように見えますが、野田さんはそうは見えない。要するに、橋下さんの方が圧倒的に観客をわかせるわけです。でも残念ながら、私たちは観客じゃないんです」

 ◇誤解も含めて自分の責任と
 約束の1時間があっという間に過ぎた。湯浅さんは20分後、東京駅から大阪行きの新幹線に乗るという。もう少し話を聞きたいと、東京駅に向かう車に同乗させてもらった。

 本当のところ、政権内に入ってみてよかったですか?

 「個人的にはよかったですが、『あっち側に取り込まれてしまった』という意見をはじめ、誤解はいろいろ生まれました。それは、私の責任として議論していかないといけない。参与を辞めて2週間ほどたちますが、毎晩のように飲み歩いて、議論していますよ。あちこちで納得いかないと言われながらね」

 車が東京駅のロータリーに滑り込む。問題解決のための働きかけ方は変わっても、目指すビジョンは変わらない。「2年前と変わりませんね」。そう言おうとしたが、軽く片手を上げ、湯浅さんはもう足早に改札口に向かっていた。


湯浅さんの報告書が出ています





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Last updated  2012.04.01 01:02:06
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Re:湯浅誠さんが内閣府参与として見てきたこと(04/01)  
KUMA0504  さん


?
政府組織にも、調整の側面があるということは否定するつもりはない。ボクらも政府組織に働きかけて、実現する行動もとる。だけど、そこは、調整の側面だけでないことは、湯浅さん自身、痛いほど知っているはずだ。国民正論を背景に、社会の力関係の変化を背景にしか解決できないこともあることは彼も承知しているはずだと思う。なのに、ここで、ことさら調整だけを強調するのか? まだ調整でできる仕事があるということを強調したいのだろうか。
? だけど、さまざまな政治的政策的意図が交錯するなかでの調整は、調整だけで推移すれば、悪政の展開を容認する結果になりかねないという側面をもたざるをえない。そこをなぜ、あえてふれないのか。
? 本来、たとえば、団体が、ある組織に参加するときには、参加するにあたっての基準を明らかにして参加する。だから、組織がその基準にふさわしくない行動をとれば、団体はそこから脱退する。それは、本来、個人でも同じはずで、無制限に調整に参加することのみを追求するということの意図がよくわからないのだ。
? そのことと表裏一体にあるのが、湯浅さんの消費税をめぐる発言にかかわる問題。この問題で出される疑問、質問に彼はまったくといっていいほど答えてはいないのはどうしてだろうか?そこが一番肝心なことなのだろうとも思えるのだけれども。調整では、決して、消費税の弊害を解決できないということに、どう答えるのだろうか? 仲間うちの飲み会で議論するもの大事だけど、ちゃんとしたところで、しっかり議論してほしいし、疑問に答えてほしいと思うんだけどなあ。?

?総論賛成、けれど暫く見守りたい。 (2012.04.01 15:39:16)

Re[1]:湯浅誠さんが内閣府参与として見てきたこと(04/01)  
Mドングリ  さん
KUMA0504さん
>本来、たとえば、団体が、ある組織に参加するときには、参加するにあたっての基準を明らかにして参加する。だから、組織がその基準にふさわしくない行動をとれば、団体はそこから脱退する。それは、本来、個人でも同じはずで、無制限に調整に参加することのみを追求するということの意図がよくわからないのだ。
<政府組織のなかで新制度を構築すとなると、目的、組織、期限、財源、法律等々無数の調整が必要となるのでしょう。
湯浅さんは政府に参画する際、自分の権限についてある程度予想していたと思うが・・・権限内で力を尽くしたのでしょう。
ワンストップ相談支援事業が事実上来年度の予算を確保できたこの際、もとの仕事に戻るのもいいんじゃないでしょうか。

>? そのことと表裏一体に
あるのが、湯浅さんの消費税をめぐる発言にかかわる問題。この問題で出される疑問、質問に彼はまったくといっていいほど答えてはいないのはどうしてだろうか?そこが一番肝心なことなのだろうとも思えるのだけれども。調整では、決して、消費税の弊害を解決できないということに、どう答えるのだろうか? 仲間うちの飲み会で議論するもの大事だけど、ちゃんとしたところで、しっかり議論してほしいし、疑問に答えてほしいと思うんだけどなあ。?
>?総論賛成、けれど暫く見守りたい。
-----
<消費税問題は、2項対立で結論を出すには難しい問題ですね。
湯浅さんは、橋下さんのあやういリーダーシップとは、対極にあるような仕事の進め方ですが、今後の活躍に期待したいものです。
(2012.04.01 17:18:09)

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