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2012.05.25
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カテゴリ: 歴史
<ソウル、釜山の歴史>

旅行プランも旅行の一部であり、これはこれで、けっこう楽しいものであるが・・・・

ソウル、釜山の歴史から始めるのが、大使の拘りというかピント外れ?なところなんですね(ちょっと堅かったかも)
たまたま、父の本棚で見つけた新・韓国風土記(第一巻)という本を読んでいるので、紹介します。


【新・韓国風土記(第一巻)】
韓国(画像は第4巻)
安宇植編、読売新聞社、1989年刊

<「BOOK」データベースより>
朝鮮王朝の都として発達したソウル、海の守りの要衡釜山、収奪に耐え観光立国を実現した済州島。檀君神話の昔から「漢江の奇跡」の現代まで、ソウル、釜山、済州島が歩んだ独自の道を俯瞰する。

<大使寸評>
父の本棚で見つけたこの本もアマゾンで出ないので、古書ということだろう。
80年代のソウル、釜山を韓国人が綴った内容となっています。

webcatplus 新・韓国風土記(第一巻)


この本のエッセンスを紹介します。先ず戦時、戦後のソウルの変化を見てみましょう。

<植民地下での変化>p38~40
 1910年の「日韓併合」によって、それまでの朝鮮統監府が朝鮮総督府になると、韓城府は京城府と改められることになった。そして翌1911年には、部・面制度が実施され、城内は五部に、府下は八面に分けられた。さらに1914年に実施された市域の変更に伴い、若干の面が京畿道高陽郡に移され、京城府内の一部の洞は統廃合されて「町」「通り」「丁目」などと日本風の地名に改められた。

 このような市域の変更は、植民地下の朝鮮の首都を、旧城内と現在の龍山区の一部を加えた地域に限定することによって、それまで韓城府としてしっかりと根を下ろしてきた基盤をなし崩しにしながら、朝鮮半島を統治する構想から生まれたものであった。その後、1936年に永登浦と鷺梁津が新たに京城府に編入され、旧韓城府のほとんどの地域がふたたび首都に加えられた。その後も1944年に京城府はいくらか拡張されたものの、45年の日本の敗戦によって「京城」府としての歴史は幕を閉じた。

 いわゆる日韓併合以前、朝鮮総督府はいち早く京城府の都市計画に着手しているが、それは道路網の整備や拡張など市街地の整備といった程度のものに終始したにすぎなかった。例えば都市計画の名のもとに1907年に実施された道路の改修作業は、城郭や城門をやみくもに取り壊し、古い歴史をもつソウルの景観を破壊するもんでしかなかった。道路の改修は、1912年から36年にかけて行われたが、京城府の本格的な都市計画といわれるものが発表されたのは30年のことで、その具体的な実施案は36年に用意された。それによれば計画の実施機関は1936年から59年までとなっており、ソウルの居住人口を70万人と想定していた。さらにまたこの案には、はじめて地域用途計画や公園、風致地区、街路網、区画整理地区などの計画も含まれた。

 けれども、結果的にいえばこの実施案は、10年先の展望すらもたないものであった。最近ではかなりの道路の拡張がなされたとはいうものの、それでもまだ他の都市に比して道路比率が低いという不平が絶えない。つまり人口70万人程度の都市ならば路面電車だけで大衆交通の手段はこと足りると判断して、自動車の大衆化時代の到来までは予測できなかったのである。
(中略)
 植民地時代の京城における際だった変化といえば、何と言っても朝鮮人と日本人の居住地が別々になったことと、永登浦などの下町が工業地帯になったことだろう。日本人が住みついた地域は和風あるいは西洋家屋の立ち並ぶ新興市街地と化し、また京城府のど真ん中、龍山地区には大規模な軍事基地がつくられて、武力統治の拠点が出現した。
 ちなみに、このかっての日本軍基地は、いまでは韓国陸軍本部と駐韓アメリカ第八郡によって使用されている。敗戦によって日本人が引き揚げていった龍山区内の一部地域、梨泰院洞や韓南洞には、その後新興富裕層が住みつき、またいっとき「開放村」と呼ばれた龍山洞などは、北韓38度線による南北分断と朝鮮動乱が産み落とした難民たちの居住地となり、ソウルでも代表的な貧民街と化したことがある。

 昔ながらの都市景観をそなえた旧城内と、日本人の新興住宅地として発展した龍山や工業地帯となった永登浦など府下地域とは、その機能や形態の面でおのおの異なる構造をもっていた。これは、ひとつには朝鮮人と日本人の居住地が分かれていたことにもよるが、それにもまして南山につくられた朝鮮神宮や、朝鮮総督府、京城府庁舎など、威圧的な建物が建てられた例に代表されるように、日本文化を朝鮮に植えつけるためであった。その結果、京城は二重の性格をもつことになった。日本文化を朝鮮に植えつけるためのこうした努力は、ミニ東京駅でもある京城駅や、ミニ東京帝国大学ともいうべき京城帝国大学の建築様式にもうかがえる。


次に釜山の変化を見てみましょう。

<港町の宿命>p153~155
 近代的な都市のほとんどがそうであるように、釜山もまた商工業都市である。しかし、国内の他の都市に比べて、製造業を中心とした第二次産業の比重が大きくなっている。他の都市がおおむね行政都市から出発し、近代化の過程で商工業都市に生まれ変わっていることからすると、釜山ははじめから商工業都市として発達してきたことが特徴といえばいえるだろう。このように、釜山がはじめから商工業都市として発達してきたのは、日本から距離的に最も近い港湾都市であったことと密接な関係がある。

 釜山が近代的な商工業都市として成長するようになったのは、1876年に江華島条約(日朝修好条約)が結ばれ、維新直後の日本に対して港を開いたのがきっかけであった。当時の開港は朝鮮人の主体的な意思によるものではなく、日本から強いられた結果であった。とはいえ、開港によって通商が始まると、距離的に近く、良港を持っている釜山が重要視されたのは当然のことであった。1945年8月、朝鮮半島が植民地統治から開放されると、日本から帰国した朝鮮人の多くがここにとどまるようになった。さらに1950年6月に朝鮮動乱が勃発すると、避難民がなだれを打ってこの地に逃れてきたことから、釜山は急速に大都市に成長した。

 朝鮮動乱の際に釜山が戦争難民の集積地になったのは、朝鮮半島の最南端に位置していることや、首都が一時的にソウルからここに移されたことだけが理由ではない。市内のあちこちにつくられた国連軍=アメリカ軍の基地や、港を通じて運ばれてきた大量の軍需物資の荷役作業が、戦乱を逃れて釜山に来た難民たちに職場を提供したからであった。

 1953年、停戦協定が結ばれて戦火がやんでからも、釜山における経済は小康状態を保っていた。しかし、1963年の経済開発計画の実施に伴って、釜山の経済は急激な変化を体験することになった。その激しい変化ぶりを具体的に示す例は数え切れないが、なかでも郊外地域の目を見張るばかりの様変わりはその代表的な例と言えよう。1070年代前半までは閑静で奥まった田園地帯であった下端洞を中心とする長林洞、新平洞、沙上地区など釜山市の南部地域や、盤如洞、釜谷洞、錦糸洞など北部地域が、いつしかすっかり工場地帯に変わってしまったのである。さらにまた、これらの工場地帯が次第に周辺地域にまで広がっていき、それにつれて釜山近郊の地価がにわかに跳ね上がり、1970年代後半に土地に対する投機ブームの引き金にもなったのである。

 いっぽう、工場の増加に従って環境汚染も大きな問題になっていった。広安里や水営の海水浴場は工場廃水によって汚染されて死の海となり、葦原が広がり渡り鳥の飛来地として有名であった洛東江河口の乙淑島も、公害のせいで鳥影もなくなってしまった。
(中略)
 ところで、釜山は経済開発計画が推進されるに伴い、馬山をはじめ新たに工業団地がつくられた蔚山、昌原、巨済島の一部地域や、釜山の衛星都市の性格を帯びるようになった梁山や金海地域など、いわゆる南海岸臨海工業地帯における中心地として重要な位置を占めてきた。親会社を釜山においている多くの大企業が、これらの地域に系列企業や工場をもっているばかりでなく、地域の行政、保健、文化、娯楽などの中心的な役割を果たしているからである。










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Last updated  2012.05.25 09:55:27
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