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2012.08.18
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カテゴリ: 映画
<映画の基本はシナリオ>
まったくもって、この本はシナリオ作成マニュアルのような本である。
だけど、読んでて楽しいマニュアルなど、そうそうあるものではないでぇ♪
図書館への返却期限が迫っているので、あわててエッセンス部分を転記したのです。



映画
シド・フィールド著、 フィルムアート社、2012年刊

<内容紹介>より
世界中で一番読まれている脚本術、待望の翻訳第二弾!
あなたのアイデアを傑作に変えるプロセスのすべてを指南

刊行後、反響を集め続ける『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』に第二弾が登場。今回はシド・フィールドが世界各地で行なったワークショップをベースに作った、より実践向きの内容です。
本書では、脚本を書くまでの準備、そして実際の執筆にあたってのポイントを、順を追って丁寧に伝授。各章を読み、章末の練習問題に取り組めば、読み終わる頃には一本の脚本が仕上がります。どんな映像のストーリーテリングにも応用可能な考え方が身に付くばかりか、映画鑑賞に対しても新しい視野をひらく一冊です。

<推薦文>
言葉で考える人間が、絵で伝えるものが映画だ。
言葉と映像との葛藤が劇を生み、脚本術こそが映画の核となる。
面白く、劇的な一冊だ。
──大林宣彦(映画作家)

脚本は映画の地図、作戦計画書、そして魂。
──犬童一心(映画監督)

<大使寸評>
目下のところ、大使の関心事は映画のシナリオなんです。
シナリオを書くというよりは、あくまでも映画を深く楽しむためなんですけど。

Amazon 素晴らしい映画を書くためにあなたに必用なワークブック


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この本のエッセンスの一部を紹介します。

<映像で語ることが脚本の本質である>
 映画の脚本は独特だ。“ドラマという構成の中で、会話とト書きで表現する、映像で語る物語”である。だから、小説や演劇とは違ったアプローチが必要になる。
 小説では、主人公の視点から、考え・感情・感覚・記憶・夢などが描かれ、ストーリーが展開していく。したがって主人公と読者はドラマや感情をともに経験し、共有し合う、小説では、アクションはあくまでも主人公の頭の中で起こるのである。小説の最初の1,2章を読んでもらえば、私の言っていることがよくわかると思う。
 演劇はどうか。演劇では、アクションもストーリーも登場人物のせりふを通して舞台上で語られる。考え・感情・出来事・記憶・目的・恐怖・葛藤を、登場人物は言葉で表現する。演劇は基本的に言葉で語るストーリーなのだ。

 映画の脚本は、このどちらとも違う。映画はドラマ化したストーリーを映像で見せるものだ。車が走り出し、フロントガラスに雨が降り注ぐ。一人の女性が通りを歩いている。車は角を曲がり、大きなビルの前で停車する。これらのアクションを観客は目で見る。そして断片的な映像や情報を組み合わせて、何が起きているのかを理解するのだ。

 映像で語る――それが映画脚本の本質なのである。
 ジャン・リュック・ゴダールは言っている。「映画は視覚言語へと進化しつつある。観客は映像を読むことを学ばなければいけない」と。

<4ページであらすじを書いてみる> p64~65
 つい最近、ヨガのレッスンで有名な俳優に会った。話をするうちに、映画や脚本の話題になった。すると、実は脚本にしたいよいアイデアがあるんだと彼は言いだした。
 「どんな話だい?」
 「サハラ砂漠にやってきた男の話でね。オープニングは砂塵の巻き上がる夜明けの砂漠のロングショット。1台のジープが砂漠を横切っていく。ところが突然エンジンがいかれて、車は動かなくなってしまう。男は仕方なくボンネットを開けてエンジンの様子を確かめるが、やがて奇妙な音が聞こえてくる。なんとラクダが何頭も砂丘を走って降りてくるじゃないか!男の姿に気づいたラクダは立ち止まり、男とラクダは静けさの中でじっと見つめ合う…」
 そう言って彼は私の目を見た。「どう、いいアイデアでしょう?」
 「確かにいいオープニングだけど、そのあとどうなるんだい?」
 「それはまだ考えていない。ま、そのうちスト-リーはできてくるでしょ」
 似たようなせりふを、いろいろな脚本家から何度聞いたことか。もちろん彼らに語れるのはここまでだ。そのあとは何も決まっていないのだから。
 どんなストーリーなのか?「何」についての、「誰」についてのストーリーなのか?数行で簡潔に言えるだろうか。これは私がワークショップやセミナーで口をすっぱくして言うことだ。
 「自分で自分のストーリーを把握していなければ、他人にわかるわけがない」
 脚本を書くということは、旅そのものである。日々変化するプロセスであり、段階を追って準備していくものだ。まずはアイデアをもとに、テーマ、アクション、主人公を考える。それから、ストーリーをつなぐ四つのポイント(結末・発端・プロットポイント1・プロットポイント2)を決め、パラダイムを作る。この四つが明確にならない限り、脚本を書き始めることはできない。この四つこそ、ストーリーの土台であり、ストーリーをつなぐポイントだからだ。
 四つのポイントがはっきりとわかったら、ストーリーをドラマとして物語ることができる。「物語る」ということは、事件や出来事を並べ、一つの方向に向けて展開するということだ。
 ストーリーを紙に書く作業は、この段階で絶対に必用なことである。この段階で書いたものがどれほど正確なものであるかとか、出来がよいか悪いかなど関係ない。
 まず、ストーリーのあらすじを四ページで書きなさい。そうすれば、自分が書こうとしているストーリーラインの、物語の概要が見えてくる。ちょっとしたセリフから、登場人物の輪郭が浮き上がってくる。私は受講生には必ずこの作業をやらせる。ストーリーをまとめる事件とは何かを認識するのに役立つからだ。
 あらすじを書くということを、私は“有無を言わさない課題”と呼んでいる。それは、それまで頭の中にあった漠然としていて断片的なアイデアを紙の上に具体的に文字で表し、ストーリーの各パーツや互いの関係を考える重要なステップである。

<4ページのうちわけ> p74~75
 もう一度簡単にまとめてみよう。

〇半ページ:オープニング・シーンの再現
〇半ページ:残りの第一幕で起こることの要約
〇半ページ:プロットポイント1の再現
〇別紙に、第2幕で主人公が直面する障害(物理的・精神的)を四つリストアップする。
〇1ページ:四つの障害を中心に、第2幕で起こるアクションを要約。
〇半ページ:プロットポイント2の再現
〇半ページ:第3幕の結末の要約
〇半ページ:ラストシーンの再現

 4ページのあらすじはこれで完成だ。このあらすじは、全米脚本家組合に登録すれば、“ストーリーの原作者である”ことの証明になる。登録はインターネットでwww.wga.orgにアクセスすればあっという間にできる。登録費は会員が10ドル、非会員が20ドル。登録された日から、ストーリーの著作権を主張できる。
 あらすじを書く段階は、脚本執筆のプロセスの中で一番つらいところかもしれない。漠然としたアイデアの中で結末を考え、発端や中盤なども構成しなければならないのだから。資料もそろっていないし、登場人物も明確でない。しかも細部を書きすぎると、大筋を見失ってしまう。だからあらすじを仕上げるには、書き直しが2,3回必要になるはずだ。まずは8ページくらいで書いてみて、それを5ページにまとめ、さらに不要な部分をカットして最終的に4ページに収めなさい。
 あらすじを書いている最中に、不安や葛藤を感じることもあるだろう。退屈になったり、腹が立ったり、誰かに読んでもらって意見を聞きたいと感じたりもするだろう。「こんな退屈なストーリー、最悪だ」という心の声が聞こえてきたりもする・・・・。
 たしかにその通りかもしれない。
 けれど、だから何だと言うのだ?これはあらすじにすぎない。最初の練習である。完璧である必用などない。
 忘れないで欲しい。4ページのあらすじは、最終的な脚本の仕上がりとは無関係だということを。これは出発点であり、完成作品ではない。完璧なものを書こうなどと思ってはいけない。脚本を書くうちに必ず変化し、進化する。また、脚本の執筆は、経験を積めば積むほど、楽になる。

<資料によるリサーチ> p102~103
 もう一つのるサーチは、資料によるリサーチだ。資料によるリサーチは、図書館や博物館、研究機関などに行って、本やマイクロフィルム、新聞や雑誌の記事を調べるという方法である。私がまだデイビッドウォルバー・プロダクションズに勤めていた頃に、最初に担当したのはこういったリサーチの仕事だった。リサーチも回を重ねるたびにうまくなるものだ。若干17歳のグレース・ケリーがモデルをしていた頃の写真や、ビッグズ湾での侵攻の際にボートから撮影されたフッテージ発見したりした。マリリン・モンローがまだ無名の頃に出演した最初の映画を見つけ出したりもした。
 (後略、全文は ミラーサイト 参照)

<本当に書きたいのなら、書いてみなさい> p280
  本当に書きたいなら、書きなさい。
 本書はそのための本だ。脚本を書くためのガイドブックであり、道具である。この本を百回読んでもいい。だが、実際に白紙に書き始めるまでは、頭の中で考えているだけであって、実際に書いているわけではない。
 脚本を書くには、時間も努力も忍耐力も必要だ。それだけの決意があるだろうか。間違いを犯し、そこから学ぶ気持ちはあるか。うまくいかない時でも、何とか克服して最高のものを書こうという気骨はあるだろうか。うまくいかないものがわかれば、うまくいくものもわかってくる。
 脚本の執筆で本当に重要なのは、実際に書くことだ。まず目標を設定し、どんなものを書こうか考え、各章末の練習問題を一つ一つこなしていけば、やがて目標を達成できるはずだ。それが脚本を書くということである。私のワークショップの受講生は、初稿を書き上げるとみんなで拍手喝采する。完成までに費やした時間や努力、苦労や辛さ、そして喜びを称える時だからだ。

 本書『素晴らしい映画を書くためにあなたに必用なワークブック』は、脚本執筆のプロセスを踏む際のガイドブックとなるだろう。そのプロセスの中で努力をすればするほど、得られるものは大きい。それが自然の法則というものだ。
 「真の芸術とは、それを実行することにある」とジャン・ルノワールは私に言った。
 書くかどうか、それはあなた自身が決めることなのだ。


この本の書取りヵ所については、 映画の基本はシナリオ に収めておきます。





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Last updated  2012.08.20 06:31:37
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